JPWO2004007503A1 - 悪心・嘔吐の治療または予防剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、一般式(I)[式中R1はシクロプロピルメチルなど、R2およびR3はヒドロキシ、メトキシなど、R4およびR5は、結合して−O−など、R6は水素など、Qは置換または無置換のなど、XはNHまたはNMeなどを表す]で表されるモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩を有効成分とする悪心・嘔吐の治療または予防剤を提供する。本発明の化合物は、催吐作用を有する薬物が惹起する嘔吐に対して広く適用できる医薬、特にモルヒネを代表とするμ作動薬の誘発する悪心・嘔吐の治療または予防剤として有用である。
Description
本発明は、悪心・嘔吐の治療または予防薬、特にモルヒネを代表とするオピオイドμ作動薬の誘発する悪心・嘔吐の治療または予防薬に関する。
オピオイド鎮痛薬、制がん剤などの催吐作用を有する薬物の投与によって生ずる悪心・嘔吐は、患者にとって最も苦痛な副作用のひとつである。特に鎮痛薬モルヒネはがん疼痛等を有する患者に繁用されているが、頻度の高い副作用として悪心・嘔吐が知られている。このモルヒネによる悪心・嘔吐に対しては、ドンペリドンやハロペリドールなどのD2拮抗薬、また5−HT3拮抗薬を含む制吐剤が使用されているが、いずれの制吐薬も有効性が明確であるとはいえない。特に、投与初期において鎮痛薬として十分なモルヒネ投与量を確保できないことが多く、患者のQOL(Quality of Life)を低下させる要因となっている。また5−HT3拮抗薬が制がん剤の嘔吐に著効を示すことが見出され、現在広く用いられているが、近年、制がん剤投与後2日から数日間にわたって生ずる遅発性嘔吐に対しては有効性に乏しいことが明らかとなり、新たな問題となっている。さらに、近年タキキニン拮抗薬の悪心・嘔吐の治療効果も報告されているが、未だ実用には至っておらず、依然として優れた悪心・嘔吐の治療または予防薬の開発が望まれている。
ところで、オピオイド受容体にはμ、δ、κの3種が存在し、モルヒネ誘発の嘔吐に対しμ受容体拮抗薬が制吐作用を有するとの報告があり、例えば、Biull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987)には、オピオイドμ作動薬であるモルヒネによる悪心・嘔吐作用をμ拮抗薬であるナロキソンが抑制するとの記載がある。しかし、μ拮抗薬はμ作動薬であるモルヒネの鎮痛作用も同時に阻害してしまうため、悪心・嘔吐の治療薬としての臨床上の意義は低い。
一方、δ拮抗薬に関する具体的な制吐作用の開示はないが、制吐剤としての可能性を示唆する報告がある(例えばEur J Pharmacol 128,143−150,(1986).US 5681830.US 5574159.US 5552404.Lancet 1,714−716,(1982).などがある。)。しかし他方では、δ拮抗薬の制吐作用を否定する報告もあり(例えばBiull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987).には、モルヒネ誘発嘔吐作用をδ拮抗薬ICI−154129は抑制できないとの記載がある)、全てのδ拮抗薬が制吐作用を示すとは限らない。また制吐作用にはμ及びδ受容体が関与しているとの報告があり(例えば、Biull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987)がある。)、制吐剤としては、μ、δ拮抗性のバランスが優れた化合物が有用と考えられ、化合物がそのような効果をもつか否かは実際に化合物を合成、評価しない限り予測することは困難といえる。
さらに、δ受容体拮抗薬は一般にモルヒネの鎮痛作用に対する阻害作用は弱いことが知られているが、特にモルヒネの鎮痛効果を減弱させない制吐剤としては、μ、δ拮抗性のバランスが優れた化合物が有用と考えられる。
また、本願になる化合物群には他の用途として、オピオイドにより発現する依存や耐性の改善効果(US 5352860)、免疫調節、免疫抑制、リウマチ治療用途(WO 9513071,WO 9107966,WO 9517189)、コカイン依存の治療用途(US 5411965)、鎮咳用途(WO 9414445)が開示されているが、本発明になる悪心・嘔吐に対する治療または予防効果についてなんら示唆するものではない。
さらに、モルヒナン誘導体で制吐作用を示すものとしては、特開平1−68376記載のオキシモルホン4級塩化合物、WO 0113909記載のN−メチルナロルフィンなどが報告されているが、本願に記載されたインドロモルヒナン誘導体、キノリノモルヒナン誘導体および7−ベンジリデンモルヒナン誘導体に関する有用な悪心・嘔吐に対する治療または予防効果を予測させるものではない。
ところで、オピオイド受容体にはμ、δ、κの3種が存在し、モルヒネ誘発の嘔吐に対しμ受容体拮抗薬が制吐作用を有するとの報告があり、例えば、Biull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987)には、オピオイドμ作動薬であるモルヒネによる悪心・嘔吐作用をμ拮抗薬であるナロキソンが抑制するとの記載がある。しかし、μ拮抗薬はμ作動薬であるモルヒネの鎮痛作用も同時に阻害してしまうため、悪心・嘔吐の治療薬としての臨床上の意義は低い。
一方、δ拮抗薬に関する具体的な制吐作用の開示はないが、制吐剤としての可能性を示唆する報告がある(例えばEur J Pharmacol 128,143−150,(1986).US 5681830.US 5574159.US 5552404.Lancet 1,714−716,(1982).などがある。)。しかし他方では、δ拮抗薬の制吐作用を否定する報告もあり(例えばBiull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987).には、モルヒネ誘発嘔吐作用をδ拮抗薬ICI−154129は抑制できないとの記載がある)、全てのδ拮抗薬が制吐作用を示すとは限らない。また制吐作用にはμ及びδ受容体が関与しているとの報告があり(例えば、Biull Eskp Biol Med 103,586−588,(1987)がある。)、制吐剤としては、μ、δ拮抗性のバランスが優れた化合物が有用と考えられ、化合物がそのような効果をもつか否かは実際に化合物を合成、評価しない限り予測することは困難といえる。
さらに、δ受容体拮抗薬は一般にモルヒネの鎮痛作用に対する阻害作用は弱いことが知られているが、特にモルヒネの鎮痛効果を減弱させない制吐剤としては、μ、δ拮抗性のバランスが優れた化合物が有用と考えられる。
また、本願になる化合物群には他の用途として、オピオイドにより発現する依存や耐性の改善効果(US 5352860)、免疫調節、免疫抑制、リウマチ治療用途(WO 9513071,WO 9107966,WO 9517189)、コカイン依存の治療用途(US 5411965)、鎮咳用途(WO 9414445)が開示されているが、本発明になる悪心・嘔吐に対する治療または予防効果についてなんら示唆するものではない。
さらに、モルヒナン誘導体で制吐作用を示すものとしては、特開平1−68376記載のオキシモルホン4級塩化合物、WO 0113909記載のN−メチルナロルフィンなどが報告されているが、本願に記載されたインドロモルヒナン誘導体、キノリノモルヒナン誘導体および7−ベンジリデンモルヒナン誘導体に関する有用な悪心・嘔吐に対する治療または予防効果を予測させるものではない。
