JPWO2005050663A1 - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
記憶回路STCと比較回路CPとを用いたメモリセルで構成されるメモリアレイにおいて、比較回路CPを構成する複数のトランジスタのうち、ゲート電極がサーチ線に接続されるトランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方の電極を高電圧にプリチャージされる方のマッチ線HMLrに接続する。また、マッチ線判定回路MDrを低電圧にプリチャージされるマッチ線LMLrに配置して、情報の比較結果に応じてこのマッチ線に発生した比較信号電圧を弁別する。このようなメモリアレイ構成と動作により、マッチ線対におけるサーチ線駆動雑音の影響を回避しつつ、低電力かつ高速に比較動作を行うことができる。このため、検索動作を高速に行うことが可能な低電力コンテント・アドレッサブル・メモリを実現することができる。
Description
本発明は、蓄積ノードに記憶された情報と入力された情報との比較を行うコンテント・アドレッサブル・メモリセル(CAMセル)を含む半導体集積回路装置に関し、特に、3値情報をリフレッシュしながら記憶するターナリダイナミックCAMセル(TDCAMセル)を高密度に集積し、低電力かつ高速なTDCAMアレイを実現する技術に適用して有効な技術に関するものである。
ターナリ・ダイナミック・コンテント・アドレッサブル・メモリ(TDCAM)におけるTDCAMセル構成は、たとえば、’Records of the 2000 IEEE International Workshop on Memory Technology,Design and Testing,2000,Page(s):101−105’(以下、文献1)に記載されている。
図21に、文献1のFig.2に示されたセル構成の一例を示す。
このセルは、混載DRAM(Dynamic Random Access Memory)加工技術により形成されており、NMOS(NチャネルMetal Oxide Semiconductor)トランジスタT1,T2とキャパシタC1,C2により、三値情報を記憶するメモリ機能を有する。
また、NMOSトランジスタT3,T4,T5,T6によるXNOR(排他的否定論理和)演算機能を有し、記憶情報と入力情報との比較を行う。なお、VPLTは、キャパシタC1,C2の一方の電極に入力される所謂プレート電極電圧である。
まず、メモリ機能について説明する。
三値情報は、情報’1’、情報’0’、所謂’Don’t care’状態を表す情報’X’である。高電圧を論理’1’、低電圧を論理’0’とすると、蓄積ノード(N1,N2)の論理値は、情報’1’の場合(1,0)、情報’0’の場合(0,1)、情報’X’の場合(0,0)である。
記憶情報のリフレッシュはトランジスタT1,T2を介して行われ、同図では省略されているが、ビット線BL1,BL2にそれぞれ接続されたセンスアンプを用いて読み出しと再書き込みが行われる。
次に、XNOR演算機能について説明する。
検索動作において記憶情報と比較される情報は、サーチ線SL1,SL2を介して入力される三値情報である。その内訳は、情報’1’と情報’0’、さらに、所謂’MASK’状態を表す情報’X’である。
記憶情報と入力情報が同じ時、すなわち一致の時は、高電圧にプリチャージされたマッチ線MLと低電圧(たとえば接地電圧VSS)に固定された放電線DCLとの接続が遮断(カットオフ)されるので、マッチ線はプリチャージ電圧に保持される。
また、記憶情報が‘Don’t care’状態であったり、入力情報が’MASK’であったりした場合も、マッチ線MLと放電線DCLは遮断されるので、一致の場合と同様にマッチ線はプリチャージ電圧に保持される。
さらに、双方の情報が異なる時、すなわち不一致の時、たて積みトランジスタT3,T4、またはトランジスタT5,T6のどちらか一方が導通することにより電流経路が形成されるので、マッチ線MLと放電線DCLが短絡されて、マッチ線MLは接地電圧VSSに向かって放電される。
以上の動作によるマッチ線MLの電圧変化を、図示されていないマッチ線センスアンプで弁別することにより、比較結果を判定する。
図26は、以上の検索動作をまとめた真理値表である。
米国特許第6343029号(以下、文献2)は、CAMセル構成の他の例を記載する。図22に文献2のFig.1のセル構成およびアレイ構成の要部を示す。同図では、理解を助けるために、図21と同じ役割のトランジスタには、同じ記号を割り振っている。
このセルは、記憶回路CST1,CST2に保持された情報とサーチ線SL1,SL2を介して入力された情報とを、比較回路CCPで比較するものであり、次に述べるような二つの特徴を有する。
第一の特徴は、平行に配置されたマッチ線MLと共通ソース線CSLとを用いたチャージシェア動作によって比較結果に応じた信号を発生する点にある。
第二の特徴は、比較回路CCPを構成するトランジスタの結線が図21のセルと異なる点にある。すなわち、蓄積ノードN1に接続されたトランジスタT4がマッチ線ML、サーチ線SL2に接続されたトランジスタT3が共通ソース線CSLにそれぞれ接続されている。
同様に、蓄積ノードN2に接続されたトランジスタT6がマッチ線ML、サーチ線SL1に接続されたトランジスタT5が共通ソース線CSLにそれぞれ接続されている。なお、比較回路CCPは、セル内の接続が違っても、図21のセルと同じようなXNOR演算が可能である。
次に、検索動作におけるチャージシェア動作を説明する。
まず、待機状態において、PMOS(PチャネルMOS)トランジスタTHP、およびNMOSトランジスタTLを導通させることによって、マッチ線MLを高電圧VPCH、共通ソース線CSLを接地電圧VSSにそれぞれプリチャージする。
検索動作が始まると、まず、プリチャージイネーブル信号PCHB,PCHを駆動してトランジスタTHP,TLをそれぞれカットオフ状態とし、マッチ線ML、および共通ソース線CSLをフローティング状態にする。
次に、サーチ線SL1,SL2を介して比較情報を入力する。ここで、記憶情報と比較情報とが同じである場合は、マッチ線MLと共通ソース線CSLとの接続が遮断されるので、マッチ線MLはプリチャージ電圧VPCHに保たれる。
一方、情報が異なる場合は、図21のセルと同様に比較回路CCPに電流経路が形成されてマッチ線MLと共通ソース線CSLが短絡される。このため、マッチ線MLの寄生容量CMに蓄えられた電荷が共通ソース線CSLの寄生容量CCに分割されて、マッチ線MLの電圧が低下する。
最後に、マッチ線MLの電圧変化を弁別することにより、情報の比較結果を判定する。このような動作では、寄生容量CMと寄生容量CCとの大きさが同じならば、短絡後のマッチ線MLの電圧は、プリチャージ電圧VPCHと接地電圧VSSの中間電圧VPCH/2となる。
したがって、図22の構成では、図21の構成のように共通ソース線CSLを接地電圧VSSに接続する場合に比べて、マッチ線の電圧振幅が小さいので、マッチ線プリチャージに要する電力が抑制される。
以上の文献で述べられているCAMは、複数の記憶情報(以下では、エントリという)と比較情報(以下、検索キーという)とを同時に比較して、これらの同異を判別するデバイスである。
このため、テーブル検索の高速化が求められているルータやスイッチなどの通信機器用途での需要が高まっている。しかし、近年の爆発的なインターネットの普及に伴い、テーブル規模が急増しており、TCAMの大容量化が課題となっている。
本願発明者等は、本願に先立ち、TCAMの大容量化について検討した結果、図21、および図22に示したメモリセル構成では、高集積化と低電力化の二つについて考慮が十分なされていないことに気がついた。
第一の高集積化について、メモリセル面積のさらなる低減には、キャパシタを立体化し、自己整合プロセスを用いた汎用DRAM加工技術の導入が有効である。
しかし、図21のメモリセルは、素子数および信号数が多いために、汎用DRAMのような規則正しいメモリアレイのレイアウトおよび構造を実現するのが困難であり、自己整合プロセスの導入が困難な恐れがある。
また、蓄積ノードN1,N2に見られるように、メモリセル内部でトランジスタのゲート電極とソースまたはドレイン電極とを接続する汎用DRAMにはない構造が必要なので、汎用DRAMの加工工程と整合性がとれず、新たな加工技術の開発が必要になる恐れがある。
第二の低電力化について、マッチ線のプリチャージ電力抑制には、図22に示した構成によるチャージシェア動作が有効である。しかし、図22の比較回路CCPの構成では、極微細加工を用いた汎用DRAMで問題となるような配線間の結合容量に起因する雑音の影響が大きく、比較動作に要する時間が増加する恐れがある。
図23は、この問題について、本願に先立って詳細に検討したCAMのセル構成およびアレイ構成の要部を示している。
同図は、図22のメモリセルCMCにおいて結合容量を考慮した等価回路モデルであり、サーチ線SL1,SL2と共通ソース線CSLとの間に結合容量CSC1,CSC2、蓄積ノードN1,N2とマッチ線MLとの間に結合容量CNMC1,CNMC2が挿入されている。
図24と図25は、図23の構成における検索動作タイミングの一例を示している。ここで、メモリセルCMCは、記憶回路CST1,CST2を用いて、記憶情報‘1’を保持しているものと仮定する。
この場合、蓄積ノードの論理値は(N1,N2)=(1,0)であり、蓄積ノードN1は電源電圧VDD、蓄積ノードN2は接地電圧VSSにそれぞれ保持されている。したがって、トランジスタT4は導通し、トランジスタT6はカットオフ状態にある。
また、参照電圧VRは、マッチ線の電圧を弁別するための基準電圧である。さらに、VSIGは、正確な弁別に必要なマッチ線電圧と参照電圧VRとの電圧差であるが、以下では、比較信号電圧と呼ぶことにする。
はじめに、図24に従って、情報が一致した場合の検索動作タイミングを説明する。
まず、待機状態において、プリチャージイネーブル信号PREBを接地電圧VSS、プリチャージイネーブル信号PREを電源電圧VDDにそれぞれ駆動することにより、トランジスタTHP,TNをそれぞれ導通させて、マッチ線MLをプリチャージ電圧VPCH、共通ソース線CSLを接地電圧VSSにそれぞれ駆動する。
検索動作が始まると、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREBを電源電圧VDD、電源電圧VDDとなっているプリチャージイネーブル信号PREを接地電圧VSSにそれぞれ駆動することにより、トランジスタTHP,TLの各々をオフ状態として、マッチ線MLと共通ソース線CSLとをフローティング状態とする。
続いて、サーチ線を介して検索キーを入力する。メモリセルCMCの記憶情報と比較する検索キーの情報が’1’である場合、サーチ線の論理値は(SL1,SL2)=(1,0)であるので、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL1が電源電圧VDDに駆動され、サーチ線SL2が接地電圧VSSに保持される。
ここで、サーチ線SL1は寄生容量CSC1を介して共通ソース線CSLと結合しているので、サーチ線SL1の活性化に応じて共通ソース線CSLの電圧が上昇する。このようなサーチ線電圧の変動による電圧上昇を、以下ではサーチ線駆動雑音と呼ぶことにする。
なお、図23では省略されているが、実際の検索キーは複数のビットで構成された情報であるので、一本のマッチ線に複数のメモリセルが接続されており、複数のサーチ線が同時に駆動されることによりサーチ線駆動雑音が重畳される。
また、TCAMで情報’X’が入力された場合、該当するサーチ線対は接地電圧VSSに保持される。したがって、図24に示したサーチ線駆動雑音VNCの大きさは、検索キーのデータパターン、すなわちサーチ線の駆動本数に応じた値となる。
一方、マッチ線MLは、結合容量CNMC1,CNMC2を介して蓄積ノードN1,N2とそれぞれ結合しているが、これら蓄積ノードの電圧は保持されているので、プリチャージ電圧VPCHに保持される。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルCMC11のトランジスタT5が導通されるが、トランジスタT6がカットオフ状態にあるので、比較回路CPの蓄積ノードN2側には電流が流れない。
また、トランジスタT3はカットオフ状態に保たれるので、蓄積ノードN1側にも電流が流れない。すなわち、メモリセルCMC11の比較回路CPは一致状態にある。
したがって、マッチ線MLはプリチャージ電圧VPCHに保たれるので、参照電圧VRに対して正の比較信号VSIGがマッチ線MLに発生されたことを何らかの方法で検出することにより、一致と判定する。
次に、図25に従って、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作を説明する。マッチ線MLおよび共通ソース線CSLをフローティング状態としてから検索キーを入力する動作は、前述した通りである。
以下では、メモリセルCMCの記憶情報と比較する情報が’0’である場合の検索動作を述べる。
この場合、サーチ線の論理値は(SL1,SL2)=(0,1)であるので、サーチ線SL1が接地電圧VSSに保持されるのに対して、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL2が電源電圧VDDに駆動される。
ここで、サーチ線SL2は寄生容量CSC2を介して共通ソース線CSLと結合しているので、図24と同様に、サーチ線SL2の活性化に応じて、共通ソース線CSLの電圧が上昇する。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT3が導通されるので、電流経路が比較回路CCPの蓄積ノードN1側に形成されることにより、マッチ線MLと共通ソース線とが短絡される。
すなわち、プリチャージ電圧VPCHに駆動されていたマッチ線MLは、中間電圧VMに向かって放電され、接地電圧VSSにプリチャージされていた共通ソース線CSLは中間電圧VMに向かって充電される。
したがって、マッチ線MLの電圧が参照電圧VRを下回り、参照電圧に対して負の比較信号電圧−VSIGが発生されたことを何らかの方法で弁別することにより、比較結果が不一致であったと判定する。最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL2を接地電圧VSSに駆動し、電源電圧VDDとなっているプリチャージイネーブル信号PREBを接地電圧VSS、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREを電源電圧VDDにそれぞれ駆動して、マッチ線ML、共通ソース線CSLをそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、t1は、サーチ線を駆動してから負の比較信号電圧−VSIGが発生されるまでの時間であり、以下では、比較時間と呼ぶことにする。また、同図では、ワースト条件における動作タイミングを説明するために、マッチ線MLに接続された他のメモリセルが一致状態にある場合のマッチ線波形を示している。
しかし、他のメモリセルが不一致状態にあるならば、マッチ線と共通ソース線CSLとは複数のメモリセルに形成された電流経路によって短絡されるので、図示された波形よりも早く中間電圧VMに変化することは明らかである。
さらに、結合容量CSC1、CSC2、CNMC1、CNMC2が同じ大きさの容量であり、マッチ線MLおよび共通ソース線CSLの負荷容量が等しい場合、短絡後の電圧はVPCH/2となる。しかし、サーチ線駆動雑音の大きさに応じてVPCH/2より高い電圧VMとなることは、容易に理解できる。
以上の検索動作から、図23のメモリセルCMCにおけるトランジスタT3,T5は、サーチ線駆動雑音によってソース電極(ここでは、共通ソース線CSL)の電圧が上昇することにより、ゲート−ソース間電圧が小さくなり、さらには基板バイアス効果によりしきい電圧が上昇するので、駆動能力が低下する。
このため、図23の構成によるTCAMは、マッチ線のプリチャージ電力が抑制される反面、検索キーのデータパターンによって比較時間t1が著しく増加し、検索動作が遅くなる恐れがある。
本発明の目的は、TDCAMセルの高集積化に向けて、汎用DRAM加工技術を適用するためのメモリセルのレイアウトおよび内部ノード接続技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、マッチ線の低電力化に有効なチャージシェア方式において、サーチ線駆動雑音による比較時間の増加を回避するための技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
図21に、文献1のFig.2に示されたセル構成の一例を示す。
このセルは、混載DRAM(Dynamic Random Access Memory)加工技術により形成されており、NMOS(NチャネルMetal Oxide Semiconductor)トランジスタT1,T2とキャパシタC1,C2により、三値情報を記憶するメモリ機能を有する。
また、NMOSトランジスタT3,T4,T5,T6によるXNOR(排他的否定論理和)演算機能を有し、記憶情報と入力情報との比較を行う。なお、VPLTは、キャパシタC1,C2の一方の電極に入力される所謂プレート電極電圧である。
まず、メモリ機能について説明する。
三値情報は、情報’1’、情報’0’、所謂’Don’t care’状態を表す情報’X’である。高電圧を論理’1’、低電圧を論理’0’とすると、蓄積ノード(N1,N2)の論理値は、情報’1’の場合(1,0)、情報’0’の場合(0,1)、情報’X’の場合(0,0)である。
記憶情報のリフレッシュはトランジスタT1,T2を介して行われ、同図では省略されているが、ビット線BL1,BL2にそれぞれ接続されたセンスアンプを用いて読み出しと再書き込みが行われる。
次に、XNOR演算機能について説明する。
検索動作において記憶情報と比較される情報は、サーチ線SL1,SL2を介して入力される三値情報である。その内訳は、情報’1’と情報’0’、さらに、所謂’MASK’状態を表す情報’X’である。
記憶情報と入力情報が同じ時、すなわち一致の時は、高電圧にプリチャージされたマッチ線MLと低電圧(たとえば接地電圧VSS)に固定された放電線DCLとの接続が遮断(カットオフ)されるので、マッチ線はプリチャージ電圧に保持される。
また、記憶情報が‘Don’t care’状態であったり、入力情報が’MASK’であったりした場合も、マッチ線MLと放電線DCLは遮断されるので、一致の場合と同様にマッチ線はプリチャージ電圧に保持される。
