JPWO2004104684A1 - 画像表示装置及びその製造に用いる基板重ね合わせ装置 - Google Patents
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Abstract
少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、少なくとも視覚側と反対側に位置する背面基板を樹脂材料で構成する。また、基板重ね合わせ装置を、アライメントマークを光学的に読み取る機構と、少なくとも1つの基板を固定するステージと、ステージを水平方向(xy方向)に駆動させる機構とを有し、光学的に読み取る機構が下側基板を固定するステージ上に設けて構成する。
Description
本発明は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に関するものである。
従来より、液晶(LCD)に代わる画像表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式などの技術を用いた画像表示装置(ディスプレイ)が提案されている。これらの画像表示装置では、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示させている。
これらの画像表示装置は、LCDに比べて、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットから、次世代の安価な表示装置として考えられ、携帯端末用表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。
最近、分散粒子と着色溶液からなる分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置する電気泳動方式が提案されている。しかしながら、電気泳動方式では、低比重の溶液中に酸化チタンなどの高比重の粒子を分散させているために、沈降しやすく、分散状態の安定性維持が難しく、また、色をつけるために溶液に染料等を添加しているために長期保存性に難があり、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにし、見かけ上、このような欠点が現れ難くしているだけで、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での粒子挙動を利用した電気泳動方式に対し、溶液を全く使わない方式も提案されている(例えば、趙 国来、外3名、”新しいトナーディスプレイデバイス(I)”、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)″Japan Hardcopy’99″論文集、p.249−252参照)。この方式は、粒子と基板から成る気体中での粒子挙動を利用した方式である。この方式では、溶液を全く用いないために、電気泳動方式で問題となっていた粒子の沈降、凝集の問題は解決される。
上述したように、液晶に代わる種々の画像表示装置では、LCDに比べて広い視野角、低消費電力、画像のメモリー機能を有している点で優っているが、構造上重量が重くなり、形状も大きくなる傾向があった。そのため、上述した種々の画像表示装置においても、重量を軽量化し、形状をコンパクトにする要望が近年高くなってきた。
また、従来、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置の製造に用いる装置であって、隔壁が形成され画像表示媒体が充填された基板ともう一方の基板とを、重ね合わせるために用いる基板重ね合わせ装置として、LCD用の基板重ね合わせ装置を使用していたが、LCD用の重ね合わせ装置は、画像表示媒体が充填された基板を扱わない(基板を貼り合わせてから液晶を充填していた)ので、透明な基板を上側のステージに固定して、上側にアライメントマークを読み取る光学装置を設け、下側のステージに固定した基板のアライメントマークを透明な基板を介して読み取る構成であった。
図8は従来のLCD用の基板重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。図8に示す例において、従来の基板重ね合わせ装置51は、上基板52を固定する上基板ステージ53と、下基板54を固定する下基板ステージ55と、下基板ステージ55のアライメント用のXYθステージ駆動部56と、下基板ステージ55の上下移動を行うためのステージ上下駆動部57と、上基板ステージ53に設けられたアライメントマーク読み取り部58とから構成されている。
上述した構成のLCD用の基板重ね合わせ装置51を本発明の対象となる画像表示媒体を用いる画像表示装置の製造工程における基板重ね合わせに用いると、観測側の透明な基板に隔壁を立て画像表示媒体を充填した基板を使用する場合、観測側基板を上にして重ね合わせようとすると、画像表示媒体がこぼれたり、ムラ等の不良が発生する。そのため、画像表示媒体を充填した観測側基板を下にして重ね合わせていた。
この場合、画像表示媒体を充填しない背面基板52の光透過率が高い場合は、背面基板52の上側でも光が通るので、アライメント時に、どちら側からでもアライメントができる。しかしながら、背面基板52の光透過率が低い場合、図8に示すLCD用の基板重ね合わせ装置31では、上側の背面基板52が下側の観測側基板54のアライメントマークを隠す状態となり、上側に設けたアライメントマーク読み取り部58でアライメントマークを読み取ることができなかった。そのため、上からのアライメントができず、基板の重ね合わせが不可能で、ムラ等のない画像表示用パネルの作製が困難となる問題があった。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、軽量化、コンパクト化を達成することができる画像表示装置を提供しようとするものである。
また、本発明の他の目的は上述した問題点を解消して、背面基板の透過率が低くても、位置精度が良く、ムラ等の不良の発生がなく、基板同士を重ね合わせて貼り合わせることができる基板の重ね合わせ装置を提供しようとするものである。
本発明の画像表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体(好ましくは、粒子群または粉流体)を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、少なくとも視覚側と反対側に位置する背面基板が樹脂材料からなることを特徴とするものである。本発明の画像表示装置では、背面基板を樹脂材料から構成することで、装置の軽量化、コンパクト化を達成することができる。
