JPWO2003105036A1 - 発注管理システム - Google Patents

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Abstract

受注者の諸事情を考慮に入れて製品生産に関する資源の発注量等が適切に決定され得るように資源の発注を管理し得るシステムを提供する。本システムによれば、最新の生産計画に応じて、「第1所定期間」に含まれる複数の期間では補正された必要量に基づき既発注量が補正され、「第2所定期間」に含まれる複数の期間では第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量が抑制されるように既発注量が変更される。

Description

技術分野
本発明は、製品の生産に関する資源の発注を管理するシステムに関する。
背景技術
生産業者にとって、製品の生産に関する資源がいつどこにどれだけ供給されるのが適切かを判断した上で資源供給を発注することは重要である。これは、発注量等が不適切だと資源供給が過多となって保管スペースが不足する場合があるからである。また、発注量等が不適切だと資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り製品の生産効率が低下する場合があるからである。
そこで、一般には、発注者によって製品の生産計画に応じて発注量等が決定されて資源が発注された上で、生産実績が生産計画に合致しなかった場合には発注量等が変更され、当該変更後の発注量等に従って資源が発注されている。
しかし、前回の発注に応じて資源供給を予定していた受注者としては、変更後の最新の発注に対応しきれず、資源供給が過少又は過多となる場合がある。
そこで、本発明は、受注者の諸事情を考慮に入れて製品生産に関する資源の発注量等が適切に決定され得るように資源の発注を管理し得るシステムを提供することを解決課題とする。
発明の開示
前記課題を解決するための本発明の発注管理システムは、複数の期間ごとの資源の必要量を決定する必要量決定手段と、必要量決定手段により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする第1発注情報を作成した上で、第1発注情報を受注管理端末に対して提供する第1発注手段と、該複数の期間ごとの資源の必要量を補正する補正手段と、第1所定期間に含まれる複数の期間においては補正手段により補正された必要量に基づき既発注量を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある第2所定期間に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成した上で、第2発注情報を受注管理端末に提供する第2発注手段とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。従って、第1所定期間内において過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。このため、資源供給が過多となって保管スペースが不足する事態や、資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り、製品の生産効率が低下する事態を回避し得る。
一方、第1所定期間における発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間において発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間における発注量の変動量が、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間について全体発注量の変動が抑制されるように第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量が決定される。
従って、受注者は当初は第2所定期間に含まれる複数の期間について準備していた資源を第1所定期間に含まれる複数の期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間においても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
また、本発明は、必要量決定手段が、ユーザの意思に応じた資源の必要量の設定を可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
さらに本発明の発注管理システムは、第2発注手段が第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成することを特徴とする。
第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、最後に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
また、本発明の発注管理システムは、製品の生産計画を逐次作成する生産計画作成手段を備え、必要量決定手段が生産計画作成手段により作成された最新の生産計画に基づいて最新の資源の必要量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、生産計画及びこの生産計画に応じた資源の発注を一括して管理することができる。
さらに本発明の発注管理システムは、受注者の受注管理端末から、該受注者の事情に関する情報を取得する情報取得手段を備え、第2発注手段が情報取得手段により取得された受注者の事情に関する情報に基づき、資源の全体発注量の変動をどの程度に抑制するかを調節することを特徴とする。
本発明によれば、受注者の資源の提供能力等の諸事情を、全体発注量への変動量に反映させることができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明の発注管理システムの実施形態について添付図面を用いて説明する。
図1に示す発注管理システムは、自動車等の製品の生産業者の生産管理端末20及び自動車の構成部品等の資源の受注者の受注管理端末30とネットワークを介して相互に通信可能に接続された発注者の発注管理端末10により構成されている。
発注管理端末10は、生産計画作成手段11と、必要量決定手段12と、第1発注手段13と、補正手段14と、第2発注手段15とを備えている。
生産計画作成手段11は、製品の生産計画を逐次作成する。
必要量決定手段12は、記憶装置(図示略)に記憶されるプログラムに従って所定の演算処理を実行するCPU(図示略)等により構成されている。必要量決定手段12は、生産計画作成手段11により作成される生産計画に応じて複数の期間ごとに資源の必要量を決定する。また、必要量決定手段12は、発注管理端末10におけるユーザの意思に応じた最新の必要量の決定を可能としている。
第1発注手段13は、必要量決定手段12により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする「第1発注情報」を作成した上で、この第1発注情報を受注管理端末30に対して提供する。
補正手段14は、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、複数の期間ごとの資源の必要量を補正する。
第2発注手段15は、「第1所定期間」に含まれる複数の期間においては補正手段14により補正された必要量に基づき「既発注量」を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある「第2所定期間」に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする「第2発注情報」を作成した上で、この第2発注情報を受注管理端末30に提供する。
以下、第1発注手段13及び第2発注手段15により発注情報に関するデータがネットワークを介して外部に提供されることを「発注管理端末10からダウンロードされる」と表現する。
各端末10〜30は、HDD(記憶装置)、CPU(演算処理装置)、キーボードやマウス(入力装置)、モニタ等の一般のコンピュータと同様の構成を備えている。
前記構成の発注管理システムの機能について図2〜図5を用いて説明する。
なお、主要なデータ等のやり取りについてのみ説明するが、通信プロトコル等に応じた諸データが各端末10〜30の間でやり取りされてもよい。
まず、生産計画作成手段11が、生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされる生産業者に関する諸情報に基づいて製品の最初の生産計画を作成する(図2s1)。この生産計画は、例えば図3(a)に示すように「8月1日に製品A1〜D1を30台ずつ生産し、8月2日に製品A2〜D2を30台ずつ生産し、‥」というものである。
このとき、発注管理端末10から生産管理端末20に対し、生産計画作成手段12により作成された最初の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印▲1▼)。
