JPWO2004096275A1 - サイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法 - Google Patents
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Abstract
従来のサイトカイン誘導方法に比べてより効果的にサイトカインを誘導することを可能とするサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法を提供する。サイトカイン誘導剤と、水に不溶性の多孔性の材料の担体とを含むサイトカイン誘導用具及び該サイトカイン誘導用具を用いたサイトカインを産生する細胞からサイトカインを誘導するサイトカイン誘導方法。
Description
本発明は、サイトカイン誘導療法等に用いられ、効果的にサイトカインを誘導し得るサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法に関する。
サイトカインは、多種多様な細胞間情報伝達因子の総称である。サイトカインとしては、例えば、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ(IFN−γ)、インターロイキン1〜インターロイキン27、腫瘍壊死因子−α(Tumor Necrosis Factor−α、TNF−α)、腫瘍壊死因子−β(Tumor Necrosis Factor−β)、トランスフォーミング増殖因子−α(Transforming Growth Factor−α)、トランスフォーミング増殖因子−β(Transforming Growth Factor−β、TGF−β)、及び、各種細胞増殖因子等が挙げられる(臨床免疫第27巻特別増刊号1995年「サイトカインのすべて」科学評論社、臨床免疫第36巻、39−44、2001年、臨床免疫第39巻、189−200、2003年)。
サイトカインは生体内で様々な活性を有し、様々な疾患に関与していることが知られている。このようなサイトカインの活性を生体内で惹起して疾患の治療を行う、サイトカイン誘導療法が従来より行われている。サイトカイン誘導療法では、患者に、サイトカイン誘導剤を投与し、生体内においてサイトカインの誘導を引き起こす。このようなサイトカイン誘導療法に用いられるサイトカイン誘導物質として、様々な物質が知られている。例えば、微生物由来のOK−432、BCG、ベスタチン、丸山ワクチン、又は、ロムリチド等が知られており、担子菌類由来のサイトカイン誘導物質として、クレスチン、レンチナン、又は、シゾフィラン等が知られている。
例えば、OK−432やBCG等は血液等からインターロイキン1やインターフェロンγ等のサイトカインを誘導することが知られている(岐阜大医紀43:166−177、1995年、Molecular medicine Vol.36、臨時増刊号、220−229、1999年)。
上述したサイトカイン誘導療法では、生体内でサイトカインを誘導することはできるが、充分量のサイトカインを誘導することが困難であり、強い効力を発揮させ難いという問題があった。また、サイトカインを効果的に誘導するために、サイトカイン誘導剤の投与量が多くなり、副作用が大きくなり、治療を有効に行い得ないという問題もあった。
特開昭61−277628号公報には溶連菌の一種であるOK−432を不溶性担体共有結合で結合してなる癌治療用白血球刺激材が記載されているが、これは腫瘍障害性細胞を誘導するものであり、この先行技術文献ではサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法については全く述べられていない。
一方、体外で体外循環システム等を用いて血液と不溶性材料等とを接触させる方法も検討されている。従来の体外循環システム等は血液中の有害物質の除去を目的とするものである。
また、輸血等に用いられている血液バッグなどは、血液または血液成分を貯蔵・保存のみを目的に用いられている。すなわち、積極的にサイトカインの産生を誘導するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は全く知られていないのが現状であった。
サイトカインは生体内で様々な活性を有し、様々な疾患に関与していることが知られている。このようなサイトカインの活性を生体内で惹起して疾患の治療を行う、サイトカイン誘導療法が従来より行われている。サイトカイン誘導療法では、患者に、サイトカイン誘導剤を投与し、生体内においてサイトカインの誘導を引き起こす。このようなサイトカイン誘導療法に用いられるサイトカイン誘導物質として、様々な物質が知られている。例えば、微生物由来のOK−432、BCG、ベスタチン、丸山ワクチン、又は、ロムリチド等が知られており、担子菌類由来のサイトカイン誘導物質として、クレスチン、レンチナン、又は、シゾフィラン等が知られている。
例えば、OK−432やBCG等は血液等からインターロイキン1やインターフェロンγ等のサイトカインを誘導することが知られている(岐阜大医紀43:166−177、1995年、Molecular medicine Vol.36、臨時増刊号、220−229、1999年)。
上述したサイトカイン誘導療法では、生体内でサイトカインを誘導することはできるが、充分量のサイトカインを誘導することが困難であり、強い効力を発揮させ難いという問題があった。また、サイトカインを効果的に誘導するために、サイトカイン誘導剤の投与量が多くなり、副作用が大きくなり、治療を有効に行い得ないという問題もあった。
特開昭61−277628号公報には溶連菌の一種であるOK−432を不溶性担体共有結合で結合してなる癌治療用白血球刺激材が記載されているが、これは腫瘍障害性細胞を誘導するものであり、この先行技術文献ではサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法については全く述べられていない。
一方、体外で体外循環システム等を用いて血液と不溶性材料等とを接触させる方法も検討されている。従来の体外循環システム等は血液中の有害物質の除去を目的とするものである。
また、輸血等に用いられている血液バッグなどは、血液または血液成分を貯蔵・保存のみを目的に用いられている。すなわち、積極的にサイトカインの産生を誘導するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は全く知られていないのが現状であった。
本発明は、上記現状に鑑み、従来のサイトカイン誘導療法に比べてより効果的にサイトカインを誘導し得る新規なサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法を提供することを目的とする。
本発明は、サイトカイン誘導剤と、水に不溶性な多孔性の材料からなる担体とを含有するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法である。なお、上記担体としては、サイトカイン誘導剤のサイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤であることが好ましい。更に、サイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤はIFN−γの誘導を増強することが好ましい。
本願発明者らは、サイトカイン誘導剤とともに水に不溶性の多孔性材料からなる担体を含むサイトカイン誘導用具、又は、サイトカイン誘導剤が固定化された不溶性担体からなるサイトカイン誘導用具が、著しく高いサイトカイン誘導量を示すことを見いだし、本発明を完成した。
以下に本発明を詳述する。
本発明のサイトカイン誘導用具は、サイトカイン誘導剤と水に不溶性の多孔性材料からなる担体とを含有する。
上記担体としては、水に不溶性な多孔性の材料からなるものであれば特に限定されず、例えば、金属、有機物又は無機物等により構成され、好ましくは有機物材料、より好ましくは高分子材料からなる。
上記金属としては、例えば、金若しくは金合金、銀若しくは銀合金、チタン若しくはチタン合金、又は、ステンレス等が挙げられる。
上記無機物としては、例えば、活性炭、ガラス又はガラスの誘導体、シリカ系組成物、アルミナ、ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。
上記有機物材料又は高分子材料としては、例えば、セルロース系、アガロース系、デキストラン系、ポリスチレン系、アクリルエステル系、ポリエチレンテレフタレート系、ナイロン系、ポリビニルアルコール系、ポリスルホン系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリエチレン系、ポリウレタン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系等の材料が挙げられる。
上記ポリスチレン系の材料としては、例えば、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体等が挙げられ、アクリルエステル系の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
上記担体としては、なかでも、ポリスチレン系、アクリルエステル系高分子材料からなるものが好ましい。
上記担体は無極性であり、疎水性であってもよく、この場合、担体としては、ポリスチレン系高分子材料等を用いることができる。また、これらの担体には表面修飾や表面コーティング等により、表面に親水性を付与することもできる。
上記サイトカイン誘導剤の上記担体への固定化を物理吸着法によって行う場合には、上記担体としては、イオン交換性官能基や親水性官能基を有しない、疎水性の強い表面を有する材料からなることが好ましく、イオン交換性官能基や親水性官能基を有しない、スチレンからなる高分子材料からなることがより好ましく、スチレンにジビニルベンゼン等の架橋剤を用いた高分子材料からなることが特に好ましい。
上記担体の形状としては特に限定されず、例えば、繊維状、不織布状、スポンジ状、粒子状、膜状、中空糸状等の公知の形状を用いることができる。
上記担体の大きさとしては、粒子状では好ましい下限は50μm、好ましい上限は2mmであり、繊維状では繊維径が10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
上記担体が繊維状である場合は不織布からなることが好ましく、繊維径は3μm以下であることが好ましい。
