JPWO2004109667A1 - 光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置 - Google Patents
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Abstract
装置の温度と挿入された可換型光学記憶媒体の温度との差に応じて、光学ヘッドを制御するデータ保証方法に関し、装置の温度を検出する温度センサ(16)の出力から温度変化率cを計算し、且つ媒体の温度を推定し、特殊処理に移行し、且つ温度変化率により、温度差がある状態の特殊処理から通常処理に復帰する。このため、安全かつ早期に通常処理へ復帰することができる。又、1つの温度センサの温度変化率を基に媒体温度を推定するため、早期に且つ比較的正確に、媒体温度を推定でき、媒体へのアクセスまでの待ち時間を短縮できる。
Description
本発明は、光学記憶媒体に光を照射して、光エネルギーにより書込みを行う光学記憶媒体のデータ保証方法及び光学記憶装置に関し、特に、可換型の光学記憶媒体と、光学記憶装置との温度に差がある場合に、光学記憶媒体のデータを補償するため光学記憶媒体のデータ保証方法及び光学記憶装置に関する。
光学記憶媒体の進歩は、目覚しく、CD−ROM,DVD−ROM等のROM(Read Only Memory)の他に、CD−R,DVD−R,CD−RW,DVD−RW、MO(光磁気デイスク)等のRAM(Random Access Memory)も利用されている。
このような書込み可能な光学記憶媒体には、色素型、相変化型、光磁気型等が存在するが、いずれも、光エネルギーにより加熱して、色素変化、相変化、光磁気変化を起こし、データを記録する。このデータを記録する光エネルギー(ライトパワーという)は、光学記憶媒体に応じて、適切な値に調整する必要がある。
近年データ記憶容量の増大に伴い、データ記録密度が上がり、ライト時LDパワー(ライトパワー)についても詳細な制御が必須となっている。通常、装置の電源を入れ、且つ同じ環境にあった媒体を挿入した場合、装置と媒体の温度はほぼ等しく上昇していくため、理想通りのライトLDパワー制御を行うことが可能である。
しかし、例えば、寒い屋外から持ち込んだ媒体を、暖房の効いた部屋にある装置に挿入した場合、媒体は急激に温度上昇し、装置温度と同等になるまでに時間がかかるため、この間ライト時LDパワーのずれが発生してしまう。
図13は、高温の装置に低温の媒体を挿入した場合の必要なライトパワーの時間遷移図であり、横軸に媒体挿入時からの時間(秒)、縦軸に必要なライトパワー(mW)を取っている。
図13に示すように、高温装置(例えば、約54℃)に、低温媒体(約25℃)を挿入した場合に、媒体挿入時に必要なライトパワーは、約12.5mWであったが、媒体挿入から600秒後には、必要なライトパワーは、約10.5mWとなる。
このように、媒体挿入時のテストライトにより、ライトパワーを調整する方法では、ライトパワーずれが発生し、最悪の場合、ライトエラー、もしくは長時間リトライによる上位ホストのタイムアウトエラーとなり、データ損失の恐れが生じる。
この問題を解決する為、従来、装置の温度を検出する温度センサを設け、媒体挿入時のテストライト(試し書き)の結果から得られた最適ライトパワーから媒体温度を推定し、両検出温度と時間経過からライトパワーを調整する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
又、従来、装置の温度を検出する温度センサと、挿入された媒体カートリッジの温度を検出する他の温度センサとを設け、両温度センサの検出温度の差が所定値より大きい場合には、記録、再生、消去を禁止する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−076843号公報(第2図及び第4図) 特開平2−101675号公報
このような書込み可能な光学記憶媒体には、色素型、相変化型、光磁気型等が存在するが、いずれも、光エネルギーにより加熱して、色素変化、相変化、光磁気変化を起こし、データを記録する。このデータを記録する光エネルギー(ライトパワーという)は、光学記憶媒体に応じて、適切な値に調整する必要がある。
近年データ記憶容量の増大に伴い、データ記録密度が上がり、ライト時LDパワー(ライトパワー)についても詳細な制御が必須となっている。通常、装置の電源を入れ、且つ同じ環境にあった媒体を挿入した場合、装置と媒体の温度はほぼ等しく上昇していくため、理想通りのライトLDパワー制御を行うことが可能である。
しかし、例えば、寒い屋外から持ち込んだ媒体を、暖房の効いた部屋にある装置に挿入した場合、媒体は急激に温度上昇し、装置温度と同等になるまでに時間がかかるため、この間ライト時LDパワーのずれが発生してしまう。
図13は、高温の装置に低温の媒体を挿入した場合の必要なライトパワーの時間遷移図であり、横軸に媒体挿入時からの時間(秒)、縦軸に必要なライトパワー(mW)を取っている。
図13に示すように、高温装置(例えば、約54℃)に、低温媒体(約25℃)を挿入した場合に、媒体挿入時に必要なライトパワーは、約12.5mWであったが、媒体挿入から600秒後には、必要なライトパワーは、約10.5mWとなる。
このように、媒体挿入時のテストライトにより、ライトパワーを調整する方法では、ライトパワーずれが発生し、最悪の場合、ライトエラー、もしくは長時間リトライによる上位ホストのタイムアウトエラーとなり、データ損失の恐れが生じる。
この問題を解決する為、従来、装置の温度を検出する温度センサを設け、媒体挿入時のテストライト(試し書き)の結果から得られた最適ライトパワーから媒体温度を推定し、両検出温度と時間経過からライトパワーを調整する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
又、従来、装置の温度を検出する温度センサと、挿入された媒体カートリッジの温度を検出する他の温度センサとを設け、両温度センサの検出温度の差が所定値より大きい場合には、記録、再生、消去を禁止する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、温度差がある状態での特殊処理から通常処理に復帰するタイミングは、早ければ早いほど効果的である。両従来技術とも、装置と媒体の温度差のみで判断しているため、装置と媒体の温度が急激に変動している場合には、早いタイミングで復帰することは危険性がある。このため、安全に通常処理に復帰するには、復帰のタイミングの温度差を小さくする必要があり、早期に通常処理へ復帰することは困難である。
又、前者の従来技術では、テストライトのライトパワー調整値(絶対値)は、媒体や装置の状態によりばらつくため、複数回のテストライトを行い、平均値を計算し、媒体温度を推定する必要がある、このため、テストライトに時間がかかり、媒体へのアクセスまでの待ち時間が長くなる。
更に、MSR(Magnetic Super Resolution)方式の光デイスクでは、感度シフト等の特性変化が生じるため、テストライトのライトパワー調整値から媒体温度を推定するのが困難となる。
又、後者の従来技術では、装置の温度センサの他に、媒体の温度センサが必要なため、装置のコストアップの原因となる。又、挿入された媒体の温度を検出するのは困難であり、正確な温度検出のためには、高感度のセンサを必要とし、一層コストアップの原因となる。特に、可換型の光学記憶媒体では、挿入状態が一定でないため、媒体の温度センサの検出温度にばらつきが生じる。
又、前者の従来技術では、テストライトのライトパワー調整値(絶対値)は、媒体や装置の状態によりばらつくため、複数回のテストライトを行い、平均値を計算し、媒体温度を推定する必要がある、このため、テストライトに時間がかかり、媒体へのアクセスまでの待ち時間が長くなる。
更に、MSR(Magnetic Super Resolution)方式の光デイスクでは、感度シフト等の特性変化が生じるため、テストライトのライトパワー調整値から媒体温度を推定するのが困難となる。
