JPWO2005040721A1 - 3d自動測量装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特に、本発明は、360度全周囲カメラから取得した動画映像を解析することにより、画像内の任意の対象物の精度の高い三次元計測を可能とし、また、移動する360度全周囲カメラから撮影した複数のフレーム画像を自由にまたいで、始点と終点の2点を任意に指示することにより、指定した2点間の三次元距離を計測し、さらに、2点以上の点を指定することにより、所望の対象物等についての面積や体積を三次元的に計測することができる3D自動測量装置に関する。
この種の画像測量は、例えば、並列に設置された二台のカメラで得られた視差のある画像から距離を計測するステレオ法による技術であり、簡易な測量技術として利用されている(特許文献1−2参照。)。
また、この種の画像測量では、得られた計測データから地図を生成する試みもなされており、応用分野が広がっている。
また、二台のカメラの視差を利用した測量のため、計測の精度が悪く、近距離計測以外には精密な測量技術としては実用化されるに至っていない。
従来のステレオ法により高精度な測量を行おうとすれば、二台のカメラには極めて高い精度の整合性が必要となり、カメラ間距離や角度を高精度に調整しなければならず、振動などによって容易に誤差が生じてしまうおそれがあり、現実の実用化は困難であった。
そして、求めた三次元相対座標を、予め測量等で得た基準点についての既知の三次元絶対座標に基づいて、絶対座標系に変換することができる。
また、絶対座標を取得する必要のない場合には、予め測量等で既知の長さを基準として、あるいは長さの既知である物体を計測点の周囲に置くなどして、緯度経度等の絶対座標値は得られなくても、スケールの正しい計測結果を得ることができる。
これによって、本発明では、原則的に一台の360度全周囲カメラで、自由空間を任意に移動するカメラによって映像を撮影し、その映像中に所望の測量ポイントを指定し、あるいは、予め目印等を付した測量ポイントの映像を取り込んで、それを解析することで、極めて精度の高い3D測量が行える。
すなわち、本発明では、二台のカメラの視差によるのではなく、一台のカメラの移動によって、所望の計測ポイントを含む多数のフレーム画像からなる動画映像を解析することで、同一計測ポイントを含むフレーム画像を多数利用することができ、充分に有り余る情報によって精度を高めた演算が行える。
さらに、3点以上の点を指定することにより、画像内や複数の画像に跨る任意の対象物や領域等の面積や体積についても三次元的に計測することができるようになる。
[図2]本発明の第一実施形態の他の実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
[図3]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置おける具体的なカメラベクトルの検出方法を示す説明図である。
[図4]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置における具体的なカメラベクトルの検出方法を示す説明図である。
[図5]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置における具体的なカメラベクトルの検出方法を示す説明図である。
[図6]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置によるカメラベクトルの検出方法における望ましい特徴点の指定態様を示す説明図である。
[図7]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置により得られる特徴点の三次元座標とカメラベクトルの例を示すグラフである。
[図8]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置により得られる特徴点の三次元座標とカメラベクトルの例を示すグラフである。
[図9]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置により得られる特徴点の三次元座標とカメラベクトルの例を示すグラフである。
[図10]本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置において、カメラから特徴点の距離に応じて複数の特徴点を設定し、複数の演算を繰り返し行う場合を示す説明図である。
[図11]図1又は図2に示す本発明の第一実施形態に係る3D自動測量装置において、すでに得られたカメラベクトルに基づいて任意の計測点を計測する場合の概略構成を示すブロック図である。
[図12]本発明の第二実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
[図13]図12に示す3D自動測量装置における測量処理の手順を示すフローチャートである。
[図14]図12に示す3D自動測量装置における任意の2点間の三次元距離の計測処理手順を示す説明図である。
[図15]図12に示す3D自動測量装置における任意の領域の面積又は体積の演算処理手順を示す説明図である。
[図16]図12に示す3D自動測量装置により、同一画像内において三次元距離を求める任意の点を指定する画像例を示す説明図である。
[図17]本発明の第三実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
[図18]本発明の第四実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