次に、必要量決定手段12が「生産業者x1は8月1日の‥時までに部品m1が‥個必要であり、‥、生産業者x2は8月1日の〜時までに部品m1が〜個必要であり、‥」等、生産業者ごとに一定の生産計画期間にわたる複数の期間ごとの資源の必要量を決定する(図2s2)。
また、第1発注手段13が、必要量決定手段12により決定された最初の必要量をそのまま最初の発注量として決定する(図2s3)。さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し「生産業者x1に8月1日の‥時までに部品m1を‥個提供し、‥、生産業者x2に8月1日の〜時までに部品m1が〜個提供し、‥」等、生産業者及び期間ごとの発注量に関する「第1発注情報」がダウンロードされる(図2矢印▲2▼)。
そして、受注者が発注(図2矢印▲2▼参照)に応じ、生産業者に対して資源を提供する(図2p1)。また、生産業者は生産計画(図2矢印▲1▼参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて製品を生産する(図2p2)。
生産管理端末30から発注管理端末10に対し、製品の生産実績に関する情報が1日等の所定周期をもって周期的にアップロードされる(図2矢印▲3▼)。一般に製品の生産実績は、生産生産業者による諸事情等のため当初の生産計画からずれる。例えば、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初はその日に30台生産する予定だった製品A1、A3の生産量がそれぞれ2台、22台不足するような場合がある。また、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初は8月2日、3日に30台ずつ生産する予定だった製品A2、A3がそれぞれ17台、5台生産されるような場合もある。
このような場合、生産計画作成手段11が生産実績に関する情報(図2矢印▲3▼参照)に基づいて前回の生産計画を変更して最新の生産計画を作成する(図2s4)。例えば、図3右表に示すように8月2日に前日までに目標生産量に至らなかった製品A1、C1がそれぞれ不足分の2台、22台だけ生産され、前日に既に17台生産された製品A2が当初の目標生産量より少ない13台だけ生産される等、8月2日以降の生産計画が新たに作成される。また、発注管理端末10から各生産管理端末20に対し、最新の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印▲1▼’)。
続いて、補正手段14が、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、最新の資源の必要量を決定する(図2s5)。この必要量は後述のようにユーザの意思に応じて決定され得る。
ここで、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定された場合、最新の必要量に基づき、第2発注手段15により最新の発注量が決定される。第2発注手段15による資源の発注量の決定方法について図4及び図5を用いて説明する。
必要量決定手段12により、受注管理端末10において図4(a)に示す発注管理表が表示される。発注管理表には左から順に資源提供先や期間等により特定される「発注番号」と、資源の「発注量」と、最新の資源の「必要量」と、必要量に対する発注量の「誤差」と、発注量の「修正可否(修正可は「Y」、修正不可は「N」で表される。)」と、「当該期間が第1所定期間に含まれるか第2所定期間に含まれるかの別(第1所定期間に含まれる場合は「1」、第2所定期間に含まれる場合は「2」で表される。)」との表示欄が含まれている。
初期の発注管理表では「第1所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号〇1〜〇4)では発注量の変更が「不可」とされ、「第2所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号〇5〜〇8)では発注量の変更が「可」とされている。
ユーザの意思に応じ、図4(b)に示すように発注番号〇1について発注量の修正が「可」とされ、発注番号〇3について最新の必要量が「1000」と決定された上で発注量の修正が「可」とされ、発注番号〇5及び〇7について最新の必要量が「400」及び「500」と決定された場合を考える。
発注番号〇1のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=500)よりも最新の必要量(=310)が少ない場合、図4(c)に示すように最新の発注量が最新の必要量に一致するように決定される。
一方、発注番号〇3のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=330)よりも最新の必要量(=1000)が多い場合、図4(c)に示すように両者の差異(=670)を必要量とする第1所定期間に含まれる期間における新たな発注(発注番号〇3’)が追加される。
また、誤差が発注番号〇1〜〇8について必要量に対する発注量の誤差が表示される。例えば、発注番号〇5及び〇7については必要量「400」及び「500」に対する(前回の)発注量「180」及び「40」の誤差「−220」及び「−460」が表示される。
続いて、新規追加された発注番号〇3’の発注量(=670)に相当する量だけ「第2所定期間」に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に必要量が減少される。具体的には図5(a)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間(発注番号〇5)について、当該相当量(=670)の一部(=400)だけ必要量が減少され「0」とされる。また、最初から2番目の期間(発注番号〇6)について、当該相当量(=670)の残り(=270)だけ必要量が減少され「0」とされる。この段階でなおも第2所定期間における必要量の減少量が当該相当量に至らない場合、さらに次の期間(発注番号〇7)における必要量の一部又は全部が減少される。
この上で、図5(b)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、発注量と必要量とが相違する期間(発注番号〇5〜〇7)について、発注量が必要量に一致するように決定される。
また、図5(c)に示すように第1所定期間に含まれる複数の期間(発注番号〇1〜〇4、〇3’)における誤差の総和(=150(=0+210−670+670−60))に相当する量だけ、第2所定期間に含まれる期間(発注番号〇7)における発注量が減少される。
これにより、前回の発注量が500、510、330、420、180、270、40、330(図4(a)参照)であった発注番号〇1〜〇8について、最新の発注量がそれぞれ310、510、330、420、0、0、350、330と決定される(図5(c)参照、図2s6)。また、第2所定期間における発注量が670の新たな発注(発注番号〇3’)が追加される。
さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し、発注量決定手段13により決定された最新の発注量に関する「第2発注情報」がダウンロードされる(図2矢印▲2▼’)。
そして、受注者は発注(図2矢印▲2▼’参照)に応じ、生産業者に対して期間ごとの発注量に応じた資源を提供する(図2p1’)。また、生産業者は生産計画(図2矢印▲1▼’参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて生産を生産する(図2p2’)。
本システムによれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号〇1)について必要量(=310)が前回の発注量(=500)より少なく決定され、この不足分(=−190)だけ当該期間の発注量が減少される(図5(c)発注番号〇1参照)。また、第1所定期間に含まれる期間(発注番号〇3)について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ当該期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号〇3’参照)。従って、第1所定期間に含まれる複数の期間について過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。
一方、第1所定期間について発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間について発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間に含まれる複数の期間における発注量の変動量が、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間について全体発注量の変動が抑制されるように後期間について最新の発注量が決定される。