又、後者の従来技術では、装置の温度センサの他に、媒体の温度センサが必要なため、装置のコストアップの原因となる。又、挿入された媒体の温度を検出するのは困難であり、正確な温度検出のためには、高感度のセンサを必要とし、一層コストアップの原因となる。特に、可換型の光学記憶媒体では、挿入状態が一定でないため、媒体の温度センサの検出温度にばらつきが生じる。
従って、本発明の目的は、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差に応じた特殊処理から通常処理に安全且つ早期に復帰するための光学記憶媒体のデータ保証方法及び光学記憶装置を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを保証するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、媒体の温度を検出する高価な温度センサを設けずに、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを保証するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
更に、本発明の別の目的は、光学記憶媒体の特性変化が生じても、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを補償するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
この目的の達成のため、本発明は、挿入された可換型光学記憶媒体を光学的にリード及びライトする光学記憶装置のデータ保証方法において、前記光学記憶装置の温度を温度センサで検出するステップと、前記検出した温度から温度変化率を計算するステップと、前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップと、前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記リード及びライトするための光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更するステップと、前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻すステップとを有する。
又、本発明の光学記憶装置は、前記光学記憶装置の温度を検出する温度センサと、前記可換型光学記憶媒体をリード/ライトするための光学ヘッドと、前記光学ヘッドを制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記検出した温度から温度変化率を計算し、前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求め、前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更し、前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻す。
本発明では、装置の温度を検出する温度センサの出力から温度変化率を計算し、温度差がある状態の特殊処理から通常処理に復帰するため、安全かつ早期に通常処理へ復帰することができる。又、1つの温度センサの温度変化率を基に媒体温度を推定するため、早期に且つ比較的正確に、媒体温度を推定でき、媒体へのアクセスまでの待ち時間を短縮できる。
又、本発明では、好ましくは、前記推定温度を求めるステップは、前記光学記憶媒体の挿入時に、前記温度変化率と前記装置の初期温度から前記光学記憶媒体の初期推定温度を計算するステップと、前記光学記憶媒体の挿入後は、前記装置の初期温度と前記初期推定温度との温度差に応じて、前記光学記憶媒体の挿入時からの経過時間をパラメータとした前記装置の温度に対する前記媒体の温度差を格納するテーブルを参照して、前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップとを有する。
この態様では、温度変化率を基に媒体温度を推定しても、温度変化の特性に応じて、正確且つ容易に媒体温度を推定できる。
又、本発明では、好ましくは、前記検出した装置の温度と前記光学記憶媒体の推定温度との温度差が、第1の規定値以上の時は、前記光学記憶媒体のリード/ライト処理の実行を防止するステップを更に有し、前記変更ステップは、前記温度差が、前記第1の規定値より小さい第2の規定値以上である時に実行する。これにより、温度差が大きい場合には、調整処理を行わずに、ライト処理を打ち切るため、温度差が大きくても、不要な調整処理を防止できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを増減するステップからなる。これにより、ライトパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトリトライ時のライトパワーを増減するステップからなる。これにより、ライトリトライパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを調整するテストライトの頻度を変更するステップからなる。これにより、ライトパワーの調整回数を増減でき、ライトパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記ライトデータをキャッシュメモリに格納するライトキャッシュを無効にするステップからなる。これにより、大量データの消失を未然に防止できる。
又、本発明では、好ましくは、前記防止ステップは、上位にエラー応答するステップからなる。これにより、上位が温度差の状態を知り、対応をとることができる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記挿入された光学記憶媒体を排出するステップからなる。媒体の排出により、未然にライト不良を防止し、且つ暖めた媒体の再挿入を促すことができる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、所定時間待機した後、前記リード、ライト処理するステップからなる。所定時間待機し、温度差が少なってからリード、ライト処理でき、安全性が向上する。
又、本発明の他の目的は、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを保証するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、媒体の温度を検出する高価な温度センサを設けずに、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを保証するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
更に、本発明の別の目的は、光学記憶媒体の特性変化が生じても、装置の温度と可換型光学記憶媒体の温度との差を比較的正確に高速に推定して、データを補償するための光学記憶媒体のデータ保証方法及びその光学記憶装置を提供することにある。
この目的の達成のため、本発明は、挿入された可換型光学記憶媒体を光学的にリード及びライトする光学記憶装置のデータ保証方法において、前記光学記憶装置の温度を温度センサで検出するステップと、前記検出した温度から温度変化率を計算するステップと、前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップと、前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記リード及びライトするための光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更するステップと、前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻すステップとを有する。
又、本発明の光学記憶装置は、前記光学記憶装置の温度を検出する温度センサと、前記可換型光学記憶媒体をリード/ライトするための光学ヘッドと、前記光学ヘッドを制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記検出した温度から温度変化率を計算し、前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求め、前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更し、前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻す。
本発明では、装置の温度を検出する温度センサの出力から温度変化率を計算し、温度差がある状態の特殊処理から通常処理に復帰するため、安全かつ早期に通常処理へ復帰することができる。又、1つの温度センサの温度変化率を基に媒体温度を推定するため、早期に且つ比較的正確に、媒体温度を推定でき、媒体へのアクセスまでの待ち時間を短縮できる。
又、本発明では、好ましくは、前記推定温度を求めるステップは、前記光学記憶媒体の挿入時に、前記温度変化率と前記装置の初期温度から前記光学記憶媒体の初期推定温度を計算するステップと、前記光学記憶媒体の挿入後は、前記装置の初期温度と前記初期推定温度との温度差に応じて、前記光学記憶媒体の挿入時からの経過時間をパラメータとした前記装置の温度に対する前記媒体の温度差を格納するテーブルを参照して、前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップとを有する。
この態様では、温度変化率を基に媒体温度を推定しても、温度変化の特性に応じて、正確且つ容易に媒体温度を推定できる。
又、本発明では、好ましくは、前記検出した装置の温度と前記光学記憶媒体の推定温度との温度差が、第1の規定値以上の時は、前記光学記憶媒体のリード/ライト処理の実行を防止するステップを更に有し、前記変更ステップは、前記温度差が、前記第1の規定値より小さい第2の規定値以上である時に実行する。これにより、温度差が大きい場合には、調整処理を行わずに、ライト処理を打ち切るため、温度差が大きくても、不要な調整処理を防止できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを増減するステップからなる。これにより、ライトパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトリトライ時のライトパワーを増減するステップからなる。これにより、ライトリトライパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを調整するテストライトの頻度を変更するステップからなる。これにより、ライトパワーの調整回数を増減でき、ライトパワーを適切に調整できる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記ライトデータをキャッシュメモリに格納するライトキャッシュを無効にするステップからなる。これにより、大量データの消失を未然に防止できる。
又、本発明では、好ましくは、前記防止ステップは、上位にエラー応答するステップからなる。これにより、上位が温度差の状態を知り、対応をとることができる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、前記挿入された光学記憶媒体を排出するステップからなる。媒体の排出により、未然にライト不良を防止し、且つ暖めた媒体の再挿入を促すことができる。
又、本発明では、好ましくは、前記変更ステップは、所定時間待機した後、前記リード、ライト処理するステップからなる。所定時間待機し、温度差が少なってからリード、ライト処理でき、安全性が向上する。
図1は、本発明の一実施の形態の光学記憶装置の構成図である。
図2は、本発明の一実施の形態のアクセス処理フロー図である。
図3は、図2の装置と媒体の温度差の遷移図である。
図4は、図2の装置と媒体の他の温度差の遷移図である。
図5は、図2のテーブルの構成図である。
図6は、図2の打ち切り処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
図7は、図2の打ち切り処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
図8は、図2の打ち切り処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
図9は、図2のW/R条件変更処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
図10は、図2のW/R条件変更処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
図11は、図2のW/R条件変更処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
図12は、図2のW/R条件変更処理の第4の実施の形態の処理フロー図である。
図13は、高温装置に低温媒体を挿入した場合の必要ライトパワーの時間遷移図である。
図2は、本発明の一実施の形態のアクセス処理フロー図である。
図3は、図2の装置と媒体の温度差の遷移図である。
図4は、図2の装置と媒体の他の温度差の遷移図である。
図5は、図2のテーブルの構成図である。
図6は、図2の打ち切り処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
図7は、図2の打ち切り処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
図8は、図2の打ち切り処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
図9は、図2のW/R条件変更処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
図10は、図2のW/R条件変更処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
図11は、図2のW/R条件変更処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
図12は、図2のW/R条件変更処理の第4の実施の形態の処理フロー図である。
図13は、高温装置に低温媒体を挿入した場合の必要ライトパワーの時間遷移図である。
以下、本発明の実施の形態を、光学記憶装置、光学記憶媒体のアクセス処理、W/R打ち切り/待機処理、W/R条件切換処理、他の実施の形態の順で説明する。
[光学記憶装置]
図1は、本発明の一実施の形態における光学記憶装置の構成図である。図1は、光学記憶媒体として、光磁気記憶媒体を例に説明する。
図1に示すように、光学記憶媒体10は、光磁気デイスクで構成される。この光磁気デイスクの構造は、周知のように、ポリカーボネイト基板に、窒化珪素(SiN)、酸化タンタル等を材料とした第1誘電体層、TbFeCo,GdFeCoのような希土類(Tb,Gd)と遷移金属(FeCo)のアモルファス合金からなる2層の光磁気記録層、第1誘電体層と同じ材料からなる第2誘電体層、Al、Au等の金属からなる反射層および紫外線硬化型樹脂を用いた保護コート層である。
図1に示すように、光磁気デイスク10は、スピンドルモータ12により回転される。光学ヘッド13は、対物レンズ、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータを有する。光学ヘッド13は、キャリッジ14に搭載される。キャリッジ14は、光学ヘッド13を位置決めする。光学固定部15は、レーザーダイオードと、光検出器とを有する。
光学固定部15のレーザーダイオードからの光は、ポジショナー14を介し、光学ヘッド13に入射した後、光学ヘッド13から光磁気デイスク10に照射される。光磁気デイスク10からの反射光は、光学ヘッド13に入射した後、ポジショナー14を介し光学固定部15の光検出器に入射する。
