JP4734552B2 - 路面の3次元形状の計測方法及びその装置 - Google Patents
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Description
移動体から周囲に存在する地点の位置を計測したいという要望が存在する。例えば道路を走行する車両から道路側方に植栽されている樹木の形状を測定できれば、剪定作業が必要となったのか否かを判別することができる。あるいは、法面の形状を時間間隔をおいて測定できれば、法面が変形していることを認識することができ、地すべり等の災害が生じる前に必要な対策を講じることができる。また、比較的大型のもの、例えば、材木などを回転させながらその形状を計測する場合、画像と形状を同時に測定することができると非常に有用であることが多い。
最も古典的には、航空機を用いて上空から撮影することによって計測点の高さを計測する。上空からエリアカメラによってステレオ撮影した映像を取得し、そのステレオ映像から3次元情報を再現することによって計測点の高さを計測する技術が知られている。
上空から撮影する技術では、上空からは死角となる計測点の高さを計測することができない。例えば、トンネル内壁の形状を計測することはできない。
地上で測量すれば、上空からは死角となるような計測点についても、その位置を計測することができる。しかしながらこの方法では、広域をカバーすることが難しい。
そこで、道路を走行する車両を利用する技術が提案されている。特許文献1には、車両にラインカメラを搭載し、車両を走行させながら車両側方に広がる景色を撮影し、撮影された映像を繋ぎ合わせることで、道路側方に広がる景色のパノラマ映像を生成する技術が開示されている。特許文献2には、車両にレーザスキャナを搭載し、車両を走行させながら車両側方に広がる景色内に存在する計測点の位置を3次元計測する技術が開示されている。特許文献2には、3次元計測して得られた立体形状データに、ラインカメラで撮影した映像を貼り付けることによって、景色を再現する立体映像を再現する技術も説明されている。
特許文献2の技術によると、車両の周囲に存在する計測点の位置を計測することができるが、そのために、照射したレーザが計測点で反射して戻ってくるレーザを検出して計測点の位置を3次元計測する手法を用いており、高価なレーザスキャナを必要とする。安価な市販の道具を利用して、周囲の景色を計測することができる技術が望まれている。
またレーザスキャナによる計測では、レーザによる走査に要する時間が長く、移動しながらの計測に不向きであるという問題もある。
また、上記の技術の計測原理を応用して、安価な市販の道具で、被写体の表面形状を正確に計測することが可能な技術を提供する。
特に、本発明では、路面の3次元形状を正確に計測することが可能な技術を提供する。
ここで言う「視線」とは、ラインカメラの直線状の撮像面上の1点から伸び、ラインカメラの焦点を通る、半直線のことをいう。ラインカメラの映像内に像を形成する計測点は、この視線上のどこかに存在する。
ここで言う「視野面」とは、撮像面を直線とみなしたときに視線が集まってできる平面のことをいう。ラインカメラで撮影される複数のライン画像を並べると、1つの映像を得ることができる。この映像は、並べるラインの本数に制約はなく、不定長の映像となるが、ここではこれを「パノラマ映像」と称している。ライン画像における撮像素子の端を特定したとき、パノラマ映像は、ラインごとにこの同じ端に相当する部分を結ぶ線が交差しない、つまり、ライン画像が裏返らないことと、撮像した時刻にしたがって同じ方向にラインを接して並べるものとするが、その他の並べ方に制約はない。多くは、長方形になるように並べる。ラインの撮像は、周期性をもたなくてもよい。ラインが撮像時刻にしたがって番号付けされ得るものであればどのようなものでもよく、この番号付けされたライン画像をここでは、「ラインの時系列」と称している。
車両Aは、第1ラインカメラB1と第2ラインカメラB2を搭載している。第1ラインカメラB1は、視野面C1と交差する物体表面を撮影する。第2ラインカメラB2は、視野面C2が交差する物体表面を撮影する。
座標系XYZは、路面を平面とみなし、XY面が路面と平行となるように設定されている。それぞれのラインカメラは、視野面がXY面に垂直となるように車両Aに取り付けられている。
図示のPが計測点を例示している。図1では、時刻t1に第1ラインカメラB1が計測点Pを撮影し、時刻t2に第2ラインカメラB2が計測点Pを撮影した様子を示している。
上記に加えて、ラインカメラによって撮影される映像内での計測点Pの位置およびその計測点における視線の向きが特定されると、計測点Pの3次元座標を特定することができる。例えば第1ラインカメラB1で撮影される映像内での計測点Pの位置が特定されると、第1ラインカメラB1の視野内における計測点Pの迎角を特定することができる。計測点Pは、前記の特定された交線上にあって、かつ第1ラインカメラB1から前記の特定された迎角で観測される位置に存在する。従って、上記の特定された交線と、上記の特定された迎角から、計測点Pの3次元座標を特定することができる。
上記のように、2台のラインカメラを移動体に搭載して、撮影を実施することによって、計測点の座標を演算するために必要なデータの組を一度の撮影工程から取得することが可能となる。
このように移動体の移動する範囲をXY面に平行な面に沿う範囲しながらその位置と向きを計測することによって、広範囲な計測点を位置を計測でき、かつ、XY面に投影した計測点の位置特定に係る処理時間を短縮することができる。
図2において、2つのカメラが同じ計測点を撮像したとして、その位置は、Pであるので、この位置(Xo,Yo)をt1の車両の位置を基準に示すと以下である。
