JPWO2004006873A1 - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
細孔容積が実質的にゼロである球状無孔質粒子を含んでなり、暈かし効果を有する化粧料を提供する。本化粧料は、0.1〜70重量%の球状無孔質粒子、液状成分、及び残部が該球状無孔質粒子以外の他の固形成分からなる化粧料であって、前記球状無孔質粒子が、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなる。
Description
本発明は、細孔容積が実質的にゼロである球状無孔質粒子を含んでなる、暈かし効果を有する化粧料に関するものである。
従来から、皮膚に塗布する際の粒子の転がりを利用して化粧料に滑らかな感触を付与するために球状粒子が用いられている。本願出願人は日本特公平4−25208号公報において、球状酸化チタン等の無機化合物粒子を配合した化粧料を、また、日本特公平3−43202公報において、球状シリカ粒子を配合した化粧料を提案している。
さらに、日本特開昭54−140736号公報では特定粒径の微細球状シリカゲルを配合したメーキャップ化粧料、日本特開昭54−55739号公報では特定粒径の球状無水珪酸を配合した固型粉おしろい等が提案されている。また、日本特開平7−145021号公報等には、着色顔料の発色性の改良を目的として無機顔料を無機質多孔性壁物質で包接した着色球状粒子を配合した化粧料が開示されている。あるいは、皮脂吸収性や脱臭効果を付与するために多孔質のシリカ粒子を配合した化粧料も知られている。
しかしながら、前記した球状粒子を配合した化粧料では、滑らかな感触等は得られるものの、小皺等の皮膚の欠点を暈かして目立たなくすることができなかった。また、化粧感が強すぎる等の問題点も残されていた。
一方、小皺等の皮膚の欠点を隠したり暈かすための化粧料として、鱗片状基材を配合した化粧料が知られている。例えば、国際公開WO92/03119号公報には、鱗片状基材の表面にサブミクロンの球状シリカを付着させて光を散乱させることにより下地を暈かす効果を有する複合粉体を配合した化粧料が開示されている。また、国際公開WO99/49834号公報には、鱗片状基材表面に屈折率が互いに異なる2種以上の無機酸化物が屈折率の高いものから順次積層した無機複合粉体を配合したカバー力と透明感のある化粧料が開示されている。しかしながら、このような鱗片状基材を配合した化粧料からは、当然に、球状粒子を配合した化粧料のような滑らかな感触が得られない。
本願出願人は先に、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で完全に被覆することにより、低屈折率の複合酸化物微粒子が得られることを提案している(日本特開平7−133105号公報)。しかしながら、得られる粒子の粒子径が小さく、化粧料に用いた場合、充分な滑性、滑らかな感触が得られなかった。
本発明者等は、日本特開2002−160907号公報において、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなる球状多孔質粒子は屈折率が低く、このような球状多孔質粒子を高級滑性フィラーとして化粧料に用いれば、非常に軽く、ソフトで伸びのよいファンデーションが得られることを開示している。
さらに、日本特開昭54−140736号公報では特定粒径の微細球状シリカゲルを配合したメーキャップ化粧料、日本特開昭54−55739号公報では特定粒径の球状無水珪酸を配合した固型粉おしろい等が提案されている。また、日本特開平7−145021号公報等には、着色顔料の発色性の改良を目的として無機顔料を無機質多孔性壁物質で包接した着色球状粒子を配合した化粧料が開示されている。あるいは、皮脂吸収性や脱臭効果を付与するために多孔質のシリカ粒子を配合した化粧料も知られている。
しかしながら、前記した球状粒子を配合した化粧料では、滑らかな感触等は得られるものの、小皺等の皮膚の欠点を暈かして目立たなくすることができなかった。また、化粧感が強すぎる等の問題点も残されていた。
一方、小皺等の皮膚の欠点を隠したり暈かすための化粧料として、鱗片状基材を配合した化粧料が知られている。例えば、国際公開WO92/03119号公報には、鱗片状基材の表面にサブミクロンの球状シリカを付着させて光を散乱させることにより下地を暈かす効果を有する複合粉体を配合した化粧料が開示されている。また、国際公開WO99/49834号公報には、鱗片状基材表面に屈折率が互いに異なる2種以上の無機酸化物が屈折率の高いものから順次積層した無機複合粉体を配合したカバー力と透明感のある化粧料が開示されている。しかしながら、このような鱗片状基材を配合した化粧料からは、当然に、球状粒子を配合した化粧料のような滑らかな感触が得られない。
本願出願人は先に、多孔性の無機酸化物微粒子の表面をシリカ等で完全に被覆することにより、低屈折率の複合酸化物微粒子が得られることを提案している(日本特開平7−133105号公報)。しかしながら、得られる粒子の粒子径が小さく、化粧料に用いた場合、充分な滑性、滑らかな感触が得られなかった。
本発明者等は、日本特開2002−160907号公報において、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなる球状多孔質粒子は屈折率が低く、このような球状多孔質粒子を高級滑性フィラーとして化粧料に用いれば、非常に軽く、ソフトで伸びのよいファンデーションが得られることを開示している。
本発明者等は、無機酸化物微粒子集合体をシリカで被覆した粒子を用いた化粧料について鋭意検討した結果、このような粒子の中でもシリカ被覆層を緻密にした球状無孔質粒子を用いた化粧料は、滑らかな感触が得られ、かつ小皺等の皮膚の欠点を暈かして目立たなくすることができることを見出して本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、細孔容積が実質的にゼロである球状無孔質粒子を含んでなる暈かし効果を有する化粧料を提供することを目的としている。さらに詳しくは、前記球状無孔質粒子を含んでいるために、皮膚に塗布した際に感触が滑らかであるとともに小皺等の皮膚の欠点を暈かして目立たなくすることができ、かつ、化粧感を抑制することができる化粧料を提供することを目的としている。
本発明に係る化粧料は、0.1〜70重量%の球状無孔質粒子、液状成分、及び残部が該球状無孔質粒子以外の他の固形成分からなる化粧料において、前記球状無孔質粒子が、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなることを特徴とするものである。
前記液状成分は10重量%以上含有されることが好ましい。
前記無孔質粒子の屈折率が1.10〜1.42の範囲にあり、粒子密度が1〜2g/ccの範囲にあることが好ましい。
前記シリカ系層の厚さ(TS)が0.002〜25μmの範囲にあり、該シリカ系層の厚さ(TS)と球状無孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)が0.001〜0.25の範囲にあることが好ましい。
前記無孔質粒子は下記工程(a)〜工程(e)によって得られた球状無孔質粒子であることが好ましい。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液、または所望により無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程
本発明に係る前記化粧料の製造方法は、下記工程(a)〜工程(e)によって球状無孔質粒子を得、これを液状成分に配合することからなる。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程
前記工程(a)において、前記無機酸化物微粒子と共に、無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製することが好ましい。
即ち、本発明は、細孔容積が実質的にゼロである球状無孔質粒子を含んでなる暈かし効果を有する化粧料を提供することを目的としている。さらに詳しくは、前記球状無孔質粒子を含んでいるために、皮膚に塗布した際に感触が滑らかであるとともに小皺等の皮膚の欠点を暈かして目立たなくすることができ、かつ、化粧感を抑制することができる化粧料を提供することを目的としている。
本発明に係る化粧料は、0.1〜70重量%の球状無孔質粒子、液状成分、及び残部が該球状無孔質粒子以外の他の固形成分からなる化粧料において、前記球状無孔質粒子が、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなることを特徴とするものである。
前記液状成分は10重量%以上含有されることが好ましい。
前記無孔質粒子の屈折率が1.10〜1.42の範囲にあり、粒子密度が1〜2g/ccの範囲にあることが好ましい。
前記シリカ系層の厚さ(TS)が0.002〜25μmの範囲にあり、該シリカ系層の厚さ(TS)と球状無孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)が0.001〜0.25の範囲にあることが好ましい。
前記無孔質粒子は下記工程(a)〜工程(e)によって得られた球状無孔質粒子であることが好ましい。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液、または所望により無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程
本発明に係る前記化粧料の製造方法は、下記工程(a)〜工程(e)によって球状無孔質粒子を得、これを液状成分に配合することからなる。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程
前記工程(a)において、前記無機酸化物微粒子と共に、無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製することが好ましい。
本発明に係る化粧料の好適な実施形態を説明するに当たり、先ず、球状無孔質粒子を説明する。
〔球状無孔質粒子〕
本発明に用いる球状無孔質粒子は、無機酸化物微粒子集合体をシリカ系層によって被覆したものであり、無機酸化物微粒子同士の間には空隙があり細孔が形成される。
無機酸化物微粒子は、平均粒子径が2〜250nmの範囲にあることが必要であるが、その他の特別の制約はなく従来公知の無機酸化物微粒子を用いることができる。具体的には、シリカ、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等のシリカ系無機酸化物微粒子が挙げられる。特に本願出願人の出願による特開平5−132309号公報等に開示したシリカゾルなどの酸化物ゾルは真球状の無機酸化物微粒子であることから好ましい。さらに、特開平10−45403号公報に開示された有機基を含む複合酸化物微粒子も好適に用いることができる。また、本願出願人の出願による特開平7−133105号公報に開示された複合酸化物ゾルは粒子内部に空隙を有した粒子であるので、より低屈折率の球状無孔質粒子を得ることができるので好ましい。
前記無機酸化物微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、粒子径が小さ過ぎて無機酸化物微粒子の間隙による細孔容積が少なく(0.01cc/g以下)なり、粒子内部が緻密である通常の粒子と変わるところがなくなり、光の拡散・散乱効果が小さく、このため小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られない。また、得られる球状無孔質粒子の屈折率も1.42を越えることがあり、透明感が低下し、これを配合して得られる化粧料は自然な感じ(化粧感を抑制する効果)が得られ難い。平均粒子径が250nmを越えると、細孔容積は多くなるものの、微粒子同士の結合力が弱く、無機酸化物微粒子の集合体が得難く、このため本発明の効果を奏する球状無孔質粒子が得られないことがある。前記無機酸化物微粒子の好ましい平均粒子径は5〜100nmの範囲である。