本発明の画像表示装置における好適例としては、背面樹脂基板がガラス繊維補強の樹脂基板である構成、背面樹脂基板がポリイミド樹脂である構成、背面樹脂基板が、金属板を予め貼り合わせた金属貼り積層樹脂基板である構成、および、背面樹脂基板に、真空技術を使用して、予め金属薄膜を積層した構成がある。
本発明の画像表示装置における他の好適例としては、背面樹脂基板に金属板または金属薄膜を積層した樹脂板を利用した場合において、金属板または金属薄膜の材料が、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び、これらの金属を少なくとも2種類以上混合した合金であること、および、金属板または金属薄膜の材料が、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び、これらの金属を少なくとも2種類以上混合した合金であり、かつ、これらの金属板あるいは金属薄膜の材料を少なくとも2層以上積層した構成がある。
本発明の画像表示装置におけるさらに他の好適例としては、金属板または金属薄膜を積層した樹脂基板を用いて、エッチングなどの化学的手法あるいはカット、切断などの物理的手法により、基板に所定の電極を形成した構成、金属板あるいは金属薄膜を積層した背面樹脂基板が、スルーホールを用いて多層化されている構成、および、金属板あるいは金属薄膜を積層した背面樹脂基板の裏面に、画像表示媒体を駆動するためのドライバーやコントローラを多層板にて積層した構成がある。
本発明の画像表示装置におけるさらに他の好適例としては、視覚側の対面基板が、透明導電性層を有する透明樹脂基板であること、および、画像表示装置が具える画像表示用パネルがセグメント駆動方式のパネルであることがある。
また、本発明の基板重ね合わせ装置は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置の製造に用いる装置であって、隔壁が形成され画像表示媒体が充填された基板ともう一方の基板とを、重ね合わせるために用いる基板重ね合わせ装置において、アライメントマークを光学的に読み取る機構と、少なくとも1つの基板を固定するステージと、ステージを水平方向(xy方向)に駆動させる機構とを有し、光学的に読み取る機構が下側基板を固定するステージ上に設けられていることを特徴とするものである。
本発明の基板重ね合わせ装置の好適例としては、ステージを水平方向(xy方向)に駆動させる機構が下側基板を固定するステージ側に設けられていること、下側基板が隔壁が形成され画像表示媒体が充填された基板であること、及び、上側基板を構成する基材の可視光(波長380nm〜780nm)の透過率が20%以下であること、がある。
[図1]図1は本発明の対象となる画像表示装置におけるパネルの表示方法の一例を示す図である。
[図2]図2は本発明の対象となる画像表示装置におけるパネル構造の一例を示す図である。
[図3]図3は本発明の対象となる画像表示装置におけるパネル構造の他の例を示す図である。
[図4]図4a、bはそれぞれ本発明の画像表示装置に用いる背面基板の一例の構成を示す図である。
[図5]図5a、bはそれぞれ本発明の対象となる画像表示装置のパネルがセグメント駆動方式の場合の効果を説明するための図である。
[図6]図6は本発明の画像表示装置における隔壁の形状の一例を示す図である。
[図7]図7は本発明の基板重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。
[図8]図8は従来のLCD用の基板重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。
[図2]図2は本発明の対象となる画像表示装置におけるパネル構造の一例を示す図である。
[図3]図3は本発明の対象となる画像表示装置におけるパネル構造の他の例を示す図である。
[図4]図4a、bはそれぞれ本発明の画像表示装置に用いる背面基板の一例の構成を示す図である。
[図5]図5a、bはそれぞれ本発明の対象となる画像表示装置のパネルがセグメント駆動方式の場合の効果を説明するための図である。
[図6]図6は本発明の画像表示装置における隔壁の形状の一例を示す図である。
[図7]図7は本発明の基板重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。
[図8]図8は従来のLCD用の基板重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。
本発明の対象となる画像表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する構成を有していればどのような構成でも良い。例えば、液晶方式、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式、乾式の粒子移動または粉流体移動技術を用いた画像表示装置が対象となる。以下、粒子群または粉流体を用いた乾式の画像表示装置を例にとって説明する。
図1及び図2はそれぞれ本発明の画像表示装置で用いる画像表示用パネルの一例の構成を示す図である。図1に示す画像表示用パネルでは、帯電特性及び色の異なる2種類の画像表示媒体として粉流体3(ここでは白色粉流体3Wと黒色粉流体3B)を、背面基板1と透明な対面基板2との間に封入し、封入した粉流体3に背面電極5、対面電極6から電界を与えて、背面基板1、対面基板2と垂直方向に移動させることで画像表示を行っている。この方式では、図2に示すように、背面基板1と対面基板2との間の空隙を隔壁4で区切って複数のセルを持った構造とし、その中に粉流体3を封入して画像表示用パネルを構成することもできる。以上の説明は、図3に示すように、白色粉流体3Wを白色粒子群に、黒色粉流体3Bを黒色粒子群に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。
本発明の画像表示装置の特徴は、上述した構成の画像表示用パネルにおける基板の材質、構成にある。すなわち、上述した構成の画像表示用パネルにおいて、2枚の背面基板1、対面基板2のうち少なくとも、視覚側の透明な対面基板2と反対側に位置する背面基板1を、樹脂材料で構成することを特徴としている。背面基板1として樹脂材料を使用することで、画像表示装置全体の軽量化を達成でき、また、軽量化が達成できることで、装置の筐体等の構成を簡単にできることによるコンパクト化も達成できる。
この背面基板1を構成する樹脂材料としては、エポキシ、ポリエステル、ナイロン、ポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂を使用でき、その中でもポリイミドを使用することが好ましい。また、それらの樹脂をガラス繊維、カーボン繊維や他の繊維で強化したFRP(Fiber Reinforced Plastic)も好適に使用することができ、その中でもガラス繊維で強化したFRPを使用することが好ましい。さらに、これらの樹脂材料(FRPを含む)を予めシート状に成形したものも好適に使用することができる。基板厚みは、2〜400μmが好ましく、さらに5〜300μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、400μmより厚いと、曲げによる応力が強くなり電極の接続の点で不都合である。
