JPWO2005011117A1 - 1ポート型弾性表面波共振子及び弾性表面波フィルタ - Google Patents

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Abstract

周波数ばらつきの低減と、反共振周波数におけるQ値の改善の双方を図り得る1ポート型弾性表面波共振子を提供する。 回転YカットLiTaO3基板2と、該LiTaO3基板2上に形成されたインターデジタル電極3と、インターデジタル電極3の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器4,5とが形成されている1ポート型弾性表面波共振子であって、インターデジタル電極3の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたときに、メタライゼーション比a/(a+b)が0.55〜0.85の範囲とされており、かつインターデジタル電極3が交差幅重み付けを施されている、1ポート型弾性表面波共振子1。

Description

本発明は、インターデジタル電極の両側に反射器が設けられている1ポート型弾性表面波共振子及び該弾性表面波共振子が用いられた弾性表面波フィルタに関し、より特定的には、圧電基板として回転YカットLiTaO基板を用いた1ポート型弾性表面波共振子及び弾性表面波フィルタに関する。
従来より、通信装置などの帯域フィルタを構成するために、回転YカットX伝搬のLiTaO基板を用いた1ポート型弾性表面波共振子が種々提案されている。この1ポート型弾性表面波共振子では、LiTaO基板上に、インターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とが備えられている。1ポート型弾性表面波共振子を用いて弾性表面波フィルタなどを構成した場合、周波数特性のばらつきが小さいことが求められる。
下記の特許文献1には、上記YカットX伝搬のLiTaO基板を用いた1ポート型弾性表面波共振子では、電極膜厚をh、表面波の波長をλとしたときに、h/λを0.06〜0.10の範囲とし、電極のメタライゼーション比を0.6以下とすることにより、良好な特性が得られると記載されている。
また、下記の特許文献2では、1ポート型弾性表面波共振子を複数用いたラダー型弾性表面波フィルタにおいて、電極のメタライゼーション比を0.6以上、好ましくは0.6〜0.8の範囲とすることにより、歩留りを改善することができるとされている。
他方、デュプレクサなどにおいては、低周波側の帯域フィルタとして、1ポート型弾性表面波共振子を複数用いて構成されたラダー型弾性表面波フィルタが一般的に用いられている。ここでは、低周波数側の帯域フィルタとしてのラダー型の弾性表面波フィルタにおいて、通過帯域の高周波側の阻止域におけるフィルタ特性の急峻性が求められている。そのため、急峻性を高めるために、ラダー型回路における直列腕共振子を構成している1ポート型弾性表面波共振子の反共振周波数におけるQ値の改善が求められている。
他方、弾性表面波フィルタの通過帯域外の特定の周波数における減衰量を充分な大きさとするために、弾性表面波フィルタ部に直列に1ポート型弾性表面波共振子が接続された構成が知られている。ここでは、1ポート型弾性表面波共振子の反共振周波数を用いてトラップが構成されている。このような構造においても、1ポート型弾性表面波共振子の反共振周波数のQを改善することが求められている。
下記の特許文献3には、回転YカットX伝搬のLiTaO基板を用いた1ポート型弾性表面波共振子において、LiTaO基板のカット角を46°以上とすれば、反共振周波数におけるQ値を改善し得る旨が記載されている。
下記の非特許文献1には、36°〜42°YカットX伝搬のLiTaO基板を用いて構成された1ポート型弾性表面波共振子において、メタライゼーション比を0.4未満とすれば、反共振周波数におけるQ値が大きくなる旨が記載されている。
特開平7−283682号公報 特開平9−93072号公報 米国特許第6,556,104号 T.Matsuda,J.Tsutsumi,S.Inoue,Y.Iwamoto,Y.Satoh,″High−FrequencySAW Duplexer with Low−Loss and Steep Cut−Off Characterristics″IEEEInternational Ultrasonics Symposium,Oct 8−11,2002
回転YカットX伝搬のLiTaO基板を用いて構成された1ポート型弾性表面波共振子では、音速のメタライゼーション比に対する依存性はメタライゼーション比が0.75付近でもっとも鈍感である。すなわち、メタライゼーション比が0.75付近において電極形成精度に対するばらつきに対する周波数ばらつきがもっとも小さくなる。従って、特許文献1,2に記載のように、周波数ばらつきを低減し、歩留りを改善するには、メタライゼーション比は0.6以上とすることが好ましいとされていた。
