JPWO2004038382A1 - 唾液採取具 - Google Patents
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Abstract
本発明は、唾液採集作業が行い易いように掴みやすい唾液採取具を提供する点にある。本発明の唾液採取具は、一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定して構成されている。
Description
本発明は、例えばC型肝炎、糖尿病、アルツハイマー病、麻薬、エイズ、歯周病菌、う蝕(虫歯)、口腔ガン等を唾液から容易に発見することができるように、該唾液を採取するために用いる唾液採取具及び唾液採取具キットに関するものである。
上記唾液採取具として、例えば唾液を吸収して採取するための濾紙を保持具にて保持してなる唾液採集器と、唾液を採取した前記唾液採集器を収容するための円筒状の試料容器とから構成したものが提案されている。例えば、特開平5−187976号公報(図14参照、以下特許文献と称する)に示されている。
上記特許文献の構成によれば、試料容器が円筒状であるため、試料容器の開口端部を閉じる蓋部材も当然円形状であり、又、前記試料容器の蓋部材を取り外して該試料容器内に収容する唾液採集器の取っ手部も試料容器の開口端部を閉じることができるキャップとして用いることができるように円盤形状になっている。このため、唾液採集器の取っ手部を掴んで舌に接触させて唾液を採集する場合に、取っ手部の円弧状の外周面に指の一部しか接触させることができないだけでなく、取っ手部の円弧状の表面は、指になじみ難いことから、慎重に掴んでいなければ取っ手部から指を滑らせてしまうこともあり、唾液の採集がやり難いものであった。又、唾液採集器を試料容器に内挿する場合も同様にやり難いものであった。
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、唾液採集作業が行い易いように掴みやすい唾液採取具を提供する点にある。
本発明の唾液採取具は、前述の課題解決のために、一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定している。
上記のようにハンドル部の把持面をほぼ偏平に形成することによって、指の表面になじみ易いため、指でつまんで持ち易くなり、ハンドル部から滑らせてしまうこともなく、唾液採取作業を迅速に行うことができる。又、ハンドル部の左右幅寸法がベース部の左右幅寸法よりも大きいことから、誤飲を防止することができるだけでなく、咥える長さを制限することができる働きがあり、取扱面において有利になる。又、ハンドル部に対する指の接触面積を増大させて、より安定良く持つことができる利点もある。
また、前記把持面のほぼ中心部に、凹部又は凸部あるいはそれら両方を形成してもよい。
上記のように把持面に凹部を形成した場合には、その凹部に指の内側の腹の一部が入り込んで食い込むことにより、指が滑り難くなり、安定良く持つことができる。又、前記把持面に凸部を備えさせている場合には、指の内側の腹に凸部が食い込んで指が滑り難くなる。又、前記把持面に凸部と凹部の両方を備えさせている場合も、同様に凹部に指の内側の腹の一部が入り込んで食い込むと共に指の内側の腹の一部に凸部が食い込んで指が滑り難くなる利点がある。
また、前記ハンドル部のベース部側端部に該ハンドル部を掴んだ指がベース部側へ移動することを接当阻止するためのストッパー部を備えさせることによって、ハンドル部を掴んだ位置に指を保持させ易く、より一層安定良くもつことができる。前記ストッパー部としては、把持面に対してほぼ直交する方向に突出する突出部であれば、どのような形状であってもよい。
また、前記ベース部に、前記唾液採取部にて採取された唾液を吸い上げるための多数の繊維が束ねられた繊維束を配置し、その繊維束の中間部分を唾液により分散可能な着色剤にて着色している。
上記のように多数の繊維による毛細管現象を利用することによって、唾液を迅速に吸い上げて着色剤が速やかに分散することで採取した唾液の量を直ちに把握することができ、使用面において有利な唾液採取具に構成することができる。
また、前記採取試料容器を、外部に突出する突起を構成すると共に切り離して内部貯留液を取り出し可能な取出片を一端に備えた容器本体と、この容器本体の他端に形成の開口部を閉じるための着脱自在な閉塞用のキャップとから構成している。
従って、取出片を切り離すことによって、内部貯留液を外部に迅速に取り出すことができる。
また、前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了時に、該採取試料容器の内面に嵌合して密閉状態にするためのフランジ部を該唾液採取器のハンドル部とベース部の間に備えさせることによって、唾液採取器を採取試料容器へ内挿するだけで、フランジ部が採取試料容器の内面に嵌合して採取試料容器内を密閉状態にすることができ、特別なシール部材が不要になり、組み付け面及びコスト面において有利になる。
また、前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了状態において該唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を該採取試料容器の容器本体にて覆っていることから、唾液採取器に他物が接当して採取試料容器から唾液採取器が不測に外れてしまうことを回避することができる。
また、前記採取試料容器の取出片に、該採取試料容器を自立可能とするための脚部を備えさせることによって、唾液採取器にて唾液を採取する場合に、採取試料容器を自立させておけば、唾液採取器を両手で操作しながら唾液の採取を行うことができる。前記唾液を採取した唾液採取器を自立状態の採取試料容器に内挿するだけで作業を完了することができる。前記脚部は、採取試料容器の取出片に嵌合や係止により着脱自在に取り付ける他、採取試料容器の取出片に固定されて切り離す(折り取る)ことにより取り外すようにしてもよいし、又、不要時には、小さく折り畳むことができるように折り畳み自在に採取試料容器の取出片に脚部を取り付けてもよい。
また、前記採取試料容器に前記唾液採取器を内挿した収容状態において、該唾液採取器を該採取試料容器から取り出すために該唾液採取器のハンドル部を引き抜くに伴って該ハンドル部が該唾液採取器のベース部から離脱可能に該ハンドル部を該ベース部に備えさせることによって、唾液の採取が終わって採取試料容器に唾液採取器を内挿した後において、採取試料容器から唾液採取器を引き抜こうとしても、ハンドル部のみがベース部から離脱するだけで、ベース部は採取試料容器に内挿した収容状態を維持したままとなるため、採取試料容器から唾液採取器を引き抜いて保存液などが付着している唾液採取器を再び口に入れてしまうことや、採取試料容器から唾液採取器を引き抜いて採取試料容器内に異物などを入れてしまうことを確実に防止することができる。
また、前記採取試料容器が、前記唾液採取器のベース部を収容する有底筒状の下部と、これの上端部に一体連接されると共に前記唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を外側から覆うことができる大きさに構成された上部とからなり、前記下部と上部との連接部分に両者を切り離し可能な切り込み部を備えさせることによって、遠心分離器の遠心チューブに装着する際に切り込み部を介して下部よりも左右幅の大きな上部を切り離しておけば、遠心チューブに装着後、チューブラックに並列させる際、左右幅の大きな上部による衝突を防ぐことができる。この場合、唾液採取器のベース部からハンドル部を取り外しておくことによって、更に小型化を図ることができ、好ましい。又、前記遠心チューブに装着する場合だけでなく、郵送時に前記のように上部を切り離しておけば、唾液採取具全体の小型化を図ることができ、好ましい。この場合も唾液採取器のベース部からハンドル部を取り外しておくことがより好ましい。しかも、切り込みを備えさせるだけの簡単な構成で上部を簡単に折り取ることができる。