無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径は1〜100μm、さらには2〜50μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が100μmを越えると、粒子径分布が不均一になったり、形状がいびつで強度の低い粒子が増加して好ましくない。平均粒子径が1μm未満の集合体は得ることが困難である。
前記無機酸化物微粒子集合体は0.01〜1.2cc/gの範囲の細孔容積を有していることが好ましい。細孔容積が0.01cc/g未満の場合には、期待される低屈折率効果が得られ難いことに加え、前記した光の散乱が小さいために小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られない。細孔容積が1.2cc/gを越えると、集合体の強度が不充分となり、シリカ系被覆層を形成、ひいては球状無孔質粒子を得ることが困難となる。
細孔容積が前記範囲にあると、球状無孔質粒子内に進入した光が、空隙である空気層を通って無機酸化物粒子に当たり、無機酸化物微粒子による反射と透過が繰り返され、このため光が散乱され、小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られる。細孔容積の好ましい範囲は、0.05〜0.8cc/gである。なお、当該細孔容積は、窒素吸着法(液体窒素温度、相対圧0.6での窒素吸着量)によって求めることができる。
このような無機酸化物微粒子集合体の製造方法としては、従来公知の方法を採用することができ、例えば、マイクロカプセル法、乳化法、オイル法、噴霧法などが挙げられる。中でも本願出願人の出願による特公平3−43201号公報、特公平2−61406号公報等に開示した真球状微粒子粉末の製造方法は、出発無機酸化物微粒子が球状で無い場合であっても真球状の無機酸化物微粒子集合体が得られ、製造工程が複雑でなく経済性にも優れている。この好ましい製造方法については後述する。
無機酸化物微粒子集合体を被覆するシリカ系層には、シリカのみからなる層(シリカ単独層)と、シリカを主成分としシリカ(SiO2)以外の成分としてAl2O3、B2O3、MgO、P2O5、Sb2O3、MoO3、ZnO2、WO3等の無機酸化物の1種または2種以上からなる被覆層とを含む。このときシリカとシリカ以外の無機酸化物の添加割合は、シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOXで表したときの重量比MOX/SiO2が0.2以下であることが好ましい。重量比MOX/SiO2が0.2を越えると緻密で均一な被覆層を形成し難い。なお、本願の被覆層による被覆効果とは、目的とする球状無孔質粒子が内部に前記した空隙を保持することができ、低屈折率特性を発現できる効果をいう。
上記シリカ系層の厚さ(TS)は0.002〜25μm、特に0.01〜5μmの範囲にあることが好ましい。厚さ(TS)が0.002μm未満の場合は、前記被覆効果を発現できる被覆層となりにくい。即ち、使用に際して溶媒等が粒子内部に容易に拡散して低屈折率効果を発現できないことがあるので好ましくない。厚さ(TS)が25μmを越えると、球状無孔質粒子の粒子径に対して被覆層が厚すぎて、空隙の容積割合が低下し、前記した光の散乱効果や低屈折率効果を発現し難い。このため、シリカ系層の厚さ(TS)と球状多孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)が0.001〜0.25、特に0.01〜0.2の範囲にあることが好ましい。
シリカ系層の厚さ(TS)は球状無孔質粒子を粉砕し、粒子の破断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM)を撮影し、粒子20個について被覆層部の厚さを測定し、この平均値として求めることができる。なお、前記集合体および球状無孔質粒子の平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製:CAPA−700)によって測定することができる。
このようなシリカ系被覆層の形成方法は、前記した範囲にある被覆層が形成できれば特に限定されない。緻密で均一な被覆層を形成する方法としては、例えば後述するように、無機酸化物微粒子集合体の分散液中にシリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体の外表面に沈着させる方法、あるいは、加水分解性の有機珪素化合物を酸またはアルカリ触媒を用いて加水分解し、加水分解物を集合体の外表面に沈着させる方法が好ましい。また、必要に応じて、珪酸液あるいは有機珪素化合物と共に前記したシリカ以外の無機酸化物の前駆体無機化合物塩を添加することによってシリカを主成分とし、シリカ以外の無機酸化物を含むシリカ系被覆層を形成することもできる。
前記無機酸化物微粒子集合体は、前記無機酸化物微粒子の前駆体無機化合物塩を中和あるいは加水分解して得られるヒドロゲルに由来する乾燥ゲルおよび/またはキセロゲル(以下、ゲル成分ということもある。)を含んでいてもよい。これらのゲル成分としては、四塩化珪素を気相熱分解して得られるシリカのキセロゲルであるアエロジルや、珪酸塩を加水分解して得たシリカヒドロゲルを加熱焼成して得られるシリカのキセロゲルであるホワイトカーボン等を具体的に挙げることができる。
上記ゲル成分の平均粒子径は、10〜500nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が500nmを越えると粒子強度が低下したり、シリカ系層の形成が難しくなり、平均粒子径が10nm未満の場合は、集合体に空隙を増加させる効果が充分に現れない。
ゲル成分の配合割合は、ゲル成分を酸化物MOGで表し、無機酸化物微粒子を酸化物MOSで表したときの重量比MOG/MOSが5/95〜90/10、特に、20/80〜70/30の範囲にあることが好ましい。重量比MOG/MOSが5/90未満の場合はゲル成分を用いて空隙を増加させる効果が不充分となり、重量比MOG/MOsが90/10を越えると粒子強度が低下することがある。
前記球状無孔質粒子の屈折率は1.10〜1.42、特に1.20〜1.40の範囲にあることが好ましい。球状無孔質粒子の屈折率が1.10未満のものは得ることが困難であり、屈折率が1.42を越えると球状無孔質粒子自体の透明感が低下するとともにこれを配合して得られる化粧料は透明性に欠け、化粧感が強くなる(ナチュラル感に欠けるようになる)。球状多孔質粒子の屈折率は、先ずJIS Z 8807によって粒子密度を測定し、得られた粒子密度から計算により屈折率を求める。
球状無孔質粒子の粒子密度は1〜2g/ccの範囲にあることが好ましい。粒子密度が1g/cc未満のものは得ることが困難であると共に、粒子密度が2g/ccを越えると球状無孔質粒子自体の透明感が低下するとともにこれを配合して得られる化粧料は透明性に欠け、化粧感が強くなるからである。
〔球状無孔質粒子の製造〕
続いて、上記球状無孔質粒子の好ましい製造方法を工程順に説明する。
工程(a)無機酸化物微粒子集合体の調製
無機酸化物微粒子のコロイド液、または、必要に応じて前記ヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する。
該コロイド液としてはシリカ、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等の無機酸化物微粒子が水または有機溶媒中に分散したゾルを用いることができる。該コロイド液の濃度は前記ゲル成分を含んでいてもいなくても、酸化物換算で5〜60重量%、特に、10〜50重量%の範囲にあることが好ましい。コロイド液の濃度が5重量%未満の場合は、集合体が得られ難く、得られたとしても粒子径が1〜100μmの範囲にある大きな粒子が得難くなるので好ましくない。コロイド液の濃度が60重量%を越えると、コロイド液が不安定になり球状の集合体が得難くなる。また、後述する噴霧乾燥を連続的に行えず、集合体の収率が低下する。
前記コロイド液の噴霧乾燥方法としては、前記した集合体が得られれば特に制限はなく、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法など従来公知の方法を採用することができる。
このときの乾燥温度は、コロイド液の濃度、処理速度等によっても異なるが、40〜150℃、特に、50〜120℃の範囲にあることが好ましい。乾燥温度が40℃未満では乾燥が不充分となり、コロイド液が噴霧乾燥装置の器壁に付着して収率が低下し易く、乾燥温度が150℃を越えると乾燥速度が速すぎてリンゴ様のくぼみを有する粒子が得られたり、ドーナツ状の粒子となり、真球状の集合体が得にくくなる。
工程(b)無機酸化物微粒子集合体の加熱処理
工程(a)で得られた無機酸化物微粒子集合体は、無機酸化物微粒子同士またはゲル成分との結合力を高めるために、150〜600℃の温度範囲で加熱処理する。加熱処理温度が150℃未満では結合力の向上効果が認められず、600℃を越えると無機酸化物微粒子集合体が収縮するおそれがあり、最終的に得られる球状無孔質粒子の空隙が小さくなり、好ましくない。
工程(c)無機酸化物微粒子集合体分散液の調製
工程(b)で得られた無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させてその分散液を調製する。
有機溶媒としては、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの1価アルコール、エチレングリコール等の多価アルコール等を用いることができる。
分散液の濃度は、無機酸化物微粒子集合体を酸化物に換算した濃度で0.1〜40重量%、特に0.5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.1重量%未満の場合は、生産性が低く、細孔容積の大きな球状無孔質粒子が得られ難くなる。他方、濃度が40重量%を越えると次の工程(d)において集合体同士が凝集し易くなるので好ましくない。
工程(d)シリカ系被覆層の形成
工程(d)では、前記集合体分散液に酸またはアルカリ水溶液と、次の化学式(1)で表される有機珪素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加して、集合体の外表面をシリカ系層で被覆する。
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
このような有機珪素化合物としては、具体的に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
球状無孔質粒子を配合する化粧料として、有機溶媒に分散させて用いたり、オイル成分に配合して用いる場合には、上記有機珪素化合物でnが1〜3の化合物、フッ素置換アルキル基含有化合物を用いることにより、有機溶媒への分散性がよく、有機樹脂との親和性の高い球状無孔質粒子が得られる。
なお、有機珪素化合物でnが0の化合物はそのまま用いることができるが、nが1〜3の化合物は親水性に乏しいので、予め加水分解しておくことにより、反応系に均一に混合できるようにすることが好ましい。加水分解には、これら有機珪素化合物の加水分解法として周知の方法を採用することができる。加水分解触媒として、アルカリ金属の水酸化物や、アンモニア水、アミン等の塩基性のものを用いた場合、加水分解後これらの塩基性触媒を除去して、酸性溶液にして用いることもできる。また、有機酸や無機酸などの酸性触媒を用いて加水分解物を調製した場合、加水分解後、イオン交換樹脂等によって酸性触媒を除去することが好ましい。なお、得られた有機珪素化合物の加水分解物は、水溶液の形態で使用することが望ましい。ここで水溶液とは加水分解物がゲルとして白濁した状態になく透明性を有している状態を意味する。
