JPWO2004102450A1 - ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータを生成するためのプログラム,同プログラムを記録した記録媒体,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特開2001−350926に記載の自動車保険費用見積支援システムでは,パーソナルコンピュータを用いて,携帯電話のメールアドレス,車のメーカ名および車名(第一情報)が入力され,入力された第一情報がサーバに識別番号とともに記憶される。さらに,携帯電話を用いて車検証情報が入力され,入力された車検証情報(第二情報)が識別番号とともにサーバに送られる。サーバでは第一情報と第二情報とを複合してデータベースに記憶する。データベースに記憶された第一情報のうちの車のメーカ名および車名と,第二情報の車検証情報とが用いられて,自動車保険の費用が見積られる。
上述の例の場合,自動車保険費用見積支援システムが要求するデータは,車のメーカ名,車名および車検証情報である。業務システムである自動車保険費用見積支援システムが要求するデータが,複数の端末装置,すなわちパーソナルコンピュータおよび携帯電話から入力される。
企業等では,企業等の従業員等が,出社時刻,退社時刻,営業報告,出張報告等の個々のまたはグループとしての行動ないしは活動の記録または報告を,入力端末装置(主にパーソナルコンピュータ)を用いて入力することが行なわれるようになってきている。これらの従業員等の個々のまたはグループとしての行動ないしは活動の記録または報告は,企業等の従業員等の行動ないしは活動の記録または報告に適した観点からフォーマット(形式)とその内容が定められる。他方,業務システムが要求するデータは,上記の通り,業務システムが要求するタイミンクで,業務システムが要求するフォーマット(形式)で業務システムに入力しなければならない。このため,従業員等が個々のまたはグループとしての行動ないしは活動の記録または報告を入力端末装置から入力しても,そのままでは業務システムにおいて処理することができない。上記文献に記載のシステムに典型的に見られるように,業務システムが要求するデータを,業務システムが要求するタイミングで,業務システムの要求するフォーマットにより再入力させているのが現状である。
この発明はまた,従業員等によって入力されるデータを,複数種類の業務システムにおいて共用できるようにすることを目的とする。
この発明はさらに,従業員等によるデータの入力のタイミングを,業務システムの動作タイミングに合わせる必要が必ずしもないようにすることを目的とする。
さらにこの発明は,従業員等によってデータの入力が済まされているべきにも関わらず,データ入力が済んでいないデータ(未到着データ)を監視し,未到着データが存在する場合にはデータ入力の督促を行うことを目的とする。
この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成方法は,ユーザの活動を反映したデータ項目と形式を持ち,ユーザの活動を反映したタイミングで作成される入力レポートから,所与の業務システムの業務処理のためにその業務システムが要求するデータ項目と形式を持ち,上記業務システムの要求を満たすタイミングで上記業務システムに与えられるべき業務システムへの入力用フォルダを生成する方法である。ここで上記入力レポートはデータ項目,形式および入力タイミングにおいて上記業務システムが要求するものから独立している。上記方法は,ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートをその識別符号とともに生成システムに入力し,入力された入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するために生成システムのデータベースに蓄積し,上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡すことを特徴とする。
ユーザとは,入力端末装置からデータを入力する者である。ユーザは自らの行動ないし活動の記録または報告に関するデータを,その記録または報告の作成(入力)に適合した形態(形式とデータ項目)で入力端末装置から入力することができる。これがユーザ適合型の意味である。入力端末装置から入力される記録または報告に関するデータ(一つの記録(書)または報告(書)を表すデータ)を入力レポートという。これに対して,業務システムが要求する形態のデータをフォルダという。一つの業務システムはその業務処理のために一または複数のフォルダを要求する。フォルダの内容であるデータが,ビジネスアプリケーションデータである。
ユーザが入力端末装置を用いて入力する入力レポートは,そのデータ項目,形式および入力タイミングにおいて上記業務システムが要求するものから独立している。すなわち,業務システムの要求に影響されずに,入力レポートのデータ項目,形式および入力タイミングが決定される。入力レポートのデータ項目,形式および入力タイミングは,業務システムの要求に合致している必要はなく,ユーザの活動の観点から決めることができる。
入力レポートは,ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含む。また,入力レポートは,時に関連するデータが付随する。入力レポートに付随する時に関連するデータは,入力レポートそれ自体に付けられた日時,レポート中のデータの一つとしての日時またはレポート到着日時(入力レポートのデータベースへの記録日時)のいずれか,その他の日時を含む。
入力レポートは,その識別符号とともに,生成システムに入力される。複数種類のレポートがある場合には,各レポートの種類ごとに種類符号が付けられる。一種類のレポートに関して,複数のレポートが存在する場合には必要に応じてこれらの複数のレポートを識別するための符号がつけられる。識別符号は,レポート作成者名,作成日付(日時)等であってもよい。レポートには必要に応じて作成者の氏名,作成者の所属する企業内の部署を表すデータ等が付随する。
フォルダは一または複数の項目のデータを含む。複数種類のフォルダがある場合には,各フォルダの種類ごとに種類符号が付けられる。一種類のフォルダについて複数のフォルダが存在する場合には,必要に応じてこれらのフォルダを識別するための符号が付けられる。
入力レポートは,生成システムのデータベースに蓄積される。入力レポートの入力(受付)とデータベースへの蓄積は,コンピュータに備えられる入力装置から入力されて記憶される態様,コンピュータに備えられるデータ読取装置によって読取られて記憶される態様,ネットワークを通じて受信されて記憶される態様,その他の態様も含む。
業務システムが要求するデータを,データベースに蓄積された入力レポートを用いて,業務システムが要求する形式で含むフォルダが生成される。
フォルダの生成は,業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで行われる。所与のタイミングは,外部から与えられる指示に応じたタイミングであってもよいし,業務システムにおいて定められたタイミングであってもよいし,あらかじめ定められた時刻(または年月日)でもよい。
いずれにしても,フォルダは,生成システムにおいて,業務処理を行うことなく,業務処理の開始前に,生成される。
フォルダは,データベースに蓄積したレポートおよびレポート中のデータの選択または加工により生成されて,上記業務システムに引き渡される。
レポートはその識別符号とともに生成システムに入力されてデータベースに蓄積されるので,このレポートに付随する識別符号に基づいて,フォルダの生成に必要なレポートを,データベースから選択することができる。
レポートの選択のみならず,レポート中のデータを選択することもできる。一の種類のレポートに複数のデータ項目のデータが含まれている場合には,レポート中のデータの一部を一の種類のフォルダの生成に用いることができる。もちろん,レポート中のデータの一部を一の種類のフォルダの生成に用い,同じレポート中の他のデータ(上記の一部のデータを含んでいてもよい)を他の種類のフォルダの生成に用いることによって,一の種類のレポートから複数種類のフォルダを生成することもできる(レポート・データの分解)。また,一の種類のレポートに含まれる特定のデータ項目のデータを,複数種類のフォルダの生成に共通に用いることもできる(レポート・データの共用)。複数種類のレポートを用いて,一の種類のフォルダを作成することも可能である。この場合には,一の種類のレポート中に含まれる一または複数のデータ項目のデータと,他の種類のレポートに含まれる一または複数のデータ項目のデータとを含むフォルダが生成される(レポート・データの合成)。レポート中のデータを加工(レポート中の特定のデータ項目のデータと他の特定のデータ項目のデータとを利用した四則演算処理,この四則演算処理により得られたデータと所定値とを用いてさらに四則演算する処理等)して得られたデータを,フォルダのデータとすることもできる。
生成されるフォルダは,業務システムが要求するデータを業務システムが要求する形式で含むものである。必要ならば,データ・フォーマット変換等の処理が行われて,業務システムが要求する形式のデータを持つフォルダが生成される。
業務システムは,与えられたフォルダに基づいてビジネスアプリケーションを実行する。一つの業務システムに対して,一種類のフォルダが生成されることもあるし,業務システムが要求する場合には複数種類のフォルダが生成される場合もある。この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成方法は,一つの業務システムのためのフォルダを生成するものでも,複数の業務システムのためのフォルダを生成するものでもよい。
この発明によると,入力レポートと業務システムに与えられるフォルダとは互いに独立して存在する。たとえば,入力レポートが,ユーザ(企業の従業員等)が個々のまたはグループとしての行動ないしは活動の記録または報告として位置づけられるものであり,その入力レポートのデータをそのまま業務システムに与えるべきフォルダとして用いることができなくても,入力レポートから,業務システムが要求するデータを,業務システムが要求する形式で含むフォルダが生成されるので,ユーザは業務システムに与えるべきフォルダを意識して業務システムの要求に合わせてデータを入力をする(入力レポートを作成する)必要がない。ユーザはその行動ないし活動の記録または報告としての入力レポートを作成するという観点からデータの入力を行うことができる。
また,入力レポートとフォルダとが互いに独立しているので,入力レポートを入力するために用いられる端末装置と業務システムとの関係が固定化されることがない。レポート入力端末装置に合わせて業務システムを改変,改造,新設等する必要がなく,既存の業務システムを有効利用することができる。
またこの発明によると,入力レポートは一旦データベースに蓄積され,その後,フォルダの生成に必要とされる入力レポートおよび入力レポート中のデータが,業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで選択または加工されてフォルダが生成される。すなわち,業務システムの処理実行時に合わせて入力レポートを入力する必要がない。業務システムの処理実行時よりも前であることが好ましいが,任意のときに入力レポートを入力することができる。業務システムが要求するデータを業務システムが要求するタイミングで,業務システムが要求するフォーマットで,入力レポートの入力とは別に入力する作業を原則的に省くことができるので,データ入力作業の負担を軽減することができる。
一実施態様では,上記入力レポートから上記フォルダをどのようにして生成するかを定めたフォルダ生成定義にしたがって,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により上記フォルダを生成する。フォルダ生成定義にしたがって,データベースに蓄積されたレポートおよびレポート中のデータを選択または加工して,業務システムに引き渡すフォルダを生成することができる。
上記フォルダの生成に用いるべきレポートの選択定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートの中から選択し,上記入力レポートから上記フォルダをどのようにして生成するかを定めたフォルダ生成定義にしたがって,選択した入力レポート中のデータの選択または加工により上記フォルダを生成するようにしてもよい。
フォルダの生成に用いるべき入力レポートを選択するためのレポート選択定義は,たとえば,次のような定義を含ませることができる。
その1は,フォルダの生成に用いるべきレポートの期間を定めたレポート期間定義である。上記フォルダの生成に用いるべきレポートの期間を定めたレポート期間定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき期間に含まれる入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートに付随する時に関連するデータに基づいて選択する。フォルダの生成に用いるべきレポートの期間は,即時,時間(時刻範囲),日(日付範囲)または月(月範囲)を含む。