また、前記唾液採取部を、ポリウレタンで構成することによって、例えば不織布に牛アルブミンを含浸させたり、浸水処理を施す作業を不要にしながらも、タンパクの吸着を抑制することができ、トータルコストの低減を図ることができる。
また、前記唾液採取部を、前記セルロースアセテート樹脂で構成することによって、前記ポリウレタンと同様に例えば不織布に牛アルブミンを含浸させたり、浸水処理を施す作業を不要にしながらも、タンパクの吸着を抑制することができる。しかも、多量の唾液を吸収できるものでありながら、ポリウレタンのように唾液吸収に伴い膨張するようなことがなく、採取試料容器にスムーズに挿入することができる。
また、前記採取試料容器の厚みを10mm以下に設定することによって、日本で規定されている通常郵便物の定型郵便物として郵送することができ、利用し易い利点がある。
一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定したことを特徴とする唾液採取具を収容する箱状のケーシング本体と、唾液採取具を収容した前記ケーシング本体の開放側を閉じるために該ケーシング本体に揺動開閉自在に取り付けた蓋体とを備えて、唾液採取具キットを構成することによって、商品価値の高いものにすることができる。
また、前記ケーシング本体に前記採取試料容器を起立姿勢に保持するための保持部を備えさせることによって、片手で採取試料容器を持っておく必要がなく、操作性に優れると共にケーシング本体内で唾液採取具を採取試料容器に挿入することができる。
また、前記蓋体の内面に、使用説明図を印刷する又は印刷された使用説明図を取り付けることによって、蓋体を開放状態にするだけで、例えば別に添付されている説明書を拡げる必要がなく、使用手順を直ちに理解することができる。しかも、その使用説明図を見ながら唾液採取具及び採取試料容器を迅速に操作することができ、商品価値を一層高めることができる。
また、前記蓋体に郵送用の封筒を収納可能な収納部を備えさせることによって、まとまりのよい状態で郵送用の封筒を蓋体に備えさせることができ、より一層取扱面において有利になる。
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、唾液採集作業が行い易いように掴みやすい唾液採取具を提供する点にある。
本発明の唾液採取具は、前述の課題解決のために、一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定している。
上記のようにハンドル部の把持面をほぼ偏平に形成することによって、指の表面になじみ易いため、指でつまんで持ち易くなり、ハンドル部から滑らせてしまうこともなく、唾液採取作業を迅速に行うことができる。又、ハンドル部の左右幅寸法がベース部の左右幅寸法よりも大きいことから、誤飲を防止することができるだけでなく、咥える長さを制限することができる働きがあり、取扱面において有利になる。又、ハンドル部に対する指の接触面積を増大させて、より安定良く持つことができる利点もある。
また、前記把持面のほぼ中心部に、凹部又は凸部あるいはそれら両方を形成してもよい。
上記のように把持面に凹部を形成した場合には、その凹部に指の内側の腹の一部が入り込んで食い込むことにより、指が滑り難くなり、安定良く持つことができる。又、前記把持面に凸部を備えさせている場合には、指の内側の腹に凸部が食い込んで指が滑り難くなる。又、前記把持面に凸部と凹部の両方を備えさせている場合も、同様に凹部に指の内側の腹の一部が入り込んで食い込むと共に指の内側の腹の一部に凸部が食い込んで指が滑り難くなる利点がある。
また、前記ハンドル部のベース部側端部に該ハンドル部を掴んだ指がベース部側へ移動することを接当阻止するためのストッパー部を備えさせることによって、ハンドル部を掴んだ位置に指を保持させ易く、より一層安定良くもつことができる。前記ストッパー部としては、把持面に対してほぼ直交する方向に突出する突出部であれば、どのような形状であってもよい。
また、前記ベース部に、前記唾液採取部にて採取された唾液を吸い上げるための多数の繊維が束ねられた繊維束を配置し、その繊維束の中間部分を唾液により分散可能な着色剤にて着色している。
上記のように多数の繊維による毛細管現象を利用することによって、唾液を迅速に吸い上げて着色剤が速やかに分散することで採取した唾液の量を直ちに把握することができ、使用面において有利な唾液採取具に構成することができる。
また、前記採取試料容器を、外部に突出する突起を構成すると共に切り離して内部貯留液を取り出し可能な取出片を一端に備えた容器本体と、この容器本体の他端に形成の開口部を閉じるための着脱自在な閉塞用のキャップとから構成している。
従って、取出片を切り離すことによって、内部貯留液を外部に迅速に取り出すことができる。
また、前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了時に、該採取試料容器の内面に嵌合して密閉状態にするためのフランジ部を該唾液採取器のハンドル部とベース部の間に備えさせることによって、唾液採取器を採取試料容器へ内挿するだけで、フランジ部が採取試料容器の内面に嵌合して採取試料容器内を密閉状態にすることができ、特別なシール部材が不要になり、組み付け面及びコスト面において有利になる。
また、前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了状態において該唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を該採取試料容器の容器本体にて覆っていることから、唾液採取器に他物が接当して採取試料容器から唾液採取器が不測に外れてしまうことを回避することができる。
また、前記採取試料容器の取出片に、該採取試料容器を自立可能とするための脚部を備えさせることによって、唾液採取器にて唾液を採取する場合に、採取試料容器を自立させておけば、唾液採取器を両手で操作しながら唾液の採取を行うことができる。前記唾液を採取した唾液採取器を自立状態の採取試料容器に内挿するだけで作業を完了することができる。前記脚部は、採取試料容器の取出片に嵌合や係止により着脱自在に取り付ける他、採取試料容器の取出片に固定されて切り離す(折り取る)ことにより取り外すようにしてもよいし、又、不要時には、小さく折り畳むことができるように折り畳み自在に採取試料容器の取出片に脚部を取り付けてもよい。
また、前記採取試料容器に前記唾液採取器を内挿した収容状態において、該唾液採取器を該採取試料容器から取り出すために該唾液採取器のハンドル部を引き抜くに伴って該ハンドル部が該唾液採取器のベース部から離脱可能に該ハンドル部を該ベース部に備えさせることによって、唾液の採取が終わって採取試料容器に唾液採取器を内挿した後において、採取試料容器から唾液採取器を引き抜こうとしても、ハンドル部のみがベース部から離脱するだけで、ベース部は採取試料容器に内挿した収容状態を維持したままとなるため、採取試料容器から唾液採取器を引き抜いて保存液などが付着している唾液採取器を再び口に入れてしまうことや、採取試料容器から唾液採取器を引き抜いて採取試料容器内に異物などを入れてしまうことを確実に防止することができる。
また、前記採取試料容器が、前記唾液採取器のベース部を収容する有底筒状の下部と、これの上端部に一体連接されると共に前記唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を外側から覆うことができる大きさに構成された上部とからなり、前記下部と上部との連接部分に両者を切り離し可能な切り込み部を備えさせることによって、遠心分離器の遠心チューブに装着する際に切り込み部を介して下部よりも左右幅の大きな上部を切り離しておけば、遠心チューブに装着後、チューブラックに並列させる際、左右幅の大きな上部による衝突を防ぐことができる。この場合、唾液採取器のベース部からハンドル部を取り外しておくことによって、更に小型化を図ることができ、好ましい。又、前記遠心チューブに装着する場合だけでなく、郵送時に前記のように上部を切り離しておけば、唾液採取具全体の小型化を図ることができ、好ましい。この場合も唾液採取器のベース部からハンドル部を取り外しておくことがより好ましい。しかも、切り込みを備えさせるだけの簡単な構成で上部を簡単に折り取ることができる。