また、上記有機珪素化合物以外に、シリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を用いることができる。集合体粒子の分散媒が水単独、または有機溶媒に対する水の比率が高い場合には、このような珪酸液による被覆処理も可能である。珪酸液を用いる場合には、分散液中に珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体粒子の外表面に沈着させる。
珪酸液としては、珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理すること等によって、アルカリを除去して得られる珪酸液を用いることができ、特に、pH2〜pH4、SiO2濃度が約7重量%以下の酸性珪酸液が好ましい。
上記有機珪素化合物および/またはその部分加水分解物あるいは珪酸液と共に、前述したシリカ以外の無機酸化物の前駆体金属塩を添加してシリカとシリカ以外の無機酸化物とからなるシリカ系層を形成することもできる。
シリカ以外の無機酸化物の原料として、アルカリ可溶の無機化合物を用いることが好ましく、前記した金属または非金属のオキソ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩を挙げることができ、より具体的には、アルミン酸ナトリウム、四硼酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等が適当である。
このようなシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を含むシリカ源の添加量は、無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径および空隙率を考慮し、前記(TS)/(PD)が0.001〜0.25の範囲となり、シリカ系層の厚さ(TS)が0.002〜25μmの範囲となるようにすることが好ましい。
例えば、平均粒子径が100μmで細孔容積が0.3cc/gの無機酸化物微粒子集合体100gの外表面に厚さ2μmの被覆層を形成するのに必要な酸化物量を計算によって求めると、シリカ(または、シリカとシリカ以外の無機酸化物)として約12gとなり、これに相当するシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を添加すればよい。なお、ここではシリカ以外の無機酸化物の含有量が少ないため被覆層の密度はシリカと同じ(d=2.2)として計算した。
シリカ系層で被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液は、限外濾過等の公知の洗浄方法により洗浄することができる。この場合、予め分散液中のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよびアンモニウムイオン等の一部をイオン交換樹脂などで除去した後に限外濾過してもよい。
工程(e)
工程(d)で得られたシリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、することにより無機酸化物微粒子集合体を被覆しているシリカ系層を緻密化することができる。即ち、シリカ系層の細孔を減少あるいは消失させることにより、球状無孔質粒子の内部空隙には、溶媒(前者A)および/または気体(後者B)が残留することになる。
水熱処理(A)は、シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、必要に応じてアルカリ水溶液を添加して分散液をpHが8〜13の範囲に調整し、加熱処理することにより行われる。このときの加熱処理温度は、特に100〜300℃の範囲が好ましい。加熱処理に際しては、分散液の濃度を予め希釈して、あるいは濃縮して処理することもできる。また、この後、水熱処理した分散液の洗浄を行ってもよく、最後に、上記水熱処理した分散液から粒子を濾過分離し、乾燥して第1の球状無孔質粒子を得る。この第1の球状無孔質粒子は、シリカ系層が緻密化されているので、例えば、前記した窒素吸着法(液体窒素温度、相対圧0.6での窒素吸着量)によって細孔容積を測定しても細孔容積は実質的にゼロとなる。このため本発明に用いる第1の球状無孔質粒子は内部に細孔を有するものの実質的に無孔質(0.02ml/g未満)である低屈折率の粒子ということができる。
工程(B)では、シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥して内部の分散媒も除去した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理(焼成処理)することにより第2の球状無孔質粒子を得る。この場合は高温での加熱処理によりシリカ系層の細孔が消失して緻密化し、第1の球状無孔質粒子と同様の意味で内部に細孔を有するものの実質的に無孔質である低屈折率の粒子ということができる。加熱処理温度が400℃未満では、シリカ系層の細孔を完全に閉塞して緻密化することができない。一方、加熱処理温度が1200℃を越えると球状無孔質粒子が互いに融着し易く、球状を保持し難い。
第2の球状無孔質粒子は、空隙に分散媒が存在しないために粒子の屈折率は極めて低い。従って、第2の球状無孔質粒子を配合して得られる化粧料を使用すると、前記した暈かす効果と同時により透明感があり、自然な仕上がりとなる。
〔化粧料〕
本発明に係る化粧料は、前記球状無孔質粒子の配合量が0.1〜70重量%の範囲にあり、特に1〜40重量%の範囲にあることが好ましい。球状無孔質粒子の配合量が0.1重量%未満では、滑性、皮膚の欠点を暈かす効果や透明感など球状無孔質粒子の配合効果が得られず、70重量%を越えると本来化粧料に求められる着色性、油分感等が損なわれることがある。
これら化粧料の透明性は、配合される水、油成分等の種類によって影響を受ける。例えば、屈折率1.39のシリコーン系油剤に、屈折率1.39の球状無孔質粒子を配合すると透明感の高い化粧料が得られる。即ち、液状成分と球状無孔質粒子の屈折率の差が小さいほど粒子表面での光の反射率が低下し透明感を増すことになる。逆に、屈折率の差が大きくなるとスリガラス状の曇り感が得られる。このようなことから、透明感を重視する化粧料では、球状無孔質粒子の屈折率と他の配合剤の屈折率との差は0.04以下、さらには0.02以下、特に0.01以下とすることが好ましい。
なお、本発明の球状無孔質粒子を化粧料に配合するに際し、その表面をシリコーン、フッ素化合物、金属石鹸類で処理しても良い。
本発明の化粧料は、通常、化粧料に配合されることのある成分、例えば、オリーブ油、ナタネ油、牛脂等の油脂類、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ等のロウ類、パラフィン、スクワラン、合成及び植物性スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、マイクロクリスタリンワックス、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、ステアリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、α−ヒドロキシ酸等の脂肪酸類、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、エタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等のアルコール類、アルキルグリセリルエーテル類、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、オレイン酸エチル、ラウリル酸セチル、オレイン酸デシル等のエステル類、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール類、ソルビトール、ブドウ糖、ショ糖、トレハロース等の糖類、メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーン油、各種変性シリコーン油、環状ジメチルシリコン油等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等のフッ素油、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸、グアーガム、アルブミン、プルラン、カルボキシビニルポリマー、セルロース及びその誘導体、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の各種高分子、アニオン、カチオン、ノニアオン系各種界面活性剤類、動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド類、ビタミン類、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系、サリチル酸系、安息香酸エステル系、ウロカニン酸系、ベンゾフェノン系をはじめとした紫外線防御剤、殺菌・防腐剤、酸化防止剤、変性又は未変性の粘土鉱物、酢酸ブチル、アセトン、トルエンなどの溶剤、各種粒子径、粒子径分布及び形状の酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、シリカ、マイカ、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、硫酸バリウム、パール光沢を有する雲母チタン、及びそれらの複合物、各種有機顔染料、水、香料などの少なくとも1種を含んでいる。ここで、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機化合物はシリコン処理、フッ素処理、金属石鹸処理等の表面処理をして用いてもよい。
また樹脂粒子としてポリアクリル酸メチル、ナイロン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン等を含んでいてもよい。
さらに、美白効果を有する有効成分としてアルブチン、コウジ酸、ビタミンC、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、ジ−パルチミン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン酸誘導体、プラセンタエキス、イオウ、油溶性甘草エキス、クワエキス等の植物抽出液、リノール酸、リノレイン酸、乳酸、トラネキサム酸等を含むことができる。
肌荒れ改善効果を有する有効成分としてビタミンC、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、カフェー誘導体、リグナン、サポニン、レチノイン酸及びレチノイン酸構造類縁体、N−アセチルグルコサミン、α−ヒドロキシ酸等の抗老化効果を有する有効成分、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、混合異性化糖、トレハロース、プルラン等の糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン・キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の生体高分子類、アミノ酸、ベタイン、セラミド、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール及びその誘導体、ε−アミノ化プロン酸、グリチルリチン酸、各種ビタミン類等を含むことができる。
本発明の化粧料は、化粧品原料基準(発行:株式会社薬事日報社、平成12年12月25日)や、化粧品種別配合成分規格(監修:厚生省薬務局審査課、発行:株式会社薬事日報社、平成9年4月18日)等に収載されている成分は全て含有することが可能であり、またこれらに限定されるものでもない。
本化粧料は常法により製造することができ、粉末状、ケーキ状、ペンシル状、スティック状、液状、クリーム状などの各種形態で使用され、具体的には、ファンデーション、クリーム、乳液、アイシャドウ、化粧下地、ネイルエナメル、アイライナー、マスカラー、口紅、パックなどを包含する。
