JPWO2004049039A1 - ファラデー回転子、及びこれを用いた磁気光学デバイス - Google Patents
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Abstract
磁壁抗磁力の影響を受けず、低磁界においても、YIG単結晶を容易に磁化し飽和することが可能となファラデー回転子、及びこれを用いた磁気光学デバイスを提供する。外部から磁界を印加されることによってファラデー効果を発現するファラデー回転子であって、前記ファラデー回転子はR3M5012で表され、Rは、Y,及びTbのうち少なくとも一種を含み、かつMはFeを含む、磁性ガーネット単結晶からなり、前記ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が、磁性ガーネット単結晶の<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位であり、前記ファラデー回転子の長手方向と平行な方向に磁界が印加されることを特徴とする。
Description
本発明は、ファラデー効果を利用した磁気光学デバイスに用いられるファラデー回転子に関するものであり、例えば光アイソレータ、光磁界センサ等に用いられるファラデー回転子、及び磁気光学デバイスである。
近年、情報通信量の増大に伴って従来の金属通信線を用いた通信手段では速度不足及び容量不足になってきており、高速及び大容量の情報通信技術として光通信技術が注目されている。現在の主流の光通信技術として、赤外線領域(波長が1300〜1600nm)における石英ファイバーの極低損失伝送特性を利用しており、高密度波長多重技術(DWDM)との組み合わせによる高速大容量通信技術が盛んに研究開発されている。
このような背景から光通信技術をハードウェアの面からサポートする光部品の特性の向上及び低コスト化が重要になってきている。その中で、光と磁気との相互作用に基づいた磁気光学デバイスも重要になってきている。
磁気光学デバイスに用いられる材料特性として、大きなファラデー効果を有することが求められている。ここで言うファラデー効果とは、ファラデー回転子となる単結晶体に磁界を加えた状態において、磁界と平行な方向に光を入射した時に、ファラデー回転子の中で光の偏光面が回転するという性質を示す。このファラデー効果の大きさを示す指標の一つとして、ファラデー回転能の増加割合(V:(deg/(Oe・cm)))がある。ファラデー回転能の増加割合とは単位長さ単位印加磁場あたりのファラデー回転角を意味し、偏光した光の回転角度を示すファラデー回転角(θf)、ファラデー回転子を通る光の移動距離(d)、及びファラデー回転子にかかる磁界強度(H)から、θf=VHdの関係で表される。このことから、ファラデー回転能の増加割合が大きいファラデー回転子であるほど、ファラデー回転子が磁化されやすいことがわかる。すなわち、ファラデー回転能の増加割合の大きなファラデー回転子を磁気光学デバイスとして用いた場合、磁化を飽和させるのに要する印加磁界が小さくて済む。そこで、光アイソレータ等のように、ファラデー回転角を所望の一定角度にする場合、ファラデー回転能の増加割合が大きい方がファラデー回転子のサイズを小さくすることができ、光アイソレータの小型化が図れるため好ましいことがわかる。また、光磁界センサ等に用いた場合、ファラデー回転能の増加割合が大きいほど、ファラデー回転角の変化割合を大きくすることができて好ましい。
上記のようなファラデー回転能の増加割合が大きい磁性材料として、イットリウム鉄ガーネット系単結晶(以下、YIG系単結晶)が知られている。その一例として、R3−xBixFe5−yAyO12(RはTb、またはGd、AはGa、またはAl、x=0.7〜1.9、y=0.3〜1.8)で表されるYIG系単結晶を、液相エピタキシャル成長法によって(GdCa)3(GaMgZr)5O12(SGGG)基板上に成長させて形成し、チップ状に切り出して薄板型のファラデー回転子として用いられることが特開平9−197360号公報に開示されている。また、Feの一部をGaまたはAlによって置換することで、飽和磁化を小さくすることができると開示がされている。
しかしながら、特開平9−197360号公報の図1に開示される磁気モーメントの方向から分かるように、YIG系単結晶は[111]方位に成長させていると推測される。この[111]方位はYIG系単結晶において、磁化容易軸にあたることは一般的に知られている。この磁化容易軸とは、外部磁界が印加されない場合に自発磁化が安定に向く方向のことで、外部から別の方位に磁界を印加しない限り、磁性ガーネット中の磁気モーメントの向きは[111]方位近辺に揃っている。
さらに特開平9−197360号公報のように、[111]方位に成長させたYIG薄膜に対して、このような磁化容易軸と同じ結晶軸方向に磁界を印加した場合、低磁場の印加では磁化されにくいという問題が生じる。すなわち、YIG系単結晶のような強磁性体の場合、磁壁を介して互いに反平行に磁気モーメントが並んでいるため、磁界の印加方向と反平行な方向の磁気モーメントを磁界の向きに向かせるためには、磁壁の持つ磁壁抗磁力を超える大きな磁気エネルギーが必要となる。このため、たとえファラデー回転能の増加割合が大きいとしても、磁壁抗磁力が生じるため、所望の方向に磁化させるのに、より強い磁界を印加しなければないという問題が生じていた。
そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解決するべくなされたもので、例えば30Oe以下の低磁場の印加であっても、容易に飽和させることのできる強磁性体のファラデー回転子、およびこれを用いた磁気光学デバイスを提供することにある。
このような背景から光通信技術をハードウェアの面からサポートする光部品の特性の向上及び低コスト化が重要になってきている。その中で、光と磁気との相互作用に基づいた磁気光学デバイスも重要になってきている。
磁気光学デバイスに用いられる材料特性として、大きなファラデー効果を有することが求められている。ここで言うファラデー効果とは、ファラデー回転子となる単結晶体に磁界を加えた状態において、磁界と平行な方向に光を入射した時に、ファラデー回転子の中で光の偏光面が回転するという性質を示す。このファラデー効果の大きさを示す指標の一つとして、ファラデー回転能の増加割合(V:(deg/(Oe・cm)))がある。ファラデー回転能の増加割合とは単位長さ単位印加磁場あたりのファラデー回転角を意味し、偏光した光の回転角度を示すファラデー回転角(θf)、ファラデー回転子を通る光の移動距離(d)、及びファラデー回転子にかかる磁界強度(H)から、θf=VHdの関係で表される。このことから、ファラデー回転能の増加割合が大きいファラデー回転子であるほど、ファラデー回転子が磁化されやすいことがわかる。すなわち、ファラデー回転能の増加割合の大きなファラデー回転子を磁気光学デバイスとして用いた場合、磁化を飽和させるのに要する印加磁界が小さくて済む。そこで、光アイソレータ等のように、ファラデー回転角を所望の一定角度にする場合、ファラデー回転能の増加割合が大きい方がファラデー回転子のサイズを小さくすることができ、光アイソレータの小型化が図れるため好ましいことがわかる。また、光磁界センサ等に用いた場合、ファラデー回転能の増加割合が大きいほど、ファラデー回転角の変化割合を大きくすることができて好ましい。