また、前記唾液採取部を、ポリウレタンで構成することによって、例えば不織布に牛アルブミンを含浸させたり、浸水処理を施す作業を不要にしながらも、タンパクの吸着を抑制することができ、トータルコストの低減を図ることができる。
また、前記唾液採取部を、前記セルロースアセテート樹脂で構成することによって、前記ポリウレタンと同様に例えば不織布に牛アルブミンを含浸させたり、浸水処理を施す作業を不要にしながらも、タンパクの吸着を抑制することができる。しかも、多量の唾液を吸収できるものでありながら、ポリウレタンのように唾液吸収に伴い膨張するようなことがなく、採取試料容器にスムーズに挿入することができる。
また、前記採取試料容器の厚みを10mm以下に設定することによって、日本で規定されている通常郵便物の定型郵便物として郵送することができ、利用し易い利点がある。
一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定したことを特徴とする唾液採取具を収容する箱状のケーシング本体と、唾液採取具を収容した前記ケーシング本体の開放側を閉じるために該ケーシング本体に揺動開閉自在に取り付けた蓋体とを備えて、唾液採取具キットを構成することによって、商品価値の高いものにすることができる。
また、前記ケーシング本体に前記採取試料容器を起立姿勢に保持するための保持部を備えさせることによって、片手で採取試料容器を持っておく必要がなく、操作性に優れると共にケーシング本体内で唾液採取具を採取試料容器に挿入することができる。
また、前記蓋体の内面に、使用説明図を印刷する又は印刷された使用説明図を取り付けることによって、蓋体を開放状態にするだけで、例えば別に添付されている説明書を拡げる必要がなく、使用手順を直ちに理解することができる。しかも、その使用説明図を見ながら唾液採取具及び採取試料容器を迅速に操作することができ、商品価値を一層高めることができる。
また、前記蓋体に郵送用の封筒を収納可能な収納部を備えさせることによって、まとまりのよい状態で郵送用の封筒を蓋体に備えさせることができ、より一層取扱面において有利になる。
第1図は、蓋体を開けた状態の唾液採取具キットの斜視図である。
第2図は、唾液採取具キットの分解斜視図である。
第3図は、唾液採取具キットの使用方法を示す説明図であり、(a)は蓋体を開けて唾液採取具を取り出す直前の状態を示し、(b)は唾液採取器を口内に入れる直前の状態を示し、(c)は採取試料容器のキャップを取り外した状態を示し、(d)は唾液を採取した唾液採取器を採取試料容器に差し込む直前の状態を示し、(e)は唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器を封筒に入れる直前の状態を示している。
第4図は、唾液採取器を示し、(a)はそれの斜視図、(b)はそれの上部の一部を断面にした側面図、(c)はそれの平面図、(d)は(a)におけるI−I線断面図である。
第5図は、採取試料容器を示し、(a)はそれの斜視図、(b)はキャップを取り外した状態の採取試料容器の平面図、(c)は(a)におけるII−II線断面図である。
第6は、採取試料容器に唾液を採取した唾液採取器を差し込む直前の状態を示す斜視図である。
第7図は、唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器の斜視図である。
第8図は、唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器の縦断面図である。
第9図は、採取試料容器の取出片の部分の縦断面図を示し、(a)は取出片を折り取る直前の状態を示し、(b)は取出片を折り取った状態を示している。
第10図の(a)〜(e)は、別の唾液採取器の正面図及び側面図である。
第11図は、唾液採取器が差し込まれた採取試料容器を起立姿勢に保持させた状態を示す斜視図である。
第12図は、別の唾液採取器を示す分解斜視図である。
第13図は、図12で示した唾液採取器の側面図である。
第14図は、キャップを取り外した状態の別の採取試料容器を示す斜視図である。
第15図は、図14で示した採取試料容器の縦断面正面図である。
第16図は、図12で示した唾液採取器を図14で示した採取試料容器内に差し込んだ状態の縦断正面図である。
第17図は、図16で示した採取試料容器においてハンドル部及び上部を取り去った状態の縦断正面図である。
第2図は、唾液採取具キットの分解斜視図である。
第3図は、唾液採取具キットの使用方法を示す説明図であり、(a)は蓋体を開けて唾液採取具を取り出す直前の状態を示し、(b)は唾液採取器を口内に入れる直前の状態を示し、(c)は採取試料容器のキャップを取り外した状態を示し、(d)は唾液を採取した唾液採取器を採取試料容器に差し込む直前の状態を示し、(e)は唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器を封筒に入れる直前の状態を示している。
第4図は、唾液採取器を示し、(a)はそれの斜視図、(b)はそれの上部の一部を断面にした側面図、(c)はそれの平面図、(d)は(a)におけるI−I線断面図である。
第5図は、採取試料容器を示し、(a)はそれの斜視図、(b)はキャップを取り外した状態の採取試料容器の平面図、(c)は(a)におけるII−II線断面図である。
第6は、採取試料容器に唾液を採取した唾液採取器を差し込む直前の状態を示す斜視図である。
第7図は、唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器の斜視図である。
第8図は、唾液採取器が差し込まれて一体化された採取試料容器の縦断面図である。
第9図は、採取試料容器の取出片の部分の縦断面図を示し、(a)は取出片を折り取る直前の状態を示し、(b)は取出片を折り取った状態を示している。
第10図の(a)〜(e)は、別の唾液採取器の正面図及び側面図である。
第11図は、唾液採取器が差し込まれた採取試料容器を起立姿勢に保持させた状態を示す斜視図である。
第12図は、別の唾液採取器を示す分解斜視図である。
第13図は、図12で示した唾液採取器の側面図である。
第14図は、キャップを取り外した状態の別の採取試料容器を示す斜視図である。
第15図は、図14で示した採取試料容器の縦断面正面図である。
第16図は、図12で示した唾液採取器を図14で示した採取試料容器内に差し込んだ状態の縦断正面図である。
第17図は、図16で示した採取試料容器においてハンドル部及び上部を取り去った状態の縦断正面図である。
図1に、本発明の唾液採取具1を収納した唾液採取具キット2が示され、図2に、その唾液採取具キット2を構成する部品を分解した斜視図が示されている。前記唾液採取具キット2は、前記唾液採取具1を収容するほぼ長方形状で箱状の紙製(プラスチック製等でもよい)ケーシング本体3と、このケーシング本体3の開放側(上面)を閉じるためにケーシング本体3の2つの長辺のうちの一方の長辺に揺動開閉自在に取り付けた紙製(プラスチック製等でもよい)の蓋体4とを備えている。前記ケーシング本体3は、上面と4つの側面のうちの1つの側面が開放され、その側面の開口部3Aから真空成形により成形されたプラスチック製でほぼ長方形状のトレイ9を挿入可能で、かつ、該挿入されたトレイ9の上面の開口部3Bから該トレイ9の上面が露呈可能な構成になっている。前記トレイ9には、図2に示すように、前記唾液採取具1を構成する後述の唾液採取器13及び採取試料容器14を収納することができる凹部9B,9Cを備えてあり、これら凹部9B,9Cに収納しておけば、トレイ9に対して唾液採取器13及び採取試料容器14が不測に移動することがないようにしているが、凹部9B,9Cに代えてケーシング本体3に唾液採取器13及び採取試料容器14をそれぞれ係止保持する係止具を備えさせて実施してもよく、ケーシング本体3に対して唾液採取器13及び採取試料容器14を位置固定するための手段は、自由に変更することができる。又、場合によっては、前記唾液採取器13及び採取試料容器14を位置固定するための手段を省略し、例えば袋などにそれらをまとめて入れて実施することも可能である。