本発明は、催吐作用を有する薬物が惹起する悪心・嘔吐に対して広く適用できる治療または予防薬、特にモルヒネを代表とするμ作動薬の誘発する悪心・嘔吐の治療または予防剤を提供することを目的とする。
本願発明者らは上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、制吐作用を示すと共に、副作用が少なく、モルヒネの鎮痛効果を減弱させる効果が弱い特定のモルヒナン誘導体化合物群を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(I)
[式中R1は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数5から7のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数3から7のアルケニル、フラニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)、またはチオフェニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)を表し、R2、R3は相互に独立して水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数3から5のアルケニルオキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数7から16のアリールアルケニルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシ、炭素数4から6のアルケノイロキシ、炭素数7から16のアリールアルカノイロキシ、または炭素数2から10のアルキルオキシアルコキシを表し、R4、R5は結合して−O−、−S−、−CH2−を表すか、相互に独立して、R4が水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、または炭素数2から6のアルカノイロキシを、R5が水素を表し、R6は、水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルケニル、炭素数7から16のアリールアルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、炭素数2から12のアルコキシアルキル、COOH、炭素数2から6のアルコキシカルボニルを表し、−Q−は、
(ここでXは酸素、硫黄、CH=CHまたはNR7(R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数3から5のアルケニル、炭素数7から13のアリールカルボニル、炭素数1から5のアルキルスルホニル、炭素数6から12のアリールスルホニル、炭素数7から13のアラルキルスルホニル、炭素数7から16のアラルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、または炭素数2から6のアルカノイルを表す)、YはNまたはCH、Zは2から5の炭素原子よりなる架橋(ただし、そのうち1以上の炭素が窒素、酸素、硫黄で置き換わっていてもよい)を表し(ただし、該骨格炭素2から3を含む、炭素数5から12の芳香環またはヘテロ芳香環、炭素数5から9のシクロアルキル環が縮合していてもよく)、またフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル、ヒドロキシ、オキソ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、イソチオシアナト、SR8、SOR8、SOOR8、(CH2)rOR8、(CH2)rCOOR8、SOONR9R10、CONR9R10、(CH2)rNR9R10、(CH2)rN(R9)COR10
(ここでrは0から5の整数を表し、R8は炭素数1から5のアルキルを表し、R9、R10は互いに独立に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表す)の中から選ばれる1以上の置換基により置換されていてもよい)]
で示されるモルヒナン化合物が悪心・嘔吐の予防または治療薬として使用しうることを提供する。
本願発明者らは上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、制吐作用を示すと共に、副作用が少なく、モルヒネの鎮痛効果を減弱させる効果が弱い特定のモルヒナン誘導体化合物群を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(I)
[式中R1は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数5から7のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数3から7のアルケニル、フラニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)、またはチオフェニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)を表し、R2、R3は相互に独立して水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数3から5のアルケニルオキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数7から16のアリールアルケニルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシ、炭素数4から6のアルケノイロキシ、炭素数7から16のアリールアルカノイロキシ、または炭素数2から10のアルキルオキシアルコキシを表し、R4、R5は結合して−O−、−S−、−CH2−を表すか、相互に独立して、R4が水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、または炭素数2から6のアルカノイロキシを、R5が水素を表し、R6は、水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルケニル、炭素数7から16のアリールアルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、炭素数2から12のアルコキシアルキル、COOH、炭素数2から6のアルコキシカルボニルを表し、−Q−は、
(ここでXは酸素、硫黄、CH=CHまたはNR7(R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数3から5のアルケニル、炭素数7から13のアリールカルボニル、炭素数1から5のアルキルスルホニル、炭素数6から12のアリールスルホニル、炭素数7から13のアラルキルスルホニル、炭素数7から16のアラルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、または炭素数2から6のアルカノイルを表す)、YはNまたはCH、Zは2から5の炭素原子よりなる架橋(ただし、そのうち1以上の炭素が窒素、酸素、硫黄で置き換わっていてもよい)を表し(ただし、該骨格炭素2から3を含む、炭素数5から12の芳香環またはヘテロ芳香環、炭素数5から9のシクロアルキル環が縮合していてもよく)、またフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル、ヒドロキシ、オキソ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、イソチオシアナト、SR8、SOR8、SOOR8、(CH2)rOR8、(CH2)rCOOR8、SOONR9R10、CONR9R10、(CH2)rNR9R10、(CH2)rN(R9)COR10