上記のようなファラデー回転能の増加割合が大きい磁性材料として、イットリウム鉄ガーネット系単結晶(以下、YIG系単結晶)が知られている。その一例として、R3−xBixFe5−yAyO12(RはTb、またはGd、AはGa、またはAl、x=0.7〜1.9、y=0.3〜1.8)で表されるYIG系単結晶を、液相エピタキシャル成長法によって(GdCa)3(GaMgZr)5O12(SGGG)基板上に成長させて形成し、チップ状に切り出して薄板型のファラデー回転子として用いられることが特開平9−197360号公報に開示されている。また、Feの一部をGaまたはAlによって置換することで、飽和磁化を小さくすることができると開示がされている。
しかしながら、特開平9−197360号公報の図1に開示される磁気モーメントの方向から分かるように、YIG系単結晶は[111]方位に成長させていると推測される。この[111]方位はYIG系単結晶において、磁化容易軸にあたることは一般的に知られている。この磁化容易軸とは、外部磁界が印加されない場合に自発磁化が安定に向く方向のことで、外部から別の方位に磁界を印加しない限り、磁性ガーネット中の磁気モーメントの向きは[111]方位近辺に揃っている。
さらに特開平9−197360号公報のように、[111]方位に成長させたYIG薄膜に対して、このような磁化容易軸と同じ結晶軸方向に磁界を印加した場合、低磁場の印加では磁化されにくいという問題が生じる。すなわち、YIG系単結晶のような強磁性体の場合、磁壁を介して互いに反平行に磁気モーメントが並んでいるため、磁界の印加方向と反平行な方向の磁気モーメントを磁界の向きに向かせるためには、磁壁の持つ磁壁抗磁力を超える大きな磁気エネルギーが必要となる。このため、たとえファラデー回転能の増加割合が大きいとしても、磁壁抗磁力が生じるため、所望の方向に磁化させるのに、より強い磁界を印加しなければないという問題が生じていた。
そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解決するべくなされたもので、例えば30Oe以下の低磁場の印加であっても、容易に飽和させることのできる強磁性体のファラデー回転子、およびこれを用いた磁気光学デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願第1の発明のファラデー回転子は、外部から磁界を印加されることによってファラデー効果を発現するファラデー回転子であって、前記ファラデー回転子はR3M5O12で表され、RはY,Tbのうち少なくとも一種を含み、かつMはFeを含む磁性ガーネット単結晶からなり、前記ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が、磁性ガーネット単結晶の<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位であり、前記ファラデー回転子の長手方向と平行な方向に磁界が印加されることを特徴とする。
本願第1の発明のような構成にすることによって、磁壁抗磁力の影響を受けず、低磁界においても、例えばY3Fe5O12(YIG単結晶)、Tb3Fe5O12などの強磁性体単結晶を容易に磁化することが可能となる。より具体的に説明すると、一般的にYIG単結晶のような強磁性体の磁化過程は、磁壁移動と回転磁化との和に基づく。磁壁移動の場合、磁界を印加する方向とは反平行な方向に向いている磁気モーメントを、磁界と平行な方向に向けるのに磁壁抗磁力が妨げとなる。すなわち、YIG単結晶の磁化容易軸である<111>方位と平行な方向に磁界を印加する場合、この現象が生じる。磁壁抗磁力が生じる分、より強い磁界が必要となる。そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、ファラデー回転子の磁性材料として、R3M5O12で表され、RはY、Tbのうち少なくとも一種を含み、かつMはFeを含む磁性ガーネット単結晶からなり、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位となるようにし、このファラデー回転子の長手方向に平行に磁界を印加することを見出したのである。このように磁界が印加される結晶方位を、磁化容易軸から敢えてずらし、磁壁移動による磁壁抗磁力が生じない回転磁化を利用することによって、例えば30Oe以下の低磁場であっても、ファラデー回転子を容易に飽和できることを見出した。特に注目すべき点は、<100>方位はY3Fe5O12系、Tb3Fe5O12系単結晶における磁化困難軸である。従来から、磁化困難軸は平行な方向に磁化を印加した場合、ファラデー回転能の増加割合は小さくなり飽和させにくいと言われていたが、本発明者らは回転磁化を利用できる結晶方位の中でも、磁化困難軸である<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位で、低磁場でもファラデー回転能の増加割合を小さくすることなく磁化が飽和されやすいことを見出したことにある。
また、本願第2の発明のファラデー回転子は、前記ファラデー回転子が、R′3−xCexFe5−yM′yO12(R′はY,及びTbのうち少なくとも一種を含み、M′はAl,及びGaのうち少なくとも一種を含み、0<x≦0.5、0≦y≦1.0)であることが好ましい。
本願第2の発明のような構成にすることによって、Rの一部をCeで置換することにより、よりファラデー回転能の増加割合を大きくすることができる。
また、本願第3の発明のファラデー回転子は、前記ファラデー回転子が円柱状であり、前記ファラデー回転子の円柱の直径Xに対する、前記ファラデー回転子の長手方向の長さYの比(アスペクト比)がY/X≧2で表されていることが好ましい。
本願第3の発明のような構成にすることによって、より低磁場を印加しても充分に飽和されるファラデー回転子を得ることができる。また、ファラデー回転子の一端面から他端面までの距離が大きい方が、ファラデー回転子内における反磁界を小さくすることができる。すなわち、ファラデー回転子は磁性体であるため、ファラデー回転子に外部から磁化が印加されると、ファラデー回転子内には外部磁界とは逆方向に磁界(反磁界)が生じる。すると、実際には外部磁界から反磁界を差し引いた磁界分が、ファラデー回転子を磁化していることになる。このため、ファラデー回転能の増加割合が一定の場合、ファラデー回転能(θf:単位長さあたりのファラデー回転角)が小さくなるという問題が生じる。そこで、本願第3の発明のようにファラデー回転子の一方の端面から他方の端面までの距離を大きくすることによって、ファラデー回転子内に生じる反磁界の影響を抑制することができる。なお、アスペクト比の上限の定めはないが、磁気光学デバイスとしての用いやすさ、またはファラデー回転子の飽和磁化されやすさから10以下が好ましい。
また、本願第4の発明の磁気光学デバイスは、本願第1及び第2の発明のファラデー回転子を有することを特徴とする。
