JPWO2004039823A1 - 抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
これらのアゾール系化合物は真菌感染症の治療に用いられているポリエン系の(1R、3S、5R、6R、9R、11R、15S、16R、17R、18S、19E、21E、23E、25E、27E、29E、31E、33R、35S、36S、37S−33−(3−アミノ−3,6−ジデオキシ−β−D−マンノピラノシルオキシ)−1,3,5,6,9,11,17,37−オクタヒドロキシ−15,16,18−トリメチル−13−オキソ−14,39−ジオキサビシクロ[33.3.1]ノンアトリアコンタ−19,21,23,25,27,29,31−ヘプタエン−36−カルボキシリカシド{(1R,3S,5R,6R,9R,11R,15S,16R,17R,18S,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R,35S,36S,37S−33−(3−amino−3,6−dideoxy−β−D−mannopyranosyloxy)−1,3,5,6,9,11,17,37−octahydroxy−15,16,18−trimethyl−13−oxo−14,39−dioxabicyclo[33.3.1]nonatriaconta−19,21,23,25,27,29,31−heptaene−36−carboxylicacid(一般名:アムホテリシンB)等と比較して安全性が高く、最も高頻度に使用されている(Anaissie E.J.ら、クリニカル インフェクシアス ディジーズ、23巻、964−972頁、1996年)。
しかしながら最近、これらアゾール系抗真菌剤の長期間または反復投与による耐性菌の出現が問題となっており、安全性が高く、耐性菌の出現頻度の低い薬剤の開発が社会的急務とされているが、これまでの抗真菌剤の開発は、真菌に対し直接、殺菌または静菌的に作用する薬剤が主流であり、抗真菌剤の活性増強作用という観点からの新規な医薬品の創製は行われていなかった。
アゾール系抗真菌剤に対する耐性機構としてはCandida albicansにおいて標的酵素であるP−450 14−α−デメチラーゼの過剰発現やアミノ酸変異による薬剤との親和性の低下(Vanden Bossche H.ら、アンチミクロビアル エイジェント アンド ケモセラピー、36巻、2602−2610頁、1992年;Sanglard D.ら、アンチミクロビアル エイジェント アンド ケモセラピー、42巻、241−253頁、1998年)、MSF(Major Facillator Superfamily)やABC(ATP Binding Cassette)などの多剤排出トランスポーターによる細胞内薬剤濃度の低下(Fling M.E.ら、Molecular Genetics and Genomics、227巻、318−329頁、1991年;Sanglard D.ら、ミクロビオロジー、143巻、405−416頁、1997年)などが報告されている。
また、Saccharomyces cerevisiaeにおいては、MDR(Maltiple Drug Resistant)遺伝子であるPDR16、PDR17が脂質代謝に関与しており、これらの遺伝子を欠損した場合、アゾール系化合物に対して高感受性になることも知られている(H.Bartvan den Hazelら、ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー、274巻、1934−1941頁、1999年)。
従って、アゾール系抗真菌剤の活性を上昇させることのできる薬剤は、薬剤の投与量を減少させ、投与期間の短縮を可能にして耐性菌出現の頻度を低減させることが期待される。また同時に、骨格の異なる2つの薬剤を併用することにより、或いはアゾール系抗真菌剤に対する耐性株に対してもこのような薬剤と併用することにより、アゾール系化合物に対する耐性を克服することも期待される。それ故、アゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有する薬剤を提供することは、深在性真菌症をはじめとする多くの真菌感染症やアゾール耐性真菌感染症の予防及び治療上きわめて有用なことであると考えられる。
かかる実情において、本発明者らは、各種マクロライド誘導体のアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用について鋭意研究を続けた結果、真菌感染症に用いられている既知のアゾール系抗真菌剤の骨格と異なる新規な骨格を有するマクロライド誘導体にアゾール系抗真菌剤の活性を増強させる作用を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、抗真菌剤の活性増強作用を有し、深在性真菌症をはじめとする多くの真菌感染症に対して、低濃度、短期間で作用し、耐性菌出現頻度の低減化を可能にした抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。すなわち、
本発明は下記式[I]
(但し、R1がAcのときR2及びR3はそれぞれAc、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれAc、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれAc、R4はH;R1がBzlのときR2及びR3はBzl、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はそれぞれPr、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はそれぞれHex、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はBzl、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれPr、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれHex、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれBzl、R4はMe;R1がHのときR2はH、R3はBzl、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はそれぞれHex、R4はH;またはR1がHのときR2及びR3はそれぞれHex、R4はEt)で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[I]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548またはCandia albicans ATCC64550、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[II]
(但し、R1がAcのときR2はSO2Ph;R1がAcのときR2はSO2Bn、またはR1がHのときR2はSO2Bn)で表される抗真菌活性増強作用をを有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[II]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64550、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[III]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[III]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[IV]