背面基板1の構成としては、図1にその一例を示すように、上述した樹脂材料からなる樹脂基板に背面電極5を構成する金属板を予め貼り合わせた金属貼り積層樹脂基板の構成をとることができる。この場合、真空技術を利用した蒸着やスパッタリング等の方法を用いて、樹脂基板に予め金属薄膜を積層することで、背面基板1を構成することもできる。これらの金属板あるいは金属薄膜の材料としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び、これらの金属を少なくとも2種類以上混合した合金を使用することができる。また、これらの金属板あるいは金属薄膜材料を少なくとも2層以上積層することもできる。2層以上積層する場合でも、金属板あるいは金属薄膜を用いて、化学的あるいは物理的手法により所定の背面電極5を形成することができる。また、化学的あるいは物理的手法により電極を形成した後で、電極の腐食防止等の目的で更に金属を積層する事もできる。
図4(a)、(b)はそれぞれ本発明の画像表示装置に用いる背面基板の他の構成を示す図である。図4(a)に示す例では、背面基板1の他の構成として、樹脂層11と金属板あるいは金属薄膜からなる金属層12とを2層以上に積層して構成した背面基板1において、上下の金属層12をスルーホール13を介して電気的に接続して多層化した例を示している。また、図4(b)に示す例では、背面基板1のさらに他の例として、背面基板1の裏面に、画像表示装置を駆動するためのドライバー14とコントローラ15を一体に積層して構成した例を示している。もちろん、図4(a)に示すスルーホール13を利用した多層構造と、図4(b)に示すドライバー14等の積層構造の両者を同時に備えることもできる。これらの例では、軽量化に加えて、画像表示装置全体のコンパクト化を効果的に達成することができる。
また、視覚側の透明な対面基板2の材料としては、ガラス、ポリエチレンテレフタレート系、ポリカーボネート系、ポリイミド系、アクリル系等の樹脂材料からなるフィルム基板あるいはシート基板を使用することができ、その中でもガラス基板もしくはポリエステル系樹脂基板、ポリカーボネート系樹脂基板を使用することが好ましい。さらに、視覚側の透明な対面電極6としては、金属あるいは酸化物、窒化物、ホウ化物などの少なくとも1種以上の混合物を使用することができる。中でも、最も一般的にはIn2O3+SnO2(通称ITO)が用いられる。
上述した構成の背面基板1、対面基板2を有する画像表示用パネルを備える画像表示装置であれば、画像表示用パネルの駆動方式として、セグメント駆動方式をとることができる。その理由は以下の通りである。すなわち、図5(a)に示すように、各セグメント22から電極へのリード線23を基板21の表面に配すると、リード線23の部分も表示してしまう。この場合、図5(b)に示すように、各セグメント22に対応する部分に穴(スルーホール24)を明けて、基板21の裏面にリード線23をもって行く事で、セグメントのみの表示が可能になるためである。
以下、本発明の一例としての画像表示媒体として粒子群または粉流体を利用した乾式の画像表示装置の各構成部分について、粉流体、粒子群、共通の構成部分の順に、詳細に説明する。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の画像表示装置で固体状物質を分散質とするものである。
本発明の対象となる画像表示装置は、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を画像表示媒体として封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の画像表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍より小さいと表示上の制御が難しくなり、また、12倍より大きいと粉流体を装置内に封入する際に舞い過ぎてしまうなどの取扱い上の不便さが生じる。なお、最大浮遊時の見かけ体積は次のようにして測定される。すなわち、粉流体が透過して見える密閉容器に粉流体を入れ、容器自体を振動或いは落下させて、最大浮遊状態を作り、その時の見かけ体積を容器外側から測定する。具体的には、直径(内径)6cm、高さ10cmのポリプロピレン製の蓋付き容器(商品名アイボーイ:アズワン(株)製)に、未浮遊時の粉流体として1/5の体積相当の粉流体を入れ、振とう機に容器をセットし、6cmの距離を3往復/secで3時間振とうさせる。振とう停止直後の見かけ体積を最大浮遊時の見かけ体積とする。
また、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化が次式を満たすものが好ましい。
V10/V5>0.8
ここで、V5は最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm3)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm3)を示す。なお、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/V5が0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/V5が0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
V10/V5>0.8
ここで、V5は最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm3)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm3)を示す。なお、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/V5が0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/V5が0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
