JPWO2004026734A1 - 三次元搬送コンベア - Google Patents

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Abstract

搬送面を形成するトッププレートユニットの巾を大きく形成しても搬送ラインの曲率半径を小さくすることができ、さらにそのトッププレートユニットを、上下、左右、斜めの三次元方向に移動自在とすると共に、搬送方向の軸線に対して回転自在とした三次元搬送コンベアを提供するものであって、その三次元搬送コンベアの構成は、トッププレートユニットの内部に、関節点となる球体収容部を前後2個所に形成し、該2個所の球体収容部に、それぞれの連結子の両端に形成した端部球体を離脱不能に遊嵌合させて、各トッププレートユニット相互を、所定の角度範囲で自由な方向に傾けることができるように連結し、さらには各トッププレートユニットのプレート下面の球体収容部を挟む左右両外側方に、コンベア駆動用として規格化されたスプロケットとの噛合部を形成し、該スプロケットの回転駆動力でトッププレートユニットを上下左右任意方向へ走行させることができるようにした。

Description

本発明は、果実や食品等の物品を載せたトレイや食料品容器等の搬送物、あるいはその他各種の搬送物を、平面的には小さなカーブでUターンさせたり、上下の立体的には狭いスペースで多段に搬送循環させることができるようにして、二次元方向にも三次元方向にも空間を有効利用して搬送路スペースを活用し、搬送ラインの設定に自由度を持たせること可能ならしめる三次元搬送コンベアに関するものである。
従来、三次元に搬送物を搬送できるコンベアには各種のものが提供されており、例えば、特開2001−139121号公報に記載された三次元搬送ライン用チェーンがあり、また他の公知例として特表2001−517591号公報に記載されたチェーンコンベアシステムなどが開示されている。
前記特開2001−139121号公報に示されたチェーン構造は、搬送物を載せるトッププレート部と、このトッププレート部の下面に連接されたリンク部とからなり、そのトッププレート部の前後方向における長さ、即ち進行方向の長さをチェーンピッチ以下の寸法とし、さらにリンク部は、トッププレート部下面の前端中央部から前方に突設した突出頭部と、トッププレートの下面後端左右から後方に突設した一対の脚片部を設け、この脚片部の間に次のトッププレートの突出部を軸ピンで連結してチェーンを構成したものであって、その突出頭部に軸ピンを通す孔を前後方向に長い長孔とすることによってチェーンを左右方向にも屈曲できるようになしているものである。
また、特表2001−517591号公報に示されているチェーンコンベアシステムは、コンベアチェーンの各リンクがリンク部材、接続ピン、およびベアリング要素を備え、このリンク部材がカーゴ搬送手段(トッププレート)、ならびに第1端(前側突出部)、および第2端(後方へ二股に突設した脚片部)、を有するリンク部材下部を有し、この第2端の二股になった脚片部間に次のリンク部材の第一端(前側突出部)とその内側のベアリングシートにベアリング要素の球面を合せて接続ピンにより組合せ連結したものであり、連結部に球面を形成したベアリング要素を用いて上下、左右方向に規制された範囲で自由に屈曲できるようになしたものである。
このように、従来例に示される三次元搬送可能なコンベアチェーンは、いずれもチェーンリンク部とトッププレート部とが1対1で構成され一体化されているため、即ちトッププレートに1つの関節しかないために前後に隣り合う前側のリンク及びそのトッププレートと、後続リンク及びトッププレートとが相互に干渉衝突しない範囲で屈曲させなければ成らない。
このために、搬送物を載せるための比較的広い搬送面を形成するトッププレートの巾寸法が大きいコンベアチェーンでは、曲線搬送ラインの曲率半径を小さくすることはできず、コンベアチェーンを設備すべき例えば床面積が拡張されてしまうという問題があった。
さらに、上記公知例であるトッププレート付搬送コンベアは、そのコンベアを上下方向でエンドレスで走行回転させようとすると、その搬送コンベアの搬送面を、たとえば往路では上向きとするとその復路では搬送面が下向き、つまり裏返しとなってしまうことから、その復路はコンベアの戻り側としかならず、このために往路、および復路の双方を搬送面として利用することはできないものであった。
また上記公知例のものは、いずれもそのチェーンを張設したコンベアを運転走行させるための駆動用のスプロケットは、そのチェーンのみに対応できる特殊構造であって、JIS規格品またはISO規格品として広く普及しているローラチェーン用のスプロケットを用いることができないという問題があった。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、搬送物を載置搬送するために用いるエンドレスコンベアの曲線搬送ラインにおける曲率半径を小さくすることができるようにして、コンベアを設備するための例えば設備床スペースの省力化を可能ならしめることを第1の目的とする。
また本発明では、エンドレスコンベアを上下方向に回転可能に設備するとき、その上方向回動時と下方向回動時のいずれもが、そのコンベアの搬送物載置面が上向きとなるように構成して、エンドレスコンベアの往路および復路の双方で搬送物の搬送を可能ならしめることを第2の目的とする。
また本発明では、長尺のコンベアを構成するとき、そのコンベアに対する搬送負荷が、一ヶ所に集中することがないように分散させる構成となして、コンベアの耐久性と搬送の円滑性を高めることを第3の目的とする。
本発明は、上記第1の目的、第2の目的を達成させるために成された三次元搬送コンベア、つまり搬送物を載せるプレート上面を有する上部プレートと、該上部プレートのプレート下面に取り付けられて連結子を嵌合保持させる押えプレートとからなる多数個のトッププレートユニットの相互を、それぞれの連結子を用いて無端状に連結して三次元方向に搬送路を構成するコンベアであって、前記トッププレートユニットの内部前後方向2個所に、球体収容部を形成すると共に、それら球体収容部からトッププレートユニットの前面および後面に向かって、連結子を三次元方向へ所定角度内で変位させるためのそれぞれの連結桿挿通孔を設け、前記連結子は、前記トッププレートユニットに設けた連結桿挿通孔内に挿通される連結桿と、その連結桿の両端に、前記球体収容部内で回転方向に変向自在に遊嵌保持されるそれぞれの端部球体とが一体に構成されており、この連結子を介して互いに連結された各トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として360度方向へ回転自在であり、かつ端部球体の球芯を支点として上下左右斜めの自由方向へ変位可能となした。
また本発明の好ましい実施形態では、トッププレートユニットの前後方向2個所に形成した球体収容部の芯間距離と、上記連結桿の両端に構成している双方端部球体の芯間距離は、前後に隣設するトッププレートユニットの配設ピッチを二等分した長さに設定して、各関節間長さを同一寸法となしている。
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットに設けている球体収容部を挟む左右両側方の上部プレート、または押えプレートに、コンベア駆動用のスプロケットを噛合させるためのスプロケット噛合部を形成し、トッププレートユニットをスプロケットに直接噛合させてコンベアを走行させる。
また本発明の好ましい実施の形態では、上部プレート、または上部プレートと押えプレートにより形成したスプロケット噛合部の左右両外側に、左右両端面に向けて開放したコ字状のガイド溝を構成し、該ガイド溝にガイドレールを係合させ、トッププレートユニットを、ガイドレールで形成する搬送ラインに沿って三次元方向に案内する。
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットを、連結子を介してして連結してなるエンドレスコンベアの往路と復路とを上下に位置させ、プレート上面が、複路においても上向きとなるようにトッププレートユニットの上下面を反転させ、上下に位置される往復路の双方で搬送物を搬送し得るようにした。
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に、搬送物の緩衝となるクッション材を設けている。
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に設けるクッション材は、軟質の立毛部材、または鰭状部材で形成されている。
また本発明の好ましい実施の形態では、多数個のトッププレートユニットがそれぞれの連結子を介して連結されて成る所定間隔毎のトッププレートユニットのプレート上面に、搬送物の滑り止めとなる滑り止め桟を設けている。
また本発明の好ましい実施の形態では、各連結子を金属材で構成し、その連結子の両端に設けられている端部球体の外周面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材を被覆するか、または摩擦係数を減少させる被膜処理を施している。
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットの内部に形成する球体収容部の一部に、潤滑剤を封入する潤滑剤溜まりを設けている。
また本発明の好ましい実施の形態では、連結子の両端に形成される端部球体の一部に、潤滑剤溜まりを設けている。
また本発明の好ましい実施の形態では、上部プレートのプレート上面に、搬送すべき搬送物をプレート上面で挟持しながら搬送する搬送物挟持機構を設けている。
本発明の第3の目的を達成する三次元搬送コンベアは、各トッププレートユニットの下面中央部に、垂直下方へ突出する突出ピンを設け、さらに該突出ピンに噛合するコンベア駆動用の横回転スプロケットを設け、1乃至複数段に構成したコンベアを駆動する。
また本発明の第3の目的を達成するための好ましい実施の形態では、垂直下方へ突出する突出ピンの外周にローラを回転自在に軸支させ、このローラを横回転スプロケットに噛合させている。
このローラを、JISまたはISOに規格化されたローラチェーンのローラと同一形状寸法に形成したものは、横回転スプロケットも同規格のスプロケットを用いることができる。
前記のように構成した本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットに、チェーン構造の関節となる球体収容部を前後2ヶ所に設け、それらの球体収容部に連結子の両端にそれぞれ形成した端部球体を離脱不能に収容させて、前後に配置したトッププレートユニットの相互を連結するようにし、さらにそれぞれのトッププレートユニットには、2つの関節点を設けたので、コンベアの曲率半径を小さくすることが可能であって、エンドレスのコンベアを狭いスペースでもUターンカーブさせたり、長楕円ロータリー状で多段螺旋形の搬送路などを容易に構成できる。また1つのトッププレートユニットに対し2つの関節点を設けているので、搬送路のカーブにおけるコンベアの回動が円滑となる。
さらにトッププレートユニットに形成した2つの球体収容部の芯間距離と、連結子の両端に形成された相互端部球体の芯間距離とを等しくし、かつ2つの球体収容部の芯間距離を互いに隣設されている各トッププレートユニットの隣接ピッチを二等分した長さに設定したので、JIS規格やISO規格などで定められた搬送用ダブルピッチローラチェーンのピッチ寸法に合わせることができ、これにより同規格のローラチェーンスプロケットを使用できる。
また各トッププレートユニットに設けられているスプロケット噛合部の外側部で外向きに開放形成したコ字状ガイド溝は搬送ラインを決定するガイドレールに案内されるので、そのトッププレートユニットは、三次元方向へ複雑に屈曲した搬送ラインであっても、極めて容易かつ円滑に走行案内される。
さらに、それぞれのトッププレートユニットは、それに形成している球体収容部内に、連結子の端部球体を収容させて連結しており、それらのトッププレートユニットは、進行方向中心線を軸とし、搬送面を水平、垂直、下向きなど360度方向に旋回させることができるので、エンドレスで上下方向に走行回転させる搬送コンベアの復路においても、そのトッププレートユニットを反転させて、搬送面を上向きにして走行させることができる。
さらにまた、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面にクッション材を設ければ、傷つき易く破損し易い容器などの搬送物を損傷させることなく搬送することができる。
またトッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に立毛部材、または鰭状部材を設ければ、底面が安定しないような搬送物、滑り易い搬送物などであっても、その立毛部材、または鰭状部材による支持安定作用で、トッププレートユニット上に搬送物が安定載置される。
また、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に滑り止め棧を設けたものにあっては、搬送ラインの立体交差部などにおける上り下りの傾斜部分を含めて搬送物をそのプレート上面からスリップさせたり、落下させることなく安定した搬送物の搬送が可能となる。
さらに連結子を鋼材で構成したものは、小形であっても強度、剛性に優れ、これによりコンベア全長の伸びを抑制することができ、長い距離に延長した搬送ラインを構成することができる。
さらにトッププレートユニットと連結子との連結部に潤滑材溜まりを設けたものはコンベアを、長期間無注油で運転することができる。
また所定のトッププレートユニット毎に、搬送物を挟持する搬送物挟持機構を設けたものは、搬送中のトッププレートユニット上で転がったり倒れたりし易い不安定な搬送物であっても、搬送物を安定挟持させた搬送が可能となる。特に搬送路を上りまたは下り傾斜させたり側方に傾けたりしながらの三次元方向の搬送ラインを構成できる。
また搬送物挟持機構を設けたものは、直線状の搬送ラインであっても、ガイドレールに案内されるトッププレートユニットが、コンベアチェーンの連結子の軸方向を搬送軸中心として、螺旋状に傾くように構成すれば、そのトッププレートユニットのプレート上面で上向きに保持されている容器等の搬送物を、進行させながら横倒にしたり、更に下向きに吊り下げ姿勢にしたりして、たとえば、その容器内の内容物を搬送の途中で排出させるなどの作業が容易にできる。
またトッププレートユニットの下面に突出する突出ピンを設け、この突出ピンを、搬送ラインの途中適宜位置配置した横方向に駆動回転する横回転スプロケットに噛合させ、またはこの突出ピンにローラを嵌合保持せしめてこのローラを搬送ラインの途中適宜位置に配置した横回転スプロケットに嵌合させてコンベアを走行させることにより、コンベアの牽引抵抗が大きい90度、180度の方向変換部を含む長い搬送ラインの途中適宜位置で、上記突出ピンを介してトッププレートユニット(コンベア)に中間駆動力を付加させることができるので、たとえば搬送ラインがが長い搬送コンベアラインであっても、単位長さ当たりのコンベアの引張り荷重を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの円滑移動とその耐久性を高めることができる。