Xo=L・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Yo=L・tanθ1・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Ho=(Xo2+Yo2)1/2
=L・(1+tan2θ1)1/2・|tanθ2/(tanθ2−tanθ1)|
ここで、いうXY面は、この車両を例にとると道路面であるが、カメラを下方に向けた場合(図1のカメラ1とカメラ2をX軸回りに90度回転下向き)、XY面を路面と垂直面にとればよく、この場合、車両が、路面に平行に進行しているとみなすと、ライン画像に映る路面の凹凸を検出できる。
図1と図5は、第1ラインカメラB1の仰角φ1から、時刻t1において車両Aが位置していた道路上の座標系(X、Y、Z座標系)によって、計測点Pの高さ座標Zoを計算する様子を示している。図5は、YZ平面ではなく、第1ラインカメラB1が撮影する垂直面C1の面内であることに留意されたい。
計測点Pが第1ラインカメラB1で撮影されたときの仰角をφ1とすれば、計測点Pの高さ座標Zoは、下記の式で計算できる。
Zo=Ho・tanφ1
=L・tanφ1・(1+tan2θ1)1/2・|tanθ2/(tanθ2−tanθ1)|
同様の計算は、第2ラインカメラB2で撮影されたときの仰角φ2から実行することもできる。仰角は、第1ラインカメラB1と第2ラインカメラB2の少なくとも一方から入手できればよい。
迎角φ1は、例えば図5に示すように、ラインカメラのレンズから像面までの距離Fと、計測点を像面に投影した点の像面上での高さZCから、下記の式で計算できる。
tanφ1=ZC/F
本技術によると、移動体の周囲の大半の点(大半の点が両方のパノラマ映像に撮影されている)のX座標、Y座標、Z座標を計測することができる。これらの位置関係は、時刻t1における移動体の位置と姿勢で決まる座標軸および座標原点によって求められているものであることに注意されたい。移動体の位置が、固定された座標軸と座標原点で表現できれば、この計測点の位置は、これらの座標系によって表現できる。
計測点Pが第1ラインカメラB1で撮影された第1撮影時点t1と、計測点Pが第2ラインカメラB2で撮影された第2撮影時点t2は、撮影しながらリアルタイムで特定してもよい。あるいは、撮影データを記録しておき、それを再現した結果から特定することもできる。
上記の第1の所定軌道と第2の所定軌道は、同一でもよいし、異なっていてもよい。このような場合、計測作業に必要なラインカメラは1台であり、複数のラインカメラを用いる必要はない。計測作業に要する機材に係る費用を低減することができる。上述したように、移動体の経路において画像を撮像する時刻と同時に計測し記録することが望ましい。
走行軌道120は車両108の走行中に磁気コンパス等を用いて車両108の進行方位を随時計測して、車両108の走行距離と進行方位の関係から決定してもよいし、GPS受信機を車両108に搭載して、車両108の走行中に車両108の位置と進行方位を随時計測して決定してもよい。また車両108を走行させる前に、予め走行軌道120を所定の形状に規定しておき、規定された軌道の上で車両108を走行させてもよい。
また、計測点Pを撮影した時点における車両108の走行距離は、ロータリーエンコーダ等を用いて計測することができる。車両108の走行軌道120と、計測点Pを撮影した時点での車両108の走行距離とが特定されると、車両108の位置と、そのときのラインカメラ106の角度が特定される。特定された位置と角度に基づいて、計測点Pを通る2本の直線a、bの位置と方向を決定することができ、計測点Pの位置を算出することができる。
ラインカメラとしては、好適にはラインセンサカメラを用いる。ラインセンサカメラとは、光を受光する感光部が一列に配列されたセンサのことを言う。
ラインセンサカメラはベルトコンベアに流れる製品の検査などの用途によく利用される。通常のエリアカメラに比べて、解像度が高く、スキャンレートが非常に早いからである。一般にスキャンレートが早い場合、露光時間が短くなるため照明の照度を上げなければならないが、ラインセンサカメラの撮像範囲は線状であるため、集光した高輝度の光源により、容易に鮮明な画像を得ることができる。上述のように、ラインセンサカメラにはエリアカメラには無い様々な利点がある。
上記のように、2台のラインカメラを移動体に搭載して撮影を実施することによって、一度の撮影工程から2つのパノラマ映像を取得して、計測点の座標を演算するために必要な2のデータの組を取得することが可能となる。この場合、第1ラインカメラが撮像した計測点が、第2ラインカメラで撮像されるまでの間、移動体が並進移動しているものと仮定すると既に詳述した計算によって、第1ラインカメラで撮像した位置と向きを基準にした3次元位置を計測することが可能である。
移動体の移動方向は、並進に限定しなくても計測可能である。移動体の位置と向きをラインカメラの撮像とともに記録すればよい。移動が移動した位置と向きから、カメラパラメータを算出した座標軸に対して計測点の位置を記述可能である。よって、カメラ撮像した時刻とカメラとともに移動した計測点の座標で表現されている(1)(2)式のXo,Yo,Zoを固定した座標系によって記述したXo’,Yo’,Zo’によって表現し、代入すればよい。この表現は、移動体の位置と向きを計測することで可能である。
また、一つのパノラマ映像であっても、異なる向きから同じ計測点を撮像したことが特定できれば、上記の条件で同様に計測点の位置が計算できる。
