JPWO2004071667A1 - 破砕装置及びそれを用いた医療廃棄物処理システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、医療施設から排出され感染性を帯びた医療廃棄物の滅菌装置と、滅菌処理された廃棄物の破砕装置とを備えた医療廃棄物処理システムが開示される。滅菌装置には、梱包切開機構が備えられ、梱包された廃棄物を滅菌槽内へ投入しても、梱包切開機構によって廃棄物が梱包から開放されるので、廃棄物くまなく滅菌雰囲気へさらされる。そして、破砕装置には、回転刃との間にくさび状の廃棄物収容空間を形成する円弧状案内部材を備えた押圧機構が設けられている。この円弧状案内部材は、回転刃が回転するに従って廃棄物を強く回転刃へ押圧するように駆動機構によって駆動される。この押圧機構を設けたことにより、廃棄物は圧縮切断と剪断破砕との双方で細かく破砕される。

Description

本発明は、廃棄物を破砕処理する破砕装置、特に病院等の医療施設から排出された廃棄物を細かく破砕する破砕装置、及びその破砕装置を用いた医療廃棄物処理システムに関するものである。
近年、医療施設から排出された廃棄物、特に細菌やウィルスによる感染性を帯びた廃棄物(以下、感染性廃棄物、又は医療廃棄物、又は単に廃棄物という。)を、自然環境を汚染することなく処理することが社会によって求められている。
感染性廃棄物を処理する方法としては、感染性廃棄物を高温の蒸気や薬品により滅菌したり、焼却や溶融したりして感染性を除去した後に地中へ埋めるというものが知られている。感染性を除去された廃棄物を地中に埋めるにしても、廃棄物の量が多いと広い土地が必要となり、さらに医療機関が負担する処理費用が嵩むので、廃棄物の容積をなるべく少なくすることが求められる。
このような求めに応じるための医療廃棄物処理システムとして、滅菌装置と破砕装置とを結合したシステム構成を採用したものが知られている。
滅菌装置と破砕装置とを結合した医療廃棄物処理システムには、滅菌処理を先に行うシステムと、破砕処理を先に行うシステムとがある。滅菌処理を破砕処理に先立って行うシステムは、特開平8−131531号公報、特開平11−128334号公報、特開2001−162244号公報に、そして破砕処理を滅菌処理に先立って行うシステムは、特開平6−78983号公報、特開2003−1130号公報に開示されている。
上記に列挙された文献には、破砕装置として、一軸剪断式破砕装置(特開平8−131531号公報、特開2002−85996号公報参照)、二軸剪断式破砕装置(特開平11−128334号公報参照)、ネジ(スクリュー)式破砕装置(特開2001−162244号公報参照)、ボーリングミル式破砕装置(特開2003−1130号公報参照)が開示されている。
これらの文献に記載された破砕装置のうち、一軸剪断式は、回転刃に対向して固定刃が設けられ、回転刃を回転させることにより廃棄物を固定刃との間で剪断し破砕するものである。二軸剪断式は、2本の回転刃の噛み合い量を所定値にして、2本の回転刃を平行に配置し、廃棄物を回転刃同士で噛み合わせて剪断し破砕するものである。また、ネジ(スクリュー)式は、長い軸の表面に螺旋状(スクリュー状)カッターを配置し、この螺旋状カッターを設けられた軸を回転することにより廃棄物を小さく切り刻むものである。そして、ボーリングミル式は、円盤状部材の円盤面に複数のカッターを設け、それらのカッターを廃棄物に対して相対的に回転させることで、廃棄物を小さく切り刻むものである。
ところで、医療施設から排出される感染性廃棄物には、紙、布、綿、ゴム、プラスチック、接着テープ、ガラス、金属類(例えば、注射針、メス、鉗子、継ぎ手類等の配管材等)などが含まれ、これらが分別され、または分別されずに入り混じって排出される。
上記文献に開示された破砕装置、特に廃棄物を廃棄物の重力のみでカッター部へ咥え込ませる一軸剪断式、2軸剪断式や、廃棄物をスクリューで切り刻むスクリュー式では、上記のような種々の材質の物が入り混じった廃棄物を細かく破砕することは困難であると考えられる。また上記ボーリングミル式では廃棄物をカッターへ押し付ける機構が付加されているが、その押し付け機構は廃棄物を平面的にカッターへ押し付ける作用をするのみであるので、カッターは廃棄物を掻き毟るようにして破砕するので、上記のような種々の材質の物が入り混じった廃棄物を破砕することには不向きであるように考えられる。
また、1軸剪断式において前記特開2002−85996号公報に開示された破砕装置は、廃棄物を回転刃へ押圧する機構を有しているが、その押圧機構の押圧部材は回転刃の回転半径にほぼ等しい曲率を持った押圧部材であるので、その押圧部材は回転刃の回転円周のどこの部分でも一定の間隔で廃棄物を押圧する。したがって、その押圧部材の効果は前記ボーリングミル式とほぼ同じと考えられる。
次に、滅菌装置について述べる。滅菌装置は、脱脂綿、ガーゼ、包帯や注射針にように患者に接触し、細菌やウィルスなどで汚染されたものを滅菌処理するものである。滅菌処理の方式としては、感染性廃棄物を高温の雰囲気に所定時間さらすもの、高温・高圧蒸気に所定時間さらすもの、紫外線にさらすもの等が提案されている。
感染性廃棄物を上記のような滅菌処理環境に放置した状態では、短時間で、くまなく全ての廃棄物を滅菌処理することは難しい。このため、滅菌処理環境中で廃棄物を攪拌することにより、廃棄物をくまなく滅菌することが特表平8−500259号公報に開示されている。この特表平8−500259号公報に開示された技術では、感染性廃棄物がビニール袋に収納されていても、ビニール袋が高温下で溶けてビニール袋から露出された廃棄物が攪拌されるので、廃棄物がくまなく滅菌できるとされている。