さらに、双方の情報が異なる時、すなわち不一致の時、たて積みトランジスタT3,T4、またはトランジスタT5,T6のどちらか一方が導通することにより電流経路が形成されるので、マッチ線MLと放電線DCLが短絡されて、マッチ線MLは接地電圧VSSに向かって放電される。
以上の動作によるマッチ線MLの電圧変化を、図示されていないマッチ線センスアンプで弁別することにより、比較結果を判定する。
図26は、以上の検索動作をまとめた真理値表である。
米国特許第6343029号(以下、文献2)は、CAMセル構成の他の例を記載する。図22に文献2のFig.1のセル構成およびアレイ構成の要部を示す。同図では、理解を助けるために、図21と同じ役割のトランジスタには、同じ記号を割り振っている。
このセルは、記憶回路CST1,CST2に保持された情報とサーチ線SL1,SL2を介して入力された情報とを、比較回路CCPで比較するものであり、次に述べるような二つの特徴を有する。
第一の特徴は、平行に配置されたマッチ線MLと共通ソース線CSLとを用いたチャージシェア動作によって比較結果に応じた信号を発生する点にある。
第二の特徴は、比較回路CCPを構成するトランジスタの結線が図21のセルと異なる点にある。すなわち、蓄積ノードN1に接続されたトランジスタT4がマッチ線ML、サーチ線SL2に接続されたトランジスタT3が共通ソース線CSLにそれぞれ接続されている。
同様に、蓄積ノードN2に接続されたトランジスタT6がマッチ線ML、サーチ線SL1に接続されたトランジスタT5が共通ソース線CSLにそれぞれ接続されている。なお、比較回路CCPは、セル内の接続が違っても、図21のセルと同じようなXNOR演算が可能である。
次に、検索動作におけるチャージシェア動作を説明する。
まず、待機状態において、PMOS(PチャネルMOS)トランジスタTHP、およびNMOSトランジスタTLを導通させることによって、マッチ線MLを高電圧VPCH、共通ソース線CSLを接地電圧VSSにそれぞれプリチャージする。
検索動作が始まると、まず、プリチャージイネーブル信号PCHB,PCHを駆動してトランジスタTHP,TLをそれぞれカットオフ状態とし、マッチ線ML、および共通ソース線CSLをフローティング状態にする。
次に、サーチ線SL1,SL2を介して比較情報を入力する。ここで、記憶情報と比較情報とが同じである場合は、マッチ線MLと共通ソース線CSLとの接続が遮断されるので、マッチ線MLはプリチャージ電圧VPCHに保たれる。
一方、情報が異なる場合は、図21のセルと同様に比較回路CCPに電流経路が形成されてマッチ線MLと共通ソース線CSLが短絡される。このため、マッチ線MLの寄生容量CMに蓄えられた電荷が共通ソース線CSLの寄生容量CCに分割されて、マッチ線MLの電圧が低下する。
最後に、マッチ線MLの電圧変化を弁別することにより、情報の比較結果を判定する。このような動作では、寄生容量CMと寄生容量CCとの大きさが同じならば、短絡後のマッチ線MLの電圧は、プリチャージ電圧VPCHと接地電圧VSSの中間電圧VPCH/2となる。
したがって、図22の構成では、図21の構成のように共通ソース線CSLを接地電圧VSSに接続する場合に比べて、マッチ線の電圧振幅が小さいので、マッチ線プリチャージに要する電力が抑制される。
以上の文献で述べられているCAMは、複数の記憶情報(以下では、エントリという)と比較情報(以下、検索キーという)とを同時に比較して、これらの同異を判別するデバイスである。
このため、テーブル検索の高速化が求められているルータやスイッチなどの通信機器用途での需要が高まっている。しかし、近年の爆発的なインターネットの普及に伴い、テーブル規模が急増しており、TCAMの大容量化が課題となっている。
本願発明者等は、本願に先立ち、TCAMの大容量化について検討した結果、図21、および図22に示したメモリセル構成では、高集積化と低電力化の二つについて考慮が十分なされていないことに気がついた。
第一の高集積化について、メモリセル面積のさらなる低減には、キャパシタを立体化し、自己整合プロセスを用いた汎用DRAM加工技術の導入が有効である。
しかし、図21のメモリセルは、素子数および信号数が多いために、汎用DRAMのような規則正しいメモリアレイのレイアウトおよび構造を実現するのが困難であり、自己整合プロセスの導入が困難な恐れがある。
また、蓄積ノードN1,N2に見られるように、メモリセル内部でトランジスタのゲート電極とソースまたはドレイン電極とを接続する汎用DRAMにはない構造が必要なので、汎用DRAMの加工工程と整合性がとれず、新たな加工技術の開発が必要になる恐れがある。
第二の低電力化について、マッチ線のプリチャージ電力抑制には、図22に示した構成によるチャージシェア動作が有効である。しかし、図22の比較回路CCPの構成では、極微細加工を用いた汎用DRAMで問題となるような配線間の結合容量に起因する雑音の影響が大きく、比較動作に要する時間が増加する恐れがある。
図23は、この問題について、本願に先立って詳細に検討したCAMのセル構成およびアレイ構成の要部を示している。
同図は、図22のメモリセルCMCにおいて結合容量を考慮した等価回路モデルであり、サーチ線SL1,SL2と共通ソース線CSLとの間に結合容量CSC1,CSC2、蓄積ノードN1,N2とマッチ線MLとの間に結合容量CNMC1,CNMC2が挿入されている。
図24と図25は、図23の構成における検索動作タイミングの一例を示している。ここで、メモリセルCMCは、記憶回路CST1,CST2を用いて、記憶情報‘1’を保持しているものと仮定する。
この場合、蓄積ノードの論理値は(N1,N2)=(1,0)であり、蓄積ノードN1は電源電圧VDD、蓄積ノードN2は接地電圧VSSにそれぞれ保持されている。したがって、トランジスタT4は導通し、トランジスタT6はカットオフ状態にある。
また、参照電圧VRは、マッチ線の電圧を弁別するための基準電圧である。さらに、VSIGは、正確な弁別に必要なマッチ線電圧と参照電圧VRとの電圧差であるが、以下では、比較信号電圧と呼ぶことにする。
はじめに、図24に従って、情報が一致した場合の検索動作タイミングを説明する。
まず、待機状態において、プリチャージイネーブル信号PREBを接地電圧VSS、プリチャージイネーブル信号PREを電源電圧VDDにそれぞれ駆動することにより、トランジスタTHP,TNをそれぞれ導通させて、マッチ線MLをプリチャージ電圧VPCH、共通ソース線CSLを接地電圧VSSにそれぞれ駆動する。
検索動作が始まると、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREBを電源電圧VDD、電源電圧VDDとなっているプリチャージイネーブル信号PREを接地電圧VSSにそれぞれ駆動することにより、トランジスタTHP,TLの各々をオフ状態として、マッチ線MLと共通ソース線CSLとをフローティング状態とする。
続いて、サーチ線を介して検索キーを入力する。メモリセルCMCの記憶情報と比較する検索キーの情報が’1’である場合、サーチ線の論理値は(SL1,SL2)=(1,0)であるので、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL1が電源電圧VDDに駆動され、サーチ線SL2が接地電圧VSSに保持される。
ここで、サーチ線SL1は寄生容量CSC1を介して共通ソース線CSLと結合しているので、サーチ線SL1の活性化に応じて共通ソース線CSLの電圧が上昇する。このようなサーチ線電圧の変動による電圧上昇を、以下ではサーチ線駆動雑音と呼ぶことにする。
なお、図23では省略されているが、実際の検索キーは複数のビットで構成された情報であるので、一本のマッチ線に複数のメモリセルが接続されており、複数のサーチ線が同時に駆動されることによりサーチ線駆動雑音が重畳される。
また、TCAMで情報’X’が入力された場合、該当するサーチ線対は接地電圧VSSに保持される。したがって、図24に示したサーチ線駆動雑音VNCの大きさは、検索キーのデータパターン、すなわちサーチ線の駆動本数に応じた値となる。
一方、マッチ線MLは、結合容量CNMC1,CNMC2を介して蓄積ノードN1,N2とそれぞれ結合しているが、これら蓄積ノードの電圧は保持されているので、プリチャージ電圧VPCHに保持される。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルCMC11のトランジスタT5が導通されるが、トランジスタT6がカットオフ状態にあるので、比較回路CPの蓄積ノードN2側には電流が流れない。
また、トランジスタT3はカットオフ状態に保たれるので、蓄積ノードN1側にも電流が流れない。すなわち、メモリセルCMC11の比較回路CPは一致状態にある。
したがって、マッチ線MLはプリチャージ電圧VPCHに保たれるので、参照電圧VRに対して正の比較信号VSIGがマッチ線MLに発生されたことを何らかの方法で検出することにより、一致と判定する。
次に、図25に従って、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作を説明する。マッチ線MLおよび共通ソース線CSLをフローティング状態としてから検索キーを入力する動作は、前述した通りである。
以下では、メモリセルCMCの記憶情報と比較する情報が’0’である場合の検索動作を述べる。
この場合、サーチ線の論理値は(SL1,SL2)=(0,1)であるので、サーチ線SL1が接地電圧VSSに保持されるのに対して、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL2が電源電圧VDDに駆動される。
ここで、サーチ線SL2は寄生容量CSC2を介して共通ソース線CSLと結合しているので、図24と同様に、サーチ線SL2の活性化に応じて、共通ソース線CSLの電圧が上昇する。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT3が導通されるので、電流経路が比較回路CCPの蓄積ノードN1側に形成されることにより、マッチ線MLと共通ソース線とが短絡される。
すなわち、プリチャージ電圧VPCHに駆動されていたマッチ線MLは、中間電圧VMに向かって放電され、接地電圧VSSにプリチャージされていた共通ソース線CSLは中間電圧VMに向かって充電される。
したがって、マッチ線MLの電圧が参照電圧VRを下回り、参照電圧に対して負の比較信号電圧−VSIGが発生されたことを何らかの方法で弁別することにより、比較結果が不一致であったと判定する。最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL2を接地電圧VSSに駆動し、電源電圧VDDとなっているプリチャージイネーブル信号PREBを接地電圧VSS、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREを電源電圧VDDにそれぞれ駆動して、マッチ線ML、共通ソース線CSLをそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、t1は、サーチ線を駆動してから負の比較信号電圧−VSIGが発生されるまでの時間であり、以下では、比較時間と呼ぶことにする。また、同図では、ワースト条件における動作タイミングを説明するために、マッチ線MLに接続された他のメモリセルが一致状態にある場合のマッチ線波形を示している。
しかし、他のメモリセルが不一致状態にあるならば、マッチ線と共通ソース線CSLとは複数のメモリセルに形成された電流経路によって短絡されるので、図示された波形よりも早く中間電圧VMに変化することは明らかである。
さらに、結合容量CSC1、CSC2、CNMC1、CNMC2が同じ大きさの容量であり、マッチ線MLおよび共通ソース線CSLの負荷容量が等しい場合、短絡後の電圧はVPCH/2となる。しかし、サーチ線駆動雑音の大きさに応じてVPCH/2より高い電圧VMとなることは、容易に理解できる。
以上の検索動作から、図23のメモリセルCMCにおけるトランジスタT3,T5は、サーチ線駆動雑音によってソース電極(ここでは、共通ソース線CSL)の電圧が上昇することにより、ゲート−ソース間電圧が小さくなり、さらには基板バイアス効果によりしきい電圧が上昇するので、駆動能力が低下する。
このため、図23の構成によるTCAMは、マッチ線のプリチャージ電力が抑制される反面、検索キーのデータパターンによって比較時間t1が著しく増加し、検索動作が遅くなる恐れがある。
本発明の目的は、TDCAMセルの高集積化に向けて、汎用DRAM加工技術を適用するためのメモリセルのレイアウトおよび内部ノード接続技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、マッチ線の低電力化に有効なチャージシェア方式において、サーチ線駆動雑音による比較時間の増加を回避するための技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)本発明は、複数のマッチ線対と、該複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、複数のマッチ線対と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有した半導体集積回路装置であって、複数のマッチ線対の各々は、プリチャージ回路を有し、該複数のプリチャージ回路は、マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、複数のメモリセルは、記憶回路と比較回路とを有し、該比較回路は、第一、および第二のMOSトランジスタを有し、該第一、および第二のMOSトランジスタのゲート電極は、複数のサーチ線にそれぞれ接続され、第一、および第二のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極が複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続されるものである。
また、本願のその他の発明の概要を簡単に示す。
(2)本発明は、複数のマッチ線対と、該複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、複数のマッチ線対と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、複数のマッチ線対の各々は、プリチャージ回路を有し、該複数のプリチャージ回路は、マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、複数のメモリセルの各々は、記憶回路と比較回路とを有し、該比較回路は、複数のマッチ線対の間に第一の電流経路を形成するように直列接続された第一、および第二のMOSトランジスタと、第二の電流経路を形成するように直列接続された第三、および第四のMOSトランジスタとを有し、第一、および第三のMOSトランジスタのゲート電極は、複数のサーチ線にそれぞれ接続され、第一および第三のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続され、第二および第四のMOSトランジスタのゲート電極は、記憶回路にそれぞれ接続され、第二および第四のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって複数の第二マッチ線にそれぞれ接続されるものである。
(3)本発明は、複数の第一のマッチ線と、該複数の第一のマッチ線に交差する複数のサーチ線対と、複数のサーチ線対に平行な複数のビット線対と、記複数の第一のマッチ線と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、複数のメモリセルの各々は、記憶回路と比較回路とを有し、該記憶回路は、複数のビット線対に接続され、該比較回路は、複数のサーチ線対と複数の第一のマッチ線に接続され、複数のビット線対の電圧振幅は、複数のサーチ線対よりも大きいものである。
(1)本発明は、複数のマッチ線対と、該複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、複数のマッチ線対と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有した半導体集積回路装置であって、複数のマッチ線対の各々は、プリチャージ回路を有し、該複数のプリチャージ回路は、マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、複数のメモリセルは、記憶回路と比較回路とを有し、該比較回路は、第一、および第二のMOSトランジスタを有し、該第一、および第二のMOSトランジスタのゲート電極は、複数のサーチ線にそれぞれ接続され、第一、および第二のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極が複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続されるものである。
また、本願のその他の発明の概要を簡単に示す。
(2)本発明は、複数のマッチ線対と、該複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、複数のマッチ線対と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、複数のマッチ線対の各々は、プリチャージ回路を有し、該複数のプリチャージ回路は、マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、複数のメモリセルの各々は、記憶回路と比較回路とを有し、該比較回路は、複数のマッチ線対の間に第一の電流経路を形成するように直列接続された第一、および第二のMOSトランジスタと、第二の電流経路を形成するように直列接続された第三、および第四のMOSトランジスタとを有し、第一、および第三のMOSトランジスタのゲート電極は、複数のサーチ線にそれぞれ接続され、第一および第三のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続され、第二および第四のMOSトランジスタのゲート電極は、記憶回路にそれぞれ接続され、第二および第四のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって複数の第二マッチ線にそれぞれ接続されるものである。
(3)本発明は、複数の第一のマッチ線と、該複数の第一のマッチ線に交差する複数のサーチ線対と、複数のサーチ線対に平行な複数のビット線対と、記複数の第一のマッチ線と複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、複数のメモリセルの各々は、記憶回路と比較回路とを有し、該記憶回路は、複数のビット線対に接続され、該比較回路は、複数のサーチ線対と複数の第一のマッチ線に接続され、複数のビット線対の電圧振幅は、複数のサーチ線対よりも大きいものである。