本願第4の発明のように、本願第1〜第3の発明のファラデー回転子を用いることによって、低磁場、例えば30Oe以下であっても充分にファラデー回転子を磁化することができる。このため、磁界を発生させる磁石等を小さくすることが可能となり、磁気光学デバイスの小型化を図れる。また、低磁場においても、充分なファラデー回転能が得られるため、感度の良い磁気光学デバイスが得られる。また、低磁場でファラデー回転子を磁化することができるため、周辺機器への磁場の影響を最小限に抑制することができる。
本願第1の発明のような構成にすることによって、磁壁抗磁力の影響を受けず、低磁界においても、例えばY3Fe5O12(YIG単結晶)、Tb3Fe5O12などの強磁性体単結晶を容易に磁化することが可能となる。より具体的に説明すると、一般的にYIG単結晶のような強磁性体の磁化過程は、磁壁移動と回転磁化との和に基づく。磁壁移動の場合、磁界を印加する方向とは反平行な方向に向いている磁気モーメントを、磁界と平行な方向に向けるのに磁壁抗磁力が妨げとなる。すなわち、YIG単結晶の磁化容易軸である<111>方位と平行な方向に磁界を印加する場合、この現象が生じる。磁壁抗磁力が生じる分、より強い磁界が必要となる。そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、ファラデー回転子の磁性材料として、R3M5O12で表され、RはY、Tbのうち少なくとも一種を含み、かつMはFeを含む磁性ガーネット単結晶からなり、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位となるようにし、このファラデー回転子の長手方向に平行に磁界を印加することを見出したのである。このように磁界が印加される結晶方位を、磁化容易軸から敢えてずらし、磁壁移動による磁壁抗磁力が生じない回転磁化を利用することによって、例えば30Oe以下の低磁場であっても、ファラデー回転子を容易に飽和できることを見出した。特に注目すべき点は、<100>方位はY3Fe5O12系、Tb3Fe5O12系単結晶における磁化困難軸である。従来から、磁化困難軸は平行な方向に磁化を印加した場合、ファラデー回転能の増加割合は小さくなり飽和させにくいと言われていたが、本発明者らは回転磁化を利用できる結晶方位の中でも、磁化困難軸である<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位で、低磁場でもファラデー回転能の増加割合を小さくすることなく磁化が飽和されやすいことを見出したことにある。
また、本願第2の発明のファラデー回転子は、前記ファラデー回転子が、R′3−xCexFe5−yM′yO12(R′はY,及びTbのうち少なくとも一種を含み、M′はAl,及びGaのうち少なくとも一種を含み、0<x≦0.5、0≦y≦1.0)であることが好ましい。
本願第2の発明のような構成にすることによって、Rの一部をCeで置換することにより、よりファラデー回転能の増加割合を大きくすることができる。
また、本願第3の発明のファラデー回転子は、前記ファラデー回転子が円柱状であり、前記ファラデー回転子の円柱の直径Xに対する、前記ファラデー回転子の長手方向の長さYの比(アスペクト比)がY/X≧2で表されていることが好ましい。
本願第3の発明のような構成にすることによって、より低磁場を印加しても充分に飽和されるファラデー回転子を得ることができる。また、ファラデー回転子の一端面から他端面までの距離が大きい方が、ファラデー回転子内における反磁界を小さくすることができる。すなわち、ファラデー回転子は磁性体であるため、ファラデー回転子に外部から磁化が印加されると、ファラデー回転子内には外部磁界とは逆方向に磁界(反磁界)が生じる。すると、実際には外部磁界から反磁界を差し引いた磁界分が、ファラデー回転子を磁化していることになる。このため、ファラデー回転能の増加割合が一定の場合、ファラデー回転能(θf:単位長さあたりのファラデー回転角)が小さくなるという問題が生じる。そこで、本願第3の発明のようにファラデー回転子の一方の端面から他方の端面までの距離を大きくすることによって、ファラデー回転子内に生じる反磁界の影響を抑制することができる。なお、アスペクト比の上限の定めはないが、磁気光学デバイスとしての用いやすさ、またはファラデー回転子の飽和磁化されやすさから10以下が好ましい。
また、本願第4の発明の磁気光学デバイスは、本願第1及び第2の発明のファラデー回転子を有することを特徴とする。
本願第4の発明のように、本願第1〜第3の発明のファラデー回転子を用いることによって、低磁場、例えば30Oe以下であっても充分にファラデー回転子を磁化することができる。このため、磁界を発生させる磁石等を小さくすることが可能となり、磁気光学デバイスの小型化を図れる。また、低磁場においても、充分なファラデー回転能が得られるため、感度の良い磁気光学デバイスが得られる。また、低磁場でファラデー回転子を磁化することができるため、周辺機器への磁場の影響を最小限に抑制することができる。
図1は、本発明の製造方法の一実施の形態に用いる光学式加熱装置の概略斜視図である。
図2は、Y2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12単結晶を用いたファラデー回転子おける、磁界が印加される結晶方位面と、ファラデー回転能の増加割合との関係図である。
図3は、本発明にかかる試料1〜試料5のファラデー回転子における、磁界の大きさとファラデー回転能との関係図である。
図4は、本発明にかかるファラデー回転子のアスペクト比とファラデー回転能の増加割合との関係図である。
図5は、本発明にかかる一実施形態の磁気光学デバイスの概略構成図である。
図6は、試料15及び試料18にかかる磁場−時間特性図である。
図7は、試料15及び試料18の光量−時間特性図である。
発明を実施する為の最良の形態
以下に、本願発明のファラデー回転子の一実施形態ついて具体的に説明する。
本願発明のファラデー回転子は、R3M5O12(RはY、Tbの少なくとも一種を含み、MはFeを含む)で表される磁性ガーネット単結晶からなり、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が、磁性ガーネット単結晶の<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位であり、ファラデー回転子の長手方向と平行な方向に磁界が印加されていることを特徴とする。
この<100>方位とは、具体的には以下に示す式1の6つの方位を指しており、この方位から上下左右に5°以内のずれの範囲であれば、本願発明の効果が得られる。
また、本発明のファラデー回転子の磁性ガーネット単結晶は、R3M5O12(RはY、Tbの少なくとも一種を含み、MはFeを含む)で表される。ここで、RはY及びTbの少なくとも一種を含むことが好ましいが、YもしくはTbの一部をCe、Gd、Yb、Lu等の希土類元素で置換したものを用いてもよい。特にCeで置換した場合が好ましく、Rに対して0〜0.5/3atomであることが好ましい。このような範囲でCeを置換した場合、ファラデー効果が大きくなり、ファラデー回転能の増加割合を増大させることができる。