[図19]本発明の第四実施形態に係る3D自動測量装置で生成される三次元地図の一例を示す図であり、(a)は三次元地図で表される道路の断面図であり、(b)は(a)に示す道路の三次元地図の一例で道路上空から撮影した投影図であり、(c)は(b)に示す三次元地図において三次元座標を取得するために使用されるオペレータ部品を示す図である。
[図20]図19に示す道路の立体図であり、道路標識のオペレータ部品(CG部品)が合成された図を示している。
ここで、以下に示す本発明の3D自動測量装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理や機能、例えば、特徴点の自動抽出,抽出した特徴点の自動追跡,特徴点の三次元座標の算出,カメラベクトルの演算等を行わせる。このように、本発明の3D自動測量装置及び画像安定化装置における各処理や手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現されるようになっている。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
図1及び図2は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す実施形態の3D自動測量装置は、予め測量点の指定等の準備作業を行う現地準備作業部10と、撮影されたカメラ画像内で測量処理を行う3D自動測量装置100を備えている。
また、図2に示す実施形態の3D自動測量装置は、予め測量点の指定等の準備作業を行う手段として、図1に示す現地準備作業部10に換えて、画像内準備作業部20を備えている。
現地計測点指定作業部11は、計測作業に先立ち、所望のすべての計測点についての指定を行う。この計測点の指定は、例えば、現場の計測地点を示す印を付したり、あるいは、計測地点を示す物体を置く等によって行うことができる。この指定により、後述する3D自動測量装置100において、撮影されたカメラ画像内における計測点の抽出,特定が行えるようになる。
現地基準点指定作業部12は、計測作業に先立ち、所定の基準点となる地点についての指定を行う。
また、基準点は、三次元絶対座標が既知の基準点とともに、又は三次元絶対座標が既知の基準点に換えて、長さが既知の基準点(長さ基準点)を含むことができる。
長さ基準点は、2点以上の点からなり、2点間の距離を既知のものとして扱う基準点であり、例えば、長さ基準点の間隔を1メートルというように設定し、画像内に1メートルの棒等を多数映るように設置することで得られる。そして、各画像に少なくとも一つの長さ基準点が重複するように撮影する。このような長さ基準点を設けることで、長さ基準点の既知の長さを基準として、後述するように、画像毎にスケールのキャリブレーションができ、精度を大幅に向上させることができる。
従って、例えば全計測範囲において、座標基準点は2点のみとし、長さの基準を示す所定長(例えば1メートル)の棒を計測範囲に多数、しかもランダムに設置するだけで、本発明に係る自動測量を実施でき、計測作業の手間も費用も大幅に削減することができる。
現地基準点指定作業部12は、この基準点に、計測地点とは明確に区別できる基準地点の印を付し、あるいは、基準地点を示す物体や棒等を置くことにより基準点の指定を行う。この指定により、後述する3D自動測量装置100において、撮影されたカメラ画像内において、所定の基準点の抽出,特定が行えるようになる。
なお、基準点と計測点は異なる印等とし、また、複数の基準点は、それぞれ個別に異なる印を付けることが望ましい。これにより、計測点と基準点が明確に区別でき、また、複数の基準点もそれぞれ区別することができ、始点と終点の指定等が容易に行えるようになる。
そして、絶対座標が既知である基準点は二カ所以上指定することで、後述するように、三次元相対座標を絶対座標に変換できるようになる。
図2は、計測点と基準点を指定する準備作業を画像内で行う画像内準備作業部20を備えた3D自動測量装置である。
同図に示すように、画像内準備作業部20は、図1で示した現地準備作業部10による現場における現地準備作業を省略し、3D自動測量装置100で撮影,取得されたカメラ画像内において所望の計測点と基準点の指定を行う手段であり、画像内計測点指定作業部21と、画像内基準点作業部22を備えている。
同様に、画像内基準点指定作業部22は、周囲画像撮影部101で撮影された映像内において、予め絶対座標が既知の所定の基準点を指定する。
そして、この画像内準備作業部20における指定により、後述する3D自動測量装置100の計測点特定部104において、目的の計測点が画像内で特定されて指定され、同様に、基準点特定部105おいて、目的の基準点が画像内で特定されて指定されることになる。
このように、画像内準備作業部20を備えることにより、現地準備作業を可能な限り省略することができる。これにより、本実施形態の3D自動測量装置を、画像内3D計測装置として位置づけることもでき、現地計測準備作業の内、計測対象を指定する現場での準備作業をすべて省略し、外で行う作業を周囲画像撮影部101による撮影のみとすることができる。
3D自動測量装置100では、360度全周囲カメラで撮影された画像内から、計測点,基準点を含む映像的な特徴点が自動抽出され、その特徴点がフレー厶画像間で自動追跡される。これにより、先ずカメラベクトルを求めることができる。
そして、特徴点の自動抽出、自動追跡により、カメラベクトルが求まれば、画像中の例えば長さが既知の物体を基凖にしてキャリブレーションし、絶対長を取得することができる。なお、撮影時のカメラ高も絶対長の基準となり得るので、撮影時のカメラ高を一定とすることが望ましい。
一旦カメラベクトルが求まれば、カメラ座標から任意の点の三次元座標を求めることができる。また、任意の点の三次元座標が求まれば、二点間の三次元距離も、あるいは、面積や体積も、容易に求めることが可能となる。
この全周囲画像撮影部101での撮影は、例えば、一台のカメラを車両等に搭載し、車両の移動を利用して所望の測量地域を撮影する。この周囲画像撮影部101で撮影された画像が、本発明に係る画像解析されることにより所望の計測点について画像内測量が行われる。