他方、上記特許文献3に記載のように、回転YカットX伝搬のLiTaO基板を用いて構成された1ポート型弾性表面波共振子では、カット角が46°以上のLiTaO基板を用いることにより、反共振周波数のQ値が高められる。しかしながら、46°〜50°回転Y板LiTaO基板を用いて1ポート型弾性表面波共振子を作製したとしても、その反共振周波数のQ値は、電極のメタライゼーション比が大きくなるにつれて急激に劣化するという問題があった。
また、前述した非特許文献1によれば、反共振周波数における良好なQ値を得るには、メタライゼーション比は0.4以下と、できるだけ小さくすべきであることが示されている。
従って、従来、YカットX伝搬のLiTaO基板を用いて構成された1ポート型弾性表面波共振子では、周波数ばらつきを低減するには電極のメタライゼーション比を0.5以上と大きくしなければならず、他方、反共振周波数におけるQ値を改善するにはデューティ比を0.4以下と小さくしなければならなかった。よって、反共振周波数におけるQ値の改善と、周波数ばらつきの改善とを両立することは非常に困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、YカットX伝搬のLiTaO基板を用いて構成されており、反共振周波数におけるQ値の改善と、周波数ばらつきの低減とを両立することを可能とした1ポート型弾性表面波共振子及び該1ポート型弾性表面波共振子を用いて構成された弾性表面波フィルタを提供することにある。
本発明の広い局面によれば、回転YカットLiTaO基板と、該LiTaO基板上に形成されたインターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とを備える1ポート型弾性表面波共振子において、前記インターデジタル電極の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたときに、メタライゼーション比a/(a−b)が0.55〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極が交差幅重み付けを施されていることを特徴とする、1ポート型弾性表面波共振子が提供される。
本発明においては、好ましくは、上記前記LiTaO基板のカット角は36°〜60°の範囲とされる。また、回転YカットLiTaO基板と、該LiTaO基板上に成形されたインターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とを備える1ポート型弾性表面波共振子において、前記インターデジタル電極の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたとき、メタライゼーション比a/(a+b)が0.45〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極が重み付けを施され、さらに前記LiTaO基板のカット角が40°〜60°の範囲とされる。
また、本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子のある特定の局面では、前記交差幅重み付け量が、87.5%以下とされ、好ましくは、75%以下とされている。
本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子の他の特定の局面では、前記インターデジタル電極の膜厚が、Alからなり、表面波の波長の8〜14%、好ましくは8.5〜11.5%、より好ましくは、9〜11%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている。
本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子のさらに別の特定の局面では、前記インターデジタル電極の膜厚が、Cuからなり、表面波の波長の2.4〜4.2%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている。
本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子のさらに他の特定の局面では、前記インターデジタル電極の膜厚が、Auからなり、表面波の波長の1.1〜2.0%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている。
本発明に係る弾性表面波フィルタは、本発明に従って構成された1ポート型弾性表面波共振子を用いて構成されている。このような弾性表面波フィルタは、特に限定されず、ラダー型弾性表面波フィルタ、ラチス型弾性表面波フィルタまたは1ポート型弾性表面波共振子がトラップとして備えられている弾性表面波フィルタなどが挙げられる。