(但し、R1がH又はMe)で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[IV]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[V]
(但し、R1がH又はMe)で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[V]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌剤活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[VI]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[VI]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[VII]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[VII]で表される化合物は耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[VIII]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[VIII]で表される化合物は、Candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[IV]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[IV]で表される化合物は、Candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[X]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記式[X]で表される化合物は、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548、及びAspergillus nigerはAspergillus niger ATCC6275である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、下記式[XI]
で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
上記[XI]で表される化合物は、Candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有し、Candia albicansはCandia albicans ATCC64548である抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体を提供するものである。
更に本発明は、式[I]ないし式[XI]のいずれか1つの化合物がHIV感染症または血液疾患による免疫力の低下に伴う真菌感染症の予防、治療の抗真菌剤の活性増強の医薬製造のための使用を提供するものであり、かつまた式[I]ないし式[XI]のいずれか1つの化合物がHIV感染症または血液疾患による免疫力の低下に伴う真菌感染症の予防、治療の抗真菌剤の活性増強の医薬製造のための物質を提供するものである。
本発明の式[I]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、式中のR1、R2、R3及びR4並びに実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[II]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、式中のR1及びR2並びに実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[III]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、式中のR1及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[IV]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、式中のR1及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[V]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、式中のR1及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[VI]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[VII]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[VIII]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[IX]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[X]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
本発明の式[XI]で表されるマクロライド誘導体に含まれる化合物番号、及び実施例番号は以下のとおりである。
参考例1
8,9−無水−シュードエリスロマイシンA 6,9−ヘミケタール(以下EM701と称す)の合成
EM701の合成法は国際公開番号WO02/14338A1に詳細に開示されている。すなわち、エリスロマイシンの氷酢酸溶液を室温で2時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水溶液をゆっくり加え中和した。反応液はクロロホルムで抽出し有機層を芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製(クロロホルム:メタノール:アンモニア水溶液=10:0.5:0.01→10:1:0.05)してエリスロマイシンA エノール エーテルを得た。続いてエリスロマイシンA エノール エーテルのメタノール溶液に炭酸カリウムを加え2時間還流した。溶媒を留去後、残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解しクロロホルムで抽出した。芒硝で脱水し、ろ過・留去後、得られる粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製(クロロホルム:メタノール:アンモニア水溶液=10:0.5:0.01→10:1:0.05)して標記化合物EM701(白色粉末)を得た。
EM701(165.4mg、0.231mmol)のピリジン(2.3ml)溶液に、室温下、無水酢酸(327μL)を加えたのち、室温で96時間攪拌した。反応溶液に精製水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製(クロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=10:0.5:0.01〜10:1:0.01)して、標記化合物EM719(118.5mg、60%、白色粉末)を得た。