(ここでrは0から5の整数を表し、R8は炭素数1から5のアルキルを表し、R9、R10は互いに独立に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表す)の中から選ばれる1以上の置換基により置換されていてもよい)]
で示されるモルヒナン化合物が悪心・嘔吐の予防または治療薬として使用しうることを提供する。
図1は、フェレットにモルヒネを0.1−3mg/kg皮下投与した時の嘔気・嘔吐の発現回数を示す。結果は全観察時間の30分毎における嘔気・嘔吐回数を平均値±標準誤差で示した。
図2は、フェレットにおけるモルヒネ(0.6mg/kg)誘発性嘔気・嘔吐に対するNTI(5mg/kg)の皮下投与効果を示す。結果は全観察時間の30分毎における嘔気・嘔吐回数を平均値±標準誤差で示した。
図2は、フェレットにおけるモルヒネ(0.6mg/kg)誘発性嘔気・嘔吐に対するNTI(5mg/kg)の皮下投与効果を示す。結果は全観察時間の30分毎における嘔気・嘔吐回数を平均値±標準誤差で示した。
本発明の実施は、一般式(I)で示される化合物が好ましく用いられる。特に、一般式(I)の化合物の中でも好ましい置換基として以下のものをあげることができる。
R1としては、水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数7から13のアラルキル、炭素数3から7のアルケニル、フラニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)、チオフェニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)が好ましく、特に炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数3から7のアルケニルが好ましく、具体的にはシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、アリル、ブテニルが好ましく、特にシクロプロピルメチル、アリルがより好ましい。
R2としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシが好ましく、具体的には、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ベンジロキシ、フェネチルオキシ、アセトキシ、プロパノイルオキシ、特に水素、ヒドロキシ、メトキシ、ベンジロキシ、アセトキシが好ましい。
R3としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシ、炭素数7から16のアリールアルカノイロキシが好ましく、具体的には、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ベンジロキシ、フェネチルオキシ、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、特に水素、ヒドロキシ、メトキシ、ベンジロキシ、アセトキシ、ベンゾイロキシが好ましい。
R4、R5としては、結合して−O−、−S−のものか、相互に独立して、R4が水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、または炭素数2から6のアルカノイロキシであり、R5が水素のものが好ましく、特にR4、R5が結合して−O−のものが好ましい。
R6は、水素、炭素数1から5のアルキル、COOH、炭素数2から6のアルコキシカルボニルのものが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、特に水素、メチルが好ましい。
−Q−は、
で表される有機基が好ましい。
Xとしては酸素、NR7が好ましく、R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルカノイルが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセチル、プロパノイル、特に水素、メチル、アセチルが好ましい。
Zは2から5の炭素原子よりなる架橋(ただし、そのうち1以上の炭素が窒素、酸素、硫黄で置き換わっていてもよい)が好ましく、特に−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)2−O−、−(CH2)2−S−、−(CH2)2−NR7−(R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルカノイルが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセチル、プロパノイル、特に水素、メチル、アセチルが好ましい)がより好ましい。
また、有機基の置換基としてはベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロペンタン縮合環、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル、ヒドロキシ、オキソ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、イソチオシアナト、SR8、SOR8、SOOR8、(CH2)rOR8、(CH2)rCOOR8、SOONR9R10、CONR9R10、(CH2)rNR9R10、(CH2)rN(R9)COR10(ただしrは0から5の整数を表し、R8は炭素数1から5のアルキルを表し、R9、R10は互いに独立に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表す)が好ましく、特にベンゼン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロペンタン縮合環、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、イソチオシアナト、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルカルバモイル、ジメチルアミノ、ジメチルアミノメチル、アミノが好ましい。また無置換のものも好ましいもののひとつである。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
薬理学的に好ましい酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等があげられ、中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が好ましく用いられるが、これもまたこれらに限られるものではない。
また、本発明の一般式(I)の化合物は、例えばWO 9414445,WO 9711948,WO8900995,WO 9531463,Heterocycles.45,2109,(1997)等に記載された方法で製造することができる。
一般式(I)の化合物の制吐効果は文献(Eur.J.Pharmacol.374(1999)77−84)に記載の方法を用いて確認することができるが、必ずしも本試験方法に限定されるものではない。
本発明で用いる一般式(I)の化合物は、癌の治療のための放射線療法、毒物、毒素、代謝障害(例、胃炎)、妊娠によるつわり、回転性めまい、動揺病(例、乗物酔い等)、術後症、胃腸障害、胃腸運動低下、内臓痛(例、心筋梗塞、腹膜炎)、偏頭痛、頭蓋間圧上昇、高山病のような頭蓋間圧下降などにより引き起こされる嘔吐の抑制に有用である。この嘔吐には、悪心、吐き気および嘔吐が含まれ、嘔吐には急性嘔吐、遅延嘔吐および前駆嘔吐が含まれる。