さらに、特開昭61−277628号公報の癌治療用白血球刺激材では、白血球が吸着しない担体を用いることが好ましいと考えられるのに対して、本発明の上記担体は、白血球等を吸着する材料からなることが好ましく、白血球等を吸着する材料としては、例えば、ポリスチレン系、アクリルエステル系、ポリエステル系、ナイロン系、ポリビニルアルコール系、又は、酢酸セルロース等のセルロース系材料からなる高分子材料やガラス系の材料等が挙げられる。
上記担体としては、多孔性高分子材料からなるものが好ましい。
上記担体の形状としては、球状あるいは非球状の種々の形状のものを用いることができ、その形状は特に限定されない。なお、非球状としては、例えば、ペレット状、円柱状、円筒状、破砕状、繊維状、スポンジ状、中空糸状、シート状等が挙げられる。また、多孔性材料が容器内面や上記形状のものにコーティングなどによって付与されている材料でも良い。
上記多孔性高分子材料の表面積としては、400m2/g以上であることが好ましく、細孔容積としては、0.5mL/gであることが好ましく、平均細孔径としては、下限が20Å、上限が800Åであることが好ましい。
上記多孔性高分子材料を大別すると標準的なゲル構造をもつゲル型と、巨大網目構造(Macro reticular structure)をもつMR型とに分けられる。また、単にスチレンとジビニルベンゼンのような架橋剤を用いて重合して得られた多孔性樹脂等は透明に近く、ゲル構造を呈するのでゲル型多孔性樹脂と呼ばれる。一方、特殊な重合法によると物理的に多孔性の樹脂等を製造することができ、このような樹脂はMR型又はポーラス型多孔性樹脂と呼ばれる。更に、懸濁重合の際において水に不溶でモノマーだけを溶かすことのできる特殊な有機溶剤を使用することにより、粒子の内部奥にまで大きな孔(マクロポア)をもったMR型又はポーラス型の粒子を作製することができる。
粒子状の多孔性高分子材料としては、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂、合成吸着剤の他、キレート樹脂等からなるものが挙げられる。これらの多孔性粒子は公知の方法によって得ることができ、例えば、原料モノマーをゼラチン等の適当な懸濁安定剤を用いて水中で懸濁重合することにより球状の重合体として製造される。上記原料モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等のエチレン性二重結合を有する化合物が用いられ、これにジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレート等の多官能性モノマーである架橋剤を加え、多孔化剤の存在下過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチルニトリル等の重合開始剤を用いて架橋重合体を得る。上記多孔性粒子のうち市販されているものとしては、例えば、三菱化学社製ダイヤイオン(登録商標)、ロームアンドハース社製アンバーライト等、ダウケミカル製ダウエックス等が挙げられる。
例えば、架橋結合をもった球状樹脂はスチレンとジビニルベンゼン(架橋剤)のモノマーを水に懸濁し、重合して作ることができるが、この時にモノマーを溶解するような適当な溶媒を加えると、重合の過程で相分離が誘発されて、その結果、下記の細孔分布測定法によって測定できる範囲の多孔度を有する高分子材料が作製される。
上記担体としては、巨大網目構造を有する多孔性高分子材料がより好ましい。上記巨大網目構造の細孔分布としては、下限が2Å、上限が2000Åであることが好ましく、より好ましい上限は300Åである。また、細孔分布は、一般に用いられている方法によって規定することができ、例えば、細孔容積の5〜95%を占める細孔径で示すことができる。
細孔分布は従来より用いられている一般的な試験方法にて測定することができる。このような試験方法としては、例えば、水銀圧入法とガス吸着法そしてバブルポイント法等が挙げられる。水銀圧入法では、一般的に水銀圧入式ポロシメーターといわれている測定装置が用いられる。この原理は試料を真空処理できる容器に入れ、微細な孔に入っている水分や様々なガスを取り除く前処理をした後に、試料を水銀で覆うようにする。そして水銀全体に圧力を掛けていくと、水銀は逃げ場が無くなり、試料の表面にあいている微細な孔に入り出すことにある。圧力を上げれば上げるだけ、水銀は小さな孔に入っていくので、(つまり圧力と孔の大きさは反比例しているので)掛けた圧力と水銀の変化量を調べると、孔の大きさ(横軸)と孔の容積(縦軸)の関係のグラフ(細孔分布曲線)を得ることができる。
また、ガス吸着法では、一般的には窒素・ヘリウム・クリプトンなどのガスを用いて、先のポロシメーター同様、試料を真空装置で脱気させた後一定圧又は一定量のガスを試料容器に加えると、ガスの分子は試料の表面に吸着していく。水銀圧入法の場合は、大きな孔から水銀が入っていくが、ガス吸着法の場合は、小さな孔にガスが吸着されていくことから始まる。数十回に分けて試料にガスを加えていくと、吸着の飽和をそれぞれに繰り返し、それ以上与えても全く吸着しない状態になる。そして比較的小さな細孔までの細孔分布を計ることができる。
バブルポイント法は一般的には貫通した孔の細孔分布を計る方法で、フィルター・不織布などに適している。フロンで濡らした試料を固定し、窒素ガスを加圧していくと、ある圧力で大きな孔に着いていたフロン液が飛ばされ泡となって飛んでいく。すると突然ガスはその孔から上に流れ出す。更にガスを多く試料に当てると再び1回目より高い圧力で、もう少し小さい孔よりフロン液が泡となって飛びそこからガスが流れ出す。この時のガスの圧力と流れたガスの量を測るとポロシメーターと同様の細孔分布測定ができる。
なお、細孔分布の測定法は上記の方法に限定されず、細孔の分布が測定できる他の方法であっても良い。
上記サイトカイン誘導剤としては、例えば、BCG、BCG−CWS、PPD、Nocardia−CWS、OK−432、Muramyldipeptide等の細菌類やその成分;PSK、レンチナン、シゾフィラン等の多糖類;ポリI:C、ポリA:U等のポリマー;Levamisole、DNCB、Azimexon、Tilorone、Bestatin等の化学物質が挙げられる。また、上記のような生理活性物質に限らず、菌体、菌体成分、抗酸菌、溶連菌、放線菌、ペプチド類、核酸類、蛋白質、糖成分、脂質、プロスタグランジン類、アラキドン酸代謝物類、Keyhole Limpet Hemocyanin(KLH)等の蛋白質の様々な物質もサイトカイン誘導剤として用いられ得る。
これらサイトカイン誘導剤の中でも、菌体及び/又はその菌体由来成分が好ましい。なかでも、抗酸菌と抗酸菌由来成分がより好ましく、結核菌や結核菌由来成分が特に好ましい。牛型結核菌弱毒株であるBCGとその由来成分も特に好ましい。
また、上記サイトカイン誘導剤としては、溶連菌及び/又は溶連菌由来成分も好ましい。
また、上記サイトカイン誘導剤のみではサイトカイン誘導能を充分に発揮し得ないものであっても、上記担体と組み合わせて用いることにより、サイトカイン誘導活性を発揮させることもできる。従って、本発明におけるサイトカイン誘導剤としては、従来より用いられているサイトカイン誘導物質の他、様々な物質を用いることができる。
上記サイトカイン誘導剤を上記担体の表面に固定化するには、物理吸着、共有結合、イオン結合等の公知の方法を用いることができる。また、共有結合等による場合には、必要に応じて、上記サイトカイン誘導剤と上記担体との結合部に任意の長さをもつスペーサーを導入することが好ましい。
上記サイトカイン誘導剤が菌体等である場合は、必要に応じて、固定化する前に菌体の洗浄操作や破砕操作、成分分画操作等のさまざまな前処理を施してもよい。また、上記サイトカイン誘導剤が生菌等である場合は、より安全性を高めるために、必要に応じて、固定化する前、固定化と同時、固定化の後のいずれの時点でも、加熱処理・薬品処理・放射線処理・ガス滅菌処理等のさまざまな方法により死菌化してもよい。上記加熱処理としては、例えば、オートクレーブ処理が挙げられ、上記薬品処理としては、例えば、グルタルアルデヒド処理、ホルマリン処理、又は、エタノール処理が挙げられ、上記放射線処理としては、例えば、γ線処理が挙げられ、上記ガス滅菌処理としては、例えば、エチレンオキサイドガス処理等が挙げられる。
上記サイトカイン誘導剤としては、蛋白質変性剤で変性されているものが好適に用いられる。上記蛋白質変性剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、ホルマリン、エタノール等の各種溶剤や界面活性剤等が挙げられる。また、加熱処理等も蛋白質変性作用を発揮するので、水溶液中での加熱処理等も上記蛋白質変性剤に含まれる。なかでも、ホルマリンにより変性されたサイトカイン誘導剤がより好ましい。
上記サイトカイン誘導剤がBCGのような微生物である場合は、菌体表面外壁成分のアミノ酸や糖成分等を介して、上記担体のカルボキシル基、アミノ基及び/又はエポキシ基等の官能基に結合させることができる。この際、必要に応じてさまざまな鎖長や構造のスペーサーを導入することもできる。
上記サイトカイン誘導剤がBCGのような菌体外層が脂質等により覆われている微生物である場合には、必要に応じて脂質を洗浄除去した後、上記担体の官能基に結合してもよい。
上記サイトカイン誘導剤を上記担体に固定化する方法としては、物理吸着法が好ましい。例えば、上記担体が疎水性表面を有し、上記サイトカイン誘導剤がBCGである場合、物理吸着作用によって固定化することができる。また、上記サイトカイン誘導剤が微生物やその成分であり、その表面が電荷を帯びている場合にも、その対極電荷を表面に有する担体に物理吸着作用によって固定化することができる。
上記担体の使用割合としては特に限定されないが、粒子状の担体として用いる場合には、血液容積に対する担体のかさ体積量として、下限は0.02%、上限は80%程度であり、好ましい下限は0.1%、好ましい上限は50%程度である。
上記サイトカイン誘導剤の使用割合としては特に限定されないが、例えば、BCGである場合は、血液に添加される濃度として、乾燥重量で下限は0.001mg/mL、上限は10mg/mLであることが好ましい。また、上記サイトカイン誘導剤がOK−432である場合は、血液に添加される濃度として、下限は0.0001KE/mL、上限は10KE/mLであることが好ましい。
容器内に収納された本発明のサイトカイン誘導用具を有するサイトカイン誘導用具もまた、本発明の1つである。
本発明のサイトカイン誘導用具では、上記担体とサイトカイン誘導剤とを含むサイトカイン誘導用具が、容器内にてサイトカインを産生する細胞と接触し、それによってサイトカインが効果的に誘導される。この場合、接触温度を下限は15℃、上限は42℃の範囲とすることが好ましく、それによって、サイトカインの誘導をより効果的に引き起こすことができる。
