JPWO2004105980A1 - 繊維強化アルミニウム合金ピストンの製造装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

鋳造金型のキャビティー(8)の上部に押し湯用の空洞部(7)を形成する。キャビティー(8)内のピストン頭部(1a)に対応する箇所に繊維材からなるプリフォーム(2)を配置する。プリフォーム(2)の周りにドーナツ状のチャンバー(4)を設ける。プリフォーム(2)における空洞部(7)に臨む部分にバリアプレート(3)を設ける。空洞部(7)に低圧用の加圧手段を接続する。アルミニウム合金溶湯をキャビティー(8)に注湯して、空洞部(7)に加圧力を作用させて、プリフォーム(2)内の空気をチャンバー(4)に導くように構成する。

Description

本発明は、繊維強化アルミニウム合金ピストンの製造装置及びその製造方法に関し、特に、ピストンの頭部に繊維材を配設してアルミニウム合金を含浸させた繊維強化アルミニウム合金ピストンの製造装置及びその製造方法に関する。
一般に、自動車などに搭載される高出力ガソリン機関や高速ディーゼル機関に用いられる軽合金製ピストンにおいては、第1ピストンリング溝の摩耗が他の部位よりも激しいことや、ピストン頭部が高温疲労による損傷を受けることが知られている。そこで、従来より、ピストンの第1ピストンリング溝周辺や頭部を他の部位よりも強化する方法が実施されている。具体的には、ピストンの第1ピストンリング溝に鋳鉄製耐摩耗リングを配設すること、また、金属繊維等を組み合わせてなるプリフォームを用いることが行われてきた。
しかしながら、プリフォームを用いる場合には、ピストンの本体部分を構成する金属材とは異なる異種金属等を鋳造時に鋳込むことになるため、ピストンに気孔が発生するなど鋳造欠陥が起こりやすい。つまり、プリフォームを用いてピストンを強化する場合には、上記の鋳造欠陥を抑制することが課題となる。
この課題を解決するものとして、特開平8−104930号公報のように、金属繊維、金属粉末を組み合わせてなるプリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させるために、金型内にアルミニウム合金溶湯を注湯した後、該アルミニウム合金溶湯に300気圧〜1000気圧もの高圧を作用させて加圧凝固させる高圧鋳造法がある。
また、上記高圧鋳造法の欠点を回避するための方法として、特公平2−25700号公報のように、金型内にアルミニウム合金溶湯を鋳込んた直後、湯口と押し湯部を閉鎖し、押し湯部から不活性気体を導入するとともに該気体を50気圧以下に加圧して、プリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させる低圧加圧による鋳造法が提案されている。
また、特開2000−158120号公報のように、エンジン用ピストンの強化法として複合軽金属部材を鋳包する気体加圧鋳造装置において、エアによる加圧を押し湯部から行い、エア抜き溝を設けバリとして処理する低圧加圧装置が知られている。
上述のように、自動車エンジン用ピストンの高温疲労強度を向上させる目的で、各種繊維、粒子から構成されるプリフォームを用いて強度を増す製造法において、重力金型鋳造とか、気体の低圧加圧による鋳造法(以降低圧加圧鋳造法と呼ぶ)、或いは、アルミニウム合金溶湯に直接、高圧を作用させる高圧鋳造法等が用いられている。これら方法を用いることで、プリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させて気孔の発生などの鋳造欠陥が起こらないように、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率向上が図られてきた。
ところが、上記各従来技術のものにおいては下記のごとく課題を多く持っている。
このことを具体的に説明すると、特開平8−104930号公報に示す高圧鋳造法が持つ技術課題は、大型で高価な加圧装置が必要となることである。それに従い鋳造金型も高圧に耐え得る構造が要求されるので、鋳造機が複雑で高価になる。また、アルミニウム合金溶湯に高圧力を作用させるため、この圧力によって繊維構造体であるプリフォームが破壊されやすく、変形、圧縮率のバラツキ、鋳造金型内での位置ずれが起こる確率が増え、ピストンの不良率が高くなりやすいという課題も持っている。
また、特公平2−25700号公報の技術は、前記、高圧鋳造法の種々の技術的課題を解決する為のものであるが、この低圧加圧鋳造法ではプリフォームにアルミニウム合金溶湯が含浸されにくく、プリフォームの体積率を15%程度以下に限定して用いるか、アルミニウム合金溶湯との濡れ性をよくするためプリフォームを構成する材料に、例えば銅などを用いて表面処理を行うなどの使用上の制約が多く、実用性からの課題がある。
また、特開2000−158120号公報の技術の課題は、複合軽金属部材に例えば、アルミニウム合金を含浸させるための該合金を低圧加圧して行うだけであり、含浸率を向上させるため該合金の溶湯に強制的に流れを発生させながら加圧する等、また、注湯時のガス抜き用エア抜き溝を設けているが、これはガスを吸引除去する等の機能を持ったものではない等、低圧鋳造法の課題を解決するものではない。
以上引用したような種々の従来技術は、生産技術として一長一短があり、製品として高機能、高信頼性を実現し、製造装置として小型、低廉、高生産性であるという両面の課題を解決できる製造法とは言い難い。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、ピストンの頭部に配設された繊維強化材にアルミニウム合金を含浸させてなるアルミニウム合金ピストンの製造装置及びその製造方法において、繊維材からなるプリフォーム内の空気の流れ及びアルミニウム合金溶湯の流れをスムーズにすることにより、プリフォームに低圧でアルミニウム合金溶湯を含浸させて、低気孔率のアルミニウム合金ピストンを得ることを目的とするものである。
第1の発明は、頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造装置を対象とし、鋳造金型内にピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、該空洞部が低圧用の加圧手段に接続され、上記キャビティー内でピストンの頭部に対応する箇所に上記プリフォームが配設され、該プリフォームの上面で少なくとも上記空洞部に面する部分に、アルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層が設けられ、上記プリフォームの上面で半径方向外側端面に面して、ドーナツ状のチャンバーが設けられ、上記空洞部の押し湯を上記加圧手段により加圧した際に、上記プリフォーム内の空気が上記チャンバーに導かれるように構成されているものである。