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号〇3)について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ第1所定期間に含まれる期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号〇3’参照)。この一方、この過剰分だけ第2所定期間に含まれる複数の期間について発注量が減少される(図5(a)(b)参照)。これにより、前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照)から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照)への変動量が「340」に抑制されている。従って、受注者は当初は第2所定期間について準備していた資源を第1所定期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間について最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間についても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
さらに、第1所定期間における発注量の和が必要量の和を上回る場合、第2所定期間における発注量の和がこの過剰分だけ減少される(図5(c)参照)。これにより、第1所定期間のみならず第2所定期間にも必要量を上回る量の資源が発注され、当該資源供給が過多となるような事態を回避することができる。
また、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので(図4(b)参照)、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
さらに、第2発注手段15が第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする(図5(a)参照)
このため、第2所定期間に含まれる複数の期間(発注番号〇5〜〇8参照)のうち、最後(発注番号〇8)に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
なお、本実施形態では発注管理端末10が生産管理端末20とは別個に設けられていたが、他の実施形態として発注管理端末10が一の生産管理端末20と一体的に構成されてもよい。
本実施形態では生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされた情報に基づき、生産計画作成手段11により生産計画が作成されたが、他の実施形態としてユーザの知識等に応じて生産計画が作成され、この上でこの生産計画に関する情報が発注管理端末10に入力又はアップロードされてもよい。
本実施形態では必要量決定手段12により発注管理端末におけるユーザの意思に応じた最新の発注量の決定が可能とされていたが(図4(b)等参照)、他の実施形態として必要量決定手段12が生産管理端末20を含む他の端末(図示略)に対して発注管理プログラムをダウンロードすることで、当該端末におけるユーザの意思に応じた必要量の決定が可能とされてもよい。当該他の実施形態では、この端末から発注管理端末10に対し、当該端末において決定された最新の必要量に関する情報がアップロードされ、この最新の必要量に基づいて最新の発注量が決定される(図2s6参照)。
本実施形態では前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照))から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照))への変動量(=340)について特に制限は設けられていなかったが、他の実施形態として全体発注量の変動量に上限が設けられてもよい。
本実施形態では資源供給に関する複数の期間が第1及び第2所定期間の2つに区分されていたが、他の実施形態として複数の期間が第1又は第2所定期間内に含まれる複数の期間がさらに下位の第1及び第2所定期間に含まれる等、複数の期間が3つ以上に区分されてもよい。
【図面の簡単な説明】
図1は本実施形態の発注管理システムの構成説明図であり、図2〜図5は本実施形態の発注管理システムの機能説明図である。
【書類名】明細書
【技術分野】
本発明は、製品の生産に関する資源の発注を管理するシステムに関する。
【背景技術】
生産業者にとって、製品の生産に関する資源がいつどこにどれだけ供給されるのが適切かを判断した上で資源供給を発注することは重要である。これは、発注量等が不適切だと資源供給が過多となって保管スペースが不足する場合があるからである。また、発注量等が不適切だと資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り製品の生産効率が低下する場合があるからである。
そこで、一般には、発注者によって製品の生産計画に応じて発注量等が決定されて資源が発注された上で、生産実績が生産計画に合致しなかった場合には発注量等が変更され、当該変更後の発注量等に従って資源が発注されている。
しかし、前回の発注に応じて資源供給を予定していた受注者としては、変更後の最新の発注に対応しきれず、資源供給が過少又は過多となる場合がある。
そこで、本発明は、受注者の諸事情を考慮に入れて製品生産に関する資源の発注量等が適切に決定され得るように資源の発注を管理し得るシステムを提供することを解決課題とする。
【発明の開示】
前記課題を解決するための本発明の発注管理システムは、複数の期間ごとの資源の必要量を決定する必要量決定手段と、必要量決定手段により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする第1発注情報を作成した上で、第1発注情報を受注管理端末に対して提供する第1発注手段と、該複数の期間ごとの資源の必要量を補正する補正手段と、第1所定期間に含まれる複数の期間においては補正手段により補正された必要量に基づき既発注量を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある第2所定期間に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成した上で、第2発注情報を受注管理端末に提供する第2発注手段とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。従って、第1所定期間内において過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。このため、資源供給が過多となって保管スペースが不足する事態や、資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り、製品の生産効率が低下する事態を回避し得る。
一方、第1所定期間における発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間において発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間における発注量の変動量が、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間について全体発注量の変動が抑制されるように第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量が決定される。
従って、受注者は当初は第2所定期間に含まれる複数の期間について準備していた資源を第1所定期間に含まれる複数の期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間においても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
また、本発明は、必要量決定手段が、ユーザの意思に応じた資源の必要量の設定を可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
さらに本発明の発注管理システムは、第2発注手段が第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成することを特徴とする。
第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、最後に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
また、本発明の発注管理システムは、製品の生産計画を逐次作成する生産計画作成手段を備え、必要量決定手段が生産計画作成手段により作成された最新の生産計画に基づいて最新の資源の必要量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、生産計画及びこの生産計画に応じた資源の発注を一括して管理することができる。