その2は,フォルダの生成に用いるべきレポートの種類を定めたレポート種類定義である。この場合,上記入力レポートの識別符号は,入力レポートの種類を識別する符号を含む。上記フォルダの生成に用いるべきレポートの種類を定めたレポート種類定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき種類の入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートの識別符号に基づいて選択する。
その3は,上記フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ項目を定めたレポート項目定義である。上記フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ項目を定めたレポート項目定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートが含むデータ項目に基づいて選択する。
その4は,フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ値を定めたデータ値定義である。上記フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ値を定めたデータ値定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートが含むデータ値に基づいて選択する。データ値には,入力レポートの作成者の氏名,所属部署,所属地域,データ属性などが含まれる。
上記4つの選択方法のうち,いずれか2以上の選択方法の組合せによって選択されたレポートを,フォルダの生成に用いるようにしてもよい。たとえば,特定の種類のレポートのうち,特定の期間内に含まれる時に関連するデータを持つレポートをフォルダの生成に用いる場合には,レポート種類定義およびレポート期間定義に基づくレポートの選択が行われる。特定の種類のレポートのうち,特定のデータ値を持つレポートをフォルダの生成に用いる場合には,レポート種類定義およびデータ値定義に基づくレポートの選択が行われる。いずれにしても,選択されたレポート中のデータの選択または加工により,業務システムに引き渡されるフォルダが生成される。
この発明は,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータを生成するためのプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体を提供する。記録媒体は,半導体記憶装置,磁気記録媒体,光記録媒体,光磁気記録媒体,その他の可搬型,固定型の記録媒体を含む。
この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータを生成するためのプログラムは,オペレーティングシステム・プログラム(OS)のような基本プログラムと業務システムにおいて業務処理を実行するプログラムのような応用プログラムの中間的なプログラム,いわゆるミドルウエアとして位置づけられる。
この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートの生成システムへの入力をその識別符号の入力とともに受付け,入力された入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するために生成システムのデータベースに蓄積し,上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡すように上記生成システムを制御することを特徴とする。
また,この発明は,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムも提供する。この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムは,ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートをその識別符号とともに受付ける入力レポート受付手段,上記入力レポート受付手段によって受付けられた入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するためにデータベースに蓄積するように,上記データベースを制御するデータベース制御手段,ならびに上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積された入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡すフォルダ生成/引き渡し手段を備えたことを特徴とする。
この発明による典型的なユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,次の通りである。すなわち,このユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を受付けて定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御する定義受付プログラム,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを受付けてレポート記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御するレポート受付プログラム,レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにコンピュータを制御するレポート選択プログラム,ならびに選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するようにコンピュータを制御するフォルダ・データ生成プログラムを含むものである。
次のようにこの発明を規定することもできる。すなわち,この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,コンピュータを,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,フォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,およびレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段,上記レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するレポート選択手段,ならびに上記レポート選択手段によって選択されるレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するフォルダ・データ生成手段として機能させるためのものである。
定義データ記憶手段(定義データ記憶装置)にフォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義が記憶される。フォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義の定義データ記憶手段への記憶には,コンピュータに備えられる入力装置から入力されて記憶される態様,コンピュータに備えられるデータ読取装置によって読取られて記憶される態様,ネットワークを通じて受信されて記憶される態様,その他の態様を含む。次に説明するように,この発明によるプログラムは,コンピュータが,定義データ記憶手段に記憶されるフォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義に基づいて,業務システムに与えられるべきフォルダのデータ項目のデータを生成するように,コンピュータを制御する。上記定義受付プログラム,レポート受付プログラム,レポート選択プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラム,後述する起動プログラム,レポート督促プログラム,ならびにユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,それぞれがそれぞれの機能を実現するための独立したプログラムであっても,一つのプログラムにおける特定の機能を実現するプログラム部分(ルーチン)であってもよい。
レポート記憶手段(レポート記憶装置)にレポートが記憶される。レポート記憶手段へのレポートの記憶も,コンピュータに備えられる入力装置から入力されて記憶される態様,コンピュータに備えられるデータ読取装置によって読取られて記憶される態様,ネットワークを通じて受信されて記憶される態様,その他のの態様を含む。
レポート記憶手段に記憶されるレポートは,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つものである。時データが表す時は,日付(年月日),時刻(時分秒),四半期(春期,夏期,秋期,冬期),半期(上半期,下半期),その他の時を表す概念を含む。
時データは,レポートのデータ項目のデータの一つであってもよいし,データ項目とは別にレポートに付随するものであってもよい。レポートが持つ時データには,レポートを入力するための端末装置(レポート入力端末装置)を用いてユーザが入力する日付,時刻等を用いてもよいし,レポート入力端末装置に備えられる計時装置に基づくものであってもよい。レポート記憶手段に記憶された時点の日付,時刻等を,レポートが持つ日付または時刻等としてもよい。いずれにしても,レポート記憶手段に記憶されるレポートのそれぞれが,時データを持つ。
フォルダのデータ項目のデータの生成は,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持ち,レポート記憶手段に記憶されるレポートに関するデータに基づいて生成される。フォルダのデータ項目とレポートのデータ項目とは同じものもあれば異なるものもある。いずれにしても,フォルダのデータ項目のデータが生成されることによって,業務システムに与えられるべきフォルダのデータ項目のデータを持つフォルダが作成されることになる。レポートに関するデータは,レポート内のデータのみならず,レポートの存在に関するデータを含むものである。
フォルダの作成において,定義データ記憶手段に記憶されるフォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義が参照される。
レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データがレポート選択定義に定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,およびレポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちのいずれか一つの条件の沿うレポートが選択される。
レポート選択定義によって定められるレポートの期間は,業務システムに与えられるべきフォルダの締め(ターミナル・ポイント),たとえば,締め日,締め時刻,締め四半期,締め半期等に応じた範囲(日付範囲,時刻範囲,四半期範囲,半期範囲等)を意味する。たとえば,業務システムに与えられるべきフォルダの作成の締めが毎月20日であれば,その業務システムに与えられるべきフォルダについてのレポート選択定義によって定められる期間は,前月21日から今月20日の日付範囲となる。業務システムに与えられるべきフォルダの作成の締めが2時間おきの時刻(たとえば,10時,12時,14時)であれば,その業務システムに与えられるべきフォルダについてのレポート選択定義によって定められる期間は,8時〜10時,10時〜12時,12時〜14時の時刻範囲となる。
フォルダの作成に用いるべきレポートの期間は,曜日によって決められることもある。たとえば,業務システムに与えられるべきフォルダの締めが毎週金曜日であれば,その業務システムに与えられるべきフォルダについてのレポート選択定義によって定められる期間は,先週土曜日に相当する日付から今週金曜日に相当する日付の日付範囲となる。
レポート記憶手段に記憶されるレポートは,上述のようにそれぞれ時データを持つので,レポートが持つ時データに基づいて,レポート選択定義において定義された期間に含まれる日付,時刻等を持つレポートを,フォルダの作成に用いられるべきレポートとして選択することができる。
また,レポート記憶手段に記憶されるレポートは,それぞれレポート種類符号を持つので,レポートが持つレポート種類符号に基づいて,レポート選択定義において定義された種類のレポートを,フォルダの作成に用いられるべきレポートとして選択することができる。レポート種類符号は,レポートのデータ項目のデータの一つであってもよいし,データ項目のデータとは別に,レポートに付随するものであってもよい。
さらに,レポート記憶手段に記憶されるレポートは,それぞれレポート・データ項目のデータを持つので,レポートが持つレポート・データ項目のデータに基づいて,レポート選択定義において定義されたレポート・データ項目のデータを持つレポートを,フォルダの作成に用いられるべきレポートとして選択することができる。
