JPWO2003082972A1 - 制振組成物及び制振組成物の製造方法 - Google Patents

制振組成物及び制振組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

制振組成物は、エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂との混合物である母材と、母材の双極子モーメント量を増大させるために母材中に含有される活性成分とを含む。エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂との重量比(EM:ロジン)は、70:30〜30:70である。

Description

技術分野
本発明は、自動車、家屋の内装材、建材、あるいは家電機器等に適用され、モーター等の振動発生源の振動エネルギーを吸収する制振組成物及び制振組成物の製造方法に関するものである。
背景技術
一般に、振動エネルギーを吸収する物質、すなわち、制振組成物は、塩化ビニル系樹脂に可塑剤を添加した軟質の塩化ビニル系樹脂により形成されている。国際特許出願第WO97/42844号に開示される「エネルギー変換組成物」では、塩化ビニル樹脂からなる母材中の双極子モーメント量を増大させるために、活性成分を母材に添加して制振成形物の振動エネルギーの吸収性能(制振性能)を向上させている。制振組成物は、シート状、あるいはブロック状等に成形された制振成形物として使用される。環境問題を考慮し、合成樹脂の中でもエチレン−メタクリル酸系共重合体を母材として使用した制振組成物が知られている。
上記従来の技術の場合、エチレン−メタクリル酸系共重合体を母材とする制振組成物では、母材に対して活性成分が相溶しにくいと考えられる。このため、従来の制振組成物では制振性能が十分に得られなかった。また、制振組成物から得られる制振成形物は硬いため割れやすかった。
発明の開示
本発明の目的は、制振性能を十分に得ることができる制振組成物及び制振組成物の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために以下の制振組成物を提供する。制振組成物は、エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂とを重量比70:30〜30:70の割合で含有する混合物を母材とし、その母材中に母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分とを含む。
本発明はさらに、以下の制振組成物の製造方法を提供する。制振組成物は母材とその母材中に母材の双極子モーメント量を増大させるための活性成分を含有する。この制振組成物の製造方法は、エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂とを重量比70:30〜30:70の割合で混合することにより母材を調製することを含む。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を具体化した一実施形態の制振組成物について説明する。
本実施形態における制振組成物は、エチレン−メタクリル酸系共重合体(EM)とロジン樹脂との混合物を母材とする。母材中には、母材の双極子モーメント量を増大させるべく活性成分が含有されている。母材中には、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、あるいは、エチレン−酢酸ビニル系ポリマー(EVA)が含有されることが好ましい。
EMとロジンとの重量比(EM:ロジン)は、70:30〜30:70である。この範囲よりもロジンの割合が増加すると制振組成物の成形が困難となる。一方、この範囲よりもEMの割合が増加すると、制振組成物に十分な制振性能が得られない。EMとロジンとの重量比は50:50〜35:65で混合されていることが好ましい。この重量比よりロジンの割合が増加すると、制振組成物の成形が困難となるおそれがある。一方、この重量比よりEMの割合が増加すると、制振組成物の十分な制振性能が得られないおそれがある。
EMは、エチレン単量体とメタクリル酸系単量体との共重合体を表す。メタクリル酸系単量体としては、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、メタクリル酸クロライド、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等が使用される。メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ブチル等が使用される。EMは、これらのメタクリル酸系単量体のうち一種のみを使用しても二種以上使用してもよい。これらのEMの中でも、入手し易いことからエチレン−メタクリル酸共重合体が好ましい。
ロジンは、制振組成物の制振性能を向上させるとともに、脆性を改良するために配合される。ロジンは、アビエチン酸を主成分とするものであって、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン及びこれらの誘導体に相当する。これらのロジンの中から一種のみを用いても二種以上を用いてもよい。ガムロジンの誘導体としては、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、エステルガム等が使用される。なお、ロジンを選択する際には、ロジンとEMの相溶し易さ、すなわち溶解度パラメータ(SP値)を考慮し、その値の近い同士が選択される。
活性成分は、母材中の双極子モーメント量を増大させることによって、制振組成物の制振性能を向上させるために配合される。活性成分としては、例えばベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、ベンゾフェノン基を有する化合物等が使用される。ベンゾチアジル基を有する化合物としては、例えばN,N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)等が使用される。
ベンゾトリアゾール基を有する化合物としては、例えばベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾトリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した2−{2’−ハイドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”テトラハイドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMMB)、2−{2’−ハイドロキシ−5’−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2’−ハイドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPCB)、2−{2’−ハイドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)等が使用される。