しかし特表平8−500259号公報に開示された技術は、廃棄物が紙袋やダンボール箱のように滅菌温度程度では破損しにくい物に収容されていた場合を想定していないように思われる。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、上記の如き種々雑多な医療廃棄物を細かく破砕することができる破砕装置と、その破砕装置を用いた医療廃棄物処理システムを提供することにある。
本発明の破砕装置は、回転刃と固定刃とによって廃棄物を剪断破砕する破砕装置において、回転刃が回転するときに形成される円筒面と、回転刃と固定刃との剪断部へ向かって断面が次第に狭まるくさび形状の廃棄物収容空間を前記回転刃との間に形成する案内部材を前記回転刃に対向して設けたことを特徴としている。前記くさび状廃棄物収容空間に収容された廃棄物がくさび状空間の先端へ押し込まれると、その部分で圧力が高まり、この圧力が高まることで廃棄物が回転刃によって圧縮切削される作用(これをくさび効果と称する。)が生ずる。これによって、廃棄物は圧縮切削と剪断とによって細かく破砕される。
前記案内部材は、望ましくは円弧状断面を有した部材であって、前記回転刃の回転中心軸とは異なる位置に設けられた回転軸を回転中心として駆動源によって回転駆動され、前記回転刃との間にくさび状空間を形成することを特徴としている。この円弧状案内部材を回転駆動することにより、前記くさび効果の強弱が可変される。
そして、本発明の破砕装置の固定刃は、回転刃を間に挟んで2個設けられ、かつ回転刃は正逆回転の双方向に刃が形成され、廃棄物は回転刃の正回転と逆回転との双方向回転により破砕される。
上記回転刃との間にくさび状空間を形成する円弧状案内部材も2個設けられ、回転刃の回転方向と同一方向へ回転制御される。
また、前記回転刃は、回転軸方向に対して複数の単位カッターを隙間なく配列したものから成り、各単位カッターの刃の位置が順次所定角度ずつずれて配置されている。これによって単位回転刃の回転軸方向の長さで廃棄物が細かく破砕される。
また、前記単位回転刃は所定角度の捩れ角を持って形成され、隣接する単位回転刃同士で刃の部分が断続している。
更に前記単位回転刃は2個のカッターが回転軸に取り付けられた刃物取付部材を介して対向して設けられている。
本発明の医療廃棄物処理システムは、前記本発明の破砕装置へ感染性廃棄物の滅菌処理を行う滅菌装置と、この滅菌装置で滅菌処理された廃棄物を前記破砕装置へ搬送する搬送装置とにより構成される。
前記滅菌装置には、廃棄物の梱包を切開する梱包切開手段が設けられている。この梱包切開手段によってダンボールやビニール袋に詰められた感染性廃棄物は滅菌装置内で梱包から露出される。これによって、梱包された感染性廃棄物は滅菌の雰囲気にくまなくさらされる。さらには、廃棄物処理を行う処理者は廃棄物へ触れることなく滅菌処理を行うことができる。
図1は、本発明の医療廃棄物処理システムの全体構成を示す外観図である。図2は、本発明の滅菌装置の概略構成を一部断面により示した図である。図3は、本発明の滅菌装置における滅菌処理系の配管図である。図4は、本発明の搬送装置の概略構成を示す図である。図5は、破砕装置の破砕部と廃棄物投入部と押圧機構部の詳細を示す断面図である。図6は、回転刃のカッターの全体構成を示す図である。図7は、単体のカッターの形状を示す図である。図8は、固定刃の形状を示す図である。図9は、回転ドラムの形状と、回転ドラムと回転刃の位置関係を詳細に示す図である。図10は、回転ドラムの初期位置を示す図である。図11は、回転ドラムの中間位置を示す図である。図12は、回転ドラムの最終位置を示す図である。図13、図14、図15は、回転ドラムと回転刃との間に生ずるくさび効果の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての破砕装置とそれを用いた医療廃棄物処理システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本発明の一実施形態の医療廃棄物処理システムは、病院等の医療機関から排出された廃棄物、特に患者の皮膚や体液に接触させられた後に廃棄処分とされた感染性廃棄物に付着した細菌やウィルスを死滅させる処理を行うための滅菌装置100と、この滅菌装置100にて滅菌処理された廃棄物を収容し後述の破砕装置へ搬送するための搬送装置200と、前記滅菌処理された廃棄物を細かく破砕するための破砕装置300とで構成される。
滅菌装置100は、滅菌槽110と、この滅菌槽110を床上の所定高さの位置に支持する支持台120と、支持台120上の滅菌槽110を傾斜動作させる傾斜(ティルティング)機構130と、滅菌槽110内に設けられ廃棄物を攪拌する攪拌機構140と、廃棄物の梱包を切開する梱包切開機構150と、後述の滅菌処理を行う雰囲気を生成する滅菌処理系160(図1においてはブロックとして記載されている。)を備えている。
搬送装置200は、滅菌装置100において滅菌処理された廃棄物を収納し、その収納された廃棄物を破砕装置300へ投入するものである。搬送装置200は収納された廃棄物を移動する台車(カート)210と、この台車210を上方へ持ち上げる(リフトアップ)とともに、所定の高さ位置において台車210を傾斜させて廃棄物を破砕装置300の廃棄物投入口内へ投入する投入機構220とを備えている。
破砕装置300は、搬送装置200によって投入された廃棄物を細かく破砕するものである。破砕装置300は、破砕部310と、廃棄物投入部320と、投入された廃棄物を破砕部310内のカッター部へ押圧する押圧機構330と、破砕部310の駆動機構340と、これらの各機構を支持するベース部350と破砕された廃棄物を取り出す取出し部360とを備えている。