図1は、本発明の実施の形態1による6個のトランジスタと2個のキャパシタで構成されるメモリセルを用いたメモリアレイの別の構成例を示す図、図2は、図1におけるメモリアレイの第二金属層より下の層のレイアウトを示す図、図3は、図1におけるメモリアレイの第三金属層より下の層のレイアウトを示す図、図4は、図2のレイアウト図中に示したA−A’線に沿った部分の構造を示す断面図、図5は、図2のレイアウト図中に示したB−B’線に沿った部分の構造を示す断面図、図6は、図3のレイアウト図中に示したC−C’線に沿った部分の構造を示す断面図、図7は、図3のレイアウト図中に示したD−D’線に沿った部分の構造を示す断面図、図8は、図1のメモリセルにおいて寄生容量を考慮した簡易等価回路の一例を示す図、図9は、図3のレイアウト上に図8のメモリアレイに示した寄生容量を模式的に示した図、図10は、図1のメモリアレイにおいて寄生容量を考慮した簡易等価回路の一例を示す図、図11は、図10のメモリアレイにおいての一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図12は、図10のメモリアレイにおいて不一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図13は、本発明の実施の形態1による6個のトランジスタと2個のキャパシタで構成されるメモリセルを用いたメモリアレイの他の構成例を示す図、図14は、図13のメモリアレイにおいて寄生容量を考慮した簡易等価回路の一例を示す図、図15は、図14のメモリアレイにおいて一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図16は、図14のメモリアレイにおいて不一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図17は、本発明の実施の形態2による6個のトランジスタと2個のキャパシタで構成されるメモリセルを用いたメモリアレイの別の構成例を示す図、図18は、本発明の実施の形態3によるメモリアレイにおいて各回路ブロックに供給される電源電圧の一例を示すブロック図、図19は、図18の読み書き回路ブロックにおける要素回路の具体的な構成例を示す図、図20は、図18のメモリアレイにおけるリフレッシュ動作タイミングの一例を示す図、図21は6個のトランジスタと2個のキャパシタで構成されるターナリ・ダイナミック・コンテント・アドレッサブル・メモリセルの従来例を示す図、図22はチャージシェア動作を用いた比較信号電圧発生方式によるコンテント・アドレッサブル・メモリセルおよびメモリアレイの従来例を示す図、図23は、図22のメモリセルにおいて配線間の結合容量を考慮した等価回路の一例を示す図、図24は、図23のメモリセルにおいての一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図25は、図23のメモリセルにおいて不一致エントリを検出した場合の検索動作タイミングの一例を示す図、図26は、図21におけるメモリセルの検索動作の真理値表を示す説明図である。
本発明を詳細に説明するために、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。実施例の各ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、典型的には公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)や立体型キャパシタ等の半導体集積回路技術によって、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形成される。
(実施の形態1)
本実施の形態1において、図1は、メモリアレイの構成例を示している。同図では、メモリアレイの動作に必要なロウデコーダXDEC、読み書き回路ブロックRWB、サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)も同時に示されている。
この構成の特徴は、次のように二つある。
第一の特徴は、二本のマッチ線の一方のマッチ線を高電圧(第1の電圧)、他方のマッチ線を低電圧(第2の電圧)にそれぞれ駆動するプリチャージ回路PCHr(r=1,2、・・・,m)を配置し、高電圧に駆動されるマッチ線にマッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)を配置する点にある。
第二の特徴は、サーチ線と高電圧に駆動されるマッチ線とが、後述する寄生容量によって結合している点にある。
このような構成において、チャージシェア動作によって二本のマッチ線に比較信号電圧を発生し、高電圧側のマッチ線に発生された信号をマッチ判定回路で弁別する。
なお、以下では、高電圧に駆動されるマッチ線(第一のマッチ線)HMLr(r=1,2,・・・,m)を高電圧側マッチ線、低電圧に駆動されるマッチ線(第二のマッチ線)LMLr(r=1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線とそれぞれ呼ぶことにする。また、必要に応じて対応する二本のマッチ線をマッチ線対と呼ぶことにする。
図1では、複数のビット線BL1s(s=1,2,・・・,n)、BL2s(s=1,2,・・・,n)が交互に平行に配置され、一つのメモリセルには、対応する二本のビット線がそれぞれ接続される。
また、複数のサーチ線SL1s(s=1,2,・・・,n)、SL2s(s=1,2,・・・,n)が対応するビット線に平行に配置される。以下では、例えばビット線BL11とビット線BL21のように対応する二本のビット線を、必要に応じてビット線対と呼ぶことにする。
同様に、サーチ線SL11とサーチ線SL21のように対応する二本のサーチ線を、必要に応じてサーチ線対と呼ぶことにする。さらに同図では、ビット線対に交わるように、複数のワード線WLr(r=1,2,・・・,m)が配置され、複数の高電圧側マッチ線HMLr(r=1,2,・・・,m)および低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)が、対応するワード線に平行に配置される。ここでも、例えばマッチ線HML1とLML1のように対応する二本のマッチ線を、以下では必要に応じてマッチ線対と呼ぶことにする。これらビット線対とワード線との各交点に、メモリセルMCrs(r=1,2,・・・,m,s=1,2,・・・,n)がそれぞれ配置される。
メモリセルは、図21と同様に、2つのキャパシタと6つのトランジスタによるTDCAMセル構成である。ただし、図21では放電線DCLに接続していたトランジスタT4,T6のソースを、低電圧側マッチ線LMLに接続する点が異なる。なお、図1では、図22に示したメモリセルCMCの構成と比較するために、メモリセルMCを構成する素子が機能毎に二つの回路に分けて示されている。
すなわち、トランジスタT1,T2とキャパシタC1,C2は記憶回路STC、トランジスタ(第一のトランジスタ)T3、トランジスタ(第三のトランジスタ)T4、トランジスタ(第二のトランジスタ)T5、およびトランジスタ(第四のトランジスタ)T6は比較回路CPをそれぞれ構成する。
したがって、図22の比較回路CCPの構成と比べると、マッチ線のプリチャージ電圧に対してトランジスタの接続順が逆になり、高電圧マッチ線HMLから低電圧マッチ線LMLに向かって、一方はトランジスタT3,T5、他方はトランジスタT4,T6の順にそれぞれ接続される。
メモリアレイの周囲に配置されたロウデコーダXDEC、読み書き回路ブロックRWB、サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、動作に応じて使い分けられる。
ロウデコーダXDECと読み書き回路ブロックRWBは、記憶情報(ここではエントリ)の読み出し動作や書き込み動作、或いはリフレッシュ動作に用いられる回路ブロックである。前者のロウデコーダXDECは、ワード線WLr(r=1,2,・・・,m)の中からロウアドレスに応じたワード線を選択する。後者の読み書き回路ブロックRWBは、各ビット線BL1s(s=1,2,・・・,n)、BL2s(s=1,2,・・・,n)に配置された複数のセンスアンプやプリチャージ回路で構成される。
センスアンプは、例えば公知のクロスカップル型ラッチ構成であり、ビット線に読み出された信号の弁別や増幅を行い、さらに書き込み情報に応じた電圧にビット線および蓄積ノードを駆動する。
サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、検索動作に用いられる回路である。
まず、サーチ線駆動回路SLDは、入力データ(ここでは、検索キー)に応じた電圧にサーチ線SL1s(s=1,2,・・・,n)、SL2s(s=1,2,・・・,n)を駆動する。
次に、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)は、プリチャージイネーブル信号PCがゲート電極に接続されたNMOSトランジスタTHN,TLでそれぞれ構成される。
プリチャージイネーブル信号PCに応じて、トランジスタTHNはプリチャージ電圧VHの電源端子と高電圧側マッチ線とを接続し、トランジスタTLはプリチャージ電圧VLの電源端子と低電圧側マッチ線LMLとを接続する。
ここで、前者のプリチャージ電圧VHは、後者のプリチャージ電圧VLよりも高く設定される。なお、トランジスタTHNの代わりに、図22に示したようなPMOSトランジスタTHPを用いることも可能である。しかし、相補のプリチャージ起動信号が必要となるため、制御信号の追加により消費電力が増加する。また、ウェル分離が必要になるために、チップ面積が大きくなるという問題もある。
したがって、制御信号が少なく、NMOSトランジスタだけ構成される図1のプリチャージ回路の構成の方が望ましい。さらに、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、検索キーとエントリとの比較結果に応じて高電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に発生された比較信号電圧を弁別し、検索キーが一致したか否かを判定する。
このような構成により、以下の二つの効果が得られる。
第一の効果は、消費電力の低減である。本メモリアレイでは、後述するように、それぞれ異なる電圧にプリチャージしたマッチ線対をフローティング状態としてから、サーチ線対を介して検索キーを入力することによって、情報の比較結果に応じた信号をチャージシェア動作によって高電圧側マッチ線に発生する。したがって、高電圧側マッチ線の電圧振幅をマッチ線対のプリチャージ電圧差の半分程度にまで抑制することができるので、マッチ線のプリチャージ動作に要する電力を低減することが可能である。
第二に、比較信号発生時間の抑制である。後述するように、サーチ線対は高電圧マッチ線と結合しているので、検索動作におけるサーチ線駆動雑音は高電圧マッチ線に発生する。したがって、メモリセル内のトランジスタT3,T4,T5,T6は、ゲート−ソース間電圧の低下あるいは基板バイアス効果によるしきい電圧の上昇による駆動能力の低下を回避できるので、比較時間を短縮することが可能である。以上の二つの効果により、低電力かつ高速に検索動作を行うTCAMを実現することができる。
次に、図2と図3に従って、メモリアレイのレイアウトの例を説明する。このレイアウトの特徴は、以下に述べるように四つある。
第一の特徴は、ゲート電極の配置にある。まず、蓄積ノードに接続されるトランジスタのゲート電極をL字型とし、ワード線と共に最小間隔でポリシリコン層を配置する点にある。
第二の特徴は、蓄積ノードにおけるトランジスタの拡散領域とゲート電極を、汎用DRAMのビット線形成に用いられる配線層に相当する第一金属層を介して接続する点にある。
第三の特徴は、メモリセルとビット線、サーチ線、マッチ線との接続に用いるコンタクトおよびスルーホールを隣接するメモリセルと共有することにある。第四の特徴は、比較回路を構成する四つのトランジスタの電極をそれぞれ平行に配置する点にある。
図2は、メモリアレイの一部分について、第二金属層より下の層のレイアウトを示している。太い点線で描かれた四角形MCAは、一つのメモリセルの領域を示すものであり、実際のレイアウトパターンではない。
隣接するメモリセルは境界部のみが示されているが、実際は、四角形MCAの各辺にそれぞれ線対称に配置されている。
図示するように、メモリセルは、活性領域パターンFL、シリコン基板上に形成されたトランジスタのゲート電極やワード線となるポリシリコンパターンPS、キャパシタの上部電極を形成するプレート金属層パターンPLT、メモリセル内部における素子間の接続や後述するコンタクトとスルーホールとの接続に用いられる第一金属層パターンFM、高電圧側マッチ線や低電圧側マッチ線を形成する第二金属層パターンSM、活性領域と第一金属層とを接続する第一コンタクトパターンFC、ポリシリコン層と第一金属層とを接続する第二コンタクトパターンSC、活性化領域とキャパシタの下部電極とを接続する第三コンタクトパターンTC、第一金属層と第二金属層とを接続する第一スルーホールパターンFTなどから構成されている。
これらのパターンのパターニングには、周知の光リソグラフィを用いることができる。なお、同図では、簡単のためにキャパシタの下部電極を形成するポリシリコンパターンが省略されているが、公知の汎用DRAM加工技術から、プレート金属層パターンの真下に第三コンタクトパターン毎に配置されることは、容易に理解できる。
また、パターン名の後の括弧内には対応するノード名が示されており、マッチ線HML2、LML2とサーチ線SL12、SL22との交点にメモリセルが配置されていることから、四角形MCAに囲まれた領域は、図1のメモリアレイにおける第2行第2列目のメモリセルMC22であることは、容易に理解できる。
図3は、図2に第二金属層より上の層のパターンを追加したレイアウト図である。
図において、第三金属層パターンTMはビット線やサーチ線を形成する。第二スルーホールパターンSTは第二金属層と第三金属層とを接続する。なお、汎用DRAMでは、第一金属層FMを用いてビット線を形成していることが広く知られている。しかし、同図に示すメモリセルでは配線数が多いために、さらに上層の第三金属層TMに引き上げられている。
図4は、記憶回路STCにおいて、図2に示したA−A’断面を模式的に示した図である。
図において、P型半導体基板100内には素子分離用の絶縁物101が埋め込まれており、活性領域パターンFLにおけるN型拡散層領域102が形成されている。
P型半導体基板100上にはトランジスタのゲート酸化膜103、トランジスタのゲート電極104、およびトランジスタのゲート電極側面に絶縁膜で形成されたサイドウォール105が形成されている。
また、ゲート電極104の上方には、サイドウォールと同時にゲート電極上に絶縁膜で形成されたゲートキャップ106が形成されている。第一金属層200はメモリセルの内部で素子を接続し、第二金属層201は第一スルーホールと第二スルーホールとの接続に用いられる。
さらに、下部コンタクト300はN型拡散層領域と第一金属層とを接続する第一コンタクトにおいてポリシリコンで形成され、上部コンタクト301は第一コンタクトにおいて第一金属層と同じ材料で形成されている。
第三コンタクト302はゲート電極と第一金属層とを接続するように第一金属層と同じ材料で形成されており、相関絶縁膜500において、第一スルーホール400は第一金属層と第二金属層とを接続する。
同図では、図2と対応させて、層名の後の括弧内にノード名を示している。例えば、図4中のゲート電極104で示されたノード名によって、トランジスタT1のソース、またはドレインの一方の電極とトランジスタT4のゲート電極とが第一金属層200と第一および第二コンタクトによって接続されていることが容易に理解できる。
なお、このような内部ノードの接続部分における構造は、図4では省略されているが、メモリアレイの外部に配置された回路ブロックにおいても使われる。例えば、汎用DRAMのロウデコーダXDECでは、ワード線を駆動するトランジスタのソースまたはドレインの一方のN型拡散層領域とポリシリコンで形成されたワード線との接続が、同じような構造を用いて行われる。
図5は、さらに記憶回路STCにおいて、図2に示したB−B’断面を模式的に示した図である。
以下では、図4には示されていない構造を説明する。
上部コンタクト303は、N型拡散層領域102とキャパシタの下部電極とを接続する第三コンタクトにおいてポリシリコンで形成されている。キャパシタの下部電極600はポリシリコンで形成されており、その表面にはキャパシタの絶縁膜601を介して上部電極602、すなわちプレート電極が形成されている。
図5では、図2と対応させて、層名の後の括弧内にノード名を示している。例えば、ゲート電極104で示されたノード名によって、トランジスタT1とトランジスタT4のゲート電極がそれぞれ平行に配置されていることが容易に理解できる。
なお、第三コンタクトの下部コンタクトは、第一コンタクトの下部コンタクト300と同じ構造であり、サイドウォール105の隙間を埋め込むように同時に形成された所謂セルフ・アライン・コンタクト(SAC)である。この加工技術は、汎用DRAMで広く用いられている自己整合プロセスと呼ばれるものである。
また、第一金属層200と第一コンタクトの上部コンタクト301、第二コンタクト302は、これらの上層部にキャパシタを形成する際の熱処理による電気特性の劣化を防ぐために、例えば融点の高いタングステンで形成される。
さらに、図4にも示したように、第二金属層201とN型拡散層領域102との間の層に形成されるビット線BL12とメモリセルとの接続部分は、隣接するメモリセルと共有するように形成されていることは、容易に理解することができる。
さらに、図6は、比較回路CPにおいて、図3に示したC−C’断面を模式的に示した図である。
図において、ビット線やサーチ線は第三金属層202で形成されている。同図では、図4と対応させて層名の後の括弧内にノード名を示しており、例えば、図6中のゲート電極104で示されたノード名によって、比較回路CPにおけるトランジスタT3,T4,T5,T6のゲート電極が互いに平行に配置されていることが容易に理解できる。
このような構成により、比較回路CPにおいても、第一コンタクトの下部コンタクト300を前述の自己整合プロセスで形成している。また、これらのコンタクトを隣接するトランジスタ間で共有している。
図7は、さらに比較回路CPにおいて、図3に示したD−D’断面を模式的に示した図である。