さらに本発明の発注管理システムは、第2発注手段による資源の全体発注量の変動量に、上限が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の発注管理システムは、受注者の受注管理端末から、該受注者の資源の提供能力に関する情報を取得する情報取得手段を備え、第2発注手段が情報取得手段により取得された受注者の資源の提供能力に関する情報に基づき、前記上限を調節することを特徴とする。
本発明によれば、受注者の資源の提供能力等の諸事情を、全体発注量への変動量に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本実施形態の発注管理システムの構成説明図であり、図2〜図5は本実施形態の発注管理システムの機能説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の発注管理システムの実施形態について添付図面を用いて説明する。
図1に示す発注管理システムは、自動車等の製品の生産業者の生産管理端末20及び自動車の構成部品等の資源の受注者の受注管理端末30とネットワークを介して相互に通信可能に接続された発注者の発注管理端末10により構成されている。
発注管理端末10は、生産計画作成手段11と、必要量決定手段12と、第1発注手段13と、補正手段14と、第2発注手段15とを備えている。
生産計画作成手段11は、製品の生産計画を逐次作成する。
必要量決定手段12は、記憶装置(図示略)に記憶されるプログラムに従って所定の演算処理を実行するCPU(図示略)等により構成されている。必要量決定手段12は、生産計画作成手段11により作成される生産計画に応じて複数の期間ごとに資源の必要量を決定する。また、必要量決定手段12は、発注管理端末10におけるユーザの意思に応じた最新の必要量の決定を可能としている。
第1発注手段13は、必要量決定手段12により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする「第1発注情報」を作成した上で、この第1発注情報を受注管理端末30に対して提供する。
補正手段14は、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、複数の期間ごとの資源の必要量を補正する。
第2発注手段15は、「第1所定期間」に含まれる複数の期間においては補正手段14により補正された必要量に基づき「既発注量」を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある「第2所定期間」に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする「第2発注情報」を作成した上で、この第2発注情報を受注管理端末30に提供する。
以下、第1発注手段13及び第2発注手段15により発注情報に関するデータがネットワークを介して外部に提供されることを「発注管理端末10からダウンロードされる」と表現する。
各端末10〜30は、HDD(記憶装置)、CPU(演算処理装置)、キーボードやマウス(入力装置)、モニタ等の一般のコンピュータと同様の構成を備えている。
前記構成の発注管理システムの機能について図2〜図5を用いて説明する。
なお、主要なデータ等のやり取りについてのみ説明するが、通信プロトコル等に応じた諸データが各端末10〜30の間でやり取りされてもよい。
まず、生産計画作成手段11が、生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされる生産業者に関する諸情報に基づいて製品の最初の生産計画を作成する(図2s1)。この生産計画は、例えば図3(a)に示すように「8月1日に製品A1〜D1を30台ずつ生産し、8月2日に製品A2〜D2を30台ずつ生産し、‥」というものである。
このとき、発注管理端末10から生産管理端末20に対し、生産計画作成手段12により作成された最初の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印▲1▼)。
次に、必要量決定手段12が「生産業者x1は8月1日の‥時までに部品m1が‥個必要であり、‥、生産業者x2は8月1日の〜時までに部品m1が〜個必要であり、‥」等、生産業者ごとに一定の生産計画期間にわたる複数の期間ごとの資源の必要量を決定する(図2s2)。
また、第1発注手段13が、必要量決定手段12により決定された最初の必要量をそのまま最初の発注量として決定する(図2s3)。さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し「生産業者x1に8月1日の‥時までに部品m1を‥個提供し、‥、生産業者x2に8月1日の〜時までに部品m1が〜個提供し、‥」等、生産業者及び期間ごとの発注量に関する「第1発注情報」がダウンロードされる(図2矢印▲2▼)。
そして、受注者が発注(図2矢印▲2▼参照)に応じ、生産業者に対して資源を提供する(図2p1)。また、生産業者は生産計画(図2矢印▲1▼参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて製品を生産する(図2p2)。
生産管理端末30から発注管理端末10に対し、製品の生産実績に関する情報が1日等の所定周期をもって周期的にアップロードされる(図2矢印▲3▼)。一般に製品の生産実績は、生産生産業者による諸事情等のため当初の生産計画からずれる。例えば、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初はその日に30台生産する予定だった製品A1、A3の生産量がそれぞれ2台、22台不足するような場合がある。また、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初は8月2日、3日に30台ずつ生産する予定だった製品A2、A3がそれぞれ17台、5台生産されるような場合もある。
このような場合、生産計画作成手段11が生産実績に関する情報(図2矢印▲3▼参照)に基づいて前回の生産計画を変更して最新の生産計画を作成する(図2s4)。例えば、図3右表に示すように8月2日に前日までに目標生産量に至らなかった製品A1、C1がそれぞれ不足分の2台、22台だけ生産され、前日に既に17台生産された製品A2が当初の目標生産量より少ない13台だけ生産される等、8月2日以降の生産計画が新たに作成される。また、発注管理端末10から各生産管理端末20に対し、最新の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印▲1▼’)。
続いて、補正手段14が、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、最新の資源の必要量を決定する(図2s5)。この必要量は後述のようにユーザの意思に応じて決定され得る。
ここで、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定された場合、最新の必要量に基づき、第2発注手段15により最新の発注量が決定される。第2発注手段15による資源の発注量の決定方法について図4及び図5を用いて説明する。
必要量決定手段12により、受注管理端末10において図4(a)に示す発注管理表が表示される。発注管理表には左から順に資源提供先や期間等により特定される「発注番号」と、資源の「発注量」と、最新の資源の「必要量」と、必要量に対する発注量の「誤差」と、発注量の「修正可否(修正可は「Y]、修正不可は「N」で表される。)」と、「当該期間が第1所定期間に含まれるか第2所定期間に含まれるかの別(第1所定期間に含まれる場合は「1」、第2所定期間に含まれる場合は「2」で表される。)」との表示欄が含まれている。
初期の発注管理表では「第1所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号O1〜O4)では発注量の変更が「不可」とされ、「第2所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号O5〜O8)では発注量の変更が「可」とされている。
ユーザの意思に応じ、図4(b)に示すように発注番号O1について発注量の修正が「可」とされ、発注番号O3について最新の必要量が「1000」と決定された上で発注量の修正が「可」とされ、発注番号O5及びO7について最新の必要量が「400」及び「500」と決定された場合を考える。
発注番号O1のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=500)よりも最新の必要量(=310)が少ない場合、図4(c)に示すように最新の発注量が最新の必要量に一致するように決定される。
一方、発注番号O3のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=330)よりも最新の必要量(=1000)が多い場合、図4(c)に示すように両者の差異(=670)を必要量とする第1所定期間に含まれる期間における新たな発注(発注番号O3’)が追加される。