上記レポート選択定義に,フォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきデータ値(レポート作成者の所属する部署,その部署の地域,レポート作成者の氏名,データ値の属性等)を含ませておき,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたデータ値を持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにしてもよい。また,これらのすべての条件に沿うレポートを選択するようにしてもよい。
選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記定義データ記憶手段に記憶されたフォルダ・データ生成定義にしたがって上記フォルダのデータ項目のデータが生成される。
フォルダのデータ項目のデータを,どのようにして生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義は,たとえば,次の(i)〜(iii)のうちのいずれか一つまたは複数を含む。
(i)上記レポート中のデータ項目のデータを,フォルダの対応するデータ項目のデータとすることを定めたもの。
(ii)上記レポート中の一または複数のデータ項目のデータに所定の処理を施して得られるデータを,上記フォルダのデータ項目のデータとすることを定めたもの。所定の処理の例には,レポート中の特定のデータ項目のデータと他の特定のデータ項目のデータとを利用した四則演算処理,この四則演算処理により得られたデータと所定値とを用いてさらに四則演算する処理等がある。
(iii)選択されたレポートの数を,上記フォルダのデータ項目のデータとすることを定めたもの。
いずれにしても,選択されたレポートに関するデータにしたがって,フォルダ・データ生成定義に基づいて,フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータが生成(決定)される。
生成されたデータを持つフォルダが業務システムに与えられる。生成されたフォルダのデータ項目のデータに対してデータ・フォーマット変換等の処理を行い,データ・フォーマット変換等の処理が施されたデータを持つフォルダを,業務システムに与えるようにしてもよい。業務システムは,与えられたフォルダに基づいてビジネスアプリケーションを実行する。一つの業務システムに対して,一種類のフォルダが作成されることもあるし,業務システムが要求する場合には複数種類のフォルダが作成される場合もある。この発明によるユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラムは,一つの業務システムのためのフォルダを作成するものでも,複数の業務システムのためのフォルダを作成するものでもよい。
この発明によると,レポートと業務システムに与えられるフォルダとは互いに独立して存在する。たとえば,レポートが,ユーザ(企業の従業員等)が個々のまたはグループとしての行動ないしは活動の記録または報告として位置づけられるものであり,そのレポートのデータをそのまま業務システムに与えるべきフォルダとして用いることができなくても,定義データ記憶手段に記憶されるフォルダ・データ生成定義にしたがって,レポートに関するデータに基づいて業務システムが要求するデータ項目のデータを持つフォルダが作成されるので,ユーザは業務システムに与えるべきフォルダを意識して業務システムの要求に合わせてデータを入力をする(レポートを作成する)必要がない。ユーザはその行動ないし活動の記録または報告としてのレポートを作成するという観点からデータの入力を行うことができる。
また,レポートとフォルダとが互いに独立しているので,レポートを入力するために用いられる端末装置と業務システムとの関係が固定化されることがない。たとえば,使いやすい新しいレポート入力端末装置が開発された場合には,フォルダ・データ生成定義として,新しいレポート入力端末装置から入力されるレポートからどのようにしてフォルダ・データを生成するかを定めれば,新しいレポート入力端末装置であっても業務システムに与えるべきフォルダの作成に用いることができる。レポート入力端末装置に合わせて業務システムを改変,改造,新設等する必要がなく,既存の業務システムを有効利用することができる。
またこの発明によると,レポートは一旦レポート記憶手段に記憶(蓄積)され,その後,フォルダの作成に必要とされるレポートが選択され,選択されたレポートに関するデータに基づいて,フォルダが作成される。すなわち,業務システムの処理実行時に合わせてレポートを入力する必要がない。業務システムの処理実行時よりも前であれば,任意のときにレポートを入力することができる。業務システムが要求するデータを業務システムが要求するタイミングで,業務システムが要求するフォーマットで,レポートの入力とは別に入力する作業を原則的に省くことができるので,データ入力作業の負担を軽減することができる。
一実施態様では,上記フォルダ・データ項目定義は,一つのフォルダに含まれる複数のデータ項目を定めたものである。この場合,上記フォルダ・データ生成定義では,レポートに関するデータからどのようにして上記一つのフォルダに含まれる複数のデータ項目のデータのそれぞれを生成するかが定められる。
好ましくは,上記定義受付プログラムは,複数種類のフォルダが必要な場合には,これらの複数種類のフォルダのそれぞれについて,フォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義を,定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御するものである。一つまたは複数の業務システムに与えるべき複数種類のフォルダを作成することができる。
この発明によると,一の種類のレポート(レポートは複数あってもよい)を用いて複数種類のフォルダを作成することも可能である。たとえば,一の種類のレポートに複数のデータ項目のデータが含まれている場合には,レポート中のデータの一部を一の種類のフォルダの作成に用い,同じレポート中の他のデータ(上記の一部のデータを含んでいてもよい)を他の種類のフォルダの作成に用いることによって,一の種類のレポートから複数種類のフォルダを作成することができる(レポート・データの分解)。また,一の種類のレポートに含まれる特定のデータ項目のデータを,複数種類のフォルダの作成に共通に用いることもできる(レポート・データの共用)。同一のデータを一または複数の業務システムに入力する必要がなくなるので,データ入力作業が簡便なものとなる。
もちろん,複数種類のレポートを用いて,一の種類のフォルダを作成することも可能である。この場合には,一の種類のレポート中に含まれる一または複数のデータ項目のデータと,他の種類のレポートに含まれる一または複数のデータ項目のデータとを含むフォルダが作成される(レポート・データの合成)。
好ましい実施態様では,上記定義受付プログラムは,業務システムに与えられるべきフォルダのデータ項目のデータを生成するタイミングを定めたフォルダ・データ生成トリガ定義を,上記定義データ記憶手段にさらに記憶するようにコンピュータを制御するものである。この場合には,上記フォルダ・データ生成トリガ定義において定められたタイミングに,上記レポート選択プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラムを起動させるようにコンピュータを制御する起動プログラムがさらに設けられる。フォルダ・データ作成トリガ定義において定義されるタイミングも,日付(年月日),時刻(時分秒),四半期(春期,夏期,秋期,冬期),半期(上半期,下半期),その他の時を表す概念を含む。フォルダ・データ作成トリガ定義において定められたタイミングに,レポート記憶手段からレポートが選択され,選択されたレポートに関するデータに基づいてフォルダが作成される。
さらに他の好ましい実施態様では,上記定義受付プログラムは,上記レポート記憶手段に記憶されるべきレポートの入力期限を定めたレポート入力期限定義を,上記定義データ記憶手段にさらに記憶するようにコンピュータを制御するものである。この場合,上記フォルダ・データ生成トリガ定義において定められたタイミングよりも前のタイミングにおいて,上記レポート選択定義において定められた期間に含まれる時データ,上記レポート選択定義において定められた種類,または上記レポート選択定義において定義されたレポート・データ項目のデータをもつレポートが,上記レポート入力期限定義において定められた期限までに上記レポート記憶手段に記憶されているかどうかを判定し,上記レポート入力期限定義において定められた期限までにレポートがレポート記憶手段に記憶されていないと判定した場合に,そのレポートをレポート記憶手段に記憶すべき旨を表すデータを出力するようにコンピュータを制御するレポート督促プログラムがさらに設けられる。
たとえば,レポート記憶手段に記憶されるべきレポートの入力期限を定めたレポート入力期限は,周期的または定期的(たとえば,毎日,毎週,隔週等)にレポート記憶手段に記憶されるべき,そのような種類のレポートについて定められる。周期的または定期的にレポート記憶手段に記憶されるべきレポートが,周期的または定期的にレポート記憶手段に記憶されていなければ,記憶されているべきレポートが記憶されていないと判定される。この意味で,レポートの入力期限定義は,レポート記憶手段に記憶されているべきレポートを特定するデータと言える。レポートは時データを持つので,たとえば,毎日入力されるべきレポートであれば,上記レポート選択定義において定められた期間におけるすべての日付を持つレポートが,揃っているかどうか判定されることになる。
フォルダの作成に用いられるべきレポートがレポート記憶手段に未だ記憶されていない場合に,レポートを入力すべき旨をユーザに促すことができる。たとえば,電子メール,ファクシミリ,その他の通信手段によって,未到着レポートをレポート記憶手段に記憶すべき旨を表すデータが出力(送信)され,たとえば,ユーザが使う入力端末装置に表示される。
この発明は,定義データを受付けて定義データ記憶手段に記憶させるためのプログラムも提供している。この発明による定義受付プログラムは,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義の入力装置からの入力を受付け,受付けたフォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義を,定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御する。
この発明はさらに,フォルダの作成に用いるべきレポートの選択の処理と,フォルダのデータ項目のデータの生成の処理とをコンピュータに実行させるプログラムも提供している。この発明によるプログラムは,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持ち,レポート記憶手段に記憶されたレポートのうち,時データが,レポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポートの期間に含まれるという条件に沿うレポート,レポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,およびレポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにコンピュータを制御するレポート選択プログラム,ならびに選択されたレポートに関するデータに基づいて,フォルダ・データ項目定義に定められたフォルダのデータ項目のデータを,レポートに関するデータからどのようにして生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義にしたがって,生成するようにコンピュータを制御するフォルダ・データ生成プログラムを含むものである。
上述のフォルダの作成に用いるべきレポートの選択の処理と,フォルダのデータ項目のデータの生成の処理とをコンピュータに実行させるプログラムに含まれる上記レポート選択プログラムおよび上記フォルダ・データ生成プログラムは,一実施態様では,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めた上記フォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,レポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めた上記フォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,ならびに時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段を備えたコンピュータを制御するものである。
上述したユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム,その一部としての定義受付プログラム,レポート受付プログラム,レポート選択プログラム,フォルダ・データ生成プログラム,起動プログラムおよびレポート督促プログラムは,その一つ,そのいくつかまたは全部の組合せが記録媒体に記録されて販売,使用されるか,またはネットワークを介して提供される。この発明はこのようなプログラム記録媒体も提供している。