なお、周囲画像撮影部101における撮影の際には、必要に応じて、車両の移動範囲を大きくすることにより、長いベースラインを確保することができる。
また、長距離,中距離,短距離で、フレーム間距離を使い分けて計測することもできる。
特徴点抽出部103は、画像記録部102に記録された画像内において、指定される計測点と基準点以外の、映像的特徴のある部分を特徴点として抽出する。
この特徴点抽出部103による映像的な特徴点抽出は、画像処理技術により、画像の中から必要な数の特徴点を自動的に抽出できるようにする。
例えば、画像内の「角(かど)」の部分を特徴点と指定して、画像認識により「角」部分だけを選択的に抽出すればそれが特徴点となる。
基準点特定部105は、画像記録部102に記録された画像内において、基準点(座標基準点及び/又は長さ基準点)を自動抽出する。
これら計測点特定部104及び基準点特定部105における計測点及び基準点の抽出は、上述したように、現地準備作業部10により実際の計測点及び特徴点に付された印や、画像内準備作業部20により画像上に付加された印等を、画像認識により自動的に行われるようになっている。
ベクトル演算部107は、計測点,基準点,特徴点と、必要に応じてカメラ座標と回転(カメラベクトル)の、それぞれの三次元座標を演算により求める。
誤差最小化処理部108は、ベクトル演算部107における演算を繰り返すことにより、求められる三次元相対座標の誤差を最小にするように重複演算を繰り返して、統計処理し、演算の精度を高める。
絶対座標取得部109は、基凖点の既知の座標から、求められた三次元相対座標を絶対座標系に変換し、計測点、基準点、特徴点のすべての点、又は必要な所定の点について絶対座標を与える。
この場合には、ベクトル演算部107は、長さ基準点の両端の三次元座標を求め、得られた三次元座標から長さ基準点の2点間の距離を演算により求める。そして、誤差最小化処理部108において、ベクトル演算部107で演算により得られた長さ基準点の2点間の距離が、長さ基準点の既知の長さと一致するように、重複演算を繰り返し、統計処理する。
勿論、座標基準点と長さ基準点を同時に用いることもでき、その場合には、更に精度を向上させることができる。
そして、計測データ表示部111は、計測データを表示する。
ここで、計測データ記録部110に記録され、計測データ表示部111で表示される計測データは、計測点,基準点,特徴点の三次元座標情報であり、表示される態様としては、例えば、三次元座標を示す数値の「表」であっても良く、また、地図上で計測点の位置を示す「点」であっても良い。また、三次元座標を示す数値は、例えば、XYZ座標の値や、緯度経度高度の値によって示すことができる。
計測点と基準点のみを対象として演算しても結果は得られるが、計測点以外の画像内の特徴点を用いることで、さらに精度が向上する。特徴点は画像内から自動抽出される。
また、必ずしもカメラ位置を求めなくても良いが、カメラ位置を先に求めておくことで、計測点や基準点の増加に対して、演算が単純化され、演算が容易になる。
以下、図3以下を参照しつつ、3D自動測量装置100における特徴点の抽出処理と、抽出された特徴点に基づく特徴点とカメラ位置の三次元相対座標の演算処理について、より詳細に説明する。
特徴点を充分に多くとることにより、カメラベクトル情報が重複することになり、重複する情報から誤差を最小化させて、より精度の高いカメラベクトルを求めることができる。
一般に、静止した三次元物体は、位置座標(X,Y,Z)と、それぞれの座標軸の回転角(Φx,Φy,Φz)の六個の自由度を持つ。従って、カメラベクトルは、カメラの位置座標(X,Y,Z)とそれぞれの座標軸の回転角(Φx,Φy,Φz)の六個の自由度のベクトルをいう。なお、カメラが移動する場合は、自由度に移動方向も入るが、これは上記の六個の自由度から微分して導き出すことができる。
このように、本実施形態の3D自動測量装置100によるカメラベクトルの検出は、カメラは各フレーム毎に六個の自由度の値をとり、各フレーム毎に異なる六個の自由度を決定することである。
まず、特徴点抽出部103で、適切にサンプリングしたフレーム画像中に、特徴点となるべき点又は小領域画像を自動抽出する。また、画像内に指定した印等が示す計測点と特徴点を、計測点特定部104と基準点特定部105で自動抽出する。抽出された特徴点,計測点,基準点は、対応点追跡部106で、複数のフレーム画像間で対応関係を自動的に求める。
具体的には、カメラベクトルの検出の基準となる、十分に必要な数以上の特徴点を求める。また、計測点は所望の数だけ指定し、絶対座標が既知の基準点は少なくとも二点指定する。画像間で対応関係が求められる特徴点(又は計測点,基準点)の対応関係の一例を、図3〜図5に示す。図中「+」自動抽出された特徴点であり、複数のフレーム画像間で対応関係が自動追跡される(図5に示す対応点1〜4参照)。
ここで、演算の基礎となる特徴点の抽出は、図6に示すように、各画像中に充分に多くの特徴点を指定,抽出することが望ましく(図6の○印参照)、例えば、100点程度の特徴点を抽出する。
本実施形態では、カメラ映像として原則的に360度全周囲映像を使用し、360度全周囲映像のエピポーラ幾何からエピポーラ方程式を解くことによりカメラ運動(カメラ位置とカメラ回転)を計算するようになっている。
十分な数の特徴点を与えることにより、線形代数演算により最小自乗法による解としてt及びRを計算することができる。この演算を対応する複数フレームに適用し演算する。