第1図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁平面図であり、第2図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁側面図であり、第3図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した正面側からの説明図でり、第4図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示したトッププレートユニットの動作説明図であり、第5図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態の特に搬送ガイドのカーブにおけるトッププレートユニットの動作説明図であり、第6図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態のトッププレートユニットと駆動スプロケットとの噛合を示す説明図であり、第7図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、特に上部プレートと押えプレートとの組合せ形状を第3図とは異なる別の形状に構成した正面側からの説明図であり、第8図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、第7図におけるX−X線に沿った断面図であり、第9図は,本発明でなる三次元搬送コンベアによる搬送ラインで、その復路のトッププレートユニットを反転させる状態の例を示す説明図であり、第10図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体を硬質樹脂で被覆した例を示す説明図であり、第11図は,本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体に潤滑材溜りを設けた説明図であり、第12図は,本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に立毛部材を設けた説明図であり、第13図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に滑り止め桟を設けた説明図であり、第14図は,本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されるトッププレートユニットのプレート上面に挟持アームを設けた説明図であり、第15図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるコンベアによる搬送ラインのカーブ部における要部平面図であり、第16図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である大15図におけるY−Y線断面説明図であり、第17図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるトッププレートユニットの正面側からの説明図であり、第18図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である搬送ラインの一例を示す説明図である。
本発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明よりなるコンベアの第1の実施形態を、第1図ないし第14図に基づいて詳細に説明する。
1はコンベアであり、このコンベア1は、多数個のトッププレートユニット2と、それらのトッププレートユニット2を相互に連結する連結子3との組合せで構成される。トッププレートユニット2は、表面を搬送物を載せるプレート上面21となし、その裏面をプレート下面23となした上部プレート2Aと、その上部プレート2Aのプレート下面に重ね合わせられる取付け面20を有する押えプレート2Bとで構成されている。
そのトッププレートユニット2における走行方向と平行する方向に隔設される2個所には、略半球形状に窪まされたそれぞれの球体収容部22が形成されている。
それらの球体収容部22は、上部プレート2Aのプレート下面23に形成した略半球形の凹部22Aと、押えプレート2Bの取付け面20に形成した略半球形の凹部22Bとの組合せにより球形空間の穴に保形される。この球体収容部22内に連結子3の端部球体31を遊嵌せしめた後に、その上部プレート2Aのプレート下面23に、押えプレート2Bの取付け面20を合わせてねじ締めすることで、連結子3の離脱が阻止される。この押えプレート2Bは、ねじ穴24の内部に螺合される不図示の締め付けねじにより上部プレート2Aと一体に固定される。
また、それらの球体収容部22の中心位置からコンベア1の走行方向と平行方向に沿って、トッププレートユニット2の前後両面に開口するテーパ形状のそれぞれの連結桿挿通孔28が、上記上部プレート2Aと押えプレート2Bとの協働で形成されている。
連結子3は、上記の球体収容部22の内部で遊嵌合される大きさの端部球体31を、上記連結桿挿通孔28の内部で貫通可能な連結桿32の両端に一体に設けたものである。
この連結子3を用いて、隣り合うトッププレートユニット2相互を連結する手順は、トッププレートユニット2のプレート下面23に被着されている押えプレート2Bを取り外して球体収容部22を開口させ、そして連結桿32を連結桿挿通孔28内に通した上で、その半球形状の凹部22A内に、連結子3の端部球体31を嵌合させ、再度押えプレート2Bを取り着けることで各連結子3を、各トッププレートユニット2間に連結保持させることができる。
各トッププレートユニット2に設けられている球体収容部22は、コンベアの屈曲関節となる部分であり、トッププレートユニット2の進行方向前寄りと、その後寄りの2個所に設けており、その2個所の球体収容部22の芯間距離(間隔)と、連結子3の両端に形成した端部球体31の芯間距離(L)は、図5で示しているように、前後のトッププレートユニット2の取付けピッチPを2等分した距離(1/2P)に設定しており、1つのトッププレートユニット2に対し2個所の屈曲関節を設けているのでコンベアの曲率半径を小さくできる。
即ち、トッププレートユニット2の前後2個所に設けたそれぞれの球体収容部22の芯間距離(W)と連結子3を構成している双方の端部球体31の芯間距離(L)は同一寸法で構成している。
即ち、W=L=1/2Pである。
25は、トッププレートユニット2を構成している上部プレート2Aのプレート下面23に形成した球体収容部22を挟む左右両側方、つまりコンベアの進行方向と直交する左右両側に設けたそれぞれのスプロケット噛合部であり、このスプロケット噛合部25には、図3及び図6に示す如く駆動スプロケットDが噛合されるように形成している。
即ちJIS、またはISO等により規格化されたローラチェーンのチェーンリンクとローラの部分に相当する形状を形成して規格化された標準歯形dの駆動スプロケットDを用いて駆動できるように構成している。
したがって、トッププレートユニットに設ける駆動プロケット噛合部25の形状は、図6で示すように、JIS−B 1803−1998に規格化されたダブルピッチローラチェーン、またはISO1275:1995 Double pitch precision roller chains and sprockets for transmission and conveyorsのローラ外径とチェーンリンクおよびピッチに相当する形状に形成している。
26は、図3、図4に明記されている通り、上部プレート2Aに形成したスプロケット噛合部25の左右両外側部で、左右両側面に向かって開放形成されている断面コ字状のガイド溝であり、このガイド溝26にガイドレールGを係合させることにより、チェーン状に連結されているトッププレートユニット2、つまりコンベア1を所望の走行ラインに沿って走行案内させることができる。
27は潤滑材溜りであり、この潤滑材溜り27は上記球体収容部22の一部に設けられ、連結子3の端部球体31の外周面と球体収容部22の内面との間に潤滑材が供給されるようになっており、コンベア1を無給油で使用できるように構成している。
28はトッププレートユニット2に形成されたそれぞれの球体収容部22から、そのトッププレートユニット2の前後両面に向かって開口して、各トッププレートユニット2を連結する連結子3の連結桿32が、所定の角度θ範囲内で自在に首振りし、しかもその連結子3の軸芯を軸として自由に回転可能に挿通している連結桿挿通孔であり、この連結桿挿通孔28の孔形は、球体収容部22からトッププレートユニット2の進行方向前後の外側面に向けて円錐状に開口している。
このような構成の多数個のトッププレートユニット2が、多数個の連結子3によりチェーン状に連結されて成るコンベア1は、所定の角度範囲内で上下、左右、斜めなど三次元方向に屈曲自在である。
また各トッププレートユニット2は、球状端部31を有する連結子3により連結されているので進行方向中心線に対し図4に示す如くトッププレートユニット2を水平、斜め、垂直、下向き(裏返し)など360度方向に旋回自在であり、ガイドレールGの形状設定によりトッププレートユニット2の姿勢を任意に変更させることができる。
このようにして、トッププレートユニット2を三次元方向にカーブさせることができるようになしたコンベア1は、ガイドレールGにより任意な搬送ラインに設定することができるが、90度方向変換または180度Uターンなどのとき、曲率半径の小さい急カーブとするときなどは、図5に示すような回転円板型の円形ガイドレールEを用いれば、特にコンベア1の急カーブ時において円滑なる走行が期待できる。
次にトッププレートユニット2の他の実施例である構成を、図7、図8に基づいて説明する。この実施例では、上記トッププレートユニット2を構成する上部プレート2Aと押えプレート20Bとの合わせ面231を変化させたものであり、スプロケット噛合部251を、押えプレート20Bに形成したものである。つまり、この例によれば図3に示す第1の実施の形態に比して、押えプレート20Bの左右両側にスプロケット噛合部251を形成し、また押えプレート20Bと上部プレート2Aとが協働してガイド溝261を形成する。
こに実施例によれば、上部プレート2A自体にスプロケット噛合部25を設ける必要がなくなり、このために上部プレート2Aは単純な形状に成形されるので、その上部プレート2Aのプレート上面21に種々の加工を施すことも容易となる。
図9は、エンドレスに走行回転するコンベア1を上下に段設し、その上側を往路としその下側を復路とするとともに、その復路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21を、往路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21の向きと同様に上向きとなるように反転させて復路でも搬送物を搬送することができるようにした実施例を示す。
すなわち、この実施例によれば、本発明の特徴であるトッププレートユニット2が進行方向中心線に対し、搬送面を水平、斜め傾斜、垂直横向き、下向き、反転裏返しなど360度方向に旋回自在である機能を活用して、下側の復路でもトッププレートユニット2を反転させ搬送面を上向きとなすこと、および上段の往路と下段の復路とのそれぞれの搬送路は、左右方向へも任意な曲線で搬送経路を形成することができるという本発明の特徴を明確にしているものである。
図10は金属材で構成された連結子3の端部球体31の表面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材311を被覆した実施例を示す。またこの硬質合成樹脂材にかえ、その端部球体の外周面に摩擦係数を減少させるテフロンコーティング等の被膜処理を施してもよい。
また図11は連結子3の端部球体31の外周に潤滑材溜まり312を設けた実施例を示す。
図12は、各トッププレートユニットのプレート上面21上に立毛部材、または鰭状部材29を設けた実施例を示す。この立毛部材または鰭状部材29が芝または多数の立片状となって起立されているために、搬送物Aの下面(載面)が、転動し易い曲面をなしたもの、または球塊状の搬送物など平面的プレート上面21の上に載せたとき位置安定し難い搬送物を搬送する場合に有利である。
即ち立毛部材29が搬送物をわずかに沈めるように機能するために、その搬送物を安定させて搬送させることができる。またこの立毛部材29を設けたものは5〜7度前後までのわずかに傾斜させた上りまたは下りの搬送ラインであっても、搬送物をプレート上面21で転動させたり、スリップさせることなく搬送することができる。
図13は、連結子3により連結された所定間隔ごとのトッププレートユニットのプレート上面21に滑り止め棧291を設けた実施例を示すもので、コンベア上に載せる搬送物の底裏面が滑り易い形状である場合と、搬送ラインに上りや下りの傾斜面を含む曲線搬送ラインである場合に有利に用いられる。この滑り止め棧291の高さは搬送物Aが棧の上に乗り上げても転倒しない範囲の高さサイズに設計される。
図14は、プレート上面21に、一対の搬送物挟持機構4を設けた実施例を示すもので、この搬送物挟持機構4を設けたトッププレートユニットを用いて、搬送物(例えば容器)を挟持搬送する場合には、その搬送物を搬送途中で横倒しとして、たとえば搬送物である容器内の内容物を排出させることが容易かつ確実におこなえる。
この実施例は、本発明の特徴の一つとして掲げているように、トッププレートユニットの搬送面つまりプレート上面21を水平から斜め、垂直、下向き(裏返し)まで360度方向に旋回自在であって、たとえば容器内に入れて搬送する液体等の搬送物を、その移送過程で容器内より自動的に排出させることができる。
容器等の搬送物を挟持する搬送物挟持機構4は、バネ等の弾性材を用いたスプリングキャッチやデットポイントを用いて開放と閉じ締めの作用が可能な挟持アーム41や、その他の公知の技術を用いて構成することができる。
図15ないし図18は、本発明よりなるコンベアの第2の実施形態を示すもので、図15は、コンベアの移送方向変換カーブ部におけるトッププレートユニットの説明図、図16は、図15におけるY−Y線に沿った断面図、図17は、そのトッププレートユニットおよび押えプレートの正面図、図18は、そのコンベアの全体を示す説明斜視図である。