本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子では、回転YカットLiTaO基板上に、インターデジタル電極及び一対の反射器が設けられており、該インターデジタル電極及び一対の反射器のメタライゼーション比が0.55〜0.85の範囲とされているため、周波数ばらつきを効果的に抑制することができる。また、インターデジタル電極が交差幅重み付けを施されているため、周波数ばらつきが抑制されているだけでなく、反共振周波数におけるQ値を効果的に高めることができる。
すなわち、従来、1ポート型弾性表面波共振子においては、周波数ばらつきの低減と反共振周波数におけるQ値の改善とを両立することが非常に困難であったのに対し、本発明によれば、電極のメタライゼーション比を上記特定の範囲とし、かつインターデジタル電極を交差幅重み付けを施されたものとすることにより、周波数ばらつきの低減及び反共振周波数におけるQ値の改善を両立することができる。
従って、本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子を用いて、様々な弾性表面波フィルタを構成することにより、フィルタ特性の通過帯域から阻止域にかけての急峻性を高めたり、1ポート型弾性表面波共振子を用いたトラップの抑制を効果的に改善することが可能となる。
特に、LiTaO基板のカット角が36°〜60°の範囲とされている場合には、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。また、回転YカットLiTaO基板と、該LiTaO基板上に形成されたインターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とを備える1ポート型弾性表面波共振子において、前記インターデジタル電極の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたときに、メタライゼーション比a/(a−b)が0.45〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極が重み付けを施され、さらに前記LiTaO基板のカット角が40°〜60°の範囲とされている場合には、同様に、周波数ばらつきを効果的に抑制することができ、さらにインターデジタル電極が交差幅重み付けを施されているため、周波数ばらつきが抑制されているだけでなく、反共振周波数におけるQ値を効果的に高めることができる。
上記交差幅重み付け量が、87.5%以下、より好ましくは75%以下とされている場合には、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。
電極膜厚が、Alからなる場合に、表面波の8〜14%の範囲の膜厚に相当する量の膜厚とされている場合には、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。
同様に、電極膜厚が、Cuからなる場合に、表面波の2.4〜4.2%の範囲の膜厚に相当する量の膜厚とされている場合には、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。
同様に、電極膜厚が、Auからなる場合に、表面波の1.1〜2.0%の範囲の膜厚に相当する量の膜厚とされている場合には、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。
本発明に係る弾性表面波フィルタでは、本発明に従って構成された1ポート型弾性表面波共振子を用いて構成されているため、周波数ばらつきを抑制できるとともに、1ポート型弾性表面波共振子の反共振周波数におけるQ値が改善されているため、弾性表面波フィルタの通過帯域から阻止域へかけてのフィルタ特性の急峻性を高めたり、1ポート型弾性表面波共振子をトラップとして用いることにより、該トラップの特性を効果的に改善したりすることができる。
[図1]図1は、(a)は、本発明の一実施形態に係る一実施例弾性表面波共振子を示す平面図、(b)はその要部の拡大図である。
[図2]図2は、実験例1において、正規型のインターデジタル電極を有する1ポート型弾性表面波共振子における電極のメタライゼーション比と共振周波数との関係を示す図である。
[図3]図3は、実験例1において、正規型のインターデジタル提供を有する弾性表面波共振子における電極のメタライゼーション比と周波数ばらつきとの関係を示す図である。
[図4]図4は、正規型のインターデジタル電極を有する比較例の1ポート型弾性表面波共振子と、交差幅重み付けが施された3種の実施例に相当する1ポート型弾性表面波共振子におけるメタライゼーション比と反共振周波数におけるQ値の関係を示す図である。
[図5]図5は、正規型のインターデジタル電極を有する1ポート型弾性表面波共振子において、電極のメタライゼーション比を変化させた場合のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を模式的に示す図である。