第二スルーホール401は、第二金属層と第三金属層とを接続する。トランジスタT3,T5とサーチ線対SL12,SL22とは、第二コンタクト302、第一スルーホール400、第二スルーホール401を用いてそれぞれ接続されている。
これらの構造が隣接するメモリセルと共有されていることは、図3のレイアウトを考慮すれば容易に理解できる。なお、図4や図5の断面図には示されていないが、第三金属層305で形成されたビット線BL12,BL22とトランジスタT1,T2とは、サーチ線と同様に第二スルーホール401を介して接続されることは、図7から容易に理解できる。
以上のようなメモリセル構造により、次に述べる四つの効果が得られる。
第一の効果は、汎用DRAMと同じような自己整合プロセスを用いることにより、混載DRAMで考慮しているような合せ余裕を削減することができる点である。
第二の効果は、第一および第二コンタクトと第一金属層とを用いることにより、汎用DRAMのメモリアレイの外側に配置された回路ブロックと同じ加工工程で、メモリセルの内部ノードの接続を実現することができる点である。
第三の効果は、ビット線対やサーチ線対、マッチ線対とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有することにより、セル面積を抑制することができる点である。
第四の効果は、低電圧側マッチ線とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有し、さらにマッチ線対を同じ第二金属層を用いて配置することにより、サイドウォール絶縁膜によって低電圧側マッチ線に生ずる寄生容量を高電圧側マッチ線と同数にしながら、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ大きさにすることができる点である。
この第四の効果は、後述する検索動作において、十分な大きさの比較信号電圧を発生しながらマッチ線対の振幅を半減するチャージシェア動作に好適である。以上の効果により、チャージシェア動作が可能なメモリセルを小さな面積で実現することが可能となる。
最後に、図2、および図3に示したレイアウトにおいて、一例として、次の四つの規則を適用するものと仮定して、メモリセル面積を算出する。
第一の規則は、各層の配線幅および間隔の最小値をF(Fは最小加工寸法)とする。第二の規則は、各コンタクトおよび各スルーホールのパターンを一辺がFの正方形とする。第三の規則は、各コンタクトの合せ余裕をゼロとする。第四の規則は、各スルーホールと各金属層との合せ余裕を二方にのみF/4とする。
これらの四つのレイアウト規則を用いると、比較回路におけるトランジスタT3,T4,T5,T6を最小間隔で配置することができるので、セル幅は8Fである。また、ワード線WLを10.25Fピッチで配置できるので、Fの2乗の82倍のメモリセルを実現することができる。
次に、これまで説明してきたメモリセル構造における寄生容量を考慮したメモリセルの簡易等価回路モデルを説明する。
図8は、図1のメモリアレイにおけるメモリセルMC22の簡易等価回路モデルを示している。
容量CSH1,CSH2は、サーチ線SL12、SL22と高電圧側マッチ線HML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。また、容量CSL1、CSL2は、サーチ線SL12、SL22と低電圧側マッチ線LML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。
さらに、容量CNH1,CNH2は蓄積ノードN1、N2と高電圧側マッチ線HML2との間、容量CNL1,CNL2は蓄積ノードN1、N2と低電圧側マッチ線LML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。
図9は、図3に示したレイアウト図上にこれらの寄生容量を書き込んで、寄生容量が発生する位置を模式的に示している。
寄生容量CSH1、CSH2は、高電圧側マッチ線HML2が、図6に示したように第一コンタクトの下部コンタクト300の部分で、サーチ線SL12、SL22にそれぞれ接続されたゲート電極を形成するポリシリコン層104の間を非常に近接して通過しているために発生する。
サイドウォール絶縁膜105の厚さは、最小加工寸法が0.13μmの微細加工を用いる場合、30nm程度である。一方、高電圧側マッチ線HML2を形成する第二金属層201とサーチ線SL12、SL22を形成する第三金属層202との間の層間絶縁膜500の厚さは数百nmである。したがって、寄生容量CSH1、CSH2の大きさは、ゲート電極と第一コンタクトがサードウォール絶縁膜105を挟む部分の形状でほぼ決まる。
容量CNL1、CNL2も同様に、低電圧側マッチ線LML1が、第一コンタクトの下部コンタクト300の部分で、蓄積ノードN1、N2にそれぞれ接続されたトランジスタT4,T6のゲート電極を形成するポリシリコン層104にそれぞれ非常に近接して通過しているために発生する。このように構造が似ているため、寄生容量CSH1、CSH2の大きさと寄生容量CNL1、CNL2の大きさは、ほぼ等しい。
寄生容量CNH1、CNH2は、トランジスタT4,T6のゲート電極を形成するポリシリコン層104と高電圧側マッチ線HML2を形成する第二金属層201との間の層間絶縁膜500によってそれぞれ発生する。
この部分の層間絶縁膜の厚さは、図5に示したキャパシタの高さにほぼ等しく、1μm程度である。したがって、寄生容量CNH1、CNH2の大きさは、寄生容量CNL1、CNL2と比べると極めて小さい。
寄生容量CSL1、CSL2は、図9のレイアウトと図6のサーチ線SL12、SL22と高電圧側マッチ線HML2との位置関係から、低電圧側マッチ線LML2を形成する第二金属層201とサーチ線SL12、SL22を形成する第三金属層202との間の層間絶縁膜500によって発生することが、容易に理解できる。したがって、寄生容量CSL1、CSL2の大きさは、寄生容量CSH1、CSH2と比べると極めて小さい。
なお、実際の構造では、寄生容量CSL1、CSL2に似た寄生容量がビット線対とマッチ線対との間に生ずることは、容易に理解できる。しかし、以下に述べる検索動作の説明を簡単にするために、図8、および図9では、検索動作で活性化されるサーチ線対との間に寄生する容量に注目し、ビット線にとの間に生ずる寄生容量は省略している。
図10は、図8の簡易等価回路モデルを用いた図1によるメモリアレイ構成を示している。
以下では、第一行のエントリについての検索動作について、メモリセルMC11に注目して説明する。なお、メモリセルMC11は、記憶回路STCに記憶情報’1’を保持しているものと仮定する。この場合、蓄積ノードの論理値は(N1,N2)=(1,0)であり、蓄積ノードN1は電源電圧VDD、蓄積ノードN2は接地電圧VSSにそれぞれ保持されている。したがって、トランジスタT4は導通し、トランジスタT6はカットオフ状態にある。
はじめに、図11に従って、検索キーとエントリが同じ場合の検索動作を説明する。
まず、待機状態において、プリチャージイネーブル信号PCを昇圧電圧VDHに駆動してプリチャージ回路PCH1内のトランジスタTHN、TLを活性化することにより、高電圧側マッチ線HML1をプリチャージ電圧VH、低電圧側マッチ線LML1をプリチャージ電圧VLにそれぞれ駆動する。同図では、プリチャージ電圧VHが電源電圧VDD、プリチャージ電圧VLが接地電圧VSSの場合の動作タイミング例が示されている。また、昇圧電圧VDHは、トランジスタTHNが十分に導通するように電源電圧VDDよりも高い電圧に設定されており、例えば、トランジスタTHNのしきい電圧をVTNとすると、VDH>VH+VTN(ここでは、VDH>VDD+VTN)の関係にある。
検索動作が始まると、昇圧電圧VDHとなっているプリチャージイネーブル信号PCを接地電圧VSSに駆動することにより、プリチャージ回路PCH1におけるトランジスタTHN,TLの各々をカットオフ状態として、マッチ線HML1,LML1をフローティング状態とする。
続いて、サーチ線対を介して検索キーを入力する。メモリセルMC11の記憶情報と比較する検索キーの情報が‘1’である場合、サーチ線の論理値は(SL11,SL21)=(1,0)であるので、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL11が電源電圧VDDに駆動され、サーチ線SL21は接地電圧VSSに保持される。
ここで、高電圧側マッチ線HML1は寄生容量CSH1、CSH2を介してサーチ線SL11,SL12、寄生容量CNH1、CNH2を介して蓄積ノードN1、N2にそれぞれ結合している。このうち、活性化されたサーチ線SL11との結合により、高電圧側マッチ線HML1の電圧が上昇する。
すなわち、サーチ線駆動雑音が高電圧マッチ線HML1に発生する。なお、同図では省略されているが、実際の検索キーは複数のビットで構成された情報であるので、複数のサーチ線が同時に駆動されることによりサーチ線駆動雑音が重畳される。
したがって、同図に示したサーチ線駆動雑音VNCは、サーチ線の駆動本数に応じた値となる。一方、低電圧側マッチ線LML1は、寄生容量CNL1,CNL2を介して蓄積ノードN1,N2、寄生容量CSL1,CSL2を介してサーチ線SL11,SL12とそれぞれ結合している。
このうち、サーチ線SL11だけが駆動されるが、前述したように、寄生容量CSL1は極めて小さいので、サーチ線SL11との結合による低電圧側マッチ線LML1の電圧上昇は、高電圧側マッチ線HML1と比べて無視できるほど小さい。したがって、同図では、サーチ線SL11を起動後の低電圧側マッチ線LML1の電圧を接地電圧VSSとしている。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT5が導通されるが、トランジスタT6がカットオフ状態にあるので、比較回路CPの蓄積ノードN2側には電流が流れない。また、トランジスタT3はカットオフ状態に保たれるので、蓄積ノードN1側にも電流が流れない。
すなわち、メモリセルMC11の比較回路CPは一致状態にある。同様に、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)においても各々の比較回路CPが一致状態にあるならば、マッチ線対の接続は遮断された状態に保たれる。
したがって、高電圧側マッチ線HML1はプリチャージ電圧VH以上(ここでは電源電圧VDD以上)、低電圧側マッチ線LML1は接地電圧VSSに保たれる。
この結果、マッチ判定回路MD1は、高電圧側マッチ線HML1の電圧が参照電圧VRHに対して高く、正の比較信号電圧(VSIG)以上の電圧が発生されたことを弁別し、第一行のエントリが一致したことを検出する。
最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL11を接地電圧VSSに駆動し、さらに、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PCを昇圧電圧VDHに駆動してマッチ線対をそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、参照電圧VRHは、マッチ判定回路がプチチャージ電圧VHに保持された場合の高電圧側マッチ線電圧を正確に弁別できるように設定される。例えば、マッチ判定回路が比較信号を正確に弁別するのに必要な信号電圧をVSIGと表すと、VRH=VH−VSIG(ここでは、VRH=VDD−VSIG)に設定されている。
次に、図12に従って、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作を説明する。
プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから検索キーを入力する動作は、前述した通りである。以下では、メモリセルMC11の記憶情報と比較する検索キーの情報が’0’である場合の検索動作を述べる。この場合、サーチ線の論理値は(SL11,SL21)=(0,1)であるので、サーチ線SL11が接地電圧VSSに保持されるのに対して、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL21が電源電圧VDDに駆動される。
ここで、図11と同様に、寄生容量CSH2を介したサーチ線SL21との結合により、高電圧側マッチ線HML1の電圧が上昇する。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT3が導通されるので、比較回路CPの蓄積ノードN1側に電流経路が形成されることにより、マッチ線対が短絡される。すなわち、電源電圧VDDにプリチャージされていた高電圧側マッチ線HML1は中間電圧VDD/2付近に向かって放電され、接地電圧VSSにプリチャージされていた低電圧側マッチ線LML1は中間電圧VDD/2付近に向かって充電される。
この結果、マッチ判定回路MD1は、高電圧側マッチ線HML1の電圧が参照電圧VRHよりVSIGだけ下回ることにより、負の比較信号電圧(−VSIG)が発生されたことを弁別し、第一行のエントリが不一致であったと判定する。
最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL21を接地電圧VSSに駆動し、さらに、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREを昇圧電圧VDHに駆動してマッチ線対をそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、同図では、ワースト条件における動作タイミングを説明するために、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)が一致状態にある場合のマッチ線対波形を示している。
しかし、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)が不一致状態にあるならば、マッチ線対は複数のメモリセルに形成された電流経路によって短絡されるので、図示された波形よりも早く中間電圧VDD/2付近に到達することは明らかである。すなわち、高電圧マッチ線HML1は、図示された比較時間t2よりも短い時間で電圧レベル(VR−VSIG)に到達する。
また、本実施例ではメモリセルの構造で述べたように、マッチ線対の寄生容量が等しくなるように設計しているが、マッチ検出回路が一方の高電圧側マッチ線HML1だけに接続されているために生じる負荷容量の不平衡や、サーチ線駆動雑音が一方の高電圧側マッチ線HML1だけに発生することを考慮して、短絡後のマッチ線対の電圧は中間電圧VDD/2付近と説明した。
以上で述べたメモリアレイの構成と動作による効果を、以下にまとめる。
第一の効果は、消費電力を低減することができる点にある。本メモリアレイでは、それぞれ異なる電圧にプリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、サーチ線対を介して検索キーを入力することによって、情報の比較結果に応じた信号をチャージシェア動作によって高電圧側マッチ線に発生するので、高電圧側マッチ線の電圧振幅をマッチ線対のプリチャージ電圧差の半分程度にまで抑制することができる。しがたって、マッチ線のプリチャージ動作に要する電力を低減することが可能となる。
第二の効果は、検索動作に要する時間を短縮することができる点にある。マッチ線対は、寄生容量CSH1,CSH2,CSL1,CSL2を介してサーチ線対と結合しているので、マッチ線対にはサーチ線駆動雑音が発生する。しかし、寄生容量CSL1,CSL2が極めて小さいので、低電圧側マッチ線の電圧上昇は無視できるほど小さい。したがって、情報の比較を行うトランジスタT3,T4,T5,T6は、ゲート−ソース間電圧の低下あるいは基板バイアス効果によるしきい電圧の上昇による駆動能力の低下を回避することができるので、比較時間を短縮することができる。すなわち、検索動作に要する時間を短縮することが可能となる。
第三の効果は、汎用DRAMで広く用いられている自己整合プロセスを導入することにより、マスクの合せ余裕を削減できる点にある。まず、トランジスタT3,T5のゲート電極をL字型に形成し、トランジスタT4,T6のゲート電極と二本のワード線とを最小間隔で配置する。また、トランジスタT3,T4,T5,T6のゲート電極を互いに平行に最小間隔で配置する。以上のレイアウトにより、第一および第三コンタクトを、自己整合プロセスを用いてゲート電極の間に形成することができるので、メモリセルの面積を抑制することが可能となる。
第四の効果は、汎用DRAMと同じ加工工程でTDCAMセルを形成することができる点にある。すなわち、メモリアレイの外側に配置された回路ブロックと同じように、第一および第三コンタクトと第一金属層とを用いてメモリセルの内部ノードの接続を実現することができるので、汎用DRAMの加工工程をそのまま適用することができる。
第五の効果は、ビット線対やサーチ線対、マッチ線対とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有することにより、セル面積を抑制することができる点である。
第六の効果は、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ大きさにすることができる点にある。すなわち、まず、低電圧側マッチ線とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有し、マッチ線対を同じ第二金属層を用いて形成することにより、サイドウォール絶縁膜によって低電圧側マッチ線に生ずる寄生容量を高電圧側マッチ線と同数にしながら、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ値にすることができるので、短絡後のマッチ線対の電圧をほぼ中間電圧VDD/2にすることができる。したがって、十分な大きさの比較信号電圧を発生しつつ、マッチ線対の電圧振幅を電源電圧VDDのほぼ半分に抑制する安定なチャージシェア動作を実現することが可能になる。以上の六つの効果により、検索動作を低電力かつ高速に行う大容量TCAMを実現することができる。
次に、図13に従って、メモリアレイの構成の他の例を説明する。
この構成の特徴は、図1のメモリアレイと同じ構成のメモリセルを用いながら、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に接続している点にある。
図14は、図8、および図9で述べたメモリセルの簡易等価回路モデルを図13に適用した場合のメモリアレイ構成を示している。以下では、図15、および図16に従って、図14のメモリアレイにおける検索動作を説明する。