具体的には、本発明で用いる一般式(I)の化合物は、以下に示す催吐作用を有する薬物により惹起される嘔吐の抑制に極めて有用である。
(1)制癌剤(抗腫瘍薬):例えばシクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロランブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ビンカアルカロイド類(例、エトポサイド、ビンブラスチン、ビンクリスチン等)、麦角アルカロイド類(例、麦角アルカロイド、ブロモクリプチン等)、フマギリン誘導体(例、(3R,4S,5S,6R)−5−メトキシ−4−〔(2R,3R)−2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル〕−1−オキサスピロ〔2.5〕オクト6−イル(クロロアセチル)カルバメート等)、メソトレキセート、エメチン、ムスチン、シスプラチン、ダカルバジン、プロカルバジン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、アスパラギナーゼ、ダウノルビシン、フロクスウリジン、シタラビン、フルオロウラシル、メルカプトプリン、ミトーテン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、ブスルファン等、
(2)抗生物質:例えばエリスロマイシンまたはその誘導体(例、エリスロマイシンA,B,CまたはDなどのエリスロマイシンまたはその誘導体(例、N−デメチル−N−イソプロピル−8,9−アンヒドロエリスロマイシンA−6,9−ヘミアセタールなど)、クラリスロマイシン等)、アミノグリコシド(例、スプレプトマイシン、ネオマイシン、ゲンタマイシン等)、アクチノマイシン、アドリアマイシン、シクロヘキシミド等、
(3)モルヒネもしくはその誘導体またはその塩(例、モルヒネまたはその塩などのオピオイド鎮痛剤、アポモルフィンまたはその塩などの男性勃起不全(インポテンス)治療薬およびパーキンソン病治療薬(ドーパミンD2受容体作動薬)等)、
(4)その他、オピオイド受容体作動薬などの下痢治療剤(例、ロペラミド)、抗新生物薬(例、ヒドロキシウレア)、ホスホジエステラーゼIV阻害剤などの抗喘息薬(例、ロリプラム)、ヒスタミン、ピロカルピン、プロトベラトリン、レボドパ、テオフィリン、ヒドロキシカルバミド、チオテパ、カルボプラチン、エピルビシン等。
催吐作用を有する薬物には上記した物質が数種(好ましくは2−3種)組み合わされた薬剤も含む。本発明で用いられる一般式(I)の化合物は上記したなかでもオピオイドμアゴニストにより誘発される嘔吐に有効に用いられ、具体的には、モルヒネもしくはその誘導体またはその塩などのオピオイド鎮痛剤、オピオイド受容体作動薬などの下痢治療剤(例、ロペラミド)、特にモルヒネもしくはその誘導体またはその塩などのオピオイド鎮痛剤に起因する嘔吐に対して用いるのが好ましい。
また、一般式(I)の化合物は、毒性が低く、安全である。したがって、哺乳動物(例えば、ハムスター、ネコ、フェレット、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対する、嘔吐抑制剤として有用である。
本発明の悪心・嘔吐の治療または予防剤は、薬学的に許容されうる担体などと混合し、たとえば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤などの固形製剤、シロップ剤、乳剤、注射剤(皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、点滴法を含む)などの液剤、舌下錠、バッカル、トローチ剤、マイクロカプセル等の徐放性製剤、口腔内速崩壊剤、坐剤として経口または非経口的に投与することができる。これら剤型は、公知の製剤技術によって製造することができる。
上記薬学的に許容されうる担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどが挙げられる。
上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビヤゴム、ゼラチンなどが挙げられる。
上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、生理食塩水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。
上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。
上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
また本剤は、(1)一般式(I)の化合物に上記に記載した催吐作用を有する薬物を含有した製剤(医薬組成物)として、あるいは(2)一般式(I)の化合物と催吐作用を有する薬物とを別個に製剤化されたものを別々にあるいは同時に使用されうる。本剤の投与量は患者の症状や年齢、体重、投与方法に応じて適宜選択されるが、成人に対する有効成分は1日0.1μgから100g好ましくは1μgから1gであり、特に10μgから100mgであり、それぞれ1回または数回に分けて投与することができる。
本剤を悪心・嘔吐の治療または予防薬として用いるときに、嘔吐の軽減、嘔吐の予防、制吐作用の増強の目的として、自律神経応答阻害剤、抗ドーパミン作用剤、セロトニン拮抗剤〔例、オンダンセトロン(Ondansetron(Zofran))またはその徐放性製剤(ゾフラン ジディス(Zofran Zydis)),グラニセトロン(granisetron(Kytril)),アザセトロン(azasetron(Serotone)),ラモセトロン(ramosetron(Nasea))、メトクロプラミド(metoclopramide(Primperan))またはその徐放性製剤(プラミジン(Pramidin)),トロピセトロン(tropisetron(Novoban)),モサプリド(Mosapride(Gasmotin)),およびドラセトロン(Dolasetron(Anemet))等。その他、パロノセトロン(palonosetron(RS−42358−197)),イタセトロン(Itasetron(U−98079A)),インジセトロン(Indisetron(N−3389)),KAE−393,R−ザコプリド(SL−920241),レリセトロン(F−0930−RS),E−3620,Ro−93777等〕、ヒスタミン拮抗剤、副交感神経抑制剤、制吐剤(例、メトピマジン、トリメトベンザミド、塩酸ベンズキナミン、塩酸ジフェニドールなど)、糖質ステロイド〔例、酢酸コルチゾン(Cortone),ヒドロコルチゾン(Cortril,Hydrocorton)またはそのリン酸ナトリウム塩(Hydrocortisone soluble)、デキサメタゾン(Corson,decaderon、Decaderon S)またはその酢酸塩(デカドロンA水性懸濁注射液など)、リン酸ナトリウム塩(Decadron、デカドロン注射液、デカドロンS)もしくは硫酸ナトリウム塩(デキサ・シェロソン注、デキサ・シェロソン注B),ベタメタゾン(Rinderon,Betonelan)またはそのリン酸ナトリウム塩(Rinderon)もしくは酢酸塩(リンデロン懸濁)、プレドニゾロン(Predonine、プレドニゾロン錠など)またはその酢酸塩(Predonine solubie)もしくはリン酸ナトリウム塩(ドージロン注)、酢酸ブチル塩(コーデルコートン)もしくはコハク酸ナトリウム塩(水溶性プレドニン),メチルプレドニゾロン(Medrol)またはその酢酸塩(Depo−Medrol)もしくはコハク酸ナトリウム塩(Sol−Medrol)、酢酸トリアムシノロン(Kenacort)、その他のグルココルチコイド活性を持つステロイドなどの副腎皮質ステロイドまたはその塩〕、クロールプロマジンなどの精神安定剤、トランキライザー等を併用されうる。特に、オンダンセトロンなどのセロトニン拮抗剤またはデキサメタゾン、その酢酸塩、リン酸ナトリウム塩もしくは硫酸ナトリウム塩などの糖質ステロイドを好ましく併用されうる。