また、誤差が発注番号O1〜O8について必要量に対する発注量の誤差が表示される。例えば、発注番号O5及びO7については必要量「400」及び「500」に対する(前回の)発注量「180」及び「40」の誤差「−220」及び「−460」が表示される。
続いて、新規追加された発注番号O3’の発注量(=670)に相当する量だけ「第2所定期間」に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に必要量が減少される。具体的には図5(a)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間(発注番号O5)について、当該相当量(=670)の一部(=400)だけ必要量が減少され「0」とされる。また、最初から2番目の期間(発注番号O6)について、当該相当量(=670)の残り(=270)だけ必要量が減少され「0」とされる。この段階でなおも第2所定期間における必要量の減少量が当該相当量に至らない場合、さらに次の期間(発注番号O7)における必要量の一部又は全部が減少される。
この上で、図5(b)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、発注量と必要量とが相違する期間(発注番号O5〜O7)について、発注量が必要量に一致するように決定される。
また、図5(c)に示すように第1所定期間に含まれる複数の期間(発注番号O1〜O4、O3’)における誤差の総和(=150(=0+210−670+670−60))に相当する量だけ、第2所定期間に含まれる期間(発注番号O7)における発注量が減少される。
これにより、前回の発注量が500、510、330、420、180、270、40、330(図4(a)参照)であった発注番号O1〜O8について、最新の発注量がそれぞれ310、510、330、420、0、0、350、330と決定される(図5(c)参照、図2s6)。また、第2所定期間における発注量が670の新たな発注(発注番号O3’)が追加される。
さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し、発注量決定手段13により決定された最新の発注量に関する「第2発注情報」がダウンロードされる(図2矢印▲2▼’)。
そして、受注者は発注(図2矢印▲2▼’参照)に応じ、生産業者に対して期間ごとの発注量に応じた資源を提供する(図2p1’)。また、生産業者は生産計画(図2矢印▲1▼’参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて生産を生産する(図2p2’)。
本システムによれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O1)について必要量(=310)が前回の発注量(=500)より少なく決定され、この不足分(=−190)だけ当該期間の発注量が減少される(図5(c)発注番号O1参照)。また、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O3)について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ当該期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号O3’参照)。従って、第1所定期間に含まれる複数の期間について過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。
一方、第1所定期間について発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間について発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間に含まれる複数の期間における発注量の変動量が、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間について全体発注量の変動が抑制されるように後期間について最新の発注量が決定される。
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O3)について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ第1所定期間に含まれる期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号O3’参照)。この一方、この過剰分だけ第2所定期間に含まれる複数の期間について発注量が減少される(図5(a)(b)参照)。これにより、前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照)から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照)への変動量が「340」に抑制されている。従って、受注者は当初は第2所定期間について準備していた資源を第1所定期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間について最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間についても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
さらに、第1所定期間における発注量の和が必要量の和を上回る場合、第2所定期間における発注量の和がこの過剰分だけ減少される(図5(c)参照)。これにより、第1所定期間のみならず第2所定期間にも必要量を上回る量の資源が発注され、当該資源供給が過多となるような事態を回避することができる。
また、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので(図4(b)参照)、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
さらに、第2発注手段15が第2所定期間に合まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする(図5(a)参照)
このため、第2所定期間に含まれる複数の期間(発注番号O5〜O8参照)のうち、最後(発注番号O8)に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
なお、本実施形態では発注管理端末10が生産管理端末20とは別個に設けられていたが、他の実施形態として発注管理端末10が一の生産管理端末20と一体的に構成されてもよい。
本実施形態では生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされた情報に基づき、生産計画作成手段11により生産計画が作成されたが、他の実施形態としてユーザの知識等に応じて生産計画が作成され、この上でこの生産計画に関する情報が発注管理端末10に入力又はアップロードされてもよい。
本実施形態では必要量決定手段12により発注管理端末におけるユーザの意思に応じた最新の発注量の決定が可能とされていたが(図4(b)等参照)、他の実施形態として必要量決定手段12が生産管理端末20を含む他の端末(図示略)に対して発注管理プログラムをダウンロードすることで、当該端末におけるユーザの意思に応じた必要量の決定が可能とされてもよい。当該他の実施形態では、この端末から発注管理端末10に対し、当該端末において決定された最新の必要量に関する情報がアップロードされ、この最新の必要量に基づいて最新の発注量が決定される(図2s6参照)。
本実施形態では前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照))から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照))への変動量(=340)について特に制限は設けられていなかったが、他の実施形態として全体発注量の変動量に上限が設けられてもよい。
また、本システムが、受注者の受注管理端末30から、この受注者の資源の提供能力に関する情報を取得する情報取得手段(図示略)を備え、第2発注手段15が情報取得手段により取得された受注者の資源の提供能力に関する情報に基づき、前記上限を調節してもよい。
当該実施形態によれば、受注者の資源の提供能力等の諸事情を、全体発注量への変動量に反映させることができる。
本実施形態では資源供給に関する複数の期間が第1及び第2所定期間の2つに区分されていたが、他の実施形態として複数の期間が第1又は第2所定期間内に含まれる複数の期間がさらに下位の第1及び第2所定期間に含まれる等、複数の期間が3つ以上に区分されてもよい。
【書類名】 明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】製品の生産に関する資源の発注を管理するシステムであって、
複数の期間ごとの資源の必要量を決定する必要量決定手段と、
必要量決定手段により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする第1発注情報を作成した上で、第1発注情報を受注管理端末に対して提供する第1発注手段と、