上記の如く構成された医療廃棄物処理システムにおいては、医療現場から排出され、段ボール箱やビニール袋に詰め込まれた感染性廃棄物が滅菌装置100へ運搬されて来ると、廃棄物は操作者によって梱包されたままの状態で滅菌装置100の滅菌槽110へ投入される。滅菌槽110の蓋がロックされた後、滅菌槽110は蓋側が上昇するように傾斜させられる。そして滅菌槽110へ投入された廃棄物は攪拌機構140によって攪拌される。この攪拌動作の過程でダンボール箱やビニール袋の梱包は攪拌機構140と同時に動作する梱包切開機構150によって切開される。これによって梱包状態から開放された廃棄物は高温・高圧の蒸気にくまなくさらされ、廃棄物に付着していた細菌等が高レベル、例えば滅菌率10−8(バチルス菌)に死滅させられる。
この滅菌処理が完了すると廃棄物は乾燥処理を施された後、攪拌機構140の攪拌時とは逆方向への動作と滅菌槽110の逆傾斜動作によって滅菌槽110から排出され、前記搬送装置200の移動台車210に収容される。廃棄物を収容した台車210は搬送装置200の投入機構220によってリフトアップと傾斜をさせられて、廃棄物が破砕装置300の廃棄物投入部320からその内部へ投入される。
廃棄物投入部320から投入された廃棄物は、押圧機構330によって破砕部310のカッター部へ押圧される。詳細は後述するが、押圧機構330は、廃棄物投入部320の開口部よりもカッター部へ近い部分ほど強く押圧するように作動するため、カッターにくわえ込まれた廃棄物は確実に剪断部へ送り込まれ、そして細かく切り刻まれる。そして切り刻まれた廃棄物は取出し部360の容器へ排出される。
次に、医療廃棄物処理システムを構成する上記各装置をより詳しく説明する。図2は、図1に示す滅菌装置100の構成の概要を一部断面にて示した図である。図2において、110は滅菌槽で、この滅菌槽110は、一端に開口が形成されるとともに多端に球面状の壁が形成された円筒状の槽111と、この槽111の開口部に設けられた蓋112とを有している。滅菌槽110は、内部へ高温・高圧の蒸気を充満させても、また内部を真空状態にしてもそれに耐え得る強度を与えられている。
滅菌槽110は、鋼部材で枠組みされた支持台120上に配置されている。支持台120と滅菌槽110との間には、滅菌槽110を傾斜させる傾斜(ティルティング)機構130が設けられている。この傾斜機構130は、廃棄物の投入時、廃棄物の攪拌時及び廃棄物の排出時に滅菌槽110を傾斜させるもので、支持台120と槽111とを回転可能に連結する連結機構131と、支持台120と槽111との間に設けられた移動機構132とから成る。移動機構132は、例えば図に示すようなモータ133とネジ134による直線移動機構やエアシリンダーや、リンク機構を採用することができる。この傾斜機構130は、滅菌槽110へ廃棄物を投入及び排出する際には蓋側が5°下がった状態となるように、また廃棄物を破砕、滅菌処理する場合には蓋側が7°上がった状態となるようにその動作が制御回路によって制御される。
滅菌槽110の内部には廃棄物を攪拌する攪拌機構140が設けられている。この攪拌機構140は、モータ141、シャフト142、アーム143、攪拌用スパイラルロッド144、攪拌・破砕用リニアロッド145を備えている。シャフト142は槽111の球面状壁を貫通する中心軸であり、このシャフト142は前記球面状壁に設けられた軸受によって回転可能に、かつシャフト142と軸受間に気密が保たれるように支持されている。このためシャフト142を支持する軸受部分には、気密性を確保するようにシーリングが成されている。シャフト142の槽111の外部に位置する端部はベルト機構またはチェーン機構を介してモータ141へ連結されている。
シャフト142の槽111の内部に位置する端部には、アーム143が取り付けられている。アーム143は、槽111の直径方向へ向かって伸びて設けられ、その一端には攪拌用スパイラルロッド144が、またもう一方の短部には攪拌・破砕用リニアロッド145が取り付けられている。攪拌用スパイラルロッド144及び攪拌・破砕用リニアロッド145は槽111の内面に近い所定距離だけ離されて配置される。アーム143の一方に設けられた攪拌用スパイラルロッド144は、槽内を半周だけ旋回する螺旋状に形成され、その端部は図に示すように攪拌・破砕用リニアロッド145の端部と連結されている。これらの2つのロッド144と145は廃棄物を攪拌する機能を有すものであるが、ロッド145には、槽内へ投入された廃棄物の梱包を破砕するもう1つの大きな役目も負わされる。このために、ロッド145にはその旋回の周方向にロッドから刃を突出させられたカッター146が複数個設けられている。図2において、カッター146は槽111の長さ方向へ等間隔で3個設けられているが、その数や設置間隔は槽の大きさや、投入される梱包の大きさに応じて変更され得る。さらに、カッター146をロッド145の一側面側に刃が突出するように設けた場合を説明したが、カッター146をロッド145の横断面の多方向に向けて設けたり、ロッド145の全周方向へ刃が突出するように設けたりしても良い。
一方ロッド144は廃棄物を攪拌する機能の他に、滅菌された廃棄物を槽111から外部へ排出する役目が負わされる。ロッド144と槽111の内面との間には隙間があるため、ロッド144の回転だけでは小さな廃棄物は排出されにくい。このために、前記隙間を埋めて小さな廃棄物を排出させるために、ロッド144へ耐熱性に優れたかつ柔軟性を有した材料、例えばフッ素樹脂またはフッ素樹脂を被覆されたゴム板から成る廃棄物除去板151〜157が設けられている。この廃棄物除去板は本実施形態では複数個に分割されているが、一体成形されたものであっても良い。