なお、上記担体、及び、上記サイトカイン誘導剤は、予め混合されてサイトカインを産生する細胞と接触されてもよく、又は、個別にサイトカインを産生する細胞と接触されてもよい。
また、本発明のサイトカイン誘導用具では、容器の構造は特に限定されないが、図1に模式的に示すように、血液等の導入部1と、サイトカイン誘導用具と接触した血液4等を容器外に導く導出部2とが備えられている容器3が好ましい。
上記容器としては、カラム状の容器や血液バッグ状の容器等がより好ましく、血液バッグ状の容器等がさらに好ましい。
また、血液バッグ状の容器等では、上記担体及び/又はサイトカイン誘導剤が容器内にて血液又は血液成分等と接触する時間を任意に選択できるので、必要なサイトカインを誘導することができる。
本発明のサイトカイン誘導用具は、上記担体及び/又はサイトカイン誘導剤と接触させた血液等を容器外に導く場合に、担体及び/又はサイトカイン誘導剤が血液等に混入しないように流出防止機構が備えられていることがより好ましい。
図1に模式的に示すように、担体及び/又はサイトカイン誘導剤流出防止機構5としては、上記担体が容器3内部に固定化されていることであっても良く、また、例えば、流出防止用の分離膜や分離フィルター等が設けられていても良い。
本発明のサイトカイン誘導用具の1実施態様としては、例えば、導入部と導出部とを有する血液バッグに、粒子状、繊維状、不織布状等の担体に固定化されたサイトカイン誘導剤を充填し、ここに血液又は血液成分等を導入する。その後、所定温度で所定時間インキュベートをし、サイトカインを誘導した血液又は血液成分等を導出部から取り出し、点滴等によるサイトカイン誘導療法等に利用することができる。
本発明のサイトカイン誘導用具を用いて実施するサイトカイン誘導方法もまた、本発明の1つである。
本発明のサイトカイン誘導用具又はサイトカイン誘導方法により誘導されるサイトカインとしては特に限定されないが、なかでも、インターフェロンγ(IFN−γ)、インターロイキン10(IL−10)、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、が好適に挙げられる。例えば、IFN−γはアレルギー性疾患、癌等のさまざまな疾患において非常に重要な役割を担っているサイトカインであり、IFN−γを誘導することによりこれらの疾患に対する治療効果が期待できる。
本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法におけるサイトカインを産生することのできる細胞とは、血液、血液成分およびサイトカインを産生することのできるさまざまな細胞が挙げられ、血液から分離された白血球や血小板などに限らず、骨髄系細胞、樹状細胞、表皮細胞、繊維芽細胞、肝細胞、骨芽細胞、血液幹細胞、胚性幹細胞等の組織から採取した細胞や培養細胞、株化細胞、サイトカインを産生する様々な細胞等を含有するものを指す。
本発明の本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法における血液とは血液や血液を適当な希釈液、例えば生理食塩水や培地、緩衝液等で希釈しているものを指す。血液に抗凝固剤や添加物を加えていても良い。
本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法における血液成分とは血液から分離された白血球や血小板などに限らず、骨髄系細胞、樹状細胞、血液幹細胞、血液細胞由来株化細胞等を含有するものを指す。これらは単独で使用することもできるし、別途取りだした白血球等を血液等に混ぜ合わせて使用しても良い。また、適当な希釈液、例えば生理食塩水や培地、緩衝液等でこれらの細胞を希釈して本発明に用いても良いが、好ましくは血液を用いる。
なお、本文中の説明においては、説明を分かり易くするために、サイトカインを産生する細胞として、血液または血液成分等を用いた例を取り上げて説明している。
本発明は、サイトカイン誘導剤と、水に不溶性な多孔性の材料からなる担体とを含有するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法である。なお、上記担体としては、サイトカイン誘導剤のサイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤であることが好ましい。更に、サイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤はIFN−γの誘導を増強することが好ましい。
本願発明者らは、サイトカイン誘導剤とともに水に不溶性の多孔性材料からなる担体を含むサイトカイン誘導用具、又は、サイトカイン誘導剤が固定化された不溶性担体からなるサイトカイン誘導用具が、著しく高いサイトカイン誘導量を示すことを見いだし、本発明を完成した。
以下に本発明を詳述する。
本発明のサイトカイン誘導用具は、サイトカイン誘導剤と水に不溶性の多孔性材料からなる担体とを含有する。
上記担体としては、水に不溶性な多孔性の材料からなるものであれば特に限定されず、例えば、金属、有機物又は無機物等により構成され、好ましくは有機物材料、より好ましくは高分子材料からなる。
上記金属としては、例えば、金若しくは金合金、銀若しくは銀合金、チタン若しくはチタン合金、又は、ステンレス等が挙げられる。
上記無機物としては、例えば、活性炭、ガラス又はガラスの誘導体、シリカ系組成物、アルミナ、ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。
上記有機物材料又は高分子材料としては、例えば、セルロース系、アガロース系、デキストラン系、ポリスチレン系、アクリルエステル系、ポリエチレンテレフタレート系、ナイロン系、ポリビニルアルコール系、ポリスルホン系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリエチレン系、ポリウレタン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系等の材料が挙げられる。
上記ポリスチレン系の材料としては、例えば、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体等が挙げられ、アクリルエステル系の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
上記担体としては、なかでも、ポリスチレン系、アクリルエステル系高分子材料からなるものが好ましい。
上記担体は無極性であり、疎水性であってもよく、この場合、担体としては、ポリスチレン系高分子材料等を用いることができる。また、これらの担体には表面修飾や表面コーティング等により、表面に親水性を付与することもできる。
上記サイトカイン誘導剤の上記担体への固定化を物理吸着法によって行う場合には、上記担体としては、イオン交換性官能基や親水性官能基を有しない、疎水性の強い表面を有する材料からなることが好ましく、イオン交換性官能基や親水性官能基を有しない、スチレンからなる高分子材料からなることがより好ましく、スチレンにジビニルベンゼン等の架橋剤を用いた高分子材料からなることが特に好ましい。
上記担体の形状としては特に限定されず、例えば、繊維状、不織布状、スポンジ状、粒子状、膜状、中空糸状等の公知の形状を用いることができる。
上記担体の大きさとしては、粒子状では好ましい下限は50μm、好ましい上限は2mmであり、繊維状では繊維径が10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
上記担体が繊維状である場合は不織布からなることが好ましく、繊維径は3μm以下であることが好ましい。
さらに、特開昭61−277628号公報の癌治療用白血球刺激材では、白血球が吸着しない担体を用いることが好ましいと考えられるのに対して、本発明の上記担体は、白血球等を吸着する材料からなることが好ましく、白血球等を吸着する材料としては、例えば、ポリスチレン系、アクリルエステル系、ポリエステル系、ナイロン系、ポリビニルアルコール系、又は、酢酸セルロース等のセルロース系材料からなる高分子材料やガラス系の材料等が挙げられる。
上記担体としては、多孔性高分子材料からなるものが好ましい。
上記担体の形状としては、球状あるいは非球状の種々の形状のものを用いることができ、その形状は特に限定されない。なお、非球状としては、例えば、ペレット状、円柱状、円筒状、破砕状、繊維状、スポンジ状、中空糸状、シート状等が挙げられる。また、多孔性材料が容器内面や上記形状のものにコーティングなどによって付与されている材料でも良い。
上記多孔性高分子材料の表面積としては、400m2/g以上であることが好ましく、細孔容積としては、0.5mL/gであることが好ましく、平均細孔径としては、下限が20Å、上限が800Åであることが好ましい。
上記多孔性高分子材料を大別すると標準的なゲル構造をもつゲル型と、巨大網目構造(Macro reticular structure)をもつMR型とに分けられる。また、単にスチレンとジビニルベンゼンのような架橋剤を用いて重合して得られた多孔性樹脂等は透明に近く、ゲル構造を呈するのでゲル型多孔性樹脂と呼ばれる。一方、特殊な重合法によると物理的に多孔性の樹脂等を製造することができ、このような樹脂はMR型又はポーラス型多孔性樹脂と呼ばれる。更に、懸濁重合の際において水に不溶でモノマーだけを溶かすことのできる特殊な有機溶剤を使用することにより、粒子の内部奥にまで大きな孔(マクロポア)をもったMR型又はポーラス型の粒子を作製することができる。
粒子状の多孔性高分子材料としては、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂、合成吸着剤の他、キレート樹脂等からなるものが挙げられる。これらの多孔性粒子は公知の方法によって得ることができ、例えば、原料モノマーをゼラチン等の適当な懸濁安定剤を用いて水中で懸濁重合することにより球状の重合体として製造される。上記原料モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等のエチレン性二重結合を有する化合物が用いられ、これにジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレート等の多官能性モノマーである架橋剤を加え、多孔化剤の存在下過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチルニトリル等の重合開始剤を用いて架橋重合体を得る。上記多孔性粒子のうち市販されているものとしては、例えば、三菱化学社製ダイヤイオン(登録商標)、ロームアンドハース社製アンバーライト等、ダウケミカル製ダウエックス等が挙げられる。