該複数の期間ごとの資源の必要量を補正する補正手段と、
第1所定期間に含まれる複数の期間においては補正手段により補正された必要量に基づき既発注量を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある第2所定期間に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成した上で、第2発注情報を受注管理端末に提供する第2発注手段とを備えていることを特徴とする発注管理システム。
【請求項2】必要量決定手段が、ユーザの意思に応じた資源の必要量の設定を可能とすることを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
【請求項3】第2発注手段が、第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成することを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
【請求項4】製品の生産計画を逐次作成する生産計画作成手段を備え、
必要量決定手段が生産計画作成手段により作成された最新の生産計画に基づいて最新の資源の必要量を決定することを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
【請求項5】第2発注手段による資源の全体発注量の変動量に、上限が設けられていることを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
【請求項6】受注者の受注管理端末から、該受注者の資源の提供能力に関する情報を取得する情報取得手段を備え、第2発注手段が情報取得手段により取得された受注者の資源の提供能力に関する情報に基づき、前記上限を調節することを特徴とする請求項5記載の発注管理システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品の生産に関する資源の発注を管理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
生産業者にとって、製品の生産に関する資源がいつどこにどれだけ供給されるのが適切かを判断した上で資源供給を発注することは重要である。これは、発注量等が不適切だと資源供給が過多となって保管スペースが不足する場合があるからである。また、発注量等が不適切だと資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り製品の生産効率が低下する場合があるからである。
【0003】
そこで、一般には、発注者によって製品の生産計画に応じて発注量等が決定されて資源が発注された上で、生産実績が生産計画に合致しなかった場合には発注量等が変更され、当該変更後の発注量等に従って資源が発注されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前回の発注に応じて資源供給を予定していた受注者としては、変更後の最新の発注に対応しきれず、資源供給が過少又は過多となる場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、受注者の諸事情を考慮に入れて製品生産に関する資源の発注量等が適切に決定され得るように資源の発注を管理し得るシステムを提供することを解決課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の発注管理システムは、複数の期間ごとの資源の必要量を決定する必要量決定手段と、必要量決定手段により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする第1発注情報を作成した上で、第1発注情報を受注管理端末に対して提供する第1発注手段と、該複数の期間ごとの資源の必要量を補正する補正手段と、第1所定期間に含まれる複数の期間においては補正手段により補正された必要量に基づき既発注量を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある第2所定期間に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成した上で、第2発注情報を受注管理端末に提供する第2発注手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。従って、第1所定期間内において過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。このため、資源供給が過多となって保管スペースが不足する事態や、資源供給が過少となって生産ラインの流れが滞り、製品の生産効率が低下する事態を回避し得る。
【0008】
一方、第1所定期間における発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間において発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間における発注量の変動量に伴う、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間における全体発注量の変動が抑制されるように第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量が決定される。
【0009】
従って、受注者は当初は第2所定期間に含まれる複数の期間について準備していた資源を第1所定期間に含まれる複数の期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間における最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間においても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
【0010】
また、本発明は、必要量決定手段が、ユーザの意思に応じた資源の必要量の設定を可能とすることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
【0012】
さらに本発明の発注管理システムは、第2発注手段が第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成することを特徴とする。
【0013】
第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、最後に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
【0014】
また、本発明の発注管理システムは、製品の生産計画を逐次作成する生産計画作成手段を備え、必要量決定手段が生産計画作成手段により作成された最新の生産計画に基づいて最新の資源の必要量を決定することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、生産計画及びこの生産計画に応じた資源の発注を一括して管理することができる。
【0016】
さらに本発明の発注管理システムは、第2発注手段による資源の全体発注量の変動量に、上限が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の発注管理システムは、受注者の受注管理端末から、該受注者の資源の提供能力に関する情報を取得する情報取得手段を備え、第2発注手段が情報取得手段により取得された受注者の資源の提供能力に関する情報に基づき、前記上限を調節することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、受注者の資源の提供能力等の諸事情を、全体発注量への変動量に反映させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の発注管理システムの実施形態について添付図面を用いて説明する。
【0020】
図1は本実施形態の発注管理システムの構成説明図であり、図2〜図5は本実施形態の発注管理システムの機能説明図である。
【0021】
図1に示す発注管理システムは、自動車等の製品の生産業者の生産管理端末20及び自動車の構成部品等の資源の受注者の受注管理端末30とネットワークを介して相互に通信可能に接続された発注者の発注管理端末10により構成されている。
【0022】
発注管理端末10は、生産計画作成手段11と、必要量決定手段12と、第1発注手段13と、補正手段14と、第2発注手段15とを備えている。
【0023】
生産計画作成手段11は、製品の生産計画を逐次作成する。
【0024】
必要量決定手段12は、記憶装置(図示略)に記憶されるプログラムに従って所定の演算処理を実行するCPU(図示略)等により構成されている。必要量決定手段12は、生産計画作成手段11により作成される生産計画に応じて複数の期間ごとに資源の必要量を決定する。また、必要量決定手段12は、発注管理端末10におけるユーザの意思に応じた最新の必要量の決定を可能としている。
【0025】