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態で示しているトッププレートユニット2と同じ構造であるトッププレートユニット201の上部プレート201Aのプレート下面231に取り付けた押えプレート201Bの底面2001中央部から、垂直下方に突出する突出ピン5をそのトッププレートユニット201と一体に設けており、さらにその突出ピン5の外周にローラ51を嵌合保持せしめたものである。その他の構成は、上記実施形態の構成と同じであるので、その同一構成部分は、同一符号を付して構成説明を省略する。
また上記の実施の形態では、突出ピン5の外周にローラ(コロ)51を嵌合保持せしめているが、このローラ51は、後述する横回転スプロケットとの接触摩擦を軽減させるために設けているものであって、このローラ51を省くことも可能である。好ましくは、この突出ピン5およびローラ51のサイズは、前記JIS、またはISO規格に定められたダブルピッチローラチェーンのローラ寸法に合わせるのが良い。
6は、上記の突出ピン5、またはローラ51が噛合される歯61が円周方向等間隔に設けられている横回転スプロケットであり、この横回転スプロケット6の中心には、垂直もしくは上下方向に向けられている駆動軸62に固定されている。従って、駆動軸62を不図示のモータ等で回転させることにより、横回転スプロケット6は横方向(水平面方向、または水平面に対しやや傾斜する傾斜方向を含む)に回転する。しかも、ローラ51をJIS、またはISO規格に合わせたものは、横回転スプロケット6も、同規格に基づくスプロケットを用いることができる。
このように、突出ピン5を設けた多数個のトッププレートユニット201を用いて、たとえば図18で示すように、コンベア搬送ライン途中に横回転スプロケット6を配置してスパイラル状の搬送ラインを構成し、上記突出ピン5と噛合する横回転スプロケット6の回転駆動力を、突出ピン5を介してコンベアに伝達させ、さらにそのトッププレートユニット201を円形ガイドレールEに案内させながら移動させることにより、コンベアの搬送路途中適宜個所で、そのコンベアに対し横回転スプロケットの回転駆動力を付加させながら走行させることができる。
したがって、この実施の形態によれば、特に長尺の搬送ラインにおける走行抵抗(コンベアの牽引負荷)の大きいコンベア装置の場合に、その搬送路途中の適宜位置でコンベアに対し移送駆動力を作用させることができるので、コンベアの牽引負荷を分散させて軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
また上記いずれの実施の形態においも、上記の通り一つのトッププレートユニットに対して2個所の屈曲関節を備えているので、コンベアのUターン部における回転半径を小さくすることが可能となり、このために狭い巾でUターン回転をさせることが可能な搬送ライン、貯留ラインを構成することができ、コンベアの設備面積の削減と搬送路スペースの活用が可能となる。また第2の実施形態で示すように横回転スプロケット6とトッププレートユニット201とを組合せることにより、コンベアの全長を長く、かつ多段に循環構成することができるので、高い集積度の貯留搬送装置を構成することができる。
以上に述べたように本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットの前後方向2個所に球体収容部を設け、この球体収容部に、両端を球体に形成して成る連結子を遊嵌合せしめて、各トッププレートユニット相互を連結して構成したものであるので、各トッププレートユニットはその2個所でユニバーサルジョイントまたはボールジョイントと同等の連結機構で連結されているので、連結子により連結されたそれぞれのトッププレートユニットを、搬送方向の軸線に対し所定の角度範囲内で自由な方向へ傾けること、およびその軸線を軸として円周方向に旋回させることができる。
したがって、搬送物を搬送すべき搬送方向前方に障害物があるような場合に、その障害物を避ける曲線ラインまたは立体交差する搬送ラインを構成することができる。しかも各トッププレートユニットごとに2個所の関節を設けているために、コンベアの屈曲半径を小さくすること、および短い距離で上下左右いずれの方向へも搬送ラインを設定ことが可能であって、コンベア設備のスペース削減が可能である。
また、トッププレートユニットに設けた2個所の球体収容部の芯間距離と連結子における両端の端部球体の芯間距離を等しくし、さらに連設する各トッププレートユニットの取付ピッチを2等分した長さに構成しているので、搬送ライン上で屈曲する関節間距離が短くなり、より円形に近い多角形を描いて回転させられるので、角と辺の半径の違いによる周速の差異から生じる脈動(通称息つき)が少なく、より円滑な搬送ができる。
さらにトッププレートユニットに形成した球体収容部の両外側左右方向にスプロケット噛合部を設け、しかもこのスプロケット噛合部は、一定のピッチの歯車、即ちJIS規格に定められた標準歯形のスプロケットとの噛合を可能ならしめているので、搬送コンベアを部分ごとにユニット化したり、規格化することが容易である。
さらにまた、トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として搬送面を水平から斜め、垂直、さらには下向き等360度方向に旋回自在であるから、上下段でエンドレスに往復走行回転させる搬送コンベアの下側復路で、トッププレートユニットを180度反転させてプレート上面を上向きにして走行させることができるので、1台のエンドレス搬送コンベアの上下段双方を、搬送物の搬送ラインとして構成することができ、搬送路スペースを有効に活用できる。
さらに、トッププレートユニットに搬送物挟持機構を設けたものは、トッププレートユニット上で挟持移送される搬送物(例えば上向きに開口した容器など)を搬送しながら、たとえば傾けたり、横向きまたは下向きに倒して容器内に入っていた内容物を搬送途中で排出させるなどの作業をすることができ、したがって内容物排出用の専用ラインを設けてそれら専用ラインに搬送物を乗せ替える等の装置の必要性がなくなり、設備経済性にも優れた搬送ラインを構成できる。
さらに、トッププレートユニットの下側中央部に、下方向に突出する突出ピンを設けたものにあっては、その搬送路途中の適宜個所に配設した一乃至複数の横回転スプロケットの作用で、搬送コンベアをL字方向、U字方向へ方向変換させるこが容易であり、さらにその搬送路途中の適宜個所に配設する一乃至複数の横回転スプロケットを上下方向に段設することで、コンベアの設備床面積を少なくしながらも、多量の搬送物移送が可能となる。
また、コンベアの搬送路途中の適宜位置で、そのコンベアに対し移送駆動力を作用させることも容易であることから、全長が長いコンベアの牽引負荷を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
【書類名】明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】 搬送物を載せるプレート上面を有する上部プレートと、該上部プレートのプレート下面に取り付けられて連結子を嵌合保持させる押えプレートとからなる多数個のトッププレートユニットの相互を、それぞれの連結子を用いて無端状に連結して三次元方向に搬送路を構成するコンベアであって、前記トッププレートユニット内部前後方向2個所に、トッププレートユニットを連結した間隔をニ等分した芯間距離で球体収容部を形成すると共に、球体収容部を挟んで左右両側方の上部プレートまたは押えプレートに下向 きで少なくとも前後に2つのスプロケット噛合い用の歯形を持つスプロケット噛合部を形 成し、それら球体収容部からトッププレートユニットの前面および後面に向かって、連結子を三次元方向へ所定角度内で変位させるためのそれぞれの連結桿挿通孔を設け、前記連結子は、前記トッププレートユニットに設けた連結桿挿通孔内に挿通される連結桿と、その連結桿の両側に前記球体収容部内で自由に向きを変えられるように遊嵌保持されるそれぞれの端部球体をその芯間距離が前記球体収容部の芯間距離と同じ長さで一体に構成ており、この連結子を介して互いに連結された各トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として360度方向へ回転自在であり、かつ端部球体の球芯を支点として上下左右斜めの自由方向へ変位可能であり、前記スプロケット噛合部にスプロケットを噛合 せてコンベアを駆動し走行させることを特徴とする三次元搬送コンベア。
【請求項2】 上記トッププレートユニットの中央部に下面から垂直下方へ突出した突出 しピンを設け、この突出ピンに噛合って横回転するスプロケットを設けて、1ないし複数 段に構成したコンベアを駆動することを特徴とする請求項1に記載の三次元搬送コンベア
【請求項3】 トッププレートユニットの中央部に下面から垂直に下方へ突出した突出ピ ンの外周にスプロケットと噛合うローラを回転自在に設けたことを特徴とする請求項2に 記載の三次元搬送コンベア。
【請求項4】 上部プレート、または上部プレートと押えプレートにより形成したスプロケット噛合部の左右両外側に、左右両端面に向けて開放したコ字状のガイド溝を構成し、該ガイド溝にガイドレールを係合させ、トッププレートユニットを、ガイドレールで形成する搬送ラインに沿って三次元方向へ案内することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項5】 トッププレートユニットを、連結子を介して連結してなるエンドレスコンベアの往路と復路とを上下に位置させ、プレート上面が、復路においても上向きとなるようにトッププレートユニットの上下面を反転させ、上下に位置される往復路の双方で搬送物を搬送し得るようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項6】 プレート上面に、搬送物の緩衝となるクッション材を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項7】 プレート上面に設けるクッション材は、軟質の立毛部材、または鰭状部材で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の三次元搬送コンベア。
【請求項8】 多数個のトッププレートユニットがそれぞれの連結子を介して連結されて成る所定間隔毎のトッププレートユニットのプレート上面に、搬送物の滑り止めとなる滑り止め桟を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項9】 各連結子を金属材で構成し、その連結子の両端に設けられている端部球体の外周面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材を被覆するか、または摩擦係数を減少させる被膜処理を施したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項10】 トッププレートユニットの内部に形成する球体収容部の一部に、潤滑剤を封入する潤滑剤溜まりを設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項11】 連結子の両端に形成される端部球体の一部に、潤滑剤溜まりを設けたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【請求項12】 上部プレートのプレート上面に、搬送すべき搬送物をプレート上面で挟持しながら搬送する搬送物狭持機構を設けたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実や食品等の物品を載せたトレイや食料品容器等の搬送物、あるいはその他各種の搬送物を、平面的には小さなカーブでUターンさせたり、上下の立体的には狭いスペースで多段に搬送循環させることができるようにして、二次元方向にも三次元方向にも空間を有効利用して搬送路スペースを活用し、搬送ラインの設定に自由度を持たせることを可能ならしめる三次元搬送コンベアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、三次元に搬送物を搬送できるコンベアには各種のものが提供されており、例えば、特開2001−139121号公報に記載された三次元搬送ライン用チェーンがあり、また他の公知例として特表2001−517591号公報に記載されたチェーンコンベアシステムなどが開示されている。
【0003】
前記特開2001−139121号公報に示されたチェーン構造は、搬送物を載せるトッププレート部と、このトッププレート部の下面に連接されたリンク部とからなり、そのトッププレート部の前後方向における長さ、即ち進行方向の長さをチェーンピッチ以下の寸法とし、さらにリンク部は、トッププレート部下面の前端中央部から前方に突設した突出頭部と、トッププレートの下面後端左右から後方に突設した一対の脚片部を設け、この脚片部の間に次のトッププレートの突出部を軸ピンで連結してチェーンを構成したものであって、その突出頭部に軸ピンを通す孔を前後方向に長い長孔とすることによってチェーンを左右方向にも屈曲できるようになしているものである。
【0004】
また、特表2001−517591号公報に示されているチェーンコンベアシステムは、コンベアチェーンの各リンクがリンク部材、接続ピン、およびベアリング要素を備え、このリンク部材がカーゴ搬送手段(トッププレート)、ならびに第1端(前側突出部)、および第2端(後方へ二股に突設した脚片部)、を有するリンク部材下部を有し、この第2端の二股になった脚片部間に次のリンク部材の第一端(前側突出部)とその内側のベアリングシートにベアリング要素の球面を合せて接続ピンにより組合せ連結したものであり、連結部に球面を形成したベアリング要素を用いて上下、左右方向に規制された範囲で自由に屈曲できるようになしたものである。
【0005】
このように、従来例に示される三次元搬送可能なコンベアチェーンは、いずれもチェーンリンク部とトッププレート部とが1対1で構成され一体化されているため、即ちトッププレートに1つの間接しかないために前後に隣り合う前側のリンク及びそのトッププレートと、後続リンク及びトッププレートとが相互に干渉衝突しない範囲で屈曲させなければ成らない。
【0006】
このために、搬送物を載せるための比較的広い搬送面を形成するトッププレートの巾寸法が大きいコンベアチェーンでは、曲線搬送ラインの曲率半径を小さくすることはできず、コンベアチェーンを設備すべき例えば床面積が拡張されてしまうという問題があった。
【0007】
さらに、上記公知例であるトッププレート付搬送コンベアは、そのコンベアを上下方向でエンドレスで走行回転させようとすると、その搬送コンベアの搬送面を、例えば往路では上向きとするとその復路では搬送面が下向き、つまり裏返しとなってしまうことから、その複路はコンベアの戻り側としかならず、このために往路、および復路の双方を搬送面として利用することはできないものであった。
【0008】