なお、前記モータ141は、定格回転数が1つのタイプ、または極数変換型の回転数が2つ設定することができるタイプを用いることができる。定格回転数が1つのタイプのモータを用いた場合には、攪拌機構140は一定スピードで廃棄物を攪拌することとなり、高速/低速の切換のできるモータを用いた場合には、梱包を切開するときにはモータを高速運転し、廃棄物を攪拌するときにはモータを低速運転するような態様が可能となる。
滅菌槽110には、上記攪拌機構の他に高温・高圧の蒸気の吸気口、排気口や、槽内に溜まった凝結水の排出口が設けられている。さらに槽111の内部には面状のヒーター160が槽111の約下半周面に接して設けられている。このヒーター160は後述するが、廃棄物を加熱するために、更には蒸気に触れて湿った廃棄物を乾燥させるために設けられている。
次に、滅菌装置100に施される高温・高圧蒸気、真空、給排水の回路系統の構成について、図3を参照して説明する。図3において、410は高温・高圧(121℃以上、例えば140℃、0.5MPa)の蒸気を発生するボイラ、420は蒸気を外部へ排出する蒸気排出管、430は滅菌槽110内の圧力を計測する真空圧力計、440は真空ポンプ、450は真空用のバッファタンク、460は滅菌槽110内から排出された凝結水を蓄える凝結水タンク、470,480は滅菌槽110及びヒーター160内の温度を測定する温度計である。なお、図3において、Bnはバルブ、Snはストレーナ、STnはスチームトラップである。なお、図3には示されていないが、真空ポンプ440及びバッファータンク450を冷却する冷却装置、例えばクーリングタワーが設けられている。
次に、滅菌装置100で滅菌された廃棄物を破砕装置300へ搬送する搬送装置200の構成を説明する。図4は、搬送装置200の構造と動作原理を説明する図である。図4において、210は台車で、滅菌層110から排出された廃棄物を収容する容器211と、容器の底部へ設けられた複数のキャスター212と、容器の外部に取り付けられたハンドル213と、前記容器211と投入機構220とを連結する連結具213とを備えている。前記連結具213には所定幅のスリットが加工されていて、このスリットへ後述の連結アーム223が嵌め合わせられる。220は前記台車210を持ち上げた後に傾斜させて、容器内の廃棄物を破砕装置300へ投入する投入機構である。この投入機構220は、支柱枠221と、この支柱枠221の2本の支柱に沿ってそれぞれ設けられたガイド機構222と、このガイド機構222に沿って移動させられる連結アーム223と、2本の支柱の上端部と下端部との間に設けられたチェーン機構224と、このチェーン機構を駆動するモータ225とを有している。
前記チェーン機構224は2本の支柱の上端部と下端部にそれぞれ設けられたスプロケットと、前記連結アーム223を介して前記スプロケット間に巻かれたチェーンから成る。前記ガイド機構222は支柱に沿って設けられた2つのガイド部材から成る。2つのガイド部材のうちの1つは、支柱の下端部から上端部まで支柱に沿って配置された直線状ガイド部材222aであり、もう1つは長辺が前記直線状ガイド部材222aへ平行に配置され、短辺が破砕装置300側へ突き出して配置されたL字状ガイド部材222bである。前記連結アーム223には、上下方向に高さが異なる位置へ滑車が左右の支柱に応じてそれぞれ2個設けられ、それらは直線状ガイド部材222aとL字状ガイド部材222bによってガイドされる。なお図面には記載されていないが、支柱には連結アーム223の移動の上限位置と下限位置とを設定するリミットスイッチが設けられている。
次に、破砕装置300を構成する破砕部310、廃棄物投入部320、押圧機構部330、駆動機構340、ベース部350及び取出し部360を、図1と図5を参照して詳細に説明する。図5は破砕装置300の破砕部310と廃棄物投入部320と押圧機構部330の構成を詳細に示す断面図である。なお、図5は図1を背後から見た図となっている。図1に示すように、破砕装置300のベース部350と、廃棄物の取出し部360が床上に配置される。ベース部350は一部に取出し部360を収納する空間を形成されたフレーム構造体である。ベース部350には破砕部310の駆動機構340のモータや、押圧機構330の駆動源が配置される。
ベース部350に収納される取出し部360は、破砕部310で細かく破砕された廃棄物を収納して外部へ取り出す容器で、好ましくはキャスター付き容器である。
ベース部350の上方には、破砕部310、押圧機構330及び廃棄物投入部320が搭載されている。
破砕部310は、ケーシング311と、回転刃(ロータリーカッター)312と、固定刃315とから成る。ケーシング311は、外観上は直方体形状であり、ベース板311a、サイドフレーム311b,311cと、前フレーム311dと、後フレーム311eと、天板311fとによって構成されている。前フレーム311dには、内部を点検するための開口が形成され、開口にはカバー311gがネジ止め又は蝶番によって開閉可能に取り付けられている。
回転刃312は、サイドフレーム311b,311cへ対向して設けられた軸受によって回転可能に支持された回転軸312aと、この回転軸312aへキーによって固定された回転部材313と、この回転部材313へネジ止めされたカッター314から成る。回転軸312aは円形断面の軸で、両端が軸受によって支持されている。回転軸312aを支持する軸受は、ボールベアリング方式又はすべり軸受方式のいずれを用いても良い。なお、回転軸312aはベース部350へ設けられたモータ341によって所定の回転数で回転駆動される。