この発明はさらに,他のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムも提供している。この発明によるシステムは,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段,上記レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義に定められた期間に含まれるとう条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するレポート選択手段,ならびに上記レポート選択手段によって選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するフォルダ・データ生成手段を備えたものである。
この発明は,上述のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムに適した方法も提供している。すなわちこの方法は,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,レポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,ならびに時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段を設け,レポート記憶手段に記憶されたレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択し,選択したレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成することを特徴とする。
第2図は,ホスト・コンピュータにおける処理を表す処理ブロック図である。
第3a図はレポート定義の一例を,第3b図はフォルダ定義の一例をそれぞれ示す。
第4a図は未着レポート督促定義の一例を,第4b図はフォルダのデータの生成の仕方の定義の一例を,第4c図は業務システムへのフォルダの引渡し定義の一例を,それぞれ示す。
第5図は,ホスト・コンピュータによる主な処理の流れを示すフローチャートである。
第6図は,入力端末装置と,ホスト・コンピュータと,業務システムとの関係を示す。
第7図は,レポート・データベースの内容を示す。
第8図は,給与システム用フォルダの作成の様子を示す。
第9図は,旅費交通費精算システム用フォルダの作成の様子を示す。
第10図は,売上予想システム用フォルダの作成の様子を示す。
第11図は,売上管理システム用フォルダの作成の様子を示す。
第12図は,給与システム用フォルダ,旅費交通費精算システム用フォルダ,売上予想システム用フォルダおよび売上管理システム用フォルダの作成に用いられるレポートの期間(締め日)を示す。
一方,企業等は,企業等としての業務(社内または組織内業務を含む)を実行または補助するために業務システム(業務システムプログラムがインストールされたコンピュータシステム)を備えている。業務システムを例示すれば,それは,給与システム,旅費交通費精算システム,売上予想システム,売上管理システム等である。これらの業務システムは,システム特有のデータを要求する。業務システムが要求するデータのまとまりを,上記レポートと区別するために,「フォルダ」という。以下の説明において,レポートとフォルダとは明確に区別される。
第1図は,企業等の従業員等がレポートを入力するための入力端末装置と,入力されたレポートと,企業の業務を実行または補助するための業務システムと,業務システムが要求するフォルダとの関係の例を示すものである。
第1図に示す例では,入力端末装置AによりレポートAが入力(作成)され,入力端末装置BによりレポートBが入力(作成)される。レポートAとレポートBの2種類のレポートに関するデータに基づいてフォルダAが作成される。レポートBに関するデータに基づいてフォルダBが作成される。レポートBは,フォルダAとフォルダBの両方の作成に用いられる。フォルダAは業務システムAに与えられ,フォルダBは業務システムBに与えられる。業務システムAは与えられたフォルダAに基づいて所定の業務処理を実行する。業務システムBはフォルダBに基づいて所定の業務処理を実行する。
レポートは,企業等の従業員等の行動ないしは活動の記録または報告に適合した観点からフォーマット(形式)とその内容(データ項目)が定められる。他方,フォルダは業務システムが実行する業務処理に応じて業務システムが要求するデータを過不足なく含むものでなければならない。したがって,レポートの内容(データ項目とデータ)とフォルダの内容(データ項目とデータ)とが一部重複することはあり得るとしても,必ずしも一致するものではなく,多くの場合,互いに異なるものである。
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムは,入力端末装置を用いて入力される1または複数のレポートに関するデータに基づいて,所定または所与のタイミングにおいて特定の業務システムが要求するフォルダを作成するものである。ここでユーザとは入力端末装置を用いてレポートを入力する企業等の従業員等を指す。すなわち,ユーザの行動ないしは活動の記録または報告に適合した形態で入力が可能であり(ユーザ適合型),しかも業務システム(ビジネスアプリケーション)が要求するデータであるフォルダのデータを生成するシステムという意味で,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムと命名される。
第2図は,入力端末装置(後述のように,さまざまな種類の入力端末装置が利用可能である)から入力される1または複数のレポート1に関するデータに基づいて,業務システムに与えるべきフォルダ2のデータを生成するために,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムにおいて行われる処理を表す機能ブロック図である。第3a図〜第4c図は,定義データベース33に記憶される定義データの種類と,各定義データにおいて定義される内容を示すものである。
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムは,レポート・データベース(記憶手段)31,フォルダ・データベース(記憶手段)32および定義データベース(記憶手段)33を備えたホスト・コンピュータ30を中核にして実現される。ホスト・コンピュータ30は,ホスト・コンピュータ30を統括的に制御するためのCPU,データ,指示,指令等を入力するための入力装置(キーボード,マウス等),コマンド,文字,数字,記号,画像等を表示するための表示装置(CRTディスプレイ等),ネットワークを介して他の装置とデータ等の送受信を行うための送受信装置(モデム等),バッファエリア,ワークエリアを提供するメモリ,ホスト・コンピュータ30を,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムとして機能させるためのユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム,上述のレポート・データベース31,フォルダ・データベース32および定義データベース33等を記憶するための記憶装置(ハードディスク等)を備えたコンピュータ・システムである。
ホスト・コンピュータ30をその処理機能(処理手段)の観点から見ると,定義データ受付設定機能(手段)(機能ブロック5)と,レポート保存管理機能(手段)(機能ブロック10)と,フォルダ作成機能(手段)(機能ブロック20)とに大別される。
定義データ受付設定機能(定義データ受付手段,定義データ受付プログラム)5は,ホスト・コンピュータ30に備えられた入力装置から入力される定義データの入力(設定)を受付け,定義データベース33に記憶する機能である。定義データ受付設定機能5によって,定義データベース33に定義データが記憶される。定義データベース33に記憶される定義データの内容については,詳しくは後述する。ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムは,定義データベース33に記憶された定義データに基づいて動作することを基本とする。たとえば,表示装置の表示画面上に,各定義の入力欄が表示され,定義入力欄にキーボードから定義データが入力される。入力された定義データが定義データベース33に記憶される。定義入力欄を表示画面上に表示する処理,キーボードが用いられて入力される定義データの入力を受付ける処理,入力された定義データを定義データベース33に記憶させる処理等が,定義データ受付設定機能5によって実行される。
レポート保存管理機能10は,より詳細には,レポート受付機能(手段)(機能ブロック11),レポート群管理機能(手段)(機能ブロック12),レポート修正機能(手段)(機能ブロック13)および未着レポート督促機能(手段)(機能ブロック14)を含む。これらの各機能の内容は次の通りである。
レポート受付機能(機能ブロック11):
レポート受付機能11(レポート受付手段,レポート受付プログラムの一部)は,入力端末装置から入力されるレポートを受付ける機能である。レポートの受付けには,入力端末装置からネットワークを介して送信されるレポートをホストコンピュータ30において受信すること,記録媒体(フレキシブルディスク等)に記録されたレポートを,入力端末装置またはホストコンピュータ30においてその記録媒体から読出すことを含む。
入力端末装置からは,一または複数種類のレポートが入力される。入力端末装置から入力されるレポートは,いずれもそのレポートの種類を識別するための符号(レポート名等),レポートに含まれるデータ項目のデータ,日付を表すデータ,レポートの作成者の氏名等(これらの一部がレポート識別符号を構成してもよい)を含む。入力端末装置から入力され,レポート受付機能12において受付けられたレポートに日付データが存在しない場合には,レポート受付機能12は受付けたレポートに日付データを付加する処理も行う。これによりレポート・データベース31に記憶されるレポートは,必ず日付(時データ)を持つものとなる。
レポート群管理機能(機能ブロック12):
レポート群管理機能12(レポート群管理手段,レポート受付プログラムの一部)は,レポート受付機能11によって受け付けられた(入力された)レポートを管理する機能である。新規レポートのレポート・データベース31への記憶(保存または登録),不要レポートのレポート・データベース31からの削除,レポート・データベース31に記憶されているレポートのレポート・データベース31からの読出し,レポート・データベース31の修復等の処理を行う。レポートをレポート・データ・ベース31に記憶するごとに,記憶されたレポートのそれぞれを識別するための受付符号(記号,番号)をレポートに付与するようにしてもよい。
レポート修正機能(機能ブロック13):
レポート修正機能13(レポート修正手段)は,レポート・データベース31に記憶されているレポートへのデータの追加,削除,変更等を行う機能である。レポート・データベース31に記憶されているレポートへのデータの追加,削除,変更等の指示(指令)は,ホスト・コンピュータ30に備えられた入力装置から入力される。もちろん,ホスト・コンピュータ30にネットワークを介して接続されたコンピュータ(入力端末装置を含む)を用いて,レポート・データベース31に記憶されているレポートへのデータの追加,削除,変更等の指示(指令)を入力し,入力された指示をホスト・コンピュータ30の送受信装置において受信させるようにしてもよい。入力された,または受信された指示に基づいて,レポート・データベース31に記憶されているレポートに対して,レポート修正機能13によってデータの追加,削除,変更等が行われる。また,レポート修正機能13は,レポート・データベース31に記憶されているレポートへのデータの追加,削除,変更等が行われた場合に,その履歴を記憶させる機能も持つ。
未着レポート督促機能(機能ブロック14):
未着レポート督促機能14(未着レポート督促手段,未着レポート督促プログラム)は,レポート・データベース31に記憶されているべきレポートがレポート・データベース31に記憶されていない場合に,そのレポートの督促を行う機能である。レポートの種類ごとに定義データベース33に記憶されるレポート定義33a(第3a図)は,そのそれぞれにレポートの発信者および責任者に関する定義およびレポート発信サイクルに関する定義を持つ。レポートの発信者および責任者に関する定義は,入力端末装置を用いてレポートを入力し,レポートをレポート・データベース31に記憶させるべき従業員等の氏名(一般には複数である)および責任者の氏名である。レポート発信サイクルに関する定義は,レポートが,どのようなサイクルで(毎日,随時等)レポート・データベース31に記憶されるべきかを示すものである。すなわち,レポートの種類ごとに設けられるレポート定義33a中のレポート発信者および責任者に関する定義では,レポートの種類ごとに,いずれのユーザがそのレポートを入力すべきであるかが定められており,レポート定義33a中のレポート発信サイクルに関する定義では,レポートの種類ごとに,レポートの入力されるべきタイミング(期限)が定められている(レポート・データベース31に記憶されているべきレポートを特定するデータと言える)。すなわち,レポートの発信者および責任者に関する定義と,レポート発信サイクルに関する定義とは,誰が(いずれのユーザが),いつまでに,どの種類のレポートを入力し,レポート・データ・ベース31に記憶させるべきであるかを定めている。