この発明では、加圧手段により空洞部の押し湯を加圧すると、プリフォーム内に半径方向内側から外側への空気の流れが発生し、プリフォーム内の空気がチャンバーに導かれるようになる。
また、この発明では、プリフォームの上面がバリア層で覆われているので、空洞部の押し湯はプリフォームの内側及び下側から含浸して、チャンバーが連接された半径方向外側に流れることとなり、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率を向上できる。
第2の発明は、上記第1の発明において、バリア層は、厚さが0.1mm以上1.0mm以下の金属製のバリアプレートからなるものである。
この発明により、空洞部の押し湯がプリフォームの上面から該プリフォームに含浸するのを確実に防止できるため、プリフォーム内の空気の流れが乱れるのを防止できる。
第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明において、チャンバーの容積は、プリフォームの容積の0.1倍以上2.0倍以下であるものである。
この発明によれば、プリフォーム内の空気がチャンバー内に逃げ込むのに必要なチャンバー容積を確保できる。
第4の発明は、上記第1の発明ないし第3の発明のいずれか1つにおいて、プリフォームは、金属製繊維からなり、体積率が10%以上30%以下であるものである。
この発明により、アルミニウム合金の含浸率が高いプリフォームを得ることができるので、高温疲労強度が優れたピストンを得ることができる。
第5の発明は、上記第1の発明ないし第4の発明のいずれか1つにおいて、チャンバーは真空引き手段に接続されているものである。
この発明によれば、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率をさらに向上でき、ピストンの気孔率を低減できる。
第6の発明は、上記第1の発明ないし第5の発明のいずれか1つにおいて、チャンバーは、プリフォームの上面外端部から外側の周面に亘って設けられているものである。
この発明によれば、プリフォーム内で半径方向内側から外側へ流れる空気を、チャンバーにスムーズに引き入れることができる。
第7の発明は、上記第1の発明ないし第6の発明のいずれか1つにおいて、バリア層の半径方向外側端部は、チャンバー内まで延びているものである。
この発明によれば、プリフォームのチャンバーに面している部分がバリア層により覆われることとなる。これにより、一旦、チャンバー内に入り込んだアルミニウム合金溶湯が、冷却される過程においてプリフォーム内に戻ることを、バリア層の半径方向外側端部により妨げることが可能になる。このため、チャンバー内でアルミニウム合金溶湯に気泡が混入した場合に、その気泡が混入したアルミニウム合金溶湯がプリフォーム内に到達しなくなって、ピストンに巣が発生するのを抑制できる。
また、この場合では、鋳造後のピストン素材を切削加工してピストンを得る際に除去される領域までバリアプレートの外側端部が延びていることが好ましい。
第8の発明は、頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造装置を対象とし、鋳造金型内にディーゼルエンジン用のピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、該空洞部が低圧用の加圧手段に接続され、上記キャビティーの上側中央付近であって、上記ピストン上面の窪みを形成する周囲となる箇所にリング状に成形されたプリフォームが配設され、該プリフォームの上面及び内周面を間隙をあけて取り囲むようにアルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層が設けられ、上記空洞部の押し湯を上記加圧手段により加圧した際に、プリフォーム内の空気が上記間隙に導かれるように構成されているものである。
この発明では、プリフォームの形状をコンパクトにすることができ、低コスト化できる。
第9の発明は、頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造方法を対象とし、鋳造金型内にピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、該空洞部を低圧用の加圧手段に接続し、上記キャビティー内でピストンの頭部に対応する箇所にプリフォームを配設し、該プリフォームの上面で少なくとも上記空洞部に面する部分にアルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層を設け、上記プリフォームの上面で半径方向外側端面に面して、ドーナツ状のチャンバーを設け、上記キャビティー内にアルミニウム合金溶湯を注湯してから5秒以上10秒以下の間に、上記加圧手段により押し湯に所定圧力の加圧力を作用させ、上記プリフォームの内周面及び下面から該プリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させ、プリフォーム内の空気を該プリフォーム上端部のチャンバー方向に導くものである。
この発明では、プリフォームの上面がバリア層で覆われており、押し湯は所定のタイミングで所定の圧力でプリフォームの内側及び下側から充填されるので、プリフォームの半径方向内側から外側に向っての空気の流れを形成しつつ、該プリフォームにアルミニウム合金が含浸していくこととなり、プリフォームへの含浸率を向上できる。
第10の発明は、上記第9の発明において、チャンバーに真空引き手段が接続され、注湯を開始する所定時間前に上記真空引き手段によりチャンバー内の空気を吸引し、注湯後の加圧手段による加圧が完了するまで吸引状態を維持するものである。
この発明では、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率がさらに向上する。
第11の発明は、上記第9の発明又は第10の発明において、加圧手段により押し湯を加圧する際の所定圧力が2気圧以上20気圧以下であるものとする。
この発明では、プリフォーム内の空気の流れやアルミニウム合金溶湯の流れを乱すことなく、プリフォーム内にアルミニウム合金溶湯を含浸させ、含浸率の優れたものが得られる。