上記の計測方法では、前記撮影する工程は、第1基準位置に置かれたラインカメラをZ方向に伸びる回転軸の周りに回転させながら撮影を繰返す第1撮影工程と、第2基準位置に置かれたラインカメラをZ方向に伸びる回転軸の周りに回転させながら撮影を繰返す第2撮影工程と、を備え、前記作成する工程は、第1撮影工程で得られた映像を繋ぎ合わせて第1パノラマ映像を作成する第1作成工程と、第2撮影工程で得られた映像を繋ぎ合わせて第2パノラマ映像を作成する第2作成工程と、を備え、前記特定する工程は、「計測点の第1パノラマ映像内での位置と、第1撮影工程におけるラインカメラのカメラパラメータ」を備える第1のデータの組と、「計測点の第2パノラマ映像内での位置と、第2撮影工程におけるラインカメラのカメラパラメータ」を備える第2のデータの組を特定し、前記演算する工程は、第1のデータの組と第2のデータの組から、計測点の3次元座標を演算することが好ましい。
回転体132が回転し、ラインカメラ136は逐次周囲を撮影する。撮影された画像から、第1パノラマ映像が作成される。第1パノラマ映像内には、被写体130の計測点Pが観測される。被写体130の計測点Pは、回転体132のラインカメラ136の視野が、所定の方位(図8の上方向)から時計回りに角度θ1´の方向を向いた時点で撮影されている。第1パノラマ映像は、ラインカメラ136が撮影した画像を、回転角が増加(または減少)する方向に繋ぎ合せて作成されており、第1パノラマ映像内の計測点Pの位置と、ラインカメラ136のカメラパラメータから、計測点Pが撮影された時点でのラインカメラ136の角度θ1´が特定される。
また、回転体134が回転し、ラインカメラ138は逐次周囲を撮影する。撮影された画像から、第2パノラマ映像が作成される。第2パノラマ映像内には、被写体130の計測点Pが観測される。被写体130の計測点Pは、回転体134のラインカメラ138の視野が、所定の方位(図8の上方向)から時計回りに角度θ2´の方向を向いた時点で撮影されている。第2パノラマ映像は、ラインカメラ138が撮影した画像を、回転角が増加(または減少)する方向に繋ぎ合せて作成されており、第2パノラマ映像内の計測点Pの位置と、ラインカメラ138のカメラパラメータから、計測点Pが撮影された時点でのラインカメラ138の角度θ2´が特定される。
特定された角度θ1´、θ2´と、回転体132と回転体134の設置間隔L2から、計測点のX−Y面内での位置を算出することができる。また、第1パノラマ映像または第2パノラマ映像における計測点Pの位置と、カメラパラメータから、計測点PのZ座標についても算出することができる。
また、本発明は路面を走行する車両に搭載された複数のラインカメラで路面を撮影し、撮影された映像に基づいて路面の3次元形状を計測する方法として具現化することもできる。その方法では、複数のラインカメラそれぞれのカメラパラメータを予め取得する工程と、車両で走行しながら、複数のラインカメラそれぞれで路面を繰り返し撮影する工程と、複数のラインカメラにおいて、同一の計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をそれぞれ特定する工程と、複数のラインカメラそれぞれについての、特定された計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置と、予め取得されたカメラパラメータに基づいて、その計測点の3次元位置を算出する工程を備えている。前記カメラパラメータは、計測点の3次元位置を(X 0 、Y 0 、Z 0 )とし、その計測点の像が写っているライン映像の番号をnとし、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をX c とし、走行時の車両の速度ベクトルを(v x 、v y 、v z )としたときの、以下の関係式:
あるいは、本発明は路面を走行する車両に搭載された複数のラインカメラで路面を撮影し、撮影された映像に基づいて路面の3次元形状を計測する装置として具現化することもできる。その装置は、複数のラインカメラそれぞれのカメラパラメータを予め取得する手段と、車両で走行しながら、複数のラインカメラそれぞれで路面を繰り返し撮影する手段と、複数のラインカメラにおいて、同一の計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をそれぞれ特定する手段と、複数のラインカメラそれぞれについての、特定された計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置と、予め取得されたカメラパラメータに基づいて、その計測点の3次元位置を算出する手段を備えている。前記カメラパラメータは、計測点の3次元位置を(X 0 、Y 0 、Z 0 )とし、その計測点の像が写っているライン映像の番号をnとし、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をX c とし、走行時の車両の速度ベクトルを(v x 、v y 、v z )としたときの、以下の関係式:
上記の装置あるいは方法は、次のような用途への応用が可能である。
(1)道路側方に連続的に存在する構造物の位置、奥行きあるいは高さの計測
(2)トンネル内壁の概形形状といった、広範囲に広がる構造物の位置の計測
(3)路面の凹凸、特にわだちなどの局所的なくぼみの計測
(4)レール上を移動するカメラによるパノラマ撮影と位置計測
(5)木材加工における材木などの回転物体の形状測定
(6)回転ポールに搭載したラインカメラによる広範囲ステレオ画像計測
(形態1):移動体は、道路を走行する車両である。
(形態2):車両のXY面内位置は、車両の走行軌道と、車両の走行距離から算出する。
(形態3):車両の走行距離は、車両に搭載され道路面に接触して回転するロータリーエンコーダを用いて特定する。
(形態4):車両が所定距離を走行するたびに、ラインカメラは垂直方向に伸びる視野内を撮影する。