図15は、検索キーとエントリが一致する場合の検索動作タイミングを示している。図11と同様に、メモリセルMC11における記憶情報(エントリ)‘1’と検索キー‘1’とを比較するために、プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL11を電源電圧VDDに駆動する。
この時、比較回路CPが一致状態にあるので、マッチ線対の接続は遮断された状態に保たれる。したがって、寄生容量CSH1を介してサーチ線SL11と結合している高電圧側マッチ線HML1は、サーチ線駆動雑音によりプリチャージ電圧VH(ここでは、電源電圧VDD)より高い電圧に持ち上げられたまま保たれる。一方、低電圧側マッチ線LML1は、寄生容量CSL1を介してサーチ線SL11と結合しているが、その結合が弱いためにサーチ線駆動雑音が無視できるほど小さいので、ほぼプリチャージ電圧(ここでは、接地電圧VSS)に保持される。
図15では、参照電圧VRLが、接地電圧VSSよりもVSIGだけ高い電圧に設定されており、マッチ判定回路MD1は、この参照電圧VRLに対して負の比較信号(ここでは−VSIG)が低電圧側マッチ線LML1に発生されたことを弁別して、第一エントリが一致したと判定する。
図16は、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作タイミングを示している。
図12と同様に、メモリセルMC11における記憶情報(エントリ)‘1’と検索キー‘0’とを比較するために、プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL21を電源電圧VDDに駆動する。
この時、比較回路CPが不一致状態となるので、マッチ線対が短絡されることにより低電圧側マッチ線LML1は中間電圧VDD/2付近に向かって充電される。
したがって、低電圧側マッチ線LML1が参照電圧VRLをVSIGだけ上回ったタイミング、すなわちサーチ線を駆動してから時間t3を経過したタイミングで、マッチ判定回路MD1は、低電圧側マッチ線LML1に正の比較信号(ここではVSIG)が発生されたことを弁別して、第一エントリが不一致であったと判定する。
以上の構成と動作による効果は、図1のメモリアレイよりも短い時間で検索動作を行うことができる点にある。すなわち、図11で説明したように図1のメモリアレイ構成では、不一致状態の高電圧側マッチ線の電圧が、サーチ線駆動雑音により一旦上昇してから放電されるので、負の比較信号(−VSIG)を発生するまでに要する時間(比較時間T2)が長い。
一方、低電圧側マッチ線はサーチ線駆動雑音の影響をほとんど受けずに充電されるので、図16に示した比較時間t3は、時間t2よりも短い。したがって、図14のように、低電圧側マッチ線にマッチ判定回路を接続した構成の方が、検索動作を一層短時間で行うことが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2においては、メモリアレイにおける他の構成と動作を説明する。図17は、本実施例によるメモリアレイを示しており、図13と同様にm×nビットのメモリセルを有する構成が示されている。また、メモリセルは二つのキャパシタと六つのトランジスタで構成される。
図17の構成の特徴は、複数のワード線WLr(r=1,2,・・・,m)および複数のマッチ線対に直交するように複数のデータ線DL1s,DL2s(s=1,2,・・・,n)を配置し、これらの交点にメモリセルを配置する点にある。以下では、対応する二本のデータ線をデータ線対と呼ぶことにする。
これらのデータ線は接続されるメモリセルに応じて対をなし、読み書き回路ブロックRWBにそれぞれ接続される。読み書き回路ブロックRWBは、前記実施の形態1の図1で述べたように、データ線にそれぞれ接続された複数のセンスアンプとプリチャージ回路で構成される。
ただし、これらのセンスアンプは、記憶情報(エントリ)または比較情報(検索キー)に応じた電圧にデータ線をそれぞれ駆動する。すなわち、二値情報(情報’1’および情報’0’)に対して駆動されるデータ線対の極性は、エントリの場合と検索キーの場合とで逆になることは、表1の真理値表から容易に理解することができる。
このような構成により、図13や図1に示すような、列方向のサーチ線対を駆動するサーチ線駆動回路SLDを取り除くことができて、アレイ面積を低減することが可能である。
なお、同図では、マッチ判定回路MDs(1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線LMLs(1,2,・・・,m)に接続した構成を示しているが、高電圧側マッチ線HMLs(1,2,・・・,m)に接続した構成も可能である。
しかし、前記実施の形態1で述べたように、図17に示した構成の方が、検索時間の短縮に好適である。また、実施の形態1の図2から図7で説明したようなメモリセルのレイアウトおよび構造を適用することにより、面積の小さなメモリセルを実現することが可能である。
(実施の形態3)
これまでは、図15や図16に示したように、サーチ線対と蓄積ノード、すなわちサーチ線対とビット線対との電圧振幅が等しく、接地電圧VSSから電源電圧VDDまでとして、種々のメモリアレイ構成とその検索動作を説明してきた。本実施の形態3においては、これらのメモリアレイにおける別の電圧設定について説明する。
図18は、本実施の形態3におけるメモリアレイのブロック図を、それぞれに供給される電源電圧と共に示している。
このメモリアレイは、一例として、図13のメモリアレイ構成をブロック化したものであり、メモリアレイMAの周囲に、複数のプリチャージ回路で構成されるプリチャージ回路ブロックPB、複数のマッチ検出回路で構成されるマッチ検出回路MDB、ロウデコーダXDEC、サーチ線駆動回路SLD、読み書き回路ブロックRWBとが配置された構成である。
また、プリチャージイネーブル信号PCを駆動するプリチャージイネーブル信号駆動回路PCDと電源電圧発生回路VGEN、アレイ制御回路ACTLがそれぞれ追加されている。
本実施の形態3における特徴は、電源電圧発生回路VGENを用いて、サーチ線の高電圧レベルとなる電源電圧VDDよりも高いビット線電圧VBLを発生して、論理値‘1’の蓄積ノードの電圧を電源電圧VDDよりも高い電圧に駆動することにより、記憶情報の読み出し動作を正確に行うことにある。
以下では、この点に注目してメモリアレイ構成とリフレッシュ動作を説明する。
まず、電源電圧発生回路VGENは、チップ外部から入力される電源電圧VDDおよび接地電圧VSSを受けて、昇圧電圧VDH,VPP、ビット線電圧VBL、参照電圧VRL,VBLR、プリチャージ電圧VH,VLをそれぞれ出力する。
検索動作に用いられる4つの回路ブロックのうち、第一の回路ブロックであるサーチ線駆動回路SLDは電源電圧VDDと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、サーチ線対を接地電圧VSSから電源電圧VDDにそれぞれ駆動する。
第二の回路ブロックであるプリチャージイネーブル信号駆動回路PCDは、昇圧電圧VDHと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、プリチャージイネーブル信号PCを接地電圧VSSから昇圧電圧VDHに駆動する。ここで、昇圧電圧VDHは、実施の形態1で述べたように電源電圧VDDよりプリチャージ回路ブロックPB内のNMOSトランジスタのしきい電圧VTNよりも高い電圧に設定されている。
第三の回路ブロックであるプリチャージ回路ブロックPBは、プリチャージ電圧VH,VLを受けて、プリチャージイネーブル信号PCに応じて、高電圧側マッチ線HMLr(r=1,2,・・・,m)をプリチャージ電圧VH、低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)をプリチャージ電圧VLにそれぞれ駆動する。
第四の回路ブロックであるマッチ判定回路ブロックMDBは、基準電圧VRLを受けて、低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に発生された比較信号をそれぞれ弁別する。このような回路構成と電圧設定により、図15、および図16で述べたような検索動作を実現する。
次に、読み書き動作およびリフレッシュ動作に用いられる三つの回路ブロックについて説明する。第一の回路ブロックであるローデコーダXDECは、昇圧電圧VPPと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、ロウアドレスに応じた電圧にワード線WLr(r=1,2,・・・,m)をそれぞれ駆動する。第二の回路ブロックであるアレイ制御回路ACTLは、電源電圧VDD、接地電圧VSS、ビット線電圧VBL、参照電圧VBLRをそれぞれ受けて、アドレスの入力タイミングに応じて、共通ソース線CSP,CSN、ビット線イコライズ信号BLEQ、読み書きイネーブル信号RWEをそれぞれ駆動する。
第三の回路ブロックである読み書き回路ブロックRWBは、共通ソース線CSP,CSN、ビット線イコライズ信号BLEQ、読み書きイネーブル信号RWE、参照電圧VBLRをそれぞれ受けて、記憶情報(エントリ)に応じた電圧にビット線対をそれぞれ駆動する。
図19は、読み書き回路ブロックRWBの要素回路の構成例として、ビット線BL11に配置される読み書き回路RWC11を示している。センスアンプSAは、二つのPMOSトランジスタT10,T11と二つのNMOSトランジスタT12,T13とで構成される、汎用DRAMで公知のクロスカップル型ラッチである。
トランジスタT10,T11のソースが共通ソース線CSP、トランジスタT12,T13のソースが共通ソース線CSNにそれぞれ接続され、ビット線BL11とダミービット線BLD11との間に発生した微小電圧差を弁別および増幅する。
イコライズ回路PEは、三つのNMOSトランジスタT20,T21,T22で構成される公知の構成であり、ビット線イコライズ信号BLEQに応じて、ビット線BL11、およびダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動する。
カラムスイッチ回路YSWは、NMOSトランジスタT30,T31で構成され、読み書きイネーブル信号RWEに応じてビット線BL11と入出力線IOT11、ダミービット線BLD11と入出力線IOB11とをそれぞれ接続する。
なお、ダミー容量CDは、ビット線BL11に発生する微小電圧を正確に分別および増幅するために、ビット線BL11とダミービット線BLD11との負荷容量が等しくなるように設計した容量である。
このような構成のメモリアレイにおけるリフレッシュ動作について、図20に従って、以下に説明する。ここでは、図15や図16の説明と同じように、図18のメモリアレイMAにおけるメモリセルMC11が記憶情報‘1’を保持しており、図13におけるメモリセルMC11の蓄積ノードN1の論理値が‘1’であると仮定する。
はじめに、ビット線イコライズ信号BLEQを昇圧電圧VPPに駆動して、イコライズ回路PE内のトランジスタを導通させることにより、ビット線BL11とダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動する。
ここで、昇圧電圧VPPは、トランジスタT20,T21,T22のソース−ドレイン間電圧が、これらのしきい電圧VTN1よりも十分大きな値となるように、ビット線電圧VBLに対してしきい電圧VTN1よりも高い電圧に設定されている。すなわち、VPP>VBL+VTN1の関係にある。
次に、昇圧電圧VPPとなっているビット線イコライズ信号BPREを接地電圧VSSに駆動することにより、イコライズ回路PEをカットオフ状態とし、接地電圧VSSとなっているワード線WL1を昇圧電圧VPPに駆動すると、図13のメモリセルMC11におけるトランジスタT1が導通することにより、ビット線BL11に微小電圧が発生する。
さらに、参照電圧VBLRとなっている共通ソース線CSPをビット線電圧VBL、共通ソース線CSNを接地電圧VSSにそれぞれ駆動してセンスアンプSAを起動することにより、微小信号を弁別および増幅する。
ここでは、参照電圧VBLRはビット線電圧VBLと接地電圧VSSとの中間電圧VBL/2に設定されており、メモリセルMC11の蓄積ノードN1の論理値‘1’に応じて、ビット線BL11の電圧が僅かに上昇する例が示されている。
したがって、センスアンプSAは、ビット線BL11とダミービット線BLD11の電圧を弁別して、ビット線BL11をビット線電圧VBL、ダミービット線BLD11を接地電圧VSSにそれぞれ駆動する。
また、同時に、図示されていない蓄積ノードN1をビット線電圧VBL付近に駆動する。最後に、昇圧電圧VPPとなっているワード線WLを接地電圧VSSに駆動してメモリセル内のトランジスタT1をカットオフ状態としてから、接地電圧VSSとなっているイコライズ信号BLEQを昇圧電圧VPPに駆動してプリチャージ回路PEを活性化することにより、ビット線BL11とダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動してリフレッシュ動作を終える。
以上の構成と動作から、図18に示したメモリアレイでは、次のような効果が得られる。すなわち、電圧発生回路VGENを用いてサーチ線の高電圧レベル(ここでは電源電圧VDD)よりも高いレベルの電圧(ここではビット線電圧VBL)を発生し、アレイ制御回路ACTLを介して読み書き回路ブロックRWBに供給することにより、ビット線をサーチ線よりも高い電圧に駆動することができる。
したがって、電源電圧VDDを低くした場合においても、蓄積ノードを十分高い電圧に駆動することができる。すなわち、ノイズマージンの大きな安定した読み書き動作およびリフレッシュ動作を維持しつつ、検索動作における消費電力を一層低減することが可能となる。
これまでは、電源電圧VDDに対して高いビット線電圧VBLを発生するメモリアレイ構成と動作を示したが、反対に電源電圧VDDをビット線ならびに蓄積ノードの高電圧レベルとして、電源電圧VDDよりも低い電圧を発生してサーチ線の高電圧レベルとすることも可能である。しかし、TCAMでは、検索動作を高速に行うことが求められており、サーチ線を高速に駆動するためには、外部から入力される安定な電源電圧VDDをサーチ線の高電圧レベルとするのが望ましい。よって、図18の構成が最適である。
また、図19では、ダミービット線BLD11にダミー容量CDを接続した読み書き回路構成を示した。しかし、図18では、読み書き回路ブロックRWBを二つのメモリアレイで共有する構成も可能である。この構成は、汎用DRAMで広く知られている開放ビット線構成から容易に理解できる。この場合、ダミービット線BLD11には、ビット線BL11と同数のメモリセルが接続されるので、ダミー容量CDがなくともビット線の負荷容量を揃えることができる。すなわち、回路設計が容易になり、読み出し動作およびリフレッシュ動作を安定に行うことができる。
さらに、図13の構成を例に、ビット線の高電圧レベルをサーチ線よりも高い値に設定したメモリアレイの構成と動作について説明してきたが、この電圧設定は、図1や図17のメモリアレイ構成にも適用できて、同様の効果が得られる。
なお、図17に適用する場合、マッチ判定回路が高電圧側マッチ線に発生した比較信号電圧を弁別できるように、電源電圧発生回路VGENは、基準電圧VRLの代わりにVRHを発生して、マッチ判定回路ブロックMDBに供給する。また、図17に適用する場合、データ線対の高電圧レベルは、動作に応じて、検索動作の時には電源電圧VDD、読み書き動作ならびにリフレッシュ動作の時にはビット線電圧VBLに切り替えられることは、容易に理解できる。
以上、図20ではリフレッシュ動作について述べた。しかし、読み出し動作や書き込み動作においては、活性化したワード線を立ち下げる前に、接地電圧VSSとなっている読み書きイネーブル信号RWEを電源電圧VDDに駆動することにより、図19のカラムスイッチYSWを活性化して、ビット線BL11を入出力線IOT11、ダミービット線BLD11を入出力線IOB11にそれぞれ接続して、記憶情報をメモリアレイの外部に読み出したり、入力された記憶情報をメモリセルに書き込んだりすることは、汎用DRAMの構成および動作から容易に理解できる。
また、本実施の形態3による電圧設定は、前述した実施の形態1や実施の形態2のメモリアレイに限らず、図21のメモリセルを用いたメモリアレイにも適用することが可能である。
この場合も、図18と同様に、蓄積ノードを十分高い電圧に駆動して、ノイズマージンの大きな安定した読み書き動作およびリフレッシュ動作を可能にしつつ、電源電圧VDDを低くすることによって、検索動作における消費電力を一層低減することが可能となる。
以上、実施の形態1〜3に従い、種々のメモリアレイ構成によるTCAMについて説明してきたが、本発明はTCAMに限らず、音声認識や画像認識などで用いられるバイナリ・コンテント・アドレッサブル・メモリにも適用することが可能である。
また、本発明によるTCAMは、オフチップすなわち単体デバイスに限らず、所謂システム・オン・チップ(SoC)と呼ばれるシステムLSIに搭載されるTCAMブロックにも適用することが可能である。
さらに、本発明は、二つのトランジスタと二つのキャパシタで構成される記憶回路を有するメモリセルに限らず、六つのトランジスタで構成される公知のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)で構成される記憶回路を有するメモリセルからなるメモリアレイにも適用することが可能である。いずれの場合も、各実施例で述べたのと同じような効果を得ることが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
(実施の形態1)
本実施の形態1において、図1は、メモリアレイの構成例を示している。同図では、メモリアレイの動作に必要なロウデコーダXDEC、読み書き回路ブロックRWB、サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)も同時に示されている。
この構成の特徴は、次のように二つある。
第一の特徴は、二本のマッチ線の一方のマッチ線を高電圧(第1の電圧)、他方のマッチ線を低電圧(第2の電圧)にそれぞれ駆動するプリチャージ回路PCHr(r=1,2、・・・,m)を配置し、高電圧に駆動されるマッチ線にマッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)を配置する点にある。
第二の特徴は、サーチ線と高電圧に駆動されるマッチ線とが、後述する寄生容量によって結合している点にある。
このような構成において、チャージシェア動作によって二本のマッチ線に比較信号電圧を発生し、高電圧側のマッチ線に発生された信号をマッチ判定回路で弁別する。