本実施形態では、カッター314は軸の長手方向へ10対が設けられている。1対のカッターは1個の回転部材313へ固定される。したがって、回転部材313も10個が軸313aにキーで固定される。回転部材313には2つのカッター取付面が軸中心に対し対称に形成され、その取付面にそれぞれカッター314が取り付けられる。
図6は、カッター314の全体構成を示している。図6に示すように、カッター314は軸の長手方向に10対が、軸方向へ隣接するカッター同士が密接して配置されている。図6には、各対のカッターの中心線をも表してあるが、各対のカッターは軸方向へ隣接するもの同士が18°ずつ、順次ずれて配置されている。この理由については、固定刃315との関係で後に説明する。
図7は、カッター314の単体を三角法で示している。図7Aは平面図、図7Bは右側面図である。カッターは図7Bに示されるように、断面形状が取付面に対し略円弧状に突出した形状をしており、円周面側にねじれ刃3141〜3146が形成されている。これらの6つのねじれ刃は、回転方向に応じて正転用と逆転用に分かれて機能する。それらのねじれ角θnは任意の角度で良いが、0°〜8°の範囲、好ましくは3°〜8°の範囲に設定すると良い。このねじれ角θnは、工作機械の剪断機(Shearing Machine)の剪断角に相当する。ねじれ刃3141と3146の間、3142と3145の間及び3143と3144の間には凹部3147,3148,3149が形成されている。刃のすくい角θsは鈍角、好ましくは95°〜105°に形成されている。刃のすくい角を前記のような範囲に設定しても、小さな金属片、例えばφ5mm程度の金属片を切断することは可能であり、またこれによりカッターと固定刃との間で金属を剪断する時の衝撃によってカッターの刃が破損することを防止できる。なお、図7において、ねじれ刃3141と3146との間隔、及びねじれ刃3143と3144との間隔をランド幅と称するが、この間隔を適当なものに設定することで、剪断破砕される物品の素材等に柔軟に対応できる。なお、3150はカッターを回転部材313へ取り付ける六角穴付きボルト用に加工された止め穴である。
再度、図5を参照すると、回転刃312を間に挟んで、固定刃315が対向してケーシング311内の固定台にネジ止めされている。図8は固定刃315の形状を表した図で、図8Aは平面図、図8Bは側面図である。固定刃315は所定の厚みを有した鋼材から作成され、長さ方向の一端面に刃が形成されたものである。刃は10°〜20°の逃げ角θmを有している。また、固定刃315には少なくとも2個のネジ止め用の穴3151,3152が加工されている。この固定刃315の長さは回転刃312のカッター314の全長に対応しているが、固定刃315を単一のものとするか、複数に分割されたものとするかは、コストや保守性を考慮して選択することが可能である。以上説明した固定刃315は回転刃312の回転中心を通る直線へ固定刃315のエッジ先端が一致するように、かつ回転刃の先端との間の隙間を調整して、位置合わせしてケーシング311内の固定台へネジ止めされる。
以上説明した回転刃312の下方にはスクリーン316が設けられている。このスクリーン316は破砕された廃棄物を篩(ふるい)に掛けるもので、金網又はパンチングメタルのような多数のメッシュ穴が形成されたものから成る。スクリーン316は、回転刃312との間に微小隙間を持つような径をもって略半円筒状に形成され、固定刃315の下方に取り付けられている。
次に、廃棄物を効果的に剪断するために設けられた押圧機構330の構成について図1と図9を用いて説明する。破砕装置300の押圧機構330は、サイドフレーム311c,311dに設けられた軸受によって回転可能に支持された回転軸331と、この回転軸331へキーによって固定された回転ドラム332と、前記回転軸331へ駆動力を与える駆動源333とから成る。回転軸331は本実施形態では、破砕部310の回転軸312aの上方に位置させられている。そして、回転軸331は、駆動源333、例えば油圧シリンダーやエアシリンダー、またはモータによって駆動される。駆動源が油圧シリンダーやエアシリンダーの場合は、回転軸331へアーム334を取付け、このアーム334をシリンダーのロッドへ回転可能に連結する方式が採用でき、駆動源がモータの場合は、回転軸331とモータの間に減速機を介して回転軸331をベルト駆動する方式が採用できる。
回転ドラム332は、回転軸331に嵌め合わされるボス332aと、廃棄物を押圧する2つの円弧状部材332b,332cと、それらの円弧状部材を背後で保持する半円筒形のドラム部材332dとから成る。回転ドラム332の円弧状部材332b,332cは破砕部310の回転刃312との間にくさび効果を生ぜしめるものである。本実施形態では、そのために、円弧の形状は以下のようにして決められている。
▲1▼円弧状部材の円弧の径は回転刃312の半径よりも大きい。
▲2▼円弧状部材が最も回転刃に近づいた位置の円弧の中心がほぼ回転刃312の水平中心線上に存在する。
このように円弧状部材の形状を決めることにより、円弧状部材332b、332cの円弧面と回転刃312との間の間隔が、剪断部から離れるに従って大きくなる。すなわち円弧状部材332b、332cの円弧面と回転刃312との間に断面がくさび形状の空間が形成される。このくさび形状に形成された空間の作用は、後の動作説明において詳細に説明される。