本発明に係る化粧料は、液状、クリーム状に限らず、粉末状、ケーキ状等であっても、液状成分を含む前記球状多孔質粒子を配合することにより暈かし効果と共に、透明感またはスリガラス状の曇り感が得られる。当該液状成分には、水をはじめ、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸、エステル油、パラフィン油、シリコーン油、シリコーン系ゲル、ワックス等の油分、エチルアルコール、プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリンなどのアルコール類、ムコ多糖類、コラーゲン類、PCA塩、乳酸塩などの保湿剤、ノニオン系、カチオン系アニオン系または両性の各種界面活性剤、アラビアガム、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン、エチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシビニルポリマー、酢酸エチル、アセトン、トルエンなどの溶剤、薬剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料などが挙げられる。
上記液状成分は、より高い透明感またはスリガラス状の曇り感を得るためには、化粧料中に10〜99.9重量%含まれ、特に20〜99重量%含まれていることが好ましい。
〔球状無孔質粒子〕
本発明に用いる球状無孔質粒子は、無機酸化物微粒子集合体をシリカ系層によって被覆したものであり、無機酸化物微粒子同士の間には空隙があり細孔が形成される。
無機酸化物微粒子は、平均粒子径が2〜250nmの範囲にあることが必要であるが、その他の特別の制約はなく従来公知の無機酸化物微粒子を用いることができる。具体的には、シリカ、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等のシリカ系無機酸化物微粒子が挙げられる。特に本願出願人の出願による特開平5−132309号公報等に開示したシリカゾルなどの酸化物ゾルは真球状の無機酸化物微粒子であることから好ましい。さらに、特開平10−45403号公報に開示された有機基を含む複合酸化物微粒子も好適に用いることができる。また、本願出願人の出願による特開平7−133105号公報に開示された複合酸化物ゾルは粒子内部に空隙を有した粒子であるので、より低屈折率の球状無孔質粒子を得ることができるので好ましい。
前記無機酸化物微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、粒子径が小さ過ぎて無機酸化物微粒子の間隙による細孔容積が少なく(0.01cc/g以下)なり、粒子内部が緻密である通常の粒子と変わるところがなくなり、光の拡散・散乱効果が小さく、このため小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られない。また、得られる球状無孔質粒子の屈折率も1.42を越えることがあり、透明感が低下し、これを配合して得られる化粧料は自然な感じ(化粧感を抑制する効果)が得られ難い。平均粒子径が250nmを越えると、細孔容積は多くなるものの、微粒子同士の結合力が弱く、無機酸化物微粒子の集合体が得難く、このため本発明の効果を奏する球状無孔質粒子が得られないことがある。前記無機酸化物微粒子の好ましい平均粒子径は5〜100nmの範囲である。
無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径は1〜100μm、さらには2〜50μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が100μmを越えると、粒子径分布が不均一になったり、形状がいびつで強度の低い粒子が増加して好ましくない。平均粒子径が1μm未満の集合体は得ることが困難である。
前記無機酸化物微粒子集合体は0.01〜1.2cc/gの範囲の細孔容積を有していることが好ましい。細孔容積が0.01cc/g未満の場合には、期待される低屈折率効果が得られ難いことに加え、前記した光の散乱が小さいために小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られない。細孔容積が1.2cc/gを越えると、集合体の強度が不充分となり、シリカ系被覆層を形成、ひいては球状無孔質粒子を得ることが困難となる。
細孔容積が前記範囲にあると、球状無孔質粒子内に進入した光が、空隙である空気層を通って無機酸化物粒子に当たり、無機酸化物微粒子による反射と透過が繰り返され、このため光が散乱され、小皺等皮膚の欠点を暈かす効果が得られる。細孔容積の好ましい範囲は、0.05〜0.8cc/gである。なお、当該細孔容積は、窒素吸着法(液体窒素温度、相対圧0.6での窒素吸着量)によって求めることができる。
このような無機酸化物微粒子集合体の製造方法としては、従来公知の方法を採用することができ、例えば、マイクロカプセル法、乳化法、オイル法、噴霧法などが挙げられる。中でも本願出願人の出願による特公平3−43201号公報、特公平2−61406号公報等に開示した真球状微粒子粉末の製造方法は、出発無機酸化物微粒子が球状で無い場合であっても真球状の無機酸化物微粒子集合体が得られ、製造工程が複雑でなく経済性にも優れている。この好ましい製造方法については後述する。
無機酸化物微粒子集合体を被覆するシリカ系層には、シリカのみからなる層(シリカ単独層)と、シリカを主成分としシリカ(SiO2)以外の成分としてAl2O3、B2O3、MgO、P2O5、Sb2O3、MoO3、ZnO2、WO3等の無機酸化物の1種または2種以上からなる被覆層とを含む。このときシリカとシリカ以外の無機酸化物の添加割合は、シリカをSiO2で表し、シリカ以外の無機酸化物をMOXで表したときの重量比MOX/SiO2が0.2以下であることが好ましい。重量比MOX/SiO2が0.2を越えると緻密で均一な被覆層を形成し難い。なお、本願の被覆層による被覆効果とは、目的とする球状無孔質粒子が内部に前記した空隙を保持することができ、低屈折率特性を発現できる効果をいう。
上記シリカ系層の厚さ(TS)は0.002〜25μm、特に0.01〜5μmの範囲にあることが好ましい。厚さ(TS)が0.002μm未満の場合は、前記被覆効果を発現できる被覆層となりにくい。即ち、使用に際して溶媒等が粒子内部に容易に拡散して低屈折率効果を発現できないことがあるので好ましくない。厚さ(TS)が25μmを越えると、球状無孔質粒子の粒子径に対して被覆層が厚すぎて、空隙の容積割合が低下し、前記した光の散乱効果や低屈折率効果を発現し難い。このため、シリカ系層の厚さ(TS)と球状多孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)が0.001〜0.25、特に0.01〜0.2の範囲にあることが好ましい。
シリカ系層の厚さ(TS)は球状無孔質粒子を粉砕し、粒子の破断面の透過型電子顕微鏡写真(TEM)を撮影し、粒子20個について被覆層部の厚さを測定し、この平均値として求めることができる。なお、前記集合体および球状無孔質粒子の平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製:CAPA−700)によって測定することができる。
このようなシリカ系被覆層の形成方法は、前記した範囲にある被覆層が形成できれば特に限定されない。緻密で均一な被覆層を形成する方法としては、例えば後述するように、無機酸化物微粒子集合体の分散液中にシリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体の外表面に沈着させる方法、あるいは、加水分解性の有機珪素化合物を酸またはアルカリ触媒を用いて加水分解し、加水分解物を集合体の外表面に沈着させる方法が好ましい。また、必要に応じて、珪酸液あるいは有機珪素化合物と共に前記したシリカ以外の無機酸化物の前駆体無機化合物塩を添加することによってシリカを主成分とし、シリカ以外の無機酸化物を含むシリカ系被覆層を形成することもできる。
前記無機酸化物微粒子集合体は、前記無機酸化物微粒子の前駆体無機化合物塩を中和あるいは加水分解して得られるヒドロゲルに由来する乾燥ゲルおよび/またはキセロゲル(以下、ゲル成分ということもある。)を含んでいてもよい。これらのゲル成分としては、四塩化珪素を気相熱分解して得られるシリカのキセロゲルであるアエロジルや、珪酸塩を加水分解して得たシリカヒドロゲルを加熱焼成して得られるシリカのキセロゲルであるホワイトカーボン等を具体的に挙げることができる。
上記ゲル成分の平均粒子径は、10〜500nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が500nmを越えると粒子強度が低下したり、シリカ系層の形成が難しくなり、平均粒子径が10nm未満の場合は、集合体に空隙を増加させる効果が充分に現れない。
ゲル成分の配合割合は、ゲル成分を酸化物MOGで表し、無機酸化物微粒子を酸化物MOSで表したときの重量比MOG/MOSが5/95〜90/10、特に、20/80〜70/30の範囲にあることが好ましい。重量比MOG/MOSが5/90未満の場合はゲル成分を用いて空隙を増加させる効果が不充分となり、重量比MOG/MOsが90/10を越えると粒子強度が低下することがある。
前記球状無孔質粒子の屈折率は1.10〜1.42、特に1.20〜1.40の範囲にあることが好ましい。球状無孔質粒子の屈折率が1.10未満のものは得ることが困難であり、屈折率が1.42を越えると球状無孔質粒子自体の透明感が低下するとともにこれを配合して得られる化粧料は透明性に欠け、化粧感が強くなる(ナチュラル感に欠けるようになる)。球状多孔質粒子の屈折率は、先ずJIS Z 8807によって粒子密度を測定し、得られた粒子密度から計算により屈折率を求める。
球状無孔質粒子の粒子密度は1〜2g/ccの範囲にあることが好ましい。粒子密度が1g/cc未満のものは得ることが困難であると共に、粒子密度が2g/ccを越えると球状無孔質粒子自体の透明感が低下するとともにこれを配合して得られる化粧料は透明性に欠け、化粧感が強くなるからである。
〔球状無孔質粒子の製造〕
続いて、上記球状無孔質粒子の好ましい製造方法を工程順に説明する。
工程(a)無機酸化物微粒子集合体の調製
無機酸化物微粒子のコロイド液、または、必要に応じて前記ヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する。
該コロイド液としてはシリカ、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等の無機酸化物微粒子が水または有機溶媒中に分散したゾルを用いることができる。該コロイド液の濃度は前記ゲル成分を含んでいてもいなくても、酸化物換算で5〜60重量%、特に、10〜50重量%の範囲にあることが好ましい。コロイド液の濃度が5重量%未満の場合は、集合体が得られ難く、得られたとしても粒子径が1〜100μmの範囲にある大きな粒子が得難くなるので好ましくない。コロイド液の濃度が60重量%を越えると、コロイド液が不安定になり球状の集合体が得難くなる。また、後述する噴霧乾燥を連続的に行えず、集合体の収率が低下する。
前記コロイド液の噴霧乾燥方法としては、前記した集合体が得られれば特に制限はなく、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法など従来公知の方法を採用することができる。
このときの乾燥温度は、コロイド液の濃度、処理速度等によっても異なるが、40〜150℃、特に、50〜120℃の範囲にあることが好ましい。乾燥温度が40℃未満では乾燥が不充分となり、コロイド液が噴霧乾燥装置の器壁に付着して収率が低下し易く、乾燥温度が150℃を越えると乾燥速度が速すぎてリンゴ様のくぼみを有する粒子が得られたり、ドーナツ状の粒子となり、真球状の集合体が得にくくなる。
工程(b)無機酸化物微粒子集合体の加熱処理