また上記公知例のものは、いずれもそのチェーンを張設したコンベアを運転走行させるための駆動用のスプロケットは、そのチェーンのみに対応できる特殊構造であって、JIS規格品またはISO規格品として広く普及しているローラチェーン用のスプロケットを用いることができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、搬送物を載置搬送するために用いるエンドレスコンベアの曲線搬送ラインにおける曲率半径を小さくすることができるようにして、コンベアを設備するための例えば設備床スペースの省力化を可能ならしめることを第1の目的とする。
【0010】
また本発明では、エンドレスコンベアを水平方向上下に回転可能に設備するとき、その上方向回動時と下方向回動時のいずれもが、そのコンベアの搬送物載置面が上向きとなるように構成して、エンドレスコンベアの往路および復路の双方で搬送物の搬送を可能ならしめることを第2の目的とする。
【0011】
また本発明では、長尺のコンベアを構成するとき、そのコンベアに対する搬送負荷が、一ヶ所に集中することがないように分散させる構成となして、コンベアの耐久性と搬送の円滑性を高めることを第3の目的とする。
【発明の開示】
【0012】
本発明は、上記第1の目的、第2の目的を達成させるために成された三次元搬送コンベア、つまり搬送物を載せるプレート上面を有する上部プレートと、該上部プレートのプレート下面に取り付けられて連結子を嵌合保持させる押えプレートとからなる多数個のトッププレートユニットの相互を、それぞれの連結子を用いて無端状に連結して三次元方向に搬送路を構成するコンベアであって、前記トッププレートユニット内部前後方向2個所に、トッププレートユニットを連結した間隔をニ等分した芯間距離で球体収容部を形成すると共に球体収容部を挟む左右両側方の上部プレートまたは押えプレートに下向きで少な くとも2つのスプロケット噛合い歯形を持つスプロケット噛合部を形成し、それから球体収容部からトッププレートユニットの前面および後面に向かって、連結子を三次元方向へ所定角度内で変位させるためのそれぞれの連結桿挿通孔を設け、前記連結子は、前記トッププレートユニットに設けた連結桿挿通孔内に挿通される連結桿と、その連結桿の両端に前記球体収容部内で自由に向きを変えられるように遊嵌保持されるそれぞれの端部球体 その芯間距離が前記球体収容部の芯間距離と同じ長さで一体に構成しており、この連結子を介して互いに連結された各トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として360度方向へ回転自在であり、かつ端部球体の救芯を支点として上下左右斜めの自由方向へ変位可能となした。
【0013】
また、本発明の好ましい実施の状態では、トッププレートユニットに設けている球体収容部を挟む左右両側方の上部プレート、または押えプレートに、コンベア駆動用のスプロケットを噛合させるため下向きで2つのスプロケット噛合部を形成し、トッププレートユニットをスプロケットに直接噛合させてコンベアを走行させる。
【0014】
また、本発明の好ましい実施の形態ではトッププレートユニットの中央部に下面へ突出 する突出ピンはその外周に駆動スプロケットと噛合うローラを回転自在に設け、水平方向 に横回転するスプロケットに組合せ駆動しコンベアを横方向へ走行させる。
【0015】
また、本発明の好ましい実施の形態では、上部プレート、または上部プレートと押えプレートにより形成したスプロケット噛合部の左右両外側に、左右両端面に向けて開放したコ字状のガイド溝を構成し、該ガイド溝にガイドレールを係合させ、トッププレートユニットを、ガイドレールで形成する搬送ラインに沿って三次元方向に案内する。
【0016】
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットを、連結子を介して連結してなるエンドレスコンベアの往路と復路とを上下に位置させ、プレート上面が、路においても上向きとなるようにトッププレートユニットの上下面を反転させ、上下に位置される往復路の双方で搬送物を搬送し得るようにした。
【0017】
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に、搬送物の緩衝となるクッション材を設けている。
【0018】
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に設けるクッション材は、軟質の立毛部材、又は鰭状部材で形成されている。
【0019】
また本発明の好ましい実施の形態では、多数個のトッププレートユニットがそれぞれの連結子を介して連結されて成る所定間隔毎のトッププレートユニットのプレート上面に、搬送物の滑り止めとなる滑り止め桟を設けている。
【0020】
また本発明の好ましい実施の形態では、各連結子を金属材で構成し、その連結子の両端に設けられている端部球体の外周面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材を被覆するか、または摩擦係数を減少させる被膜処理を施している。
【0021】
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットの内部に形成する球体収容部に一部に、潤滑剤を封入する潤滑剤溜まりを設けている。
【0022】
また本発明の好ましい実施の形態では、連結子の両端に形成される端部球体の一部に、潤滑剤留まりを設けている。
【0023】
また本発明の好ましい実施の形態では、上部プレートのプレート上面に、搬送すべき搬送物をプレート上面で挟持しながら搬送する搬送物狭持機構を設けている。
【0024】
本発明の第3の目的を達成する三次元搬送コンベアは、各トッププレートユニットの下面中央部に、垂直下方へ突出する突出ピンに噛合するコンベア駆動用の横回転スプロケット(水平方向回転スプロケット)を設け、1乃至複数段に構成したコンベアを駆動する。
【0025】
この突出ピンまたはローラをJISまたはISOに規格化されたローラチェーンのローラと同一形状寸法に形成したものは、横回転(水平方向回転)スプロケットも同規格のスプロケットを用いることができる。
【0026】
前記のように構成した本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットに、チェーン構造の関節となる球体収容部を前後2ヶ所に設け、それらの球体収容部に連結子の両端にそれぞれ形成した端部球体を離脱不能に収容させて、前後に配置したトッププレートユニットの相互を連結するようにし、さらにそれぞれのトッププレートユニットには、2つの関節点を設けたので、コンベアの曲率半径を小さくすることが可能であって、エンドレスのコンベアを狭いスペースでもUターンカーブさせたり、長楕円ロータリー状で多段螺旋形の搬送路などを容易に構成できる。また1つのトッププレートユニットに対し2つの関節点を設けているので、搬送路のカーブにおけるコンベアの回動が円滑となる。
【0027】
さらにトッププレートユニットに形成した2つの球体収容部の芯間距離と、連結子の両端に形成された相互端部球体の芯間距離とを等しくし、かつ2つの球体収容部の芯間距離を互いに隣設されている各トッププレートユニットの隣接ピッチをニ等分した長さに設定したので、JIS規格やISO規格などで定められた搬送用ダブルピッチローラチェーンのピッチ寸法に合わせることができ、これにより同規格のロ―ラチェーン用のスプロケットを使用できる。
【0028】
また、各トッププレートユニットに設けられているスプロケット噛合部の外側部で外向きに開放形成したコ字状ガイド溝は搬送ラインを決定するガイドレールに案内されるので、そのトッププレートユニットは、三次元方向へ複雑に屈曲した搬送ラインであっても、極めて容易かつ円滑に走行案内される。
【0029】
さらに、それぞれのトッププレートユニットは、それに形成している球体収容部内に、連結子の端部球体を収容させて連結しており、それらのトッププレートユニットは、進行方向中心線を軸とし、搬送面を水平、垂直、下向きなど360度方向に旋回させることができるので、エンドレスで上下方向に走行回転させる搬送コンベアの復路においても、そのトッププレートユニットを反転させて、搬送面を上向きにして走行させ、搬送路を形成 することができる
【0030】
さらにまた、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上部にクッション材を設ければ、傷つき易く破損し易い容器などの搬送物を損傷させることなく搬送することができる。
【0031】
また、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に立毛部材、または鰭状部材を設ければ、底面が安定しないような搬送物、滑り易い搬送物などであっても、その立毛部材、または鰭状部材による支持安定作用で、トッププレートユニット上に搬送物が安定載置される。
【0032】
また、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に滑り止め棧を設けたものにあっては、搬送ラインの立体交差部などにおける上り下りの傾斜部分を含めて搬送物をそのプレート上面からスリップさせたり、落下させることなく安定した搬送物の搬送が可能となる。
【0033】
さらに連結子を鋼材で構成したものは、小形であっても強度、剛性に優れ、これによりコンベア全長の伸びを抑制することができ、長い距離に延長した搬送ラインを構成することができる。
【0034】
さらに、トッププレートユニットと連結子との連結部に潤滑溜まりを設けたものはコンベアを、長期間無注油で運転することができる。
【0035】
また、所定のトッププレートユニット毎に、搬送物を狭持する搬送物狭持機構を設けたものは、搬送中のトッププレートユニット上で転がったり倒れたりし易い不安定な搬送物であっても、搬送物を安定狭持させた搬送が可能となる。特に搬送路を上りまたは下り傾斜させたり側方に傾けたりしながらの三次元方向の搬送ラインを構成できる。
【0036】
また、搬送物狭持機構を設けたものは、直線状の搬送ラインであっても、ガイドレールに案内されるトッププレートユニットが、コンベアチェーンの連結子の軸方向を搬送軸中心として、螺旋状に傾くように構成すれば、そのトッププレートユニットのプレート上面で上向きに保持されている容器等の搬送物を、進行させながら横倒にしたり、更に下向きに吊り下げ姿勢にしたりして、たとえば、その容器内の内容物を搬送の途中で排出させるなどの作業が容易にできる。
【0037】
また、トッププレートユニットの下面に突出した突出ピンは、搬送ラインの途中適宜位置配置した横方向水平に駆動回転する横回転スプロケットに噛合させ、またはこの突出ピンにローラを嵌合保持せしめてこのローラを搬送ラインの途中適宜位置に配置した横回転スプロケットに嵌合させてコンベアを走行させることにより、コンベアの牽引抵抗が大きい90度、180度の方向変換部を含む長い搬送ラインの途中適宜位置で、上記突出ピンを介してトッププレートユニット(コンベア)に中間駆動力を負荷させることができるので、例えば搬送ラインが長い搬送コンベアラインであっても、単位長さ当たりのコンベアの引張り荷重を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの円滑移動とその耐久性を高めることができる。
【本発明を実施する為の最良の形態】
【0038】
以下に、本発明よりなるコンベアの第1の実施形態を、第1図ないし第14図に基づいて詳細に説明する。
【0039】
1はコンベアであり、このコンベア1は、多数個のトッププレートユニット2と、それらのトッププレートユニット2を相互に連結する連結子3との組合せで構成される。トッププレートユニット2は、表面を搬送物を載せるプレート上面21となし、その裏面をプレート下面23となした上部プレート2Aと、その上部プレート2Aのプレート下面に重ね合わせられる取付け面20を有する押えプレート2Bとで構成されている。
【0040】
そのトッププレートユニット2における走行方向と平行する方向に隔設される2個所には、略半球形状に窪まされたそれぞれの球体収容部22が形成されている。
【0041】
それらの球体収容部22は、上部プレート2Aのプレート下面23に形成した略半球形の凹部22Aと、押えプレート2Bの取付け面20に形成した略半球形の凹部22Bとの組合せにより球形空間の穴に保形される。この球体収容部22内に連結子3の端部球体31を遊嵌せしめた後に、その上部プレート2Aのプレート下面23に、押えプレート2Bの取付け面20を合わせてねじ締めすることで、連結子3の離脱が阻止される。この押えプレート2Bは、ねじ穴24の内部に螺合される不図示の締め付けねじにより上部プレート2Aと一体に固定される。
【0042】
また、それらの球体収容部22の中心位置からコンベア1の走行方向と平行方向に沿って、トッププレートユニット2の前後両面に開口するテーパ形状のそれぞれの連結桿挿通孔28が、上記上部プレート2Aと押えプレート2Bとの協働で形成されている。
【0043】
連結子3は、上記球体収容部22の内部で遊嵌合される大きさの端部球体31を、上記連結桿挿通孔28の内部で貫通可能な連結桿32の両端に一体に設けたものである。
【0044】
この連結子3を用いて、隣り合うトッププレートユニット2相互を連結する手順は、トッププレートユニット2のプレート下面23に被着されている押えプレート2Bを取り外して球体収容部22を開口させ、そして連結桿32を連結桿挿通孔28内に通した上で、その半球形状の凹部22A内に、連結子3の端部球体31を嵌合させ、再度押えプレート2Bを取りけることで各連結子3を、各トッププレートユニット2間に連結保持させることができる。
【0045】
各トッププレートユニット2に設けられている球体収容部22は、コンベアの屈曲関節となる部分であり、トッププレートユニット2の進行方向前寄りと、その後寄りの2個所に設けており、その2個所の球体収容部22の芯間距離(間隔)と、連結子3の両端に形成した端部球体31の芯間距離(L)は、図5で示しているように、前後のトッププレートユニット2の取付けピッチPをニ等分した距離(1/2P)に設定しており、1つのトッププレートユニット2に対し2個所の屈曲関節を設けているのでコンベアの曲率半径を小さくできる。
【0046】
即ち、トッププレートユニット2の前後2個所に設けたそれぞれの球体収容部22の芯間距離(W)と連結子3を構成している双方の端部球体31の芯間距離(L)は同一寸法で構成している。
【0047】
即ち、W =L=1/2Pである。
【0048】
25は、トッププレートユニット2を構成している上部プレート2Aのプレート下面23に形成した球体収容部22を挟む左右両側方、つまりコンベアの進行方向と直交する左右両側に設けたそれぞれ2つのスプロケット噛合部であり、この2つのスプロケット噛合部25には、図3及び図6に示す如く駆動スプロケットDが噛合されるように形成している。
【0049】
即ちJIS、またはISO等により規格化されたローラチェーンのチェーンリンクとローラの部分に相当する形状を形成して規格化された標準歯形dの駆動スプロケットDを用いて駆動できるように構成している。