前記回転ドラム332は、駆動源333によって所定角度範囲を1回又は複数回の往復動作をさせられる。そして、その動作のために回転ドラム332へ与えられるトルクは一定でも可変でも良いが、好ましくは回転ドラム332と回転刃312との間にくさび形状が形成されるまでの範囲では、回転ドラム342へ与えられるトルクはくさび形状が形成された後よりも大きい方が望ましい。この理由は、回転ドラム332と回転刃312との間にくさび形状が形成されるまではくさび効果が生じないので、廃棄物を回転刃312へ回転ドラム332の押圧力のみで押し付けて切削を行わざるを得ないためである。
次に、図5を参照して、廃棄物投入部320について説明する。廃棄物投入部320は、四角錐台形状を持ち、上下に開口を形成されたホッパー321と、破砕部310の天板311fに取り付けられた仕切板322と、天板311fの上面に取り付けられたホッパー旋回機構323から成る。ホッパー321は搬送装置200の移動台車210から投入された廃棄物を受け取るものであり、また仕切板322はホッパー321へ投入された廃棄物が回転ドラム332のドラム部材332dを乗り越えないように仕切るものである。そして、ホッパー旋回機構323は、回転刃312及び固定刃315交換作業時や保守点検時にホッパー321を退避させるためのものである。
次に、以上のように構成された廃棄物処理システムの動作を説明する。先ず、医療施設から排出された感染性廃棄物は、ダンボール箱やビニール袋に詰められて滅菌処理装置100へ運搬される。
滅菌処理装置100へ廃棄物を投入する前に、滅菌処理装置100は暖気運転(ウォームアップ)されるが、この暖気運転は、操作者が操作パネルに設けられた暖気運転開始スイッチを操作することにより開始される。暖気運転開始スイッチが押されると、蒸気供給バルブB3及び滅菌槽減圧弁B5が開状態となり、その後、滅菌槽電動弁B4が開状態に、次いでヒーター入口電動弁B9が開状態にされる。すると、ボイラ410から滅菌槽110内及びヒーター160内へ高温・高圧の蒸気が流入する。この高温・高圧の蒸気によって滅菌槽110内とヒーター160が加熱され、温度センサ470,480からの出力に基づいて槽110内及びヒーター160内の温度が設定温度に達したことが検出されると、滅菌槽電動弁B4が閉じられ、次いでヒーター入口電動弁B9も閉じられる。次いで、凝結水タンク460に溜まった凝結水が排水されるとともに、滅菌槽開放弁B6が開放され滅菌槽110内の圧力が大気圧に減圧される。滅菌槽110内の圧力が大気圧に達した後に、滅菌槽開放弁B6が閉じられる。以上により、暖気運転が終わる。なお、廃棄物の滅菌処理を複数回連続して行う場合には、暖気運転の操作は第1回目の処理時に行うだけで良い。
上記暖気運転が終了した後に感染性廃棄物の滅菌処理工程が行われる。先ず、操作者は滅菌槽110の蓋112のロック機構の開放スイッチを操作する。これにより、ロック機構が解除されるので、操作者は手動で蓋112を開け、そして、梱包された廃棄物を滅菌槽110内へ投入する。なお、前記ロック機構の開放スイッチを押すと、滅菌槽のティルティング機構130が動作して、滅菌槽110の蓋112側が低くなるように2つの動作が連動するように制御回路を構成しても良い。なお、廃棄物投入時の滅菌槽のティルティングは、滅菌槽の設置高さ又は操作者の身長に応じて対応することが可能である。
廃棄物を投入後に、操作者は蓋112を閉じ、操作パネルの前記ロック機構の閉スイッチを操作する。この操作により、蓋112は滅菌槽110の本体へロックされる。次に操作者は、滅菌処理の自動運転スイッチを操作する。この操作が成されると、滅菌槽電動弁B4及びヒーター入口電動弁B9が開放され、滅菌槽110及びヒーター160へ高温・高圧の蒸気が供給されるとともに、攪拌機構140のモータ141が駆動される。この時、モータ141は攪拌機構140の攪拌用スパイラルロッド144が廃棄物を滅菌槽110の奥方向へ送り込む方向へ回転制御される。また、前記自動運転スイッチの操作によって滅菌槽110も廃棄物が滅菌槽110の奥へ転がる方向(図示において滅菌槽の左側が低くなる方向)へ傾斜させられる。
そして、モータ141が回転すると、アーム143、攪拌用スパイラルロッド144及び攪拌・破砕用リニアロッド145が回転される。そして、攪拌・破砕用リニアロッド145に設けられたカッター146が廃棄物の梱包を切り開く。そして梱包が切り開かれると、感染性廃棄物は、梱包から開放又は排出され、滅菌槽110に充満した高温・高圧の蒸気にくまなくさらされるとともに、ヒーター160の高温に加熱された表面に触れて滅菌処理される。廃棄物は攪拌用スパイラルロッド144と攪拌・破砕用リニアロッド145によって攪拌され続け、この攪拌は所定時間、例えば20分継続して行われ、すなわち廃棄物は20分間高温(140℃以上)状態に置かれる。これにより、滅菌率10−8(バチルス菌)が達成される。なお、感染性廃棄物の梱包がダンボール箱である場合には、最初に攪拌機構140を動作させてダンボール箱が蒸気を含む前に切り開くように高温・高圧の蒸気の供給を行う制御シーケンスを組んでも良い。
廃棄物が高温・高圧の蒸気に20分間さらされた後、攪拌機構140の動作が一時的に停止され、また滅菌槽電動弁B4が閉じられ、次いでヒーター入口電動弁B9も閉じられる。そして、滅菌槽開放弁B6が開放され、滅菌槽110内が大気圧に減圧される。また、真空ポンプ系統にあるバッファタンク450内の凝結水の排水処理が図示を省略された弁を動作させて行われる。