工程(a)で得られた無機酸化物微粒子集合体は、無機酸化物微粒子同士またはゲル成分との結合力を高めるために、150〜600℃の温度範囲で加熱処理する。加熱処理温度が150℃未満では結合力の向上効果が認められず、600℃を越えると無機酸化物微粒子集合体が収縮するおそれがあり、最終的に得られる球状無孔質粒子の空隙が小さくなり、好ましくない。
工程(c)無機酸化物微粒子集合体分散液の調製
工程(b)で得られた無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させてその分散液を調製する。
有機溶媒としては、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの1価アルコール、エチレングリコール等の多価アルコール等を用いることができる。
分散液の濃度は、無機酸化物微粒子集合体を酸化物に換算した濃度で0.1〜40重量%、特に0.5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が0.1重量%未満の場合は、生産性が低く、細孔容積の大きな球状無孔質粒子が得られ難くなる。他方、濃度が40重量%を越えると次の工程(d)において集合体同士が凝集し易くなるので好ましくない。
工程(d)シリカ系被覆層の形成
工程(d)では、前記集合体分散液に酸またはアルカリ水溶液と、次の化学式(1)で表される有機珪素化合物および/またはその部分加水分解物とを添加して、集合体の外表面をシリカ系層で被覆する。
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
このような有機珪素化合物としては、具体的に、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
球状無孔質粒子を配合する化粧料として、有機溶媒に分散させて用いたり、オイル成分に配合して用いる場合には、上記有機珪素化合物でnが1〜3の化合物、フッ素置換アルキル基含有化合物を用いることにより、有機溶媒への分散性がよく、有機樹脂との親和性の高い球状無孔質粒子が得られる。
なお、有機珪素化合物でnが0の化合物はそのまま用いることができるが、nが1〜3の化合物は親水性に乏しいので、予め加水分解しておくことにより、反応系に均一に混合できるようにすることが好ましい。加水分解には、これら有機珪素化合物の加水分解法として周知の方法を採用することができる。加水分解触媒として、アルカリ金属の水酸化物や、アンモニア水、アミン等の塩基性のものを用いた場合、加水分解後これらの塩基性触媒を除去して、酸性溶液にして用いることもできる。また、有機酸や無機酸などの酸性触媒を用いて加水分解物を調製した場合、加水分解後、イオン交換樹脂等によって酸性触媒を除去することが好ましい。なお、得られた有機珪素化合物の加水分解物は、水溶液の形態で使用することが望ましい。ここで水溶液とは加水分解物がゲルとして白濁した状態になく透明性を有している状態を意味する。
また、上記有機珪素化合物以外に、シリカのアルカリ金属塩(水ガラス)を脱アルカリして得られる珪酸液を用いることができる。集合体粒子の分散媒が水単独、または有機溶媒に対する水の比率が高い場合には、このような珪酸液による被覆処理も可能である。珪酸液を用いる場合には、分散液中に珪酸液を所定量添加し、同時にアルカリを加えて珪酸液を集合体粒子の外表面に沈着させる。
珪酸液としては、珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理すること等によって、アルカリを除去して得られる珪酸液を用いることができ、特に、pH2〜pH4、SiO2濃度が約7重量%以下の酸性珪酸液が好ましい。
上記有機珪素化合物および/またはその部分加水分解物あるいは珪酸液と共に、前述したシリカ以外の無機酸化物の前駆体金属塩を添加してシリカとシリカ以外の無機酸化物とからなるシリカ系層を形成することもできる。
シリカ以外の無機酸化物の原料として、アルカリ可溶の無機化合物を用いることが好ましく、前記した金属または非金属のオキソ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩を挙げることができ、より具体的には、アルミン酸ナトリウム、四硼酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等が適当である。
このようなシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を含むシリカ源の添加量は、無機酸化物微粒子集合体の平均粒子径および空隙率を考慮し、前記(TS)/(PD)が0.001〜0.25の範囲となり、シリカ系層の厚さ(TS)が0.002〜25μmの範囲となるようにすることが好ましい。
例えば、平均粒子径が100μmで細孔容積が0.3cc/gの無機酸化物微粒子集合体100gの外表面に厚さ2μmの被覆層を形成するのに必要な酸化物量を計算によって求めると、シリカ(または、シリカとシリカ以外の無機酸化物)として約12gとなり、これに相当するシリカ源、シリカ以外の無機化合物塩を添加すればよい。なお、ここではシリカ以外の無機酸化物の含有量が少ないため被覆層の密度はシリカと同じ(d=2.2)として計算した。
シリカ系層で被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液は、限外濾過等の公知の洗浄方法により洗浄することができる。この場合、予め分散液中のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよびアンモニウムイオン等の一部をイオン交換樹脂などで除去した後に限外濾過してもよい。
工程(e)
工程(d)で得られたシリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、することにより無機酸化物微粒子集合体を被覆しているシリカ系層を緻密化することができる。即ち、シリカ系層の細孔を減少あるいは消失させることにより、球状無孔質粒子の内部空隙には、溶媒(前者A)および/または気体(後者B)が残留することになる。
水熱処理(A)は、シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、必要に応じてアルカリ水溶液を添加して分散液をpHが8〜13の範囲に調整し、加熱処理することにより行われる。このときの加熱処理温度は、特に100〜300℃の範囲が好ましい。加熱処理に際しては、分散液の濃度を予め希釈して、あるいは濃縮して処理することもできる。また、この後、水熱処理した分散液の洗浄を行ってもよく、最後に、上記水熱処理した分散液から粒子を濾過分離し、乾燥して第1の球状無孔質粒子を得る。この第1の球状無孔質粒子は、シリカ系層が緻密化されているので、例えば、前記した窒素吸着法(液体窒素温度、相対圧0.6での窒素吸着量)によって細孔容積を測定しても細孔容積は実質的にゼロとなる。このため本発明に用いる第1の球状無孔質粒子は内部に細孔を有するものの実質的に無孔質(0.02ml/g未満)である低屈折率の粒子ということができる。
工程(B)では、シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥して内部の分散媒も除去した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理(焼成処理)することにより第2の球状無孔質粒子を得る。この場合は高温での加熱処理によりシリカ系層の細孔が消失して緻密化し、第1の球状無孔質粒子と同様の意味で内部に細孔を有するものの実質的に無孔質である低屈折率の粒子ということができる。加熱処理温度が400℃未満では、シリカ系層の細孔を完全に閉塞して緻密化することができない。一方、加熱処理温度が1200℃を越えると球状無孔質粒子が互いに融着し易く、球状を保持し難い。
第2の球状無孔質粒子は、空隙に分散媒が存在しないために粒子の屈折率は極めて低い。従って、第2の球状無孔質粒子を配合して得られる化粧料を使用すると、前記した暈かす効果と同時により透明感があり、自然な仕上がりとなる。
〔化粧料〕
本発明に係る化粧料は、前記球状無孔質粒子の配合量が0.1〜70重量%の範囲にあり、特に1〜40重量%の範囲にあることが好ましい。球状無孔質粒子の配合量が0.1重量%未満では、滑性、皮膚の欠点を暈かす効果や透明感など球状無孔質粒子の配合効果が得られず、70重量%を越えると本来化粧料に求められる着色性、油分感等が損なわれることがある。
これら化粧料の透明性は、配合される水、油成分等の種類によって影響を受ける。例えば、屈折率1.39のシリコーン系油剤に、屈折率1.39の球状無孔質粒子を配合すると透明感の高い化粧料が得られる。即ち、液状成分と球状無孔質粒子の屈折率の差が小さいほど粒子表面での光の反射率が低下し透明感を増すことになる。逆に、屈折率の差が大きくなるとスリガラス状の曇り感が得られる。このようなことから、透明感を重視する化粧料では、球状無孔質粒子の屈折率と他の配合剤の屈折率との差は0.04以下、さらには0.02以下、特に0.01以下とすることが好ましい。
なお、本発明の球状無孔質粒子を化粧料に配合するに際し、その表面をシリコーン、フッ素化合物、金属石鹸類で処理しても良い。
本発明の化粧料は、通常、化粧料に配合されることのある成分、例えば、オリーブ油、ナタネ油、牛脂等の油脂類、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ等のロウ類、パラフィン、スクワラン、合成及び植物性スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、マイクロクリスタリンワックス、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、ステアリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、α−ヒドロキシ酸等の脂肪酸類、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、エタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等のアルコール類、アルキルグリセリルエーテル類、ミリスチン酸イソプロピル、パルチミン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、オレイン酸エチル、ラウリル酸セチル、オレイン酸デシル等のエステル類、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール類、ソルビトール、ブドウ糖、ショ糖、トレハロース等の糖類、メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルシリコーン油、各種変性シリコーン油、環状ジメチルシリコン油等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等のフッ素油、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸、グアーガム、アルブミン、プルラン、カルボキシビニルポリマー、セルロース及びその誘導体、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の各種高分子、アニオン、カチオン、ノニアオン系各種界面活性剤類、動植物抽出物、アミノ酸及びペプチド類、ビタミン類、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系、サリチル酸系、安息香酸エステル系、ウロカニン酸系、ベンゾフェノン系をはじめとした紫外線防御剤、殺菌・防腐剤、酸化防止剤、変性又は未変性の粘土鉱物、酢酸ブチル、アセトン、トルエンなどの溶剤、各種粒子径、粒子径分布及び形状の酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、シリカ、マイカ、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、硫酸バリウム、パール光沢を有する雲母チタン、及びそれらの複合物、各種有機顔染料、水、香料などの少なくとも1種を含んでいる。ここで、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機化合物はシリコン処理、フッ素処理、金属石鹸処理等の表面処理をして用いてもよい。