(形態5):所定距離ごとに撮影された垂直方向に長い映像を、進行方向に並列配置してパノラマ映像を生成する手段が用意されている。
(形態6):車両が走行する間、ラインカメラが撮影する方向は車両に対して固定されており、車両の進行方向を計測することによって、ラインカメラの視野の方向を特定することができる。
図9から図11を参照しながら、本発明を具現化した計測装置6について説明する。図9は本発明の計測装置6を模式的に示した図であり、図10は計測装置6を図9の視点VAから見た図であり、図11は計測装置6を図9の視点VBから見た図である。
測定車18は、マイクロバスを測定用に改造したものである。
撮影部20は、測定車18の上部に配置され、測定車18の側方に向けて張り出した架台2を備え、架台2の上に2台のラインカメラ4および8を備えている。
ラインカメラ4および8は、光入力を電気信号に変換する多数の撮像素子が縦一列に配列されており、その前面に光信号を集めるレンズを設けている。ラインカメラ4および8は、制御装置10からの指示によって、レンズを透過して入力された映像をCMOS、CCD等の撮像素子で撮影する。このラインカメラ4および8は、それぞれ4096個の撮像素子を持つ。各撮像素子は、レンズから5m離れた被写体について「1mm×1mm」の区画を撮影可能である。
ラインカメラ8は、撮像素子が路面の垂直方向(Z方向)に一列となるように設置されている。図9から図11に示すように、ラインカメラ8は光軸が水平で、かつ測定車18の進行方向(X方向)に対して垂直となるように設置角度を調整されている。すなわち、ラインカメラ8の視野は、Y方向を向いている。
図9および図10に示すように、ラインカメラ4は、ラインカメラ8と同一の高さで、ラインカメラ8より測定車18の前方側の位置に設置されている。ラインカメラ4は、撮像素子が路面の垂直方向(Z方向)に一列となるように設置されている。ラインカメラ4は、その光軸がラインカメラ8のレンズから5m離れた点でラインカメラ8の光軸と交差するように、設置角度を調整されている。
ロータリーエンコーダ16は道路面に接触して回転する。ロータリーエンコーダ16は、計測装置6が1mm走行する毎にパルスを出力する。
制御装置10には、ラインカメラ4および8、ロータリーエンコーダ16、記憶装置12が接続されている。制御装置10は、CPU、ROM、RAM、入出力装置等を備えるコンピュータである。制御装置10は、ロータリーエンコーダ16から入力されるパルス信号を用いて、ROMに格納されている制御プログラムを実行して、計測装置6が1mm走行する毎にラインカメラ4および8に撮影を行わせる。車両側方5mの点に垂直壁があれば、ラインカメラ8によって1mm×1mmの画素を垂直方向に4096個配列したスリット画像データが得られる。車両側方5mの点に垂直壁があれば、ラインカメラ4によって同じ範囲のスリット画像データが得られる。
制御装置10は、ロータリーエンコーダ16から入力されるパルス信号に基づいて、撮影を開始してからの計測装置6の走行距離を把握している。そして、制御装置10は、撮影したスリット映像データ(ラインスキャン画像)と、撮影を開始してからの計測装置6の走行距離とを対応付けて、記憶装置12に記憶させる。制御装置10は、撮影されたスリット映像データを繋ぎ合わせてパノラマ映像を生成する。また制御装置10は、生成された2枚のパノラマ映像から、景色内に存在する計測点の3次元位置を算出する。
記憶装置12は、制御装置10に接続して用いられるハードディスクであって、制御装置10から入力されるデータを記憶する。
計測装置6は、準備工程S42、撮影工程S44、パノラマ作成工程S46、対応点探索工程S48、位置算出工程S50を順に実施する。
準備工程S42では、計測の準備として、形状および位置が既知である被写体を用いて、ラインカメラ4および8のカメラパラメータを決定する。図13は直方体の枠から構成される基準物体22を用いてカメラパラメータを決定する様子を示している。基準物体22の幾つかの点(例えば直方体の頂点24)は、その空間位置が既知である。この基準物体22にカメラパラメータの座標軸を設ける。この基準物体22に対して平行に車を並進移動させて、基準物体22を撮像した画像を作成する。静止状態から1mm進むごとにラインカメラで撮像し画像を得る。この場合の並進ベクトルは(1、0、0)である。これに対して、静止状態からの撮像ラインの番号nとして、画像中に出現する基準物体22の基準点24の位置とその座標値を代入して式を作成する。例えば基準点24が100個あれば関係式は100個である。これらの関係式から、最小自乗近似を行い基準物体22の座標系に基づくカメラパラメータC11〜C33を決定する。カメラパラメータは、ラインカメラ4と8の双方について算出する。
測定車18は直線的に走行する。測定車18が1mm走行するごとに、ロータリーエンコーダ16は制御装置10にパルスを送信する。制御装置10はパルスを受信すると、ラインカメラ4および8に撮影を指示する信号を送信する。ラインカメラ4および8は、1mmごとにスリット映像を撮影する。
ラインカメラ4および8によって撮影されたスリット映像は、制御装置10へ送られる。制御装置10は、ラインカメラ4および8によって撮影されたスリット映像データに、撮影した時点での測定車18の走行距離を関連付けて、記憶装置12に記憶させる。
測定車18の走行距離が測定範囲を超えると、制御装置10はラインカメラ4および8による撮影を中止する。測定車18が走行を停止し、計測装置6は被写体の撮影を終了する。撮影工程S44が終了すると、パノラマ作成工程S46を実施する。