第1発注手段13は、必要量決定手段12により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする「第1発注情報」を作成した上で、この第1発注情報を受注管理端末30に対して提供する。
【0026】
補正手段14は、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、複数の期間ごとの資源の必要量を補正する。
【0027】
第2発注手段15は、「第1所定期間」に含まれる複数の期間においては補正手段14により補正された必要量に基づき「既発注量」を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある「第2所定期間」に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする「第2発注情報」を作成した上で、この第2発注情報を受注管理端末30に提供する。
【0028】
以下、第1発注手段13及び第2発注手段15により発注情報に関するデータがネットワークを介して外部に提供されることを「発注管理端末10からダウンロードされる」と表現する。
【0029】
各端末10〜30は、HDD(記憶装置)、CPU(演算処理装置)、キーボードやマウス(入力装置)、モニタ等の一般のコンピュータと同様の構成を備えている。
【0030】
前記構成の発注管理システムの機能について図2〜図5を用いて説明する。
【0031】
なお、主要なデータ等のやり取りについてのみ説明するが、通信プロトコル等に応じた諸データが各端末10〜30の間でやり取りされてもよい。
【0032】
まず、生産計画作成手段11が、生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされる生産業者に関する諸情報に基づいて製品の最初の生産計画を作成する(図2s1)。この生産計画は、例えば図3(a)に示すように「8月1日に製品A1 〜D1 を30台ずつ生産し、8月2日に製品A2 〜D2 を30台ずつ生産し、‥」というものである。
【0033】
このとき、発注管理端末10から生産管理端末20に対し、生産計画作成手段12により作成された最初の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印1)。
【0034】
次に、必要量決定手段12が「生産業者x1 は8月1日の‥時までに部品m1 が‥個必要であり、‥、生産業者x2 は8月1日の〜時までに部品m1 が〜個必要であり、‥」等、生産業者ごとに一定の生産計画期間にわたる複数の期間ごとの資源の必要量を決定する(図2s2)。
【0035】
また、第1発注手段13が、必要量決定手段12により決定された最初の必要量をそのまま最初の発注量として決定する(図2s3)。さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し「生産業者x1 に8月1日の‥時までに部品m1 を‥個提供し、‥、生産業者x2 に8月1日の〜時までに部品m1 が〜個提供し、‥」等、生産業者及び期間ごとの発注量に関する「第1発注情報」がダウンロードされる(図2矢印2)。
【0036】
そして、受注者が発注(図2矢印2参照)に応じ、生産業者に対して資源を提供する(図2p1)。また、生産業者は生産計画(図2矢印1参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて製品を生産する(図2p2)。
【0037】
生産管理端末30から発注管理端末10に対し、製品の生産実績に関する情報が1日等の所定周期をもって周期的にアップロードされる(図2矢印3)。一般に製品の生産実績は、生産業者による諸事情等のため当初の生産計画からずれる。例えば、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初はその日に30台生産する予定だった製品A1 、C1 の生産量がそれぞれ2台、22台不足するような場合がある。また、図3左表に示すように8月1日の生産終了時に当初は8月2日、3日に30台ずつ生産する予定だった製品A2 、A3 がそれぞれ17台、5台生産されるような場合もある。
【0038】
このような場合、生産計画作成手段11が生産実績に関する情報(図2矢印3参照)に基づいて前回の生産計画を変更して最新の生産計画を作成する(図2s4)。例えば、図3右表に示すように8月2日に前日までに目標生産量に至らなかった製品A1 、C1 がそれぞれ不足分の2台、22台だけ生産され、前日に既に17台生産された製品A2 が当初の目標生産量より少ない13台だけ生産される等、8月2日以降の生産計画が新たに作成される。また、発注管理端末10から各生産管理端末20に対し、最新の生産計画に関する情報がダウンロードされる(図2矢印1’)。
【0039】
続いて、補正手段14が、生産計画作成手段11により作成された最新の生産計画に応じ、最新の資源の必要量を決定する(図2s5)。この必要量は後述のようにユーザの意思に応じて決定され得る。
【0040】
ここで、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定された場合、最新の必要量に基づき、第2発注手段15により最新の発注量が決定される。第2発注手段15による資源の発注量の決定方法について図4及び図5を用いて説明する。
【0041】
必要量決定手段12により、受注管理端末10において図4(a)に示す発注管理表が表示される。発注管理表には左から順に資源提供先や期間等により特定される「発注番号」と、資源の「発注量」と、最新の資源の「必要量」と、必要量に対する発注量の「誤差」と、発注量の「修正可否(修正可は「Y」、修正不可は「N」で表される。)」と、「当該期間が第1所定期間に含まれるか第2所定期間に含まれるかの別(第1所定期間に含まれる場合は「1」、第2所定期間に含まれる場合は「2」で表される。)」との表示欄が含まれている。
【0042】
初期の発注管理表では「第1所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号O1 〜O4 )では発注量の変更が「不可」とされ、「第2所定期間」に含まれる複数の期間(発注番号O5 〜O8 )では発注量の変更が「可」とされている。
【0043】
ユーザの意思に応じ、図4(b)に示すように発注番号O1 について発注量の修正が「可」とされ、発注番号O3 について最新の必要量が「1000」と決定された上で発注量の修正が「可」とされ、発注番号O5 及びO7 について最新の必要量が「400」及び「500」と決定された場合を考える。
【0044】
発注番号O1 のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=500)よりも最新の必要量(=310)が少ない場合、図4(c)に示すように最新の発注量が最新の必要量に一致するように決定される。
【0045】
一方、発注番号O3 のように第1所定期間に含まれる期間において前回の発注量(=330)よりも最新の必要量(=1000)が多い場合、図4(c)に示すように両者の差異(=670)を必要量とする第1所定期間に含まれる期間における新たな発注(発注番号O3 ’)が追加される。
【0046】
また、誤差が発注番号O1 〜O8 について必要量に対する発注量の誤差が表示される。例えば、発注番号O5 及びO7 については必要量「400」及び「500」に対する(前回の)発注量「180」及び「40」の誤差「−220」及び「−460」が表示される。
【0047】
続いて、新規追加された発注番号O3 ’の発注量(=670)に相当する量だけ「第2所定期間」に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に必要量が減少される。具体的には図5(a)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間(発注番号O5 )について、当該相当量(=670)の一部(=400)だけ必要量が減少され「0」とされる。また、最初から2番目の期間(発注番号O6 )について、当該相当量(=670)の残り(=270)だけ必要量が減少され「0」とされる。この段階でなおも第2所定期間における必要量の減少量が当該相当量に至らない場合、さらに次の期間(発注番号O7 )における必要量の一部又は全部が減少される。
【0048】
この上で、図5(b)に示すように第2所定期間に含まれる複数の期間のうち、発注量と必要量とが相違する期間(発注番号O5 〜O7 )について、発注量が必要量に一致するように決定される。
【0049】
また、図5(c)に示すように第1所定期間に含まれる複数の期間(発注番号O1 〜O4 、O3 ’)における誤差の総和(=150(=0+210−670+670−60))に相当する量だけ、第2所定期間に含まれる期間(発注番号O7 )における発注量が減少される。
【0050】