なお、以下では、高電圧に駆動されるマッチ線(第一のマッチ線)HMLr(r=1,2,・・・,m)を高電圧側マッチ線、低電圧に駆動されるマッチ線(第二のマッチ線)LMLr(r=1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線とそれぞれ呼ぶことにする。また、必要に応じて対応する二本のマッチ線をマッチ線対と呼ぶことにする。
図1では、複数のビット線BL1s(s=1,2,・・・,n)、BL2s(s=1,2,・・・,n)が交互に平行に配置され、一つのメモリセルには、対応する二本のビット線がそれぞれ接続される。
また、複数のサーチ線SL1s(s=1,2,・・・,n)、SL2s(s=1,2,・・・,n)が対応するビット線に平行に配置される。以下では、例えばビット線BL11とビット線BL21のように対応する二本のビット線を、必要に応じてビット線対と呼ぶことにする。
同様に、サーチ線SL11とサーチ線SL21のように対応する二本のサーチ線を、必要に応じてサーチ線対と呼ぶことにする。さらに同図では、ビット線対に交わるように、複数のワード線WLr(r=1,2,・・・,m)が配置され、複数の高電圧側マッチ線HMLr(r=1,2,・・・,m)および低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)が、対応するワード線に平行に配置される。ここでも、例えばマッチ線HML1とLML1のように対応する二本のマッチ線を、以下では必要に応じてマッチ線対と呼ぶことにする。これらビット線対とワード線との各交点に、メモリセルMCrs(r=1,2,・・・,m,s=1,2,・・・,n)がそれぞれ配置される。
メモリセルは、図21と同様に、2つのキャパシタと6つのトランジスタによるTDCAMセル構成である。ただし、図21では放電線DCLに接続していたトランジスタT4,T6のソースを、低電圧側マッチ線LMLに接続する点が異なる。なお、図1では、図22に示したメモリセルCMCの構成と比較するために、メモリセルMCを構成する素子が機能毎に二つの回路に分けて示されている。
すなわち、トランジスタT1,T2とキャパシタC1,C2は記憶回路STC、トランジスタ(第一のトランジスタ)T3、トランジスタ(第三のトランジスタ)T4、トランジスタ(第二のトランジスタ)T5、およびトランジスタ(第四のトランジスタ)T6は比較回路CPをそれぞれ構成する。
したがって、図22の比較回路CCPの構成と比べると、マッチ線のプリチャージ電圧に対してトランジスタの接続順が逆になり、高電圧マッチ線HMLから低電圧マッチ線LMLに向かって、一方はトランジスタT3,T5、他方はトランジスタT4,T6の順にそれぞれ接続される。
メモリアレイの周囲に配置されたロウデコーダXDEC、読み書き回路ブロックRWB、サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、動作に応じて使い分けられる。
ロウデコーダXDECと読み書き回路ブロックRWBは、記憶情報(ここではエントリ)の読み出し動作や書き込み動作、或いはリフレッシュ動作に用いられる回路ブロックである。前者のロウデコーダXDECは、ワード線WLr(r=1,2,・・・,m)の中からロウアドレスに応じたワード線を選択する。後者の読み書き回路ブロックRWBは、各ビット線BL1s(s=1,2,・・・,n)、BL2s(s=1,2,・・・,n)に配置された複数のセンスアンプやプリチャージ回路で構成される。
センスアンプは、例えば公知のクロスカップル型ラッチ構成であり、ビット線に読み出された信号の弁別や増幅を行い、さらに書き込み情報に応じた電圧にビット線および蓄積ノードを駆動する。
サーチ線駆動回路SLD、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、検索動作に用いられる回路である。
まず、サーチ線駆動回路SLDは、入力データ(ここでは、検索キー)に応じた電圧にサーチ線SL1s(s=1,2,・・・,n)、SL2s(s=1,2,・・・,n)を駆動する。
次に、プリチャージ回路PCHr(r=1,2,・・・,m)は、プリチャージイネーブル信号PCがゲート電極に接続されたNMOSトランジスタTHN,TLでそれぞれ構成される。
プリチャージイネーブル信号PCに応じて、トランジスタTHNはプリチャージ電圧VHの電源端子と高電圧側マッチ線とを接続し、トランジスタTLはプリチャージ電圧VLの電源端子と低電圧側マッチ線LMLとを接続する。
ここで、前者のプリチャージ電圧VHは、後者のプリチャージ電圧VLよりも高く設定される。なお、トランジスタTHNの代わりに、図22に示したようなPMOSトランジスタTHPを用いることも可能である。しかし、相補のプリチャージ起動信号が必要となるため、制御信号の追加により消費電力が増加する。また、ウェル分離が必要になるために、チップ面積が大きくなるという問題もある。
したがって、制御信号が少なく、NMOSトランジスタだけ構成される図1のプリチャージ回路の構成の方が望ましい。さらに、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)は、検索キーとエントリとの比較結果に応じて高電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に発生された比較信号電圧を弁別し、検索キーが一致したか否かを判定する。
このような構成により、以下の二つの効果が得られる。
第一の効果は、消費電力の低減である。本メモリアレイでは、後述するように、それぞれ異なる電圧にプリチャージしたマッチ線対をフローティング状態としてから、サーチ線対を介して検索キーを入力することによって、情報の比較結果に応じた信号をチャージシェア動作によって高電圧側マッチ線に発生する。したがって、高電圧側マッチ線の電圧振幅をマッチ線対のプリチャージ電圧差の半分程度にまで抑制することができるので、マッチ線のプリチャージ動作に要する電力を低減することが可能である。
第二に、比較信号発生時間の抑制である。後述するように、サーチ線対は高電圧マッチ線と結合しているので、検索動作におけるサーチ線駆動雑音は高電圧マッチ線に発生する。したがって、メモリセル内のトランジスタT3,T4,T5,T6は、ゲート−ソース間電圧の低下あるいは基板バイアス効果によるしきい電圧の上昇による駆動能力の低下を回避できるので、比較時間を短縮することが可能である。以上の二つの効果により、低電力かつ高速に検索動作を行うTCAMを実現することができる。
次に、図2と図3に従って、メモリアレイのレイアウトの例を説明する。このレイアウトの特徴は、以下に述べるように四つある。
第一の特徴は、ゲート電極の配置にある。まず、蓄積ノードに接続されるトランジスタのゲート電極をL字型とし、ワード線と共に最小間隔でポリシリコン層を配置する点にある。
第二の特徴は、蓄積ノードにおけるトランジスタの拡散領域とゲート電極を、汎用DRAMのビット線形成に用いられる配線層に相当する第一金属層を介して接続する点にある。
第三の特徴は、メモリセルとビット線、サーチ線、マッチ線との接続に用いるコンタクトおよびスルーホールを隣接するメモリセルと共有することにある。第四の特徴は、比較回路を構成する四つのトランジスタの電極をそれぞれ平行に配置する点にある。
図2は、メモリアレイの一部分について、第二金属層より下の層のレイアウトを示している。太い点線で描かれた四角形MCAは、一つのメモリセルの領域を示すものであり、実際のレイアウトパターンではない。
隣接するメモリセルは境界部のみが示されているが、実際は、四角形MCAの各辺にそれぞれ線対称に配置されている。
図示するように、メモリセルは、活性領域パターンFL、シリコン基板上に形成されたトランジスタのゲート電極やワード線となるポリシリコンパターンPS、キャパシタの上部電極を形成するプレート金属層パターンPLT、メモリセル内部における素子間の接続や後述するコンタクトとスルーホールとの接続に用いられる第一金属層パターンFM、高電圧側マッチ線や低電圧側マッチ線を形成する第二金属層パターンSM、活性領域と第一金属層とを接続する第一コンタクトパターンFC、ポリシリコン層と第一金属層とを接続する第二コンタクトパターンSC、活性化領域とキャパシタの下部電極とを接続する第三コンタクトパターンTC、第一金属層と第二金属層とを接続する第一スルーホールパターンFTなどから構成されている。
これらのパターンのパターニングには、周知の光リソグラフィを用いることができる。なお、同図では、簡単のためにキャパシタの下部電極を形成するポリシリコンパターンが省略されているが、公知の汎用DRAM加工技術から、プレート金属層パターンの真下に第三コンタクトパターン毎に配置されることは、容易に理解できる。
また、パターン名の後の括弧内には対応するノード名が示されており、マッチ線HML2、LML2とサーチ線SL12、SL22との交点にメモリセルが配置されていることから、四角形MCAに囲まれた領域は、図1のメモリアレイにおける第2行第2列目のメモリセルMC22であることは、容易に理解できる。
図3は、図2に第二金属層より上の層のパターンを追加したレイアウト図である。
図において、第三金属層パターンTMはビット線やサーチ線を形成する。第二スルーホールパターンSTは第二金属層と第三金属層とを接続する。なお、汎用DRAMでは、第一金属層FMを用いてビット線を形成していることが広く知られている。しかし、同図に示すメモリセルでは配線数が多いために、さらに上層の第三金属層TMに引き上げられている。
図4は、記憶回路STCにおいて、図2に示したA−A’断面を模式的に示した図である。
図において、P型半導体基板100内には素子分離用の絶縁物101が埋め込まれており、活性領域パターンFLにおけるN型拡散層領域102が形成されている。
P型半導体基板100上にはトランジスタのゲート酸化膜103、トランジスタのゲート電極104、およびトランジスタのゲート電極側面に絶縁膜で形成されたサイドウォール105が形成されている。
また、ゲート電極104の上方には、サイドウォールと同時にゲート電極上に絶縁膜で形成されたゲートキャップ106が形成されている。第一金属層200はメモリセルの内部で素子を接続し、第二金属層201は第一スルーホールと第二スルーホールとの接続に用いられる。
さらに、下部コンタクト300はN型拡散層領域と第一金属層とを接続する第一コンタクトにおいてポリシリコンで形成され、上部コンタクト301は第一コンタクトにおいて第一金属層と同じ材料で形成されている。
第三コンタクト302はゲート電極と第一金属層とを接続するように第一金属層と同じ材料で形成されており、相関絶縁膜500において、第一スルーホール400は第一金属層と第二金属層とを接続する。
同図では、図2と対応させて、層名の後の括弧内にノード名を示している。例えば、図4中のゲート電極104で示されたノード名によって、トランジスタT1のソース、またはドレインの一方の電極とトランジスタT4のゲート電極とが第一金属層200と第一および第二コンタクトによって接続されていることが容易に理解できる。
なお、このような内部ノードの接続部分における構造は、図4では省略されているが、メモリアレイの外部に配置された回路ブロックにおいても使われる。例えば、汎用DRAMのロウデコーダXDECでは、ワード線を駆動するトランジスタのソースまたはドレインの一方のN型拡散層領域とポリシリコンで形成されたワード線との接続が、同じような構造を用いて行われる。
図5は、さらに記憶回路STCにおいて、図2に示したB−B’断面を模式的に示した図である。
以下では、図4には示されていない構造を説明する。
上部コンタクト303は、N型拡散層領域102とキャパシタの下部電極とを接続する第三コンタクトにおいてポリシリコンで形成されている。キャパシタの下部電極600はポリシリコンで形成されており、その表面にはキャパシタの絶縁膜601を介して上部電極602、すなわちプレート電極が形成されている。
図5では、図2と対応させて、層名の後の括弧内にノード名を示している。例えば、ゲート電極104で示されたノード名によって、トランジスタT1とトランジスタT4のゲート電極がそれぞれ平行に配置されていることが容易に理解できる。
なお、第三コンタクトの下部コンタクトは、第一コンタクトの下部コンタクト300と同じ構造であり、サイドウォール105の隙間を埋め込むように同時に形成された所謂セルフ・アライン・コンタクト(SAC)である。この加工技術は、汎用DRAMで広く用いられている自己整合プロセスと呼ばれるものである。
また、第一金属層200と第一コンタクトの上部コンタクト301、第二コンタクト302は、これらの上層部にキャパシタを形成する際の熱処理による電気特性の劣化を防ぐために、例えば融点の高いタングステンで形成される。
さらに、図4にも示したように、第二金属層201とN型拡散層領域102との間の層に形成されるビット線BL12とメモリセルとの接続部分は、隣接するメモリセルと共有するように形成されていることは、容易に理解することができる。
さらに、図6は、比較回路CPにおいて、図3に示したC−C’断面を模式的に示した図である。
図において、ビット線やサーチ線は第三金属層202で形成されている。同図では、図4と対応させて層名の後の括弧内にノード名を示しており、例えば、図6中のゲート電極104で示されたノード名によって、比較回路CPにおけるトランジスタT3,T4,T5,T6のゲート電極が互いに平行に配置されていることが容易に理解できる。
このような構成により、比較回路CPにおいても、第一コンタクトの下部コンタクト300を前述の自己整合プロセスで形成している。また、これらのコンタクトを隣接するトランジスタ間で共有している。
図7は、さらに比較回路CPにおいて、図3に示したD−D’断面を模式的に示した図である。
第二スルーホール401は、第二金属層と第三金属層とを接続する。トランジスタT3,T5とサーチ線対SL12,SL22とは、第二コンタクト302、第一スルーホール400、第二スルーホール401を用いてそれぞれ接続されている。
これらの構造が隣接するメモリセルと共有されていることは、図3のレイアウトを考慮すれば容易に理解できる。なお、図4や図5の断面図には示されていないが、第三金属層305で形成されたビット線BL12,BL22とトランジスタT1,T2とは、サーチ線と同様に第二スルーホール401を介して接続されることは、図7から容易に理解できる。
以上のようなメモリセル構造により、次に述べる四つの効果が得られる。
第一の効果は、汎用DRAMと同じような自己整合プロセスを用いることにより、混載DRAMで考慮しているような合せ余裕を削減することができる点である。
第二の効果は、第一および第二コンタクトと第一金属層とを用いることにより、汎用DRAMのメモリアレイの外側に配置された回路ブロックと同じ加工工程で、メモリセルの内部ノードの接続を実現することができる点である。
第三の効果は、ビット線対やサーチ線対、マッチ線対とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有することにより、セル面積を抑制することができる点である。
第四の効果は、低電圧側マッチ線とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有し、さらにマッチ線対を同じ第二金属層を用いて配置することにより、サイドウォール絶縁膜によって低電圧側マッチ線に生ずる寄生容量を高電圧側マッチ線と同数にしながら、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ大きさにすることができる点である。
この第四の効果は、後述する検索動作において、十分な大きさの比較信号電圧を発生しながらマッチ線対の振幅を半減するチャージシェア動作に好適である。以上の効果により、チャージシェア動作が可能なメモリセルを小さな面積で実現することが可能となる。
最後に、図2、および図3に示したレイアウトにおいて、一例として、次の四つの規則を適用するものと仮定して、メモリセル面積を算出する。
第一の規則は、各層の配線幅および間隔の最小値をF(Fは最小加工寸法)とする。第二の規則は、各コンタクトおよび各スルーホールのパターンを一辺がFの正方形とする。第三の規則は、各コンタクトの合せ余裕をゼロとする。第四の規則は、各スルーホールと各金属層との合せ余裕を二方にのみF/4とする。
これらの四つのレイアウト規則を用いると、比較回路におけるトランジスタT3,T4,T5,T6を最小間隔で配置することができるので、セル幅は8Fである。また、ワード線WLを10.25Fピッチで配置できるので、Fの2乗の82倍のメモリセルを実現することができる。
次に、これまで説明してきたメモリセル構造における寄生容量を考慮したメモリセルの簡易等価回路モデルを説明する。
図8は、図1のメモリアレイにおけるメモリセルMC22の簡易等価回路モデルを示している。
容量CSH1,CSH2は、サーチ線SL12、SL22と高電圧側マッチ線HML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。また、容量CSL1、CSL2は、サーチ線SL12、SL22と低電圧側マッチ線LML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。
さらに、容量CNH1,CNH2は蓄積ノードN1、N2と高電圧側マッチ線HML2との間、容量CNL1,CNL2は蓄積ノードN1、N2と低電圧側マッチ線LML2との間にそれぞれ生ずる寄生容量である。
図9は、図3に示したレイアウト図上にこれらの寄生容量を書き込んで、寄生容量が発生する位置を模式的に示している。
寄生容量CSH1、CSH2は、高電圧側マッチ線HML2が、図6に示したように第一コンタクトの下部コンタクト300の部分で、サーチ線SL12、SL22にそれぞれ接続されたゲート電極を形成するポリシリコン層104の間を非常に近接して通過しているために発生する。
サイドウォール絶縁膜105の厚さは、最小加工寸法が0.13μmの微細加工を用いる場合、30nm程度である。一方、高電圧側マッチ線HML2を形成する第二金属層201とサーチ線SL12、SL22を形成する第三金属層202との間の層間絶縁膜500の厚さは数百nmである。したがって、寄生容量CSH1、CSH2の大きさは、ゲート電極と第一コンタクトがサードウォール絶縁膜105を挟む部分の形状でほぼ決まる。
容量CNL1、CNL2も同様に、低電圧側マッチ線LML1が、第一コンタクトの下部コンタクト300の部分で、蓄積ノードN1、N2にそれぞれ接続されたトランジスタT4,T6のゲート電極を形成するポリシリコン層104にそれぞれ非常に近接して通過しているために発生する。このように構造が似ているため、寄生容量CSH1、CSH2の大きさと寄生容量CNL1、CNL2の大きさは、ほぼ等しい。