M.p.:107−109℃、
IR(KBr)ν:3467.4、2973.7、2935.1、2879.2、1700.9、1637.3、1457.9、1380.8、1265.1、1166.7、1126.2、1079.9、1037.5、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C35H61NO12Na[M+Na]+710.4091、実測値710.4060。
EM701(165.4mg、0.231mmol)のピリジン(2.3ml)溶液に、室温下、無水酢酸(327μL)を加えたのち、室温で96時間攪拌した。反応溶液に精製水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製(クロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=10:0.5:0.01〜10:1:0.01)して、標記化合物EM755(62.6mg、34%、白色粉末)を得た。
M.p.:108−110℃
IR(KBr)ν:3455.8、2975.6、2937.1、1735.6、1629.6、1457.9、1378.9、1243.9、1168.7、1078.0、1043.3、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C41H70NO14[M+H]+800.4795、実測値800.4784。
メタノール(4.8mL)と水(1.2mL)で攪拌されたEM719(50.3mg、0.0598mmol)溶液に酢酸ナトリウム(24.5mg、0.299mmol)とヨウ素(15.2mg、0.0598mmol)を室温にて連続して加えた。反応溶液は50℃で3時間攪拌した。反応中、1N水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、反応液のpHを8.0−9.0に調整した。反応溶液は水で希釈後ジクロロメタンで抽出した。抽出物は芒硝で脱水し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM756(49.0mg、72%、白色粉末)を得た。
M.p.:119−121℃
IR(KBr)ν:3450.0、2975.6、2939.0、1735.6、1457.9、1376.9、1241.9、1126.2、1093.4、1041.4、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C40H68NO14[M+H]+786.4639、実測値786.4649。
ピリジン(1.0mL)に溶解したEM701(33.8mg、0.0472mmol)に安息香酸無水物(133.6μL、0.708mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で5時間、それから60℃で23時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物770(27.6mg、57%、白色粉末)を得た。
M.p.:119−121℃
IR(KBr)ν:3374.8、2975.6、2937.1、1724.0、1672.0、1602.6、1452.1、1378.9、1338.4、1268.9、1170.6、1097.3、1070.3、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C58H78NO15[M+H]+1028.5371、実測値1028.5353。
参考例2
2’−O−アセチル−8,9−無水−シュードエリスロマイシンA 6,9−ヘミケタール(以下EM718と称す)の合成
EM718の合成法はKazuo Tsuzuki,Toshiaki Sunazuka,Shogo Marui,Hajime Toyoda,Satoshi Omura,Nobuhiro Inatomi,and Zen Itoh,Chem.Pharm.Bull.37(10)2687−2700(1989)に記載されている。すなわち、EM701(693mg,1.0mmol)をアセトン(10ml)に溶解し、無水酢酸(918μl,9.7mmol)を加えて、室温で40分攪拌した。反応溶液に水(50ml)で希釈後、クロロホルム(50ml)で抽出した。クロロホルム層を芒硝で脱水し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで、クロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=10:0.5:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM718(586mg,80%,無定形白色固体)を得た。
ピリジン(1.0mL)に溶解したEM718(34.0mg、0.0449mmol)にプロピオン酸無水物(86.3μL、0.673mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で18時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM771(27.6mg、71%、白色粉末)を得た。
M.p.:96−98℃
IR(KBr)ν:3521.4、3446.2、2977.6、2940.9、2883.1、1745.3、1463.7、1375.0、1344.1、1240.0、1170.6、1066.4、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C45H75NO15Na[M+Na]+892.5034、実測値892.5037。
ピリジン(1.7mL)に溶解したEM718(64.0mg、0.0845mmol)に安息香酸無水物(159.4μL、0.845mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で120時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM773(34.1mg、42%、白色粉末)と後記のEM779調整時に使用する副産物(20.6mg)を得た。
M.p.:108−110℃
IR(KBr)ν:3473.2、2975.6、2939.0、2881.1、1745.3、1375.0、1338.4、1268.9、1168.7、1110.8、1070.3、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C53H75NO15Na[M+Na]+988.5034、実測値988.5030。
EM771(27.6mg、0.0317mmol)はメタノール(1.0mL)に溶解し、室温で48時間攪拌した。メタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM776(25.4mg、97%、白色粉末)を得た。
M.p.:138−140℃
IR(KBr)ν:3430.7、2977.6、2933.2、1739.5、1621.8、1589.1、1456.0、1419.4、1384.6、1344.1、1315.2、1243.9、1164.8、1124.3、1074.2、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C43H73NO14Na[M+Na]+850.4929、実測値850.4928。