これにより、前回の発注量が500、510、330、420、180、270、40、330(図4(a)参照)であった発注番号O1 〜O8 について、最新の発注量がそれぞれ310、510、330、420、0、0、350、330と決定される(図5(c)参照、図2s6)。また、第2所定期間における発注量が670の新たな発注(発注番号O3 ’)が追加される。
【0051】
さらに、発注管理端末10から各受注管理端末30に対し、発注量決定手段13により決定された最新の発注量に関する「第2発注情報」がダウンロードされる(図2矢印2’)。
【0052】
そして、受注者は発注(図2矢印2’参照)に応じ、生産業者に対して期間ごとの発注量に応じた資源を提供する(図2p1’)。また、生産業者は生産計画(図2矢印1’参照)に従い、受注者から提供された資源を用いて製品を生産する(図2p2’)。
【0053】
本システムによれば、第1所定期間に含まれる複数の期間については最新の必要量に応じた資源が供給され得るよう最新の発注量が決定される。
【0054】
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O1 )について必要量(=310)が前回の発注量(=500)より少なく決定され、この不足分(=−190)だけ当該期間の発注量が減少される(図5(c)発注番号O1 参照)。また、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O3 )について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ当該期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号O3 ’参照)。従って、第1所定期間に含まれる複数の期間について過不足の無い資源の発注がなされ、生産業者は最新の発注量に応じた資源を確保することができる。
【0055】
一方、第1所定期間について発注量が変動した分、受注者にとっては第2所定期間について発注量に応じた資源供給が困難になることが考えられる。しかるに、第1所定期間に含まれる複数の期間における発注量の変動量に伴う、第1及び第2所定期間に含まれる複数の期間における全体発注量の変動が抑制されるように後期間について最新の発注量が決定される。
【0056】
具体的には、第1所定期間に含まれる期間(発注番号O3 )について必要量(=1000)が前回の発注量(=330)より多く決定され、この過剰分(=670)だけ第1所定期間に含まれる期間の発注量が増加される(図5(c)発注番号O3 ’参照)。この一方、この過剰分だけ第2所定期間に含まれる複数の期間について発注量が減少される(図5(a)(b)参照)。これにより、前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照)から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照)への変動量が「340」に抑制されている。従って、受注者は当初は第2所定期間について準備していた資源を第1所定期間に充当しても、第2所定期間に含まれる複数の期間について最新の発注量に応じた資源供給に関する負担が軽減される。このため、第2所定期間に含まれる複数の期間についても当該変更後の最新の発注量に応じた資源供給を確保することができる。
【0057】
さらに、第1所定期間における発注量の和が必要量の和を上回る場合、第2所定期間における発注量の和がこの過剰分だけ減少される(図5(c)参照)。これにより、第1所定期間のみならず第2所定期間にも必要量を上回る量の資源が発注され、当該資源供給が過多となるような事態を回避することができる。
【0058】
また、最新の必要量がユーザの意思に応じて決定され得るので(図4(b)参照)、当該ユーザが認識した受注者等に関する諸事情を、この最新の必要量に基づいて作成される最新の発注量に反映させることができる。
【0059】
さらに、第2発注手段15が第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする(図5(a)参照)
このため、第2所定期間に含まれる複数の期間(発注番号O5 〜O8 参照)のうち、最後(発注番号O8 )に近づくほど既発注量が変更される可能性が低く抑制される。従って、第2所定期間の最後に近い期間において、既発注量の変更に伴う受注者の負担の軽減を図ることができる。
【0060】
なお、本実施形態では発注管理端末10が生産管理端末20とは別個に設けられていたが、他の実施形態として発注管理端末10が一の生産管理端末20と一体的に構成されてもよい。
【0061】
本実施形態では生産管理端末20から発注管理端末10にアップロードされた情報に基づき、生産計画作成手段11により生産計画が作成されたが、他の実施形態としてユーザの知識等に応じて生産計画が作成され、この上でこの生産計画に関する情報が発注管理端末10に入力又はアップロードされてもよい。
【0062】
本実施形態では必要量決定手段12により発注管理端末におけるユーザの意思に応じた最新の発注量の決定が可能とされていたが(図4(b)等参照)、他の実施形態として必要量決定手段12が生産管理端末20を含む他の端末(図示略)に対して発注管理プログラムをダウンロードすることで、当該端末におけるユーザの意思に応じた必要量の決定が可能とされてもよい。当該他の実施形態では、この端末から発注管理端末10に対し、当該端末において決定された最新の必要量に関する情報がアップロードされ、この最新の必要量に基づいて最新の発注量が決定される(図2s6参照)。
【0063】
本実施形態では前回の全体発注量(=2580(図4(a)参照))から最新の全体発注量(=2920(図5(c)参照))への変動量(=340)について特に制限は設けられていなかったが、他の実施形態として全体発注量の変動量に上限が設けられてもよい。
【0064】
また、本システムが、受注者の受注管理端末30から、この受注者の資源の提供能力に関する情報を取得する情報取得手段(図示略)を備え、第2発注手段15が情報取得手段により取得された受注者の資源の提供能力に関する情報に基づき、前記上限を調節してもよい。
【0065】
当該実施形態によれば、受注者の資源の提供能力等の諸事情を、全体発注量への変動量に反映させることができる。
【0066】
本実施形態では資源供給に関する複数の期間が第1及び第2所定期間の2つに区分されていたが、他の実施形態として複数の期間が第1又は第2所定期間内に含まれる複数の期間がさらに下位の第1及び第2所定期間に含まれる等、複数の期間が3つ以上に区分されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の発注管理システムの構成説明図
【図2】本実施形態の発注管理システムの機能説明図
【図3】本実施形態の発注管理システムの機能説明図
【図4】本実施形態の発注管理システムの機能説明図
【図5】本実施形態の発注管理システムの機能説明図

Claims (5)

  1. 製品の生産に関する資源の発注を管理するシステムであって、
    複数の期間ごとの資源の必要量を決定する必要量決定手段と、
    必要量決定手段により決定された必要量を複数の期間ごとの発注量とする第1発注情報を作成した上で、第1発注情報を受注管理端末に対して提供する第1発注手段と、
    該複数の期間ごとの資源の必要量を補正する補正手段と、
    第1所定期間に含まれる複数の期間においては補正手段により補正された必要量に基づき既発注量を変更して最新の発注量とし、第1所定期間よりも後にある第2所定期間に含まれる複数の期間においては第1所定期間における発注量変動に伴う全体発注量の変動量が抑制されるように既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成した上で、第2発注情報を受注管理端末に提供する第2発注手段とを備えていることを特徴とする発注管理システム。
  2. 必要量決定手段が、ユーザの意思に応じた資源の必要量の設定を可能とすることを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
  3. 第2発注手段が、第2所定期間に含まれる複数の期間のうち最初の期間から優先的に既発注量を変更して最新の発注量とする第2発注情報を作成することを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
  4. 製品の生産計画を逐次作成する生産計画作成手段を備え、
    必要量決定手段が生産計画作成手段により作成された最新の生産計画に基づいて最新の資源の必要量を決定することを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
  5. 受注者の受注管理端末から、該受注者の事情に関する情報を取得する情報取得手段を備え、
    第2発注手段が情報取得手段により取得された受注者の事情に関する情報に基づき、資源の全体発注量の変動をどの程度に抑制するかを調節することを特徴とする請求項1記載の発注管理システム。
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