前記蓋体4の内面(下面)には、使用説明図が印刷されており、図1及び図2に示すように、蓋体4を開放状態にすることにより6つの説明図5A〜5Fを視認することができるようになっており、蓋体4を開放状態にするだけで直ちに使用方法を確認することができるだけでなく、使用中も説明図5A〜5Fを見ながら唾液採取を間違えることなく行える利点があるが、蓋体4とケーシング本体3とを一体化せず、例えばケーシング本体3と蓋体4とを別々に製作し、前記蓋体4に使用説明図を印刷すると共に該蓋体4を自立可能に構成し、ケーシング本体3と蓋体4とを重ね合わせて包装紙等により包装することで一体化して実施することもできる。尚、ここでは、蓋体4の内面に使用説明図を直接印刷したものを説明しているが、使用説明図が印刷された用紙やプラスチック製のシート部材等を蓋体4の内面に貼り付けたり、係止機構等を用いて固定してもよい。又、前記蓋体4をケーシング本体3の上面に対して所定角度(例えば90度〜180度未満の範囲の任意の角度)で保持できるように構成する他、180度開放させた状態で使用するようにしてもよい。
又、前記蓋体4に唾液を採取した前記唾液採取具1を郵送するための郵送用の封筒6を収納可能な収納部7を備えさせている。つまり、図1及び図2において蓋体4の右側に開口部4Aが形成され、この開口部4Aを通して蓋体4の内部に封筒6を差し込んで収納することができるようになっている。前記開口部4Aを形成する蓋体4の右側外縁部の内側部位の外縁方向ほぼ中央部に円弧状の切欠き4Bを形成しており、その切欠き4Bを通して収納した前記封筒6を容易に取り出すことができる利点があるが、切欠き4Bを省略して実施してもよい。前記封筒6は、日本の郵便法において通常郵便物の第一種郵便物の中の定型郵便物として郵送可能なサイズのものであるが、他のサイズのものであってもよい。図1及び図2に示すケーシング本体3に収納された唾液採取具1を衛生的に密閉するためにケーシング本体3の上面に貼り付けられたシート状(フィルム状のような薄いものでもよい)で紙製(プラスチック製等でもよい)の部材8であり、左側の延出部8Aを掴んで引っ張ることにより部材8を容易に剥がすことができるようになっている。
前記唾液採取具1は、図1、図4(a)〜(d)及び図5(a)〜(c)に示すように、一端に唾液を吸収して採取するポリウレタン又はセルロースアセテート樹脂でなる先端面(下端面)がほぼ球面状の唾液採取部10が取り付けられたベース部11の他端にハンドル部12を備えた合成樹脂製の唾液採取器13と、この唾液採取器13を内挿して収容するための合成樹脂製の採取試料容器14とからなっている。
前記ポリウレタンとしては、表面を界面活性剤や高分子化合物で処理した低蛋白結合型ポリウレタンが一般的なポリウレタンよりもタンパクの吸収が低いため唾液検査において好ましいが、一般的なポリウレタンであってもよい。前記ポリウレタンは、唾液の吸収時に膨張することになるが、前記セルロースアセテート樹脂は、ポリウレタンに比べて唾液の吸収量が多いだけでなく、唾液の吸収時に膨張することがないため、唾液吸収後に採取試料容器14への唾液採取部10の挿入をスムーズに行うことができ、採取試料容器14への唾液の回収率を高めることができる利点があり、好ましい。前記セルロースアセテート樹脂としては、例えばフィルトローナリッチモンド社製のトランソルブが挙げられる。
又、前記ハンドル部12は、正面視においてほぼ円形状で、かつ、その直径がベース部11の左右幅寸法のほぼ2倍の寸法に設定されると共に、厚み方向両端に位置する把持面12A,12Aをほぼ偏平に形成して、ハンドル部12を掴み易くしている。尚、前記ハンドル部12の厚みは、ベース部11の厚みよりも大きくなっているが、ほぼ同一であってもよい。又、前記把持面12A,12Aそれぞれのほぼ中心部にほぼ楕円形の凹部12Bを形成してハンドル部12から指が滑り難くしている。
前記ハンドル部12に、ほぼ楕円形の凹部12Bを形成しているが、図10(a)に示すように、ハンドル部12のほぼ中心部に形成された円形状の凹部12Bであってもよいし、図10(b)に示すように、ハンドル部12の中心部から離れた部位に形成された三日月状(円弧状)の凹部12Bであってもよいし、図10(c)に示すように、ハンドル部12の長手方向(図では縦方向)に所定間隔を置いて5個の横長状の凸部12Cを突出形成してもよいし、図10(d)に示すように、ハンドル部12のほぼ中心部に形成された円形状の凹部12Bとこの凹部12Bからほぼ同一曲率半径上に所定間隔を置いて突出形成した3個の円形状の凸部12Cとであってもよいし、図10(e)に示すように、ハンドル部12の中心部のほぼ全部に渡る範囲に突出形成した凸部12Cであってもよく、指が滑り難くするためにハンドル部12に形成する凸部又は凹部あるいはそれら両方の形状及び大きさあるいは個数は図に示されるものに限定されるものではない。又、前記ハンドル部12の正面視における形状を、図10(b),(c),(e)に示すように、ほぼ楕円形等であってもよい。又、前記ハンドル部12の把持面12A,12Aを、図10(b)に示すように、中心部側ほど内部に徐々に入り込む緩やかな湾曲面であってもよいし、又、図10(d)に示すように、中心部側ほど外部に徐々に突出する緩やかな湾曲面であってもよい。このような緩やかな湾曲面で構成される場合には、それら把持面12A,12Aもほぼ偏平面に含めるものとする。
図4(a)〜(d)に示すように、前記ベース部11は、一端に前記唾液採取部10を外挿し、かつ、他端に前記ハンドル部12を一体形成した断面形状がほぼ長円形(長方形でもよい)のベース本体11Aと、唾液採取部10にて採取された唾液を毛細管現象を利用して吸い上げるためにベース本体11Aに収納される多数の繊維が束ねられた繊維束11Bと、この繊維束11Bの中間部分に着色された着色剤11bが吸収される唾液により分散することにより、例えば図6に示すように唾液の移動と共に上方へ着色剤11bが移動することで吸収した唾液の量を確認することができるように透視することができる透明な窓11Mを備えたカバー部材11Cとからなっているが、他の構成であってもよい。
前記ベース本体11Aのハンドル部12側端部には、前記採取試料容器14への唾液採取器13の内挿完了時に、採取試料容器14の内面に嵌合して密閉状態にするための環状のフランジ部11Fが形成されており、図8に示すように、採取試料容器14へ唾液採取器13を内挿するだけでフランジ部11Fが採取試料容器14の内壁に形成の環状の嵌合部14Hに内嵌することにより採取試料容器14内を密閉状態にすることができる。又、前記フランジ部11Fのハンドル部12側端部に、フランジ部11Fよりも外方へ突出してハンドル部12を掴んだ指がベース部11側へ移動することを接当阻止するためのストッパー部としての環状の突出部11Gを突出形成しているが、複数の突出部を周縁に沿って適当間隔を置いて突出形成してもよいし、又、突出部を省略して実施することもできる。
前記採取試料容器14は、図5(a)〜(c)及び図9(a)に示すように、所定量の保存液Eが貯留され、かつ、前記唾液採取器13を内挿可能な断面形状がほぼ長円形の容器本体14Aと、この容器本体14Aの上端開口部を閉じるためのキャップ14Bとからなっているが、容器本体14Aの内部に、貯留している保存液Eが外部に流出することがないようにフィルムを装着して実施してもよい。尚、前記フィルムは、唾液採取器13を内挿するときに破れるように構成しておけば、便利に使用することができる。
前記容器本体14Aの下部14aは、前記唾液採取器13のベース部11が内挿可能な断面形状がほぼ長円形に形成され、その上部14bは、前記唾液採取器13のハンドル部12を内挿可能で前記下部14aよりも大きな断面形状がほぼ長円形に形成され、かつ、それの厚み方向両面にそれぞれUの字状の切欠き14Kが形成されているが、この切欠き14Kは無くてもよい。前記上部14bにて唾液採取器13のハンドル部12の左右幅方向両側を覆うことによって、ハンドル部12に他物が接当することを抑制することができる。