例えば、架橋結合をもった球状樹脂はスチレンとジビニルベンゼン(架橋剤)のモノマーを水に懸濁し、重合して作ることができるが、この時にモノマーを溶解するような適当な溶媒を加えると、重合の過程で相分離が誘発されて、その結果、下記の細孔分布測定法によって測定できる範囲の多孔度を有する高分子材料が作製される。
上記担体としては、巨大網目構造を有する多孔性高分子材料がより好ましい。上記巨大網目構造の細孔分布としては、下限が2Å、上限が2000Åであることが好ましく、より好ましい上限は300Åである。また、細孔分布は、一般に用いられている方法によって規定することができ、例えば、細孔容積の5〜95%を占める細孔径で示すことができる。
細孔分布は従来より用いられている一般的な試験方法にて測定することができる。このような試験方法としては、例えば、水銀圧入法とガス吸着法そしてバブルポイント法等が挙げられる。水銀圧入法では、一般的に水銀圧入式ポロシメーターといわれている測定装置が用いられる。この原理は試料を真空処理できる容器に入れ、微細な孔に入っている水分や様々なガスを取り除く前処理をした後に、試料を水銀で覆うようにする。そして水銀全体に圧力を掛けていくと、水銀は逃げ場が無くなり、試料の表面にあいている微細な孔に入り出すことにある。圧力を上げれば上げるだけ、水銀は小さな孔に入っていくので、(つまり圧力と孔の大きさは反比例しているので)掛けた圧力と水銀の変化量を調べると、孔の大きさ(横軸)と孔の容積(縦軸)の関係のグラフ(細孔分布曲線)を得ることができる。
また、ガス吸着法では、一般的には窒素・ヘリウム・クリプトンなどのガスを用いて、先のポロシメーター同様、試料を真空装置で脱気させた後一定圧又は一定量のガスを試料容器に加えると、ガスの分子は試料の表面に吸着していく。水銀圧入法の場合は、大きな孔から水銀が入っていくが、ガス吸着法の場合は、小さな孔にガスが吸着されていくことから始まる。数十回に分けて試料にガスを加えていくと、吸着の飽和をそれぞれに繰り返し、それ以上与えても全く吸着しない状態になる。そして比較的小さな細孔までの細孔分布を計ることができる。
バブルポイント法は一般的には貫通した孔の細孔分布を計る方法で、フィルター・不織布などに適している。フロンで濡らした試料を固定し、窒素ガスを加圧していくと、ある圧力で大きな孔に着いていたフロン液が飛ばされ泡となって飛んでいく。すると突然ガスはその孔から上に流れ出す。更にガスを多く試料に当てると再び1回目より高い圧力で、もう少し小さい孔よりフロン液が泡となって飛びそこからガスが流れ出す。この時のガスの圧力と流れたガスの量を測るとポロシメーターと同様の細孔分布測定ができる。
なお、細孔分布の測定法は上記の方法に限定されず、細孔の分布が測定できる他の方法であっても良い。
上記サイトカイン誘導剤としては、例えば、BCG、BCG−CWS、PPD、Nocardia−CWS、OK−432、Muramyldipeptide等の細菌類やその成分;PSK、レンチナン、シゾフィラン等の多糖類;ポリI:C、ポリA:U等のポリマー;Levamisole、DNCB、Azimexon、Tilorone、Bestatin等の化学物質が挙げられる。また、上記のような生理活性物質に限らず、菌体、菌体成分、抗酸菌、溶連菌、放線菌、ペプチド類、核酸類、蛋白質、糖成分、脂質、プロスタグランジン類、アラキドン酸代謝物類、Keyhole Limpet Hemocyanin(KLH)等の蛋白質の様々な物質もサイトカイン誘導剤として用いられ得る。
これらサイトカイン誘導剤の中でも、菌体及び/又はその菌体由来成分が好ましい。なかでも、抗酸菌と抗酸菌由来成分がより好ましく、結核菌や結核菌由来成分が特に好ましい。牛型結核菌弱毒株であるBCGとその由来成分も特に好ましい。
また、上記サイトカイン誘導剤としては、溶連菌及び/又は溶連菌由来成分も好ましい。
また、上記サイトカイン誘導剤のみではサイトカイン誘導能を充分に発揮し得ないものであっても、上記担体と組み合わせて用いることにより、サイトカイン誘導活性を発揮させることもできる。従って、本発明におけるサイトカイン誘導剤としては、従来より用いられているサイトカイン誘導物質の他、様々な物質を用いることができる。
上記サイトカイン誘導剤を上記担体の表面に固定化するには、物理吸着、共有結合、イオン結合等の公知の方法を用いることができる。また、共有結合等による場合には、必要に応じて、上記サイトカイン誘導剤と上記担体との結合部に任意の長さをもつスペーサーを導入することが好ましい。
上記サイトカイン誘導剤が菌体等である場合は、必要に応じて、固定化する前に菌体の洗浄操作や破砕操作、成分分画操作等のさまざまな前処理を施してもよい。また、上記サイトカイン誘導剤が生菌等である場合は、より安全性を高めるために、必要に応じて、固定化する前、固定化と同時、固定化の後のいずれの時点でも、加熱処理・薬品処理・放射線処理・ガス滅菌処理等のさまざまな方法により死菌化してもよい。上記加熱処理としては、例えば、オートクレーブ処理が挙げられ、上記薬品処理としては、例えば、グルタルアルデヒド処理、ホルマリン処理、又は、エタノール処理が挙げられ、上記放射線処理としては、例えば、γ線処理が挙げられ、上記ガス滅菌処理としては、例えば、エチレンオキサイドガス処理等が挙げられる。
上記サイトカイン誘導剤としては、蛋白質変性剤で変性されているものが好適に用いられる。上記蛋白質変性剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、ホルマリン、エタノール等の各種溶剤や界面活性剤等が挙げられる。また、加熱処理等も蛋白質変性作用を発揮するので、水溶液中での加熱処理等も上記蛋白質変性剤に含まれる。なかでも、ホルマリンにより変性されたサイトカイン誘導剤がより好ましい。
上記サイトカイン誘導剤がBCGのような微生物である場合は、菌体表面外壁成分のアミノ酸や糖成分等を介して、上記担体のカルボキシル基、アミノ基及び/又はエポキシ基等の官能基に結合させることができる。この際、必要に応じてさまざまな鎖長や構造のスペーサーを導入することもできる。
上記サイトカイン誘導剤がBCGのような菌体外層が脂質等により覆われている微生物である場合には、必要に応じて脂質を洗浄除去した後、上記担体の官能基に結合してもよい。
上記サイトカイン誘導剤を上記担体に固定化する方法としては、物理吸着法が好ましい。例えば、上記担体が疎水性表面を有し、上記サイトカイン誘導剤がBCGである場合、物理吸着作用によって固定化することができる。また、上記サイトカイン誘導剤が微生物やその成分であり、その表面が電荷を帯びている場合にも、その対極電荷を表面に有する担体に物理吸着作用によって固定化することができる。
上記担体の使用割合としては特に限定されないが、粒子状の担体として用いる場合には、血液容積に対する担体のかさ体積量として、下限は0.02%、上限は80%程度であり、好ましい下限は0.1%、好ましい上限は50%程度である。
上記サイトカイン誘導剤の使用割合としては特に限定されないが、例えば、BCGである場合は、血液に添加される濃度として、乾燥重量で下限は0.001mg/mL、上限は10mg/mLであることが好ましい。また、上記サイトカイン誘導剤がOK−432である場合は、血液に添加される濃度として、下限は0.0001KE/mL、上限は10KE/mLであることが好ましい。
容器内に収納された本発明のサイトカイン誘導用具を有するサイトカイン誘導用具もまた、本発明の1つである。
本発明のサイトカイン誘導用具では、上記担体とサイトカイン誘導剤とを含むサイトカイン誘導用具が、容器内にてサイトカインを産生する細胞と接触し、それによってサイトカインが効果的に誘導される。この場合、接触温度を下限は15℃、上限は42℃の範囲とすることが好ましく、それによって、サイトカインの誘導をより効果的に引き起こすことができる。
なお、上記担体、及び、上記サイトカイン誘導剤は、予め混合されてサイトカインを産生する細胞と接触されてもよく、又は、個別にサイトカインを産生する細胞と接触されてもよい。
また、本発明のサイトカイン誘導用具では、容器の構造は特に限定されないが、図1に模式的に示すように、血液等の導入部1と、サイトカイン誘導用具と接触した血液4等を容器外に導く導出部2とが備えられている容器3が好ましい。
上記容器としては、カラム状の容器や血液バッグ状の容器等がより好ましく、血液バッグ状の容器等がさらに好ましい。
また、血液バッグ状の容器等では、上記担体及び/又はサイトカイン誘導剤が容器内にて血液又は血液成分等と接触する時間を任意に選択できるので、必要なサイトカインを誘導することができる。
本発明のサイトカイン誘導用具は、上記担体及び/又はサイトカイン誘導剤と接触させた血液等を容器外に導く場合に、担体及び/又はサイトカイン誘導剤が血液等に混入しないように流出防止機構が備えられていることがより好ましい。
図1に模式的に示すように、担体及び/又はサイトカイン誘導剤流出防止機構5としては、上記担体が容器3内部に固定化されていることであっても良く、また、例えば、流出防止用の分離膜や分離フィルター等が設けられていても良い。
本発明のサイトカイン誘導用具の1実施態様としては、例えば、導入部と導出部とを有する血液バッグに、粒子状、繊維状、不織布状等の担体に固定化されたサイトカイン誘導剤を充填し、ここに血液又は血液成分等を導入する。その後、所定温度で所定時間インキュベートをし、サイトカインを誘導した血液又は血液成分等を導出部から取り出し、点滴等によるサイトカイン誘導療法等に利用することができる。
本発明のサイトカイン誘導用具を用いて実施するサイトカイン誘導方法もまた、本発明の1つである。
本発明のサイトカイン誘導用具又はサイトカイン誘導方法により誘導されるサイトカインとしては特に限定されないが、なかでも、インターフェロンγ(IFN−γ)、インターロイキン10(IL−10)、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、が好適に挙げられる。例えば、IFN−γはアレルギー性疾患、癌等のさまざまな疾患において非常に重要な役割を担っているサイトカインであり、IFN−γを誘導することによりこれらの疾患に対する治療効果が期待できる。
本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法におけるサイトカインを産生することのできる細胞とは、血液、血液成分およびサイトカインを産生することのできるさまざまな細胞が挙げられ、血液から分離された白血球や血小板などに限らず、骨髄系細胞、樹状細胞、表皮細胞、繊維芽細胞、肝細胞、骨芽細胞、血液幹細胞、胚性幹細胞等の組織から採取した細胞や培養細胞、株化細胞、サイトカインを産生する様々な細胞等を含有するものを指す。