[図6]図6は、正規型のインターデジタル電極を有する1ポート型弾性表面波共振子におけるLiTaO基板のカット角とデューティ比と、反共振周波数におけるQ値との関係を示す図である。
[図7]図7は、正規型のインターデジタル電極を有する1ポート型弾性表面波共振子における電極のメタライゼーション比と、反共振周波数におけるQ値との関係を示す図である。
[図8]図8は、正規型のインターデジタル電極を有する1ポート型弾性表面波共振子において、バスバー部にAl膜をさらに積層した構造における電極のメタライゼーション比と反共振周波数におけるQ値との関係を示す図である。
[図9]図9は、正規型のインターデジタル電極を有する比較例の1ポート型弾性表面波共振子と、交差幅重み付け量が67.5%、75%、及び87.5%とされた3種の実施例に相当する1ポート型弾性表面波共振子のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を模式的に示す図である。
[図10]図10は、交差幅重み付けが施されたインターデジタル電極を有する実施例の1ポート型弾性表面波共振子におけるAlからなる電極の膜厚と、反共振周波数におけるQ値増加率との関係を示す図である。
[図11]図11は、交差幅重み付けが施されたインターデジタル電極を有する実施例の1ポート型弾性表面波共振子におけるAlからなる基板のカット角と、反共振周波数におけるQ値増加率との関係を示す図である。
[図12]図12は、本発明に係る弾性表面波フィルタの一例としてのラダー型回路構成を有する弾性表面波フィルタの電極構造を示す平面図である。
[図13]図13は、本発明に係る弾性表面波フィルタの他の例としてのラチス型回路構成を有する弾性表面波フィルタの電極構造を示す平面図である。
[図14]図14は、本発明の弾性表面波フィルタのさらに他の例としてのトラップ付き弾性表面波フィルタの電極構造を示す平面図である。
符号の説明
1…1ポート型弾性表面波共振子
2…LiTaO基板
3…インターデジタル電極
3a…電極指
4,5…反射器
4a,5a…電極指
31…ラダー型弾性表面波フィルタ
41…ラチス型弾性表面波フィルタ
42〜45…1ポート型弾性表面波共振子
51…トラップ付き弾性表面波フィルタ
52…弾性表面波フィルタ部
53…1ポート型弾性表面波共振子
S1,S2…直列腕共振子
P1〜P3…並列腕共振子
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る1ポート型弾性表面波共振子を示す模式的平面図であり、(b)は、その要部の拡大図である。
1ポート型弾性表面波共振子1は、回転YカットX伝搬のLiTaO基板2を用いて構成されている。LiTaO基板のカット角は、好ましくは、後述の実験例から明らかなように、36°〜60°の範囲とされる。
LiTaO基板2上には、インターデジタル電極3と、インターデジタル電極3の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器4,5とが形成されている。インターデジタル電極3及び反射器4,5は、LiTaO基板上に、AlまたはAl合金などの電極材料を成膜し、パターニングすることにより形成されている。もっとも、電極材料は、AlまたはAl合金に限られず、他の金属材料によって構成してもよい。
インターデジタル電極3は、互いに間挿し合う複数本の電極指3aを有する。
また、反射器4,5は、複数本の電極指4a,5aを両端で接続した構造を有する。
本実施形態の1ポート型弾性表面波共振子1の特徴は、インターデジタル電極3及び反射器4,5のメタライゼーション比a/(a−b)が0.55〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極3が、図示のように交差幅重み付けを施されていることにある。なお、メタライゼーション比a/(a+b)とは、図1(b)に示すように、インターデジタル電極3の電極指の幅をa,電極指間ギャップをbとしたときに、電極指の幅aの電極指の幅aと電極指間ギャップbとの合計に対する比である。
本実施形態では、インターデジタル電極3の交差幅重み付けは、図1(a)に示すように、複数本の電極指3aの長さを調整し、交差幅が、インターデジタル電極3の中央においてもっとも大きく、表面波伝搬方向外側に至るにつれて交差幅が小さくされるように行われている。もっとも、図1(a)に示した交差幅重み付けは一例である。図1(a)では、交差幅重み付けが施されていることを明確にするために、インターデジタル電極3の中央における交差幅に比べて、表面波伝搬方向両側の部分における交差幅が非常に小さく図示されている。本発明においては、好ましくは、上記交差幅は重み付けに際しての重み付け量が87.5%以下、より好ましくは、75%以下とされ、それによって反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善することができる。また、重み付けを施されて電極がなくなった領域には、図1(a)に破線で示すように、のようにダミー電極6を設けてもよい。