EM773(34.1mg、0.0353mmol)はメタノール(1.0mL)に溶解し、室温で96時間攪拌した。メタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM778(32.0mg、98%、白色粉末)を得た。
M.p.:113−116℃
IR(KBr)ν:3486.7、2977.6、2939.0、2879.2、1724.0、1602.6、1585.2、1452.1、1382.7、1334.5、1268.9、1170.6、1112.7、1070.3、1018.2cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C51H74NO14[M+H]+924.5109、実測値924.5120。
実施例6にてEM773の調整時にみられた副産物溶液(20.6mg)はメタノール(1.0mL)に溶解し、室温で96時間攪拌した。メタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM779(18.6mg、90%、白色粉末)を得た。
M.p.:125−127℃
IR(KBr)ν:3467.4、3436.5、2971.8、2879.2、1722.1、1631.5、1454.1、1380.8、1317.1、1270.9、1166.7、1110.8、1074.2、1016.3、937.2cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C44H70NO13[M+H]+820.4847、実測値820.4859。
ピリジン(1.0mL)に溶解したEM718(36.5mg、0.0482mmol)に無水ヘキサン酸(167.3μL、0.723mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で18時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM772(32.5mg、71%、白色粉末)を得た。
M.p.:90−91℃
IR(KBr)ν:3519.5、2971.8、2937.1、2861.8、2831.0、2782.8、1743.3、1457.9、1375.0、1340.3、1241.9、1168.7、1095.4、1058.7、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C58H77NO15Na[M+Na]+1050.5191、実測値1050.5210。
EM772(32.5mg、0.0341mmol)はメタノール(1.0mL)に溶解し、室温で48時間攪拌した。メタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM777(31.1mg、99%、白色粉末)を得た。
M.p.:94−96℃
IR(KBr)ν:3648.4、3465.5、2962.1、2933.2、2861.8、1737.5、1629.6、1456.0、1382.7、1243.9、1166.7、1110.8、1074.2、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C49H85NO14Na[M+Na]+934.5868、実測値934.5867。
EM777(108.4mg、0.119mmol)は80%メタノール(1.0mL)に溶解し、酢酸ナトリウム(48.8mg、0.595mmol)とヨウ素(30.2mg、0.119mmol)を順に少量づつ加えた後、47℃に昇温して75分攪拌した。その攪拌の間1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHが常に8〜9になるように調節した。TLCで反応終了を確認した後、反応液はアンモニア水(5ml)−水(10ml)で希釈後、クロロホルムで抽出した。有機層を芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=50:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM852(88.1mg、83%、白色粉末)を得た。
M.p.:94−96℃
HRMS(FAB)m/z:計算値C48H83NO14Na[M+]+920.5711、実測値920.5743。
EM777(33.2mg、0.037mmol)とN,N−ジイソプロピルアミン(32.2μL、0.185mmol)のクロロホルム(1.2mL)に溶液のヨウ化エチル(14.8μL、0.185mmol)を加え、50℃で3時間攪拌した。TLCで反応終了を確認した後、反応液は水(10ml)で希釈後、クロロホルムで抽出した。有機層を芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質をメタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=100:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM853(24.0mg、70%、白色粉末)を得た。
M.p.:94−96℃
HRMS(FAB)m/z:計算値C50H87NO14Na[M+Na]+948.6024、実測値948.6024。
ピリジン(1.7ml)に溶解したEM718(62.5mg、0.825mmol)にベンゼンスルホニルクロリド(105.3μL、0.0825mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で48時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM774(42.0mg、58%、白色粉末)を得た。
M.p.:94−96℃
IR(KBr)ν:2973.7、2939.0、2881.1、2859.9、2832.9、2782.8、1743.3、1420.2、1371.1、1346.1、1243.9、1187.9、1126.2、1095.4、1051.1、1016.3cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C45H70NO14S[M+H]+880.4517、実測値880.4545。
ピリジン(1.7ml)に溶解したEM718(62.5mg、0.0825mmol)にベンジルスルホニルクロリド(157.3μL、0.825mmol)を室温下で滴下し、その後DMAP(trace)をこの溶液に加えた。反応溶液を室温で18時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水した後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM775(57.2mg、78%、白色粉末)を得た。
M.p.:103−106℃
IR(KBr)ν:2967.9、2931.3、2831.0、1749.1、1731.8、1633.4、1456.0、1369.2、1340.3、1240.0、1170.6、1130.1、1095.4、1056.8、1002.8、966.2cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C46H72NO14S[M+H]+894.4674、実測値894.4673。