また本剤は、一般式(I)の化合物に上記に記載したセロトニン拮抗剤などの併用薬とを含有する製剤(医薬組成物)として使用することができる。
さらに、また本剤は、(1)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物およびセロトニン拮抗剤とを含有する製剤(医薬組成物)、(2)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物および糖質ステロイドとを含有する製剤(医薬組成物)、(3)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物、セロトニン拮抗剤および糖質ステロイドとを含有する製剤(医薬組成物)として使用することができる。
本発明の医薬を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、催吐作用を有する薬物を先に投与し、嘔吐発症前もしくは発症後に一般式(I)の化合物を投与してもよいし、一般式(I)の化合物を先に投与し、その後で催吐作用を有する薬物を投与してもよい。両薬物を時間をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、催吐作用を有する薬物を先に投与する場合、催吐作用を有する化合物を投与した後1分−3日以内、好ましくは10分−1日以内、より好ましくは15分−1時間以内に一般式(I)の化合物を投与する方法が挙げられる。また一般式(I)の化合物を先に投与する場合、一般式(I)の化合物を投与した後、1分−1日以内、好ましくは10分−6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に催吐作用を有する化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の医薬にセロトニン拮抗剤または糖質ステロイドを組み合わせて併用する場合、セロトニン拮抗剤または糖質ステロイドは一般式(I)の化合物からなる医薬と同時期に投与してもよいが、異なる時期に投与してもよい。これらの薬物を時間をおいて投与する場合、例えば催吐作用を有する薬物を先に投与する場合、催吐作用を有する化合物を投与した後、1分−3日以内、好ましくは10分−1日以内、より好ましくは15分−1時間以内に投与する方法が挙げられる。
R1としては、水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数7から13のアラルキル、炭素数3から7のアルケニル、フラニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)、チオフェニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)が好ましく、特に炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数3から7のアルケニルが好ましく、具体的にはシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、アリル、ブテニルが好ましく、特にシクロプロピルメチル、アリルがより好ましい。
R2としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシが好ましく、具体的には、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ベンジロキシ、フェネチルオキシ、アセトキシ、プロパノイルオキシ、特に水素、ヒドロキシ、メトキシ、ベンジロキシ、アセトキシが好ましい。
R3としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシ、炭素数7から16のアリールアルカノイロキシが好ましく、具体的には、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ベンジロキシ、フェネチルオキシ、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、特に水素、ヒドロキシ、メトキシ、ベンジロキシ、アセトキシ、ベンゾイロキシが好ましい。
R4、R5としては、結合して−O−、−S−のものか、相互に独立して、R4が水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、または炭素数2から6のアルカノイロキシであり、R5が水素のものが好ましく、特にR4、R5が結合して−O−のものが好ましい。
R6は、水素、炭素数1から5のアルキル、COOH、炭素数2から6のアルコキシカルボニルのものが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、特に水素、メチルが好ましい。
−Q−は、
で表される有機基が好ましい。
Xとしては酸素、NR7が好ましく、R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルカノイルが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセチル、プロパノイル、特に水素、メチル、アセチルが好ましい。
Zは2から5の炭素原子よりなる架橋(ただし、そのうち1以上の炭素が窒素、酸素、硫黄で置き換わっていてもよい)が好ましく、特に−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)2−O−、−(CH2)2−S−、−(CH2)2−NR7−(R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルカノイルが好ましく、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アセチル、プロパノイル、特に水素、メチル、アセチルが好ましい)がより好ましい。
また、有機基の置換基としてはベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロペンタン縮合環、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル、ヒドロキシ、オキソ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、イソチオシアナト、SR8、SOR8、SOOR8、(CH2)rOR8、(CH2)rCOOR8、SOONR9R10、CONR9R10、(CH2)rNR9R10、(CH2)rN(R9)COR10(ただしrは0から5の整数を表し、R8は炭素数1から5のアルキルを表し、R9、R10は互いに独立に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表す)が好ましく、特にベンゼン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロペンタン縮合環、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、イソチオシアナト、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルカルバモイル、ジメチルアミノ、ジメチルアミノメチル、アミノが好ましい。また無置換のものも好ましいもののひとつである。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