また樹脂粒子としてポリアクリル酸メチル、ナイロン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン等を含んでいてもよい。
さらに、美白効果を有する有効成分としてアルブチン、コウジ酸、ビタミンC、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、ジ−パルチミン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン酸誘導体、プラセンタエキス、イオウ、油溶性甘草エキス、クワエキス等の植物抽出液、リノール酸、リノレイン酸、乳酸、トラネキサム酸等を含むことができる。
肌荒れ改善効果を有する有効成分としてビタミンC、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、カフェー誘導体、リグナン、サポニン、レチノイン酸及びレチノイン酸構造類縁体、N−アセチルグルコサミン、α−ヒドロキシ酸等の抗老化効果を有する有効成分、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、混合異性化糖、トレハロース、プルラン等の糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン・キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の生体高分子類、アミノ酸、ベタイン、セラミド、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール及びその誘導体、ε−アミノ化プロン酸、グリチルリチン酸、各種ビタミン類等を含むことができる。
本発明の化粧料は、化粧品原料基準(発行:株式会社薬事日報社、平成12年12月25日)や、化粧品種別配合成分規格(監修:厚生省薬務局審査課、発行:株式会社薬事日報社、平成9年4月18日)等に収載されている成分は全て含有することが可能であり、またこれらに限定されるものでもない。
本化粧料は常法により製造することができ、粉末状、ケーキ状、ペンシル状、スティック状、液状、クリーム状などの各種形態で使用され、具体的には、ファンデーション、クリーム、乳液、アイシャドウ、化粧下地、ネイルエナメル、アイライナー、マスカラー、口紅、パックなどを包含する。
本発明に係る化粧料は、液状、クリーム状に限らず、粉末状、ケーキ状等であっても、液状成分を含む前記球状多孔質粒子を配合することにより暈かし効果と共に、透明感またはスリガラス状の曇り感が得られる。当該液状成分には、水をはじめ、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸、エステル油、パラフィン油、シリコーン油、シリコーン系ゲル、ワックス等の油分、エチルアルコール、プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリンなどのアルコール類、ムコ多糖類、コラーゲン類、PCA塩、乳酸塩などの保湿剤、ノニオン系、カチオン系アニオン系または両性の各種界面活性剤、アラビアガム、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン、エチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシビニルポリマー、酢酸エチル、アセトン、トルエンなどの溶剤、薬剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料などが挙げられる。
上記液状成分は、より高い透明感またはスリガラス状の曇り感を得るためには、化粧料中に10〜99.9重量%含まれ、特に20〜99重量%含まれていることが好ましい。
本発明の化粧料は、皮膚に塗布した際に感触が滑らかであると共に、小皺等の皮膚の欠点に対する暈かし効果が大きい。また、本化粧料は透明感を有し、化粧感を抑制して自然な仕上がりを得ることができる。
以下、実施例により本発明を詳述する。
〔製造例1〕
無機酸化物微粒子のコロイド液としてシリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid S−20L、平均粒子径12nm、濃度20重量%)1000gを用い、温度105℃の乾燥気流中に、二流体ノズルの一方に5kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を10500L/hr(空/液比2100、マッハ1.1)の流量で供給して噴霧乾燥した。この粉末を500℃で5時間焼成して無機酸化物微粒子集合体(A−1)を得た。この平均粒子径と細孔容積を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水500gに集合体(A−1)20gを分散させ、濃度28重量%のアンモニア水でpHを11.5に調整し、分散液の温度を90℃に維持しながら、これに珪酸液(SiO2濃度6重量%)65gを14分間で添加してシリカ層で被覆した無機酸化物微粒子集合体(A−2)の分散液を調製した。
ついで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥してメチル基含有シリカ層で被覆された球状無孔質粒子(A−3)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。
全光線透過率およびヘーズの測定
球状無孔質粒子(A−3)3.6gをクリアラッカー(遠藤化学製造所製)36gに加え、超音波分散機を用いて均一に分散させた。これをバーコーターNO.18にてPETフィルム(東レ製:ルミラーT−60)に塗布し、室温で乾燥した。このときの塗膜の膜厚は約5μmであった。全く同様にして塗膜付PETフィルムを3枚作成した。ヘーズメーター(スガ試験機製:ヘーズコンピューター)にて、各塗膜付PETフィルム毎に2点の全光線透過率およびヘーズを測定し、その平均値を全光線透過率およびヘーズとして表3に示した。
〔製造例2〕
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid Sl−50、平均粒子径25nm、濃度50重量%)300gに、水60gとアエロジル(日本アエロジル(株)製:平均粒子径0.05μm)150gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(B−1)を得た。この平均粒子径と空隙割合(細孔容積)を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(B−1)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機珪素化合物としてテトラエトキシシラシ(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状無孔質粒子(B−2)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造比較例1〕
製造例1の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(A−1)について、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造比較例2〕
製造例1の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(A−2)について、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造例3〕
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid S−20L、平均粒子径12nm、濃度20重量%)100gに、水200gとアエロジル(日本アエロジル(株)、製:平均粒子径0.05μm)180gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、製造例1と同様にして噴霧乾燥および小粒子径側を風簸分級により除き、更に焼成して無機酸化物微粒子集合体(C−1)を得た。この平均粒子径と空隙割合(細孔容積)を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(C−1)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機珪素化合物としてメチルトリエトキシシラン(信越化学(株)製:KBE−13、SiO2濃度34重量%)7gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状無孔質粒子(C−2)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
以下、実施例により本発明を詳述する。
〔製造例1〕
無機酸化物微粒子のコロイド液としてシリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid S−20L、平均粒子径12nm、濃度20重量%)1000gを用い、温度105℃の乾燥気流中に、二流体ノズルの一方に5kg/hrの流量で、他方のノズルに空気を10500L/hr(空/液比2100、マッハ1.1)の流量で供給して噴霧乾燥した。この粉末を500℃で5時間焼成して無機酸化物微粒子集合体(A−1)を得た。この平均粒子径と細孔容積を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水500gに集合体(A−1)20gを分散させ、濃度28重量%のアンモニア水でpHを11.5に調整し、分散液の温度を90℃に維持しながら、これに珪酸液(SiO2濃度6重量%)65gを14分間で添加してシリカ層で被覆した無機酸化物微粒子集合体(A−2)の分散液を調製した。
ついで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥してメチル基含有シリカ層で被覆された球状無孔質粒子(A−3)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。
全光線透過率およびヘーズの測定
球状無孔質粒子(A−3)3.6gをクリアラッカー(遠藤化学製造所製)36gに加え、超音波分散機を用いて均一に分散させた。これをバーコーターNO.18にてPETフィルム(東レ製:ルミラーT−60)に塗布し、室温で乾燥した。このときの塗膜の膜厚は約5μmであった。全く同様にして塗膜付PETフィルムを3枚作成した。ヘーズメーター(スガ試験機製:ヘーズコンピューター)にて、各塗膜付PETフィルム毎に2点の全光線透過率およびヘーズを測定し、その平均値を全光線透過率およびヘーズとして表3に示した。
〔製造例2〕
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid Sl−50、平均粒子径25nm、濃度50重量%)300gに、水60gとアエロジル(日本アエロジル(株)製:平均粒子径0.05μm)150gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、実施例1と同様にして噴霧乾燥および焼成して無機酸化物微粒子集合体(B−1)を得た。この平均粒子径と空隙割合(細孔容積)を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(B−1)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機珪素化合物としてテトラエトキシシラシ(多摩化学工業(株)製:エチルシリケート−A、SiO2濃度28重量%)14gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状無孔質粒子(B−2)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造比較例1〕