本発明の本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法における血液とは血液や血液を適当な希釈液、例えば生理食塩水や培地、緩衝液等で希釈しているものを指す。血液に抗凝固剤や添加物を加えていても良い。
本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法における血液成分とは血液から分離された白血球や血小板などに限らず、骨髄系細胞、樹状細胞、血液幹細胞、血液細胞由来株化細胞等を含有するものを指す。これらは単独で使用することもできるし、別途取りだした白血球等を血液等に混ぜ合わせて使用しても良い。また、適当な希釈液、例えば生理食塩水や培地、緩衝液等でこれらの細胞を希釈して本発明に用いても良いが、好ましくは血液を用いる。
なお、本文中の説明においては、説明を分かり易くするために、サイトカインを産生する細胞として、血液または血液成分等を用いた例を取り上げて説明している。
図1は、本発明のサイトカイン誘導用具の一例を示す模式的断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
なお、ヒト血漿中のIFN−γの測定は、R&D Systems社製ELISAキット、ENDOGEN社製ELISAキット、又は日本抗体研究所製ELISAキットにて行った。
なお、ヒト血漿中のIFN−γの測定は、R&D Systems社製ELISAキット、ENDOGEN社製ELISAキット、又は日本抗体研究所製ELISAキットにて行った。
担体1(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD4、多孔性ポリスチレン粒子、MR型、細孔分布2〜150Å、表面積700m2/g以上、細孔容積0.5mL/g以上、平均細孔径約120Å)を精製水(大塚製薬社製)にてデカンテーションにより洗浄し、しかる後メタノール(和光純薬社製、HPLC用)にてデカンテーションすることにより洗浄した。次に、注射用生理食塩水(大塚製薬社製)にて担体1をデカンテーションにより洗浄し、粒子かさ体積で50μLの担体1を滅菌済みチューブ(ダイアヤトロン社製、エッペンドルフチューブ1.5mL用)に充填した。
健常人から採血し、ヘパリン15IU/mL含有静脈血を得た。血液に1mg/mLの濃度となるように、BCG(日本BCG製造社製)を添加した。なお、BCGは生理食塩水で調製した。この際、生理食塩水の体積が血液に対して1.25%となるようにした。
上記BCGが添加された血液約1.45mLを上記の担体1を充填したチューブに添加した。
次に、チューブを転倒混和して血液を撹拌し、ロータリーミキサー(TAITEC社製)に取り付け、6rpmで転倒混和させつつ、37℃にて24時間恒温槽中でインキュベートした。インキュベート後の血液を4℃で3500rpm(トミー精工社製、微量高速遠心機MRX−150)で15分間遠心し、しかる後血漿を採取し、−70℃で該血漿を凍結保存した。次に、保存された血漿を、融解し、Human IFN−γ ELISAキット(R&D System社製又はENDOGEN社製)にて血漿中のIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例1)
担体1を用いなかったことと、BCGを添加した血液1.5mLを用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例2)
担体1を用いなかったことと、BCG無添加の血液を1.5mLを用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例3)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
健常人から採血し、ヘパリン15IU/mL含有静脈血を得た。血液に1mg/mLの濃度となるように、BCG(日本BCG製造社製)を添加した。なお、BCGは生理食塩水で調製した。この際、生理食塩水の体積が血液に対して1.25%となるようにした。
上記BCGが添加された血液約1.45mLを上記の担体1を充填したチューブに添加した。
次に、チューブを転倒混和して血液を撹拌し、ロータリーミキサー(TAITEC社製)に取り付け、6rpmで転倒混和させつつ、37℃にて24時間恒温槽中でインキュベートした。インキュベート後の血液を4℃で3500rpm(トミー精工社製、微量高速遠心機MRX−150)で15分間遠心し、しかる後血漿を採取し、−70℃で該血漿を凍結保存した。次に、保存された血漿を、融解し、Human IFN−γ ELISAキット(R&D System社製又はENDOGEN社製)にて血漿中のIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例1)
担体1を用いなかったことと、BCGを添加した血液1.5mLを用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例2)
担体1を用いなかったことと、BCG無添加の血液を1.5mLを用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例3)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
担体1を担体2(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD16HP、ポリスチレン多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜300Å、表面積800m2/g以上、細孔容積0.58〜0.65mL/g、平均細孔径約150Å)に変更したことを除いては実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例4)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例2と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例4)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例2と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
担体1を担体3(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD2000、ポリスチレン多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜80Å、表面積約620m2/g、細孔容積約0.7mL/g、平均細孔径約40〜50Å)に変更したことを除いては実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例5)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例5)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
担体1を担体4(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD7HP、アクリル酸系多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜2000Å、表面積400m2/g以上、細孔容積0.5mL/g以上、平均細孔径約400〜500Å)に変更したことを除いては実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例6)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例4と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例7)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例8)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例9)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例10)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例11)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例12)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例6)
BCGを血液に添加しなかったことを除いては、実施例4と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例7)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例8)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例9)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例1と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例10)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例11)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例12)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例3と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表1に示した。
BCGに替えて、ピシバニール(中外製薬社製、OK−432)を、0.1KE/mLの濃度となるように各血液に添加した。なお、OK−432は、注射用生理食塩水(大塚製薬社製)で調製されたものであり、生理食塩水が血液に対して1%となるように調製した。OK−432が添加された血液を、担体1がかさ体積で20μL充填された上記チューブに、チューブの目盛りが1.5mLとなるように添加した。すなわち、血液を約1.48mL添加した。
その他は、実施例1と同様にして、IFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例13)