【0050】
したがって、トッププレートユニットに設ける2つの駆動プロケット噛合部25の形状は、図6で示すように、JIS−B 1803−1998に規格化されたダブルピッチローラチェーン、またはISO1275:1995 Double pitch precision roller chains and sprockets for transmission and conveyors のローラ外怪とチェーンリンクおよびピッチに相当する形状に形成している。
【0051】
26は図3、図4に明記されている通り、上部プレート2Aに形成された2つのスプロケット噛合部25の左右両外側部で、左右両側面に向かって開放形成されている断面コ字状のガイド溝であり、このガイド溝26にガイドレールGを係合させることにより、チェーン状に連結されているトッププレートユニット2、つまりコンベア1を所望の走行ラインに沿って走行案内させることができる。
【0052】
27は潤滑溜りであり、この潤滑溜り27は上記球体収容部22の一部に設けられ、連結子3の端部球体31の外周面と球体収容部22の内面との間に潤滑剤が供給されるようになっており、コンベア1を無給油で使用できるように構成している。
【0053】
28はトッププレートユニット2に形成されたそれぞれの球体収容部22から、そのトッププレートユニット2の前後両面に向かって開口して、各トッププレートユニット2を連結する連結子3の連結桿32が、所定の角度θ範囲内で自在に首振りし、しかもその連結子3の軸芯を軸として自由に回転可能に挿通している連結桿挿通孔であり、この連結桿挿通孔28の孔形は、球体収容部22からトッププレートユニット2の進行方向前後の外側面に向けて円錐状に開口している。
【0054】
このような構成の多数個のトッププレートユニット2が、多数個の連結子3によりチェーン状に連結されて成るコンベア1は、所定の角度範囲内で上下、左右、斜めなど三次元方向に屈曲自在である。
【0055】
また各トッププレートユニット2は、球状端部31を有する連結子3により連結されているので進行方向中心線に対し図4に示す如くトッププレートユニット2を水平、斜め、垂直、下向き(裏返し)など360度方向に旋回自在であり、ガイドレールGの形状設定によりトッププレートユニット2の姿勢を任意に変更させることができる。
【0056】
このようにして、トッププレートユニット2を三次元方向にカーブさせることができるようになしたコンベア1は、ガイドレールGにより任意な搬送ラインに設定することができるが、90度方向変換または180度Uターンなどのとき、曲率半径の小さい急カーブとするときなどは、図5及び図15に示すような回転円板型の円形ガイドレールEを用いれば、特にコンベア1の急カーブ時において円滑なる走行が期待できる。
【0057】
次にトッププレートユニット2の他の実施例である構成を、図7、図8に基づいて説明する。この実施例では、上記トッププレートユニット2を構成する上部プレート2Aと押えプレート20Bとの合わせ面231を変化させたものであり、スプロット噛合部251を、押えプレート20Bに形成したものである。つまり、この例によれば図3に示す第1の実施の形態に比して、押えプレート20Bの左右両側にスプロット噛合部251を形成し、また押えプレート20Bと上部プレート2Aとが協働してガイド溝261を形成する。
【0058】
実施例によれば、上部プレート2A自体にスプロケット噛合部25を設ける必要がなくなり、このために上部プレート2Aは単純な形状に成形されるので、その上部プレート2Aのプレート上面21に種々の加工を施すことも容易となる。
【0059】
図9は、エンドレスに走行回転するコンベア1を上下に段設し、その上側を往路としその下側を復路とするとともに、その復路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21を、往路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21の向きと同様に上向きとなるよう反転させて復路でも搬送物を搬送することができるようにした実施例を示す。
【0060】
すなわち、この実施例によれば、本発明の特徴であるトッププレートユニット2が進行方向中心線に対し、搬送面を水平、斜め傾斜、垂直横向き、下向き、反転裏返しなど360度方向に旋回自在である機能を活用して、下側の復路でもトッププレートユニット2を反転させ搬送面を上向きとなすこと、および上段の往路と下段の復路とのそれぞれの搬送路は、左右方向へも任意な曲線で搬送経路を形成することができるという本発明の特徴を明確にしているものである。
【0061】
図10は金属材で構成された連結子3の端部球体31の表面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材311を被覆した実施例を示す。またこの硬質合成樹脂材にかえ、その端部球体の外周面に摩擦係数を減少させるテフロンコーティング等の被膜処理を施してもよい。
【0062】
また図11は連結子3の端部球体31の外周に潤滑溜まり312を設けた実施例を示す。
【0063】
図12は、各トッププレートユニットのプレート上面21上に立毛部材、または鰭状部材29を設けた実施例を示す。この立毛部材または鰭状部材29が芝または多数の立片状となって起立されているために、搬送物Aの下面(載面)が、転動し易い曲面をなしたもの、または球塊状の搬送物など平面的プレート上面21の上に載せたとき位置安定し難い搬送物を搬送する場合に有利である。
【0064】
即ち立毛部材29が搬送物をわずかに沈めるように機能するために、その搬送物を安定させて搬送させることができる。またこの立毛部材29を設けたものは5〜7度前後までのわずかに傾斜させた上りまたは下りの搬送ラインであっても、搬送物をプレート上面21で転動させたり、スリップさせることなく搬送することができる。
【0065】
図13は、連結子3により連結された所定間隔ごとのトッププレートユニットのプレート上面21に滑り止め棧291を設けた実施例を示すもので、コンベア上に載せる搬送物の底裏面が滑り易い形状である場合と、搬送ラインに上りや下りの傾斜面を含む曲線搬送ラインである場合に有利に用いられる。この滑り止め棧291の高さは搬送物Aが棧の上に乗り上げても転倒しない範囲の高さサイズに設計される。
【0066】
図14は、プレート上面21に、一対の搬送物挟持機構4を設けた実施例を示すもので、この搬送物挟持機構4を設けたトッププレートユニットを用いて、搬送物(例えば容器)を挟時搬送する場合には、その搬送物を搬送途中で横倒しとして、例えば搬送物である容器内の内容物を排出させることが容易かつ確実におこなえる。
【0067】
この実施例は、本発明の特徴の一つとして掲げているように、トッププレートユニットの搬送面つまりプレート上面21を水平から斜め、垂直、下向き(裏返し)まで360度方向に旋回自在であって、例えば容器内に入れて搬送する液体等の搬送物を、その移送過程で容器内より自動的に排出させることができる。
【0068】
容器等の搬送物を挟持する搬送物挟持機構4は、バネ等の弾性材を用いたスプリングキャッチやデットポイントを用いて開放と閉じ締めの作用が可能な挟持アーム41や、その他の公知の技術を用いて構成することができる。
【0069】
図15ないし図18は、本発明よりなるコンベアの第2の実施形態を示すもので、図15は、コンベアの移送方向変換カーブ部におけるトッププレートユニットの説明図、図16は、図15におけるY−Y線に沿った断面図、図17は、そのトッププレートユニットおよび押えプレートの正面図、図18は、そのコンベアの全体を示す説明斜視図である。
【0070】
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態で示しているトッププレートユニット2と同じ構造であるトッププレートユニット201の上部プレート201Aのプレート下面231に取り付けた押えプレート201Bの底面2001中央部から、垂直下方に突出する突出ピン5をそのトッププレートユニット201と一体に設けており、さらにその突出ピン5の外周にローラ51を嵌合保持せしめたものである。その他の構成は、上記実施形態の構成と同じであるので、その同一構成部分は、同一符号を付して構成説明を省略する。
【0071】
また上記の実施の形態では、突出ピン5の外周にローラ(コロ)51を嵌合保持せしめているが、このローラ51は、後述する横回転スプロケットとの接触摩擦を軽減させるために設けているものであって、このローラ51を省くことも可能である。好ましくは、この突出ピン5およびローラ51のサイズは、前記JIS、またはISO規格に定められたダブルピッチローラチェーンのローラ寸法に合わせるのが良い。
【0072】
6は、上記の突出ピン5、またはローラ51が噛合される歯61が円周方向等間隔に設けられている横回転スプロケットであり、この横回転スプロケット6の中心には、垂直もしくは上下方向に向けられている駆動軸62に固定されている。従って、駆動軸62を不図示のモータ等で回転させることにより、横回転スプロケット6は横方向(水平面方向、または水平面に対しやや傾斜する傾斜方向を含む)に回転する。しかも、ローラ51をJIS、またはISO規格に合わせたものは、横回転スプロケット6も、同規格に基づくスプロケットを用いることができる。
【0073】
このように、突出ピン5を設けた多数個のトッププレートユニット201を用いて、例えば図18で示すように、コンベア搬送ライン途中に横回転スプロケット6を配置してスパイラル状の搬送ラインを構成し、上記突出ピン5と噛合する横回転スプロケット6の回転駆動力を、突出ピン5を介してコンベアに伝達させ、さらにそのトッププレートユニット201を円形ガイドレールEに案内させながら移動させることにより、コンベアの搬送路途中適宜個所で、そのコンベアに対し横回転スプロケットの回転駆動力を付加させながら走行させることができる。
【0074】
したがって、この実施の形態によれば、特に長尺の搬送ラインにおける走行抵抗(コンベアの牽引負荷)の大きいコンベア装置の場合に、その搬送路途中の適宜位置でコンベアに対し移送駆動力を作用させることができるので、コンベアの牽引負荷を分散させて軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
【0075】
また上記いずれの実施の形態においても、上記の通り一つのトッププレートユニットに対して2個所の屈曲関節を備えているので、コンベアのUターン部における回転半径を小さくすることが可能となり、このために狭い巾でUターン回転をさせることが可能な搬送ライン、貯留ラインを構成することができ、コンベアの設備面積の削減と搬送路スペースの活用が可能となる。また第2の実施形態で示すように横回転スプロケット6とトッププレートユニット201とを組合せることにより、コンベアの全長を長く、かつ多段に循環構成することができるので、高い集積度の貯留搬送装置を構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上に述べたように本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットの前後方向2個所に球体収容部を設け、この球体収容部に、両端を球体に形成して成る連結子を遊嵌合せしめて、各トッププレートユニット相互を連結して構成したものであるので、各トッププレートユニットはその2個所でユニバーサルジョイントまたはボールジョイントと同等の連結機構で連結されているので、連結子により連結されたそれぞれのトッププレートユニットを、搬送方向の軸線に対し所定の角度範囲内で自由な方向へ傾けること、およびその軸線を軸として円周方向に旋回させることができる。
【0077】
したがって、搬送物を搬送すべき搬送方向前方に障害物があるような場合に、その障害物を避ける曲線ラインまたは立体交差する搬送ラインを構成することができる。しかも各トッププレートユニットごとに2個所の関節を設けているために、コンベアの屈曲半径を小さくすること、および短い距離で上下左右いずれの方向へも搬送ラインを設定することが可能であって、コンベア設備のスペース削減が可能である。
【0078】
また、トッププレートユニットに設けた2個所の球体収容部の芯間距離と連結子における両端の端部球体の芯間距離を等しくし、さらに連設する各トッププレートユニットの取付ピッチを2等分した長さに構成しているので、搬送ライン上で屈曲する関節間距離が短くなり、より円形に近い多角形を描いて回転させられるので、角と辺の半径の違いによる周速の差異から生じる脈動(通称息つき)が少なく、より円滑な搬送ができる。
【0079】
さらにトッププレートユニットに形成した球体収容部の両外側左右方向にスプロケット噛合部を設け、しかもこのスプロケット噛合部は、一定のピッチの歯車、即ちJIS規格に定められた標準歯車のスプロケットとの噛合を可能ならしめているので、搬送コンベアを部分ごとにユニット化したり、規格化することが容易である。
【0080】
さらにまた、トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として搬送面を水平から斜め、垂直、さらには下向き等360度方向に旋回自在であるから、上下段でエンドレスに往復走行回転させる搬送コンベアの下側復路で、トッププレートユニットを180度反転させてプレート上面を上向きにして走行させることができるので、1台のエンドレス搬送コンベアの上下段双方を、搬送物の搬送ラインとして構成することができ、搬送路スペースを有効に活用できる。
【0081】
さらに、トッププレートユニットに搬送物挟持機構を設けたものは、トッププレートユニット上で挟持移送される搬送物(例えば上向きに開口した容器など)を搬送しながら、例えば傾けたり、横向きまたは下向きに倒して容器内に入っていた内容物を搬送途中で排出させるなどの作業をすることができ、従って内容物排出要の専用ラインを設けてそれら専用ラインに搬送物を乗せ替える等の装置の必要性がなくなり、設備経済性にも優れた搬送ラインを構成できる。
【0082】
さらに、トッププレートユニットの下側中央部に、下方向に突出する突出ピンを設けたものにあっては、その搬送路途中の適宜個所に配設した一乃至複数の横回転スプロケットの作用で、搬送コンベアをL字方向、U字方向へ方向転換させるこが容易であり、さらにその搬送路途中の適宜個所に配設する一乃至複数の横回転スプロケットを上下方向に段設することで、コンベアの設備床面積を少なくしながらも、多量の搬送物移送が可能となる。
【0083】
また、コンベアの搬送路途中の適宜位置で、そのコンベアに対し移送駆動力を作用させることも容易であることから、全長が長いコンベアの牽引負荷を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