記憶装置12に記憶された、ラインカメラ4およびラインカメラ8で撮影されたスリット映像データには、撮影した時点での測定車18の走行距離が関連付けられている。図15に示すように、横方向に測定車18の走行距離をとり、縦方向にスリット映像が伸びるようにスリット映像データ系列を配置することで、ラインカメラ4に関するパノラマ映像データ62と、ラインカメラ8に関するパノラマ映像データ68が生成される。
以下ではラインカメラ4に関するパノラマ映像データ62をパノラマA、ラインカメラ8に関するパノラマ映像データ68をパノラマBと記述する。パノラマ作成工程S44が終了すると、対応点探索工程S48を実施する。
図15のパノラマA中の基準点64に付随する領域66に対して、これを撮像したときのラインカメラ4のライン番号を0として、ラインカメラ8においてこの0番のラインに対応するラインを確認する。ラインカメラ4と8は、まったく同じタイミングで画像を撮像しているため、例えば、ラインカメラ4の1200ライン目を0番とするとラインカメラ8においても1200ライン目が0番である。こうすると、ラインカメラ4における0番目のラインのXcの位置に現われる計測点は、ラインカメラ8ではn番目のラインのXncの位置に存在する。この探索範囲は直線となるので、適当な端点の座標を計算すれば、探索領域の各点の位置を計算しなくてもよい。
制御装置10は、パノラマAの基準点64の位置と、パノラマBの候補点70の位置を、関連付けて記憶装置12に記憶させる。対応点が存在しない基準点については、その基準点の位置と、対応点がないことを意味するデータを関連付けて、記憶装置12に記憶させる。
上記の対応点探索をパノラマA上の全ての点を基準点として繰り返し実施する。
対応点探索工程S48が終了すると、位置算出工程S50を実施する。
上記の計測装置6を用いることによって、測定車18が走行する周囲の環境について、パノラマ映像データと3次元形状データを取得することができる。
また、基準点64と基準領域66の位置関係は、基準点64が基準領域66内に含まれていれば、どのような位置関係であってもよい。候補点70と候補領域74の位置関係についても同様である。
本発明で具現化される他の計測装置について説明する。第1実施例と同一の内容については、説明を省略する。
本実施例の計測装置6の構成は、第1実施例と同一である。以下では図16を参照しながら、計測装置6の動作を説明する。
計測装置6は、準備工程S62、撮影工程S64、パノラマ作成工程S66、位置算出工程S68を順に実施する。
準備工程S62では、計測の準備としてラインカメラ4および8のパラメータ特性を決定する。
前記したように、計測点の3次元位置(X、Y、Z)と、走行距離L、角θ1、θ2、は、次の関係がある。
X0=L・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Y0=L・tanθ1・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Z0=L・tanφ1・(1+tan2θ1)1/2・|tanθ2/(tanθ2−tanθ1)|
tanφ1=ZC/F
ラインカメラ4およびラインカメラ8について、上記係数のうちθ1、θ2、Fを決定する。θ1、θ2、Fは、セットアップ済みの測定車18から直接計測してもよいし、位置が既知である被写体を用意し、その被写体を撮影して、走行距離Lと位置(X、Y、Z)を代入して、上記の連立方程式を数値計算で解くことによって、算出してもよい。上記によって得られたθ1、θ2、Fを、記憶装置12に記憶しておく。
またラインカメラ4とラインカメラ8の搭載位置間距離δを計測し、記憶装置12に記憶しておく。
以下では、ラインカメラ4で撮影されたスリット映像から作成されるパノラマ映像をパノラマA、ラインカメラ8で撮影されたスリット映像から作成されるパノラマ映像をパノラマBとする。
計測装置6のオペレータが、パノラマAおよびパノラマBを見ながら、計測点のパノラマA上の像を基準点64、計測点のパノラマB上の像を対応点70として指定する。
制御装置10は、指定された基準点64を含むスリット映像が撮影された時点での測定車18の走行距離をX1、指定された対応点70を含むスリット映像が撮影された時点での測定車18の走行距離をX2、車両の進行方向に沿って測定したラインカメラ4とラインカメラ8の搭載位置間距離をδとしたときに、基準点64を撮影した時点でのラインカメラ4の位置から対応点70を撮影した時点でのラインカメラ8の位置までの距離Lを、X2−X1−δの式から算出する。また制御装置10は、パノラマA上の基準点64について、パノラマA上での座標ZCを計測する。座標ZCは、パノラマAの基準点64を投影したスリット映像において、ラインカメラ4の光軸を投影した点を原点として、スリット映像の伸びる方向にとった座標である。
距離Lと基準点64の座標ZCに基づいて、基準点64が示す計測点Pの実際の3次元座標(X、Y、Z)は、次式によって算出される。
X=L・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Y=L・tanθ1・tanθ2/(tanθ2−tanθ1)
Z=L・tanφ1・(1+tan2θ1)1/2・|tanθ2/(tanθ2−tanθ1)|
tanφ1=ZC/F
制御装置10は上記の計算を実施し、パノラマA上の指定した基準点64について、実際の3次元座標(X、Y、Z)を算出する。算出された3次元座標は、制御装置10の入出力装置に表示される。
図17を参照しながら、本発明を具現化した他の計測装置202について説明する。図17は本発明の計測装置202を模式的に示しており、被写体220と計測装置202を上方向から見た図である。
図17に示すように、計測装置202は、回転撮影部210、216、制御装置206、記憶装置204を備えている。