担体1を用いなかったことと、及び、OK−432添加血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例14)
担体1を用いなかったこと、及び、OK−432無添加の血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例15)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
その他は、実施例1と同様にして、IFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例13)
担体1を用いなかったことと、及び、OK−432添加血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例14)
担体1を用いなかったこと、及び、OK−432無添加の血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例15)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
担体1を担体2(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD16HP、ポリスチレン多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜300Å、表面積800m2/g以上、細孔容積0.58〜0.65mL/g、平均細孔径約150Å)に変更したことを除いては実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例16)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例6と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例16)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例6と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
担体1を担体3(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD2000、ポリスチレン多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜80Å、表面積約620m2/g、細孔容積約0.7mL/g、平均細孔径約40〜50Å)に変更したことを除いては実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例17)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例7と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例17)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例7と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
担体1を担体4(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD7HP、アクリル酸系多孔性粒子、MR型、細孔分布2〜2000Å、表面積400m2/g以上、細孔容積0.5mL/g以上、平均細孔径約400〜500Å)に変更したことを除いては実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例18)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例8と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例19)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例20)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例21)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例22)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例23)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例24)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例18)
OK−432を血液に添加しなかったことを除いては、実施例8と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例19)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例20)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例21)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、実施例5と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例22)
担体としてPolysciences社製の商品名Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例23)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例24)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては、比較例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表2に示した。
担体1(オルガノ社製、アンバーライトXAD−4)かさ体積1mLとBCG(10mg/mL)1mLとを生理食塩中で37℃にて20時間混和し、BCGを担体1の粒子表面に物理吸着させた。混和後、担体1を生理食塩水にて充分洗浄し、再び生理食塩水に懸濁した。このようにして得られた、かさ体積100μL担体1を滅菌済みチューブに充填した。以下、このチューブに血液を1.4mL添加したことを除いては実施例1と同様な操作を行い、健常人の血液によりIFN−γの誘導量を測定した。結果を表3に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
担体1を担体2(オルガノ社製、アンバーライトXAD16HP)に替えた以外は実施例9と同様な操作を行い、健常人の血液によりIFN−γの誘導量を測定した。結果を表3に示した。
担体1を担体3(オルガノ社製、アンバーライトXAD2000)に替えた以外実施例9と同様な操作を行い、健常人の血液によりIFN−γの誘導量を測定した。結果を表3に示した。
担体1を担体4(オルガノ社製、アンバーライトXAD7HP)に替えた以外は実施例9と同様な操作を行い、健常人の血液によりIFN−γの誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例25)
担体を用いなかったことと、BCG添加血液を1.5mLを用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例26)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例27)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例10と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例28)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例11と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例29)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例12と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例30)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例31)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例32)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例33)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例30と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例34)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例31と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例35)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例32と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例25)
担体を用いなかったことと、BCG添加血液を1.5mLを用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例26)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例27)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例10と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例28)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例11と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例29)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、実施例12と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例30)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例31)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例32)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例9と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例33)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例30と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例34)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例31と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