第1図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁平面図であり、第2図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁側面図であり、第3図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した正面側からの説明図でり、第4図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示したトッププレートユニットの動作説明図であり、第5図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態の特に搬送ガイドのカーブにおけるトッププレートユニットの動作説明図であり、第6図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態のトッププレートユニットと駆動スプロケットとの噛合を示す説明図であり、第7図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、特に上部プレートと押えプレートとの組合せ形状を第3図とは異なる別の形状に構成した正面側からの説明図であり、第8図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、第7図におけるX−X線に沿った断面図であり、第9図は、本発明でなる三次元搬送コンベアによる搬送ラインで、その復路のトッププレートユニットを反転させる状態の例を示す説明図であり、第10図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体を硬質樹脂で被覆した例を示す説明図であり、第11図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体に潤滑溜りを設けた説明図であり、第12図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に立毛部材を設けた説明図であり、第13図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に滑り止め桟を設けた説明図であり、第14図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されるトッププレートユニットのプレート上面に挟持アームを設けた説明図であり、第15図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるコンベアによる搬送ラインのカーブ部における要部平面図であり、第16図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である15図におけるY−Y線断面説明図であり、第17図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるトッププレートユニットの正面側からの説明図であり、第18図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である搬送ラインの一例を示す説明図である。
【書類名】明細書
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実や食品等の物品を載せたトレイや食料品容器等の搬送物、あるいはその他各種の搬送物を、平面的には小さなカーブでUターンさせたり、上下の立体的には狭いスペースで多段に搬送循環させることができるようにして、二次元方向にも三次元方向にも空間を有効利用して搬送路スペースを活用し、搬送ラインの設定に自由度を持たせることを可能ならしめる三次元搬送コンベアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、三次元に搬送物を搬送できるコンベアには各種のものが提供されており、例えば、特開2001−139121号公報に記載された三次元搬送ライン用チェーンがあり、また他の公知例として特表2001−517591号公報に記載されたチェーンコンベアシステムなどが開示されている。
【0003】
前記特開2001−139121号公報に示されたチェーン構造は、搬送物を載せるトッププレート部と、このトッププレート部の下面に連接されたリンク部とからなり、そのトッププレート部の前後方向における長さ、即ち進行方向の長さをチェーンピッチ以下の寸法とし、さらにリンク部は、トッププレート部下面の前端中央部から前方に突設した突出頭部と、トッププレートの下面後端左右から後方に突設した一対の脚片部を設け、この脚片部の間に次のトッププレートの突出部を軸ピンで連結してチェーンを構成したものであって、その突出頭部に軸ピンを通す孔を前後方向に長い長孔とすることによってチェーンを左右方向にも屈曲できるようになしているものである。
【0004】
また、特表2001−517591号公報に示されているチェーンコンベアシステムは、コンベアチェーンの各リンクがリンク部材、接続ピン、およびベアリング要素を備え、このリンク部材がカーゴ搬送手段(トッププレート)、ならびに第1端(前側突出部)、および第2端(後方へ二股に突設した脚片部)、を有するリンク部材下部を有し、この第2端の二股になった脚片部間に次のリンク部材の第一端(前側突出部)とその内側のベアリングシートにベアリング要素の球面を合せて接続ピンにより組合せ連結したものであり、連結部に球面を形成したベアリング要素を用いて上下、左右方向に規制された範囲で自由に屈曲できるようになしたものである。
【0005】
このように、従来例に示される三次元搬送可能なコンベアチェーンは、いずれもチェーンリンク部とトッププレート部とが1対1で構成され一体化されているため、即ちトッププレートに1つの間接しかないために前後に隣り合う前側のリンク及びそのトッププレートと、後続リンク及びトッププレートとが相互に干渉衝突しない範囲で屈曲させなければ成らない。
【0006】
このために、搬送物を載せるための比較的広い搬送面を形成するトッププレートの巾寸法が大きいコンベアチェーンでは、曲線搬送ラインの曲率半径を小さくすることはできず、コンベアチェーンを設備すべき例えば床面積が拡張されてしまうという問題があった。
【0007】
さらに、上記公知例であるトッププレート付搬送コンベアは、そのコンベアを上下方向でエンドレスで走行回転させようとすると、その搬送コンベアの搬送面を、例えば往路では上向きとするとその復路では搬送面が下向き、つまり裏返しとなってしまうことから、その複路はコンベアの戻り側としかならず、このために往路、および復路の双方を搬送面として利用することはできないものであった。
【0008】
また上記公知例のものは、いずれもそのチェーンを張設したコンベアを運転走行させるための駆動用のスプロケットは、そのチェーンのみに対応できる特殊構造であって、JIS規格品またはISO規格品として広く普及しているローラチェーン用のスプロケットを用いることができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、搬送物を載置搬送するために用いるエンドレスコンベアの曲線搬送ラインにおける曲率半径を小さくすることができるようにして、コンベアを設備するための例えば設備床スペースの省力化を可能ならしめることを第1の目的とする。
【0010】
また本発明では、エンドレスコンベアを水平方向上下に回転可能に設備するとき、その上方向回動時と下方向回動時のいずれもが、そのコンベアの搬送物載置面が上向きとなるように構成して、エンドレスコンベアの往路および復路の双方で搬送物の搬送を可能ならしめることを第2の目的とする。
【0011】
また本発明では、長尺のコンベアを構成するとき、そのコンベアに対する搬送負荷が、一ヶ所に集中することがないように分散させる構成となして、コンベアの耐久性と搬送の円滑性を高めることを第3の目的とする。
【発明の開示】
【0012】
本発明は、上記第1の目的、第2の目的を達成させるために成された三次元搬送コンベア、つまり搬送物を載せるプレート上面を有する上部プレートと、該上部プレートのプレート下面に取り付けられて連結子を嵌合保持させる押えプレートとからなる多数個のトッププレートユニットの相互を、それぞれの連結子を用いて無端状に連結して三次元方向に搬送路を構成するコンベアであって、前記トッププレートユニット内部前後方向2個所に、トッププレートユニットを連結した間隔をニ等分した芯間距離で球体収容部を形成すると共に球体収容部を挟む左右両側方の上部プレートまたは押えプレートに下向きで少なくとも2つのスプロケット噛合い歯形を持つスプロケット噛合部を形成し、それから球体収容部からトッププレートユニットの前面および後面に向かって、連結子を三次元方向へ所定角度内で変位させるためのそれぞれの連結桿挿通孔を設け、前記連結子は、前記トッププレートユニットに設けた連結桿挿通孔内に挿通される連結桿と、その連結桿の両端に前記球体収容部内で自由に向きを変えられるように遊嵌保持されるそれぞれの端部球体をその芯間距離が前記球体収容部の芯間距離と同じ長さで一体に構成しており、この連結子を介して互いに連結された各トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として360度方向へ回転自在であり、かつ端部球体の救芯を支点として上下左右斜めの自由方向へ変位可能となした。
【0013】
また、本発明の好ましい実施の状態では、トッププレートユニットに設けている球体収容部を挟む左右両側方の上部プレート、または押えプレートに、コンベア駆動用のスプロケットを噛合させるため下向きで2つのスプロケット噛合部を形成し、トッププレートユニットをスプロケットに直接噛合させてコンベアを走行させる。
【0014】
また、本発明の好ましい実施の形態ではトッププレートユニットの中央部に下面へ突出する突出ピンはその外周に駆動スプロケットと噛合うローラを回転自在に設け、水平方向に横回転するスプロケットに組合せ駆動しコンベアを横方向へ走行させる。
【0015】
また、本発明の好ましい実施の形態では、上部プレート、または上部プレートと押えプレートにより形成したスプロケット噛合部の左右両外側に、左右両端面に向けて開放したコ字状のガイド溝を構成し、該ガイド溝にガイドレールを係合させ、トッププレートユニットを、ガイドレールで形成する搬送ラインに沿って三次元方向に案内する。
【0016】
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットを、連結子を介して連結してなるエンドレスコンベアの往路と復路とを上下に位置させ、プレート上面が、路においても上向きとなるようにトッププレートユニットの上下面を反転させ、上下に位置される往復路の双方で搬送物を搬送し得るようにした。
【0017】
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に、搬送物の緩衝となるクッション材を設けている。
【0018】
また本発明の好ましい実施の形態では、プレート上面に設けるクッション材は、軟質の立毛部材、又は鰭状部材で形成されている。
【0019】
また本発明の好ましい実施の形態では、多数個のトッププレートユニットがそれぞれの連結子を介して連結されて成る所定間隔毎のトッププレートユニットのプレート上面に、搬送物の滑り止めとなる滑り止め桟を設けている。
【0020】
また本発明の好ましい実施の形態では、各連結子を金属材で構成し、その連結子の両端に設けられている端部球体の外周面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材を被覆するか、または摩擦係数を減少させる被膜処理を施している。
【0021】
また本発明の好ましい実施の形態では、トッププレートユニットの内部に形成する球体収容部に一部に、潤滑剤を封入する潤滑剤溜まりを設けている。
【0022】
また本発明の好ましい実施の形態では、連結子の両端に形成される端部球体の一部に、潤滑剤留まりを設けている。
【0023】
また本発明の好ましい実施の形態では、上部プレートのプレート上面に、搬送すべき搬送物をプレート上面で挟持しながら搬送する搬送物狭持機構を設けている。
【0024】
本発明の第3の目的を達成する三次元搬送コンベアは、各トッププレートユニットの下面中央部に、垂直下方へ突出する突出ピンに噛合するコンベア駆動用の横回転スプロケット(水平方向回転スプロケット)を設け、1乃至複数段に構成したコンベアを駆動する。
【0025】
この突出ピンまたはローラをJISまたはISOに規格化されたローラチェーンのローラと同一形状寸法に形成したものは、横回転(水平方向回転)スプロケットも同規格のスプロケットを用いることができる。
【0026】
前記のように構成した本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットに、チェーン構造の関節となる球体収容部を前後2ヶ所に設け、それらの球体収容部に連結子の両端にそれぞれ形成した端部球体を離脱不能に収容させて、前後に配置したトッププレートユニットの相互を連結するようにし、さらにそれぞれのトッププレートユニットには、2つの関節点を設けたので、コンベアの曲率半径を小さくすることが可能であって、エンドレスのコンベアを狭いスペースでもUターンカーブさせたり、長楕円ロータリー状で多段螺旋形の搬送路などを容易に構成できる。また1つのトッププレートユニットに対し2つの関節点を設けているので、搬送路のカーブにおけるコンベアの回動が円滑となる。
【0027】
さらにトッププレートユニットに形成した2つの球体収容部の芯間距離と、連結子の両端に形成された相互端部球体の芯間距離とを等しくし、かつ2つの球体収容部の芯間距離を互いに隣設されている各トッププレートユニットの隣接ピッチをニ等分した長さに設定したので、JIS規格やISO規格などで定められた搬送用ダブルピッチローラチェーンのピッチ寸法に合わせることができ、これにより同規格のロ―ラチェーン用のスプロケットを使用できる。
【0028】
また、各トッププレートユニットに設けられているスプロケット噛合部の外側部で外向きに開放形成したコ字状ガイド溝は搬送ラインを決定するガイドレールに案内されるので、そのトッププレートユニットは、三次元方向へ複雑に屈曲した搬送ラインであっても、極めて容易かつ円滑に走行案内される。
【0029】
さらに、それぞれのトッププレートユニットは、それに形成している球体収容部内に、連結子の端部球体を収容させて連結しており、それらのトッププレートユニットは、進行方向中心線を軸とし、搬送面を水平、垂直、下向きなど360度方向に旋回させることができるので、エンドレスで上下方向に走行回転させる搬送コンベアの復路においても、そのトッププレートユニットを反転させて、搬送面を上向きにして走行させ、搬送路を形成することができる
【0030】