第12の発明は、第11の発明において、加圧手段により押し湯を加圧する際の所定圧力が5気圧以上10気圧以下であるものである。
この発明では、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率がより一層向上する。
第13の発明は、上記第9の発明ないし第12の発明のいずれか1つにおいて、加圧手段により押し湯を加圧する時間が20秒以上40秒以下であるものである。
この発明では、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率を向上させるのに最適な押し湯の加圧状態が得られ、気孔率の少ないピストンを得られる。
また、チャンバーを設ける位置は、ピストン頭部であって該頭部の外側端部が好ましく、さらに、チャンバーの形状としては頭部の外側端部を囲むようなリング状がよい。このようにすることで、加圧手段により空洞部の押し湯を加圧してアルミニウム合金溶湯をプリフォームに含浸させる際に該プリフォームの半径方向内側から外側に向かうアルミニウム合金溶湯の流れ方向下流側にチャンバーが位置することになる。このため、プリフォーム内の空気をチャンバー内へ効果的に流すことができて、プリフォームへのアルミニウム合金の含浸率を向上させることができる。
また、チャンバーはピストンの側端面に対応する部分に亘って設けてもよく、こうすることで、チャンバーの容積を大きくすることが可能となる。また、プリフォームにおける側端部は鋳造工程終了後に切除される部分であり、この切除される部分を空気やアルミニウム合金溶湯の通路(空間)として利用できるため、最終的に得られるピストンの気孔率を極力少なくすることができる。
また、チャンバーはプリフォーム内の空気を逃がすための空間を鋳造金型内に形成するものであり、この空間が狭すぎるとプリフォーム内の空気を十分に逃がすことができず、一方、該空間が大きすぎると、アルミニウム合金の量が余分に必要となり、ピストンのコストアップになる。これらのことを高い次元で両立させることが可能なチャンバーの容積は、プリフォーム容積の0.1倍以上2.0倍以下の容積である。特に、チャンバーを真空引きする場合には、チャンバーの容積を、プリフォーム容積の0.15倍以上1.0倍以下の容積となるように設定するのが好ましく、この範囲においても特にプリフォーム容積の0.3倍以上0.8倍以下とすることが好ましい。
また、チャンバーを真空引きしない場合には、チャンバーの容積を真空引きを行う場合より少し大きめにするのが好ましく、具体的には、プリフォーム容積の0.25倍以上1.3倍以下の容積となるように設定するのが好ましく、この範囲においても特に0.4倍以上1.1倍以下とするのが好ましい。
また、プリフォームを構成する繊維としては、SUS材、鉄系材等からなる金属製繊維、アルミナ等からなるセラミックス製繊維などが好適である。特に、ピストン頭部では高温疲労強度が要求されるので、プリフォームは金属製繊維、特に金属製長繊維を用いて構成するのがよい。
また、プリフォームの体積率は、10%以上30%以下、特に、18%以上24%以下に設定するのが好ましい。このプリフォームの体積率が小さくなるということは該プリフォーム内に空孔が多くなるということであるため、アルミニウム合金溶湯はプリフォーム内に入りやすくなる。その反面、プリフォームの体積率が小さいと該プリフォームを構成している補強用繊維が少なくなるため、ピストンの高温疲労強度が十分でなくなる虞れがある。一方、プリフォームの体積率が大きいと補強用繊維の量が十分に確保されて高い高温疲労強度が得られる反面、プリフォーム内に空孔が少なくなり、アルミニウム合金溶湯を含浸させにくくなって、ピストンに気孔が残りやすくなる。そこで、プリフォームの体積率を上記範囲とすることで、プリフォームにアルミニウム合金溶湯を容易に含浸させながら、補強用繊維の量も確保できて、ピストンの高温疲労強度を確保することができる。
また、本発明では、バリアプレート及びチャンバーを設けたことによって、プリフォーム内にアルミニウム合金溶湯を含浸させやすくなったので、プリフォームの体積率を大きくして補強用繊維の量を多くした場合でも、ピストンの気孔率を0.5%以下にすることができる。これにより、高温疲労強度が優れたピストンを得ることができる。
また、プリフォームの厚さはピストンの形状によって変更することができ、例えば、自動車用ディーゼルエンジンに用いられるピストンにおいては、プリフォームの厚さを5mm以上15mm以下の範囲に設定することで、必要十分な高温疲労強度を得ることができ、特に7mm以上12mm以下の範囲に設定するのが好ましい。また、自動車用ガソリンエンジンに用いられるピストンにおいては、プリフォームの厚さが上記ディーゼルエンジンのものよりも薄く設定され、具体的には、3mm以上12mm以下の範囲に設定され、この範囲の中でも特に5mm以上10mm以下の範囲に設定するのが好適である。
また、バリア層は、押し湯用空洞部のアルミニウム合金溶湯がプリフォームの上面から内部に含浸するのを防止するためのものである。このため、バリア層としては、プリフォームにおける押し湯用空洞部に面している上側部分を覆うことができるものであればよく、例えば、バリアプレートやバリアコート等が適用できる。バリアプレートを用いた場合には、簡易な方法でアルミニウム合金溶湯がプリフォームの上面から含浸されることを確実に防止できるので、実用性に優れる。
また、バリアプレートは、プリフォームにおいて押し湯用空洞部に露出している上面を覆うように設けてあればよく、プリフォームにおける鋳造金型が接している部分にはバリアプレートを設ける必要はない。
また、加圧手段により空洞部のアルミニウム合金溶湯が加圧されると、プリフォーム内を通過したアルミニウム合金溶湯がチャンバー内に流れ込む。このチャンバー内に流れ込んだアルミニウム合金溶湯には、該チャンバー内の空気が混ざり込むことがあり、こうなると、アルミニウム合金溶湯内に気孔が形成されることとなる。そして、冷却の過程でアルミニウム合金溶湯の体積が減少した際に、チャンバー内のアルミニウム合金溶湯が気孔ととともにプリフォーム内に逆流すると、ピストンの気孔率が高まってしまうという問題が発生する。この問題に対しては、バリアプレートをチャンバー内に突出するように形成し、このチャンバー内に突出した部分により、プリフォームのチャンバー内に位置する部分を覆うようにすればよい。これにより、上述のように冷却過程においてチャンバー内のアルミニウム合金溶湯が気孔とともにプリフォーム内に逆流するのを抑制することができる。
また、上記バリアプレートは、ピストンを構成するアルミニウム合金よりも融点が高い金属製の板材で構成すればよく、具体的には、SUS材を含む鉄鋼材料、銅系の合金材料からなる板材で構成することができる。