前記採取試料容器14の下端には、図9(a),(b)に示すように、下方に突出する突起を構成すると共に折り取ることにより切り離して内部貯留液である前記保存液Eを唾液と一緒に取り出し可能な下方側ほど小径になった丸棒状(角形等、どのような形状でもよい)の取出片15を備えている。この取出片15は、採取試料容器14に一体形成したものでもよいし、別のものを溶着などにより採取試料容器14に取り付けてもよい。又、図3(d)に示すように、前記取出片15を前記トレイ9に突き刺すことにより採取試料容器14を自立させることができる脚として利用することができるようになっている。図9(a),(b)に示す16は、フィルターであり、採取試料容器14内に誤って入った塵等が保存液E及び唾液と共に外部に出ないようにしているが、場合によっては無くてもよい。このフィルター16は、図14及び図15で示す採取試料容器14にも備えさせて実施してもよい。
次に、前記唾液採取具キット2の使用方法について説明すれば、まず、図3(a)に示すように、蓋体4を開放状態にしてから、部材8を剥がしてケーシング本体3から唾液採取器13を取り出す。次に、蓋体4の説明図を見ながら唾液採取を行うために唾液採取器13のハンドル部12を掴んだ後、図3(b)に示すように、唾液採取部10を口に入れて唾液を唾液採取部10に吸着させる。この唾液採取部10への唾液採取中に、ケーシング本体3から採取試料容器14を取り出し、図3(c)に示すように、採取試料容器14のキャップ14Bを取り外してから、図3(d)に示すように、容器本体14Aの下部14aの取出片15をトレイ9の所定箇所に差し込んで起立姿勢(自立姿勢)を維持させる。尚、前記トレイ9の取出片15を差し込む箇所には、図1及び図2に示すように、採取試料容器14を起立姿勢に保持するための保持部としての凹部9Aが形成されており、この凹部9Aに容器本体14Aの下部14aの下端部が入り込んで位置決めされることにより、前記起立姿勢を安定良く保持させることができるようになっているが、凹部9Aの無いものであってもよい。前記唾液採取部10への唾液採取量が所定量以上になったか否かを着色剤11bのにじみ出した度合いによって判断し、図6に示すように窓11Mから着色剤11bが透視できた場合に、所定量に達したと判断して図3(d)に示すように前記自立姿勢にセットされた採取試料容器14に唾液採取器13を上方から内挿して唾液採取作業を終了する。この唾液採取器13が内挿された採取試料容器14をケーシング本体3から取り外し、図3(e)に示すように、その採取試料容器14を封筒6に入れて所定の検査機関に郵送して各種検査を行ってその検査結果を返送することになる。
前記ケーシング本体3を備えていない唾液採取具キット2の場合には、採取試料容器14(図5のものと形状が異なっているが同一形状のものであってもよい)の下端に自立させることができる十字形状(自立させることができる形状であれば円盤状や角板状等の形状であってもよい)の脚部Gを着脱自在又は容易に折り取ることができるように備えさせて実施することもできる。
図12及び図13に、別の構成の唾液採取器13を示し、又、図14及び図15に、別の構成の採取試料容器14を示しており、これら唾液採取器13と採取試料容器14が、図1に示したケーシング本体3に収納されて、唾液採取具キット2を構成し、前述した使用方法により使用されるものである。尚、図12〜図16に示したものの中で特に説明していない部分は、図1〜図9のものと同一である。
図12及び図13に示す唾液採取器13は、一端に唾液を吸収して採取するためのほぼ直方体でかつ厚み方向両面のそれぞれに左右幅方向中間部に凹部10Sが長手方向(上下方向)全域に渡って形成された唾液採取部10X(前記同様にポリウレタンやセルロースアセテート樹脂などのタンパクの吸収が低い材料でなっている)が取り付けられると共に、他端に前記凹部12Bが把持面12A側に近い側ほど段階的(図では2段階であるが、3段階以上であってもよい)に大きくなるように形成されたハンドル部12が着脱自在に取り付けられた前記ベース部11を備えている。
前記ベース部11は、前記ハンドル部12の下端から下方に延出されたスカート部12Eを挿入可能な開口部11Kが上端に形成されたベース本体11Aと、前記唾液採取部10Xにて採取された唾液を毛細管現象を利用して吸い上げるためにベース本体11Aに収納される多数の繊維が束ねられた繊維束11B(図6のものと同一のもの)と、この繊維束11Bのほぼ中間部分に着色された着色剤11bが吸収される唾液により分散することにより、例えば図6に示すように唾液の移動と共に上方へ着色剤11bが移動することで吸収した唾液の量を確認することができるように透視することができる透明な窓11Mを備えたカバー部材11Cとからなっている。前記ベース本体11Aの開口部11Kが形成された上端には他の部位よりも左右方向において外方に突出するフランジ部11Fを形成すると共に、そのフランジ部11Fの直下部に、図16に示すように採取試料容器14に唾液採取器13を内挿したときに採取試料容器14の下部14a上端に形成の環状のコーナー壁面14Gに接当して唾液採取器13の位置決めを行うための膨出部11Gを形成している。そして、前記カバー部材11Cの唾液採取部10X側の内面及び前記ベース本体11Aの唾液採取部10X側の内面のそれぞれに、ベース本体11A内へ突出する左右一対の係止爪17,17、18,18が一体形成されており、カバー部材11Cとベース本体11Aの両者間に前記唾液採取部10Xを挟み込んだ状態で該唾液採取部10Xに係止爪17,17、18,18(18は一方のみ図示)を食い込ませることによって、唾液採取部10Xが両者間から外れることがないように係止保持させることができるようにしている。又、前記ベース本体11Aの長手方向(図では上下方向)ほぼ中央部付近に、リング状のパッキン19を保持させることができる環状の溝20を形成しており、ベース本体11Aにパッキン19を備えさせることで、図7で示した嵌合により密閉する構成に比べて、図16に示すように、唾液を採取した唾液採取器13を採取試料容器14に内挿した状態において保存液Eなどが漏れることを確実に防止することができる利点がある。前記係止爪17,18の形状及び大きさ並びに個数は図に示されるものに限定されるものではない。
前記スカート部12Eは、ほぼ長円形の前記開口部11Kに内嵌可能なほぼ長円形な外形を有する嵌合部12Fと、この嵌合部12Fの下端に開口部11Kよりも小さな寸法の外形を有する案内部12Gとからなり、前記嵌合部12Fを開口部11Kに嵌合させた状態において、該嵌合部12Fの外面の周方向2箇所に備えさせた被係止部としての凹部12Hに係止する係止部としての突出片11Tを前記ベース本体11Aの開口部11Kに内部に突出する状態で備えさせて、ハンドル部12がベース本体11Aから容易に外れることがないようにしている。尚、図12では、凹部12Hと突出片11Tが互いに反対側となる面のものがそれぞれ見えている。そして、図16で示すように、唾液を採取した唾液採取器13を採取試料容器14に内挿した状態において、ハンドル部12を引き抜いた場合に、ベース部11が採取試料容器14内に図に示す状態で内挿された状態のまま、ハンドル部12のみがベース部11から離脱するように前記係止部と被係止部との係止力を設定している。
図14及び図15に示す採取試料容器14は、図5で示した容器本体14Aとほぼ同一形状の容器本体14Aと、板状でほぼ円形の摘み部14Cの下端に連接された容器本体14Aを構成する下部14aの上端部内壁面14Hに内嵌する嵌合部14Dからなるキャップ14Bとからなっている。図に示す15は、前述した取出片15であり、容器本体14Aの下端に一体形成されている。そして、前記上部14bの底面にV型の周溝14Xを形成してあり、取出片15を容易に折り取ることができるようになっている。
前記容器本体14Aの上部14aと下部14bとのほぼ境界部分に上部14aを容易に折り取ることができる切り取り部としてのV型の周溝14Vを形成して、上部14aを容易に折り取ることができるようになっている。ここでは、周溝14Vを示しているが、容易に折り取ることができるのであれば、周方向に薄肉部を複数箇所形成したものであってもよい。