未着レポート督促機能14は,レポート・データベース31に記憶されているレポートを検索し,レポートの種類ごとに設けられるレポート発信者および責任者に関する定義によって定められるレポートを入力すべきユーザが,レポート発信サイクルに関する定義に定められた通りに定期的(毎日,毎週,隔週等)に,そのレポートを入力しているかどうかを判断する。すなわち,レポート・データベース31に記憶されているレポートが持つ日付データが,レポート発信サイクル通りに揃っているかが判断される。既にレポート・データベース31に記憶されているべきにも関わらず,未だ記憶されていないレポート(未着レポート)の存在が検出されると,未着レポート督促機能14は,そのレポートを入力すべき特定の従業員等の氏名を抽出する。そして,定義データベース33の未着レポート督促定義33c(第4a図)の督促送付先定義(たとえば,従業員等のそれぞれが所持する携帯電話機の電子メールアドレス)に基づいて,検出された氏名で特定される従業員等の所有する携帯電話機等の入力端末装置に,レポートの入力を督促する文章を送信する等の処理を行う。
未着レポート督促機能14による未着レポートの検出の処理および督促文章の送信の処理は,未着レポート督促定義33cの督促タイミング定義において定められるタイミングにおいて実行される。督促タイミング定義には,フォルダの作成日(業務システムへのフォルダの引渡し定義33e(第4c図)において,フォルダの種類ごとに定められる)から何日前に未着レポートの検出,督促を実行するか等が定められている。
レポート・データベース31に記憶されたレポートのデータに基づいて,フォルダ作成機能(機能ブロック20)による処理が行われる。
フォルダ作成機能(手段)20は,より詳細には,フォルダ作成日認識機能(手段)(機能ブロック21),締め日に合わせたレポートの抽出(選択)機能(手段)(機能ブロック22),フォルダ・データの生成機能(手段)(機能ブロック23)およびフォーマット変換およびフォルダ出力機能(手段)(機能ブロック24)を含む。各機能(手段)の内容は次の通りである。
フォルダ作成日認識機能(機能ブロック21):
フォルダ作成日認識機能21(起動手段,起動プログラム)は,ホスト・コンピュータ30のマシン・タイムの表す日付に基づいて,その日付が業務システムに与えられるべきフォルダの作成日(定義データベース33に記憶される業務システムへのフォルダ引渡し定義33e(第4c図)において,フォルダの種類ごとにそれぞれ定められるフォルダの作成タイミング(トリガ)である)に相当する場合に,フォルダの作成処理を開始させる(フォルダの作成を開始させるように,ホスト・コンピュータ30を制御する)機能である。具体的には,次に説明する締め日に合わせたレポート抽出(選択)機能22による処理,フォルダ・データの生成機能23による処理,フォーマット変換およびフォルダ出力機能24による処理が行われる。フォルダ作成日認識機能21によって,作成されるべきフォルダの種類が特定されることになる。
締め日に合わせたレポートの抽出(選択)機能(機能ブロック22):
締め日に合わせたレポートの抽出(選択)機能22(レポート抽出(選択)手段,レポート抽出(選択)プログラム)は,レポート・データベース31に記憶されているレポートの中から,フォルダの作成に用いるべき種類のレポートであって,かつ所定の日付範囲に含まれる日付を持つレポートを,レポート・データベース31から抽出(選択)する機能である。フォルダの作成に用いるべきレポートの種類は,定義データベース33に記憶されるフォルダのデータの生成の仕方の定義33d(第4b図)において,フォルダの種類ごとに定められる。フォルダの作成に用いるべきレポートの日付範囲は,フォルダ定義33b(第3b図)において,フォルダの種類ごとに定められる。
フォルダ・データの生成機能(機能ブロック23):
フォルダ・データの生成機能23(フォルダ・データ生成手段,フォルダ・データ生成プログラム)は,上述の締め日に合わせたレポートの抽出機能22によって抽出されたレポートを用いて,業務システムに与えられるべきフォルダのデータ項目のデータを生成する機能である。業務システムに与えられるフォルダは,一または複数のデータ項目を含み,フォルダのデータ項目のデータがフォルダ・データの生成機能23によって生成される。生成されたフォルダ・データを持つフォルダは1つの場合もあれば,複数の場合もある。フォルダ・データの生成機能23によって,レポートのデータ項目のデータをフォルダの対応するデータ項目のデータとする,レポートの一または複数のデータ項目のデータに所定の処理を施して得られるデータをフォルダのデータ項目のデータとする,抽出されたレポートの数をフォルダのデータ項目のデータとする,といった処理が行われる。フォルダ・データの生成の仕方は,定義データベース33に記憶されるフォルダのデータの生成の仕方の定義33d(第4b図)において,フォルダの種類ごとおよびフォルダに含まれるデータ項目ごとに定められる。
フォーマット変換およびフォルダ出力機能(機能ブロック24):
フォーマット変換機能は,フォルダ・データの生成機能23によって生成されたフォルダのデータを,業務システムが要求するデータ・フォーマットに変換する処理を行う機能である。フォーマット変換は,定義データベース33に記憶される業務システムへのフォルダ引渡し定義33e(第4c図)のフォルダのフォーマットの定義に基づいて実行される。フォーマット変換により,業務システムに与えられるフォルダが完成する。またフォルダ出力機能は,完成したフォルダを業務システムに転送または送信する,完成したフォルダをホスト・コンピュータ30の記憶装置の所定のパス(アドレス)に保存する等の処理を行うものである。
定義データベース33(第3a図〜第4c図)について説明する。定義データベース33に記憶される定義データには,次のものがある。
レポート定義33a(第3a図)
レポート定義33aは,レポートの種類ごとにそれぞれ定義データベース33に記憶される。レポート定義33aには,レポートの種類に関する定義(レポートの種類名または種類符号等),レポートに含まれるデータ項目に関する定義(データ項目名),レポートの日付設定に関する定義(たとえば,入力端末装置に入力された日付をレポートの日付とする,ホスト・コンピュータ30に入力されたときの日付をレポートの日付とする等),レポートの発信者(レポートを入力すべき従業員等の氏名(一般には複数である))および責任者の定義,レポート発信サイクルの定義(毎日,随時等)が含まれる。データ項目に関する定義には,データ項目ごとに,そのデータ項目のデータが数値データであるか,文字データであるか等のデータ属性に関する定義も含まれる。
フォルダ定義33b(第3b図)
フォルダ定義33bは,フォルダの種類ごとにそれぞれ定義データベース33に記憶される。フォルダ定義33bには,フォルダの種類に関する定義(フォルダの種類名または種類符号等),フォルダに含まれるデータ項目に関する定義,フォルダの作成サイクル(毎時,毎週,隔週,毎月等)に関する定義,締め(ターミナル・ポイント)に関する定義が含まれる。
締め(ターミナル・ポイント)とは,一定周期の期間の始期および終期を特定するものである。たとえば,締め日が毎月20日であること,締め日が毎週金曜日であること等が定義される。締め日が毎月20日であれば,先月21日〜今月20日までの日付範囲が周期とされる。締め日が毎週金曜日であれば,先週土曜日から今週金曜日に相当する日付範囲が周期とされる。上述の締め日に合わせたレポートの抽出機能22は,フォルダ定義33bにおいて定められた締め日によって特定される日付範囲に含まれる日付データ(時データ)を持つレポートを,レポート・データベース31から抽出する。
未着レポート督促定義33c(第4a図)
未着レポート督促定義33cは,レポート・データベース31に記憶されているべきレポートが未だ記憶されていない場合に,レポートを入力(発信)すべき発信者および/または責任者が所有する入力端末装置等にレポートの入力を催促するための文章等を送信等するための定義である。未着レポート督促定義33cは,レポートの種類ごとに記憶される。未着レポート督促定義33cには,督促タイミングの定義(フォルダの作成日(次に説明する業務システムへのフォルダの引渡し定義において定められる)から何日前に未着レポートの検索および督促をするか等),督促送付先定義(たとえば,電子メールによって督促を行う場合には電子メール・アドレス)が含まれる。
フォルダのデータの生成の仕方の定義33d(第4b図)
フォルダのデータの生成の仕方の定義33dは,フォルダの種類ごとに定められる。上述のように,一または複数のレポートに関するデータに基づいてフォルダが作成される。フォルダのデータの生成の仕方の定義33dは,フォルダのデータ項目のデータを,いずれの種類のレポートに関するデータからどのようにして生成するかを,フォルダの項目ごとに定めたものである。フォルダのデータの作成の仕方の定義33dは,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類の定義を含み,レポートの種類の定義に定められる種類のレポートが用いられてフォルダのデータ項目のデータが生成される。レポートに関するデータとは,レポート項目のデータ,レポートの種類,識別符号,レポートの数等を含む。たとえば,(1)レポートの特定のデータ項目のデータをそのまま用いる,(2)レポートの特定のデータ項目のデータに所定の処理(特定のデータ項目のデータと他の特定のデータ項目のデータとを用いて四則演算する等)を施すことによって得られるデータを用いる,(3)締めに合わせたレポートの抽出機能22によって抽出されたレポートの数を用いる,といった定義が,フォルダのデータ項目のそれぞれに対応して定義される。
業務システムへのフォルダの引渡し定義33e(第4c図)
業務システムへのフォルダの引渡し定義33eは,フォルダの種類ごとに定められる。業務システムへのフォルダの引渡し定義には,業務システムに与えられるフォルダのフォーマット(形式)に関する定義,フォルダの作成(保存)場所(ホスト・コンピュータ30のハードディスク上におけるアドレスまたはパス)に関する定義,業務システムが磁気テープ等の媒体からデータを読出す仕様の場合には媒体の種類に関する定義,フォルダの作成日に関する定義(毎月25日,毎週月曜日等),作成されたフォルダの業務システムへの引渡し日(毎月26日,毎週火曜日等)に関する定義が含まれる。
上述したユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システム(ホスト・コンピュータ30)における各種機能(第2図)は,ホスト・コンピュータ30に設けられるハードディスクに記憶されるプログラムに基づいて実現される。各種機能のそれぞれを実現する複数のプログラム(プログラム・ルーチンを含む)をハードディスクに記憶させてもよいし,複数の機能を実現するプログラム(プログラム・ルーチンを含む)をハードディスクに記憶させてもよい。各種機能をホスト・コンピュータ30に実行させるプログラムは,定義データベース33に記憶された定義データ33a〜33eにしたがって,各種機能を実行する。もちろん,各種機能を実現するハードウエアをホスト・コンピュータ30に設けることによって,各種機能の一部または全部を,ハードウエア処理によって実現することもできる。
第5図は,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムの主な処理動作の流れ(プログラムに基づく処理の流れ)を示すフローチャートである。具体的な処理の説明に先立って,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムの主な処理動作を,概略的に説明しておく。
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムの運用の前準備として,定義データの受付および設定処理が行われる(ステップ50)(第2図に示す機能ブロック図における定義データ受付設定機能5に対応)。
定義データの受付および設定処理において,上述の定義データベース33に定義データ33a〜33eが登録される。すなわち,入力端末装置から入力されるレポートの種類のそれぞれについて,レポート定義33aおよび未着レポート督促定義33cが設定される。業務システムに入力されるべきフォルダのそれぞれについて,フォルダ定義33b,フォルダのデータの生成の仕方の定義33dおよび業務システムへのフォルダ引渡し定義33eがそれぞれ設定される。定義データの受付および設定処理では,ホスト・コンピュータ30の入力装置および表示装置が用いられて,ホスト・コンピュータ30の管理者等によって,レポート定義33a,フォルダ定義33b,未着レポート督促定義33c,フォルダのデータの生成の仕方の定義33dおよび業務システムへのフォルダ引渡し定義33eがそれぞれ設定(入力)される。設定されたこれらの定義は,定義データベース33に記憶(登録)される。