また、バリアプレートは薄くなると強度が不足して取り扱いにくくなるとともに、鋳造金型に設置するときにプリフォームと一体化する際、該プリフォームへの組み付けが難しくなる。一方、バリアプレートが厚すぎると、材料コストがアップする上に、アルミニウム合金溶湯がバリアプレートにより早期に冷却されてしまうため、好ましくない。これらのことを考慮して、バリアプレートの厚さは0.1mm以上1.0mm以下に設定するのが好ましく、さらに、この範囲において、0.2mm以上0.5mm以下に設定することで、バリアプレートの強度を確保しながら、バリアプレートによる溶湯の早期の冷却を抑えて溶湯の流れをスムーズにすることができる。
また、バリアプレートをドーナツ形状とする場合には、該バリアプレートの内径部の数箇所に折り曲げ変形可能な折り曲げ部を複数設け、この折り曲げ部をプリフォームに形成した孔部周縁に係合するように折り曲げることでプリフォームとバリアプレートとを容易に一体化することが可能となる。この場合には、バリアプレートの厚みを0.2mm以上0.4mm以下とするのが好ましい。
また、バリアプレートは鋳造後のピストンを成形加工する際に、切削削除される部位に設けられている。
さらに、本発明において、プリフォームの空孔内へアルミニウム合金溶湯を含浸させる場合の方法について述べる。この方法の特徴は、注湯後、所定時間内に押し湯用空洞部のアルミニウム合金溶湯を加圧する点にある。この空洞部のアルミニウム合金溶湯を加圧する際には、プリフォームの下から上方向で且つ半径方向内側から外側方向への空気(又はアルミニウム合金溶湯)の流れを形成しながら、その空気をチャンバーに押しやることで、アルミニウム合金溶湯をプリフォームに含浸させる。上記アルミニウム合金溶湯の加圧を開始するタイミングは、注湯から5秒以上10秒以下の間であり、加圧開始後、加圧力をすぐに所定加圧力まで上昇させ、この圧力を作用させた状態で所定時間保持する。この押し湯に加圧力を作用させる際には、空気圧を利用することができる。
また、押し湯に作用する加圧力は、プリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させるのに十分な加圧力とする。すなわち、押し湯への加圧力が弱過ぎるとプリフォームの空孔にアルミニウム合金溶湯を十分に含浸させることができず、一方、加圧力が強過ぎるとプリフォームが変形したり破損する虞れがあるとともに、鋳造金型を強固にする必要がある。そこで、押し湯に作用させる加圧力を低圧、即ち2気圧以上20気圧以下、特に、5気圧以上10気圧以下とすることで、プリフォームの空孔へアルミニウム合金溶湯を含浸させながら該プリフォームの変形等を未然に防止することができる。
また、押し湯に加圧力を作用させる時間が短いとプリフォームへのアルミニウム合金溶湯の含浸率が低くなり、一方、長いとそのうちにアルミニウム合金溶湯が冷えて流動性を無くすので、加圧する意味がなくなる。従って、押し湯を加圧する時間は、20秒以上40秒以下の範囲が好ましく、この範囲に設定することで、プリフォームの空孔にアルミニウム合金溶湯を十分に含浸させることができる。
また、チャンバーに真空ポンプ等で構成した真空引き手段を接続しておき、注湯前に、チャンバー内に負圧を作用させ、該チャンバー内を真空に近い状態にするようにしてもよい。こうすることで、プリフォームの空孔の空気が速やかにチャンバーに導かれるので、プリフォームへアルミニウム合金溶湯を速やかに含浸させることができる。このようにする場合には、加圧手段により空洞部の押し湯を加圧する前に、真空引き手段によりキャビティー内を吸引減圧して、アルミニウム合金溶湯を鋳造金型の湯口から注湯する。こうすると、注湯後、湯口が即座に塞がって、キャビティー内は約−0.090MPa程度まで減圧される。この間、吸引はプリフォームの空孔及びチャンバーを介して連続的に行われており、アルミニウム合金溶湯がプリフォームの空孔を流れる。このとき、例えば真空ポンプとチャンバーとの接続通路にフィルターを配設している場合には、アルミニウム合金溶湯が該フィルターに達し、フィルター内で溶湯が凝固し始める。この時点で、さらに押し湯部から低圧の気体加圧を行うことで、プリフォームへのアルミニウム合金溶湯の含浸を促進させることができる。
また、このように真空ポンプを用いてチャンバーを真空引きする場合にも、アルミニウム合金溶湯を加圧する加圧力及びその加圧時間は、真空引きしない上述の場合とほぼ同じでよい。
図1は、本発明の第1実施形態に係るピストン製造装置の概略構造を示す断面図である。
図2は、第1実施形態に係るピストン製造装置のキャビティー近傍を拡大して示す断面図である。
図3は、第1実施形態に係るプリフォームの平面図である。
図4は、第1実施形態に係るピストン製造工程を説明するフローチャート図である。
図5は、本発明の第2実施形態に係る図1相当図である。
図6は、第2実施形態に係るピストン製造装置のキャビティー及びフィルタ近傍を拡大して示す断面図である。
図7は、第2実施形態に係るピストン製造工程を示す図4相当図である。
図8は、第2実施形態に係るピストン製造工程における各工程のタイミングを示すタイムチャート図である。
図9は、本発明に係るピストンのサンプルと従来のピストンのサンプルとの気孔率をそれぞれ示す図である。
図10は、気孔率と高温度疲労強度の関係を示す図である。
図11は、本発明の第3実施形態に係る図1相当図である。。
図12は、本発明の第3実施形態に係るピストン製造装置のキャビティー近傍を拡大して示す断面図である。
図13は、本発明の第4実施形態に係るピストンの断面図である。
図14は、第4実施形態に係る図3相当図である。
図15は、本発明の第5実施形態に係る図13相当図である。
図16は、第5実施形態に係るピストンの平面図である。
図17は、本発明の第6実施形態に係るピストン製造装置のキャビティー及び遮断機構近傍を拡大して示す断面図である。
図18は、本発明の第7実施形態に係るピストン製造装置のキャビティー近傍を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1ないし図4は本発明の第1実施形態に係り、図1は、ピストン製造装置の概略構造を示すものである。
鋳造金型の上型12と下型13a、13bとを合わせた状態で、両成形型12、13a、13bの間に、アルミニウム合金溶湯が流し込まれるキャビティー8が形成されるようになっている。そして、このキャビティー8におけるピストン1の頭部1aに対応する位置には円環状のプリフォーム2とバリアプレート3が配置され、これらプリフォーム2及びバリアプレート3は上型12ないし下型13aに固定されるようになっている。このバリアプレート3がバリア層を構成している。