カメラベクトル演算に用いる画像としては、原理的にはどのような画像でも良いが、図5に示す360度全周囲画像のような広角画像の方が特徴点を数多く選択し易く、長く追跡可能となる。そこで、本実施形態では、カメラベクトル演算に360度全周囲画像を用いるようにしてあり、これによって、特徴点の追跡距離を長くでき、特徴点を十分に多く選択することができ、遠距離、中距離、短距離それぞれに都合の良い特徴点を選択することができるようになる。また、回転ベクトルを補正する場合には、極回転変換処理を加えることで、演算処理も容易に行えるようになる。これらのことから、より精度の高い演算結果が得られるようになる。
なお、図5は、3D自動測量装置100における処理を理解し易くするために、1台(又は複数台)のカメラで撮影した画像を合成した360度全周囲の球面画像を地図図法でいうメルカトール図法で展開したものを示しているが、実際の3D自動測量装置100では、必ずしもメルカトール図法による展開画像である必要はない。
Levenbёrg−Marquardt
法により最小自乗法の最適解を推定し、誤差を収束してカメラ位置,カメラ回転行列,特徴点,計測点,基準点の三次元相対座標を求める。
さらに、座標の誤差の分布が大きい特徴点につては削除し、の特徴点に基づいて再演算することで、各特徴点及びカメラ位置での演算の精度を上げるようにする。
このようにして、特徴点,計測点,基準点の位置とカメラベクトルを示す三次元相対座標を精度良く求めることができる。
図7では、図5の画像1,2に示した特徴点1〜4の三次元座標と、画像1と画像2の間で移動するカメラベクトルが示されている。
図8及び図9は、充分に多くの特徴点とフレーム画像により得られた特徴点の位置と移動するカメラの位置が示されている。同図中、グラフ中央に直線状に連続する○印がカメラ位置であり、その周囲に位置する○印が特徴点の位置と高さを示している。
具体的には、3D自動測量装置100は、画像内には映像的に特徴がある特徴点を自動検出し、各フレーム画像内に特徴点の対応点を求める際に、特徴点,計測点,基準点又はカメラベクトル演算に用いるn番目とn+m番目の二つのフレーム画像FnとFn+mに着目して単位演算とし、nとmを適切に設定した単位演算を繰り返す。
mはフレーム間隔であり、カメラから画像内の特徴点(計測点,基準点)までの距離によって特徴点を複数段に分類し、カメラから特徴点(計測点,基準点)までの距離が遠いほどmが大きくなるように設定し、カメラから特徴点(計測点,基準点)までの距離が近いほどmが小さくなるように設定する。このようにするのは、カメラから特徴点までの距離が遠ければ遠いほど、画像間における位置の変化が少ないからである。
このようにして、フレーム画像FnとFn+mに着目した単位演算を行うことにより、m枚毎にサンプリングした各フレーム間(フレーム間は駒落ちしている)では、長時間かけて精密カメラベクトルを演算し、フレーム画像FnとFn+mの間のm枚のフレーム(最小単位フレーム)では、短時間処理で行える簡易演算とすることができる。
このようにして、画像の進行とともにnが連続的に進行することにより、同一特徴点について複数回演算されて得られる各特徴点,計測点,基準点及びカメラベクトルの三次元相対座標の誤差が最小になるようにスケール調整して統合し、最終の三次元相対座標を決定することができる。
これにより、誤差のない高精度の三次元相対座標を求めつつ、簡易演算を組み合わせることにより、演算処理を高速化することができるようになる。
これによって、各特徴点及びカメラ位置の誤差が最小になるようにスケール調整する形で統合し、距離演算を行い、さらに、誤差の分布が大きい特徴点を削除し、必要に応じて他の特徴点について再演算することで、各特徴点及びカメラ位置での演算の精度を上げることができる。
すなわち、任意の計測点については、既に得られたカメラベクトルに基づいてその三次元絶対座標を演算により求めることができる。
この場合には、3D自動測量装置100は、図11に示すように、計測点特定部104は、所定の基準点についてカメラベクトルが得られた360度全周囲画像内において、所望の計測点を特定・自動抽出し、もしくは手動で特定・抽出し、抽出された計測点が、計測点追跡部104aにおいて、各フレーム画像内に追跡して対応付けられる。この計測点追跡部104aでの計測点の追跡は、上述した対応点追跡部106における対応点追跡と同様にして行われる。
そして、各フレーム画像内に追跡して対応付けられて特定された計測点について、計測点計測演算部104bにおいて、既に得られているカメラベクトルに基づき、二つの画像、すなわち、二つのカメラ位置を底辺とする頂点の一点とした演算により、三次元絶対座標が簡易かつ迅速に求められることになる。
また、計測点と基準点と特徴点は、作業処理上区分される名称であって、座標演算上は本質的に対等な点であり、特に計測点と基準点及び特徴点に演算上の差異はない。従って、本発明において、計測点として予め指定した点や場所,領域だけでなく、その後に指定された任意の点(指定点)についても、三次元位置や、任意の2点間の三次元距離、面積や体積(後述する第二実施形態参照)を計測することができる。
すなわち、計測点は初めから現場に設定しておくことで、後に映像から計測点を抽出して計測演算することが可能であるが、計測点を現場に設定していない場合であっても、撮影後に手動又は自動で映像内に計測点を特定できさえすれば、その点を計測点として計測演算が可能である。
また、絶対座標を取得する必要のない場合には、予め測量等で既知の長さを基準として、あるいは長さの既知である物体を計測点の周囲に置くなどして、緯度経度等の絶対座標値は得られなくても、スケールの正しい計測結果を得ることができる。
これによって、本実施形態では、原則的に一台のカメラで、自由空間を任意に移動するカメラによって映像を撮影し、その映像中に所望の測量ポイントを指定し、あるいは、予め目印等を付した測量ポイントの映像を取り込んで、それを解析することで、極めて精度の高い3D測量が行える。