入力端末装置から入力されたレポートの受付が行われる(ステップ51)(レポート受付機能12の処理)。入力端末装置とユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムとがネットワークを介して相互に接続されている場合には,入力端末装置から入力されたレポートが入力装置から(その都度または定期的に)送信され,ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システムにおいて受信される(受付けられる)。
受付られたレポートは,レポート・データベース31に記憶される(ステップ52)(レポート群管理機能11の処理)。
ホスト・コンピュータ30のマシン・タイムが表す日付が,フォルダの種類ごとに定義データベース33に記憶されている業務システムへのフォルダ引渡し定義33e中のフォルダの作成日に相当する日(トリガ・タイミング)である場合に,その種類のフォルダの作成がスタートする(フォルダ作成日認識機能21による処理)(起動プログラムによる,レポート抽出プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラムの起動)。
レポート・データベース31に記憶されたレポートの中から,フォルダのデータの作成の仕方の定義33dで定められるフォルダの作成に用いられるべき種類のレポートであって,かつレポートの持つ日付が,フォルダ定義33bの締め日の定義で定められる期間に属するレポートが抽出(選択)される(ステップ53)(締めに合わせたレポートの抽出(選択)機能22による処理)。抽出(選択)されたレポートはレポート・データ・ベース31に一時的に格納される。
抽出されたレポート・データ・ベース31に格納されているレポートに関するデータに基づいて,フォルダのデータの生成の仕方の定義33dにしたがって,フォルダのデータ項目のデータ(フォルダ・データ)が生成される(ステップ54)(フォルダ・データの生成機能23による処理)。生成されたフォルダ・データが,業務システムが要求するフォーマット(形式)にフォーマット変換され,フォルダが作成される(ステップ55)。作成されたフォルダは,フォルダ・データベース32に記憶される(ステップ56)。フォルダ・データベース32に記憶されたフォルダが業務システムに転送または送信される(または,業務システムがフォルダ・データベース32に記憶されているフォルダを読取る)ことにより,フォルダが業務システムに与えられる(ステップ57)(フォーマット変換およびフォルダ出力機能24による処理)。
上述の例では,フォルダの生成の仕方の定義33dで定められるフォルダの作成に用いられるべき種類のレポートであって,かつフォルダ定義33bにおいて定められる期間に属するレポートを,レポート・データベース31から抽出(選択)しているが,もちろん,特定の期間に属するレポートをレポート・データベース31から抽出する必要がない場合には,フォルダの生成の仕方の定義33dで定められるフォルダの作成に用いられるべき種類のレポートのみを,レポート・データベース31から抽出(選択)してもよい。特定の種類のレポートをレポート・データベース31から抽出する必要がない場合には,フォルダ定義33bにおいて定められる期間に属するレポートのみを,レポート・データベース31から抽出(選択)してもよい。また,レポートの種類およびレポートの期間を利用したレポートの抽出(選択)に代えてまたは加えて,特定のデータ項目を含むレポートをレポート・データベース31から抽出したり,特定のデータ値を含むレポートをレポート・データベース31から抽出したりすることもできる。
また,起動プログラムによって,レポート抽出プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラムを起動させることに代えて,オペレータが,所与のタイミングでレポート抽出プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラムを起動させてもよい。
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システム(ホスト・コンピュータ30)について,以下,その一例を具体的に説明する。第6図は,入力端末装置41,43,44,ホスト・コンピュータ30および業務システム3A〜3Dの相互の関係を示すものである。
ホスト・コンピュータ30に,ネットワーク(有線,無線のいずれをも含む)を介して,タイム・レコーダ41,携帯電話機43およびパーソナル・コンピュータ44が接続されている。また,ホスト・コンピュータ30に,ネットワークを介して,給与システム3A,旅費交通費精算システム3B,売上予想システム3Cおよび売上管理システム3Dが接続されている。
ホスト・コンピュータ30はCPU,入力装置(キーボード,マウス等),表示装置,通信装置,メモリ,ハードディスク等を含む。ホスト・コンピュータ30のハードディスクには,レポート・データベース31とフォルダ・データベース32と定義データベース33が設けられている。レポート・データベース31には,後述するように,タイム・レコーダ41,携帯電話機43およびパーソナル・コンピュータ44から入力される各種のレポート1が記憶される。フォルダ・データベース32にはレポート1に基づいて生成されるフォルダ2が記憶される。定義データベース33には,上述の定義データ33a〜33dが記憶される。上述のように,ホスト・コンピュータ30によって実行される各種機能(第2図参照)がプログラムによって実現される場合には,ホスト・コンピュータ30のハードディスクには,各種機能を実行するためのプログラムも記憶される。
給与システム3A,旅費交通費精算システム3B,売上予想システム3Cおよび売上管理システム3Dのそれぞれが,いわゆる業務システムである。給与システム3Aは従業員等の給与を算出するシステム,旅費交通費精算システム3Bは従業員等が支払った旅費または交通費を精算するシステム,売上予想システム3Cは商品等の売上高を予想するシステム,売上管理システム3Dは商品等の現実の売上高を計算するシステムである。給与システム3Aには給与システム用フォルダ(以下,給与フォルダという)2aが,旅費交通費精算システム3Bには旅費交通費精算システム用フォルダ(以下,旅費交通費精算フォルダという)2bが,売上予想システム3Cには売上予想システム用フォルダ(以下,売上予想フォルダという)2cが,売上管理システム3Dには売上管理システム用フォルダ(以下,売上管理フォルダという)2dがそれぞれ与えられる。与えられたフォルダに基づいてこれらの業務システムがそれぞれ動作する。
会社に設置されたタイム・レコーダ41によって,従業員等が出社または退社するときにタイム・カード42に従業員等の出社時刻,退社時刻等が日付とともに打刻される。また,タイム・レコーダ41によって打刻された従業員等の出社時刻,退社時刻等は,従業員等のそれぞれを識別するための符号(たとえば,従業員名)および日付を表すデータとともに,一時的に記憶された後,またはその都度ホスト・コンピュータ30に送信される。タイム・レコーダ41からホスト・コンピュータ30に与えられるデータを,タイムカード・レポート1aと呼ぶ。もちろん,タイムカード42に打刻された日付および時刻を,従業員等名とともにタイム・レコーダ41とは別のデータ入力用コンピュータを用いて入力し,データ入力用コンピュータに入力されたデータをホスト・コンピュータ30に送信するようにしてもよい。
従業員等は,営業先を訪問した場合には,自己の氏名,訪問日付,訪問ユーザ名等を含むユーザ訪問報告書を作成する(携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44を用いてデータ入力する)。また,会社に出社せずに直接に営業先を訪問した場合,有給をとった場合等には,従業員等は,出勤日付,届出事由等を記載した出退勤届けを作成する(携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44を用いてデータ入力する)。携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44から入力されるユーザ訪問報告書に基づくデータを,ユーザ訪問レポート1bと呼ぶ。携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44から入力される出退勤届けに基づくデータを,出退勤レポート1cと呼ぶ。ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cも,携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44からホスト・コンピュータ30に送信される。
第7図は,レポート・データベース31の内容を示すものである。
タイム・レコーダ41からホスト・コンピュータ30に送信されるタイム・カード・レポート1a,携帯電話機43またはパーソナル・コンピュータ44からホスト・コンピュータ30に送信されるユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cは,ホスト・コンピュータ30の送受信装置によって受信される。受信されたタイム・カード・レポート1a,ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cは,ホスト・コンピュータ30のレポート・データベース31に記憶(蓄積)される(レポート受付機能11およびレポート群管理機能12による処理)。レポート・データベース31に記憶されるレポート1a〜1cは,いずれも,レポートの種類を表すレポート名,レポートの作成日または作成時刻(仕事等の実行日または実行時刻),およびレポートの作成者の氏名等を含んでいる。
レポート・データベース31に記憶されたレポート1a,1b,1cは,従業員等(権限を持つ従業員等に限定してもよい)が修正することができる(レポート修正機能13による処理)。この場合には,修正後のレポート1a,1b,1cがレポート・データベース31に記憶される。
レポート・データベース31に記憶されたタイム・カード・レポート1a,ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cに基づいて,次に説明するように,給与フォルダ2a,旅費交通費精算フォルダ2b,売上予想フォルダ2cおよび売上管理フォルダ2dが作成される。
第8図は給与フォルダ2aの作成の様子を,第9図は旅費交通費精算フォルダ2bの作成の様子を,第10図は売上予想フォルダ2cの作成の様子を,第11図は売上管理フォルダ2dの作成の様子をそれぞれ示している。第12図は,給与フォルダ2a,旅費交通費精算フォルダ2b,売上予想フォルダ2c,売上管理フォルダ2dの作成に用いられるレポートの日付範囲(締め日)を示すものである。
給与フォルダ2a,旅費交通費精算フォルダ2b,売上予想フォルダ2cおよび売上管理フォルダ2dは,それぞれその作成タイミングが定義されている(業務システムへのフォルダ引渡し定義33e(第4c図)中の作成日の定義)。たとえば,給与フォルダ2aについて,毎月21日に作成することが定義されているとする。ホスト・コンピュータ30のマシン・タイムに基づいて今日の日付が21日であることが判断されると,ホスト・コンピュータ30によって給与フォルダ2aの作成が開始される(フォルダ作成日認識機能21による処理)。もちろん,給与フォルダ2aについての作成日の定義中に,フォルダ作成日とともに作成開始時刻を定義しておけば,21日の所定の時刻に給与フォルダ2aの作成が開始される。
第8図および第12図を参照する。給与フォルダ2aは締め日が毎月20日であるとする(フォルダ定義33a(第3a図)おいてサイクルと締め日とが定義されている)。また,給与フォルダ2aのデータの生成の仕方の定義33d(第4b図)に,抽出すべきレポートの種類名として,タイム・カード・レポート,ユーザ訪問レポートおよび出退勤レポートが定義されているとする。この場合には,ある従業員等についての前月21日〜今月20日までの日付データを持つタイム・カード・レポート1a,ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cがそれぞれレポート・データベース31から抽出されて,ホスト・コンピュータ30のメモリに記憶される(締め日に合わせたレポートの抽出機能22による処理)。
フォルダのデータの生成の仕方の定義33d(第4b図)に基づいて,給与フォルダ2aのデータ項目(フォルダ定義33b(第3b図)で定義されている)のデータが,抽出されたタイム・カード・レポート1a,ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cに基づいて生成される(フォルダ・データの生成機能23による処理)。
たとえば,給与フォルダ2aは氏名,該当月(何月分の給与算出についての給与フォルダであるかを示す),残業時間,訪問件数および届出事項の4つのデータ項目を持つとする。ホスト・コンピュータ30(フォルダ・データの生成機能23)は,フォルダのデータの生成の仕方の定義33dに基づいて,給与フォルダ2aの各データ項目のデータを次のようにして生成する。