また、MはAl及びGaのうち少なくとも一種を含むことが好ましい。この添加量を添加することにより、より小さい磁場で飽和させることができる。
上記の点から、特にR′3−xCexFe5−yM′yO12(R′はY,Tbの少なくとも一種を含み、MはAl,及びGaのうち少なくとも一種を含み、0<x≦0.5、0≦y≦1.0、なお、ここでのR′はCeを含まない。また、ここでのM′はFeを含まない。)が好ましい。この時、x=0の場合、十分な大きさのファラデー効果が得られない。また、xが0.5よりも大きい場合、固溶しないCeがCeO2として結晶中に析出してしまうことがある。また、FeサイトにGaを1よりも多く置換すると、ファラデー回転角が小さくなってしまい、ファラデー回転能の増加割合が小さくなる。
また、本願発明においてファラデー回転子が円柱状であることが好ましい。具体的には、ファラデー回転子の円柱の直径Xに対する前記ファラデー回転子の長手方向の長さYの比(アスペクト比)がY/X≧2であることが好ましい。Y/Xが2よりも小さい場合、反磁界の影響が大きくなり、特に低磁界領域において効率良くファラデー回転子を磁化できないことがある。特に、光磁界センサとして用いる場合は、ファラデー回転子の円柱の直径Xが2mm以下であることが好ましい。直径Xが2mmよりも大きい場合、光ファイバー、永久磁石等の光磁界センサの周辺部品との接合性が十分に得られず、磁界のばらつきが生じる恐れがある。
本発明のファラデー回転子は、レーザーFZ法、LPE法、フラックス法等によって、作製することができる。特に、Ceを置換する場合、Ceの固溶量が多くすることができるため、レーザーFZ法で作製されることが好ましい。
図2は、Y2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12単結晶を用いたファラデー回転子おける、磁界が印加される結晶方位面と、ファラデー回転能の増加割合との関係図である。
図3は、本発明にかかる試料1〜試料5のファラデー回転子における、磁界の大きさとファラデー回転能との関係図である。
図4は、本発明にかかるファラデー回転子のアスペクト比とファラデー回転能の増加割合との関係図である。
図5は、本発明にかかる一実施形態の磁気光学デバイスの概略構成図である。
図6は、試料15及び試料18にかかる磁場−時間特性図である。
図7は、試料15及び試料18の光量−時間特性図である。
発明を実施する為の最良の形態
以下に、本願発明のファラデー回転子の一実施形態ついて具体的に説明する。
本願発明のファラデー回転子は、R3M5O12(RはY、Tbの少なくとも一種を含み、MはFeを含む)で表される磁性ガーネット単結晶からなり、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が、磁性ガーネット単結晶の<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位であり、ファラデー回転子の長手方向と平行な方向に磁界が印加されていることを特徴とする。
この<100>方位とは、具体的には以下に示す式1の6つの方位を指しており、この方位から上下左右に5°以内のずれの範囲であれば、本願発明の効果が得られる。
また、本発明のファラデー回転子の磁性ガーネット単結晶は、R3M5O12(RはY、Tbの少なくとも一種を含み、MはFeを含む)で表される。ここで、RはY及びTbの少なくとも一種を含むことが好ましいが、YもしくはTbの一部をCe、Gd、Yb、Lu等の希土類元素で置換したものを用いてもよい。特にCeで置換した場合が好ましく、Rに対して0〜0.5/3atomであることが好ましい。このような範囲でCeを置換した場合、ファラデー効果が大きくなり、ファラデー回転能の増加割合を増大させることができる。
また、MはAl及びGaのうち少なくとも一種を含むことが好ましい。この添加量を添加することにより、より小さい磁場で飽和させることができる。
上記の点から、特にR′3−xCexFe5−yM′yO12(R′はY,Tbの少なくとも一種を含み、MはAl,及びGaのうち少なくとも一種を含み、0<x≦0.5、0≦y≦1.0、なお、ここでのR′はCeを含まない。また、ここでのM′はFeを含まない。)が好ましい。この時、x=0の場合、十分な大きさのファラデー効果が得られない。また、xが0.5よりも大きい場合、固溶しないCeがCeO2として結晶中に析出してしまうことがある。また、FeサイトにGaを1よりも多く置換すると、ファラデー回転角が小さくなってしまい、ファラデー回転能の増加割合が小さくなる。
また、本願発明においてファラデー回転子が円柱状であることが好ましい。具体的には、ファラデー回転子の円柱の直径Xに対する前記ファラデー回転子の長手方向の長さYの比(アスペクト比)がY/X≧2であることが好ましい。Y/Xが2よりも小さい場合、反磁界の影響が大きくなり、特に低磁界領域において効率良くファラデー回転子を磁化できないことがある。特に、光磁界センサとして用いる場合は、ファラデー回転子の円柱の直径Xが2mm以下であることが好ましい。直径Xが2mmよりも大きい場合、光ファイバー、永久磁石等の光磁界センサの周辺部品との接合性が十分に得られず、磁界のばらつきが生じる恐れがある。
本発明のファラデー回転子は、レーザーFZ法、LPE法、フラックス法等によって、作製することができる。特に、Ceを置換する場合、Ceの固溶量が多くすることができるため、レーザーFZ法で作製されることが好ましい。
以下に、本発明のファラデー回転子の一実施例として、レーザーFZ法を用いて作製されたファラデー回転子を説明する。
まず、常磁性ガーネット多結晶の出発原料として、Y2O3、CeO2、Fe2O3、Ga2O3を用意し、組成式がY2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12となるように秤量した。次に秤量した出発原料の混合粉末にトルエンと分散剤とを加えて玉石とともに約24時間ポット架で混合・粉砕する。混合された原料はアスピレータで脱水され、乾燥機内で乾燥される。そして乾燥された原料はメッシュを通すことで粒度を整えられ、電気炉内で仮焼される。仮焼された原料は再度粉砕され、有機バインダとよく練り混ぜた後、成型器で直径2mm以下、長さ5mm以上の円柱状に成型される。このようにして成型された原料は再び電気炉内に入れられ焼結し、上記組成からなる多結晶棒を得る。