温度センサ16は、装置内の温度を検出する。MPU20は、装置全体の制御を行うものであり、マイクロプロセッサで構成される。不揮発性メモリ21は、MPU20の処理に必要なプログラム及びデータを格納する。
DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)22は、光学固定部15の光検出器からのトラックエラー(TES)信号とフォーカスエラー(FES)信号を受け、フォーカス制御及びトラック制御を行う。即ち、DSP22は、光学固定部15の光検出器からのトラックエラー信号TES、フォーカスエラー信号FESを受け、トラック駆動信号、フォーカス駆動信号を計算する。
ドライバー回路23は、駆動信号を駆動電流に変換し、光学ヘッド13及びキャリッジ14のトラックアクチュエータ、フォーカスアクチュエータに出力する。オプチカルディスク制御回路(ODC)24は、上位とのインターフェース制御を行うものである。ODC24は、ライトデータと、ライトクロックを出力し、リードデータ、リードクロック、セクターマーク信号を受ける。
ライト回路25は、光学固定部15からのレーザー光のモニター信号LDを受け、レーザーダイオードの駆動電流を出力する。リード回路26は、光学固定部15からの読み取り信号から、リードデータ(MO)、リードクロック、セクターマークIDを検出する。
バッファメモリ(DRAM)27は、上位へのリードデータ、上位からのライトデータを一時格納する。アドレス/データバス28は、MPU20、メモリ21、DSP22、ODC24、バッファメモリ27を接続する。第2のアドレス/データバス29は、ライト回路25、リード回路26とアドレス/データバス28とを接続する。
ここでは、MPU20が、リード・ライト制御を行い、且つ後述するリード・ライト保証処理を行う。
[光学記憶媒体のアクセス処理]
図2は、本発明の一実施の形態の媒体温度推定処理フロー図、図3及び図4は、その動作説明図、図5は、図2の媒体温度推定テーブルの説明図である。
図3、図4及び図5を参照して、図2の処理フローを説明する。
(S10)MPU20は、図示しない媒体挿入検出器の出力から、媒体10が挿入されたかを判定する。
(S12)媒体10の挿入を検出すると、MPU20は、温度センサ16の検出温度Tp1と現在時刻Tm1を保存する。
(S14)次に、MPU20は、媒体10のロード処理を行う。即ち、媒体10を回転するスピンドルモータ12を回転し、所定のリードパワーで光学固定部15のレーザダイオード発光し、DSP22によるフォーカスサーボをオンし、フォーカスアクチュエータを制御し、フォーカス調整を行う。次に、DSP22によるトラックサーボをオンし、トラックアクチュエータを制御し、トラック調整を行う。次に、媒体10のテストゾーンにおいて、初期値から順次パワー値を上昇して、ライト、ライトベリファイ、イレーズを繰り返し、ライトに充分なライトパワーとそれに付随するイレーズパワーと調整し、ライト・リード可能な状態まで到達する。
(S16)その後、上位ホストからライト・リードコマンドが発行された時点から実際にライト・リード処理を行うわけであるが、この前に、現在の温度センサ16の検出温度Tp1と現在時刻Tm1を検出し、前回の検出温度を前回温度Tp2,前回の検出時刻を前回時刻Tm2に変更する。
(S18)次に、MPU20は、温度変化率cと、媒体温度(初期温度)Tpmを下記式(1),(2)で計算する。
c=(Tp2−Tp1)/(Tm2−Tm1) (1)
Tpm=α*c+Tp1 (2)
図3及び図4は、媒体挿入からの経過時間(秒)を横軸に、装置と媒体の温度(℃)を縦軸にとり、装置温度と媒体温度の変化を示す。図3は、装置と媒体とに比較的大きな温度差がある場合(例えば、装置温度約54℃、媒体温度約25℃)の温度遷移図、図4は、装置と媒体とに比較的小さな温度差がある場合(例えば、装置温度約54℃、媒体温度約40℃)の温度遷移図である。
図3及び図4に示すように、高温の装置に低温の媒体が挿入されると、媒体の温度は、高温の装置の温度により、上昇するが、装置温度は、低温の媒体の温度との温度差により一端下がり、時間の経過とともに、次第に元の温度に回復する。この時、温度センサ16で検出している装置温度の変化率は、装置と媒体との温度差により、異なり、且つこの温度差に比例する。
従って、(2)式のように、装置温度Tp1に、装置温度の変化率cに係数を乗じたものを加算することにより、媒体温度Tpmを推定できる。
又、以降は、図5に示す2種類のテーブル30、32のいずれかを参照して、媒体温度を推定する。図5のテーブル30は、温度差が大きい場合(例えば、25℃)の各経過時間における初期装置温度に対する媒体温度(℃)の推移を格納し、図5のテーブル30は、温度差が小さい場合(例えば、10℃)の各経過時間における初期装置温度に対する媒体温度(℃)の推移を格納する。
即ち、図3及び図4に示すように、初期温度差により、装置と媒体の温度差の変化が異なるため、温度差が大きい場合と小さい場合の温度差遷移テーブル30、32を設ける。又、温度差を格納したのは、初期の装置温度に係わらず、温度差が同一なら同一の温度変化をするからである。テーブル30、32に格納する温度差は、予め測定により求めておく。
従って、以降の媒体推定温度の計算は、先ず、初期装置温度と初期媒体温度の温度差から、テーブル30、32のいずれかを選択し、媒体挿入時からの経過時間で、テーブル30、32の初期装置温度に対する媒体温度を読出し、初期装置温度から読み出した媒体温度を加算することにより、現時点の媒体推定温度を得る。
(S20)次に、MPU20は、上位からコマンドを受信したかを判定し、コマンドを受信していない場合には、ステップS16に戻る。
(S22)一方、MPU20は、コマンドを受信したと判定した場合には、温度変化率cが極性変化しているかを判定する。図3及び図4に示すように、装置の温度変化率cは、媒体挿入時から負となり、所定時間後に正に変化する。温度変化率cが、負の間は、装置及び媒体とも温度変動が大きく、且つ温度差も大きい。一方、温度変化率cが正となると、温度変動は減少し、且つ温度差が小さくなる。
そこで、本発明では、温度変化率cが正となれば、後述するW/R条件を変化した特殊処理から、通常のW/R条件の通常処理に復帰しても良く、このタイミングを知るため、温度変化率cが、極性変化したかを判定する。即ち、温度変化率cが、極性変化したと判定した場合には、ステップS28の通常のR/W条件でのW(Write)/R(Read)処理に進む。
(S24)一方、温度変化率cが、極性変化していない場合には、装置と媒体との温度差により、W/R処理を変更する。即ち、ステップS16で検出した装置温度と、ステップS18で推定した媒体温度との差を計算し、この温度差の絶対値が、第1の規定値以上かを判定する。温度差の絶対値が第1の規定値以上なら、基本的に直ちにW/R処理を実行しないで、ステップS16に戻る。この処理は、図6、図7、図8で説明する。これら処理は、1つ又は複数の組み合わせを取りうる。
(S26)一方、温度差の絶対値が、第1の規定値以上でない時は、第2の規定値(第1の規定値>第2の規定値)以上かを判定する。温度差の絶対値が第2の規定値以上なら、W/R条件を変更して、W/R処理を実行し、ステップS16に戻る。この処理は、図9、図10、図11,図12で説明する。これらの処理は、1つ又は複数の組み合わせを取りうる。
(S28)温度差の絶対値が、第2の規定値以上でない時は、温度差が小さいため、通常のW/R条件でW/R処理を実行し、ステップS16に戻る。
このように、装置温度が高温で媒体温度が低温の場合、温度センサは装置内に実装されているため、低温の媒体を挿入した場合、その温度差に応じて検出温度が下っていき、時間が経過するとともに元の温度に戻る。この温度変化は、図13に示した必要ライトパワーの変化にも表れ、刻々と変化する必要ライトパワーを正確に設定することは非常に困難であり、エラーの要因となっていた。