回転撮影部210は第1基準位置に設置され、回転撮影部216は第2基準位置に設置されている。回転撮影部210が設置される第1基準位置と、回転撮影部216が設置される第2基準位置とを結ぶ方向をX軸とし、X方向に垂直な水平方向をY軸として、XYZ直交座標系が定義される。
回転撮影部210は、制御装置206によって制御されるモータ(図示されない)の回転を駆動力として、Z方向に伸びる回転軸の周りを図17の時計回りに回転する。回転撮影部210は、ラインカメラ212およびロータリーエンコーダ208を備えている。
同様に回転撮影部216は、制御装置206によって制御されるモータ(図示されない)の回転を駆動力として、Z方向に伸びる回転軸の周りを図17の時計回りに回転する。回転撮影部216は、ラインカメラ214およびロータリーエンコーダ218を備えている。
ラインカメラ212、214は、それぞれ回転撮影部210、216に対して視野の方向を固定されており、回転撮影部210、216が回転するに従って、ラインカメラ212、214の視野の方向も回転する。ラインカメラ212、214は、制御部206からのトリガパルスに応じて1ライン撮像動作(露光)を行う。
ロータリーエンコーダ208、218は、それぞれ回転撮影部210、216の回転角を検出する。ロータリーエンコーダ208は、回転撮影部210が0.1°回転するごとにパルスを出力し、ロータリーエンコーダ218は、回転撮影部216が0.1°回転するごとにパルスを出力する。
制御装置206には、回転撮影部210、216、記憶装置204が接続されている。
制御装置206は、回転撮影部210のロータリーエンコーダ208から入力されるパルス信号を用いて、回転撮影部210が0.1°回転する毎にラインカメラ212に撮影を行わせる。制御装置206は、ロータリーエンコーダ208から入力されるパルス信号をカウントし、回転撮影部210の角度を把握している。回転撮影部210の角度は、X方向とラインカメラ212の視野の方向とが成す角度によって記述される。制御装置206は、ラインカメラ212によって撮影された画像データを、回転撮影部210の角度に関連付けて、記憶装置204に記憶させる。
同様に、制御装置206は、回転撮影部216のロータリーエンコーダ218から入力されるパルス信号を用いて、回転撮影部216が0.1°回転する毎にラインカメラ214に撮影を行わせる。制御装置206は、ロータリーエンコーダ218から入力されるパルス信号をカウントし、回転撮影部216の角度を把握している。回転撮影部216の角度は、X方向とラインカメラ214の視野の方向とが成す角度によって記述される。制御装置206は、ラインカメラ214によって撮影された画像データを、回転撮影部216の角度に関連付けて、記憶装置204に記憶させる。
先ず制御装置206は、ラインカメラ212によって撮影された画像データを、関連付けられた回転撮影部210の角度が増加していく順序に各画像データを配列して、それらの画像を繋ぎ合わせて、第1のパノラマ映像を作成する。
次に制御装置206は、ラインカメラ214によって撮影された画像データを、関連付けられた回転撮影部216の角度が増加していく順序に各画像データを配列して、それらの画像を繋ぎ合わせて、第2のパノラマ映像を作成する。
X0’=D−X0、 Y0’=Y0、 Z0’=Z0
である。これらXo’、Yo’、Zo’を(10)(11)式のXo,Yo,Zoに代入する。ラインカメラ214と同一の計測点が現われている画素の位置とそのときの角度をこの式に代入したものが、ラインカメラ212での画素の位置と計測点との関係である。これとラインカメラ214における(10)(11)式を連立させると、ラインカメラ214における座標系によって、計測点の空間位置が算出される。
ラインカメラ212と214において対応点の探索範囲を調べることも可能である。ラインカメラ214の(10)(11)式においてZ0をパラメータとして、X0、Y0を算出し、これをラインカメラ212の(10)(11)式に代入すれば、回転角度ごとに対応点の存在位置が計算できる。しかし、1次式の形ではない。
図18と図19を参照しながら、本発明の第4実施例に係る方法を説明する。
図18は本発明の計測装置300を模式的に示した側面図である。図19は、計測装置300を断面VIII―VIIIから見た横断面図である。計測装置300は、制御装置302、アーム304、エンコーダ306、筐体308、ラインカメラ310および312から構成されている。被写体314は、計測を実施している間静止しているように、固定されている。筐体308は回転軸ZAから延びるアーム304によって保持されており、アーム304の回転に伴って被写体314の周囲を図19の円316に沿って移動する。本実施例では、アーム304が0.1°回転することによって、筐体308は円316に沿って1mm移動する。筐体308には2のラインカメラ310および312が搭載されている。図19に示すように、ラインカメラ310は回転軸ZAの方向を撮影するように、筐体308に対する姿勢を維持されている。ラインカメラ312はラインカメラ310の視野面からθ0度傾いた面に沿う視野内を撮影するように、筐体308に対する姿勢を維持されている。
アーム304は図示されない回転駆動装置を備えており、制御装置302からの指示に従って回転する。アーム304にはエンコーダ306が設けられており、アーム304が所定の角度だけ回転するごとに制御装置302へパルスを送信する。本実施例では、アーム304が0.1°回転するごとに、エンコーダ306はパルスを送信する。