すなわち、本実施形態では、二台のカメラの視差によるのではなく、一台のカメラの移動によって、所望の計測ポイントを含む多数のフレーム画像からなる動画映像を解析することで、同一計測ポイントを含むフレーム画像を多数利用することができ、充分に有り余る情報によって精度を高めた演算が行える。
次に、本発明の3D自動測量装置の第二実施形態について、図12〜図16を参照しつつ説明する。
図12は、本発明の第二実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
同図に示す3D自動測量装置は、上述した第一実施形態の変更実施形態であり、第一実施形態で示した3D自動測量装置(図1及び図2参照)の構成に、さらに、距離演算部112及び面積・体積演算部113を更に付加したものである。
従って、その他の構成部分については第一実施形態の場合と同様であり、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
距離演算部112は、画像記録部101に記録された任意の画像内の任意の計測点又は任意の特徴点を始点とし、当該画像内又は異なる他の画像内の任意の計測点又は任意の特徴点を終点として指定して、計測データ記録部110に記録された絶対座標に基づき、同一画像内又は異なる画像間で指定された任意の始点終点間の三次元距離を演算により求める。
面積・体積演算部113は、画像記録部101に記録された任意の同一画像内又は異なる画像間で複数の点を指定して、距離演算部112で求められる始点終点間の三次元距離計測を複数組み合わせ、同一画像内又は異なる画像間における所望の対象物の面積又は体積を演算により求める。
図13に示すように、本実施形態では、前処理として、上述した第一実施形態の場合と同様に、撮影された全フレーム画像のカメラ位置と回転(カメラベクトル)を求め(S001)、一度求められたカメラベクトルをデータとして格納してテーブル化しておく(S002)。このようにすることで、既に得られたカメラベクトルを利用して三次元座標演算を簡易化,高速化することができる。なお、この処理は、第一実施形態と同様、ベクトル演算部107及び誤差最小化処理部108により行われる。
次に、2点間の三次元距離計測を行う場合には、まず、画像記録部102に記録された画像をディスプレイ等に表示させ、表示された任意の画像(図14に示す任意のフレームFn)内で、任意の計測点あるいは任意の一点を、始点とし指定する(S003)。次いで、その画像内か、あるいは異なる他の画像(図14に示す任意のフレームFn+m)内の任意の計測点、あるいは任意の一点を、終点として指定する。
この始点と終点の指定は、例えば、マウス等で行うことができる。
フレーム画像間で対応が取れた始点及び終点は、S001〜S002で既に求まっているカメラベクトルを利用して、各画像で既知のカメラベクトルにより三次元座標演算が行われ、最終の絶対座標が取得される。この対応点の座標演算処理は、第一実施形態と同様、ベクトル演算部107,誤差最小化処理部108及び絶対座標取得部109により行われ、そのデータが計測データ記録部110に格納される。
ここで、この2点間距離演算は、始点と終点の絶対座標を既知として行われるため、始点及び終点がともに同一の画像内にある場合は勿論、始点と終点とがそれぞれ異なる画像内にある場合でも演算、すなわち、三次元計測が可能となる(図14参照)。
求められた2点間の三次元距離は、例えば、計測データ表示部111を介して、必要に応じて表示,出力することができる(S008)。
すなわち、図15に示すように、計測点又は任意の指定点を複数指定することで、各点の三次元座標と三次元距離が求められ、それらを演算することにより、面積あるいは体積を求めることができる。この面積又は体積演算が、面積・体積演算部113において行われる。
これにより、画像内の対象物が存在する三次元座標系における面積又は体積を演算により三次元計測し、その結果は、必要に応じて表示,出力することができる(S011)。
図16(a)はカメラベクトルが求められた任意の画像(カメラベクトル画像)であり、このような任意の画像中に、マウス等を使用して任意の点を指定することができる。具体的には、図16(b)に示すように、三次元距離を求める任意の2点を指定することができ、指定された2点間は直線で結ばれる。
そして、指定した2点間の三次元距離が上述した演算により求められ、その結果が所定の形式で出力・表示される。
これにより、同一画像内の2点間だけでなく、複数のフレーム画像を跨いで指定した任意の2点間であっても、距離的な制約を受けることなく高精度な三次元距離計測が可能となる。
さらに、3点以上の複数の点を指定することにより、画像内や複数の画像に跨る任意の対象物や領域等の面積や体積についても三次元的に計測することができる。
次に、図17を参照して、本発明の3D自動測量装置の第三実施形態について説明する。
図17は、本発明の第三実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
同図に示す3D自動測量装置は、上述した第一実施形態の変更実施形態であり、第一実施形態で示した3D自動測量装置(図1,図2及び図11参照)に、平面凹凸測量装置200を追加したものである。
具体的には、本実施形態の平面凹凸測量装置200は、図17に示すように、平面詳細画像取得部201と、並列画像記録部202,平面凹凸三次元計測部203,座標統合部204,統合計測座標記録部205,総合計測データ表示部206を備えている。
並列画像記録部202は、平面詳細画像取得部201で撮影された視差のある複数の画像を記録する。
平面凹凸三次元計測部203は、並列画像記録部202に記録された視差のある画像から、平面の凹凸を三次元計測する。
座標統合部は、3D自動測量装置100の計測データ記録部109(第一実施形態参照)から、平面凹凸三次元計測部203で三次元計測された平面の部分の絶対値三次元データを読み出し、平面凹凸三次元データと座標を統合する。