なお、交差幅重み付け量とは、交差幅重み付けが施されている程度を表わすものである。例えば、図1(a)に示したインターデジタル電極3のように、交差幅を規定している電極指先端を結んで構成される包絡線が直線的である場合には、インターデジタル電極3の中心における交差幅が最大である部分の交差長をA、インターデジタル電極3の表面波伝搬方向両端の交差幅が最も小さい部分の交差長をBとしたとき、(B/A)×100(%)で表わされる。
なお、包絡線とは、交差幅領域の外縁を規定する仮想線であり、インターデジタル電極3を例にとると、同電位に接続される複数本の電極指の先端を結ぶ線である。
上記のように、包絡線が直線的であるように交差幅重み付けが施されている場合には、(B/A)×100(%)で交差幅重み付け量が表わされる。もっとも、本発明においては、包絡線がサインカーブなどの直線以外の形状を有する交差幅重み付けが施されてもよい。直線以外の形状の包絡線を有するように交差幅重み付けが施されている場合には、上記交差幅重み付けが施されている領域の面積を、上記直線的な包絡線を有するように重み付けが施されてる場合の重み付けが施されている領域の面積を基準に定められる。すなわち、直線以外の形状の包絡線を有するように重み付けが施されている場合の、重み付けが施されている領域の面積をY、直線的な包絡線を有するように重み付けが施されている場合の重み付けが施されている領域の面積がYでありかつ上記(B/A)×100(%)がZであるとした場合、直線以外の形状の包絡線を有するように重み付けが施されている場合の交差幅重み付け量はZとすればよい。
1ポート型弾性表面波共振子1では、LiTaO基板上に、メタライゼーション比が0.45〜0.85の範囲となるように、インターデジタル電極3及び反射器4,5が形成されている。そのため実験例から明らかなように、電極精度ばらつきによる共振周波数のばらつきを効果的に抑制することができる。
また、インターデジタル電極3が、交差幅重み付けを施されているため、反共振周波数におけるQ値を大幅に改善することができる。これを、以下の具体的な実験例に基づき説明する。
(実験例1)
回転YカットX伝搬のLiTaO基板を用意し、該LiTaO基板上に、Alを用いて正規型のインターデジタル電極と、一対の反射器とを種々のメタライゼーション比で形成し、共振周波数を求めた。結果を図2に示す。なお、インターデジタル電極3の波長は約2μmとした。共振周波数2GHzを目標共振周波数とし、電極膜厚は波長の10%とした。図2から明らかなように、インターデジタル電極及び反射器のメタライゼーション比が変化すると、共振周波数が変化していることがわかる。そして、メタライゼーション比が0.7付近で共振周波数がもっとも低くなることがわかる。
次に、上記と同様にして、様々なメタライゼーション比の1ポート型弾性表面波共振子を製作し、電極指の幅方向寸法のばらつきが±0.02μmである場合の共振周波数のばらつきを求めた。図3に結果を示す。
なお、図3の縦軸の周波数ばらつきとは、作製された弾性表面波共振子の共振周波数の実測値と、目的共振周波数である2GHzとの差の目的共振周波数2GHzに対する割合(ppm)をいうものとする。
図3から明らかなように、メタライゼーション比が0.7近傍で周波数ばらつきが極小となることがわかる。
また、周波数公差がより小さいことが求められる用途では、周波数ばらつきは4000ppm以下であることが望ましい。従って、図3から明らかなように、メタライゼーション比を0.55〜0.85の範囲とすれば、この要求を満たすことができることがわかる。
なお、本願発明者は、Alからなる電極の膜厚を異ならせて実験した結果、図3に示したメタライゼーション比の好ましい範囲は、電極膜厚に依存しないことが確かめられている。
(実験例2)
実験例1と同様にして、正規型のインターデジタル電極と一対の反射器とを有する1ポート型弾性表面波共振子を作製した。但し、カット角が46°のYカットX伝搬のLiTaO基板を用い、インターデジタル電極及び反射器の膜厚は、波長の10%、波長が約2μm、インターデジタル電極における電極指の対数は125対、電極指交差幅32μmとし、目標共振周波数は2GHz付近とした。メタライゼーション比を種々異ならせて、1ポート型弾性表面波共振子を作製し、反共振周波数におけるQ値を求めた。結果を図4の実線Cで示す。また、図5は、インピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を示す。