制御装置302は、他の実施例と同様のコンピュータである。制御装置302は、アーム304を駆動して回転させる。制御装置302は、アーム304の回転に伴いエンコーダ306からパルスを受信し、受信されたパルス数を積算することによってアーム304の回転角度を算出する。さらに制御装置302は、エンコーダ306からパルスを受信するごとに、ラインカメラ310および312に指示を送信して撮影させる。ラインカメラ310および312は、撮影した映像データを制御装置302へ送信する。制御装置302は、受信した映像データを、その時のアーム304の回転角度と関連付けて記憶する。制御装置302は、アーム304が360°回転して、筐体308が被写体314の周囲を1周回転するまで、上記の撮影を繰り返し実施する。
筐体308が被写体314の周囲を1周回転すると、計測装置300は被写体314の撮影を終了する。
制御装置302は、ラインカメラ310によって撮影された映像データを、筐体308の回転方向に繋ぎ合わせて、第1パノラマ映像を作成する。
制御装置302は、ラインカメラ312によって撮影された映像データを、筐体308の回転方向に繋ぎ合わせて、第2パノラマ映像を作成する。
本実施例の計測装置300は、第1パノラマ映像と第2パノラマ映像の双方に映されている計測点の位置を算出することができる。以下では、第1パノラマ映像と第2パノラマ映像の双方に映されている計測点Pの位置算出について説明する。
上述した関係式に基づいて、計測点Pの3次元座標を演算する。上記の方法を用いることによって、被写体314の表面の形状を計測することができる。
上記とは異なり、ラインカメラ310とラインカメラ312のそれぞれが計測点を計測した時点での、ラインカメラの位置と、ラインカメラ視野面のXYZ直交座標系に対する角度と、ラインカメラ映像内での計測点の位置のデータの組を特定し、特定された2のデータの組から計測点の位置を算出することもできる。このような計測方法は、上記の実施例の計測装置300と同様な構成の装置を用いることで、実施することができる。
このような場合、ラインカメラ視野面のXYZ直交座標系に対する角度は、例えばアーム304の回転角に基づいて算出することができる。また、ラインカメラ位置についても、アーム304の回転角に基づいて算出することができる。
図20と図21を参照しながら、本発明の第5実施例に係る方法を説明する。本実施例の方法では、所定の直交座標系XYZにおいて、Z軸を回転軸として回転する被写体について、その表面に存在する計測点の回転半径とZ座標を計測し、被写体の表面形状を計測する。
図20は本発明の計測装置400を模式的に示した側面図である。図21は、計測装置400を断面X―Xから見た横断面図である。計測装置400は、制御装置402、回転治具416、エンコーダ406、ラインカメラ410および412から構成されている。被写体414は、円柱形状をしており、両端を回転治具416によって拘束されている。回転治具416は、図示しない回転駆動装置を備えている。回転治具416は、制御装置402からの指示に応じて、回転軸ZAの周りを被写体414と一体となって回転する。ラインカメラ410および412は、被写体414の表面を撮影するように、位置を固定されている。図20に示すように、ラインカメラ410は被写体414および回転治具416の回転軸ZAの方向を撮影するように、回転軸ZAに対して姿勢を維持されている。ラインカメラ412はラインカメラ410の視野面からθ0度傾いた面に沿う視野内を撮影するように、回転軸ZAに対して姿勢を維持されている。
回転治具416は、ロータリーエンコーダ406を備えている。ロータリーエンコーダ406は、回転治具416が所定の角度回転するごとに制御装置402へパルスを送信する。本実施例では、回転治具416が0.1°回転するごとに、ロータリーエンコーダ406はパルスを送信する。
制御装置402は、他の実施例と同様のコンピュータである。制御装置402は、回転治具416を駆動して回転させる。制御装置402は、回転治具416の回転に伴いロータリーエンコーダ406からパルスを受信し、受信されたパルス数を積算することによって回転治具416の回転角度を算出する。さらに制御装置402は、ロータリーエンコーダ406からパルスを受信するごとに、ラインカメラ410および412に指示を送信して撮影させる。ラインカメラ410および412は、撮影した映像データを制御装置402へ送信する。制御装置402は、受信した映像データを、その時の回転治具416の回転角度と関連付けて記憶する。制御装置402は、回転治具416が360°回転するまで、上記の撮影を繰り返し実施する。
ラインカメラ410および412による撮影を開始してから、回転治具416が360°回転すると、計測装置400は被写体414の撮影を終了する。
制御装置402は、ラインカメラ410によって撮影された映像データを、回転治具416の回転方向に繋ぎ合わせて、第1パノラマ映像を作成する。
計測装置402は、ラインカメラ412によって撮影された映像データを、回転治具416の回転方向に繋ぎ合わせて、第2パノラマ映像を作成する。
本実施例の計測装置400は、第1パノラマ映像と第2パノラマ映像の双方に映されている、被写体414の表面上の計測点の位置を算出することができる。以下では、第1パノラマ映像と第2パノラマ映像の双方に映されている計測点Pの位置算出について説明する。
計測点Pのパノラマ映像内での位置の特定は、例えば第1パノラマ映像内で計測点Pを指定した後に、第2パノラマ映像内で対応点を探索することによって、行うことができる。対応点の探索については、他の実施例において詳述しているため、ここでは説明を省略する。
ここで用いるカメラパラメータは、回転軸をZ軸としているため中心軸からの距離を用意に求めることができる。例えば、回転体の表面形状よりも最大半径と最小半径が知りたい場合は、すでに詳述した方法で算出可能である。
上記の方法を用いることによって被写体414の表面の形状を計測することができる。