又、前記嵌合部14Dの下端側に、リング状のパッキン21を保持するための周溝14Mを形成しており、容器本体14A内の保存液が外部に漏れることを確実に防止するようにしている。
図16に示すように、唾液を採取した前記唾液採取器13が内挿された採取試料容器14を封筒6に入れて前述のように所定の検査機関に郵送することになるが、図17に示すように、ハンドル部12を抜き取ると共に上部14bを折り取った状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよいし、ハンドル部12を抜き取っただけの状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよいし、上部14bを折り取っただけの状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよい。図17は、遠心チューブに装着後、チューブラックに並列させる際、左右幅の大きな上部による衝突を防ぐことができるようにするために、ハンドル部12を抜き取ると共に上部14bを折り取った状態の採取試料容器14を示している。
前記蓋体4の内面(下面)には、使用説明図が印刷されており、図1及び図2に示すように、蓋体4を開放状態にすることにより6つの説明図5A〜5Fを視認することができるようになっており、蓋体4を開放状態にするだけで直ちに使用方法を確認することができるだけでなく、使用中も説明図5A〜5Fを見ながら唾液採取を間違えることなく行える利点があるが、蓋体4とケーシング本体3とを一体化せず、例えばケーシング本体3と蓋体4とを別々に製作し、前記蓋体4に使用説明図を印刷すると共に該蓋体4を自立可能に構成し、ケーシング本体3と蓋体4とを重ね合わせて包装紙等により包装することで一体化して実施することもできる。尚、ここでは、蓋体4の内面に使用説明図を直接印刷したものを説明しているが、使用説明図が印刷された用紙やプラスチック製のシート部材等を蓋体4の内面に貼り付けたり、係止機構等を用いて固定してもよい。又、前記蓋体4をケーシング本体3の上面に対して所定角度(例えば90度〜180度未満の範囲の任意の角度)で保持できるように構成する他、180度開放させた状態で使用するようにしてもよい。
又、前記蓋体4に唾液を採取した前記唾液採取具1を郵送するための郵送用の封筒6を収納可能な収納部7を備えさせている。つまり、図1及び図2において蓋体4の右側に開口部4Aが形成され、この開口部4Aを通して蓋体4の内部に封筒6を差し込んで収納することができるようになっている。前記開口部4Aを形成する蓋体4の右側外縁部の内側部位の外縁方向ほぼ中央部に円弧状の切欠き4Bを形成しており、その切欠き4Bを通して収納した前記封筒6を容易に取り出すことができる利点があるが、切欠き4Bを省略して実施してもよい。前記封筒6は、日本の郵便法において通常郵便物の第一種郵便物の中の定型郵便物として郵送可能なサイズのものであるが、他のサイズのものであってもよい。図1及び図2に示すケーシング本体3に収納された唾液採取具1を衛生的に密閉するためにケーシング本体3の上面に貼り付けられたシート状(フィルム状のような薄いものでもよい)で紙製(プラスチック製等でもよい)の部材8であり、左側の延出部8Aを掴んで引っ張ることにより部材8を容易に剥がすことができるようになっている。
前記唾液採取具1は、図1、図4(a)〜(d)及び図5(a)〜(c)に示すように、一端に唾液を吸収して採取するポリウレタン又はセルロースアセテート樹脂でなる先端面(下端面)がほぼ球面状の唾液採取部10が取り付けられたベース部11の他端にハンドル部12を備えた合成樹脂製の唾液採取器13と、この唾液採取器13を内挿して収容するための合成樹脂製の採取試料容器14とからなっている。
前記ポリウレタンとしては、表面を界面活性剤や高分子化合物で処理した低蛋白結合型ポリウレタンが一般的なポリウレタンよりもタンパクの吸収が低いため唾液検査において好ましいが、一般的なポリウレタンであってもよい。前記ポリウレタンは、唾液の吸収時に膨張することになるが、前記セルロースアセテート樹脂は、ポリウレタンに比べて唾液の吸収量が多いだけでなく、唾液の吸収時に膨張することがないため、唾液吸収後に採取試料容器14への唾液採取部10の挿入をスムーズに行うことができ、採取試料容器14への唾液の回収率を高めることができる利点があり、好ましい。前記セルロースアセテート樹脂としては、例えばフィルトローナリッチモンド社製のトランソルブが挙げられる。
又、前記ハンドル部12は、正面視においてほぼ円形状で、かつ、その直径がベース部11の左右幅寸法のほぼ2倍の寸法に設定されると共に、厚み方向両端に位置する把持面12A,12Aをほぼ偏平に形成して、ハンドル部12を掴み易くしている。尚、前記ハンドル部12の厚みは、ベース部11の厚みよりも大きくなっているが、ほぼ同一であってもよい。又、前記把持面12A,12Aそれぞれのほぼ中心部にほぼ楕円形の凹部12Bを形成してハンドル部12から指が滑り難くしている。
前記ハンドル部12に、ほぼ楕円形の凹部12Bを形成しているが、図10(a)に示すように、ハンドル部12のほぼ中心部に形成された円形状の凹部12Bであってもよいし、図10(b)に示すように、ハンドル部12の中心部から離れた部位に形成された三日月状(円弧状)の凹部12Bであってもよいし、図10(c)に示すように、ハンドル部12の長手方向(図では縦方向)に所定間隔を置いて5個の横長状の凸部12Cを突出形成してもよいし、図10(d)に示すように、ハンドル部12のほぼ中心部に形成された円形状の凹部12Bとこの凹部12Bからほぼ同一曲率半径上に所定間隔を置いて突出形成した3個の円形状の凸部12Cとであってもよいし、図10(e)に示すように、ハンドル部12の中心部のほぼ全部に渡る範囲に突出形成した凸部12Cであってもよく、指が滑り難くするためにハンドル部12に形成する凸部又は凹部あるいはそれら両方の形状及び大きさあるいは個数は図に示されるものに限定されるものではない。又、前記ハンドル部12の正面視における形状を、図10(b),(c),(e)に示すように、ほぼ楕円形等であってもよい。又、前記ハンドル部12の把持面12A,12Aを、図10(b)に示すように、中心部側ほど内部に徐々に入り込む緩やかな湾曲面であってもよいし、又、図10(d)に示すように、中心部側ほど外部に徐々に突出する緩やかな湾曲面であってもよい。このような緩やかな湾曲面で構成される場合には、それら把持面12A,12Aもほぼ偏平面に含めるものとする。
図4(a)〜(d)に示すように、前記ベース部11は、一端に前記唾液採取部10を外挿し、かつ、他端に前記ハンドル部12を一体形成した断面形状がほぼ長円形(長方形でもよい)のベース本体11Aと、唾液採取部10にて採取された唾液を毛細管現象を利用して吸い上げるためにベース本体11Aに収納される多数の繊維が束ねられた繊維束11Bと、この繊維束11Bの中間部分に着色された着色剤11bが吸収される唾液により分散することにより、例えば図6に示すように唾液の移動と共に上方へ着色剤11bが移動することで吸収した唾液の量を確認することができるように透視することができる透明な窓11Mを備えたカバー部材11Cとからなっているが、他の構成であってもよい。
前記ベース本体11Aのハンドル部12側端部には、前記採取試料容器14への唾液採取器13の内挿完了時に、採取試料容器14の内面に嵌合して密閉状態にするための環状のフランジ部11Fが形成されており、図8に示すように、採取試料容器14へ唾液採取器13を内挿するだけでフランジ部11Fが採取試料容器14の内壁に形成の環状の嵌合部14Hに内嵌することにより採取試料容器14内を密閉状態にすることができる。又、前記フランジ部11Fのハンドル部12側端部に、フランジ部11Fよりも外方へ突出してハンドル部12を掴んだ指がベース部11側へ移動することを接当阻止するためのストッパー部としての環状の突出部11Gを突出形成しているが、複数の突出部を周縁に沿って適当間隔を置いて突出形成してもよいし、又、突出部を省略して実施することもできる。