次に、得られた多結晶棒を、図1に示す光学式加熱装置1に設置する。この装置自体は、特開平10−251088号公報に開示されているものであり、赤外線集光加熱双楕円形イメージ炉2と、YAGレーザ3とからなるものである。赤外線集光過熱双楕円形イメージ炉2内は楕円形のミラー9が設けられており、雰囲気調整可能な石英管5と、ハロゲンランプ6とが設置してある。このハロゲンランプ6は、レーザー光発射口7と接続されており、YAGレーザー3はレーザー光発射口7を介してレーザー光を照射し、ハロゲンランプ6にてレーザー光の照射力を調整することができる。また、石英管5の内部には上下に分離され上下駆動可能なシャフト8に配置されている。このような上下シャフト8の一方に、上記のようにして得られた多結晶原料棒4を配置する。そして、上下シャフト8の他方に、結晶方位が[100]方位から[011]方位に0°から+90°の範囲で傾けたYIG単結晶からなる種結晶を配置する。そして、多結晶原料棒と種結晶棒とを当接し、その当接部分を1700℃程度に加熱し溶融させるようにYAGレーザ3をレーザー光発射口7、及びハロゲンランプ6を介して照射する。次に上下のシャフト8を同期させながら、移動させることによって溶融帯を移動速度2mm/hから30mm/hで移動させて、単結晶化した。このようにして育成されたそれぞれの円柱状のY2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12単結晶を、直径2mm、長さ10mmとなるように円柱状にカットし、両端面を鏡面研磨した。この時、円柱状の長手方向がそれぞれ[100]方位から[111]方位を介して、[011]方位へ0°から+90°傾けた結晶方位となっていた。そして両端面に硼ケイ酸ガラスとTa2O5からなる反射防止膜を施して、各結晶方位軸を有する磁気光学デバイス用ファラデー回転子を得た。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長手方向と平行に磁界を10Oe印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。そして、磁界を印加していない状態から、磁界を10Oe印加した場合までのファラデー回転角を測定した。そして、V=θf/Hd(θf:ファラデー回転角,H:磁界,d:長さ)の式に代入してファラデー回転能の増加割合(V)を計算した。その結果を図2に示す。
図2に示されるように、[100]方位または[100]方位に対して5°以内に傾けた結晶方位では、同じ程度のファラデー回転能の増加割合が得られたが、[100]方位に対して5°よりも角度が大きくなるにつれてファラデー回転能の増加割合は小さくなることがわかった。特に[100]方位から54.7°ずれている磁化容易軸の[111]方位では、最もファラデー回転能の増加割合が小さくなった。なお、式1で示される全ての結晶方位で、[100]と同様に<100>方位、または<100>方位から5°以内に傾けた方位において、ファラデー回転能の増加割合が大きくなることがわかった。
まず、常磁性ガーネット多結晶の出発原料として、Y2O3、CeO2、Fe2O3、Ga2O3を用意し、組成式がY2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12となるように秤量した。次に秤量した出発原料の混合粉末にトルエンと分散剤とを加えて玉石とともに約24時間ポット架で混合・粉砕する。混合された原料はアスピレータで脱水され、乾燥機内で乾燥される。そして乾燥された原料はメッシュを通すことで粒度を整えられ、電気炉内で仮焼される。仮焼された原料は再度粉砕され、有機バインダとよく練り混ぜた後、成型器で直径2mm以下、長さ5mm以上の円柱状に成型される。このようにして成型された原料は再び電気炉内に入れられ焼結し、上記組成からなる多結晶棒を得る。
次に、得られた多結晶棒を、図1に示す光学式加熱装置1に設置する。この装置自体は、特開平10−251088号公報に開示されているものであり、赤外線集光加熱双楕円形イメージ炉2と、YAGレーザ3とからなるものである。赤外線集光過熱双楕円形イメージ炉2内は楕円形のミラー9が設けられており、雰囲気調整可能な石英管5と、ハロゲンランプ6とが設置してある。このハロゲンランプ6は、レーザー光発射口7と接続されており、YAGレーザー3はレーザー光発射口7を介してレーザー光を照射し、ハロゲンランプ6にてレーザー光の照射力を調整することができる。また、石英管5の内部には上下に分離され上下駆動可能なシャフト8に配置されている。このような上下シャフト8の一方に、上記のようにして得られた多結晶原料棒4を配置する。そして、上下シャフト8の他方に、結晶方位が[100]方位から[011]方位に0°から+90°の範囲で傾けたYIG単結晶からなる種結晶を配置する。そして、多結晶原料棒と種結晶棒とを当接し、その当接部分を1700℃程度に加熱し溶融させるようにYAGレーザ3をレーザー光発射口7、及びハロゲンランプ6を介して照射する。次に上下のシャフト8を同期させながら、移動させることによって溶融帯を移動速度2mm/hから30mm/hで移動させて、単結晶化した。このようにして育成されたそれぞれの円柱状のY2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12単結晶を、直径2mm、長さ10mmとなるように円柱状にカットし、両端面を鏡面研磨した。この時、円柱状の長手方向がそれぞれ[100]方位から[111]方位を介して、[011]方位へ0°から+90°傾けた結晶方位となっていた。そして両端面に硼ケイ酸ガラスとTa2O5からなる反射防止膜を施して、各結晶方位軸を有する磁気光学デバイス用ファラデー回転子を得た。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長手方向と平行に磁界を10Oe印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。そして、磁界を印加していない状態から、磁界を10Oe印加した場合までのファラデー回転角を測定した。そして、V=θf/Hd(θf:ファラデー回転角,H:磁界,d:長さ)の式に代入してファラデー回転能の増加割合(V)を計算した。その結果を図2に示す。
図2に示されるように、[100]方位または[100]方位に対して5°以内に傾けた結晶方位では、同じ程度のファラデー回転能の増加割合が得られたが、[100]方位に対して5°よりも角度が大きくなるにつれてファラデー回転能の増加割合は小さくなることがわかった。特に[100]方位から54.7°ずれている磁化容易軸の[111]方位では、最もファラデー回転能の増加割合が小さくなった。なお、式1で示される全ての結晶方位で、[100]と同様に<100>方位、または<100>方位から5°以内に傾けた方位において、ファラデー回転能の増加割合が大きくなることがわかった。
まず、常磁性ガーネット多結晶の出発原料として、Y2O3,CeO2,La2O3,Pr2O3,Nd2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3,Dy2O3,Ho2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3,Fe2O3,Ga2O3,Tb4O7,及びAl2O3を用意し、組成式が表1の試料1〜61と同じ組成となるように秤量した。次に秤量した出発原料の混合粉末にトルエンと分散剤とを加えて玉石とともに約24時間ポット架で混合・粉砕する。混合され原料はアスピレータで脱水され、乾燥機内で乾燥される。そして乾燥された原料はメッシュを通すことで粒度を整えられ、電気炉内で仮焼される。仮焼された原料は再度粉砕され、有機バインダとよく練り混ぜた後、成型器で直径が2mm以下の円柱状に成型される。このようにして成型された原料は再び電気炉内に入れられ焼結し、各試料1〜61と同じ組成の多結晶棒を得る。