上記とは異なり、ラインカメラ410とラインカメラ412のそれぞれが計測点を計測した時点での、ラインカメラの位置と、回転軸と計測点を含む面のXYZ直交座標系に対する角度と、ラインカメラ映像内での計測点の位置のデータの組を特定し、特定された2のデータの組から計測点の位置を算出することもできる。このような計測方法は、上記の実施例の計測装置400と同様な構成の装置を用いることで、実施することができる。
このような場合、回転軸と計測点を含む面のXYZ直交座標系に対する角度は、例えば回転治具416の回転角に基づいて算出することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
4・・・ラインカメラ
6・・・計測装置
8・・・ラインカメラ
10・・・制御装置
12・・・記憶装置
14・・・後輪
16・・・ロータリーエンコーダ
18・・・測定車
20・・・撮影部
22・・・基準物体
24・・・基準点
62・・・パノラマ映像
64・・・基準点
66・・・基準領域
68・・・パノラマ映像
70・・・候補点
72・・・探索線
74・・・候補領域
102・・・被写体
104・・・軌道
106・・・ラインカメラ
108・・・車両
110・・・軌道
120・・・軌道
130・・・被写体
132、134・・・回転体
136、138・・・ラインカメラ
202・・・計測装置
204・・・記憶装置
206・・・制御装置
208、218・・・ロータリーエンコーダ
210、216・・・回転撮影部
212、214・・・ラインカメラ
220・・・被写体
300・・・計測装置
302・・・制御装置
304・・・アーム
306・・・ロータリーエンコーダ
308・・・筐体
310、312・・・ラインカメラ
314・・・被写体
316・・・円
400・・・計測装置
402・・・制御装置
406・・・ロータリーエンコーダ
410、412・・・ラインカメラ
414・・・被写体
416・・・回転治具
Claims (2)
- 路面を走行する車両に搭載された複数のラインカメラで路面を撮影し、撮影された映像に基づいて路面の3次元形状を計測する方法であって、
複数のラインカメラそれぞれのカメラパラメータを予め取得する工程と、
車両で走行しながら、複数のラインカメラそれぞれで路面を繰り返し撮影する工程と、
複数のラインカメラにおいて、同一の計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をそれぞれ特定する工程と、
複数のラインカメラそれぞれについての、特定された計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置と、予め取得されたカメラパラメータに基づいて、その計測点の3次元位置を算出する工程を備えており、
前記カメラパラメータは、計測点の3次元位置を(X 0 、Y 0 、Z 0 )とし、その計測点の像が写っているライン映像の番号をnとし、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をX c とし、走行時の車両の速度ベクトルを(v x 、v y 、v z )としたときの、以下の関係式:
前記カメラパラメータを予め取得する工程が、
車両で走行しながら、ラインカメラで3次元位置が既知である路面に固定された複数の基準点を有する被写体を繰り返し撮影する工程と、
基準点が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその基準点の像の位置を、複数の基準点それぞれについて特定する工程と、
複数の基準点それぞれについての、その基準点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその基準点の像の位置と、その基準点の3次元位置に基づいて、カメラパラメータを算出する工程を備えることを特徴とする、路面の3次元形状の計測方法。 - 路面を走行する車両に搭載された複数のラインカメラで路面を撮影し、撮影された映像に基づいて路面の3次元形状を計測する装置であって、
複数のラインカメラそれぞれのカメラパラメータを予め取得する手段と、
車両で走行しながら、複数のラインカメラそれぞれで路面を繰り返し撮影する手段と、
複数のラインカメラにおいて、同一の計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をそれぞれ特定する手段と、
複数のラインカメラそれぞれについての、特定された計測点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその計測点の像の位置と、予め取得されたカメラパラメータに基づいて、その計測点の3次元位置を算出する手段を備えており、
前記カメラパラメータは、計測点の3次元位置を(X 0 、Y 0 、Z 0 )とし、その計測点の像が写っているライン映像の番号をnとし、そのライン映像内でのその計測点の像の位置をX c とし、走行時の車両の速度ベクトルを(v x 、v y 、v z )としたときの、以下の関係式:
前記カメラパラメータを予め取得する手段が、
車両で走行しながら、ラインカメラで3次元位置が既知である路面に固定された複数の基準点を有する被写体を繰り返し撮影する手段と、
基準点が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその基準点の像の位置を、複数の基準点それぞれについて特定する手段と、
複数の基準点それぞれについての、その基準点の像が写っているライン映像の番号と、そのライン映像内でのその基準点の像の位置と、その基準点の3次元位置に基づいて、カメラパラメータを算出する手段を備えることを特徴とする、路面の3次元形状の計測装置。
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