EM775(11.5mg、0.0129mmol)はメタノール(4.0mL)とジクロロメタン(2mL)に溶解し、室温で48時間攪拌した。メタノールを留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM780(10.1mg、92%、白色粉末)を得た。
M.p.:197−199℃
IR(KBr)ν:3463.5、2971.8、2939.0、2886.9、1735.6、1457.9、1384.6、1340.3、1247.7、1172.5、1093.4、1051.0、1016.3、962.3、916.0、887.1cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C44H70NO13S[M+H]+852.4568、実測値852.4567。
参考例3
9(E)−オキシムエリスロマイシンA[E9(E)−オキシム]の合成法
9−オキシム体の合成法は、Richard S.Egan,Leslie A.Freiberig,and Wolliam H.Washbum,J.Org.Chem.39(17)2492−2494(1974)に記載されている。すなわち、エリスロマイシンA(15g,21mmol)をメタノール(225ml)に溶解し、トリエチルアミン(9.6ml)とヒドロキシルアミン塩酸塩(6.3mg,91mmol)を加えて、96時間加熱還流した。反応を冷却後、水(2.6リットル)で希釈後、クロロホルム(2.6リットル)で抽出した。クロロホルム層を芒硝で脱水し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質はシリカゲルカラムクロマトグラフイーで、クロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=10:0.5:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物(12.3g,84%,無定形白色固体)を得た。
EM9(E)−オキシム(96.2mg、0.129mmol)をDMF(1.3mL)とエチルエーテル(2.6mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(7.1mg、0.193mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(32.9mg、0.154mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液にピペラジン(4.4mg、0.0514mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(67.2μL、0.386mmol)を加えた。反応溶液は室温でさらに12時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM762(38.9mg、34%、白色粉末)を得た。
M.p.:124−126℃
IR(KBr)ν:3425.0、2973.7、2939.0、2879.2、2829.1、1735.6、1633.4、1459.8、1378.9、1344.1、1282.4、1168.7、1172.7、1085.7、1052.9、1000.9cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C45H82N4O13Na[M+Na]+909.5767、実測値909.5774。
EM9(E)−オキシム(51.2mg、0.0684mmol)をDMF(0.6mL)とエチルエーテル(1.4mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(4.2mg、0.103mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(17.6mg、0.0820mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液にエチレンジアミン(2.4μL、0.0342mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(35.8μL、0.206mmol)を加えた。反応溶液は室温でさらに16時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM763(22.6mg、38%、白色粉末)を得た。
M.p.:105−108℃
IR(KBr)ν:3446.2、3430.7、2973.7、2939.0、2877.3、1735.6、1625.7、1457.9、1378.9、1346.1、1284.4、1168.7、1110.8、1085.7、1052.9、1012.4cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C43H81N4O13[M+H]+861、実測値861。
EM9(E)−オキシム(92.3mg、0.123mmol)をDMF(3.1mL)とエチルエーテル(6.1mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(7.4mg、0.185mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(31.7mg、0.148mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、ヒドラジン(31.0μL、0.987mmol)を反応溶液に加えた。反応溶液は室温で18時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM769(34.0mg、34%、白色粉末)を得た。
M.p.:102−104℃
IR(KBr)ν:3453.9、3430.7、2973.7、2939.0、2877.3、1737.5、1641.1、1457.9、1380.8、1344.1、1282.4、1168.7、1112.7、1081.9、1052.9、1000.9cm−1、
HRMS(FAB)m/z:計算値C41H74N2O13Na[M+Na]+825.5089、実測値825.5056。
DMF(1.6mL)に溶解したデ−N−メチルエリスロマイシンA(34.5mg、0.0479mmol)にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(166.9μL、0.958mmol)と1−ブロモ−2−クロロエタン(79.8μL、0.958mmol)を室温下で滴下した。反応溶液を室温で120時間攪拌し、水で希釈後ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水し、溶媒を留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM752(21.0mg、60%、白色粉末)を得た。
M.p.:164−167℃
IR(KBr)ν:3455.8、2971.6、2937.1、1729.8、1693.2、1457.9、1378.9、1344.1、1284.4、1168.7、1108.9、1079.9、1054.9、1012.4cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C74H133N2O26[M+H]+1465、実測値1465。