上型12におけるキャビティー8の上部には、空洞部としての押し湯部7が設けられている。この押し湯部7の上部は、圧力計15及び加圧用バルブ16を介して加圧機構14に接続されている。該加圧機構14は周知の構造のものを用いることができる。上記圧力計15、加圧用バルブ16及び加圧機構14により加圧手段が構成され、この加圧手段により押し湯部7に加圧力が作用するようになっている。
また、上記加圧手段の加圧用バルブ16は例えば制御装置(図示せず)により制御するようにしてもよい。さらに、この制御装置により、圧力調整機構(図示せず)を制御するようにしてもよい。このように制御装置を設けることで、押し湯部7への加圧時間や加圧力を自由に設定することができるようになる。尚、これら加圧時間や加圧力は、作業者が直接制御するようにしてもよい。
また、上型12と下型13aとの間には、プリフォーム2の外側(ピストンの径方向外側)かつ上端部から外周横側端部に亘って略円形断面形状のドーナツ状チャンバー4が形成されている。バリアプレート3は中心に開口部を有する円盤状に形成され、その径方向内側端部はプリフォーム2の内側端部と一致している。このバリアプレート3の内側端部の一部には下方への折り曲げ部(図示せず)が複数設けられ、該折り曲げ部がプリフォーム2の内周面に係合し、これらバリアプレート3及びプリフォーム2が一体化している。バリアプレート3の径方向外側端部は、チャンバー4に面するプリフォーム2の上面の一部(略半分)を覆うように形成されている。
図2において符号10はピストンリング溝を形成するためのインサート材であり、このインサート材10はセラミックスの短繊維からなるプリフォームなどで構成されている。このインサート材10にもアルミニウム合金溶湯が含浸するようになっている。符号11はピストンの冷却通路を形成するための中子を示している。
この第1実施形態では、上述したようにプリフォーム2の外上面がチャンバー4に面しており、かつチャンバー4は、プリフォーム2の外側の周側面及びインサート材10の外側周囲の一部に亘って形成されているため、プリフォーム3の外周側の広い範囲がチャンバー4に面することとなる。これにより、プリフォーム2の外側の端部から出来るだけ多くの空気を素早く逃がすことが可能となる。
また、インサート材10の外側周囲の一部がチャンバー4に面しているので、この外側周囲からインサート材10に含まれる空気を逃がすことができる。
また、プリフォーム2の下面側で且つ外側にインサート材10が配置され、該インサート材10の内側に近接して中子11が存在するので、押し湯部7に加圧手段による加圧力を作用させた際には、上述したように、インサート材10内では内側から外側への横方向の流れが生じ易くなっている。
次に、鋳造工程について説明する。上型12と下型13a、13bとで形成されるキャビティー8に湯口5よりアルミニウム合金溶湯が重力注湯される。その後、湯口5を蓋部材(図示せず)で密閉する。注湯から2秒〜3秒後には、湯口5とキャビティー8とを連通させる通路に設けられた絞り部9で溶湯の逆流(湯口5側への流れ)は遮られる。注湯から約5秒後には、上記の状態となっているので、押し湯部7に加圧手段による空気加圧力を作用させてアルミニウム合金溶湯を加圧する。その際に、押し湯部7に露出するプリフォーム2の上面がバリアプレート3に覆われており、プリフォーム2の外端部にチャンバー(空気室)4を設置しているので、加圧力17がプリフォーム2に作用した際に、プリフォーム2内には、符号18で示すように、横外方向に向いた空気の流れが生じることとなる。この空気の流れに沿って、アルミニウム合金溶湯がスムーズにプリフォーム2に含浸することとなる。
この結果、プリフォーム2の空孔内にアルミニウム合金溶湯を容易に含浸させることが可能となり、気孔などのアルミニウム合金未含浸による鋳造欠陥を少なくすることが可能となる。すなわち、アルミニウム合金溶湯がキャビティー8内に充満し、加圧され凝固するまでの時間はごく短時間であるが、その短時間の間に、プリフォーム2への加圧力が作用する方向をコントロールするバリアプレート3の働きと、プリフォーム外端部に空気の逃げ空間であるチャンバー4の作用とにより、プリフォーム2内の空気がチャンバー4にスムーズにかつ速やかに排出される。これにより、プリフォーム2内にアルミニウム合金溶湯を滑らかに含浸させることが可能となり、気孔の極めて少ない健全な鋳造ピストン素材を得ることが可能となる。
図4は、ピストン1の製造工程を示すフローチャート図である。ピストン母材であるJISAC8A材を780℃から800℃で溶解した後、フラックスにより非金属介在物やガス除去の溶湯処理を行い、更にアルゴンガスバブリングにより脱ガスを完全に行う。そして、鋳造用金型、上型12,下型13(13a、13b)等を組み付けセットした後、AC8A材による捨て打ちを3回から5回行い、金型温度を250℃から300℃とする。
金型が上記所定の温度になったなら予熱されたプリフォーム2(バリアプレート3を含む)を金型にセットする。ピストン母材であるAC8A材を保持炉から杓ですくい、外型の注湯口5より注湯、いわゆる重力注湯する。更に注湯終了後、5秒以上10秒以下の間に上型12の押し湯部7に加圧手段により2気圧以上20気圧以下の比較的低い空気圧を作用させて加圧し、繊維強化材のプリフォーム2の内部にアルミニウム合金溶湯を含浸させる。このとき、加圧手段による加圧時間は20秒から40秒とし、その後、凝固時間を経てピストン素材を取り出す。素材が冷却した後、ハツリを行い、熱処理後機械加工によりピストン1に成形する。
図5ないし図7は、第2実施形態に係るものである。この第2実施形態においては第1実施形態と同様な部分は同一の符合を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。この第2実施形態では、チャンバー4の上面に2つの吸引減圧通路24が接続され、バルブ22を介して真空ポンプ21に接続されている。これにより、チャンバー4に負圧が作用するようになっている。上記バルブ22は、図示しないが、上記加圧手段と同様な制御装置で制御するようにしてもよく、こうすることで、チャンバー4への負圧力及び該負圧力の作用させる時間を任意に設定することが可能となる。尚、これら負圧力や該負圧力を作用させる時間は、作業者が直接制御するようにしてもよい。