本発明では、これを回避するため、第1に、温度変化を逐次チエックし、装置の温度変化率をパラメータとして、媒体温度を推定し、装置温度との差が規定値以上である時は、ライト・リード処理を切替える。第2に、温度変化率の極性変化を検出して、元のライト・リード条件に戻す。
これにより、1つの温度センサでより正確に短時間で媒体温度を推定でき、且つ安全に迅速に、ライト・リード条件を元の状態に復帰できる。
[W/R打ち切り/待機処理]
次に、図2のW/R打ち切り/待機処理を説明する。図6は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
(S30)規定時間待機する。
(S32)待機後、通常のW/R条件でW/R処理する。
この方法は、前述の図3、図4に示すように、媒体挿入から所定時間経過(例えば、200秒)すると、装置と媒体との温度差が小さくなるため、所定時間待機することにより、通常条件でW/R処理できる。この場合、装置のインジケータや上位装置のデイスプレイにこの待機状態を表示すると良い。
図7は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
(S34)上位装置にエラー応答し、終了する。
この方法は、W/R条件を変えても(例えば、ライトパワー)、直ちに、保証できるW/R処理ができない温度差である場合に、ホストにエラー応答し、これを通知する。
図8は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
(S36)媒体を排出して、打ち切り処理を終了し、図2のステップS10へ戻る。
この方法は、W/R条件を変えても(例えば、ライトパワー)、直ちに、保証できるW/R処理ができない温度差である場合に、媒体を排出し、打ち切る。この場合に、装置は、媒体排出をホストに応答し、これを通知する。
これらは、その必要性により、単独又は複数の組み合わせが可能である。例えば、第2の実施の形態では、安全性優先のため、直ちに上位ホストへエラー応答し、データ損出を防止する。
第1の実施の形態では、安全性優先のため、ライト・リードコマンド実行を規定時間待機させる。待機させている間に媒体と装置の温度差は小さくなっていくことを期待する。第3の実施の形態では、安全性優先のため、媒体を排出させ、著しい温度差がある場合の最悪状態である、レーザダイオードの発光によるデータ破壊を防止する。
[W/R条件切替処理]
次に、図2のW/R条件切替処理を説明する。図9は、図2のW/R条件切替処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
(S40)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、予めライトキャッシュを無効に指示する。尚、ライトキャッシュとは、アクセス速度を向上するため、キャッシュメモリを、例えば、図1のDRAM27に設け、媒体に、ライトデータを即座に書き込まず、いったんキャッシュメモリに格納し、アクセスのない時に、まとめて、ライトデータを書き込む方法である。そして、ステップS28の通常条件でのW/R処理を行う。
(S42)一方、図9にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライトキャッシュの設定を復帰し、ステップS28の通常条件でのW/R処理を行う。
図10は、図2のW/R条件切替処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
(S44)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、媒体温度が装置温度を越えているかを判定する。越えていれば、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwを減少し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S46)媒体温度が装置温度を越えていない場合には、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwを増加し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S48)一方、図10にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwをデフォルト値に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
図11は、図2のW/R条件切替処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
(S50)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、媒体温度が装置温度を越えているかを判定する。越えていれば、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwを減少し、ステップS28のW/R処理に進む。即ち、ライト処理において、通常のライト処理で書き込みエラーが生じた場合に、ライトリトライを行う。ここでは、そのライトリトライ時のライトパワーを調整する。
(S52)媒体温度が装置温度を越えていない場合には、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwを増加し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S54)一方、図11にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwをデフォルト値に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
図12は、図2のW/R条件切替処理の第4の実施の形態の処理フロー図である。
(S60)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、テストライトの頻度を増加し、ステップS62に進む。尚、テストライトとは、設定された頻度で、媒体の非ユーザー領域に、デフォルト時のレーザーパワーでデータをライトし、これをリードして、ライトパワーの調整を行う処理である。
(S62)テストライト実行時期かを判定する。実行時期であれば、テストライトを実行し、ライトパワーを調整する。そして、ステップS28のW/R処理に進む。
(S64)一方、図12にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、テストライトの頻度を通常に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
このようなW/R条件切換処理により、媒体温度に応じた適切なライト動作が実現できる。これらの4つの処理は、必要に応じて、単独又は複数組み合わせて実行できる。
例えば、第1の実施の形態では、安全性優先のため、装置のライトキャッシュを無効にし、万が一ライト失敗した場合でも被害を最小限に抑え、大量のデータの損出を防止する。第2、第3、第4の実施の形態では、ライトパワーずれを低減するため、ライトパワーを増減し、ライトリトライ時のライトパワーを増減し、テストライトの頻度を通常時よりも増やす。
[他の実施の形態]
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の趣旨の範囲内において、本発明は、種々の変形が可能であり、これらを本発明の技術的範囲から排除するものではない。例えば、光学記憶装置、光学記憶媒体を、光磁気デイスクで説明したが、他の色素型、相変化型光デイスクにも適用できる。更に、光学記憶媒体も円盤形状のみならず、カード形状等でも良い。
[光学記憶装置]
図1は、本発明の一実施の形態における光学記憶装置の構成図である。図1は、光学記憶媒体として、光磁気記憶媒体を例に説明する。