(比較例35)
BCGを物理吸着していない担体を用いたことを除いては、比較例32と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表3に示した。
担体1かさ体積1mLとBCG(10mg/mL)とを1mLの1容積%ホルマリン液(中性緩衝ホルマリン液、和光純薬工業社製)含有生理食塩中で4℃にて20時間混和し、BCGを粒子表面に物理吸着させた。混和後、この粒子を生理食塩水にて充分洗浄した後、かさ体積で100μLを滅菌済みチューブ(ダイアヤトロン社製、1.5mL用)に充填した。
BCGのみの添加がないこと、及び、血液を1.4mL添加したことを除いては実施例1と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表11に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例36)
BCGを物理吸着しなかったことを除いては、実施例13と同様にしてIFN−γの誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例37)
担体1を用いなかったことと、BCG添加(1mg/mL)血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例13と同様にしてIFN−γの誘導量を測定した。
結果を表4に示した。
(比較例38)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例39)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例40)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
BCGのみの添加がないこと、及び、血液を1.4mL添加したことを除いては実施例1と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表11に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例36)
BCGを物理吸着しなかったことを除いては、実施例13と同様にしてIFN−γの誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例37)
担体1を用いなかったことと、BCG添加(1mg/mL)血液を1.5mL用いたことを除いては、実施例13と同様にしてIFN−γの誘導量を測定した。
結果を表4に示した。
(比較例38)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例39)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
(比較例40)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例13と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表4に示した。
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1をかさ体積で4mLを血液バッグ(容量50mL用)に充填した。健常人から採血して得たヘパリン15IU/mL含有の静脈血50mLをこの血液バッグに導入した。この血液バッグを37℃で24時間、穏やかに攪拌しながらインキュベートした。この血液中のIFN−γ誘導量を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例41)
BCGを物理吸着処理をしていない担体1を使用したこと以外は実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例42)
担体1を用いなかったこと、及び、BCGの1mg/mL添加血液50mLを用いたことを除いては、実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例43)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例44)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例45)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例41)
BCGを物理吸着処理をしていない担体1を使用したこと以外は実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例42)
担体1を用いなかったこと、及び、BCGの1mg/mL添加血液50mLを用いたことを除いては、実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例43)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例44)
担体としてモリテックス社製球状ポリスチレン粒子(スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、粒子径250−750μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
(比較例45)
担体としてモリテックス社製球状ポリメチルメタクリレート粒子(粒子径750−1000μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例14と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表5に示した。
BCGを生理食塩水に懸濁して、リン酸緩衝液にて希釈し、4000rpmにて15分間遠心操作を行った。上清を捨て、再びリン酸緩衝液にて懸濁し、4000rpmにて15分間遠心操作を行った。これを3回行い、次に50%エタノール含有リン酸緩衝液にて懸濁し、4000rpm(トミー精工社製、微量高速遠心機MRX−150)にて15分間遠心操作を行った。次にエタノールにて懸濁し、4000rpmにて15分間遠心操作を行った。これを2回行い、再びリン酸緩衝液での洗浄を3回行った。この処理済みBCG2mgをカルボキシル基を導入した担体1(かさ体積1mL)にカルボジイミド法にて共有結合を行った。残った反応基をエタノールアミンにて反応させ、リン酸緩衝液にて洗浄後、リン酸緩衝液に懸濁した。このようにして得られた担体100μLを滅菌済みチューブに充填した。
BCGのみの添加がないこと、及び、血液添加量を1.4mLにしたことを除いては実施例1と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表6に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例46)
BCGを共有結合しなかったことを除いては、実施例15と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表6に示した。
(比較例47)
担体1を用いなかったこと、及び、BCGの1mg/mL添加血液1.5mLを用いたことを除いては、実施例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。
結果を表6に示した。
(比較例48)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表6に示した。
BCGのみの添加がないこと、及び、血液添加量を1.4mLにしたことを除いては実施例1と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表6に示した。
また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIFN−γの値は全て10pg/mL以下であった。
(比較例46)
BCGを共有結合しなかったことを除いては、実施例15と同様な操作を行い、IFN−γの誘導量を測定した。結果を表6に示した。
(比較例47)
担体1を用いなかったこと、及び、BCGの1mg/mL添加血液1.5mLを用いたことを除いては、実施例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。
結果を表6に示した。
(比較例48)
担体としてPolysciences社製商品名:Polybeads Polystyrene Microsphere(粒子径500−600μm、非多孔性)を用いたことを除いては実施例15と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表6に示した。
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1をかさ体積で0.8mLを血液バッグ(容量5mL用)に充填した。健常人から採血して得たヘパリン15IU/mL含有の静脈血5mLをこの血液バッグに導入した。この血液バッグを37℃で24時間、穏やかに攪拌しながらインキュベートした。この血液中のTNF−α誘導量を、ENDOGEN社製ヒトTNF−α測定キットを用いたこと以外実施例1と同様に測定した。結果を表7に示した。また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のTNF−αの値は全て16pg/mL以下であった。
(比較例49)
BCGを物理吸着処理していない担体1を使用したこと以外は実施例16と同様にしてTNF−α誘導量を測定した。結果を表7に示した。