寄生容量CNH1、CNH2は、トランジスタT4,T6のゲート電極を形成するポリシリコン層104と高電圧側マッチ線HML2を形成する第二金属層201との間の層間絶縁膜500によってそれぞれ発生する。
この部分の層間絶縁膜の厚さは、図5に示したキャパシタの高さにほぼ等しく、1μm程度である。したがって、寄生容量CNH1、CNH2の大きさは、寄生容量CNL1、CNL2と比べると極めて小さい。
寄生容量CSL1、CSL2は、図9のレイアウトと図6のサーチ線SL12、SL22と高電圧側マッチ線HML2との位置関係から、低電圧側マッチ線LML2を形成する第二金属層201とサーチ線SL12、SL22を形成する第三金属層202との間の層間絶縁膜500によって発生することが、容易に理解できる。したがって、寄生容量CSL1、CSL2の大きさは、寄生容量CSH1、CSH2と比べると極めて小さい。
なお、実際の構造では、寄生容量CSL1、CSL2に似た寄生容量がビット線対とマッチ線対との間に生ずることは、容易に理解できる。しかし、以下に述べる検索動作の説明を簡単にするために、図8、および図9では、検索動作で活性化されるサーチ線対との間に寄生する容量に注目し、ビット線にとの間に生ずる寄生容量は省略している。
図10は、図8の簡易等価回路モデルを用いた図1によるメモリアレイ構成を示している。
以下では、第一行のエントリについての検索動作について、メモリセルMC11に注目して説明する。なお、メモリセルMC11は、記憶回路STCに記憶情報’1’を保持しているものと仮定する。この場合、蓄積ノードの論理値は(N1,N2)=(1,0)であり、蓄積ノードN1は電源電圧VDD、蓄積ノードN2は接地電圧VSSにそれぞれ保持されている。したがって、トランジスタT4は導通し、トランジスタT6はカットオフ状態にある。
はじめに、図11に従って、検索キーとエントリが同じ場合の検索動作を説明する。
まず、待機状態において、プリチャージイネーブル信号PCを昇圧電圧VDHに駆動してプリチャージ回路PCH1内のトランジスタTHN、TLを活性化することにより、高電圧側マッチ線HML1をプリチャージ電圧VH、低電圧側マッチ線LML1をプリチャージ電圧VLにそれぞれ駆動する。同図では、プリチャージ電圧VHが電源電圧VDD、プリチャージ電圧VLが接地電圧VSSの場合の動作タイミング例が示されている。また、昇圧電圧VDHは、トランジスタTHNが十分に導通するように電源電圧VDDよりも高い電圧に設定されており、例えば、トランジスタTHNのしきい電圧をVTNとすると、VDH>VH+VTN(ここでは、VDH>VDD+VTN)の関係にある。
検索動作が始まると、昇圧電圧VDHとなっているプリチャージイネーブル信号PCを接地電圧VSSに駆動することにより、プリチャージ回路PCH1におけるトランジスタTHN,TLの各々をカットオフ状態として、マッチ線HML1,LML1をフローティング状態とする。
続いて、サーチ線対を介して検索キーを入力する。メモリセルMC11の記憶情報と比較する検索キーの情報が‘1’である場合、サーチ線の論理値は(SL11,SL21)=(1,0)であるので、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL11が電源電圧VDDに駆動され、サーチ線SL21は接地電圧VSSに保持される。
ここで、高電圧側マッチ線HML1は寄生容量CSH1、CSH2を介してサーチ線SL11,SL12、寄生容量CNH1、CNH2を介して蓄積ノードN1、N2にそれぞれ結合している。このうち、活性化されたサーチ線SL11との結合により、高電圧側マッチ線HML1の電圧が上昇する。
すなわち、サーチ線駆動雑音が高電圧マッチ線HML1に発生する。なお、同図では省略されているが、実際の検索キーは複数のビットで構成された情報であるので、複数のサーチ線が同時に駆動されることによりサーチ線駆動雑音が重畳される。
したがって、同図に示したサーチ線駆動雑音VNCは、サーチ線の駆動本数に応じた値となる。一方、低電圧側マッチ線LML1は、寄生容量CNL1,CNL2を介して蓄積ノードN1,N2、寄生容量CSL1,CSL2を介してサーチ線SL11,SL12とそれぞれ結合している。
このうち、サーチ線SL11だけが駆動されるが、前述したように、寄生容量CSL1は極めて小さいので、サーチ線SL11との結合による低電圧側マッチ線LML1の電圧上昇は、高電圧側マッチ線HML1と比べて無視できるほど小さい。したがって、同図では、サーチ線SL11を起動後の低電圧側マッチ線LML1の電圧を接地電圧VSSとしている。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT5が導通されるが、トランジスタT6がカットオフ状態にあるので、比較回路CPの蓄積ノードN2側には電流が流れない。また、トランジスタT3はカットオフ状態に保たれるので、蓄積ノードN1側にも電流が流れない。
すなわち、メモリセルMC11の比較回路CPは一致状態にある。同様に、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)においても各々の比較回路CPが一致状態にあるならば、マッチ線対の接続は遮断された状態に保たれる。
したがって、高電圧側マッチ線HML1はプリチャージ電圧VH以上(ここでは電源電圧VDD以上)、低電圧側マッチ線LML1は接地電圧VSSに保たれる。
この結果、マッチ判定回路MD1は、高電圧側マッチ線HML1の電圧が参照電圧VRHに対して高く、正の比較信号電圧(VSIG)以上の電圧が発生されたことを弁別し、第一行のエントリが一致したことを検出する。
最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL11を接地電圧VSSに駆動し、さらに、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PCを昇圧電圧VDHに駆動してマッチ線対をそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、参照電圧VRHは、マッチ判定回路がプチチャージ電圧VHに保持された場合の高電圧側マッチ線電圧を正確に弁別できるように設定される。例えば、マッチ判定回路が比較信号を正確に弁別するのに必要な信号電圧をVSIGと表すと、VRH=VH−VSIG(ここでは、VRH=VDD−VSIG)に設定されている。
次に、図12に従って、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作を説明する。
プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから検索キーを入力する動作は、前述した通りである。以下では、メモリセルMC11の記憶情報と比較する検索キーの情報が’0’である場合の検索動作を述べる。この場合、サーチ線の論理値は(SL11,SL21)=(0,1)であるので、サーチ線SL11が接地電圧VSSに保持されるのに対して、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL21が電源電圧VDDに駆動される。
ここで、図11と同様に、寄生容量CSH2を介したサーチ線SL21との結合により、高電圧側マッチ線HML1の電圧が上昇する。
さて、検索キーが入力されたことにより、メモリセルMC11のトランジスタT3が導通されるので、比較回路CPの蓄積ノードN1側に電流経路が形成されることにより、マッチ線対が短絡される。すなわち、電源電圧VDDにプリチャージされていた高電圧側マッチ線HML1は中間電圧VDD/2付近に向かって放電され、接地電圧VSSにプリチャージされていた低電圧側マッチ線LML1は中間電圧VDD/2付近に向かって充電される。
この結果、マッチ判定回路MD1は、高電圧側マッチ線HML1の電圧が参照電圧VRHよりVSIGだけ下回ることにより、負の比較信号電圧(−VSIG)が発生されたことを弁別し、第一行のエントリが不一致であったと判定する。
最後に、電源電圧VDDとなっているサーチ線SL21を接地電圧VSSに駆動し、さらに、接地電圧VSSとなっているプリチャージイネーブル信号PREを昇圧電圧VDHに駆動してマッチ線対をそれぞれプリチャージすることにより、検索動作を終える。
なお、同図では、ワースト条件における動作タイミングを説明するために、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)が一致状態にある場合のマッチ線対波形を示している。
しかし、他のメモリセルMC1s(s=2,3,・・・,n)が不一致状態にあるならば、マッチ線対は複数のメモリセルに形成された電流経路によって短絡されるので、図示された波形よりも早く中間電圧VDD/2付近に到達することは明らかである。すなわち、高電圧マッチ線HML1は、図示された比較時間t2よりも短い時間で電圧レベル(VR−VSIG)に到達する。
また、本実施例ではメモリセルの構造で述べたように、マッチ線対の寄生容量が等しくなるように設計しているが、マッチ検出回路が一方の高電圧側マッチ線HML1だけに接続されているために生じる負荷容量の不平衡や、サーチ線駆動雑音が一方の高電圧側マッチ線HML1だけに発生することを考慮して、短絡後のマッチ線対の電圧は中間電圧VDD/2付近と説明した。
以上で述べたメモリアレイの構成と動作による効果を、以下にまとめる。
第一の効果は、消費電力を低減することができる点にある。本メモリアレイでは、それぞれ異なる電圧にプリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、サーチ線対を介して検索キーを入力することによって、情報の比較結果に応じた信号をチャージシェア動作によって高電圧側マッチ線に発生するので、高電圧側マッチ線の電圧振幅をマッチ線対のプリチャージ電圧差の半分程度にまで抑制することができる。しがたって、マッチ線のプリチャージ動作に要する電力を低減することが可能となる。
第二の効果は、検索動作に要する時間を短縮することができる点にある。マッチ線対は、寄生容量CSH1,CSH2,CSL1,CSL2を介してサーチ線対と結合しているので、マッチ線対にはサーチ線駆動雑音が発生する。しかし、寄生容量CSL1,CSL2が極めて小さいので、低電圧側マッチ線の電圧上昇は無視できるほど小さい。したがって、情報の比較を行うトランジスタT3,T4,T5,T6は、ゲート−ソース間電圧の低下あるいは基板バイアス効果によるしきい電圧の上昇による駆動能力の低下を回避することができるので、比較時間を短縮することができる。すなわち、検索動作に要する時間を短縮することが可能となる。
第三の効果は、汎用DRAMで広く用いられている自己整合プロセスを導入することにより、マスクの合せ余裕を削減できる点にある。まず、トランジスタT3,T5のゲート電極をL字型に形成し、トランジスタT4,T6のゲート電極と二本のワード線とを最小間隔で配置する。また、トランジスタT3,T4,T5,T6のゲート電極を互いに平行に最小間隔で配置する。以上のレイアウトにより、第一および第三コンタクトを、自己整合プロセスを用いてゲート電極の間に形成することができるので、メモリセルの面積を抑制することが可能となる。
第四の効果は、汎用DRAMと同じ加工工程でTDCAMセルを形成することができる点にある。すなわち、メモリアレイの外側に配置された回路ブロックと同じように、第一および第三コンタクトと第一金属層とを用いてメモリセルの内部ノードの接続を実現することができるので、汎用DRAMの加工工程をそのまま適用することができる。
第五の効果は、ビット線対やサーチ線対、マッチ線対とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有することにより、セル面積を抑制することができる点である。
第六の効果は、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ大きさにすることができる点にある。すなわち、まず、低電圧側マッチ線とメモリセルとの接続部分を隣接するメモリセルと共有し、マッチ線対を同じ第二金属層を用いて形成することにより、サイドウォール絶縁膜によって低電圧側マッチ線に生ずる寄生容量を高電圧側マッチ線と同数にしながら、マッチ線対の負荷容量をほぼ同じ値にすることができるので、短絡後のマッチ線対の電圧をほぼ中間電圧VDD/2にすることができる。したがって、十分な大きさの比較信号電圧を発生しつつ、マッチ線対の電圧振幅を電源電圧VDDのほぼ半分に抑制する安定なチャージシェア動作を実現することが可能になる。以上の六つの効果により、検索動作を低電力かつ高速に行う大容量TCAMを実現することができる。
次に、図13に従って、メモリアレイの構成の他の例を説明する。
この構成の特徴は、図1のメモリアレイと同じ構成のメモリセルを用いながら、マッチ判定回路MDr(r=1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に接続している点にある。
図14は、図8、および図9で述べたメモリセルの簡易等価回路モデルを図13に適用した場合のメモリアレイ構成を示している。以下では、図15、および図16に従って、図14のメモリアレイにおける検索動作を説明する。
図15は、検索キーとエントリが一致する場合の検索動作タイミングを示している。図11と同様に、メモリセルMC11における記憶情報(エントリ)‘1’と検索キー‘1’とを比較するために、プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL11を電源電圧VDDに駆動する。
この時、比較回路CPが一致状態にあるので、マッチ線対の接続は遮断された状態に保たれる。したがって、寄生容量CSH1を介してサーチ線SL11と結合している高電圧側マッチ線HML1は、サーチ線駆動雑音によりプリチャージ電圧VH(ここでは、電源電圧VDD)より高い電圧に持ち上げられたまま保たれる。一方、低電圧側マッチ線LML1は、寄生容量CSL1を介してサーチ線SL11と結合しているが、その結合が弱いためにサーチ線駆動雑音が無視できるほど小さいので、ほぼプリチャージ電圧(ここでは、接地電圧VSS)に保持される。
図15では、参照電圧VRLが、接地電圧VSSよりもVSIGだけ高い電圧に設定されており、マッチ判定回路MD1は、この参照電圧VRLに対して負の比較信号(ここでは−VSIG)が低電圧側マッチ線LML1に発生されたことを弁別して、第一エントリが一致したと判定する。
図16は、検索キーとエントリが異なる場合の検索動作タイミングを示している。
図12と同様に、メモリセルMC11における記憶情報(エントリ)‘1’と検索キー‘0’とを比較するために、プリチャージしていたマッチ線対をフローティング状態としてから、接地電圧VSSとなっているサーチ線SL21を電源電圧VDDに駆動する。
この時、比較回路CPが不一致状態となるので、マッチ線対が短絡されることにより低電圧側マッチ線LML1は中間電圧VDD/2付近に向かって充電される。
したがって、低電圧側マッチ線LML1が参照電圧VRLをVSIGだけ上回ったタイミング、すなわちサーチ線を駆動してから時間t3を経過したタイミングで、マッチ判定回路MD1は、低電圧側マッチ線LML1に正の比較信号(ここではVSIG)が発生されたことを弁別して、第一エントリが不一致であったと判定する。
以上の構成と動作による効果は、図1のメモリアレイよりも短い時間で検索動作を行うことができる点にある。すなわち、図11で説明したように図1のメモリアレイ構成では、不一致状態の高電圧側マッチ線の電圧が、サーチ線駆動雑音により一旦上昇してから放電されるので、負の比較信号(−VSIG)を発生するまでに要する時間(比較時間T2)が長い。
一方、低電圧側マッチ線はサーチ線駆動雑音の影響をほとんど受けずに充電されるので、図16に示した比較時間t3は、時間t2よりも短い。したがって、図14のように、低電圧側マッチ線にマッチ判定回路を接続した構成の方が、検索動作を一層短時間で行うことが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2においては、メモリアレイにおける他の構成と動作を説明する。図17は、本実施例によるメモリアレイを示しており、図13と同様にm×nビットのメモリセルを有する構成が示されている。また、メモリセルは二つのキャパシタと六つのトランジスタで構成される。
図17の構成の特徴は、複数のワード線WLr(r=1,2,・・・,m)および複数のマッチ線対に直交するように複数のデータ線DL1s,DL2s(s=1,2,・・・,n)を配置し、これらの交点にメモリセルを配置する点にある。以下では、対応する二本のデータ線をデータ線対と呼ぶことにする。
これらのデータ線は接続されるメモリセルに応じて対をなし、読み書き回路ブロックRWBにそれぞれ接続される。読み書き回路ブロックRWBは、前記実施の形態1の図1で述べたように、データ線にそれぞれ接続された複数のセンスアンプとプリチャージ回路で構成される。
ただし、これらのセンスアンプは、記憶情報(エントリ)または比較情報(検索キー)に応じた電圧にデータ線をそれぞれ駆動する。すなわち、二値情報(情報’1’および情報’0’)に対して駆動されるデータ線対の極性は、エントリの場合と検索キーの場合とで逆になることは、表1の真理値表から容易に理解することができる。
このような構成により、図13や図1に示すような、列方向のサーチ線対を駆動するサーチ線駆動回路SLDを取り除くことができて、アレイ面積を低減することが可能である。
なお、同図では、マッチ判定回路MDs(1,2,・・・,m)を低電圧側マッチ線LMLs(1,2,・・・,m)に接続した構成を示しているが、高電圧側マッチ線HMLs(1,2,・・・,m)に接続した構成も可能である。
しかし、前記実施の形態1で述べたように、図17に示した構成の方が、検索時間の短縮に好適である。また、実施の形態1の図2から図7で説明したようなメモリセルのレイアウトおよび構造を適用することにより、面積の小さなメモリセルを実現することが可能である。
(実施の形態3)
これまでは、図15や図16に示したように、サーチ線対と蓄積ノード、すなわちサーチ線対とビット線対との電圧振幅が等しく、接地電圧VSSから電源電圧VDDまでとして、種々のメモリアレイ構成とその検索動作を説明してきた。本実施の形態3においては、これらのメモリアレイにおける別の電圧設定について説明する。
図18は、本実施の形態3におけるメモリアレイのブロック図を、それぞれに供給される電源電圧と共に示している。
このメモリアレイは、一例として、図13のメモリアレイ構成をブロック化したものであり、メモリアレイMAの周囲に、複数のプリチャージ回路で構成されるプリチャージ回路ブロックPB、複数のマッチ検出回路で構成されるマッチ検出回路MDB、ロウデコーダXDEC、サーチ線駆動回路SLD、読み書き回路ブロックRWBとが配置された構成である。