座標統合されたデータは、統合計測座標記録部205に記録され、また、必要に応じて、統合計測データ表示部205を介して表示,出力される。
車載カメラを搭載した車両等が走行する路面の凹凸を計測するには、第一実施形態の場合と同様に、周囲全体の三次元座標を取得しながら、さらに、路面を面として計測し、その凹凸を計測する必要がある。
路面を面として計測するには、上述した第一実施形態における計測点の場合と同様にして、例えば、路面に詳細にマーカー等の印を付し、その路面の映像から三次元座標を求めることができる。マーカー等を付した路面であれば、第一実施形態における計測点の場合と同様に、映像から三次元相対座標を求め、既知の絶対座標を与えることにより、凹凸についても三次元位置座標が得られる。
従って、実際には、マーカー等の印無しに、路面を撮影した画像に基づいて凹凸の三次元計測を行う必要がある。
ここで、路面への光の投射による模様を印として捉えることが可能である。
そこで、本実施形態では、路面にマーカー等を付すことができない場合に、精度よく路面の凹凸を計測する手段として、複数(例えば二台)のカメラで路面を撮影し、視差を検出して路面の凹凸を検出するようにしてある。
そして、記録された映像の視差から三次元座標を取得して、平面凹凸三次元計測部203において路面の凹凸を三次元計測する。
ここで得られた凹凸は相対値に過ぎず、絶対座標を持たないから、全体のスケールの中での歪みとしては未だ不完全である。そこで、全体スケールは第一実施形態の3D自動測量装置100により計測し、近距離の路面の凹凸のみ、本実施形態における視差によって検出する。そして、それらを座標統合部204において座標統合する。これによって、路面の凹凸を正確に表記できることになる。
視差による凹凸計測は、それだけでは、カメラ間のベースラインの制限から、近距離の精度は取れるが、遠距離の精度は取れない。
また、重量物による路面のたわみは、負荷時と無負荷時の二度の計測による比較により計測できる。
さらに、図18を参照して、本発明の3D自動測量装置の第四実施形態について説明する。
図18は、本発明の第四実施形態に係る3D自動測量装置の概略構成を示すブロック図である。
同図に示す3D自動測量装置は、上述した第一実施形態の変更実施形態であり、第一実施形態で示した3D自動測量装置(図1,図2及び図11参照)に、道路面三次元地図作成装置300を追加したものである。
本実施形態の道路面三次元地図作成装置300は、3D自動測量装置100で得られる360度全周囲画像から道路標示部分を自動抽出して道路面を3D測量することにより、所望の道路面についての三次元地図を作成できるようにしたものである。
進行方向制御部302は、画像安定化部301で安定化処理された画像の進行方向を、目的の方向に固定し、又は目的方向に移動制御する。
画像垂直面展開部303は、進行方向制御部302で進行方向制御された画像について垂直面に展開(南極面展開)する。すなわち、道路面三次元モデルを生成するために、垂直面展開した画像により処理する。
360度全周囲画像にはすべての方向が対等であり光軸は存在しない。敢えて言えばすべての方向が光軸となる。そこで360度全周囲画像を通常のレンズで撮影したパースペクティブを持つような平面展開画像として表示するには、仮想の光軸を設定して展開する平面を決め、その平面でパースペクティブを持つような画像に変換する必要がある。
このため、垂直方向を基準として造られている構造物や、垂直方向が基準であっても多少の勾配を持つような道路面及び道路標示を処理するためには座標軸に垂直な平面でリニアスケールとなるように画像展開するか、さらに道路面の傾斜を含めた道路面でリニアスケールとなる平面で画像展開するか、することで作業は単純化されるので有利である。一般には、道路の三次元座標を取得するには垂直面展開、道路面及び道路標示を処理するには道路面展開が有利である。
そこで、本実施形態では、画像垂直面展開部303において、画像を垂直面に展開して処理するようにしてある。
なお、この垂直面展開処理は、三次元地図生成には必ずしも必要ではないが、作業を単純化できることから、本実施形態では画像垂直面展開部303を備えて処理を行うようにしてある。
道路面三次元計測部305は、画像垂直面展開部により垂直面に展開された路面の画像から、道路面の三次元座標を計測する。具体的には、各フレーム画像の道路画面の数カ所を大きくブロックし、相関により三次元計測する。ここでは、大面積で相関をとるので精度を高くすることができる。
路面パラメータ決定部306は、道路面モデルの各パラメータを決定し、道路面の三次元形状を自動決定する。
道路面平面展開部308は、道路透明CG生成部307で生成された透明CGと進行方向制御部302により進行方向に安定化された道路面画像を合成して、道路面に平行に画像を展開する。すなわち、道路面平面展開部308は、前工程までの処理で得られた画像について展開面を多少微修正して、道路平行面で画像展開する。道路は常に水平面とは限らないので、次工程の相関処理のためにリニア平面(同一画像内で長さが等しいものは同じ長さとなる平面)に近い面を選択する。
道路面テクスチャー柔軟結合部310は、道路面のゴム紐理論で道路面テクスチャーを取得し、後の処理のために、道路面をゴム紐理論で結合しておく。すなわち、道路面テクスチャー柔軟結合部310は、必要に応じて、道路面をブロック化して、道路面の特徴ある部分をテクスチャーの順番を変更しないように柔軟に結合し、その出力を次段のテクスチャー加算平均部311に送る。
対象領域切り取り部312は、テクスチャー加算平均部311でノイズ低減された画像から、道路標示等の道路面図形や障害物等の領域の概略を大きく切り取る。例えば、透明CG上の道路面ヒストグラムから、任意の道路標示部分のみ抜き出す。なお、ここでは領域を大きく切り取るのが目的であり、それが不完全であってもよい。