また、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、好ましくは0.1−20μm、更に好ましくは0.5−15μm、特に好ましくは0.9−8μmである。0.1μmより小さいと表示上の制御が難しくなり、20μmより大きいと、表示はできるものの隠蔽率が下がり装置の薄型化が困難となる。なお、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、次の粒子径分布Spanにおけるd(0.5)と同様である。
粉流体を構成する粒子物質は、下記式に示される粒子径分布Spanが5未満であることが好ましく、更に好ましくは3未満である。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
なお、以上の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粉流体にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。この粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られる。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粉流体を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、測定を行うことができる。
粉流体の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、モノマーから重合しても、既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。以下、粉流体を構成する樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
荷電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤の例としては、塩基性、酸性などの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キノリンイエロー、ローズベンガルなどが例示される。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
しかしながら、このような材料を工夫無く混練/粉砕し、コーティングなどを施しても、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することはできない。エアロゾル状態を示す粉流体の決まった製法は定かではないが、例示すると次のようになる。
まず、粉流体を構成する粒子物質の表面に、平均粒子径が20〜100nm、好ましくは20〜80nmの無機微粒子を固着させることが適当である。更に、その無機微粒子がシリコーンオイルで処理されていることが適当である。ここで、無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅等が挙げられる。この無機微粒子を固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)などを用いて、ある限定された条件下(例えば処理時間)で、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することができる。
ここで繰り返し耐久性を更に向上させるためには、粉流体を構成する樹脂の安定性、特に、吸水率と溶剤不溶率を管理することが効果的である。基板間に封入する粉流体を構成する樹脂の吸水率は、3重量%以下、特に2重量%以下とすることが好ましい。なお、吸水率の測定は、ASTM−D570に準じて行い、測定条件は23℃で24時間とする。粉流体を構成する樹脂の溶剤不溶率に関しては、下記関係式で表される粉流体の溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることが好ましい。
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(但し、Aは樹脂の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に樹脂を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(但し、Aは樹脂の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に樹脂を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に粉流体を構成する粒子物質表面にブリードが発生し、粉流体との付着力に影響を及ぼし粉流体の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきたす場合がある。なお、溶剤不溶率を測定する際の溶剤(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエチルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレタン樹脂では、メチルエチルケトン、トルエン等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
次に、本発明の対象となる画像表示装置で画像表示媒体として用いる粒子群について説明する。粒子群を構成する粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明で用いる粒子は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、画像表示用パネルにおける粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、それぞれの粒子の帯電量測定を行うことにより、画像表示媒体として用いる粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
また、画像表示媒体(粒子群または粉流体)の充填量については、画像表示媒体(粒子群または粉流体)の体積占有率が、対向する基板間の空隙部分の5〜70vol%、好ましくは5〜60vol%、更に好ましくは5〜55vol%になるように調整することが好ましい。画像表示媒体(粒子群または粉流体)の体積占有率が、5vol%より小さいと鮮明な画像表示が行えなくなり、70vol%より大きいと画像表示媒体(粒子群または粉流体)が移動しにくくなる。ここで、空間体積とは、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、隔壁4の占有部分、装置シール部分を除いた、いわゆる画像表示媒体(粒子群または粉流体)を充填可能な体積を指すものとする。
次に、必要に応じて設ける隔壁4について説明する。