また、吸引減圧通路24には、フィルター25が設けられ、吸引減圧通路24に浸入してきたアルミニウム合金溶湯がフィルター25を超えて真空ポンプ21側に入り込むことが防止されるようになっている。つまり、本発明の真空引き手段は、吸引減圧通路24、バルブ22及び真空ポンプ21で構成されている。
この第2実施形態では、チャンバー4内を真空引き手段により真空引きしておくことで、プリフォーム2内の空気をチャンバー4に素早く集まらせることができ、これにより、気孔率がより一層少ないピストン素材を得ることができる。また、チャンバー4内を真空引きすることで、チャンバー4の大きさを第1実施形態のチャンバー4よりも小さくしながら、プリフォーム2内の空気を十分にチャンバー4へ流れ込ませることが可能となる。これにより、鋳造金型をコンパクトにできるとともに、ピストン素材からピストン1を得る場合に、削り取る余分なアルミニウム合金を少なくすることができる。
図7は、第2実施形態に係るピストン1の製造工程を示すフローチャート図である。ピストン母材であるJISAC8A材を780℃から800℃に加熱して溶解した後、フラックスにより非金属介在物やガス除去の溶湯処理を行い、更にアルゴンガスバブリングにより脱ガスを完全に行う。そして、鋳造用金型、上型12,下型13a、13b等を組み付けセットした後、AC8A材による捨て打ちを3回から5回行い、金型温度を250℃から300℃とする。
金型が上記所定の温度になったなら予熱されたプリフォーム2を金型にセットする。金型への注湯に先立ち、プリフォーム2内の空気を吸引除去する目的で真空ポンプ21によりフィルタ25を介して吸引経路24から金型内の空気を吸引除去して減圧させる。続いて、ピストン母材であるAC8A材を保持炉から杓ですくい、外型の注湯口5より注湯する。更に注湯終了後、第1実施形態と同様に5秒以上10秒以下の間で上型12の押し湯部7へ2気圧以上20気圧以下の空気圧で加圧を行い繊維強化材のプリフォーム2の内部にアルミニウム合金溶湯を含浸させる。このときの空気加圧時間は20秒以上40秒以下とし、その後、凝固時間を経てピストン素材を取り出す。素材が冷却した後、ハツリを行い、熱処理後機械加工によりピストン1に成形する。
図8は、第2実施形態の鋳造方法の吸引減圧、注湯開始、空気加圧のタイミングを示すタイムチャート図である。金型が所定の温度に予熱されていることを確認した後、注湯開始の約10秒前より金型内の吸引減圧を開始する。注湯が開始され湯口が蓋部材(図示せず)で塞がれると金型キャビティー内は約−0.090Mpa程度まで減圧されることが確認されている。この減圧状態で注湯が続行されるだけではプリフォーム2内にアルミニウム合金溶湯を含浸させることができないが、5秒後に加圧手段により8気圧の加圧力17を押し湯部7に作用させる。この加圧状態は20秒以上40秒以下の間維持し、その後、加圧を停止する。吸引は、加圧後フィルター25にアルミニウム合金溶湯が達するタイミングで中止している。なお、この吸引の中止タイミングば、上記したタイミングよりも遅らせて、アルミニウム合金溶湯が固まるタイミングやピストン素材を金型から取り出すタイミングまで継続させるようにしてもよい。
押し湯部7の加圧を開始した際には、既に絞り部9で湯口5方向へのアルミニウム合金溶湯の逆流は防止されており、プリフォーム2内では内側から外側への横方向への空気の流れができており、プリフォーム2内の空気がチャンバー4に引かれつつある状況である。したがって、押し湯部7の加圧力17がプリフォーム2の内側面及び下面から作用し、アルミニウム合金溶湯が横方向に流れながらプリフォーム2に含浸されていく。
この結果、プリフォーム2の空孔にアルミニウム合金溶湯を容易に含浸させることが可能となる。これにより、アルミニウム合金未含浸による気孔の発生等の鋳造欠陥を少なくすることが可能となる。
特に、アルミニウム合金溶湯がキャビティ内に充填され、加圧され凝固するまでの時間はごく短時間であるが、その短時間の間にプリフォーム2内の空気を外部に排出するために加圧力が作用する方向をコントロールするバリアプレート3の働きと、プリフォーム2外端部から空気を積極的に吸引除去するチャンバー4の作用とによりプリフォーム2内の空気は効果的に外部へ排出されることになる。これにより、気孔の極めて少ない健全な鋳造ピストン素材を得ることが可能となる。
図9は、本発明の第1実施形態に係るピストンサンプル(サンプルAとする)、第2実施形態に係るピストンサンプル(サンプルBとする)、従来の低圧加圧法により製造された比較例のピストンサンプル(サンプルCとする)のそれぞれについての気孔率を示すものである。また、図10は、上記サンプルA、サンプルB及びサンプルCのそれぞれについて気孔率と高温度疲労強度の関係を示すものである。尚、各ピストンサンプル数は5つである。
上記第1実施形態のプリフォーム2はFe−Cr−Si系の長繊維からなるものであり、その体積率は20%とされ、厚さは10mmとされている。一方、バリアプレート3は、Fe系材からなるものであり、その厚さは0.3mmとされている。また、チャンバー4の容積は、プリフォーム2の容積の約0.6倍の大きさとされている。押し湯部7のアルミニウム合金溶湯に作用させる加圧力は8気圧で、注湯後、約5秒後に上記加圧力を作用させ、その加圧状態を30秒間維持した。
また、第2実施形態においては、上記第1実施形態と異なる点は、注湯開始10秒前から真空ポンプ21でチャンバー4の真空引きを開始し、注湯5秒後に8気圧の加圧を開始した点である。
上記比較例としては、チャンバー及びバリアプレートを配置しない金型を用いて、第1実施形態と同様な方法でアルミニウム合金ピストンを製造した。上記3つのサンプルA、B、Cの気孔率を測定すると、図9に示すように、平均気孔率は、サンプルAでは0.38%、サンプルBでは0.22%であるのに対して、サンプルCでは0.85%であり、本発明のサンプルA、Bでは、気孔率は比較例のサンプルCに比べ倍以上小さくなっている。
ピストン1としては、上記気孔率は出来るだけ少ないほうがよく、特にピストン1の頭部1aの高温疲労強度を確保して長寿命化を図るためには、少なくとも気孔率は0.5%以下にすることが求められている。上記第1実施形態及び第2実施形態のピストンサンプルは、いずれも気孔率が0.5%以下であるので、これら実施形態によれば、長寿命のピストン1を得ることができる。すなわち、この実施形態では、押し湯の加圧力を上述のように8気圧として低圧にし、ピストン頭部1aのプリフォーム2の気孔率を0.5%以下に低減できたので、大掛かりな設備を必要とせずに、低コストで量産性に優れるピストン1を得ることができる。