図1に示すように、光学記憶媒体10は、光磁気デイスクで構成される。この光磁気デイスクの構造は、周知のように、ポリカーボネイト基板に、窒化珪素(SiN)、酸化タンタル等を材料とした第1誘電体層、TbFeCo,GdFeCoのような希土類(Tb,Gd)と遷移金属(FeCo)のアモルファス合金からなる2層の光磁気記録層、第1誘電体層と同じ材料からなる第2誘電体層、Al、Au等の金属からなる反射層および紫外線硬化型樹脂を用いた保護コート層である。
図1に示すように、光磁気デイスク10は、スピンドルモータ12により回転される。光学ヘッド13は、対物レンズ、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータを有する。光学ヘッド13は、キャリッジ14に搭載される。キャリッジ14は、光学ヘッド13を位置決めする。光学固定部15は、レーザーダイオードと、光検出器とを有する。
光学固定部15のレーザーダイオードからの光は、ポジショナー14を介し、光学ヘッド13に入射した後、光学ヘッド13から光磁気デイスク10に照射される。光磁気デイスク10からの反射光は、光学ヘッド13に入射した後、ポジショナー14を介し光学固定部15の光検出器に入射する。
温度センサ16は、装置内の温度を検出する。MPU20は、装置全体の制御を行うものであり、マイクロプロセッサで構成される。不揮発性メモリ21は、MPU20の処理に必要なプログラム及びデータを格納する。
DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)22は、光学固定部15の光検出器からのトラックエラー(TES)信号とフォーカスエラー(FES)信号を受け、フォーカス制御及びトラック制御を行う。即ち、DSP22は、光学固定部15の光検出器からのトラックエラー信号TES、フォーカスエラー信号FESを受け、トラック駆動信号、フォーカス駆動信号を計算する。
ドライバー回路23は、駆動信号を駆動電流に変換し、光学ヘッド13及びキャリッジ14のトラックアクチュエータ、フォーカスアクチュエータに出力する。オプチカルディスク制御回路(ODC)24は、上位とのインターフェース制御を行うものである。ODC24は、ライトデータと、ライトクロックを出力し、リードデータ、リードクロック、セクターマーク信号を受ける。
ライト回路25は、光学固定部15からのレーザー光のモニター信号LDを受け、レーザーダイオードの駆動電流を出力する。リード回路26は、光学固定部15からの読み取り信号から、リードデータ(MO)、リードクロック、セクターマークIDを検出する。
バッファメモリ(DRAM)27は、上位へのリードデータ、上位からのライトデータを一時格納する。アドレス/データバス28は、MPU20、メモリ21、DSP22、ODC24、バッファメモリ27を接続する。第2のアドレス/データバス29は、ライト回路25、リード回路26とアドレス/データバス28とを接続する。
ここでは、MPU20が、リード・ライト制御を行い、且つ後述するリード・ライト保証処理を行う。
[光学記憶媒体のアクセス処理]
図2は、本発明の一実施の形態の媒体温度推定処理フロー図、図3及び図4は、その動作説明図、図5は、図2の媒体温度推定テーブルの説明図である。
図3、図4及び図5を参照して、図2の処理フローを説明する。
(S10)MPU20は、図示しない媒体挿入検出器の出力から、媒体10が挿入されたかを判定する。
(S12)媒体10の挿入を検出すると、MPU20は、温度センサ16の検出温度Tp1と現在時刻Tm1を保存する。
(S14)次に、MPU20は、媒体10のロード処理を行う。即ち、媒体10を回転するスピンドルモータ12を回転し、所定のリードパワーで光学固定部15のレーザダイオード発光し、DSP22によるフォーカスサーボをオンし、フォーカスアクチュエータを制御し、フォーカス調整を行う。次に、DSP22によるトラックサーボをオンし、トラックアクチュエータを制御し、トラック調整を行う。次に、媒体10のテストゾーンにおいて、初期値から順次パワー値を上昇して、ライト、ライトベリファイ、イレーズを繰り返し、ライトに充分なライトパワーとそれに付随するイレーズパワーと調整し、ライト・リード可能な状態まで到達する。
(S16)その後、上位ホストからライト・リードコマンドが発行された時点から実際にライト・リード処理を行うわけであるが、この前に、現在の温度センサ16の検出温度Tp1と現在時刻Tm1を検出し、前回の検出温度を前回温度Tp2,前回の検出時刻を前回時刻Tm2に変更する。
(S18)次に、MPU20は、温度変化率cと、媒体温度(初期温度)Tpmを下記式(1),(2)で計算する。
c=(Tp2−Tp1)/(Tm2−Tm1) (1)
Tpm=α*c+Tp1 (2)
図3及び図4は、媒体挿入からの経過時間(秒)を横軸に、装置と媒体の温度(℃)を縦軸にとり、装置温度と媒体温度の変化を示す。図3は、装置と媒体とに比較的大きな温度差がある場合(例えば、装置温度約54℃、媒体温度約25℃)の温度遷移図、図4は、装置と媒体とに比較的小さな温度差がある場合(例えば、装置温度約54℃、媒体温度約40℃)の温度遷移図である。
図3及び図4に示すように、高温の装置に低温の媒体が挿入されると、媒体の温度は、高温の装置の温度により、上昇するが、装置温度は、低温の媒体の温度との温度差により一端下がり、時間の経過とともに、次第に元の温度に回復する。この時、温度センサ16で検出している装置温度の変化率は、装置と媒体との温度差により、異なり、且つこの温度差に比例する。
従って、(2)式のように、装置温度Tp1に、装置温度の変化率cに係数を乗じたものを加算することにより、媒体温度Tpmを推定できる。
又、以降は、図5に示す2種類のテーブル30、32のいずれかを参照して、媒体温度を推定する。図5のテーブル30は、温度差が大きい場合(例えば、25℃)の各経過時間における初期装置温度に対する媒体温度(℃)の推移を格納し、図5のテーブル30は、温度差が小さい場合(例えば、10℃)の各経過時間における初期装置温度に対する媒体温度(℃)の推移を格納する。
即ち、図3及び図4に示すように、初期温度差により、装置と媒体の温度差の変化が異なるため、温度差が大きい場合と小さい場合の温度差遷移テーブル30、32を設ける。又、温度差を格納したのは、初期の装置温度に係わらず、温度差が同一なら同一の温度変化をするからである。テーブル30、32に格納する温度差は、予め測定により求めておく。
従って、以降の媒体推定温度の計算は、先ず、初期装置温度と初期媒体温度の温度差から、テーブル30、32のいずれかを選択し、媒体挿入時からの経過時間で、テーブル30、32の初期装置温度に対する媒体温度を読出し、初期装置温度から読み出した媒体温度を加算することにより、現時点の媒体推定温度を得る。
(S20)次に、MPU20は、上位からコマンドを受信したかを判定し、コマンドを受信していない場合には、ステップS16に戻る。
(S22)一方、MPU20は、コマンドを受信したと判定した場合には、温度変化率cが極性変化しているかを判定する。図3及び図4に示すように、装置の温度変化率cは、媒体挿入時から負となり、所定時間後に正に変化する。温度変化率cが、負の間は、装置及び媒体とも温度変動が大きく、且つ温度差も大きい。一方、温度変化率cが正となると、温度変動は減少し、且つ温度差が小さくなる。
そこで、本発明では、温度変化率cが正となれば、後述するW/R条件を変化した特殊処理から、通常のW/R条件の通常処理に復帰しても良く、このタイミングを知るため、温度変化率cが、極性変化したかを判定する。即ち、温度変化率cが、極性変化したと判定した場合には、ステップS28の通常のR/W条件でのW(Write)/R(Read)処理に進む。
(S24)一方、温度変化率cが、極性変化していない場合には、装置と媒体との温度差により、W/R処理を変更する。即ち、ステップS16で検出した装置温度と、ステップS18で推定した媒体温度との差を計算し、この温度差の絶対値が、第1の規定値以上かを判定する。温度差の絶対値が第1の規定値以上なら、基本的に直ちにW/R処理を実行しないで、ステップS16に戻る。この処理は、図6、図7、図8で説明する。これら処理は、1つ又は複数の組み合わせを取りうる。