また、プリチャージイネーブル信号PCを駆動するプリチャージイネーブル信号駆動回路PCDと電源電圧発生回路VGEN、アレイ制御回路ACTLがそれぞれ追加されている。
本実施の形態3における特徴は、電源電圧発生回路VGENを用いて、サーチ線の高電圧レベルとなる電源電圧VDDよりも高いビット線電圧VBLを発生して、論理値‘1’の蓄積ノードの電圧を電源電圧VDDよりも高い電圧に駆動することにより、記憶情報の読み出し動作を正確に行うことにある。
以下では、この点に注目してメモリアレイ構成とリフレッシュ動作を説明する。
まず、電源電圧発生回路VGENは、チップ外部から入力される電源電圧VDDおよび接地電圧VSSを受けて、昇圧電圧VDH,VPP、ビット線電圧VBL、参照電圧VRL,VBLR、プリチャージ電圧VH,VLをそれぞれ出力する。
検索動作に用いられる4つの回路ブロックのうち、第一の回路ブロックであるサーチ線駆動回路SLDは電源電圧VDDと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、サーチ線対を接地電圧VSSから電源電圧VDDにそれぞれ駆動する。
第二の回路ブロックであるプリチャージイネーブル信号駆動回路PCDは、昇圧電圧VDHと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、プリチャージイネーブル信号PCを接地電圧VSSから昇圧電圧VDHに駆動する。ここで、昇圧電圧VDHは、実施の形態1で述べたように電源電圧VDDよりプリチャージ回路ブロックPB内のNMOSトランジスタのしきい電圧VTNよりも高い電圧に設定されている。
第三の回路ブロックであるプリチャージ回路ブロックPBは、プリチャージ電圧VH,VLを受けて、プリチャージイネーブル信号PCに応じて、高電圧側マッチ線HMLr(r=1,2,・・・,m)をプリチャージ電圧VH、低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)をプリチャージ電圧VLにそれぞれ駆動する。
第四の回路ブロックであるマッチ判定回路ブロックMDBは、基準電圧VRLを受けて、低電圧側マッチ線LMLr(r=1,2,・・・,m)に発生された比較信号をそれぞれ弁別する。このような回路構成と電圧設定により、図15、および図16で述べたような検索動作を実現する。
次に、読み書き動作およびリフレッシュ動作に用いられる三つの回路ブロックについて説明する。第一の回路ブロックであるローデコーダXDECは、昇圧電圧VPPと接地電圧VSSをそれぞれ受けて、ロウアドレスに応じた電圧にワード線WLr(r=1,2,・・・,m)をそれぞれ駆動する。第二の回路ブロックであるアレイ制御回路ACTLは、電源電圧VDD、接地電圧VSS、ビット線電圧VBL、参照電圧VBLRをそれぞれ受けて、アドレスの入力タイミングに応じて、共通ソース線CSP,CSN、ビット線イコライズ信号BLEQ、読み書きイネーブル信号RWEをそれぞれ駆動する。
第三の回路ブロックである読み書き回路ブロックRWBは、共通ソース線CSP,CSN、ビット線イコライズ信号BLEQ、読み書きイネーブル信号RWE、参照電圧VBLRをそれぞれ受けて、記憶情報(エントリ)に応じた電圧にビット線対をそれぞれ駆動する。
図19は、読み書き回路ブロックRWBの要素回路の構成例として、ビット線BL11に配置される読み書き回路RWC11を示している。センスアンプSAは、二つのPMOSトランジスタT10,T11と二つのNMOSトランジスタT12,T13とで構成される、汎用DRAMで公知のクロスカップル型ラッチである。
トランジスタT10,T11のソースが共通ソース線CSP、トランジスタT12,T13のソースが共通ソース線CSNにそれぞれ接続され、ビット線BL11とダミービット線BLD11との間に発生した微小電圧差を弁別および増幅する。
イコライズ回路PEは、三つのNMOSトランジスタT20,T21,T22で構成される公知の構成であり、ビット線イコライズ信号BLEQに応じて、ビット線BL11、およびダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動する。
カラムスイッチ回路YSWは、NMOSトランジスタT30,T31で構成され、読み書きイネーブル信号RWEに応じてビット線BL11と入出力線IOT11、ダミービット線BLD11と入出力線IOB11とをそれぞれ接続する。
なお、ダミー容量CDは、ビット線BL11に発生する微小電圧を正確に分別および増幅するために、ビット線BL11とダミービット線BLD11との負荷容量が等しくなるように設計した容量である。
このような構成のメモリアレイにおけるリフレッシュ動作について、図20に従って、以下に説明する。ここでは、図15や図16の説明と同じように、図18のメモリアレイMAにおけるメモリセルMC11が記憶情報‘1’を保持しており、図13におけるメモリセルMC11の蓄積ノードN1の論理値が‘1’であると仮定する。
はじめに、ビット線イコライズ信号BLEQを昇圧電圧VPPに駆動して、イコライズ回路PE内のトランジスタを導通させることにより、ビット線BL11とダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動する。
ここで、昇圧電圧VPPは、トランジスタT20,T21,T22のソース−ドレイン間電圧が、これらのしきい電圧VTN1よりも十分大きな値となるように、ビット線電圧VBLに対してしきい電圧VTN1よりも高い電圧に設定されている。すなわち、VPP>VBL+VTN1の関係にある。
次に、昇圧電圧VPPとなっているビット線イコライズ信号BPREを接地電圧VSSに駆動することにより、イコライズ回路PEをカットオフ状態とし、接地電圧VSSとなっているワード線WL1を昇圧電圧VPPに駆動すると、図13のメモリセルMC11におけるトランジスタT1が導通することにより、ビット線BL11に微小電圧が発生する。
さらに、参照電圧VBLRとなっている共通ソース線CSPをビット線電圧VBL、共通ソース線CSNを接地電圧VSSにそれぞれ駆動してセンスアンプSAを起動することにより、微小信号を弁別および増幅する。
ここでは、参照電圧VBLRはビット線電圧VBLと接地電圧VSSとの中間電圧VBL/2に設定されており、メモリセルMC11の蓄積ノードN1の論理値‘1’に応じて、ビット線BL11の電圧が僅かに上昇する例が示されている。
したがって、センスアンプSAは、ビット線BL11とダミービット線BLD11の電圧を弁別して、ビット線BL11をビット線電圧VBL、ダミービット線BLD11を接地電圧VSSにそれぞれ駆動する。
また、同時に、図示されていない蓄積ノードN1をビット線電圧VBL付近に駆動する。最後に、昇圧電圧VPPとなっているワード線WLを接地電圧VSSに駆動してメモリセル内のトランジスタT1をカットオフ状態としてから、接地電圧VSSとなっているイコライズ信号BLEQを昇圧電圧VPPに駆動してプリチャージ回路PEを活性化することにより、ビット線BL11とダミービット線BLD11を参照電圧VBLRにそれぞれ駆動してリフレッシュ動作を終える。
以上の構成と動作から、図18に示したメモリアレイでは、次のような効果が得られる。すなわち、電圧発生回路VGENを用いてサーチ線の高電圧レベル(ここでは電源電圧VDD)よりも高いレベルの電圧(ここではビット線電圧VBL)を発生し、アレイ制御回路ACTLを介して読み書き回路ブロックRWBに供給することにより、ビット線をサーチ線よりも高い電圧に駆動することができる。
したがって、電源電圧VDDを低くした場合においても、蓄積ノードを十分高い電圧に駆動することができる。すなわち、ノイズマージンの大きな安定した読み書き動作およびリフレッシュ動作を維持しつつ、検索動作における消費電力を一層低減することが可能となる。
これまでは、電源電圧VDDに対して高いビット線電圧VBLを発生するメモリアレイ構成と動作を示したが、反対に電源電圧VDDをビット線ならびに蓄積ノードの高電圧レベルとして、電源電圧VDDよりも低い電圧を発生してサーチ線の高電圧レベルとすることも可能である。しかし、TCAMでは、検索動作を高速に行うことが求められており、サーチ線を高速に駆動するためには、外部から入力される安定な電源電圧VDDをサーチ線の高電圧レベルとするのが望ましい。よって、図18の構成が最適である。
また、図19では、ダミービット線BLD11にダミー容量CDを接続した読み書き回路構成を示した。しかし、図18では、読み書き回路ブロックRWBを二つのメモリアレイで共有する構成も可能である。この構成は、汎用DRAMで広く知られている開放ビット線構成から容易に理解できる。この場合、ダミービット線BLD11には、ビット線BL11と同数のメモリセルが接続されるので、ダミー容量CDがなくともビット線の負荷容量を揃えることができる。すなわち、回路設計が容易になり、読み出し動作およびリフレッシュ動作を安定に行うことができる。
さらに、図13の構成を例に、ビット線の高電圧レベルをサーチ線よりも高い値に設定したメモリアレイの構成と動作について説明してきたが、この電圧設定は、図1や図17のメモリアレイ構成にも適用できて、同様の効果が得られる。
なお、図17に適用する場合、マッチ判定回路が高電圧側マッチ線に発生した比較信号電圧を弁別できるように、電源電圧発生回路VGENは、基準電圧VRLの代わりにVRHを発生して、マッチ判定回路ブロックMDBに供給する。また、図17に適用する場合、データ線対の高電圧レベルは、動作に応じて、検索動作の時には電源電圧VDD、読み書き動作ならびにリフレッシュ動作の時にはビット線電圧VBLに切り替えられることは、容易に理解できる。
以上、図20ではリフレッシュ動作について述べた。しかし、読み出し動作や書き込み動作においては、活性化したワード線を立ち下げる前に、接地電圧VSSとなっている読み書きイネーブル信号RWEを電源電圧VDDに駆動することにより、図19のカラムスイッチYSWを活性化して、ビット線BL11を入出力線IOT11、ダミービット線BLD11を入出力線IOB11にそれぞれ接続して、記憶情報をメモリアレイの外部に読み出したり、入力された記憶情報をメモリセルに書き込んだりすることは、汎用DRAMの構成および動作から容易に理解できる。
また、本実施の形態3による電圧設定は、前述した実施の形態1や実施の形態2のメモリアレイに限らず、図21のメモリセルを用いたメモリアレイにも適用することが可能である。
この場合も、図18と同様に、蓄積ノードを十分高い電圧に駆動して、ノイズマージンの大きな安定した読み書き動作およびリフレッシュ動作を可能にしつつ、電源電圧VDDを低くすることによって、検索動作における消費電力を一層低減することが可能となる。
以上、実施の形態1〜3に従い、種々のメモリアレイ構成によるTCAMについて説明してきたが、本発明はTCAMに限らず、音声認識や画像認識などで用いられるバイナリ・コンテント・アドレッサブル・メモリにも適用することが可能である。
また、本発明によるTCAMは、オフチップすなわち単体デバイスに限らず、所謂システム・オン・チップ(SoC)と呼ばれるシステムLSIに搭載されるTCAMブロックにも適用することが可能である。
さらに、本発明は、二つのトランジスタと二つのキャパシタで構成される記憶回路を有するメモリセルに限らず、六つのトランジスタで構成される公知のスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)で構成される記憶回路を有するメモリセルからなるメモリアレイにも適用することが可能である。いずれの場合も、各実施例で述べたのと同じような効果を得ることが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかる半導体集積回路装置は、チャージシェア動作によりマッチ線対に比較信号電圧を発生し、サーチ線との間に寄生する容量が小さい方の低電圧側マッチ線に発生した比較信号をマッチ判定回路で弁別することにより、サーチ線駆動雑音の影響を回避した検索動作を可能とし、検索動作を低電力かつ高速に行う技術に適している。
Claims (10)
- 複数のマッチ線対と、前記複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、前記複数のマッチ線対と前記複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、
前記複数のマッチ線対は、プリチャージ回路を有し、
前記複数のプリチャージ回路は、前記マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、
前記複数のメモリセルは、記憶回路と比較回路とを有し、
前記比較回路は、第一、および第二のMOSトランジスタを有し、
前記第一、および第二のMOSトランジスタのゲート電極は、前記複数のサーチ線にそれぞれ接続され、
前記第一、および第二のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極が前記複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続されることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記第一のMOSトランジスタのソース−ドレインは前記第一のマッチ線の間の第一の電流経路に含まれ、
前記第二のMOSトランジスタのソース−ドレインは前記第二のマッチ線の間の第二の電流経路に含まれ、
前記比較回路は、さらに前記記憶回路に保持された情報と前記複数のサーチ線を介して入力された情報とを比較した結果に応じた信号電圧を前記複数のマッチ線対に発生することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項2記載の半導体集積回路装置において、
前記複数のサーチ線対と前記複数の第一のマッチ線との間に寄生する第一、および第二の結合容量は、前記複数のサーチ線対と前記複数の第二のマッチ線との間に寄生する第三および第四の結合容量よりも大きいことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項3記載の半導体集積回路装置において、
複数のマッチ判定回路が前記複数の第二のマッチ線にそれぞれ配置され、
前記複数のマッチ判定回路は、前記複数の第二のマッチ線の電圧を弁別することにより、情報の比較結果を判定することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項4記載の半導体集積回路装置において、
前記記憶回路は、二つのトランジスタと二つのキャパシタとを有することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 複数のマッチ線対と、前記複数のマッチ線対に交差する複数のサーチ線対と、前記複数のマッチ線対と前記複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、
前記複数のマッチ線対は、プリチャージ回路を有し、
前記複数のプリチャージ回路は、前記マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも高い第2の電圧にそれぞれ駆動し、
前記複数のメモリセルは、記憶回路と比較回路とを有し、
前記比較回路は、
前記複数のマッチ線対の間に第一の電流経路を形成するように直列接続された第一、および第二のMOSトランジスタと、
第二の電流経路を形成するように直列接続された第三、および第四のMOSトランジスタとを有し、
前記第一、および第三のMOSトランジスタのゲート電極は、前記複数のサーチ線にそれぞれ接続され、
前記第一および第三のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって前記複数の第一のマッチ線にそれぞれ接続され、
前記第二および第四のMOSトランジスタのゲート電極は、前記記憶回路にそれぞれ接続され、
前記第二および第四のMOSトランジスタのソースあるいはドレインのいずれか一方の電極は、自己整合プロセスで形成されたコンタクトによって前記複数の第二マッチ線にそれぞれ接続されることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項6記載の半導体集積回路装置において、
前記複数のサーチ線対と前記複数の第一のマッチ線との間に寄生する第一および第二の結合容量は、主に前記コンタクトによってそれぞれ発生し、
前記複数のサーチ線対と前記複数の第二のマッチ線との間に寄生する第三および第四の結合容量は、主に前記複数のサーチ線対を形成する第一の金属層と前記複数の第二のマッチ線を形成する第二の金属層との間に形成される層間絶縁膜によってそれぞれ発生し、
前記第一および第二の結合容量は、前記第三および第四の結合容量よりも大きいことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 複数の第一のマッチ線と、前記複数の第一のマッチ線に交差する複数のサーチ線対と、前記複数のサーチ線対に平行な複数のビット線対と、前記複数の第一のマッチ線と前記複数のサーチ線対との交点に配置された複数のメモリセルとを有する半導体集積回路装置であって、
前記複数のメモリセルは、記憶回路と比較回路とを有し、
前記記憶回路は、前記複数のビット線対に接続され、
前記比較回路は、前記複数のサーチ線対と前記複数の第一のマッチ線に接続され、
前記複数のビット線対の電圧振幅は、前記複数のサーチ線対よりも大きいことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項8記載の半導体集積回路装置において、
前記複数の第一のマッチ線に平行な複数の第二のマッチ線を有し、
前記複数の第一のマッチ線と前記複数の第二のマッチ線が対をなした複数のマッチ線対は、プリチャージ回路を有し、
前記複数のプリチャージ回路は、前記マッチ線対のうち第一のマッチ線を第1の電圧、第二のマッチ線を第1の電圧よりも低い第2の電圧にそれぞれ駆動し、
前記比較回路は、前記複数のマッチ線対の間に挿入され、前記記憶回路に保持された情報と前記複数のサーチ線を介して入力された情報とを比較した結果に応じた信号電圧を前記複数のマッチ線対に発生することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項9記載の半導体集積回路装置において、
前記記憶回路は、二つのトランジスタと二つのキャパシタとを有することを特徴とする半導体集積回路装置。
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