また、図10は、本実施形態のサンプルA、サンプルB及びサンプルCの各ピストンから切り出したテストピースを300℃まで加熱して高温疲労強度の試験を行った結果を示すものである。この図10によれば、気孔率が減少するにしたがって高温疲労強度が増加することがわかる。この結果からも、本実施形態に係るピストン1は、高温度疲労強度に優れた機械特性を持っていることがわかる。
図11及び図12は第3実施形態に係るものである。上記第1実施形態と同じ部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。図11は、ピストン製造装置の概略構造を示している。一般的な気体の低圧加圧による鋳造法では、図示しないが、上型と下型とで形成される金型キャビティーに湯口より注湯後、約5秒から10秒後に押し湯部より空気加圧によりアルミニウム合金溶湯を加圧してプリフォームに含浸させ複合材を得ることが行われている。
これに対し、本実施形態に係る低圧加圧鋳造法では、上記第2実施形態と同様に、空気加圧に先立って、真空ポンプ21により吸引減圧経路24を介してプリフォーム3の上面に負圧を作用させるようにしている。尚、符号18で示す矢印は、真空ポンプ21による空気の吸引方向を示している。
このプリフォーム3に負圧を作用させた状態で、加圧手段により押し湯部7を加圧することによりピストン1の品質をより高めることができる。また、第3実施形態で第2実施形態と異なる点は、チャンバー4内にアルミニウム合金溶湯凝固用フィルター25を備え、プリフォーム2が単なるドーナツ形状ではなく、内側の厚さが厚く形成されたものを用いた点である。通常、ディーゼルエンジンのピストンは、ピストン頭部1aの中央部分に大きな窪みが形成されるため、この窪みの上端部付近の高温疲労強度を他の部位よりも高くする必要がある。そのため、この窪みの周囲に相当する箇所にプリフォーム2を位置させるべく、プリフォーム2の内側を厚くしたものとした。この第3実施形態でも、第2実施形態と同様に、気孔率の極めて少ないピストン1を得ることができる。
図13及び図14は第4実施形態に係るものであり、この第4実施形態では自動車用ガソリンエンジンのピストンを対象としている。この本実施形態では、プリフォーム2がドーナツ形状ではなく円板状とされ、かつピストン1上面のほぼ全体に亘るように形成されている。さらに、このプリフォーム2の形状は、ピストン1上面から第1ピストンリング溝が形成される部分に亘る形状とされている。
また、この実施形態のプリフォーム2には、厚み方向に貫通する貫通孔32が複数形成されている。これら貫通孔32により、押し湯部7の押し湯がプリフォーム2の下方に流れるようになる。また、この第4実施形態でも、上記第1実施形態と同様に、気孔率が0.5%以下のピストン1を得ることができる。
図15及び図16は第5実施形態に係るものである。この第5実施形態では上記第4実施形態と同様に、自動車用ガソリンエンジンに用いられるピストンを対象としている。この第5実施形態では、上記第1実施形態と異なる点は、プリフォーム2をピストン頭部1aの上面全体を覆う円形でなく、円形の一部を切除したコンパクトな形状のものとしたことである。
図15に示すように、ピストン頭部1aの下側には、ピストンピンボス41がピストン頭部1aと連続して形成され、かつ該ピストンピンボス41にはピストンピン穴42が形成されている。このようにピストン頭部1aは形状が複雑であるとともに、該頭部1aには、高温・高負荷・高サイクルの燃焼圧力が矢印の方向に付加される。このとき、ピストン頭部1aには応力集中や高い引張り、圧縮応力が発生するが、これをプリフォーム2で構成した複合材が吸収、緩和して高温疲労強度を向上させることができる。図16は、ピストンの平面図である。
また、この第5実施形態においても上記実施形態と同様に、プリフォーム2内の空気は吸引減圧経路24から吸引除去され、アルミニウム合金溶湯はフィルター25で留まる。また、プリフォーム2の上面には、平面視で該プリフォーム2と同形状とされ、チャンバー4に対応する部分と連通路43と対応する部分が開口したバリアプレート3がセットされている。そのため、押し湯部7の押し湯は連通路43を経由してプリフォーム2の下面に導かれ、該プリフォーム2の下面から上面へ向かう方向及び中央部から外周に向かう方向に導かれ、プリフォーム2にアルミニウム合金溶湯が含浸する。この第5実施形態でも、上記第2実施形態と同様に気孔率が0.5%以下のピストン1を得ることができる。
図17は第6実施形態に係るものである。この第6実施形態では、第2実施形態と異なる点を説明し、その他の説明は省略する。上記第2実施形態では吸引通路24にフィルター25を設けたが、この第6実施形態では、フィルター25の代わりに、吸引通路24を遮断状態にすることが可能な遮断機構51が設けられている。この遮断機構51で吸引通路24を遮断状態とすることで、チャンバー4と、吸引通路24における遮断機構51よりもチャンバー4寄り部位との真空状態を維持するようにしている。上記遮断機構51によりアルミニウム合金溶湯が遮断されるため、該アルミニウム合金溶湯は遮断機構51を超えて吸引通路24の真空ポンプ側には流入しない。また、上記第2実施形態の場合では、フィルタ25をピストン1の鋳造毎に廃棄処分して、新しいフィルタ25を金型に装着しなければならないが、この第6実施形態では、そのフィルタ25が省略されているため、ピストン1の製造コストを低減できる。
図18は第7実施形態に係るものである。この第7実施形態では、自動車用ディーゼルエンジンに用いられるピストン101の頭部で高温疲労強度が最も要求される部分にのみプリフォーム102を設けている。すなわち、機械加工によりピストン101の中央に形成される窪み101aを取り囲む位置にリング状のプリフォーム102を配置し、このプリフォーム102の上面及び内面を該上面及び内面から離れた状態で覆うように、バリアプレート103を配置している。このプリフォーム102の上面及び内面とバリアプレート103との間には間隙104が形成され、この間隙104が本発明のチャンバーを構成している。この第7実施形態では、プリフォーム102を窪み101aを取り囲むように形成して、高温疲労強度がそれほど高く要求されないところにはプリフォーム102が位置しないようにしているので、ピストン1の長寿命化を図りながら、プリフォーム102をコンパクトにすることができて、コストを低減できる。さらに、プリフォーム102がコンパクトであるため、アルミニウム合金溶湯の湯まわりがよくなって、巣の発生を抑制できる。
尚、上記各実施形態では、AC8A材を用いてピストン1を構成したが、AC8A材以外のアルミニウム合金を用いてピストン1を構成してもよい。