真空圧力計430によって滅菌槽110内が大気圧に減圧されたと判定されると、廃棄物の乾燥工程が行われる。乾燥工程が開始されると、先ず真空吸引弁B7が開放されるとともに、ヒーター入口電動弁B9が開放される。真空吸引弁B7が開放されると真空ポンプ440が動作させられ、滅菌槽110内が真空吸引される。そして真空状態で廃棄物が高温・高圧の蒸気を供給されたヒーター160によって加熱され、乾燥される。この乾燥工程は予め設定された設定時間だけ行われ、設定時間が経過すると、ヒーター入口弁B9が閉じられ、ヒーター出口弁Baが開放され、その後真空解除弁Bcが開放される。真空解除弁Bcの開放によって滅菌槽110内の圧力が大気圧に戻る。この時点で真空ポンプ440は停止され真空吸引弁B7が閉じられる。この乾燥工程が終了すると、乾燥工程が終了したことがブザーやランプの点滅等の報知器によって操作者へ報知される。
乾燥工程が終了したことを知った操作者は、廃棄物を排出する操作を行う。操作者は、搬送装置200の台車210の容器211の開口を滅菌槽110の蓋112の下方へ位置させ、次に排出操作スイッチを操作する。この操作により蓋112のロック機構が解除されるので、操作者は蓋112を解放する。蓋112が開放されると、滅菌装置110の排出動作が始まる。この排出動作は、モータ141が前記滅菌工程とは逆回転するとともに、ティルティング機構130による滅菌槽110の排出側への傾斜動作により行われる。すなわち、攪拌用スパイラルロッド144が逆転することにより、廃棄物はスパイラルロッド144によって送り出され、この送り出し動作は滅菌槽の傾斜によって助長される。そして、操作者は廃棄物の排出を確認後、滅菌装置の停止操作を行う。
廃棄物が収容された台車210は搬送装置200へ操作者によって移動される。そして操作者によって、台車210の容器211に設けられた連結具213と投入機構220の連結アーム223との嵌め合わせとロックが行われる。次いで操作者によって投入スイッチが操作されると、モータ225が駆動され投入機構220が作動する。これにより、チェーン機構224によって連結アーム223に連結された台車210がガイド機構222に沿って上昇させられる。連結アーム223に設けられた滑車のうち上方に位置させられた滑車がL字状ガイド部材222bによって水平方向へ移動方向を変換されると、台車210は傾斜を始める。更にチェーン機構224が移動すると、連結アーム223の他方の滑車のみが直線状ガイド部材222aに沿って上昇し、台車210は更に傾斜を強められ、容器211内の廃棄物が破砕装置300の廃棄物投入部320のホッパー321内へ落下する。チェーン機構224は上限位置まで上昇し、それが検出されると、モータ225が逆転され、台車210はスタート位置へ戻される。
次に、操作者は、破砕装置300の破砕開始スイッチを操作する。これにより廃棄物の破砕が開始される。この破砕動作を図10から図15を用いて説明する。図10は、回転ドラムが左側空間に位置する場合に、ホッパー321の投入口から廃棄物が投入された状態を示す。この状態で、前記スイッチ操作によりモータが正回転(図において時計回り)すると、回転刃312も図において時計方向へ回転する。また、前記スイッチ操作と同時に、または所定の時遅れを持って押圧機構330が作動し、回転ドラム332が時計方向へ回転を始める。回転ドラム332が回転を始めた当初は廃棄物を回転刃312へ押し付ける力は弱いので、廃棄物は自重で回転刃312へ押し付けられて破砕が始まる。しかし、この状態での切削は効率的には行われない。
次に、回転ドラム332の回転が進み、図11に示すように回転ドラム332の円弧状部材332bの円弧面が廃棄物を強く押圧するようになる。この状態(回転刃の回転半径と円弧面とが平行になるまでの状態)では、廃棄物は回転刃312へ強く押し付けられ、回転歯312と固定刃315との間での剪断破砕の前に、廃棄物はランド幅で圧縮切断される。この圧縮切断で、柔らかい布や樹脂は削り取られ、この圧縮切削では削り取れない金属片のように硬い物は回転刃312と固定刃315との間で剪断破砕される。なお、回転ドラム332が廃棄物を回転刃312へ強く圧縮することにより、硬いプラスチック樹脂は圧縮破壊される。
更に回転ドラム332の回転が進み、図11から図12の状態まで変化する過程では、回転刃312と円弧状部材342bとの間が、回転刃の回転方向に進むにしたがって段々と狭まる状態が生ずる。すなわち、回転歯312と回転ドラム332との間にくさび状空間が形成される。このくさび状空間に置かれた廃棄物に作用する圧力はくさびの厚みが狭まるにしたがって大きくなる。よって、くさび状空間の入口付近でカッターにくわえ込まれた廃棄物は回転刃312が回転するに従ってだんだんと大きな圧力を受けるようになり、カッターのみによる圧縮切断の作用を図11の状態よりも大きく受けることとなる。(これを本明細書ではくさび効果と称している。)すなわち、図11の状態から図12の状態まででは、廃棄物はこのくさび効果による圧縮切断と、前記剪断破砕との両方で破砕される。これらの両者による破砕作用により、小金属片をも確実に細かく破砕することができる。
図13から図15はこのくさび効果の様子を説明する図である。くさび効果は次のように説明することができる。すなわち、例えば図13から図15において回転ドラム332は右回転時の最終位置にあり、その状態で回転刃312が回転して行く様子を示しているが、この時の回転ドラム332の円弧面332bの中心位置をO1とし、回転歯312の回転中心をO2とし、回転ドラム332の円弧面332bに対向する位置にある刃先と回転中心O1,O2とをそれぞれを通る直線を想定したときに、刃先の位置の接線と、回転ドラム332の円弧面332bの中心からの直線が円弧面332bに交わった位置における接線との成す角度が、くさび角となる。図13では、このくさび角θ1は約16°である。この状態から回転刃312が右回りに回転すると図10では、くさび角θ2は約12°となり、さらに回転歯312が回転するとくさび角θ3は約4°となる。このように、くさび角が、回転刃の回転に応じてθ1からθ3のように順次小さくなることによって、すなわち、くさび効果が発揮されることによって、廃棄物は効果的に圧縮切断される。