ここで、PRMとは、Parts Reconstruction Method(3D空間認識方法)の略であり、本願出願人が既に特許出願している対象物を認識するための技術である(国際出願PCT/JP01/05387号参照)。具体的には、PRM技術は、前もって予想される対象物の形状と属性を部品(オペレータ部品)としてすべて用意しておき、それら部品と現実の実写映像を対比して、一致する部品を選択して対象物を認識する技術である。車両の自動案内走行や自動運転走行のために必要となる対象物の「部品」は、道路標示としての車線、白線、黄線、横断道、道路標識としての速度標識、案内標識などであり、これらは定形のものであるので、PRM技術によりその認識は容易に行える。また対象物をカメラベクトルが求められた映像(CV映像)中に検索する場合においても、その対象物の存在する予想三次元空間を狭い範囲に限定することが可能となり、認識の効率化が可能となる。
三次元地図生成部314は、計測データ記録部からの出力(絶対座標)を再構成して、決められた仕様の三次元図形として取り出して再配置し、所望の道路面の三次元地図を生成する。
道路の三次元地図を生成する場合には、道路面の近傍の形状が重要であり、高い計測精度が求められる。一般に、道路構造は、図19(a)の断面図に示すよな構造をしていることが前もって分かっているので、その形状を予想して、三次元計測をすることができる。
さらに、道路舗装面には道路標示(センターライン,路肩ライン等)が決められた基準で描かれていることから、そのパターンをPRMオペレータ(PRM Operator)の部品として予め用意しておき、用意されたオペレータ部品と映像比較することで、その三次元的位置を検出することが可能となる。
さらに、三次元のPRMオペレータ部品(PRM 3D Operator)も用意し、三次元的にマッチングすることで、例えば、道路の縁石部分の段差についても精度良く再現することができる。
同図に示すように、舗装道路の映像においては、PRMオペレータは、図19に示したセンターライン等の道路面表示よりも、立体的な道路標識の認識においてその有効性を発揮する。すなわち、道路標識の認識に関しては、図20(a)に示すように、CV映像上に道路標識予想空間を想定して、その限定された空間で目的の道路標識の種類と位置と形状と座標を認識することが可能となる。
CV映像は、実写画像上に道路標識予想空間をCGとして合成配置することができ、その制限範囲のみで目的の道路標識を検索することが可能となる。
また、道路標識の形状やサイズ等は通常決まっているので、予め用意してある各道路標識の三次元オペレータを部品として(図20(b)参照)、道路標識予想空間の中に三次元的に決まった大きさの標識を検索し、探し出すことが可能となる。そして、探し出された標識の種類と位置と座標と形状が認識される。
以上のようにして、本実施形態の3D自動測量装置100によれば、道路面三次元地図作成装置300を備えることにより、上述した第一実施形態で示した3D自動測量装置100を基本としつつ、さらに、任意の道路面等について高精度な三次元地図を生成することができるようになる。
例えば、上記の実施形態で示した3D自動測量装置100と、それに付加される準備作業部10,20や距離演算部112,面積・体積演算部113、さらに平面凹凸測量装置200や道路面三次元地図作成装置300は、それぞれ、任意の組合せにより実施することができ、上述した実施形態で示した組合せのみに限定されるものではなく、適宜一部を省略したり、あるいは、すべての装置を同時に全部を備えることもできる。
Claims (10)
- 移動する360度全周囲カメラにより、所望の計測点及び三次元絶対座標が既知の所定の基準点を含む動画又は連続静止画を撮影する全周囲画像撮影部と、
前記全周囲画像撮影部で撮影された画像を記録する画像記録部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、前記計測点以外の映像的特徴のある部分を特徴点として抽出する特徴点抽出部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、前記計測点を自動抽出する計測点特定部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、前記基準点を自動抽出する基準点特定部と、
前記計測点,基準点,特徴点を、各フレーム画像内に追跡して対応付ける対応点追跡部と、
前記対応点追跡部で対応づけられた計測点,基準点,特徴点と、必要に応じて前記カメラの位置と回転を示すカメラベクトルについて、三次元相対座標を演算により求めるベクトル演算部と、
前記ベクトル演算部における演算を繰り返し、求められる三次元相対座標の誤差を最小にするように重複演算を繰り返し、統計処理する誤差最小化処理部と、
前記基準点の既知の三次元絶対座標から、前記ベクトル演算部で求められた三次元相対座標を絶対座標系に変換し、前記計測点,基準点,特徴点に三次元絶対座標を付与する絶対座標取得部と、
前記計測点,基準点,特徴点に付与された最終の絶対座標を記録する計測データ記録部と、
前記計測データ記録部に記録された計測データを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする3D自動測量装置。 - 移動する360度全周囲カメラにより、所望の計測点、及び三次元絶対座標が既知の所定の基準点を含む動画又は連続静止画を撮影する全周囲画像撮影部と、
前記全周囲画像撮影部で撮影された画像を記録する画像記録部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、映像的特徴のある部分を特徴点として抽出する特徴点抽出部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、前記基準点を自動抽出する基準点特定部と、