DMF(1.6mL)に溶解したデ−N−メチルクラリスロマイシン(93.2mg、0.127mmol)にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(442.4μL、2.540mmol)と1−ブロモ−2−クロロエタン(211.4μL、2.540mmol)を室温下で滴下した。反応溶液を室温で120時間攪拌し、水で希釈後ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水し、溶媒を留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM753(74.2mg、78%、白色粉末)を得た。
M.p.:188−191℃
IR(KBr)ν:3461.6、2971.8、2937.1、1733.7、1691.3、1629.6、1459.8、1405.9、1378.9、1346.1、1286.3、1245.8、1168.7、1110.8、1083.8、1054.9cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C76H137N2O26[M+H]+1493、実測値1493。
ジクロロメタン(2.6mL)に溶解したデ−N−メチルエリスロマイシン A(56.5mg、0.0785mmol)にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(41.0μL、0.236mmol)に1,4−ブロモ−2−ブテン(8.4mg、0.0393mmol)を室温下で加えた。反応溶液を室温で120時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出液は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM757(35.1mg、60%、白色粉末)を得た。
M.p.:151−154℃
IR(KBr)ν:3519.5、3473.2、2973.7、2940.9、2879.2、1714.4、1637.3、1459.8、1376.9、1348.0、1284.4、1270.9、1240.0、1193.7、1170.6、1108.9、1085.7、1052.9、1008.6cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C76H135N2O26[M+H]+1491、実測値1491。
ジクロロメタン(1.8mL)に溶解したデ−N−メチルクラリスロマイシン(39.8mg、0.0542mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.3μL、0.163mmol)に1,4−ブロモ−2−ブテン(5.8mg、0.0271mmol)を室温下で加えた。反応溶液を室温で120時間攪拌した。反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出液は飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM758(26.3mg、66%、白色粉末)を得た。
M.p.:167−169℃
IR(KBr)ν:3619.7、3453.9、3426.9、2973.7、2939.0、1735.6、1689.3、1457.9、1407.8、1378.9、1346.1、1286.3、1170.6、1110.8、1083.8、1052.9、1010.5cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C78H139N2O26[M+H]+1519、実測値1519。
EM9(E)−オキシム(99.8mg、0.133mmol)をDMF(1.33mL)とエチルエーテル(1.33mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(8.0mg、0.200mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(14.3mg、0.0667mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM759(64.0mg、62%、白色粉末)を得た。
M.p.:138−140℃
IR(KBr)ν:3448.1、3423.0、2973.7、2939.0、1735.6、1623.8、1457.9、1405.9、1380.8、1344.1、1280.5、1168.7、1112.7、1085.7、1052.9、1000.9cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C78H141N4O26[M+H]+1549、実測値1549。
EM9(E)−オキシム(96.2mg、0.129mmol)をDMF(1.3mL)とエチルエーテル(2.6mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(7.1mg、0.193mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(32.9mg、0.154mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液にピペラジン(4.4mg、0.0514mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(67.2μL、0.386mmol)を加えた。反応溶液は室温でさらに12時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM760(41.7mg、38%、白色粉末)を得た。
M.p.:152−155℃
IR(KBr)ν:3452.0、3423.0、2973.7、2937.1、2879.2、1733.7、1633.4、1456.0、1378.9、1346.1、1282.4、1168.7、1110.8、1085.7、1052.9、1002.8cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C86H156N6O26[M+H]+1688、実測値1688。
EM9(E)−オキシム(51.2mg、0.0684mmol)をDMF(0.6mL)とエチルエーテル(1.4mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(4.2mg、0.103mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(17.6mg、0.0820mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液にエチレンジアミン(2.4μL、0.0342mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(35.8μL、0.206mmol)を加えた。反応溶液は室温で16時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後、芒硝をろ過し、溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM761(14.2mg、25%、白色粉末)を得た。
M.p.:140−143℃