薬理学的に好ましい酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等があげられ、中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が好ましく用いられるが、これもまたこれらに限られるものではない。
また、本発明の一般式(I)の化合物は、例えばWO 9414445,WO 9711948,WO8900995,WO 9531463,Heterocycles.45,2109,(1997)等に記載された方法で製造することができる。
一般式(I)の化合物の制吐効果は文献(Eur.J.Pharmacol.374(1999)77−84)に記載の方法を用いて確認することができるが、必ずしも本試験方法に限定されるものではない。
本発明で用いる一般式(I)の化合物は、癌の治療のための放射線療法、毒物、毒素、代謝障害(例、胃炎)、妊娠によるつわり、回転性めまい、動揺病(例、乗物酔い等)、術後症、胃腸障害、胃腸運動低下、内臓痛(例、心筋梗塞、腹膜炎)、偏頭痛、頭蓋間圧上昇、高山病のような頭蓋間圧下降などにより引き起こされる嘔吐の抑制に有用である。この嘔吐には、悪心、吐き気および嘔吐が含まれ、嘔吐には急性嘔吐、遅延嘔吐および前駆嘔吐が含まれる。
具体的には、本発明で用いる一般式(I)の化合物は、以下に示す催吐作用を有する薬物により惹起される嘔吐の抑制に極めて有用である。
(1)制癌剤(抗腫瘍薬):例えばシクロホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、クロランブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ビンカアルカロイド類(例、エトポサイド、ビンブラスチン、ビンクリスチン等)、麦角アルカロイド類(例、麦角アルカロイド、ブロモクリプチン等)、フマギリン誘導体(例、(3R,4S,5S,6R)−5−メトキシ−4−〔(2R,3R)−2−メチル−3−(3−メチル−2−ブテニル)オキシラニル〕−1−オキサスピロ〔2.5〕オクト6−イル(クロロアセチル)カルバメート等)、メソトレキセート、エメチン、ムスチン、シスプラチン、ダカルバジン、プロカルバジン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、アスパラギナーゼ、ダウノルビシン、フロクスウリジン、シタラビン、フルオロウラシル、メルカプトプリン、ミトーテン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、ブスルファン等、
(2)抗生物質:例えばエリスロマイシンまたはその誘導体(例、エリスロマイシンA,B,CまたはDなどのエリスロマイシンまたはその誘導体(例、N−デメチル−N−イソプロピル−8,9−アンヒドロエリスロマイシンA−6,9−ヘミアセタールなど)、クラリスロマイシン等)、アミノグリコシド(例、スプレプトマイシン、ネオマイシン、ゲンタマイシン等)、アクチノマイシン、アドリアマイシン、シクロヘキシミド等、
(3)モルヒネもしくはその誘導体またはその塩(例、モルヒネまたはその塩などのオピオイド鎮痛剤、アポモルフィンまたはその塩などの男性勃起不全(インポテンス)治療薬およびパーキンソン病治療薬(ドーパミンD2受容体作動薬)等)、
(4)その他、オピオイド受容体作動薬などの下痢治療剤(例、ロペラミド)、抗新生物薬(例、ヒドロキシウレア)、ホスホジエステラーゼIV阻害剤などの抗喘息薬(例、ロリプラム)、ヒスタミン、ピロカルピン、プロトベラトリン、レボドパ、テオフィリン、ヒドロキシカルバミド、チオテパ、カルボプラチン、エピルビシン等。
催吐作用を有する薬物には上記した物質が数種(好ましくは2−3種)組み合わされた薬剤も含む。本発明で用いられる一般式(I)の化合物は上記したなかでもオピオイドμアゴニストにより誘発される嘔吐に有効に用いられ、具体的には、モルヒネもしくはその誘導体またはその塩などのオピオイド鎮痛剤、オピオイド受容体作動薬などの下痢治療剤(例、ロペラミド)、特にモルヒネもしくはその誘導体またはその塩などのオピオイド鎮痛剤に起因する嘔吐に対して用いるのが好ましい。
また、一般式(I)の化合物は、毒性が低く、安全である。したがって、哺乳動物(例えば、ハムスター、ネコ、フェレット、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対する、嘔吐抑制剤として有用である。
本発明の悪心・嘔吐の治療または予防剤は、薬学的に許容されうる担体などと混合し、たとえば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤などの固形製剤、シロップ剤、乳剤、注射剤(皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、点滴法を含む)などの液剤、舌下錠、バッカル、トローチ剤、マイクロカプセル等の徐放性製剤、口腔内速崩壊剤、坐剤として経口または非経口的に投与することができる。これら剤型は、公知の製剤技術によって製造することができる。
上記薬学的に許容されうる担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどが挙げられる。
上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビヤゴム、ゼラチンなどが挙げられる。
上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、生理食塩水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。
上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。
上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
また本剤は、(1)一般式(I)の化合物に上記に記載した催吐作用を有する薬物を含有した製剤(医薬組成物)として、あるいは(2)一般式(I)の化合物と催吐作用を有する薬物とを別個に製剤化されたものを別々にあるいは同時に使用されうる。本剤の投与量は患者の症状や年齢、体重、投与方法に応じて適宜選択されるが、成人に対する有効成分は1日0.1μgから100g好ましくは1μgから1gであり、特に10μgから100mgであり、それぞれ1回または数回に分けて投与することができる。