次に、実施例1と同様の光学式加熱装置1に、上記のようにして得られた試料1〜試料61と同じ組成の多結晶棒を上下シャフト8の一方に、上下シャフト8の他方にはYIG単結晶設置し、雰囲気調整が可能な石英管5内に配置した。なお、種結晶としては、[100]方位及び[111]方位のYIG単結晶を用い、試料29については[100]から4度傾けた結晶方位を有するYIG単結晶を用いた。そして、各多結晶原料棒と各YIG単結晶とを当接させ、その当接部を1700℃程度に加熱し溶融させるようにYAGレーザ3を照射する。次に上下のシャフト8を同期させながら、移動させることによって溶融帯を移動させて表1に示される結晶方位軸となるように単結晶化した。この時の融帯の移動速度は2mm/hから30mm/hであった。このようにして育成された磁性ガーネット単結晶を円柱状にカットする。この時の、直径、長さが表1となるようにそれぞれカットし、両端面を鏡面研磨した。そして両端面に硼ケイ酸ガラス及びTa2O5とからなる4層の反射防止膜を施して、各結晶方位軸を有する試料1〜61の磁気光学デバイス用ファラデー回転子を得た。なお、この時のファラデー回転子の長手方向が、表1に示される結晶方位と平行になるようにした。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長さ方向と平行に磁界を0Oeから10Oeまで印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。この時のファラデー回転能の印加磁界依存性におけるファラデー回転能の増加割合を測定した。その結果を表1−1、表1−2に示す。
上記表から、ファラデー回転能の増加割合が、[111]方位よりも[100]方位の方が大きいことがわかった。これにより、10Oe程度の低磁界であってYIG単結晶を容易に磁化し飽和することができる。特に、Yの一部をCeで置換している試料7〜試料61のうち、<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた結晶方位を有する試料は、他の試料に比べてファラデー回転能の増加割合が大きいことがわかる。
Ceの置換量が0.5よりも大きい試料27,28は単結晶の育成を行っても、結晶性が悪く、ファラデー回転能の増加割合が劣っていた。また、Gaの置換量が本願発明の範囲外である、試料23および試料24についても、ファラデー回転能の増加割合が若干劣ることがわかった。
上記のようにして得られた試料のうち、試料1〜試料5について、印加磁場を0Oeから100Oeまで変化させた場合のファラデー回転能(θf:単位長さあたりのファラデー回転角)を、Ga置換割合と、純粋なYIG単結晶のファラデー回転能の増加割合の比からシミュレーションした。その結果を図3に示す。
図3の試料1と試料2、及び試料3と試料4を見てわかるように、ファラデー回転子の結晶方位を<100>方位としている試料1及び試料3の方が、<111>方位としている試料2及び試料4よりも、30Oe以下の低磁界側でファラデー曲線の傾き、すなわち、ファラデー回転能の増加割合が大きいことがわかる。これは30Oeと低磁界の場合、回転磁化による磁化過程が主になっていることを示し、小さい磁界でも十分に飽和されることがわかる。これは、電子部品として用いた場合、小さい磁界でも高い感度を有することを示す。
また、試料1(y=0)では印加磁界30Oeを境にファラデー曲線が大きく2段階に分離され、低磁界側ではファラデー曲線の傾きが大きく、高磁界側ではファラデー曲線の傾きが小さいことがわかった。これは30Oeのような低磁界側では回転磁化による磁化過程が主となっており、低磁界で飽和しやすいことを示す。また、高磁界側では磁壁移動による磁化過程が主であることを示唆している。また、試料3及び試料5についても、印加磁界30Oeよりも低磁界側では、Gaを0.4置換した[111]方位よりもファラデー曲線の傾きが大きくなっていることがわかる。また、図示していないが、Gaを置換した試料1,3,5について、0Oeから500Oeまで磁界を印加した場合、Ga置換量の増加にともない、磁壁の数が減少するため、磁壁移動による磁化過程の影響が薄らぎ、飽和磁化しやすいことがわかった。
次に、実施例1と同様の光学式加熱装置1に、上記のようにして得られた試料1〜試料61と同じ組成の多結晶棒を上下シャフト8の一方に、上下シャフト8の他方にはYIG単結晶設置し、雰囲気調整が可能な石英管5内に配置した。なお、種結晶としては、[100]方位及び[111]方位のYIG単結晶を用い、試料29については[100]から4度傾けた結晶方位を有するYIG単結晶を用いた。そして、各多結晶原料棒と各YIG単結晶とを当接させ、その当接部を1700℃程度に加熱し溶融させるようにYAGレーザ3を照射する。次に上下のシャフト8を同期させながら、移動させることによって溶融帯を移動させて表1に示される結晶方位軸となるように単結晶化した。この時の融帯の移動速度は2mm/hから30mm/hであった。このようにして育成された磁性ガーネット単結晶を円柱状にカットする。この時の、直径、長さが表1となるようにそれぞれカットし、両端面を鏡面研磨した。そして両端面に硼ケイ酸ガラス及びTa2O5とからなる4層の反射防止膜を施して、各結晶方位軸を有する試料1〜61の磁気光学デバイス用ファラデー回転子を得た。なお、この時のファラデー回転子の長手方向が、表1に示される結晶方位と平行になるようにした。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長さ方向と平行に磁界を0Oeから10Oeまで印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。この時のファラデー回転能の印加磁界依存性におけるファラデー回転能の増加割合を測定した。その結果を表1−1、表1−2に示す。
Ceの置換量が0.5よりも大きい試料27,28は単結晶の育成を行っても、結晶性が悪く、ファラデー回転能の増加割合が劣っていた。また、Gaの置換量が本願発明の範囲外である、試料23および試料24についても、ファラデー回転能の増加割合が若干劣ることがわかった。
上記のようにして得られた試料のうち、試料1〜試料5について、印加磁場を0Oeから100Oeまで変化させた場合のファラデー回転能(θf:単位長さあたりのファラデー回転角)を、Ga置換割合と、純粋なYIG単結晶のファラデー回転能の増加割合の比からシミュレーションした。その結果を図3に示す。
図3の試料1と試料2、及び試料3と試料4を見てわかるように、ファラデー回転子の結晶方位を<100>方位としている試料1及び試料3の方が、<111>方位としている試料2及び試料4よりも、30Oe以下の低磁界側でファラデー曲線の傾き、すなわち、ファラデー回転能の増加割合が大きいことがわかる。これは30Oeと低磁界の場合、回転磁化による磁化過程が主になっていることを示し、小さい磁界でも十分に飽和されることがわかる。これは、電子部品として用いた場合、小さい磁界でも高い感度を有することを示す。