氏名:抽出されたタイムカード・レポート1a中の氏名または出退勤レポート1cの氏名を,そのまま給与フォルダ2aの氏名とする。
該当月:抽出されたタイムカード・レポート1aの日付(年月日)または出退勤レポート1cの日付(年月日)に含まれる古い月(たとえば,1月21日から2月20日までの日付を持つタイムカード・レポート1aまたは出退勤レポート1cが抽出された場合は,1月)を,該当月とする。
残業時間:タイムカード・レポート1aの出社時刻から退社時刻を減算して勤務時間を算出し,算出した勤務時間から標準時間を減算した時間を一日の残業時間とする。前月21日から今月20日までの間の残業時間を加算し,ひと月の残業時間とする。
訪問件数:抽出されたユーザ訪問レポート1bの数を訪問件数とする。
届出事項:出退勤レポート1cの届出事由(有給,営業先への直行直帰等,出社すべき日についてタイム・カード42が打刻されていない理由)を,そのまま給与フォルダ2aの届出事項とする。出退勤レポート1cにおいて,届出事由は,いくつかの選択候補の中から選択された候補を表す符号によって特定される。届出事由を表す符号が給与フォルダ2aにおいても用いられる。
このようにして,氏名,該当月,残業時間,訪問件数および届出事項に関するデータが得られる。得られたデータが給与システム3Aが要求する所定のデータ・フォーマットに変換されると,給与フォルダ2aが完成する。完成した給与フォルダ2aはフォルダ・データベース32に記憶される(フォーマット変換およびフォルダ出力機能24による処理)。
業務システムへのフォルダの引渡し定義33e(第4c図)において定義される給与フォルダ2aの引渡し日の定義にしたがって,引渡し日に給与フォルダ2aが給与システム3Aに転送または送信される。給与システム3Aがホスト・コンピュータ30のフォルダ・データベース32に記憶されている給与フォルダ2aを読込む仕様であれば,給与システム3Aは,業務システムへのフォルダの引渡し定義33e(第4c図)中の給与フォルダ2aの作成場所(パス)の定義にしたがって,フォルダ・データベース32から給与フォルダ2aを読出す。給与システム3Aが磁気テープ等の媒体からデータを読込む仕様の場合には,給与システム3Aのデータ入力(読込)装置に対応する媒体(たとえば,給与システム3Aの入力(読込)装置が磁気テープ読込装置であれば,磁気テープ)に,作成された給与フォルダ2aが記録される。給与フォルダ2aが記録された媒体が給与システム3Aの入力装置にセットされることによって,給与フォルダ2aが給与システム3Aに与えられる。
給与システム3Aでは,給与フォルダ2aの内容に基づいて給与計算処理が行われる。たとえば,ひと月分の基本給与金額,残業時間に所定の金額を乗算して得られた金額,および訪問件数に所定の金額を乗算して得られた金額を加算し,届出事項が正当な理由でない場合には所定の金額を減算する。特定の従業員等についてのひと月の給与額が算出される。
他の従業員等についても同様の処理によって給与フォルダ2aが作成され,給与システム3Aにおいてひと月の給与額が決定される。
もちろん,ユーザ訪問レポート1bまたは出退勤レポート1cが抽出されなかった場合(前月21日から今月20日までの間にユーザ訪問報告書または出退勤届けを作成しなかった従業員等の場合)には,タイム・カード・レポート1aのみから給与フォルダ2aが作成されることになる。
以下,旅費交通費精算フォルダ2b,売上予想フォルダ2cおよび売上管理フォルダ2dの作成について,それぞれ簡単に説明しておく。
第9図および第12図を参照して,旅費交通費精算フォルダ2bは毎週金曜日が締め日である(ホスト・コンピュータ30のハードディスク等にカレンダー・データが記憶されており,ホスト・コンピュータ30は,カレンダー・データに基づいて曜日に対応する日付を認識する)。旅費交通費精算フォルダ2bの作成は毎週月曜日に行われる。毎週月曜日に,ホスト・コンピュータ30によって旅費交通費精算フォルダ2bの作成が開始される。
先々週の土曜日に対応する日付から先週の金曜日に対応する日付までの間の日付を持つユーザ訪問レポート1bが,レポート・データベース31から抽出される。抽出されたユーザ訪問レポート1b中のデータのうち,氏名,訪問日付,訪問ユーザ名,訪問場所および交通費を表すデータが取出されて,旅費交通費精算フォルダ2bが作成される。旅費交通費精算フォルダ2bは,旅費交通費精算システム3Bに与えられる。旅費交通費精算システム3Bにおいて交通費を表すデータに基づいて,特定の従業員等についての1週間分の精算すべき金額が算出される。
第10図および第12図を参照して,売上予想フォルダ2cは隔週金曜日が締め日である。売上予想フォルダ2cの作成は隔週月曜日に行われる。
3週前の土曜日に対応する日付から先週の金曜日に対応する日付までの日付を持つユーザ訪問レポート1bが,レポート・データベース31から抽出される。抽出されたユーザ訪問レポート1b中のデータのうち,氏名,訪問日付,訪問ユーザ名,訪問内容,販売見込製品名および売上見込金額を表すデータが取出されて,売上予想フォルダ2cが作成される。売上予想フォルダ2cは,売上予想システム3Cに与えられる。売上予想システム3Cにおいて,特定の従業員等についての売上実績予想(2週間分の販売見込製品名および売上見込金額の一覧,売上見込金額の総額等)を示すグラフ等が作成される。
第11図および第12図を参照して,売上管理フォルダ2dは,毎月24日が締め日である。売上管理フォルダ2dの作成は毎月25日に行われる。
前月25日から今月24日までの日付を持つユーザ訪問レポート1bが,レポート・データベース31から抽出される。抽出されたユーザ訪問レポート1b中のデータのうち,氏名,訪問日付,訪問ユーザ名,販売製品名および売上金額を表すデータが取出されて,売上管理フォルダ2dが作成される。売上管理フォルダ2dは売上管理システム3Dに与えられる。売上管理システム3Dにおいて,特定の従業員等についての売上実績(ひと月分の販売製品名および売上金額の一覧,売上金額の総額等)を示すグラフ等が作成される。
上述した例では,給与フォルダ2aは毎月21日に,旅費交通費精算フォルダ2bは毎週月曜日に,売上予想フォルダ2cは隔週月曜日に,売上管理フォルダ2dは毎月25日にそれぞれ作成されているが,その作成日が休日または祭日に該当する場合には,その日の翌日に作成を行うようにしてもよい。
従業員等が入力するユーザ訪問レポート1bは,給与フォルダ2aの作成,旅費交旅費交通費精算フォルダ2bの作成,売上予想フォルダ2cの作成および売上管理フォルダ2dの作成に共通に用いられる。すなわち,業務システム(フォルダ)ごとに,それぞれユーザ訪問レポート1b(またはユーザ訪問レポート1bの内容の一部)を入力する必要がない。重複したデータ入力の作業が軽減される。
また,給与レポート1a,ユーザ訪問レポート1bおよび出退勤レポート1cは,ホスト・コンピュータ30のレポート・データベース31に記憶され,フォルダの作成日に応じてレポート・データベース31から読出される。業務システムの起動スケジュールにあわせてレポートをデータ入力する必要もない。
さらに,レポートからフォルダのデータを作成する処理は,フォルダのデータの生成の仕方の定義(第4b図)に基づいて行われる。この定義を修正することによって,フォルダのデータの生成の仕方をフレキシブルに変更することができる。入力端末装置と業務システムとの関係が固定化されないので,入力端末装置の種類の変更または増減,または業務システムの種類の増減等に柔軟に対応することができる。
Claims (29)
- ユーザの活動を反映したデータ項目と形式を持ち,ユーザの活動を反映したタイミングで作成される入力レポートから,所与の業務システムの業務処理のためにその業務システムが要求するデータ項目と形式を持ち,上記業務システムの要求を満たすタイミングで上記業務システムに与えられるべき業務システムへの入力用フォルダを生成する方法であり,ここで上記入力レポートはデータ項目,形式および入力タイミングにおいて上記業務システムが要求するものから独立しており,
上記方法は,
ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートをその識別符号とともに生成システムに入力し,
入力された入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するために生成システムのデータベースに蓄積し,
上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡す,
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成方法。 - 上記入力レポートから上記フォルダをどのようにして生成するかを定めたフォルダ生成定義にしたがって,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により上記フォルダを生成する,請求の範囲第1項に記載の方法。
- 上記フォルダの生成に用いるべきレポートの選択定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートの中から選択し,
上記入力レポートから上記フォルダをどのようにして生成するかを定めたフォルダ生成定義にしたがって,選択した入力レポート中のデータの選択または加工により上記フォルダを生成する,請求の範囲第1項に記載の方法。 - 上記レポート選択定義は,上記フォルダの生成に用いるべきレポートの期間を定めたレポート期間定義を含み,上記レポート期間定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき期間に含まれる入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートに付随する時に関連するデータに基づいて選択する,請求の範囲第3項に記載の方法。
- 上記入力レポートの識別符号は,入力レポートの種類を識別する符号を含むものであり,
上記レポート選択定義は,上記フォルダの生成に用いるべきレポートの種類を定めたレポート種類定義を含み,上記レポート種類定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき種類の入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートの識別符号に基づいて選択する,請求の範囲第3項または第4項に記載の方法。 - 上記レポート選択定義は,上記フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ項目を定めたレポート項目定義を含み,上記レポート項目定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートが含むデータ項目に基づいて選択する,請求の範囲第3項から第5項のいずれか一項に記載の方法。
- 上記レポート選択定義は,上記フォルダの生成に用いるべきレポートが含むべきデータ値を定めたデータ値定義を含み,上記データ値定義にしたがって,上記フォルダの生成に用いるべき入力レポートを,上記データベースに蓄積した入力レポートが含むデータ値に基づいて選択する,請求の範囲第3項から第6項のいずれか一項に記載の方法。
- 上記レポートの識別符号は,活動を行ったユーザを識別するユーザ識別符号を含み,
上記フォルダを上記ユーザ識別符号に基づいてユーザごとに生成する,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の方法。 - ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートの生成システムへの入力をその識別符号の入力とともに受付け,
入力された入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するために生成システムのデータベースに蓄積し,
上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積した入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡すように上記生成システムを制御する,
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - ユーザの活動の結果を表現するのに適した形式をもつ一または複数の項目についてのデータを含み,時に関連するデータが付随する入力レポートをその識別符号とともに受付ける入力レポート受付手段,
上記入力レポート受付手段によって受付けられた入力レポートをその識別符号とともに,一または複数の業務システムにおける利用に供するためにデータベースに蓄積するように,上記データベースを制御するデータベース制御手段,ならびに
上記業務システムにおける業務処理開始前の所与のタイミングで上記業務システムが要求するデータを上記業務システムが要求する形式で含むフォルダを,上記業務処理を行うことなく,上記データベースに蓄積された入力レポートおよび入力レポート中のデータの選択または加工により生成して,上記業務システムに引き渡すフォルダ生成/引き渡し手段,