本剤を悪心・嘔吐の治療または予防薬として用いるときに、嘔吐の軽減、嘔吐の予防、制吐作用の増強の目的として、自律神経応答阻害剤、抗ドーパミン作用剤、セロトニン拮抗剤〔例、オンダンセトロン(Ondansetron(Zofran))またはその徐放性製剤(ゾフラン ジディス(Zofran Zydis)),グラニセトロン(granisetron(Kytril)),アザセトロン(azasetron(Serotone)),ラモセトロン(ramosetron(Nasea))、メトクロプラミド(metoclopramide(Primperan))またはその徐放性製剤(プラミジン(Pramidin)),トロピセトロン(tropisetron(Novoban)),モサプリド(Mosapride(Gasmotin)),およびドラセトロン(Dolasetron(Anemet))等。その他、パロノセトロン(palonosetron(RS−42358−197)),イタセトロン(Itasetron(U−98079A)),インジセトロン(Indisetron(N−3389)),KAE−393,R−ザコプリド(SL−920241),レリセトロン(F−0930−RS),E−3620,Ro−93777等〕、ヒスタミン拮抗剤、副交感神経抑制剤、制吐剤(例、メトピマジン、トリメトベンザミド、塩酸ベンズキナミン、塩酸ジフェニドールなど)、糖質ステロイド〔例、酢酸コルチゾン(Cortone),ヒドロコルチゾン(Cortril,Hydrocorton)またはそのリン酸ナトリウム塩(Hydrocortisone soluble)、デキサメタゾン(Corson,decaderon、Decaderon S)またはその酢酸塩(デカドロンA水性懸濁注射液など)、リン酸ナトリウム塩(Decadron、デカドロン注射液、デカドロンS)もしくは硫酸ナトリウム塩(デキサ・シェロソン注、デキサ・シェロソン注B),ベタメタゾン(Rinderon,Betonelan)またはそのリン酸ナトリウム塩(Rinderon)もしくは酢酸塩(リンデロン懸濁)、プレドニゾロン(Predonine、プレドニゾロン錠など)またはその酢酸塩(Predonine solubie)もしくはリン酸ナトリウム塩(ドージロン注)、酢酸ブチル塩(コーデルコートン)もしくはコハク酸ナトリウム塩(水溶性プレドニン),メチルプレドニゾロン(Medrol)またはその酢酸塩(Depo−Medrol)もしくはコハク酸ナトリウム塩(Sol−Medrol)、酢酸トリアムシノロン(Kenacort)、その他のグルココルチコイド活性を持つステロイドなどの副腎皮質ステロイドまたはその塩〕、クロールプロマジンなどの精神安定剤、トランキライザー等を併用されうる。特に、オンダンセトロンなどのセロトニン拮抗剤またはデキサメタゾン、その酢酸塩、リン酸ナトリウム塩もしくは硫酸ナトリウム塩などの糖質ステロイドを好ましく併用されうる。
また本剤は、一般式(I)の化合物に上記に記載したセロトニン拮抗剤などの併用薬とを含有する製剤(医薬組成物)として使用することができる。
さらに、また本剤は、(1)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物およびセロトニン拮抗剤とを含有する製剤(医薬組成物)、(2)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物および糖質ステロイドとを含有する製剤(医薬組成物)、(3)一般式(I)の化合物、催吐作用を有する薬物、セロトニン拮抗剤および糖質ステロイドとを含有する製剤(医薬組成物)として使用することができる。
本発明の医薬を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、催吐作用を有する薬物を先に投与し、嘔吐発症前もしくは発症後に一般式(I)の化合物を投与してもよいし、一般式(I)の化合物を先に投与し、その後で催吐作用を有する薬物を投与してもよい。両薬物を時間をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、催吐作用を有する薬物を先に投与する場合、催吐作用を有する化合物を投与した後1分−3日以内、好ましくは10分−1日以内、より好ましくは15分−1時間以内に一般式(I)の化合物を投与する方法が挙げられる。また一般式(I)の化合物を先に投与する場合、一般式(I)の化合物を投与した後、1分−1日以内、好ましくは10分−6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に催吐作用を有する化合物を投与する方法が挙げられる。本発明の医薬にセロトニン拮抗剤または糖質ステロイドを組み合わせて併用する場合、セロトニン拮抗剤または糖質ステロイドは一般式(I)の化合物からなる医薬と同時期に投与してもよいが、異なる時期に投与してもよい。これらの薬物を時間をおいて投与する場合、例えば催吐作用を有する薬物を先に投与する場合、催吐作用を有する化合物を投与した後、1分−3日以内、好ましくは10分−1日以内、より好ましくは15分−1時間以内に投与する方法が挙げられる。
以下に、参考例および実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
参考例1
NTI(Naltrindole,1)の製造:
ナルトレキソン塩酸塩(150g)をエタノール(2.5L)に縣濁し、フェニルヒドラジン(45.1g)、メタンスルホン酸(382g)を加え、2時間加熱還流した。室温まで冷却し、一夜放置したところ固体が析出した。この固体を濾取し、少量のエタノールで洗浄した(粗収量156.87g,77%)。この粗生成物をメタノール(4.3L)に溶解し、約3Lにまで濃縮した後、室温で晶析した(104.45g,52%)。母液から2晶(33.92g,17%)、3晶(9.10g,4.5%)を取り、計73%の収率で目的物を得た。λmax225,282,EIMS m/z 414(M+)。
参考例2
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−7’−メチルスルフィニル−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン高極性成分・メタンスルホン酸塩(化合物2)の製造:
WO 9407896の実施例16に記載の方法で製造した。
参考例3
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−1’,7’−トリメチレン−5’−フルオロ−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物3)の製造:
WO 9711948の実施例10に記載の方法で製造した。
参考例4
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6’,7’−シクロヘキセノ−1’−メチル−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物4)の製造:
Heterocycles.45,2109,(1997).に記載の方法で製造した。
参考例5
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6,7−2’,3’−キノリノモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物5)の製造:
WO 9843977の参考例1に記載の方法で製造した。
参考例6
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6,7−2’,3’−(4’−メチルキノリノ)モルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物6)の製造:
WO 9843977の実施例19に記載の方法で製造した。
参考例7
7−ベンジリデン−17−(シクロプロピルメチル)−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6−オキソモルヒナン(化合物7)の製造:
WO 9321188実施例1に記載の方法で製造した。
参考例1
NTI(Naltrindole,1)の製造:
ナルトレキソン塩酸塩(150g)をエタノール(2.5L)に縣濁し、フェニルヒドラジン(45.1g)、メタンスルホン酸(382g)を加え、2時間加熱還流した。室温まで冷却し、一夜放置したところ固体が析出した。この固体を濾取し、少量のエタノールで洗浄した(粗収量156.87g,77%)。この粗生成物をメタノール(4.3L)に溶解し、約3Lにまで濃縮した後、室温で晶析した(104.45g,52%)。母液から2晶(33.92g,17%)、3晶(9.10g,4.5%)を取り、計73%の収率で目的物を得た。λmax225,282,EIMS m/z 414(M+)。
参考例2
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−7’−メチルスルフィニル−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン高極性成分・メタンスルホン酸塩(化合物2)の製造:
WO 9407896の実施例16に記載の方法で製造した。
参考例3
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−1’,7’−トリメチレン−5’−フルオロ−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物3)の製造:
WO 9711948の実施例10に記載の方法で製造した。
参考例4
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6’,7’−シクロヘキセノ−1’−メチル−6,7−2’,3’−インドロモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物4)の製造:
Heterocycles.45,2109,(1997).に記載の方法で製造した。
参考例5
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6,7−2’,3’−キノリノモルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物5)の製造:
WO 9843977の参考例1に記載の方法で製造した。
参考例6
17−(シクロプロピルメチル)−6,7−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6,7−2’,3’−(4’−メチルキノリノ)モルヒナン・メタンスルホン酸塩(化合物6)の製造:
WO 9843977の実施例19に記載の方法で製造した。
参考例7
7−ベンジリデン−17−(シクロプロピルメチル)−4,5α−エポキシ−3,14β−ジヒドロキシ−6−オキソモルヒナン(化合物7)の製造:
WO 9321188実施例1に記載の方法で製造した。
モルヒネ誘発嘔気・嘔吐に対するNTIの抑制効果:
実験動物には雄性フェレットを用いた。嘔気および嘔吐の発現回数は、モルヒネを投与直後から1時間、目視観察により測定した。
雄性フェレットにモルヒネ(0.1−3mg/kg)を皮下投与すると、特に低用量側において顕著に嘔気および嘔吐を誘発した。次にモルヒネ(0.6mg/kg)の嘔気および嘔吐誘発作用に対する、NTI(5mg/kg)の30分前皮下投与の効果を検討した。NTIによる、モルヒネ誘発嘔気・嘔吐の抑制効果を図1,2に示す。
実験動物には雄性フェレットを用いた。嘔気および嘔吐の発現回数は、モルヒネを投与直後から1時間、目視観察により測定した。
雄性フェレットにモルヒネ(0.1−3mg/kg)を皮下投与すると、特に低用量側において顕著に嘔気および嘔吐を誘発した。次にモルヒネ(0.6mg/kg)の嘔気および嘔吐誘発作用に対する、NTI(5mg/kg)の30分前皮下投与の効果を検討した。NTIによる、モルヒネ誘発嘔気・嘔吐の抑制効果を図1,2に示す。
Claims (6)
- 一般式(I)
[式中R1は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数5から7のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数3から7のアルケニル、フラニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)、またはチオフェニルアルキル(ただしアルキル部の炭素は1から5である)を表し、R2、R3は相互に独立して水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数3から5のアルケニルオキシ、炭素数7から16のアラルキルオキシ、炭素数7から16のアリールアルケニルオキシ、炭素数2から6のアルカノイロキシ、炭素数4から6のアルケノイロキシ、炭素数7から16のアリールアルカノイロキシ、または炭素数2から10のアルキルオキシアルコキシを表し、R4、R5は結合して−O−、−S−、−CH2−を表すか、相互に独立して、R4が水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、または炭素数2から6のアルカノイロキシを、R5が水素を表し、R6は、水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から6のアルケニル、炭素数7から16のアリールアルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、炭素数2から12のアルコキシアルキル、COOH、炭素数2から6のアルコキシカルボニルを表し、−Q−は、
(ここでXは酸素、硫黄、CH=CHまたはNR7(R7は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数3から5のアルケニル、炭素数7から13のアリールカルボニル、炭素数1から5のアルキルスルホニル、炭素数6から12のアリールスルホニル、炭素数7から13のアラルキルスルホニル、炭素数7から16のアラルキル、炭素数7から16のアリールアルケニル、または炭素数2から6のアルカノイルを表す)、YはNまたはCH、Zは2から5の炭素原子よりなる架橋(ただし、そのうち1以上の炭素が窒素、酸素、硫黄で置き換わっていてもよい)を表す(ただし、該骨格炭素2から3を含む、炭素数5から12の芳香環またはヘテロ芳香環、炭素数5から9のシクロアルキル環が縮合していてもよく)、またフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル、ヒドロキシ、オキソ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、炭素数1から5のヒドロキシアルキル、イソチオシアナト、SR8、SOR8、SOOR8、(CH2)rOR8、(CH2)rCOOR8、SOONR9R10、CONR9R10、(CH2)rNR9R10、(CH2)rN(R9)COR10(ここでrは0から5の整数を表し、R8は炭素数1から5のアルキルを表し、R9、R10は互いに独立に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数4から7のシクロアルキルアルキルを表す)の中から選ばれる1以上の置換基により置換されていてもよい)]
で示されるモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩を有効成分とする悪心・嘔吐の治療または予防剤。 - 一般式(I)において、R4、R5が結合して−O−である、請求項4の悪心・嘔吐の治療または予防剤。
- 治療または予防の対象がオピオイドμアゴニスト作用を有する化合物により誘発される悪心・嘔吐である請求項1乃至4記載の悪心・嘔吐の治療または予防剤。
- オピオイドμアゴニスト作用を有する化合物がモルヒネであることを特徴とする請求項5記載の悪心・嘔吐の治療または予防剤。
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