前記採取試料容器14は、図5(a)〜(c)及び図9(a)に示すように、所定量の保存液Eが貯留され、かつ、前記唾液採取器13を内挿可能な断面形状がほぼ長円形の容器本体14Aと、この容器本体14Aの上端開口部を閉じるためのキャップ14Bとからなっているが、容器本体14Aの内部に、貯留している保存液Eが外部に流出することがないようにフィルムを装着して実施してもよい。尚、前記フィルムは、唾液採取器13を内挿するときに破れるように構成しておけば、便利に使用することができる。
前記容器本体14Aの下部14aは、前記唾液採取器13のベース部11が内挿可能な断面形状がほぼ長円形に形成され、その上部14bは、前記唾液採取器13のハンドル部12を内挿可能で前記下部14aよりも大きな断面形状がほぼ長円形に形成され、かつ、それの厚み方向両面にそれぞれUの字状の切欠き14Kが形成されているが、この切欠き14Kは無くてもよい。前記上部14bにて唾液採取器13のハンドル部12の左右幅方向両側を覆うことによって、ハンドル部12に他物が接当することを抑制することができる。
前記採取試料容器14の下端には、図9(a),(b)に示すように、下方に突出する突起を構成すると共に折り取ることにより切り離して内部貯留液である前記保存液Eを唾液と一緒に取り出し可能な下方側ほど小径になった丸棒状(角形等、どのような形状でもよい)の取出片15を備えている。この取出片15は、採取試料容器14に一体形成したものでもよいし、別のものを溶着などにより採取試料容器14に取り付けてもよい。又、図3(d)に示すように、前記取出片15を前記トレイ9に突き刺すことにより採取試料容器14を自立させることができる脚として利用することができるようになっている。図9(a),(b)に示す16は、フィルターであり、採取試料容器14内に誤って入った塵等が保存液E及び唾液と共に外部に出ないようにしているが、場合によっては無くてもよい。このフィルター16は、図14及び図15で示す採取試料容器14にも備えさせて実施してもよい。
次に、前記唾液採取具キット2の使用方法について説明すれば、まず、図3(a)に示すように、蓋体4を開放状態にしてから、部材8を剥がしてケーシング本体3から唾液採取器13を取り出す。次に、蓋体4の説明図を見ながら唾液採取を行うために唾液採取器13のハンドル部12を掴んだ後、図3(b)に示すように、唾液採取部10を口に入れて唾液を唾液採取部10に吸着させる。この唾液採取部10への唾液採取中に、ケーシング本体3から採取試料容器14を取り出し、図3(c)に示すように、採取試料容器14のキャップ14Bを取り外してから、図3(d)に示すように、容器本体14Aの下部14aの取出片15をトレイ9の所定箇所に差し込んで起立姿勢(自立姿勢)を維持させる。尚、前記トレイ9の取出片15を差し込む箇所には、図1及び図2に示すように、採取試料容器14を起立姿勢に保持するための保持部としての凹部9Aが形成されており、この凹部9Aに容器本体14Aの下部14aの下端部が入り込んで位置決めされることにより、前記起立姿勢を安定良く保持させることができるようになっているが、凹部9Aの無いものであってもよい。前記唾液採取部10への唾液採取量が所定量以上になったか否かを着色剤11bのにじみ出した度合いによって判断し、図6に示すように窓11Mから着色剤11bが透視できた場合に、所定量に達したと判断して図3(d)に示すように前記自立姿勢にセットされた採取試料容器14に唾液採取器13を上方から内挿して唾液採取作業を終了する。この唾液採取器13が内挿された採取試料容器14をケーシング本体3から取り外し、図3(e)に示すように、その採取試料容器14を封筒6に入れて所定の検査機関に郵送して各種検査を行ってその検査結果を返送することになる。
前記ケーシング本体3を備えていない唾液採取具キット2の場合には、採取試料容器14(図5のものと形状が異なっているが同一形状のものであってもよい)の下端に自立させることができる十字形状(自立させることができる形状であれば円盤状や角板状等の形状であってもよい)の脚部Gを着脱自在又は容易に折り取ることができるように備えさせて実施することもできる。
図12及び図13に、別の構成の唾液採取器13を示し、又、図14及び図15に、別の構成の採取試料容器14を示しており、これら唾液採取器13と採取試料容器14が、図1に示したケーシング本体3に収納されて、唾液採取具キット2を構成し、前述した使用方法により使用されるものである。尚、図12〜図16に示したものの中で特に説明していない部分は、図1〜図9のものと同一である。
図12及び図13に示す唾液採取器13は、一端に唾液を吸収して採取するためのほぼ直方体でかつ厚み方向両面のそれぞれに左右幅方向中間部に凹部10Sが長手方向(上下方向)全域に渡って形成された唾液採取部10X(前記同様にポリウレタンやセルロースアセテート樹脂などのタンパクの吸収が低い材料でなっている)が取り付けられると共に、他端に前記凹部12Bが把持面12A側に近い側ほど段階的(図では2段階であるが、3段階以上であってもよい)に大きくなるように形成されたハンドル部12が着脱自在に取り付けられた前記ベース部11を備えている。
前記ベース部11は、前記ハンドル部12の下端から下方に延出されたスカート部12Eを挿入可能な開口部11Kが上端に形成されたベース本体11Aと、前記唾液採取部10Xにて採取された唾液を毛細管現象を利用して吸い上げるためにベース本体11Aに収納される多数の繊維が束ねられた繊維束11B(図6のものと同一のもの)と、この繊維束11Bのほぼ中間部分に着色された着色剤11bが吸収される唾液により分散することにより、例えば図6に示すように唾液の移動と共に上方へ着色剤11bが移動することで吸収した唾液の量を確認することができるように透視することができる透明な窓11Mを備えたカバー部材11Cとからなっている。前記ベース本体11Aの開口部11Kが形成された上端には他の部位よりも左右方向において外方に突出するフランジ部11Fを形成すると共に、そのフランジ部11Fの直下部に、図16に示すように採取試料容器14に唾液採取器13を内挿したときに採取試料容器14の下部14a上端に形成の環状のコーナー壁面14Gに接当して唾液採取器13の位置決めを行うための膨出部11Gを形成している。そして、前記カバー部材11Cの唾液採取部10X側の内面及び前記ベース本体11Aの唾液採取部10X側の内面のそれぞれに、ベース本体11A内へ突出する左右一対の係止爪17,17、18,18が一体形成されており、カバー部材11Cとベース本体11Aの両者間に前記唾液採取部10Xを挟み込んだ状態で該唾液採取部10Xに係止爪17,17、18,18(18は一方のみ図示)を食い込ませることによって、唾液採取部10Xが両者間から外れることがないように係止保持させることができるようにしている。又、前記ベース本体11Aの長手方向(図では上下方向)ほぼ中央部付近に、リング状のパッキン19を保持させることができる環状の溝20を形成しており、ベース本体11Aにパッキン19を備えさせることで、図7で示した嵌合により密閉する構成に比べて、図16に示すように、唾液を採取した唾液採取器13を採取試料容器14に内挿した状態において保存液Eなどが漏れることを確実に防止することができる利点がある。前記係止爪17,18の形状及び大きさ並びに個数は図に示されるものに限定されるものではない。
前記スカート部12Eは、ほぼ長円形の前記開口部11Kに内嵌可能なほぼ長円形な外形を有する嵌合部12Fと、この嵌合部12Fの下端に開口部11Kよりも小さな寸法の外形を有する案内部12Gとからなり、前記嵌合部12Fを開口部11Kに嵌合させた状態において、該嵌合部12Fの外面の周方向2箇所に備えさせた被係止部としての凹部12Hに係止する係止部としての突出片11Tを前記ベース本体11Aの開口部11Kに内部に突出する状態で備えさせて、ハンドル部12がベース本体11Aから容易に外れることがないようにしている。尚、図12では、凹部12Hと突出片11Tが互いに反対側となる面のものがそれぞれ見えている。そして、図16で示すように、唾液を採取した唾液採取器13を採取試料容器14に内挿した状態において、ハンドル部12を引き抜いた場合に、ベース部11が採取試料容器14内に図に示す状態で内挿された状態のまま、ハンドル部12のみがベース部11から離脱するように前記係止部と被係止部との係止力を設定している。