IR(KBr)ν:3467.4、3428.8、3423.0、2973.7、2939.0、2877.3、1733.7、1627.6、1459.8、1378.9、1348.0、1282.4、1168.7、1112.7、1085.7、1052.9、1012.4cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C84H152N6O26Na[M+Na]+1684、実測値1684。
エタノール(2.6mL)にパラジウム(4.0mg)を加え、さらにEM759(19.9mg、0.0129mmol)を加えた。この反応溶液は水素(1atm)の存在下、室温で48時間攪拌した後、反応溶液をセライトでろ過し、エタノールで洗浄した。溶媒を留去後、残留物は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM764(16.5mg、83%、白色粉末)を得た。
M.p.:150−153℃
IR(KBr)ν:3455.8、3436.5、2973.7、2939.0、2877.3、1737.5、1627.6、1459.8、1380.8、1344.1、1280.5、1168.7、1085.7、1052.9、1012.4cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C78H143N4O26[M+H]+1551、実測値1551。
参考例3
3’−デ−N−メチルエリスロマイシンA(以下EM798と称す)の合成
EM798の合成法は、L.A.Freiberg及び特開平47−9129号公報に詳細に記載されている。すなわち、メタノール(58.0mL)と水(12.0mL)で攪拌されたエリスロマイシンA(267.0mg,0.375mmol)溶液に酢酸ナトリウム(146.4mg,1.785mmol)とヨウ素(99.6mg,0.392mmol)を室温にて連続して加えた。反応溶液は50℃で3.5時間攪拌した。反応中1N水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、反応液のpHを8.0−9.0に調整した。反応溶液はメタノール留去するために濃縮させ、残留物を飽和食塩水に溶解させジクロロメタンで抽出した。抽出物は芒硝で脱水し溶媒を留去して粗物質を得た。この粗物質はシリカゲルカラムクロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=10:0.5:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM798(221.0mg,84%,無定形白色固体)として得た。
EM9(E)−オキシム(68.6mg、0.0967mmol)をDMF(1.0mL)とエチルエーテル(1.9mL)に溶解した。この溶液に水素化ナトリウム(60%)(5.5mg、0.137mmol)と1,4−ブロモ−2−ブテン(23.5mg、0.110mmol)を連続して加えた。室温で1時間攪拌した後、EM798(66.0mg、0.0967mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(47.9μL、0.275mmol)を反応溶液に加えた。反応溶液は室温で18時間攪拌後、反応溶液を水に注いで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水後芒硝をろ過し、溶媒を留去して祖物質を得た。この粗物質は薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=20:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM765(37.6mg、25%、白色粉末)を得た。
M.p.:148−151℃
IR(KBr)ν:3448.1、3436.5、2973.7、2939.0、2879.2、1733.7、1635.3、1459.8、1378.9、1346.1、1284.4、1168.7、1110.8、1085.7、1052.9、1012.4cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C77H138N3O26[M+H]+1520、実測値1520。
DMF(3.4mL)に溶解したEM703(72.4mg、0.103mmol)にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(359.5μL、2.064mmol)と1−ブロモ−2−クロロエタン(171.8μL、2.064mmol)を室温下で滴下した。反応溶液を室温で48時間攪拌し、水で希釈後ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で脱水し溶媒を留去後、残留物を薄層クロマトグラフイーでクロロホルム−メタノール−アンモニウム水溶液=15:1:0.1の展開溶媒を用いて精製し、標記化合物EM741(38.7mg、53%、白色粉末)を得た。なお、EM703は10.2mg、14%回収された。
M.p.:149−152℃
IR(KBr)ν:3675.7、2971.8、2935.1、2879.2、1708.6、1631.5、1457.9、1378.9、1263.1、1166.7、1112.7、1074.2、1049.1、1039.4 1016.3cm−1、
LRMS(FAB)m/z:計算値C74H129N2O24[M+H]+1429、実測値1429。
生物学的性状
アゾール系抗真菌剤の活性増強作用について以下に詳細に述べる。
試験菌はCandida albicans ATCC64548、フルコナゾール耐性菌としてCandida albicans ATCC64550及びAspergillus niger ATCC6275を用いた。Candida spp.はWaksman broth(グルコース2.0%、ペプトン0.5%、ドライ イースト0.3%、ミート エクストラクト0.5%、NaCl 0.5%、CaCO3 0.3%、pH7.0)で27℃、40時間種培養後、GY寒天培地(グルコース1.0%、イースト エクストラクト0.5%、アガー0.8%、pH6.0)に0.1%植菌した。また、Aspergillus niger ATCC6275はその胞子懸濁液をGY寒天培地に0.2%植菌した。
アゾール系抗真菌剤はミコナゾール(シグマ社製、米国)およびフルコナゾール(アイシーエヌファーマス−ティカルズ社製、米国に)を使用し、GY寒天培地への添加濃度は各試験菌の生育に影響を与えない濃度で以下の如くそれぞれ添加した。
Candida albicans ATCC64548ではミコナゾールを0.03μg/mlあるいはフルコナゾールを0.5μg/ml添加した。
Candida albicans ATCC64550ではミコナゾールを0.15μg/mlあるいはフルコナゾールを30μg/ml添加した。
Aspergillus niger ATCC6275ではミコナゾールを0.1μg/mlあるいはフルコナゾールを10μg/ml添加した。
上記の添加において、GY培地(コントロール)にミコナゾールを添加した培地をGYM、フルコナゾールを添加した培地をGYFと表記した。活性はペーパーディスク法(厚手、8mm:ADVANTEC MFS INC.社製、日本国)により評価し、Candida spp.は24時間、Aspergillus niger ATCC6275は48時間、27℃で培養した後の阻止円の直径を単位mmで表記し、さらに阻止円の透明度をA、B、C、D及びEの5段階で評価した(透明<A<B<C<D<E<不透明)。これらの透明度の意味するところは下記のとおりであり、その測定結果は第1表に示した。