(S26)一方、温度差の絶対値が、第1の規定値以上でない時は、第2の規定値(第1の規定値>第2の規定値)以上かを判定する。温度差の絶対値が第2の規定値以上なら、W/R条件を変更して、W/R処理を実行し、ステップS16に戻る。この処理は、図9、図10、図11,図12で説明する。これらの処理は、1つ又は複数の組み合わせを取りうる。
(S28)温度差の絶対値が、第2の規定値以上でない時は、温度差が小さいため、通常のW/R条件でW/R処理を実行し、ステップS16に戻る。
このように、装置温度が高温で媒体温度が低温の場合、温度センサは装置内に実装されているため、低温の媒体を挿入した場合、その温度差に応じて検出温度が下っていき、時間が経過するとともに元の温度に戻る。この温度変化は、図13に示した必要ライトパワーの変化にも表れ、刻々と変化する必要ライトパワーを正確に設定することは非常に困難であり、エラーの要因となっていた。
本発明では、これを回避するため、第1に、温度変化を逐次チエックし、装置の温度変化率をパラメータとして、媒体温度を推定し、装置温度との差が規定値以上である時は、ライト・リード処理を切替える。第2に、温度変化率の極性変化を検出して、元のライト・リード条件に戻す。
これにより、1つの温度センサでより正確に短時間で媒体温度を推定でき、且つ安全に迅速に、ライト・リード条件を元の状態に復帰できる。
[W/R打ち切り/待機処理]
次に、図2のW/R打ち切り/待機処理を説明する。図6は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
(S30)規定時間待機する。
(S32)待機後、通常のW/R条件でW/R処理する。
この方法は、前述の図3、図4に示すように、媒体挿入から所定時間経過(例えば、200秒)すると、装置と媒体との温度差が小さくなるため、所定時間待機することにより、通常条件でW/R処理できる。この場合、装置のインジケータや上位装置のデイスプレイにこの待機状態を表示すると良い。
図7は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
(S34)上位装置にエラー応答し、終了する。
この方法は、W/R条件を変えても(例えば、ライトパワー)、直ちに、保証できるW/R処理ができない温度差である場合に、ホストにエラー応答し、これを通知する。
図8は、図2のW/R打ち切り/待機処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
(S36)媒体を排出して、打ち切り処理を終了し、図2のステップS10へ戻る。
この方法は、W/R条件を変えても(例えば、ライトパワー)、直ちに、保証できるW/R処理ができない温度差である場合に、媒体を排出し、打ち切る。この場合に、装置は、媒体排出をホストに応答し、これを通知する。
これらは、その必要性により、単独又は複数の組み合わせが可能である。例えば、第2の実施の形態では、安全性優先のため、直ちに上位ホストへエラー応答し、データ損出を防止する。
第1の実施の形態では、安全性優先のため、ライト・リードコマンド実行を規定時間待機させる。待機させている間に媒体と装置の温度差は小さくなっていくことを期待する。第3の実施の形態では、安全性優先のため、媒体を排出させ、著しい温度差がある場合の最悪状態である、レーザダイオードの発光によるデータ破壊を防止する。
[W/R条件切替処理]
次に、図2のW/R条件切替処理を説明する。図9は、図2のW/R条件切替処理の第1の実施の形態の処理フロー図である。
(S40)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、予めライトキャッシュを無効に指示する。尚、ライトキャッシュとは、アクセス速度を向上するため、キャッシュメモリを、例えば、図1のDRAM27に設け、媒体に、ライトデータを即座に書き込まず、いったんキャッシュメモリに格納し、アクセスのない時に、まとめて、ライトデータを書き込む方法である。そして、ステップS28の通常条件でのW/R処理を行う。
(S42)一方、図9にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライトキャッシュの設定を復帰し、ステップS28の通常条件でのW/R処理を行う。
図10は、図2のW/R条件切替処理の第2の実施の形態の処理フロー図である。
(S44)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、媒体温度が装置温度を越えているかを判定する。越えていれば、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwを減少し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S46)媒体温度が装置温度を越えていない場合には、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwを増加し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S48)一方、図10にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライト時のレーザーパワー(ライトパワー)Pwをデフォルト値に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
図11は、図2のW/R条件切替処理の第3の実施の形態の処理フロー図である。
(S50)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、媒体温度が装置温度を越えているかを判定する。越えていれば、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwを減少し、ステップS28のW/R処理に進む。即ち、ライト処理において、通常のライト処理で書き込みエラーが生じた場合に、ライトリトライを行う。ここでは、そのライトリトライ時のライトパワーを調整する。
(S52)媒体温度が装置温度を越えていない場合には、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwを増加し、ステップS28のW/R処理に進む。
(S54)一方、図11にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、ライトリトライ時のレーザーパワー(ライトリトライパワー)Pwをデフォルト値に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
図12は、図2のW/R条件切替処理の第4の実施の形態の処理フロー図である。
(S60)装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上である時は、テストライトの頻度を増加し、ステップS62に進む。尚、テストライトとは、設定された頻度で、媒体の非ユーザー領域に、デフォルト時のレーザーパワーでデータをライトし、これをリードして、ライトパワーの調整を行う処理である。
(S62)テストライト実行時期かを判定する。実行時期であれば、テストライトを実行し、ライトパワーを調整する。そして、ステップS28のW/R処理に進む。
(S64)一方、図12にも示す図2のステップS22で、温度変化率cの極性変化を検出した場合には、及びステップS26で、装置温度と媒体温度の温度差が、第2の規定値以上でないと判定した時は、テストライトの頻度を通常に戻し、ステップS28のW/R処理に進む。
このようなW/R条件切換処理により、媒体温度に応じた適切なライト動作が実現できる。これらの4つの処理は、必要に応じて、単独又は複数組み合わせて実行できる。
例えば、第1の実施の形態では、安全性優先のため、装置のライトキャッシュを無効にし、万が一ライト失敗した場合でも被害を最小限に抑え、大量のデータの損出を防止する。第2、第3、第4の実施の形態では、ライトパワーずれを低減するため、ライトパワーを増減し、ライトリトライ時のライトパワーを増減し、テストライトの頻度を通常時よりも増やす。