本発明の隔壁4の形状は、表示にかかわる画像表示媒体のサイズにより適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は10〜1000μm、好ましくは10〜500μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
本発明の隔壁4の形状は、表示にかかわる画像表示媒体のサイズにより適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は10〜1000μm、好ましくは10〜500μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法と、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられるが、本発明はどちらにも適用できる。
これらのリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図6に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。
表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、画像表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。
次に、基板の重ね合わせ装置について説明する。
図7は本発明の基板の重ね合わせ装置の一例を説明するための図である。図7に示す例において、基板重ね合わせ装置31は、上基板32を固定する上基板ステージ33と、下基板34を固定する下基板ステージ35と、下基板ステージ35をXYθ方向に移動させるアライメント用XYθステージ駆動部36と、下基板ステージ35の上下移動を行うステージ上下駆動部37と、下基板ステージ35に設けられたアライメントマーク読み取り部38とから構成されている。
上述した構成の基板重ね合わせ装置31によれば、例えば隔壁が形成され画像表示媒体が充填された透明の対面基板2を下基板34とし、画像表示媒体が充填されていない光透過率が、例えば、可視光(波長380nm〜780nm)の透過率が20%以下と低い背面基板1を上基板32としても、下基板ステージ35に設けられたアライメントマーク読み取り部38により、対面基板2を通して背面基板1のアライメントマークを読み取ることができる。そのため、背面基板1が光の透過率の低いものでも、精度良く、また、ムラなく2枚の基板を重ね合わせ貼り合わせることができる。
本発明の画像表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP、電子値札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いられる。
Claims (18)
- 少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、少なくとも視覚側と反対側に位置する背面基板が樹脂材料からなることを特徴とする画像表示装置。
- 前記画像表示媒体が帯電特性及び色の異なる少なくとも2種類の粒子群または粉流体である請求項1記載の画像表示装置。
- 前記背面樹脂基板がガラス繊維補強の樹脂基板である請求項1または2記載の画像表示装置。
- 前記背面樹脂基板がポリイミド樹脂である請求項1または2記載の画像表示装置。
- 前記背面樹脂基板が、金属板を予め貼り合わせた金属貼り積層樹脂基板である請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記背面樹脂基板に、真空技術を使用して、予め金属薄膜を積層した請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記金属板または金属薄膜の材料が、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び、これらの金属を少なくとも2種類以上混合した合金である請求項5または6記載の画像表示装置。
- 前記金属板または金属薄膜の材料が、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び、これらの金属を少なくとも2種類以上混合した合金であり、かつ、これらの金属板あるいは金属薄膜の材料を少なくとも2層以上積層した請求項5または6記載の画像表示装置。
- 前記金属板または金属薄膜を用いて、化学的あるいは物理的手法により、前記基板に所定の電極を形成した請求項5〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記金属板あるいは金属薄膜を積層した背面樹脂基板が、スルーホールを用いて多層化されている請求項5〜9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記金属板あるいは金属薄膜を積層した背面樹脂基板の裏面に、画像表示媒体を駆動するためのドライバーやコントローラを多層板にて積層した請求項5〜10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記視覚側の対面基板が、透明導電性層を有するガラス基板である請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記視覚側の対面基板が、透明導電性層を有する透明樹脂基板である請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 画像表示装置の画像表示用パネルがセグメント駆動方式のパネルである請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置の製造に用いる装置であって、隔壁が形成され画像表示媒体が充填された基板ともう一方の基板とを、重ね合わせるために用いる基板重ね合わせ装置において、アライメントマークを光学的に読み取る機構と、少なくとも1つの基板を固定するステージと、ステージを水平方向(xy方向)に駆動させる機構とを有し、光学的に読み取る機構が下側基板を固定するステージ上に設けられていることを特徴とする基板の重ね合わせ装置。
- ステージを水平方向(xy方向)に駆動させる機構が下側基板を固定するステージ側に設けられていることを特徴とする請求項15に記載の基板の重ね合わせ装置。
- 下側基板が、隔壁が形成され画像表示媒体が充填された基板であることを特徴とする請求項15または16に記載の基板の重ね合わせ装置。
- 上側基板を構成する基材の可視光(波長380nm〜780nm)の透過率が20%以下であることを特徴とする請求項15〜16のいずれか1項に記載の基板の重ね合わせ装置。
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