図4の実線C及び図5の波形から明らかなように、メタライゼーション比が0.45よりも大きい領域では、反共振周波数のQ値が著しく低下し、800以下となることがわかる。これに対して、メタライゼーション比が0.45以下では、反共振周波数のQ値は600以上と良好であることがわかる。この傾向は、前述した非特許文献1に記載の内容に一致するものである。
従って、実験例1及び実験例2の結果を考慮すると、反共振周波数において良好なQ値を得るために、メタライゼーション比を0.4としたとしても、従来の1ポート型弾性表面波共振子では、周波数ばらつきは7000ppmを超えることがわかる。この周波数ばらつきは、共振周波数が2GHzであれば、14MHzとなる。従って、送信帯域と受信帯域との周波数間隔が20MHzと近い携帯電話機などにおいては、上記周波数ばらつきは致命的な欠点となることがわかる。また、他の用途においても、このような大きな周波数ばらつきを抑制することが強く求められている。
従って、実験例1,2で確認されたように、従来、周波数ばらつきと反共振周波数における良好なQ値とを両立することは困難であった。
(実験例3)
他方、回転YカットX伝搬のLiTaO基板では、前述した特許文献3に記載のように、LiTaO基板のカット角を46°〜54°の範囲とすれば、反共振周波数におけるQ値を改善し得ることが知られている。そこで、実験例2と同様にして、メタライゼーション比が0.4及び0.6とされた2種の1ポート型弾性表面波共振子を、様々なカット角のYカットLiTaO基板を用いて作製した。得られた弾性表面波共振子におけるLiTaO基板のカット角と、反共振周波数におけるQ値との関係を図6に示す。
図6から明らかなように、メタライゼーション比が0.4の場合には、カット角が大きくなるにつれて、反共振周波数のQ値が急激に改善される。これに対して、メタライゼーション比が0.6の場合には、カット角を大きくしたとしても、反共振周波数のQ値はそれほど改善しないことがわかる。
すなわち、実験例3から明らかなように、周波数ばらつきを改善するために、メタライゼーション比を0.6としたとしても、カット角の特性により反共振周波数のQ値を改善することはできない。
(実験例4)
前述した非特許文献1では、電極のメタライゼーション比を小さくすることにより、反共振周波数のQ値が高められている。その理由としては、導波路効果が挙げられている。すなわち、メタライゼーション比が小さくなると、バスバー部の音速よりもインターデジタル電極の表面波伝搬部分における音速が充分に速くなり、インターデジタル電極部分の導波路としての閉じ込め効果が改善される。それによって、バスバー部から共振子外への表面波の漏洩が小さくなり、反共振周波数のQ値が改善されると考えられていた。
従って、このような理由が正しいとすれば、インターデジタル電極における音速を速くする代わりに、バスバー部の音速を低下させればよいと考えられる。そこで、実験例2と同様にして、様々なメタライゼーション比で電極が構成された弾性表面波共振子のバスバー部にのみさらに約1μmの厚みのAl膜を積層した。約1μmの厚みの第2層目のAl膜がバスバー部に積層される前の弾性表面波共振子におけるメタライゼーション比と反共振周波数におけるQ値の関係を図7に示す。なお、図7の結果は、前述した図4の実線Cと同一である。
2層目のAl膜をバスバー部に形成した弾性表面波共振子のメタライゼーション比と反共振周波数におけるQ値の関係を図8に示す。
図7と図8を比較すれば明らかなように、バスバー部の音速を遅くしたとしても、反共振周波数のQ値は殆ど改善されないことがわかる。すなわち、バスバー部の音速とインターデジタル電極部分の音速の関係を調整することにより、反共振周波数におけるQ値を改善することは困難であることがわかる。
(実験例5)
上記実験例3及び4の結果から、メタライゼーション比が大きい場合に、反共振周波数におけるQ値が劣化する原因は、表面波の基板内部への漏洩成分や、バスバーから外部への表面波の漏洩成分が主たる要因ではないと考えられる。また、反射器の本数を増大しても、反共振周波数のQ値が改善しないことも確認した。つまり、反射器の不足による表面波の漏洩が原因でもないと考えられる。
そこで、本願発明者は、種々検討した結果、インターデジタル電極3において、重み付けを施し、特に交差幅重み付けを起こせば、反共振周波数におけるQ値の改善を図り得ることを見出した。
実験例5においては、インターデジタル電極に、交差幅重み付けを施されていることを除いては、実験例2と同様にして1ポート型弾性表面波共振子を作製した。この場合、前述した交差幅重み付け量を種々異ならせ、複数種の1ポート型弾性表面波共振子を作製した。なお、電極のメタライゼーション比は0.6とした。
結果を図9に示す。図9は、上記のようにして作製された複数種の1ポート型弾性表面波共振子のインピーダンス−周波数特性と、位相−周波数特性を上下に並べた図である。なお、図9においては、インターデジタル電極が正規型である場合の比較例と、重み付け量が87.5%、75%、及び67.5%の3種類の実施例に相当する1ポート型弾性表面波共振子の特性が示されている。なお、図9においては、理解を容易とするために、複数種の弾性表面波共振子の周波数特性をわずかにシフトさせており、それによって各特性が分離されて図示されている。