また、試料1(y=0)では印加磁界30Oeを境にファラデー曲線が大きく2段階に分離され、低磁界側ではファラデー曲線の傾きが大きく、高磁界側ではファラデー曲線の傾きが小さいことがわかった。これは30Oeのような低磁界側では回転磁化による磁化過程が主となっており、低磁界で飽和しやすいことを示す。また、高磁界側では磁壁移動による磁化過程が主であることを示唆している。また、試料3及び試料5についても、印加磁界30Oeよりも低磁界側では、Gaを0.4置換した[111]方位よりもファラデー曲線の傾きが大きくなっていることがわかる。また、図示していないが、Gaを置換した試料1,3,5について、0Oeから500Oeまで磁界を印加した場合、Ga置換量の増加にともない、磁壁の数が減少するため、磁壁移動による磁化過程の影響が薄らぎ、飽和磁化しやすいことがわかった。
実施例1と同様にして、Y2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12からなる多結晶棒を得た。次に、実施例1と同様の光学式加熱装置1において、上記のようにして得られた多結晶棒を上下シャフト8に設置し、雰囲気調整が可能な石英管5内に設置する。そして、一方の多結晶原料棒と他方の多結晶原料棒の端面を当接し、当接部分を1700℃程度に加熱し、溶融させるようにYAGレーザを照射する。次に上下のシャフト8を同期させながら、移動させることによって溶融帯を移動させて結晶方位が[100]方位となるように単結晶化した。この時の融帯の移動速度は2mm/hから30mm/hであった。このようにして得られたY2.8Ce0.2Fe4.5Ga0.5O12単結晶の直径2mm、長さ50mmの円柱状単結晶を得た。得られた円柱状単結晶を、直径2mm、長さはそれぞれ2mm、4mm、6mm、8mm、端面の結晶方位面が(100)面となるように円柱状にカットし、4個の試料を得た。この時、円柱の長手方向の結晶方位は[100]方位と平行になっている。そして、各試料の両端面を鏡面研磨し、両端面に硼ケイ酸ガラスとTa2O5からなる4層の反射防止膜を施して、各結晶方位軸を有する磁気光学デバイス用ファラデー回転子を得た。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長さ方向と平行に磁界10Oeを印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。この時のファラデー回転能の印加磁界依存性におけるファラデー回転能の増加割合を測定した。その結果を図4に示す。
図4に示されるように、アスペクト比の増加によりファラデー回転能の増加割合が大きくなることがわかった。特にアスペクト比が2以上の場合、増加効果が格段に大きくなることがわかった。
上記のようにして得られた各結晶方位軸を有するファラデー回転子の結晶体に、ファラデー回転子の長さ方向と平行に磁界10Oeを印加した。そして、波長1550nmの半導体レーザー装置を用いて光を照射した。この時のファラデー回転能の印加磁界依存性におけるファラデー回転能の増加割合を測定した。その結果を図4に示す。
図4に示されるように、アスペクト比の増加によりファラデー回転能の増加割合が大きくなることがわかった。特にアスペクト比が2以上の場合、増加効果が格段に大きくなることがわかった。
以下、本発明の磁気光学デバイスの一実施形態として、図5に示す磁気光学センサを用いて説明する。以下、本発明の光磁界センサの一実施形態について図5を用いて説明する。なお、ここでいう光軸とは光の伝搬路を説明するための一般的な意味で用いられる。また、ここでいう入射とは、光源から照射された光が最初に光磁界センサに入る向きを示し、出射とはその光が光磁界センサから出てくる向きを示す。図5は本発明の光磁界センサの概略構成図を示している。この光磁界センサ11は、ファラデー回転子12と偏光子13と検光子14と光照射手段15、光感知手段16とを具備している。
ここで、ファラデー回転子12の入射側に偏光子13を設け、ファラデー回転子12の出射側に検光子14が光軸方向に並列に配置され、偏光子13及び検光子14は、ファラデー回転子12を通る光軸がその偏光面を通過するよう、それぞれの偏光面が光軸に対して垂直となるように設けられている。また、光照射手段15は偏光子13に光を入射できる位置に設けられていればよい。すなわち、光照射手段15は必ずしもファラデー回転子12を通る光軸に沿って設けられる必要がなく、例えば光照射手段15と偏光子13との間に全反射ミラー17aを設けることによって光を反射させてその光路を変えることも可能である。このように光照射手段15と偏光子13との間に全反射ミラー17aを設けることで、光磁界センサ11としては小型化が可能となる。また、光照射手段15と偏光子13との間に設けられる全反射ミラー17aと同様の理由で、検光子14と光感知手段16との間に全反射ミラー17bを設けてもよい。さらに、全反射ミラー17aと偏光子13、及び全反射ミラー17bと検光子14との間に、それぞれ集光レンズ18a及び18bを設けることが可能である。この場合、集光レンズ18aを設けることによって、ファラデー回転子12に効率良く光を入射させることができる。また、集光レンズ18bを設けることによって、光感知手段16に効率良く光を送ることができる。上記のような光磁界センサのファラデー回転子12として、本願発明のファラデー回転子を好適に用いることができる。
ここで、ファラデー回転子の側部に磁場を発生させる永久磁石を取り付けた羽根車が配置されていると仮定し、磁場がファラデー回転子の光軸に対して平行に印加されている場合の上記光磁界センサの作用を説明する。まず、光照射手段15から照射された光は、全反射ミラー17aにおいて、反射された光がファラデー回転子12を通る光軸と平行となるように90°反射される。そして、反射された光は集光レンズ18bにより集光され、偏光子13を介して偏光子13と同じ偏光面を有する光が、ファラデー回転子12に入射される。ここで、ファラデー回転子12の中心を通る光軸と平行となるように、磁界が印加されている。これにより、入射された光の偏光面はファラデー効果によりファラデー回転子12の中で光の進行方向に対して、ファラデー回転角の大きさほど回転する。そして、ファラデー回転子12を出射した光は、検光子14を介して検光子14と同じ偏光面を有する光だけ出射されることになる。検光子14を出射した光は集光レンズ18bを介して光の幅を広げていき、その光線を全反射ミラー17bにおいて、光軸に対して90°反射される。さらに反射した光は感知手段16において、その光量を感知されることになる。
上記のような構成のファラデー回転子として、実施例2において、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が[100]方位である試料15と、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が[111]方位である試料18を用いた。そして、試料15及び試料18のファラデー回転子を有する光磁界センサについて、以下のような方法で磁場変動を測定した。