さらにまた、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上部にクッション材を設ければ、傷つき易く破損し易い容器などの搬送物を損傷させることなく搬送することができる。
【0031】
また、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に立毛部材、または鰭状部材を設ければ、底面が安定しないような搬送物、滑り易い搬送物などであっても、その立毛部材、または鰭状部材による支持安定作用で、トッププレートユニット上に搬送物が安定載置される。
【0032】
また、トッププレートユニットを構成する上部プレートのプレート上面に滑り止め棧を設けたものにあっては、搬送ラインの立体交差部などにおける上り下りの傾斜部分を含めて搬送物をそのプレート上面からスリップさせたり、落下させることなく安定した搬送物の搬送が可能となる。
【0033】
さらに連結子を鋼材で構成したものは、小形であっても強度、剛性に優れ、これによりコンベア全長の伸びを抑制することができ、長い距離に延長した搬送ラインを構成することができる。
【0034】
さらに、トッププレートユニットと連結子との連結部に潤滑溜まりを設けたものはコンベアを、長期間無注油で運転することができる。
【0035】
また、所定のトッププレートユニット毎に、搬送物を狭持する搬送物狭持機構を設けたものは、搬送中のトッププレートユニット上で転がったり倒れたりし易い不安定な搬送物であっても、搬送物を安定狭持させた搬送が可能となる。特に搬送路を上りまたは下り傾斜させたり側方に傾けたりしながらの三次元方向の搬送ラインを構成できる。
【0036】
また、搬送物狭持機構を設けたものは、直線状の搬送ラインであっても、ガイドレールに案内されるトッププレートユニットが、コンベアチェーンの連結子の軸方向を搬送軸中心として、螺旋状に傾くように構成すれば、そのトッププレートユニットのプレート上面で上向きに保持されている容器等の搬送物を、進行させながら横倒にしたり、更に下向きに吊り下げ姿勢にしたりして、たとえば、その容器内の内容物を搬送の途中で排出させるなどの作業が容易にできる。
【0037】
また、トッププレートユニットの下面に突出した突出ピンは、搬送ラインの途中適宜位置配置した横方向水平に駆動回転する横回転スプロケットに噛合させ、またはこの突出ピンにローラを嵌合保持せしめてこのローラを搬送ラインの途中適宜位置に配置した横回転スプロケットに嵌合させてコンベアを走行させることにより、コンベアの牽引抵抗が大きい90度、180度の方向変換部を含む長い搬送ラインの途中適宜位置で、上記突出ピンを介してトッププレートユニット(コンベア)に中間駆動力を負荷させることができるので、例えば搬送ラインが長い搬送コンベアラインであっても、単位長さ当たりのコンベアの引張り荷重を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの円滑移動とその耐久性を高めることができる。
【本発明を実施する為の最良の形態】
【0038】
以下に、本発明よりなるコンベアの第1の実施形態を、第1図ないし第14図に基づいて詳細に説明する。
【0039】
1はコンベアであり、このコンベア1は、多数個のトッププレートユニット2と、それらのトッププレートユニット2を相互に連結する連結子3との組合せで構成される。トッププレートユニット2は、表面を搬送物を載せるプレート上面21となし、その裏面をプレート下面23となした上部プレート2Aと、その上部プレート2Aのプレート下面に重ね合わせられる取付け面20を有する押えプレート2Bとで構成されている。
【0040】
そのトッププレートユニット2における走行方向と平行する方向に隔設される2個所には、略半球形状に窪まされたそれぞれの球体収容部22が形成されている。
【0041】
それらの球体収容部22は、上部プレート2Aのプレート下面23に形成した略半球形の凹部22Aと、押えプレート2Bの取付け面20に形成した略半球形の凹部22Bとの組合せにより球形空間の穴に保形される。この球体収容部22内に連結子3の端部球体31を遊嵌せしめた後に、その上部プレート2Aのプレート下面23に、押えプレート2Bの取付け面20を合わせてねじ締めすることで、連結子3の離脱が阻止される。この押えプレート2Bは、ねじ穴24の内部に螺合される不図示の締め付けねじにより上部プレート2Aと一体に固定される。
【0042】
また、それらの球体収容部22の中心位置からコンベア1の走行方向と平行方向に沿って、トッププレートユニット2の前後両面に開口するテーパ形状のそれぞれの連結桿挿通孔28が、上記上部プレート2Aと押えプレート2Bとの協働で形成されている。
【0043】
連結子3は、上記球体収容部22の内部で遊嵌合される大きさの端部球体31を、上記連結桿挿通孔28の内部で貫通可能な連結桿32の両端に一体に設けたものである。
【0044】
この連結子3を用いて、隣り合うトッププレートユニット2相互を連結する手順は、トッププレートユニット2のプレート下面23に被着されている押えプレート2Bを取り外して球体収容部22を開口させ、そして連結桿32を連結桿挿通孔28内に通した上で、その半球形状の凹部22A内に、連結子3の端部球体31を嵌合させ、再度押えプレート2Bを取りけることで各連結子3を、各トッププレートユニット2間に連結保持させることができる。
【0045】
各トッププレートユニット2に設けられている球体収容部22は、コンベアの屈曲関節となる部分であり、トッププレートユニット2の進行方向前寄りと、その後寄りの2個所に設けており、その2個所の球体収容部22の芯間距離(間隔)と、連結子3の両端に形成した端部球体31の芯間距離(L)は、図5で示しているように、前後のトッププレートユニット2の取付けピッチPをニ等分した距離(1/2P)に設定しており、1つのトッププレートユニット2に対し2個所の屈曲関節を設けているのでコンベアの曲率半径を小さくできる。
【0046】
即ち、トッププレートユニット2の前後2個所に設けたそれぞれの球体収容部22の芯間距離(W)と連結子3を構成している双方の端部球体31の芯間距離(L)は同一寸法で構成している。
【0047】
即ち、W =L=1/2Pである。
【0048】
25は、トッププレートユニット2を構成している上部プレート2Aのプレート下面23に形成した球体収容部22を挟む左右両側方、つまりコンベアの進行方向と直交する左右両側に設けたそれぞれ2つのスプロケット噛合部であり、この2つのスプロケット噛合部25には、図3及び図6に示す如く駆動スプロケットDが噛合されるように形成している。
【0049】
即ちJIS、またはISO等により規格化されたローラチェーンのチェーンリンクとローラの部分に相当する形状を形成して規格化された標準歯形dの駆動スプロケットDを用いて駆動できるように構成している。
【0050】
したがって、トッププレートユニットに設ける2つの駆動プロケット噛合部25の形状は、図6で示すように、JIS−B 1803−1998に規格化されたダブルピッチローラチェーン、またはISO1275:1995 Double pitch precision roller chains and sprockets for transmission and conveyors のローラ外怪とチェーンリンクおよびピッチに相当する形状に形成している。
【0051】
26は図3、図4に明記されている通り、上部プレート2Aに形成された2つのスプロケット噛合部25の左右両外側部で、左右両側面に向かって開放形成されている断面コ字状のガイド溝であり、このガイド溝26にガイドレールGを係合させることにより、チェーン状に連結されているトッププレートユニット2、つまりコンベア1を所望の走行ラインに沿って走行案内させることができる。
【0052】
27は潤滑溜りであり、この潤滑溜り27は上記球体収容部22の一部に設けられ、連結子3の端部球体31の外周面と球体収容部22の内面との間に潤滑剤が供給されるようになっており、コンベア1を無給油で使用できるように構成している。
【0053】
28はトッププレートユニット2に形成されたそれぞれの球体収容部22から、そのトッププレートユニット2の前後両面に向かって開口して、各トッププレートユニット2を連結する連結子3の連結桿32が、所定の角度θ範囲内で自在に首振りし、しかもその連結子3の軸芯を軸として自由に回転可能に挿通している連結桿挿通孔であり、この連結桿挿通孔28の孔形は、球体収容部22からトッププレートユニット2の進行方向前後の外側面に向けて円錐状に開口している。
【0054】
このような構成の多数個のトッププレートユニット2が、多数個の連結子3によりチェーン状に連結されて成るコンベア1は、所定の角度範囲内で上下、左右、斜めなど三次元方向に屈曲自在である。
【0055】
また各トッププレートユニット2は、球状端部31を有する連結子3により連結されているので進行方向中心線に対し図4に示す如くトッププレートユニット2を水平、斜め、垂直、下向き(裏返し)など360度方向に旋回自在であり、ガイドレールGの形状設定によりトッププレートユニット2の姿勢を任意に変更させることができる。
【0056】
このようにして、トッププレートユニット2を三次元方向にカーブさせることができるようになしたコンベア1は、ガイドレールGにより任意な搬送ラインに設定することができるが、90度方向変換または180度Uターンなどのとき、曲率半径の小さい急カーブとするときなどは、図5及び図15に示すような回転円板型の円形ガイドレールEを用いれば、特にコンベア1の急カーブ時において円滑なる走行が期待できる。
【0057】
次にトッププレートユニット2の他の実施例である構成を、図7、図8に基づいて説明する。この実施例では、上記トッププレートユニット2を構成する上部プレート2Aと押えプレート20Bとの合わせ面231を変化させたものであり、スプロット噛合部251を、押えプレート20Bに形成したものである。つまり、この例によれば図3に示す第1の実施の形態に比して、押えプレート20Bの左右両側にスプロット噛合部251を形成し、また押えプレート20Bと上部プレート2Aとが協働してガイド溝261を形成する。
【0058】
実施例によれば、上部プレート2A自体にスプロケット噛合部25を設ける必要がなくなり、このために上部プレート2Aは単純な形状に成形されるので、その上部プレート2Aのプレート上面21に種々の加工を施すことも容易となる。
【0059】
図9は、エンドレスに走行回転するコンベア1を上下に段設し、その上側を往路としその下側を復路とするとともに、その復路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21を、往路におけるトッププレートユニット2のプレート上面21の向きと同様に上向きとなるよう反転させて復路でも搬送物を搬送することができるようにした実施例を示す。
【0060】
すなわち、この実施例によれば、本発明の特徴であるトッププレートユニット2が進行方向中心線に対し、搬送面を水平、斜め傾斜、垂直横向き、下向き、反転裏返しなど360度方向に旋回自在である機能を活用して、下側の復路でもトッププレートユニット2を反転させ搬送面を上向きとなすこと、および上段の往路と下段の復路とのそれぞれの搬送路は、左右方向へも任意な曲線で搬送経路を形成することができるという本発明の特徴を明確にしているものである。
【0061】
図10は金属材で構成された連結子3の端部球体31の表面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材311を被覆した実施例を示す。またこの硬質合成樹脂材にかえ、その端部球体の外周面に摩擦係数を減少させるテフロンコーティング等の被膜処理を施してもよい。
【0062】
また図11は連結子3の端部球体31の外周に潤滑溜まり312を設けた実施例を示す。
【0063】
図12は、各トッププレートユニットのプレート上面21上に立毛部材、または鰭状部材29を設けた実施例を示す。この立毛部材または鰭状部材29が芝または多数の立片状となって起立されているために、搬送物Aの下面(載面)が、転動し易い曲面をなしたもの、または球塊状の搬送物など平面的プレート上面21の上に載せたとき位置安定し難い搬送物を搬送する場合に有利である。
【0064】
即ち立毛部材29が搬送物をわずかに沈めるように機能するために、その搬送物を安定させて搬送させることができる。またこの立毛部材29を設けたものは5〜7度前後までのわずかに傾斜させた上りまたは下りの搬送ラインであっても、搬送物をプレート上面21で転動させたり、スリップさせることなく搬送することができる。
【0065】
図13は、連結子3により連結された所定間隔ごとのトッププレートユニットのプレート上面21に滑り止め棧291を設けた実施例を示すもので、コンベア上に載せる搬送物の底裏面が滑り易い形状である場合と、搬送ラインに上りや下りの傾斜面を含む曲線搬送ラインである場合に有利に用いられる。この滑り止め棧291の高さは搬送物Aが棧の上に乗り上げても転倒しない範囲の高さサイズに設計される。
【0066】
図14は、プレート上面21に、一対の搬送物挟持機構4を設けた実施例を示すもので、この搬送物挟持機構4を設けたトッププレートユニットを用いて、搬送物(例えば容器)を挟時搬送する場合には、その搬送物を搬送途中で横倒しとして、例えば搬送物である容器内の内容物を排出させることが容易かつ確実におこなえる。
【0067】
この実施例は、本発明の特徴の一つとして掲げているように、トッププレートユニットの搬送面つまりプレート上面21を水平から斜め、垂直、下向き(裏返し)まで360度方向に旋回自在であって、例えば容器内に入れて搬送する液体等の搬送物を、その移送過程で容器内より自動的に排出させることができる。
【0068】
容器等の搬送物を挟持する搬送物挟持機構4は、バネ等の弾性材を用いたスプリングキャッチやデットポイントを用いて開放と閉じ締めの作用が可能な挟持アーム41や、その他の公知の技術を用いて構成することができる。
【0069】
図15ないし図18は、本発明よりなるコンベアの第2の実施形態を示すもので、図15は、コンベアの移送方向変換カーブ部におけるトッププレートユニットの説明図、図16は、図15におけるY−Y線に沿った断面図、図17は、そのトッププレートユニットおよび押えプレートの正面図、図18は、そのコンベアの全体を示す説明斜視図である。
【0070】
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態で示しているトッププレートユニット2と同じ構造であるトッププレートユニット201の上部プレート201Aのプレート下面231に取り付けた押えプレート201Bの底面2001中央部から、垂直下方に突出する突出ピン5をそのトッププレートユニット201と一体に設けており、さらにその突出ピン5の外周にローラ51を嵌合保持せしめたものである。その他の構成は、上記実施形態の構成と同じであるので、その同一構成部分は、同一符号を付して構成説明を省略する。