また、このような交差幅重み付けが施された複数種の1ポート型弾性表面波共振子において、電極のメタライゼーション比を種々変化させ、反共振周波数におけるQ値を求めた。結果を上述した図4の実線○、×及び△で示す。なお、図4における○は交差幅重み付け量が87.5%であり、×は75%の場合、△は67.5%の場合の結果である。
図4及び図9から明らかなように、インターデジタル電極を交差幅重み付けすることにより、反共振周波数のQ値が急激に改善し得ることがわかる。また、図9から明らかなように、上記のような交差幅重み付けを施したとしても、共振特性自体に大きな変化がみられないことがわかる。従って、メタライゼーション比が0.45以上の大きな領域であったとしても、インターデジタル電極に交差幅重み付けを施せば、周波数ばらつきの低減及び反共振周波数におけるQ値の改善を両立し得ることがわかる。特に、メタライゼーション比が0.55〜0.85の周波数ばらつきを効果的に改善し得る範囲においても、交差幅重み付けを施し、好ましくは交差幅重み付け量を75%以下、より好ましくは87.5%以下とすることにより、反共振周波数におけるQ値をより効果的に改善し得ることがわかる。
(実験例6)
実験例5から明らかなように、メタライゼーション比が0.45以上、0.85以下と大きい場合であっても、インターデジタル電極に交差幅重み付けを施せば、反共振周波数におけるQ値が効果的に改善される。そこで、このような効果の電極膜厚による影響を確認した。48°回転LiTaO基板を用い、交差幅重み付け量が75%とされている1ポート型弾性表面波共振子において、電極膜厚を種々異ならせ、反共振周波数におけるQ値の改善割合(%)を求めた。なお、メタライゼーション比は0.5とした。結果を図10に示す。
図10から明らかなように、Alからなる電極膜厚が波長の8〜14%の範囲であれば、交差幅重み付けによる反共振周波数におけるQ値を改善する効果が得られることがわかる。特に、Q値が50%以上改善される範囲は、Alからなる電極の膜厚が8.5〜11.5%であり、100%以上改善される範囲が電極膜厚が9〜11%の範囲であることがわかる。
従って、本発明においては、好ましくは、電極膜厚は、Alからなる場合、波長の8〜14%、より好ましくは8.5〜11.5%、さらに好ましくは9〜11%の範囲とされる。
また、電極材料としてAlを用いたが、CuやAuなどの他の金属材料を用いた場合、並びに複数の金属を積層してなる積層膜により電極を形成した場合においても、上記Alからなる電極膜厚に相当する質量と等価な膜厚である限り、同様の効果が得られた。
すなわち、Alにおける電極膜厚が波長の8〜14%α相当する場合にCuの電極膜厚は2.4〜4.2%であり、Auの電極膜厚は1.1〜2.0%である。同様に、Alにおける電極膜厚が波長の8.5〜11.5%、9.0〜11.0%の場合α相当するCu電極膜厚は、それぞれ、2.6〜3.5%、2.7〜3.3%であり、Auの電極膜厚は1.2〜1.6%、1.3〜1.5%である。
(実験例7)
実験例7では、LiTaO基板のカット角を異ならせ、反共振周波数におけるQ値の増加率を求めた。なお、用いたインターデジタル電極は、実験例6と同様し、Alからなる電極の膜厚は表面波の波長の10%とした。結果を図11に示す。
図11から明らかなように、LiTaO基板のカット角がいずれの場合にもおいても、本発明に従って反共振周波数におけるQ値を改善し得ることがわかる。特に、カット角が40°〜60°では、正規型のインターデジタル電極を用いた場合に比べて、交差幅重み付けが施されたインターデジタル電極を用いることにより、Q値の改善効果が100%以上となり、さらにカット角が44°〜54°の場合には、カット角によって反共振周波数におけるQ値が改善されるため、インターデジタル電極の交差幅重み付けによるQ値改善効果と相まってより一層効果的に反共振周波数におけるQ値を改善することができる。よって、メタライゼーション比が0.45〜0.85かつカット角が40°〜60°の範囲が好ましい。
本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子では、上記のようにメタライゼーション比を0.45〜0.85の範囲、より好ましくは、0.55〜0.85の範囲とし、かつ交差幅重み付けが施されたインターデジタル電極を用いたことにより、周波数ばらつき及び反共振周波数におけるQ値の改善の両立が図られている。従って、本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子を用いて弾性表面波フィルタを構成することにより、特性の急峻性の向上、あるいは1ポート型弾性表面波共振子をトラップとして用いた弾性表面波フィルタにおける阻止域における減衰量の改善を効果的に図ることができる。本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子は、かつ用いられる弾性表面波フィルタについては特に限定されないが、例えば図12〜図14に示す各弾性表面波フィルタを挙げることができる。