[他の実施の形態]
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の趣旨の範囲内において、本発明は、種々の変形が可能であり、これらを本発明の技術的範囲から排除するものではない。例えば、光学記憶装置、光学記憶媒体を、光磁気デイスクで説明したが、他の色素型、相変化型光デイスクにも適用できる。更に、光学記憶媒体も円盤形状のみならず、カード形状等でも良い。
本発明では、装置の温度を検出する温度センサの出力から温度変化率を計算し、温度差がある状態の特殊処理から通常処理に復帰するため、安全かつ早期に通常処理へ復帰することができる。又、1つの温度センサの温度変化率を基に媒体温度を推定するため、早期に且つ比較的正確に、媒体温度を推定でき、媒体へのアクセスまでの待ち時間を短縮できる。
更に、MSR(Magnetic Super Resolution)方式の光デイスク等において、感度シフト等の特性変化が生じても、媒体温度を推定でき、装置の温度センサの他に、媒体の温度センサを必要としないため、装置のコストアップの原因を削除できる。
更に、MSR(Magnetic Super Resolution)方式の光デイスク等において、感度シフト等の特性変化が生じても、媒体温度を推定でき、装置の温度センサの他に、媒体の温度センサを必要としないため、装置のコストアップの原因を削除できる。
Claims (20)
- 挿入された可換型光学記憶媒体を光学的にリード及びライトする光学記憶装置のデータ保証方法において、
前記光学記憶装置の温度を温度センサで検出するステップと、
前記検出した温度から温度変化率を計算するステップと、
前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップと、
前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記リード及びライトするための光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更するステップと、
前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻すステップとを有する
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記推定温度を求めるステップは、
前記光学記憶媒体の挿入時に、前記温度変化率と前記装置の初期温度から前記光学記憶媒体の初期推定温度を計算するステップと、
前記光学記憶媒体の挿入後は、前記装置の初期温度と前記初期推定温度との温度差に応じて、前記光学記憶媒体の挿入時からの経過時間をパラメータとした前記装置の温度に対する前記媒体の温度差を格納するテーブルを参照して、前記光学記憶媒体の推定温度を求めるステップとを有する
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記検出した装置の温度と前記光学記憶媒体の推定温度との温度差が、第1の規定値以上の時は、前記光学記憶媒体のリード/ライト処理の実行を防止するステップを更に有し、
前記変更ステップは、前記温度差が、前記第1の規定値より小さい第2の規定値以上である時に実行する
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを増減するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトリトライ時のライトパワーを増減するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを調整するテストライトの頻度を変更するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、前記温度差に応じて、前記ライトデータをキャッシュメモリに格納するライトキャッシュを無効にするステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲3の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記防止ステップは、上位にエラー応答するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲3の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、前記挿入された光学記憶媒体を排出するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 請求の範囲1の光学記憶媒体のデータ保証方法において、
前記変更ステップは、所定時間待機した後、前記リード、ライト処理するステップからなる
ことを特徴とする光学記憶媒体のデータ保証方法。 - 挿入された可換型光学記憶媒体を光学的にリード及びライトする光学記憶装置において、
前記光学記憶装置の温度を検出する温度センサと、
前記光学記憶媒体をリード/ライトするための光学ヘッドと、
前記光学ヘッドを制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記検出した温度から温度変化率を計算し、前記温度変化率に基づき前記光学記憶媒体の推定温度を求め、前記温度センサの装置温度と前記推定温度との温度差に応じて、前記光学ヘッドの少なくともライト条件を通常条件から前記温度差対応の特殊条件に変更し、前記温度変化率の極性変化を検出し、前記特殊条件から前記通常条件に戻す
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記装置の初期温度と前記初期推定温度との温度差に応じて、前記光学記憶媒体の挿入時からの経過時間をパラメータとした前記装置の温度に対する前記媒体の温度差を格納するテーブルを有し、
前記制御部は、前記光学記憶媒体の挿入時に、前記温度変化率と前記装置の初期温度から前記光学記憶媒体の初期推定温度を計算し、且つ前記光学記憶媒体の挿入後は、前記テーブルを参照して、前記光学記憶媒体の推定温度を求める
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記検出した装置の温度と前記光学記憶媒体の推定温度との温度差が、第1の規定値以上の時は、前記光学記憶媒体のリード/ライト処理の実行を防止し、前記温度差が、前記第1の規定値より小さい第2の規定値以上である時に、前記特殊条件に変更する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを増減する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトリトライ時のライトパワーを増減する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記温度差に応じて、前記光学ヘッドのライトパワーを調整するテストライトの頻度を変更する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記温度差に応じて、前記ライトデータをキャッシュメモリに格納するライトキャッシュを無効にする
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲13の光学記憶装置において、
前記制御部は、上位にエラー応答する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲13の光学記憶装置において、
前記制御部は、前記挿入された光学記憶媒体を排出する
ことを特徴とする光学記憶装置。 - 請求の範囲11の光学記憶装置において、
前記制御部は、所定時間待機した後、前記リード、ライト処理する
ことを特徴とする光学記憶装置。
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