前記基準点,特徴点を、各フレーム画像内に追跡して対応付ける対応点追跡部と、
前記対応点追跡部で対応づけられた基準点,特徴点から前記カメラの位置と回転を示すカメラベクトルについて、三次元相対座標を演算により求めるベクトル演算部と、
前記ベクトル演算部における演算を繰り返し、求められる三次元相対座標の誤差を最小にするように重複演算を繰り返し、統計処理する誤差最小化処理部と、
前記基準点の既知の三次元絶対座標から、前記ベクトル演算部で求められたカメラの三次元相対座標を絶対座標系に変換し、三次元絶対座標を付与する絶対座標取得部と、
前記画像記録部に記録された画像内において、前記計測点を自動抽出する計測点特定部と、
前記計測点特定部で抽出された計測点を各フレーム画像内に追跡して対応付ける計測点追跡部と、
前記計測点追跡部で対応づけられた計測点の計測値を前記ベクトル演算部で求められたカメラベクトルから演算で求める計測点計測演算部と、
前記計測点の絶対座標を記録する計測データ記録部と、
前記計測データ記録部に記録された計測データを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする3D自動測量装置。 - 前記基準点は、三次元絶対座標が既知の基準点とともに、又は三次元絶対座標が既知の基準点に換えて、長さが既知の長さ基準点を含み、
前記ベクトル演算部は、前記長さ基準点の2点間の距離を演算により求め、
前記誤差最小化処理部は、前記ベクトル演算部で演算により得られる長さ基準点の2点間の距離が、当該長さ基準点の既知の長さと一致するように、重複演算を繰り返し、統計処理する請求項1又は2記載の3D自動測量装置。 - 前記画像記録部に記録された画像内において、任意の計測点を指定する画像内測定点指定作業部と、前記画像記録部に記録された画像内において、任意の基準点を指定する画像内基準点指定作業部と、を有する画像内準備作業部を備え、
この画像内準備作業部により、前記測定点特定部及び基準点特定部において、任意の測定点及び基準点を指定して抽出させる請求項1乃至3のいずれかに記載の3D自動測量装置。 - 前記ベクトル演算部は、
前記計測点,基準点,特徴点又はカメラベクトルの三次元相対座標演算に用いる任意の二つのフレーム画像Fn及びFn+m(m=フレーム間隔)を単位画像として、所望の三次元相対座標を求める単位演算を繰り返し、
前記誤差最小化処理部は、
画像の進行とともにnが連続的に進行することにより、同一特徴点について複数回演算されて得られる各三次元相対座標の誤差が最小になるようにスケール調整して統合し、最終の三次元相対座標を決定する請求項1乃至4のいずれかに記載の3D自動測量装置。 - 前記ベクトル演算部は、
前記フレーム間隔mを、カメラから前記計測点,基準点,特徴点までの距離に応じて、カメラからの距離が大きいほどmが大きくなるように設定して単位演算を行う請求項5記載の3D自動測量装置。 - 前記ベクトル演算部は、
求められた三次元相対座標の誤差の分布が大きい特徴点を削除し、必要に応じて他の特徴点に基づいて再演算を行い、測定点演算の精度を上げる請求項1乃至6のいずれかに記載の3D自動測量装置。 - 前記画像記録部に記録された任意の画像内の任意の計測点又は任意の特徴点を始点とし、当該画像内又は異なる他の画像内の任意の計測点又は任意の特徴点を終点として指定して、前記計測データ記録部に記録された絶対座標に基づき、同一画像内又は異なる画像間で指定された任意の始点終点間の三次元距離を演算により求める距離演算部を備える請求項1乃至7のいずれかに記載の3D自動測量装置。
- 前記画像記録部に記録された任意の同一画像内又は異なる画像間で複数の点を指定して、前記距離演算部で求められる始点終点間の三次元距離計測を複数組み合わせ、同一画像内又は異なる画像間における所望の対象物の面積又は体積を演算により求める面積・体積演算部を備える請求項8記載の3D自動測量装置。
- 前記ベクトル演算部によって得られたカメラベクトルにより、前記全周囲画像撮影部で得られた画像を進行方向に固定又は制御する進行方向制御部と、
前記進行方向制御部により進行方向に安定化された画像を垂直面に展開する画像垂直面展開部と、
道路面の形状の各パラメータを未定とした道路面の基本形モデルを生成する道路面基本形モデル生成部と、
前記画像垂直面展開部により垂直面に展開された路面の画像から道路面の三次元座標を計測する道路面三次元計測部と、
前記道路面三次元計測部で得られた道路面計測データから、当該道路面の形状の各パラメータを取得し、当該道路面の透明なCGを生成する道路透明CG生成部と、
前記道路透明CG生成部で生成された透明CGと前記進行方向制御部により進行方向に安定化された道路面画像を合成して、道路面に平行に画像を展開する合成道路面平面展開部と、
前記合成道路面平面展開部で展開された画像に道路面テクスチャーを加算平均して、当該画像のノイズを減少させるテクスチャー加算平均部と、
必要に応じて、道路面をブロック化し、道路面の特徴ある部分をテクスチャーの順番を変更しないように柔軟に結合し、その出力を前記テクスチャー加算平均部に送る道路面テクスチャー柔軟結合部と、
前記テクスチャー加算平均部でノイズ低減された画像から、道路標示等の道路面図形や障害物等の領域の概略を大きく切り取る対象物領域切り取り部と、
前記対象物領域切り取り部で切り取られた対象物領域から、目的の対象物を認識し、その座標を取得する道路標示等認識及び座標取得部と、
前記座標が取得された目的の対象物を構成する多角形の各点を計測点として絶対座標を求める前記計測点特定部に入力し、絶対座標を取得した前記計測データ記録部からの出力を再構成して道路面の三次元地図を生成する三次元地図生成部と、
を有する三次元地図生成装置を備える請求項1乃至9のいずれかに記載の3D自動測量装置。
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