を備えたユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システム。 - 業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を受付けて定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御する定義受付プログラム,
時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを受付けてレポート記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御するレポート受付プログラム,
レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにコンピュータを制御するレポート選択プログラム,ならびに
選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するようにコンピュータを制御するフォルダ・データ生成プログラムを含む,
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - コンピュータを,
業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,
時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段,
上記レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するレポート選択手段,ならびに
上記レポート選択手段によって選択されるレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するフォルダ・データ生成手段,
として機能させるためのユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 上記レポート選択定義は,フォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきデータ値を含み,
時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたデータ値を持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択する,
請求の範囲第11項または第12項に記載のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれ,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持ち,上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つレポートを選択する,
請求の範囲第11項または第12項に記載のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれ,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持ち,上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持ち,上記レポート選択定義において定められたデータ値を持つレポートを選択する,
請求の範囲第13項に記載のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,
フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,および
レポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義の入力装置からの入力を受付け,
受付けたフォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義を,定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御する,
定義受付プログラム。 - 時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持ち,レポート記憶手段に記憶されたレポートのうち,時データがレポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポートの期間に含まれるという条件に沿うレポート,レポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,レポート選択定義に定められたフォルダの作成に用いるべきレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポート,およびレポート選択定義に定められたフォルダに作成に用いるべきデータ値を持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにコンピュータを制御するレポート選択プログラム,ならびに
選択されたレポートに関するデータに基づいて,フォルダ・データ項目定義に定められたフォルダのデータ項目のデータを,レポートに関するデータからどのようにして生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義にしたがって,生成するようにコンピュータを制御するフォルダ・データ生成プログラムを含む,
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 上記フォルダ・データ項目定義は,一つのフォルダに含まれる複数のデータ項目を定めたものであり,
上記フォルダ・データ生成定義は,レポートに関するデータからどのようにして上記一つのフォルダに含まれる複数のデータ項目のデータのそれぞれを生成するかを定めたものである,請求の範囲第11項または第12項に記載のプログラム。 - 上記フォルダ・データ生成定義は,レポート中のデータ項目のデータを,フォルダの対応するデータ項目のデータとすることを定めた定義を含む,請求の範囲第11項または第12項に記載のプログラム。
- 上記フォルダ・データ生成定義は,レポート中の一または複数のデータ項目のデータに所定の処理を施して得られるデータを,フォルダのデータ項目のデータとすることを定めた定義を含む,請求の範囲第11項または第12項に記載のプログラム。
- 上記フォルダ・データ生成定義は,選択したレポートの数を,フォルダのデータ項目のデータとすることを定めた定義を含む,請求の範囲第11項または第12項に記載のプログラム。
- 上記定義受付プログラムは,
業務システムに与えられるべきフォルダのデータ項目のデータを生成するタイミングを定めたフォルダ・データ生成トリガ定義を,上記定義データ記憶手段にさらに記憶するようにコンピュータを制御するものであり,
上記フォルダ・データ生成トリガ定義において定められたタイミングに,上記レポート選択プログラムおよびフォルダ・データ生成プログラムを起動させるようにコンピュータを制御する起動プログラムをさらに含む,
請求の範囲第11項に記載のプログラム。 - 上記定義受付プログラムは,
上記レポート記憶手段に記憶されるべきレポートの入力期限を定めたレポート入力期限定義を,上記定義データ記憶手段にさらに記憶するようにコンピュータを制御するものであり,
上記フォルダ・データ生成トリガ定義において定められた時よりも前のタイミングにおいて,上記レポート選択定義において定められた期間に含まれる時データを持つレポートが,上記レポート入力期限定義において定められた期限までに上記レポート記憶手段に記憶されているかどうかを判定し,上記レポート入力期限定義において定められた期限までにレポートがレポート記憶手段に記憶されていないと判定した場合に,そのレポートをレポート記憶手段に記憶すべき旨を表すデータを出力するようにコンピュータを制御するレポート督促プログラムをさらに含む,請求の範囲第22項に記載のプログラム。 - 上記定義受付プログラムは,
複数種類のフォルダのそれぞれについて,フォルダ・データ項目定義,レポート選択定義およびフォルダ・データ生成定義を,定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御するものである,請求の範囲第11項に記載のプログラム。 - 請求の範囲第11項から第24項のいずれか一項に記載のプログラムが記録された,記録媒体。
- 上記レポート選択プログラムおよび上記フォルダ・データ生成プログラムは,業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めた上記フォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,フォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきデータ値を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めた上記フォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,ならびに
時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段を備えたコンピュータを制御するものである,
請求の範囲第17項に記載のユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成プログラム。 - 業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を受付けて定義データ記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御する定義受付プログラム,
時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを受付けてレポート記憶手段に記憶するようにコンピュータを制御するレポート受付プログラム,
レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうち,少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するようにコンピュータを制御するレポート選択プログラム,ならびに
選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するようにコンピュータを制御するフォルダ・データ生成プログラム,
が記録された記録媒体。 - 業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,
時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段,
上記レポート記憶手段に記憶されるレポートのうち,時データが上記レポート選択定義に定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうち,少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択するレポート選択手段,ならびに
上記レポート選択手段によって選択されたレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成するフォルダ・データ生成手段,
を備えたユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成システム。 - 業務システムに与えられるべきフォルダについて,フォルダに含まれるデータ項目を定めたフォルダ・データ項目定義,フォルダの作成に用いられるべきレポートの期間,フォルダの作成に用いるべきレポートの種類,およびフォルダの作成に用いるべきレポートが含むべきレポート・データ項目を定めたレポート選択定義,ならびにレポートに関するデータからどのようにしてフォルダのデータ項目のデータを生成するかを定めたフォルダ・データ生成定義を含む定義データを記憶する定義データ記憶手段,ならびに時データ,レポート種類符号および一または複数のレポート・データ項目のデータを持つレポートを記憶するレポート記憶手段を設け,
レポート記憶手段に記憶されたレポートのうち,時データが上記レポート選択定義において定められた期間に含まれるという条件に沿うレポート,上記レポート選択定義に定められた種類のレポート種類符号を持つという条件に沿うレポート,および上記レポート選択定義において定められたレポート・データ項目のデータを持つという条件に沿うレポートのうちの少なくともいずれか一つの条件に沿うレポートを選択し,
選択したレポートに関するデータに基づいて,上記フォルダ・データ生成定義にしたがって,上記フォルダ・データ項目定義において定められたフォルダのデータ項目のデータを生成する,
ユーザ適合型ビジネスアプリケーションデータ生成方法。
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