製造例1の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(A−1)について、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造比較例2〕
製造例1の途中工程で得た無機酸化物微粒子集合体(A−2)について、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
〔製造例3〕
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid S−20L、平均粒子径12nm、濃度20重量%)100gに、水200gとアエロジル(日本アエロジル(株)、製:平均粒子径0.05μm)180gを添加し、これに水を加えて濃度が20重量%の無機酸化物微粒子のコロイド液を調製し、製造例1と同様にして噴霧乾燥および小粒子径側を風簸分級により除き、更に焼成して無機酸化物微粒子集合体(C−1)を得た。この平均粒子径と空隙割合(細孔容積)を測定し、結果を表1に示した。
次いで、純水1300g、エタノール1100gに濃度29重量%のアンモニア水400gを加えた混合溶媒に、集合体(C−1)20gを分散させ、分散液の温度を35℃に維持しながら、これに有機珪素化合物としてメチルトリエトキシシラン(信越化学(株)製:KBE−13、SiO2濃度34重量%)7gを14分間で添加した。次いで、この分散液をオートクレーブに充填し、180℃で10時間水熱処理し、冷却した後、濾過分離し、乾燥して緻密なシリカ層で被覆した球状無孔質粒子(C−2)を得た。被覆層の厚さ、平均粒子径、細孔容積、粒子密度およびこれから計算によって求めた屈折率を表2に示した。また、全光線透過率およびヘーズを測定し、結果を表3に示した。
次の原料A〜原料Eを、各原料に対応して記載した配合割合(重量%)で混合して乳液を調製した。あらかじめ、原料Aは80℃に加温して溶解し均一に混合しておく。原料B、C、Dは各々均一に混合しておく。
原料Bに原料Cを混合し、ロールミルを使用して均一に分散させた後、原料Dを加えて均一に混合する。これを撹拌しながら、原料Aを加え乳化し、ついで、原料Eを加えた後冷却し、35℃になったところで攪拌を止め、放置して乳液を調製した。
A.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール 1.5
モノステアリン酸グリセリル 1.5
ステアリン酸 0.5
ビフェニルアルコール 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 5.0
2−エチルヘキサン酸セチル 4.0
メチルポリシロキサン 0.5
B.防腐剤 適量
1,3−ブチレングリコール 10.0
C.製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 5.0
D.トリエタノールアミン 0.2
精製水 39.2
E.キサンタンガム 0.1
精製水 30.0
この乳液を皮膚に塗布したところ、滑り感があり、スリガラス状のぼんやりとした透明感のある皮膜を形成し、小皺等の皮膚の欠点を暈して目立たなくする効果が得られた。
原料Bに原料Cを混合し、ロールミルを使用して均一に分散させた後、原料Dを加えて均一に混合する。これを撹拌しながら、原料Aを加え乳化し、ついで、原料Eを加えた後冷却し、35℃になったところで攪拌を止め、放置して乳液を調製した。
A.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール 1.5
モノステアリン酸グリセリル 1.5
ステアリン酸 0.5
ビフェニルアルコール 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 5.0
2−エチルヘキサン酸セチル 4.0
メチルポリシロキサン 0.5
B.防腐剤 適量
1,3−ブチレングリコール 10.0
C.製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 5.0
D.トリエタノールアミン 0.2
精製水 39.2
E.キサンタンガム 0.1
精製水 30.0
この乳液を皮膚に塗布したところ、滑り感があり、スリガラス状のぼんやりとした透明感のある皮膜を形成し、小皺等の皮膚の欠点を暈して目立たなくする効果が得られた。
実施例1において、新たにビタミンCを用い、下記の原料配合割合(重量%)となるようにした以外は同様にして乳液を調製した。
A.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール 1.5
モノステアリン酸グリセリル 1.5
ステアリン酸 0.5
ビフェニルアルコール 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 5.0
2−エチルヘキサン酸セチル 4.0
メチルポリシロキサン 0.5
ビタミンC 1.0
B.防腐剤 適量
1,3−ブチレングリコール 10.0
C.製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 5.0
D.トリエタノールアミン 0.2
精製水 38.2
E.キサンタンガム 0.1
精製水 30.0
この乳液を皮膚に塗布したところ、実施例1と同様の滑り感があり、スリガラス状のぼんやりとした透明感のある皮膜を形成し、小皺等の皮膚の欠点を暈して目立たなくする効果が得られた。
A.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール 1.5
モノステアリン酸グリセリル 1.5
ステアリン酸 0.5
ビフェニルアルコール 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 5.0
2−エチルヘキサン酸セチル 4.0
メチルポリシロキサン 0.5
ビタミンC 1.0
B.防腐剤 適量
1,3−ブチレングリコール 10.0
C.製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 5.0
D.トリエタノールアミン 0.2
精製水 38.2
E.キサンタンガム 0.1
精製水 30.0
この乳液を皮膚に塗布したところ、実施例1と同様の滑り感があり、スリガラス状のぼんやりとした透明感のある皮膜を形成し、小皺等の皮膚の欠点を暈して目立たなくする効果が得られた。
実施例1において、製造例2で得られた球状無孔質粒子(B−2)を使用した以外は同様にして乳液を調製した。
この乳液を皮膚に塗布したところ、実施例1と同様に滑り感があり、実施例1よりスリガラスに近い半透明の皮膜を形成し、実施例1と同様に小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られた。
〔比較例1〕
実施例1において、製造比較例1で得られた無機酸化物微粒子集合体(A−1)を使用した以外は同様にして乳液を調製した。
この乳液を皮膚に塗布した所、実施例1に於ける滑り感に近い滑り感が有ったが、実施例1に比べスリガラス状の透明感に劣り、かつ小皺等の皮膚の欠点を暈す効果がほとんど得られなかった。
〔比較例2〕
実施例1において、製造比較例2で得られた無機酸化物微粒子集合体(A−2)を使用した以外は同様にして乳液を調製した。
この乳液を皮膚に塗布した所、実施例1に於ける滑り感に近い滑り感が有ったが、実施例1に比べスリガラス状の透明感に劣り、かつ小皺等の皮膚の欠点を暈す効果がほとんど得られなかった。
この乳液を皮膚に塗布したところ、実施例1と同様に滑り感があり、実施例1よりスリガラスに近い半透明の皮膜を形成し、実施例1と同様に小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られた。
〔比較例1〕
実施例1において、製造比較例1で得られた無機酸化物微粒子集合体(A−1)を使用した以外は同様にして乳液を調製した。
この乳液を皮膚に塗布した所、実施例1に於ける滑り感に近い滑り感が有ったが、実施例1に比べスリガラス状の透明感に劣り、かつ小皺等の皮膚の欠点を暈す効果がほとんど得られなかった。
〔比較例2〕
実施例1において、製造比較例2で得られた無機酸化物微粒子集合体(A−2)を使用した以外は同様にして乳液を調製した。
この乳液を皮膚に塗布した所、実施例1に於ける滑り感に近い滑り感が有ったが、実施例1に比べスリガラス状の透明感に劣り、かつ小皺等の皮膚の欠点を暈す効果がほとんど得られなかった。
次の原料A、原料Bを、各原料に対応して記載した配合割合(重量%)で混合してパウダーファンデーションを調製した。なお、原料Bは液状成分である。
原料Aを均一に混合し、原料Bは70℃に加熱しながら充分に攪拌混合する。原料Aに原料Bを加えて均一に混合した後、この混合物を粉砕し、圧縮成型した。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 25.1
セリサイト 35.0
製造例2の球状無孔質粒子(B−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、滑り感があり、自然な仕上がりで、かつ小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られた。
原料Aを均一に混合し、原料Bは70℃に加熱しながら充分に攪拌混合する。原料Aに原料Bを加えて均一に混合した後、この混合物を粉砕し、圧縮成型した。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 25.1
セリサイト 35.0
製造例2の球状無孔質粒子(B−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、滑り感があり、自然な仕上がりで、かつ小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られた。
次の原料A、原料Bを、各原料に対応して記載した配合割合(重量%)で混合し、実施例4と同様にしてパウダーファンデーションを調製した。原料Aのシリコーン処理量は、各原料の2重量%である。
A.シリコーン処理酸化チタン 7.7
シリコーン処理ベンガラ 0.55
シリコーン処理黄色酸化鉄 2.5
シリコーン処理黒酸化鉄 0.15
シリコーン処理タルク 10.0
シリコーン処理マイカ 18.1
シリコーン処理硫酸バリウム 3.0
シリコーン処理窒化ホウ素 3.0
シリコーン処理パール光沢顔料 1.0
シリコーン処理セリサイト 35.0
シリコーン処理製造例3の球状無孔質粒子(C−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、滑り感があり、自然な仕上がりで、かつ小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られるとともに撥水性があるために化粧崩れし難いパウダーファンデーションが得られた。
〔比較例3〕
実施例4において、製造例2の球状無孔質粒子(B−2)の代わりに製造比較例1の無機酸化物微粒子集合体(A−1)を使用した以外は同様にしてパウダーファンデーションを調製した。
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があったが、実施例4に於けるような小皺等の皮膚の欠点を暈す効果が不充分であった。
A.シリコーン処理酸化チタン 7.7
シリコーン処理ベンガラ 0.55
シリコーン処理黄色酸化鉄 2.5
シリコーン処理黒酸化鉄 0.15
シリコーン処理タルク 10.0
シリコーン処理マイカ 18.1
シリコーン処理硫酸バリウム 3.0
シリコーン処理窒化ホウ素 3.0
シリコーン処理パール光沢顔料 1.0
シリコーン処理セリサイト 35.0