図12に示す弾性表面波フィルタは、ラダー型の弾性表面波フィルタ31であり、複数の直列腕共振子S1,S2及び並列腕共振子P1〜P3を有する。本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子は、これらの直列腕共振子または並列腕共振子として用いることができる。特に、直列腕共振子S1,S2として、本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子を用いることにより、直列腕共振子S1,S2の反共振周波数におけるQ値を改善することができ、それによってラダー型弾性表面波フィルタ31の通過帯域よりも高周波側におけるフィルタ特性の急峻性を高めることができる。
図13に示す弾性表面波フィルタは、ラチス型回路構成の弾性表面波フィルタ41であり、ここでは、複数の1ポート型弾性表面波共振子42〜45が格子接続となるように相互に接続されている。この1ポート型弾性表面波共振子42〜45として、本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子を好適に用いることができる。
また、図14は、1ポート型弾性表面波共振子によりトラップが構成された弾性表面波フィルタ51である。弾性表面波フィルタ51では、弾性表面波フィルタ部52にトラップを構成するために1ポート型弾性表面波共振子53が接続されている。この1ポート型弾性表面波共振子53として本発明に係る1ポート型弾性表面波共振子を用いることにより、該1ポート型弾性表面波共振子の反共振周波数を利用して良好なトラップ特性を得ることができる。

Claims (9)

  1. 回転YカットLiTaO基板と、該LiTaO基板上に形成されたインターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とを備える1ポート型弾性表面波共振子において、
    前記インターデジタル電極の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたときに、メタライゼーション比a/(a+b)が0.55〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極が交差幅重み付けを施されていることを特徴とする、1ポート型弾性表面波共振子。
  2. 前記LiTaO基板のカット角が36°〜60°の範囲にある、請求項1または2に記載の1ポート型弾性表面波共振子。
  3. 回転YカットLiTaO基板と、該LiTaO基板上に形成されたインターデジタル電極と、インターデジタル電極の表面波伝搬方向両側に設けられた反射器とを備える1ポート型弾性表面波共振子において、
    前記インターデジタル電極の電極指の幅をa、電極指間ギャップをbとしたときに、メタライゼーション比a/(a+b)が0.45〜0.85の範囲にあり、かつインターデジタル電極が重み付けを施され、さらに前記LiTaO基板のカット角が40°〜60°の範囲にあることを特徴とする、1ポート型弾性表面波共振子。
  4. 前記交差幅重み付け量が、87.5%以下とされている、請求項1〜3のいずれかに記載の1ポート型弾性表面波共振子。
  5. 前記インターデジタル電極の膜厚が、Alからなり、かつ表面波の波長の8〜14%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている、請求項1〜4のいずれかに記載の1ポート型弾性表面波共振子。
  6. 前記インターデジタル電極の膜厚が、Cuからなり、表面波の波長の2.4〜4.2%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている、請求項5に記載の1ポート型弾性表面波共振子。
  7. 前記インターデジタル電極の膜厚が、Auからなり、表面波の波長の1.1〜2.0%の範囲の質量に等価な質量の膜厚とされている、請求項6に記載の1ポート型弾性表面波共振子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の1ポート型弾性表面波共振子を用いて構成されている、弾性表面波フィルタ。
  9. 前記弾性表面波フィルタが、ラダー型弾性表面波フィルタ、ラチス型弾性表面波フィルタまたは前記1ポート型弾性表面波共振子がトラップとして備えられている弾性表面波フィルタである、請求項8に記載の弾性表面波フィルタ。
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