A:検定菌の生育が95%以上阻害されたもの。
B:検定菌の生育が75%以上、95%未満阻害されたもの。
C:検定菌の生育が55%以上、75%未満阻害されたもの。
D:検定菌の生育が35%以上、55%未満阻害されたもの。
E:検定菌の生育が35%未満阻害されたもの。
N.T.:Not Test
産業上の利用分野
以上説明したように、本発明による物質は耐性菌を含むCandia albicansまたはAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性増強作用を有することから、深在性真菌症をはじめとする多くの真菌感染症に対して、低濃度、短期間で作用し、耐性菌出現頻度の低減に有用である。また骨格の異なる2つの薬剤を併用することにより、あるいはアゾール系抗真菌剤に対する耐性株に対してもこのような薬剤と併用することにより、アゾール系化合物に対する耐性を克服することも期待される。
Claims (36)
- 下記式
(但し、R1がAcのときR2びR3はAc、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はAc、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はAc、R4はH;R1がBzlのときR2及びR3はBzl、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はPr、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はHex、R4はMe;R1がAcのときR2及びR3はBzl、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はPr、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はHex、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はBzl、R4はMe;R1がHのときR2はH、R3はBzl、R4はMe;R1がHのときR2及びR3はHex、R4はH;またはR1がHのときR2及びR3はHex、R4はEt)で表される抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。 - 請求の範囲1ないし11に記載の化合物が単独もしくは組み合わせて用いられる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲1記載の式[I]で表される化合物が、耐性菌を含むCandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548またはCandia albicans ATCC64550、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲13記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲2記載の式[II]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌剤活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64550、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲15記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲3記載の式[III]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲17記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲4記載の式[IV]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲19記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲5記載の式[V]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌剤活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲21記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲6記載の式[VI]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲23記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲7記載の式[VII]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強する作用を有する抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergillus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲25記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲8記載の式[VIII]で表される化合物が、candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548である請求の範囲27記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲9記載の式[IX]で表される化合物が、candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548である請求の範囲29記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲10記載の式[X]で表される化合物が、耐性菌を含むcandia albicans及びAspergillus nigerに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548、及び上記Aspergilllus nigerがAspergillus niger ATCC6275である請求の範囲31記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲11記載の式[XI]で表される化合物が、candia albicansに対するアゾール系抗真菌剤の活性を増強せしめる抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 上記Candia albicansがCandia albicans ATCC64548である請求の範囲33記載の抗真菌活性増強作用を有する新規マクロライド誘導体。
- 請求の範囲1ないし11記載のいずれか1つの化合物がHIV感染症または血液疾患による免疫力の低下に伴う真菌感染症の予防、治療の抗真菌剤の活性増強の医薬製造のための使用。
- 請求の範囲1ないし11記載のいずれか1つの化合物がHIV感染症または血液疾患による免疫力の低下に伴う真菌感染症の予防、治療の抗真菌剤の活性増強の医薬製造のための物質。
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