また、上記各実施形態では、バリア層をバリアプレートで構成した場合について説明したが、バリアプレート以外にもバリアコートでバリア層を構成することもできる。
また、アルミニウム合金溶湯への加圧力や加圧時間は、ピストン1の形状等に応じて上記範囲内で任意に設定することが可能である。
以上のように、本発明は、例えば自動車に搭載されるエンジンに用いられるアルミニウム合金ピストンを製造する場合に有用である。

Claims (13)

  1. 頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造装置であって、
    鋳造金型内にピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、
    上記空洞部が低圧用の加圧手段に接続され、上記キャビティー内でピストンの頭部に対応する箇所に上記プリフォームが配設され、
    上記プリフォームの上面で少なくとも上記空洞部に面する部分に、アルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層が設けられ、
    上記プリフォームの上面で半径方向外側端面に面して、ドーナツ状のチャンバーが設けられ、
    上記空洞部の押し湯を上記加圧手段により加圧した際に、上記プリフォーム内の空気が上記チャンバーに導かれるように構成されていることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  2. 請求項1に記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    バリア層は、厚さが0.1mm以上1.0mm以下の金属製のバリアプレートからなることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    チャンバーの容積は、プリフォームの容積の0.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    プリフォームは、金属製繊維からなり、体積率が10%以上30%以下であることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    チャンバーは、真空引き手段に接続されていることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    チャンバーは、プリフォームの上面外端部から外側の周面に亘って設けられていることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載のアルミニウム合金ピストンの製造装置において、
    バリア層の半径方向外側端部は、チャンバー内まで延びていることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  8. 頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造装置であって、
    鋳造金型内にディーゼルエンジン用のピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、
    上記空洞部が低圧用の加圧手段に接続され、
    上記キャビティーの上側中央付近であって、上記ピストン上面の窪みを形成する周囲となる箇所にリング状に成形されたプリフォームが配設され、
    上記プリフォームの上面及び内周面を間隙をあけて取り囲むようにアルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層が設けられ、
    上記空洞部の押し湯を上記加圧手段により加圧した際に、プリフォーム内の空気が上記間隙に導かれるように構成されていることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造装置。
  9. 頭部に繊維材を成形してなるプリフォームを配設したアルミニウム合金ピストンの製造方法であって、
    鋳造金型内にピストン鋳造用のキャビティーを備え、該キャビティーの上部に押し湯用の空洞部を備え、
    上記空洞部を低圧用の加圧手段に接続し、
    上記キャビティー内でピストンの頭部に対応する箇所にプリフォームを配設し、
    上記プリフォームの上面で少なくとも上記空洞部に面する部分にアルミニウム合金溶湯遮蔽用のバリア層を設け、
    上記プリフォームの上面で半径方向外側端面に面して、ドーナツ状のチャンバーを設け、
    上記キャビティー内にアルミニウム合金溶湯を注湯してから5秒以上10秒以下の間に、上記加圧手段により押し湯に所定圧力の加圧力を作用させ、上記プリフォームの内周面及び下面から該プリフォームにアルミニウム合金溶湯を含浸させ、プリフォーム内の空気を該プリフォーム上端部のチャンバー方向に導くことを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造方法。
  10. 請求項9に記載のアルミニウム合金ピストンの製造方法において、
    チャンバーに真空引き手段が接続され、注湯を開始する所定時間前に上記真空引き手段によりチャンバー内の空気を吸引し、注湯後の加圧手段による加圧が完了するまで吸引状態を維持することを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造方法。
  11. 請求項9又は10のいずれかに記載のアルミニウム合金ピストンの製造方法において、
    加圧手段により押し湯を加圧する際の所定圧力が2気圧以上20気圧以下であることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造方法。
  12. 請求項11に記載のアルミニウム合金ピストンの製造方法において、
    加圧手段により押し湯を加圧する際の所定圧力が5気圧以上10気圧以下であることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造方法。
  13. 請求項9ないし12のいずれか1つに記載のアルミニウム合金ピストンの製造方法において、
    加圧手段により押し湯を加圧する時間が20秒以上40秒以下であることを特徴とするアルミニウム合金ピストンの製造方法。
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