図14及び図15に示す採取試料容器14は、図5で示した容器本体14Aとほぼ同一形状の容器本体14Aと、板状でほぼ円形の摘み部14Cの下端に連接された容器本体14Aを構成する下部14aの上端部内壁面14Hに内嵌する嵌合部14Dからなるキャップ14Bとからなっている。図に示す15は、前述した取出片15であり、容器本体14Aの下端に一体形成されている。そして、前記上部14bの底面にV型の周溝14Xを形成してあり、取出片15を容易に折り取ることができるようになっている。
前記容器本体14Aの上部14aと下部14bとのほぼ境界部分に上部14aを容易に折り取ることができる切り取り部としてのV型の周溝14Vを形成して、上部14aを容易に折り取ることができるようになっている。ここでは、周溝14Vを示しているが、容易に折り取ることができるのであれば、周方向に薄肉部を複数箇所形成したものであってもよい。
又、前記嵌合部14Dの下端側に、リング状のパッキン21を保持するための周溝14Mを形成しており、容器本体14A内の保存液が外部に漏れることを確実に防止するようにしている。
図16に示すように、唾液を採取した前記唾液採取器13が内挿された採取試料容器14を封筒6に入れて前述のように所定の検査機関に郵送することになるが、図17に示すように、ハンドル部12を抜き取ると共に上部14bを折り取った状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよいし、ハンドル部12を抜き取っただけの状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよいし、上部14bを折り取っただけの状態の採取試料容器14を封筒6に入れて郵送してもよい。図17は、遠心チューブに装着後、チューブラックに並列させる際、左右幅の大きな上部による衝突を防ぐことができるようにするために、ハンドル部12を抜き取ると共に上部14bを折り取った状態の採取試料容器14を示している。
唾液を採取した唾液採取具を所定の検査機関などに郵送にて送る他、直接持って行ってもよい。唾液採取器及び唾液試料容器は、各種の合成樹脂により作製する他、金属、木など容易に変形しないで液漏れしない構成であればどのような材料で作製してもよい。
Claims (22)
- 一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定したことを特徴とする唾液採取具。
- 前記把持面のほぼ中心部に凹部又は凸部あるいはそれら両方を形成してなる請求の範囲第1項に記載の唾液採取具。
- 前記ハンドル部のベース部側端部に該ハンドル部を掴んだ指がベース部側へ移動することを接当阻止するためのストッパー部を備えてなる請求の範囲第1項に記載の唾液採取具。
- 前記ベース部に、前記唾液採取部にて採取された唾液を吸い上げるための多数の繊維が束ねられた繊維束を配置し、その繊維束の中間部分を唾液により分散可能な着色剤にて着色してなる請求の範囲第1項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器が、外部に突出する突起を構成すると共に切り離して内部貯留液を取り出し可能な取出片を一端に備えた容器本体と、この容器本体の他端に形成の開口部を閉じるための着脱自在な閉塞用のキャップとからなる請求の範囲第1項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了時に、該採取試料容器の内面に嵌合して密閉状態にするためのフランジ部を該唾液採取器のハンドル部とベース部の間に備えさせてなる請求の範囲第1項又は第5項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器への前記唾液採取器の内挿完了状態において該唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を該採取試料容器の容器本体にて覆ってなる請求の範囲第1項又は第5項又は第6項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器の取出片に、該採取試料容器を自立可能とするための脚部を備えさせてなる請求の範囲第5項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器に前記唾液採取器を内挿した収容状態において、該唾液採取器を該採取試料容器から取り出すために該唾液採取器のハンドル部を引き抜くに伴って該ハンドル部が該唾液採取器のベース部から離脱可能に該ハンドル部を該ベース部に備えさせてなる請求の範囲第1項に記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器が、前記唾液採取器のベース部を収容する有底筒状の下部と、これの上端部に一体連接されると共に前記唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を外側から覆うことができる大きさに構成された上部とからなり、前記下部と上部との連接部分に両者を切り離し可能な切り込み部を備えさせてなる請求の範囲第1項又は第9項に記載の唾液採取具。
- 前記唾液採取部が、ポリウレタンでなる請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の唾液採取具。
- 前記唾液採取部が、セルロースアセテート樹脂でなる請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の唾液採取具。
- 前記採取試料容器の厚みを10mm以下に設定してなる請求の範囲第1項〜第12項のいずれかに記載の唾液採取具。
- 一端に唾液を採取する唾液採取部が取り付けられたベース部の他端にハンドル部を備えた唾液採取器と、この唾液採取器を内挿して収容するための採取試料容器とからなり、前記ハンドル部の厚み方向両端に位置する把持面をほぼ偏平に形成すると共に、前記ハンドル部の左右幅寸法を前記ベース部の左右幅寸法よりも大きく設定したことを特徴とする唾液採取具を収容する箱状のケーシング本体と、唾液採取具を収容した前記ケーシング本体の開放側を閉じるために該ケーシング本体に揺動開閉自在に取り付けた蓋体とを備え備えてなる唾液採取具キット
- 前記ケーシング本体に前記採取試料容器を起立姿勢に保持するための保持部を備えてなる請求の範囲第14項に記載の唾液採取具キット。
- 前記蓋体の内面に、使用説明図を印刷する又は印刷された使用説明図を取り付けてなる請求の範囲第14項に記載の唾液採取具キット。
- 前記蓋体に郵送用の封筒を収納可能な収納部を備えてなる請求の範囲第14項又は第16項に記載の唾液採取具キット。
- 前記採取試料容器に前記唾液採取器を内挿した収容状態において、該唾液採取器を該採取試料容器から取り出すために該唾液採取器のハンドル部を引き抜くに伴って該ハンドル部が該唾液採取器のベース部から離脱可能に該ハンドル部を該ベース部に備えさせてなる請求の範囲第14項に記載の唾液採取具キット。
- 前記採取試料容器が、前記唾液採取器のベース部を収容する有底筒状の下部と、これの上端部に一体連接されると共に前記唾液採取器のハンドル部の少なくとも一部を外側から覆うことができる大きさに構成された上部とからなり、前記下部と上部との連接部分に両者を切り離し可能な切り込み部を備えさせてなる請求の範囲第14項又は第18項に記載の唾液採取具キット。
- 前記唾液採取部が、ポリウレタンでなる請求の範囲第14項〜第19項のいずれかに記載の唾液採取具キット。
- 前記唾液採取部が、セルロースアセテート樹脂でなる請求の範囲第14項〜第19項のいずれかに記載の唾液採取具キット。
- 前記採取試料容器の厚みを10mm以下に設定してなる請求の範囲第14項〜第21項のいずれかに記載の唾液採取具キット。
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