破砕された廃棄物は、スクリーン316のメッシュ穴によって篩にかけられ、メッシュ穴より小さな破砕屑はスクリーン316の下方に配置された取出部330の排出バケットに排出され、それより大きな破砕屑は回転刃312の回転によって左側の処理空間へ押し出される。
以上の破砕処理が終了したら、例えば回転ドラム332が最も右(時計方向)回転してから所定時間経過した後、モータ341及び押圧機構330が逆回転制御される。これによって、今度は回転ドラム332の円弧状部材342cの円弧面で廃棄物が回転刃312へ押し付けられ、回転刃312の逆転時に対応するカッターの刃との間に生ずるくさび効果による圧縮切断と、剪断破砕とによって廃棄物が破砕される。
破砕された廃棄物は、上記の如くスクリーン316のメッシュ穴を通過して排出バケットに排出される。
このような破砕動作を予め設定された回数だけ繰り返し行うことによって、廃棄物は全て細かく破砕処理される。そして破砕処理された破砕屑は、破砕装置から取り出され、廃棄処分される。
以上説明した破砕装置は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発明の破砕装置は、回転刃と固定刃とによる剪断破砕方向(回転刃の接線方向)へ向かって廃棄物がくさび状に案内されることが大きな特徴点となっている。このくさびを形成する2つの面が共に局面である必要はなく、一方の面(廃棄物の案内面となる面)が平面であっても良い。例えば、その案内面は固定刃に垂直に設ける例を挙げることができる。また、本実施形態ではくさびを形成する回転ドラムを回転する例を示したが、上記廃棄物の案内面が固定であっても良い、その理由は、回転刃が廃棄物をくわえ込んで回転することで廃棄物に圧力が増加する作用が生ずるためである。

Claims (12)

  1. ケーシングの上方に設けられた投入口から投入された廃棄物を、ケーシングへ回転可能に設けられ回転駆動機構によって回転駆動される回転刃と、この回転刃に対応して前記ケーシングへ設けられた固定刃とによって破砕する破砕装置において、
    前記回転刃と前記固定刃との間の剪断部へ向かって断面が次第に狭まるくさび形状の廃棄物収容空間を前記回転刃との間に形成する案内部材が前記回転刃に対向して設けられていることを特徴とする破砕装置。
  2. 前記案内部材は、円弧状断面を有した部材であって、前記ケーシングへ前記回転刃の回転中心軸とは異なる位置に設けられた回転軸へ取り付けられ、前記回転軸を回転中心として駆動源によって回転駆動されることを特徴とする請求項1に記載の破砕装置。
  3. 前記回転刃は正逆回転の双方向に刃が形成され、前記固定刃は回転刃を間に挟んで2個設けられ、前記廃棄物は前記回転刃の正回転と逆回転との双方向回転により破砕されることを特徴とする請求項1に記載の破砕装置。
  4. 上記回転刃との間にくさび状空間を形成する円弧状案内部材は2個設けられ、前記回転刃の回転方向と同一方向へ回転駆動制御されることを特徴とする請求項2に記載の破砕装置。
  5. 前記回転刃は、回転軸方向に対して複数の単位カッターを隙間なく配列したものから成り、各単位カッターの刃の位置が順次所定角度ずつずれて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の破砕装置。
  6. 前記単位カッターの刃は所定角度の捩れ角を持って形成され、隣接する単位カッター同士で刃の部分が断続していることを特徴とする請求項5に記載の破砕装置。
  7. 前記単位カッターは、2個のカッターが回転軸に取り付けられた刃物取付け部材を介して対向して設けられていることを特徴とする請求項6に記載の破砕装置。
  8. 医療廃棄物の滅菌処理を行う滅菌装置と、この滅菌装置で滅菌処理された廃棄物を破砕装置へ搬送する搬送装置と、この搬送装置によって搬送された廃棄物を破砕する破砕装置とから成る医療廃棄物処理システムにおいて、
    前記医療廃棄物処理システムは、請求項1に記載された破砕装置が組み込まれるとともに、
    前記滅菌装置の滅菌槽内には廃棄物の梱包を切開する梱包切開機構が設けられていることを特徴とする医療廃棄物処理システム。
  9. 前記梱包切開機構は、前記滅菌槽の内周面に対して所定間隔をもって回転駆動されるロッド部材と、このロッド部材から露出するように設けられた複数のカッターとを備えていることを特徴とする請求項8に記載の医療廃棄物処理システム。
  10. 前記滅菌装置は、前記梱包切開手段によって切開された梱包から開放された廃棄物を攪拌する攪拌機構を備えていることを特徴とする請求項8に記載の医療廃棄物処理システム。
  11. 前記攪拌機構は、前記滅菌層の内周面に対して所定間隔をもって配置された螺旋状部材と、この螺旋状部材を回転駆動させる駆動源とを備えていることを特徴とする請求項10に記載の医療廃棄物処理システム。
  12. 前記滅菌装置は、滅菌槽を傾斜させる機構を備え、滅菌処理された廃棄物を排出するときには廃棄物の搬入口を水平よりも低くなるように前記傾斜機構により滅菌槽を傾斜させるとともに、前記攪拌機構の螺旋状部材を廃棄物の排出方向へ回転させることを特徴とする請求項10に記載の医療廃棄物処理システム。
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