【0071】
また上記の実施の形態では、突出ピン5の外周にローラ(コロ)51を嵌合保持せしめているが、このローラ51は、後述する横回転スプロケットとの接触摩擦を軽減させるために設けているものであって、このローラ51を省くことも可能である。好ましくは、この突出ピン5およびローラ51のサイズは、前記JIS、またはISO規格に定められたダブルピッチローラチェーンのローラ寸法に合わせるのが良い。
【0072】
6は、上記の突出ピン5、またはローラ51が噛合される歯61が円周方向等間隔に設けられている横回転スプロケットであり、この横回転スプロケット6の中心には、垂直もしくは上下方向に向けられている駆動軸62に固定されている。従って、駆動軸62を不図示のモータ等で回転させることにより、横回転スプロケット6は横方向(水平面方向、または水平面に対しやや傾斜する傾斜方向を含む)に回転する。しかも、ローラ51をJIS、またはISO規格に合わせたものは、横回転スプロケット6も、同規格に基づくスプロケットを用いることができる。
【0073】
このように、突出ピン5を設けた多数個のトッププレートユニット201を用いて、例えば図18で示すように、コンベア搬送ライン途中に横回転スプロケット6を配置してスパイラル状の搬送ラインを構成し、上記突出ピン5と噛合する横回転スプロケット6の回転駆動力を、突出ピン5を介してコンベアに伝達させ、さらにそのトッププレートユニット201を円形ガイドレールEに案内させながら移動させることにより、コンベアの搬送路途中適宜個所で、そのコンベアに対し横回転スプロケットの回転駆動力を付加させながら走行させることができる。
【0074】
したがって、この実施の形態によれば、特に長尺の搬送ラインにおける走行抵抗(コンベアの牽引負荷)の大きいコンベア装置の場合に、その搬送路途中の適宜位置でコンベアに対し移送駆動力を作用させることができるので、コンベアの牽引負荷を分散させて軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
【0075】
また上記いずれの実施の形態においても、上記の通り一つのトッププレートユニットに対して2個所の屈曲関節を備えているので、コンベアのUターン部における回転半径を小さくすることが可能となり、このために狭い巾でUターン回転をさせることが可能な搬送ライン、貯留ラインを構成することができ、コンベアの設備面積の削減と搬送路スペースの活用が可能となる。また第2の実施形態で示すように横回転スプロケット6とトッププレートユニット201とを組合せることにより、コンベアの全長を長く、かつ多段に循環構成することができるので、高い集積度の貯留搬送装置を構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上に述べたように本発明の三次元搬送コンベアは、トッププレートユニットの前後方向2個所に球体収容部を設け、この球体収容部に、両端を球体に形成して成る連結子を遊嵌合せしめて、各トッププレートユニット相互を連結して構成したものであるので、各トッププレートユニットはその2個所でユニバーサルジョイントまたはボールジョイントと同等の連結機構で連結されているので、連結子により連結されたそれぞれのトッププレートユニットを、搬送方向の軸線に対し所定の角度範囲内で自由な方向へ傾けること、およびその軸線を軸として円周方向に旋回させることができる。
【0077】
したがって、搬送物を搬送すべき搬送方向前方に障害物があるような場合に、その障害物を避ける曲線ラインまたは立体交差する搬送ラインを構成することができる。しかも各トッププレートユニットごとに2個所の関節を設けているために、コンベアの屈曲半径を小さくすること、および短い距離で上下左右いずれの方向へも搬送ラインを設定することが可能であって、コンベア設備のスペース削減が可能である。
【0078】
また、トッププレートユニットに設けた2個所の球体収容部の芯間距離と連結子における両端の端部球体の芯間距離を等しくし、さらに連設する各トッププレートユニットの取付ピッチを2等分した長さに構成しているので、搬送ライン上で屈曲する関節間距離が短くなり、より円形に近い多角形を描いて回転させられるので、角と辺の半径の違いによる周速の差異から生じる脈動(通称息つき)が少なく、より円滑な搬送ができる。
【0079】
さらにトッププレートユニットに形成した球体収容部の両外側左右方向にスプロケット噛合部を設け、しかもこのスプロケット噛合部は、一定のピッチの歯車、即ちJIS規格に定められた標準歯車のスプロケットとの噛合を可能ならしめているので、搬送コンベアを部分ごとにユニット化したり、規格化することが容易である。
【0080】
さらにまた、トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として搬送面を水平から斜め、垂直、さらには下向き等360度方向に旋回自在であるから、上下段でエンドレスに往復走行回転させる搬送コンベアの下側復路で、トッププレートユニットを180度反転させてプレート上面を上向きにして走行させることができるので、1台のエンドレス搬送コンベアの上下段双方を、搬送物の搬送ラインとして構成することができ、搬送路スペースを有効に活用できる。
【0081】
さらに、トッププレートユニットに搬送物挟持機構を設けたものは、トッププレートユニット上で挟持移送される搬送物(例えば上向きに開口した容器など)を搬送しながら、例えば傾けたり、横向きまたは下向きに倒して容器内に入っていた内容物を搬送途中で排出させるなどの作業をすることができ、従って内容物排出要の専用ラインを設けてそれら専用ラインに搬送物を乗せ替える等の装置の必要性がなくなり、設備経済性にも優れた搬送ラインを構成できる。
【0082】
さらに、トッププレートユニットの下側中央部に、下方向に突出する突出ピンを設けたものにあっては、その搬送路途中の適宜個所に配設した一乃至複数の横回転スプロケットの作用で、搬送コンベアをL字方向、U字方向へ方向転換させるこが容易であり、さらにその搬送路途中の適宜個所に配設する一乃至複数の横回転スプロケットを上下方向に段設することで、コンベアの設備床面積を少なくしながらも、多量の搬送物移送が可能となる。
【0083】
また、コンベアの搬送路途中の適宜位置で、そのコンベアに対し移送駆動力を作用させることも容易であることから、全長が長いコンベアの牽引負荷を軽減させることが可能となり、これによりコンベアの耐久性が向上し、さらにはコンベアの円滑動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
第1図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁平面図であり、第2図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した要部切裁側面図であり、第3図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示した正面側からの説明図でり、第4図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態を示したトッププレートユニットの動作説明図であり、第5図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態の特に搬送ガイドのカーブにおけるトッププレートユニットの動作説明図であり、第6図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第1の実施形態のトッププレートユニットと駆動スプロケットとの噛合を示す説明図であり、第7図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、特に上部プレートと押えプレートとの組合せ形状を第3図とは異なる別の形状に構成した正面側からの説明図であり、第8図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの、第7図におけるX−X線に沿った断面図であり、第9図は、本発明でなる三次元搬送コンベアによる搬送ラインで、その復路のトッププレートユニットを反転させる状態の例を示す説明図であり、第10図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体を硬質樹脂で被覆した例を示す説明図であり、第11図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用される連結子の端部球体に潤滑溜りを設けた説明図であり、第12図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に立毛部材を設けた説明図であり、第13図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されトッププレートユニットのプレート上面に滑り止め桟を設けた説明図であり、第14図は、本発明でなる三次元搬送コンベアに使用されるトッププレートユニットのプレート上面に挟持アームを設けた説明図であり、第15図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるコンベアによる搬送ラインのカーブ部における要部平面図であり、第16図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である15図におけるY−Y線断面説明図であり、第17図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態であるトッププレートユニットの正面側からの説明図であり、第18図は、本発明でなる三次元搬送コンベアの第2の実施形態である搬送ラインの一例を示す説明図である。

Claims (14)

  1. 搬送物を載せるプレート上面を有する上部プレートと、該上部プレートのプレート下面に取り付けられて連結子を嵌合保持させる押えプレートとからなる多数個のトッププレートユニットの相互を、それぞれの連結子を用いて無端状に連結して三次元方向に搬送路を構成するコンベアであって、前記トッププレートユニットの内部前後方向2個所に、球体収容部を形成すると共に、それら球体収容部からトッププレートユニットの前面および後面に向かって、連結子を三次元方向へ所定角度内で変位させるためのそれぞれの連結桿挿通孔を設け、前記連結子は、前記トッププレートユニットに設けた連結桿挿通孔内に挿通される連結桿と、その連結桿の両端に、前記球体収容部内で回転方向に変向自在に遊嵌保持されるそれぞれの端部球体とが一体に構成されており、この連結子を介して互いに連結された各トッププレートユニットは、その進行方向中心線を軸として360度方向へ回転自在であり、かつ端部球体の球芯を支点として上下左右斜めの自由方向へ変位可能であることを特徴とする三次元搬送コンベア。
  2. トッププレートユニットの前後方向2個所に形成した球体収容部の芯間距離と、上記連結桿の両端に形成している双方端部球体の芯間距離は、前後に隣設するトッププレートユニットの配設ピッチを二等分した長さに設定して、各関節間長さを同一寸法となしたことを特徴とする請求項1に記載の三次元搬送コンベア。
  3. トッププレートユニットに設けている球体収容部を挟む左右両側方の上部プレートまたは押えプレートに、コンベア駆動用のスプロケットを噛合させるためのスプロケット噛合部を形成し、トッププレートユニットをスプロケットに直接噛合させてコンベアを走行させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  4. 上部プレート、または上部プレートと押えプレートにより形成したスプロケット噛合部の左右両外側に、左右両端面に向けて開放したコ字状のガイド溝を構成し、該ガイド溝にガイドレールを係合させ、トッププレートユニットを、ガイドレールで形成する搬送ラインに沿って三次元方向へ案内することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  5. トッププレートユニットを、連結子を介してして連結してなるエンドレスコンベアの往路と復路とを上下に位置させ、プレート上面が、復路においても上向きとなるようにトッププレートユニットの上下面を反転させ、上下に位置される往復路の双方で搬送物を搬送し得るようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  6. プレート上面に、搬送物の緩衝となるクッション材を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  7. プレート上面に設けるクッション材は、軟質の立毛部材、または鰭状部材で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の三次元搬送コンベア。
  8. 多数個のトッププレートユニットがそれぞれの連結子を介して連結されて成る所定間隔毎のトッププレートユニットのプレート上面に、搬送物の滑り止めとなる滑り止め桟を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  9. 各連結子を金属材で構成し、その連結子の両端に設けられている端部球体の外周面に、摩擦係数の少ない硬質合成樹脂材を被覆するか、または摩擦係数を減少させる被膜処理を施したことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  10. トッププレートユニットの内部に形成する球体収容部の一部に、潤滑剤を封入する潤滑剤溜まりを設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  11. 連結子の両端に形成される端部球体の一部に、潤滑剤溜まりを設けたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  12. 上部プレートのプレート上面に、搬送すべき搬送物をプレート上面で挟持しながら搬送する搬送物挟持機構を設けたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  13. 各トッププレートユニットの下面中央部に、垂直下方へ突出する突出ピンを設け、さらに該突出ピンに噛合するコンベア駆動用の横回転スプロケットを設け、1ないし複数段に構成したコンベアを駆動することを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の三次元搬送コンベア。
  14. 垂直下方へ突出する突出ピンの外周にローラーを回転自在に軸支させ、このローラーを、横回転スプロケットに噛合させることを特徴とする請求項13に記載の三次元搬送コンベア。
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