まず、各光磁界センサのファラデー回転子の側部に、先端に磁石を有する羽根車を設置し、この羽根車をモータにより回転させることによって、50〜250Oe程度の磁場の変動を生じさせた。このときの磁場変動を図6に示す。そして、半導体レーザ(波長が1550nm)を用いて各光磁界センサのレーザ光を照射した。このとき、磁場変動に合わせてファラデー回転子から出射される光量の変化を、フォトディテクタを用いて測定した。このときの試料15及び試料18の光量の変化を図7に示す。なお、図6及び図7の時間軸の範囲は同じものとする。
図6及び図7を見てわかるように、ファラデー回転子を用いた光磁界センサにおいては、フォトディテクタが感知する光量が試料15の方が試料18よりも大きいことがわかる。すなわち、磁場変動を漏れなく光量に変換していることがわかる。なお、ここでは本願発明のファラデー回転子を用いた磁気光学デバイスとして、電流測定用光磁界センサを例に挙げたが、その他にも回転センサ、流速センサ等の光磁界センサ材料に用いることができる。また、光アイソレータ、光アッテネータ、光スイッチ、光サーキュレータ等に用いることが可能である。
ここで、ファラデー回転子12の入射側に偏光子13を設け、ファラデー回転子12の出射側に検光子14が光軸方向に並列に配置され、偏光子13及び検光子14は、ファラデー回転子12を通る光軸がその偏光面を通過するよう、それぞれの偏光面が光軸に対して垂直となるように設けられている。また、光照射手段15は偏光子13に光を入射できる位置に設けられていればよい。すなわち、光照射手段15は必ずしもファラデー回転子12を通る光軸に沿って設けられる必要がなく、例えば光照射手段15と偏光子13との間に全反射ミラー17aを設けることによって光を反射させてその光路を変えることも可能である。このように光照射手段15と偏光子13との間に全反射ミラー17aを設けることで、光磁界センサ11としては小型化が可能となる。また、光照射手段15と偏光子13との間に設けられる全反射ミラー17aと同様の理由で、検光子14と光感知手段16との間に全反射ミラー17bを設けてもよい。さらに、全反射ミラー17aと偏光子13、及び全反射ミラー17bと検光子14との間に、それぞれ集光レンズ18a及び18bを設けることが可能である。この場合、集光レンズ18aを設けることによって、ファラデー回転子12に効率良く光を入射させることができる。また、集光レンズ18bを設けることによって、光感知手段16に効率良く光を送ることができる。上記のような光磁界センサのファラデー回転子12として、本願発明のファラデー回転子を好適に用いることができる。
ここで、ファラデー回転子の側部に磁場を発生させる永久磁石を取り付けた羽根車が配置されていると仮定し、磁場がファラデー回転子の光軸に対して平行に印加されている場合の上記光磁界センサの作用を説明する。まず、光照射手段15から照射された光は、全反射ミラー17aにおいて、反射された光がファラデー回転子12を通る光軸と平行となるように90°反射される。そして、反射された光は集光レンズ18bにより集光され、偏光子13を介して偏光子13と同じ偏光面を有する光が、ファラデー回転子12に入射される。ここで、ファラデー回転子12の中心を通る光軸と平行となるように、磁界が印加されている。これにより、入射された光の偏光面はファラデー効果によりファラデー回転子12の中で光の進行方向に対して、ファラデー回転角の大きさほど回転する。そして、ファラデー回転子12を出射した光は、検光子14を介して検光子14と同じ偏光面を有する光だけ出射されることになる。検光子14を出射した光は集光レンズ18bを介して光の幅を広げていき、その光線を全反射ミラー17bにおいて、光軸に対して90°反射される。さらに反射した光は感知手段16において、その光量を感知されることになる。
上記のような構成のファラデー回転子として、実施例2において、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が[100]方位である試料15と、ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が[111]方位である試料18を用いた。そして、試料15及び試料18のファラデー回転子を有する光磁界センサについて、以下のような方法で磁場変動を測定した。
まず、各光磁界センサのファラデー回転子の側部に、先端に磁石を有する羽根車を設置し、この羽根車をモータにより回転させることによって、50〜250Oe程度の磁場の変動を生じさせた。このときの磁場変動を図6に示す。そして、半導体レーザ(波長が1550nm)を用いて各光磁界センサのレーザ光を照射した。このとき、磁場変動に合わせてファラデー回転子から出射される光量の変化を、フォトディテクタを用いて測定した。このときの試料15及び試料18の光量の変化を図7に示す。なお、図6及び図7の時間軸の範囲は同じものとする。
図6及び図7を見てわかるように、ファラデー回転子を用いた光磁界センサにおいては、フォトディテクタが感知する光量が試料15の方が試料18よりも大きいことがわかる。すなわち、磁場変動を漏れなく光量に変換していることがわかる。なお、ここでは本願発明のファラデー回転子を用いた磁気光学デバイスとして、電流測定用光磁界センサを例に挙げたが、その他にも回転センサ、流速センサ等の光磁界センサ材料に用いることができる。また、光アイソレータ、光アッテネータ、光スイッチ、光サーキュレータ等に用いることが可能である。
以上のように、本発明にかかるファラデー回転子、及び磁気光学デバイスは、光を用いて磁界の変動を検知する分野、例えば、電力、家電等の民生分野、自動車、プラント、又は、光を安定的に発振する必要のある光通信分野など幅広い分野で使用される。
Claims (4)
- 外部から磁界を印加されることによってファラデー効果を発現するファラデー回転子であって、前記ファラデー回転子はR3M5O12で表され、Rは、Y,及びTbのうち少なくとも一種を含み、かつMはFeを含む、磁性ガーネット単結晶からなり、前記ファラデー回転子の長手方向の結晶方位が、磁性ガーネット単結晶の<100>方位、または<100>方位から5°以内の範囲で傾けた方位であり、前記ファラデー回転子の長手方向と平行な方向に磁界が印加されることを特徴とするファラデー回転子。
- 前記ファラデー回転子が、R′3−xCexFe5−yM′yO12(R′は、Y,及びTbのうち少なくとも1種を含み、M′はAl,及びGaのうち少なくとも一種を含み、0<x≦0.5、0≦y≦1.0)であることを特徴とする請求項1に記載のファラデー回転子。
- 前記ファラデー回転子が円柱状であり、前記ファラデー回転子の円柱の直径Xに対する、前記ファラデー回転子の長手方向の長さYの比(アスペクト比)がY/X≧2で表されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファラデー回転子。
- 請求項1〜請求項3に記載のファラデー回転子を具備することを特徴とする磁気光学デバイス。
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