(比較例49)
BCGを物理吸着処理していない担体1を使用したこと以外は実施例16と同様にしてTNF−α誘導量を測定した。結果を表7に示した。
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1をかさ体積で0.8mLを血液バッグ(容量5mL用)に充填した。健常人から採血して得たヘパリン15IU/mL含有の静脈血5mLをこの血液バッグに導入した。この血液バッグを37℃で24時間、穏やかに攪拌しながらインキュベートした。この血液中のIL−10誘導量を、ENDOGEN社製ヒトIL−10測定キットを用いたこと以外実施例1と同様に測定した。結果を表8に示した。また、用いた健常人の血液の採血直後及び上記と同様に血液のみを培養した後において、血漿中のIL−10の値は全て15pg/mL以下であった。
(比較例50)
BCGを物理吸着処理していない担体1を使用したこと以外は実施例17と同様にしてIL−10誘導量を測定した。結果を表8に示した。
(比較例50)
BCGを物理吸着処理していない担体1を使用したこと以外は実施例17と同様にしてIL−10誘導量を測定した。結果を表8に示した。
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1をかさ体積で0.1mLを24ウェルのマルチプレート(コーニング社製)に添加した。C3H/Heマウス(8週齢、雌、日本SLCより購入)から脾臓細胞をできるだけ無菌的に採取し、500000細胞/mLの濃度になるようにRPMI培地(2%牛胎児血清含有)にて調製した。この脾臓細胞懸濁液1.5mLをマルチプレートの各ウェルに添加し、5%炭酸ガス下で37℃で培養した。48時間後、各ウェルから培養上清を回収し、培養上清中のIFN−γ濃度を、マウスIFN−γ測定キット(ENDOGEN社製)にて測定した。結果を表9に示した。
(比較例51)
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1を使用しなかったこと以外は実施例18と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表9に示した。
(比較例51)
実施例13と同様に作製したBCGを粒子表面に物理吸着させた担体1を使用しなかったこと以外は実施例18と同様にしてIFN−γ誘導量を測定した。結果を表9に示した。
本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は、サイトカイン誘導剤を用いて、水に不溶性の多孔性の材料からなる担体の共存下で実用レベル相当量のサイトカインを誘導できる画期的なものである。
サイトカイン誘導剤単剤よりもかなり高いレベルのサイトカイン量を誘導することができ、サイトカインが有効である種々の疾患の治療に好適に用いることができる。さらに、本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法では、体外で血液及び血液成分等と接触させてサイトカインを誘導するものであり、必要に応じて、サイトカイン誘導後に副作用を発現する可能性のあるサイトカイン誘導剤等を除去してから治療に用いることができる。
本発明により、サイトカイン誘導剤を投与する従来の方法よりも、副作用のほとんどない安全性の高い治療を達成することができる。このため、本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は、サイトカインの誘導が有効である様々な疾患の治療に好適に用いることができる。
サイトカイン誘導剤単剤よりもかなり高いレベルのサイトカイン量を誘導することができ、サイトカインが有効である種々の疾患の治療に好適に用いることができる。さらに、本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法では、体外で血液及び血液成分等と接触させてサイトカインを誘導するものであり、必要に応じて、サイトカイン誘導後に副作用を発現する可能性のあるサイトカイン誘導剤等を除去してから治療に用いることができる。
本発明により、サイトカイン誘導剤を投与する従来の方法よりも、副作用のほとんどない安全性の高い治療を達成することができる。このため、本発明のサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は、サイトカインの誘導が有効である様々な疾患の治療に好適に用いることができる。
【0003】
トカインの産生を誘導するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は全く知られていないのが現状であった。
【発明の開示】
本発明は、上記現状に鑑み、従来のサイトカイン誘導療法に比べてより効果的にサイトカインを誘導し得る新規なサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法を提供することを目的とする。
本発明は、サイトカイン誘導剤と、サイトカイン誘導増強作用を有し、水に不溶性な多孔性の材料からなる担体とを含有するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法である。なお、上記担体としては、サイトカイン誘導剤のサイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤であることが好ましい。更に、サイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤はIFN−γの誘導を増強することが好ましい。
本願発明者らは、サイトカイン誘導剤とともに水に不溶性の多孔性材料からなる担体を含むサイトカイン誘導用具、又は、サイトカイン誘導剤が固定化された不溶性担体からなるサイトカイン誘導用具が、著しく高いサイトカイン誘導量を示すことを見いだし、本発明を完成した。
以下に本発明を詳述する。
本発明のサイトカイン誘導用具は、サイトカイン誘導剤と水に不溶性の多孔性材料からなる担体とを含有する。
上記担体としては、水に不溶性な多孔性の材料からなるものであれば特に限定されず、例えば、金属、有機物又は無機物等により構成され、好ましくは有機物材料、より好ましくは高分子材料からなる。
上記金属としては、例えば、金若しくは金合金、銀若しくは銀合金、チタン若しくはチタン合金、又は、ステンレス等が挙げられる。
上記無機物としては、例えば、活性炭、ガラス又はガラスの誘導体、
トカインの産生を誘導するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法は全く知られていないのが現状であった。
【発明の開示】
本発明は、上記現状に鑑み、従来のサイトカイン誘導療法に比べてより効果的にサイトカインを誘導し得る新規なサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法を提供することを目的とする。
本発明は、サイトカイン誘導剤と、サイトカイン誘導増強作用を有し、水に不溶性な多孔性の材料からなる担体とを含有するサイトカイン誘導用具及びサイトカイン誘導方法である。なお、上記担体としては、サイトカイン誘導剤のサイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤であることが好ましい。更に、サイトカイン誘導作用を増強する誘導増強剤はIFN−γの誘導を増強することが好ましい。
本願発明者らは、サイトカイン誘導剤とともに水に不溶性の多孔性材料からなる担体を含むサイトカイン誘導用具、又は、サイトカイン誘導剤が固定化された不溶性担体からなるサイトカイン誘導用具が、著しく高いサイトカイン誘導量を示すことを見いだし、本発明を完成した。
以下に本発明を詳述する。
本発明のサイトカイン誘導用具は、サイトカイン誘導剤と水に不溶性の多孔性材料からなる担体とを含有する。
上記担体としては、水に不溶性な多孔性の材料からなるものであれば特に限定されず、例えば、金属、有機物又は無機物等により構成され、好ましくは有機物材料、より好ましくは高分子材料からなる。
上記金属としては、例えば、金若しくは金合金、銀若しくは銀合金、チタン若しくはチタン合金、又は、ステンレス等が挙げられる。
上記無機物としては、例えば、活性炭、ガラス又はガラスの誘導体、
Claims (13)
- サイトカイン誘導剤と、水に不溶性の多孔性の材料の担体とを含むことを特徴とするサイトカイン誘導用具。
- 前記多孔性の材料は、巨大網目構造を有する請求項1に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記多孔性の材料は、細孔分布が2〜2000Åであることを特徴とする請求項1または2に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記多孔性の材料は、高分子材料からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記高分子材料は、ポリスチレン系高分子材料及びアクリルエステル系高分子材料の少なくとも1種の高分子材料からなることを特徴とする請求項4に記載のサイトカイン誘導用具。
- サイトカイン誘導剤は、菌体及び/または菌体由来成分であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具。
- サイトカイン誘導剤は、抗酸菌及び/または抗酸菌由来成分であることを特徴とする請求項6に記載のサイトカイン誘導用具。
- サイトカイン誘導剤は、溶連菌及び/または溶連菌由来成分であることを特徴とする請求項6に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記サイトカイン誘導剤及び前記多孔性の材料を収納している容器をさらに備える請求項1〜8のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具。
- サイトカインを産生する細胞におけるサイトカインの産生を誘導するのに用いられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記サイトカインを産生する細胞が血液または血液成分由来の細胞である、請求項10に記載のサイトカイン誘導用具。
- 前記多孔性の材料がサイトカイン誘導増強作用を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のサイトカイン誘導用具を用いることを特徴とするサイトカイン誘導方法。
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