シリコーン処理製造例3の球状無孔質粒子(C−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、滑り感があり、自然な仕上がりで、かつ小皺等の皮膚の欠点を目立たなくする効果が得られるとともに撥水性があるために化粧崩れし難いパウダーファンデーションが得られた。
〔比較例3〕
実施例4において、製造例2の球状無孔質粒子(B−2)の代わりに製造比較例1の無機酸化物微粒子集合体(A−1)を使用した以外は同様にしてパウダーファンデーションを調製した。
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があったが、実施例4に於けるような小皺等の皮膚の欠点を暈す効果が不充分であった。
実施例4における各原料の配合量を以下のようにした以外は実施例4と同様にしておしろい状のパウダーファンデーションを調製した。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 25.1
セリサイト 40.8
製造例2の球状無孔質粒子(B−2) 8.0
B.シリコーンオイル 3.0
スクアラン 1.2
エステル油 0.8
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このおしろい状のパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があり、実施例4に比べ白さが目立つ仕上がりとなるが、小皺等の皮膚の欠点を暈す効果は実施例4に近いレベルであった。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 25.1
セリサイト 40.8
製造例2の球状無孔質粒子(B−2) 8.0
B.シリコーンオイル 3.0
スクアラン 1.2
エステル油 0.8
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このおしろい状のパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があり、実施例4に比べ白さが目立つ仕上がりとなるが、小皺等の皮膚の欠点を暈す効果は実施例4に近いレベルであった。
実施例4における各原料の配合量を以下のようにした以外は実施例4と同様にしてパウダーファンデーションを調製した。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 18.1
硫酸バリウム 3.0
窒化ホウ素 3.0
赤色系パール光沢顔料 1.0
セリサイト 35.0
製造例2の球状無孔質粒子(8−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感にさらに滑らかさを高めた感触が得られ、適度な光沢がありながら小皺等の皮膚の欠点を暈す効果も得られた。
〔比較例4〕
実施例4において、製造例2の球状無孔質粒子(B−2)の代わりに製造比較例2の無機酸化物微粒子集合体(A−2)を使用した以外は同様にしてパウダーファンデーションを調製した。
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があったが、実施例4に於けるような自然な仕上がりではなく、小皺等の皮膚の欠点を暈す効果も不充分であった。
A.酸化チタン 7.7
ベンガラ 0.55
黄色酸化鉄 2.5
黒酸化鉄 0.15
タルク 10.0
マイカ 18.1
硫酸バリウム 3.0
窒化ホウ素 3.0
赤色系パール光沢顔料 1.0
セリサイト 35.0
製造例2の球状無孔質粒子(8−2) 8.0
B.シリコーンオイル 4.0
スクアラン 5.2
エステル油 1.6
ソルビタンセスキオレート 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感にさらに滑らかさを高めた感触が得られ、適度な光沢がありながら小皺等の皮膚の欠点を暈す効果も得られた。
〔比較例4〕
実施例4において、製造例2の球状無孔質粒子(B−2)の代わりに製造比較例2の無機酸化物微粒子集合体(A−2)を使用した以外は同様にしてパウダーファンデーションを調製した。
このパウダーファンデーションを皮膚に塗布した所、実施例4に於ける滑り感に近い滑り感があったが、実施例4に於けるような自然な仕上がりではなく、小皺等の皮膚の欠点を暈す効果も不充分であった。
次の原料A〜原料Dを、各原料に対応して記載した配合割合(重量%)で混合してリキッドファンデーションを調製した。まず、純水に原料Bを分散させ75℃に加熱する。また、原料Cを80℃に加熱しながら充分に混合し、ついで、両者を均一に混合する。これを冷却した後、原料Dを加えてリキッドファンデーションを調製した。
A.純水 63.1
B.1,3−ブチレングリコール 6.5
トリエタノールアミン 1.5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ベントナイト 0.5
製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 7.5
顔料酸化チタン 1.0
着色顔料 適量
C.ステアリン酸 4.0
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
流動パラフィン 3.0
液状ラノリン 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
メチルパラベン . 適量
D.香料 適量
このリキッドファンデーションを皮膚に塗布した所、透明感が高く自然な仕上がりで、かつ小じわを目立たなくする効果が認められた。
A.純水 63.1
B.1,3−ブチレングリコール 6.5
トリエタノールアミン 1.5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ベントナイト 0.5
製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 7.5
顔料酸化チタン 1.0
着色顔料 適量
C.ステアリン酸 4.0
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
流動パラフィン 3.0
液状ラノリン 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
メチルパラベン . 適量
D.香料 適量
このリキッドファンデーションを皮膚に塗布した所、透明感が高く自然な仕上がりで、かつ小じわを目立たなくする効果が認められた。
次の原料A〜原料Dを、各原料に対応して記載した配合割合(重量%)で混合してリキッドファンデーションを調製した。まず、純水に原料Bを分散させ75℃に加熱する。また、原料Cを加熱しながら充分に混合し、ついで、両者を均一に混合する。これを冷却した後、原料Dを加えてリキッドファンデーションを調製した。
A.純水 60.1
B.1,3−ブチレングリコール 6.5
トリエタノールアミン 1.5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ベントナイト 0.5
製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 7.5
シリコーン処理酸化亜鉛 2.0
(住友大阪セメント製、ZN−310)
単分散球状シリカ 1.0
(触媒化成工業製、COSMO 55、0.55μm)
顔料酸化チタン 1.0
着色顔料 適量
C.ステアリン酸 4.0
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
流動パラフィン 3.0
液状ラノリン 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
メチルパラベン 適量
D.香料 適量
このリキッドファンデーションを皮膚に塗布した所、サラッとした感触でベタツキがなく、透明感が高く自然な仕上がりで、かつキメが細かく小じわを目立たなくする効果が認められた。
A.純水 60.1
B.1,3−ブチレングリコール 6.5
トリエタノールアミン 1.5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ベントナイト 0.5
製造例1の球状無孔質粒子(A−3) 7.5
シリコーン処理酸化亜鉛 2.0
(住友大阪セメント製、ZN−310)
単分散球状シリカ 1.0
(触媒化成工業製、COSMO 55、0.55μm)
顔料酸化チタン 1.0
着色顔料 適量
C.ステアリン酸 4.0
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
流動パラフィン 3.0
液状ラノリン 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
メチルパラベン 適量
D.香料 適量
このリキッドファンデーションを皮膚に塗布した所、サラッとした感触でベタツキがなく、透明感が高く自然な仕上がりで、かつキメが細かく小じわを目立たなくする効果が認められた。
Claims (8)
- 0.1〜70重量%の球状無孔質粒子、液状成分、及び残部が該球状無孔質粒子以外の他の固形成分からなる化粧料において、前記球状無孔質粒子が、平均粒子径が2〜250nmである無機酸化物微粒子が集まった平均粒子径が1〜100μmである無機酸化物微粒子集合体と、これを被覆するシリカ系層とからなることを特徴とする化粧料。
- 前記液状成分を10重量%以上含有する請求項1記載の化粧料。
- 前記無孔質粒子の屈折率が1.10〜1.42の範囲にあり、粒子密度が1〜2g/ccの範囲にある請求項1または請求項2記載の化粧料。
- 前記無孔質粒子を1〜40重量%含有する請求項1〜3のいずれか記載の化粧料。
- 前記シリカ系層の厚さ(TS)が0.002〜25μmの範囲にあり、該シリカ系層の厚さ(TS)と球状無孔質粒子の平均粒子径(PD)の比(TS)/(PD)が0.001〜0.25の範囲にある請求項1〜請求項4のいずれか記載の化粧料。
- 前記無孔質粒子が下記工程(a)〜工程(e)によって得られた球状無孔質粒子である請求項1〜請求項5のいずれか記載の化粧料。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液、または所望により無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程 - 下記工程(a)〜工程(e)によって球状無孔質粒子を得、これを液状成分に配合することからなる請求項1〜請求項5のいずれか記載の化粧料の製造方法。
(a)無機酸化物微粒子のコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する工程
(b)該無機酸化物微粒子集合体を150〜600℃の範囲で加熱処理する工程
(c)該無機酸化物微粒子集合体を水および/または有機溶媒に分散させる工程
(d)該無機酸化物微粒子集合体の分散液に酸またはアルカリ水溶液と、珪酸液、化学式(1)で表される有機珪素化合物またはその部分加水分解物の中いずれか1種以上とを添加し、該集合体の外表面にシリカ系層を被覆する工程
RnSi(OR′)4−n ・・・(1)
〔但し、R、R′:アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕
(e)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子集合体の分散液を、(A)50〜350℃で水熱処理、または、(B)シリカ系層を被覆した無機酸化物微粒子を分離し、乾燥した後、大気圧下または減圧下、400〜1200℃で加熱処理、する工程 - 前記工程(a)において、前記無機酸化物微粒子と共に、無機酸化物のヒドロゲルおよび/またはキセロゲルを含むコロイド液を気流中に噴霧して無機酸化物微粒子集合体を調製する請求項7記載の化粧料の製造方法。
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