ジフェニルアクリレート基を有する化合物としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート等が使用される。
ベンゾフェノン基を有する化合物としては、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(HMBP)、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォニックアシド(HMBPS)等が使用される。
これらの活性成分を母材に配合する場合、これらの中から選ばれる一種のみ、または二種以上を用いてもよい。なお、活性成分を選択する際には、活性成分と母材の相溶し易さ、すなわち溶解度パラメータ(SP値)を考慮し、その値の近いもの同士が選択される。
これらの活性成分の中でも、母材中の双極子モーメント量を増大させる作用に優れることから、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物のうちから選ばれる少なくとも一種が好ましい。
活性成分の配合量としては、母材100重量部に対して、10〜250重量部の割合が好ましく、50〜150重量部の割合がより好ましい。配合量が10重量部未満であると、双極子モーメント量を増大させる作用が十分に得られない。一方、250重量部を超えて配合すると、活性成分が母材に十分に相溶しない等の不具合が生じるおそれがある。
SBRは、EMにフレキシビリティを付与し、制振組成物の成形性を向上させるために配合されることが好ましい。SBRを構成するスチレンの割合は、20〜65%が好ましい。スチレンの割合が20%未満であるとき、制振性能が低下するおそれがある。一方、スチレンの割合が65%を超えると、成形性を向上させる効果が十分に得られないおそれがある。EM及びSBRの重量比は1:1〜15:1の範囲が好ましい。EMの割合が増加すると、制振組成物のフレキシビリティ及び加工性が低下するおそれがある。一方、SBRの割合が増加すると、制振組成物のフレキシビリティ及び加工性は高くなるが、制振組成物の制振性能が低下するおそれがある。
EVAは、EMにフレキシビリティを付与し、制振組成物の成形性を向上させるために配合されることが好ましい。EVAを構成する酢酸ビニルの割合は、10〜50%が好ましい。酢酸ビニルの割合が10%未満であると、成形性を向上させる効果が十分に得られないおそれがある。一方、酢酸ビニルの割合が50%を超えると、入手しにくいとともに、コストが上がるおそれがある。EMとEVAとの重量比は1:1〜15:1の範囲が好ましい。EMの割合がこの範囲よりも増加すると、制振組成物のフレキシビリティ及び加工性が低下するおそれがある。一方、EVAの割合が増加すると、フレキシビリティが増大し、かつ加工はしやすくなるが、制振性能が低下するおそれがある。
母材にはその他の成分として、フィラー、難燃剤、腐食防止剤、着色剤、酸化防止剤、制電剤、安定剤、湿潤剤等を必要に応じて適宜加えることができる。
フィラーは制振性能を向上させるとともに、補強剤、耐熱剤及び増量剤として配合される。フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、シリカ、マイカ鱗片、ガラス片、グラスファイバー、カーボンファイバー、炭酸カルシウム、バライト、沈降硫酸バリウム等が用いられる。
制振組成物は、母材及び活性成分をロール混練によって混合するロール混練法等によって調製される。ロール混練法による母材及び活性成分の溶融混練には、熱ロール、バンバリーミキサー、二軸混練機、押出機等の混練装置が用いられる。調製された制振組成物をプレス機、押出機、T−ダイ等の成形機によってシート状、あるいは、ブロック状等に成形することよって制振成形物を得ることができる。
得られた制振成形物は自動車、家屋の内装材、建材、あるいは家電機器等に適用され、モーター等の振動発生源の振動エネルギーを吸収することができる。なお、制振成形物の制振性能は、損失係数(η)又は損失正接(tanδ)の値が大きいほど優れることが知られている。
制振組成物をシート状に成形することによって、制振成形物、例えば非拘束型制振シートを得ることができる。非拘束型制振シートは、そのシートが適用箇所に貼り合わされたとき、該シートの一側面が拘束されていない。
シート状に成形された制振組成物を制振層とし、その制振層の表面にその制振層を拘束するための拘束層を張り合わせることによって拘束型制振シートが得られる。拘束層としては、アルミニウム、鉛等の金属箔、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂から形成されるフィルム、不織布が使用される。拘束型制振シートは、そのシートの制振層側を適用箇所に張り合わされることによって、シートの両面が拘束される。
制振組成物を製造する場合、混練装置に母材、活性成分及びその他の成分が投入される。次に、各材料を加熱混練することによって、制振組成物は製造される。このとき、ロジンによってEMと活性成分との相溶性が向上すると考えられる。
次に、制振成形物を得るため、制振組成物を成形機によって成形する。このとき、母材にSBR又はEVAが配合されていると、母材中のEMにはフレキシビリティが付与され、制振組成物の成形性を向上させることができる。制振成形物は、振動発生源からの振動伝達の絶縁又は緩和を必要とする箇所に張り合わせる等して使用される。このとき、制振組成物に配合されるロジンには脆性を改良する作用があるため、制振成形物の割れ等の弊害を抑制することができる。
振動発生源から発生した振動は振動エネルギーとして制振成形物に伝達される。制振成形物に配合された活性成分により、母材中の双極子モーメント量が増大されている。活性成分は、双極子として母材中のEMの分子間に束縛力を働かせ、かつ、母材中に安定な状態に配置されている。制振成形物に対し外部から振動エネルギーが加わると、双極子に変位が生じ、双極子が不安定な状態になる。しかし、双極子は振動エネルギーが加わる前の安定な状態に戻ろうとする。このとき、エネルギーの消費が生じ、制振成形物は振動エネルギーを吸収できると考えられる。
また、制振組成物に配合されたロジンにより、EMと活性成分との相溶性が向上すると考えられる。従って、活性成分はEMの分子間に束縛力をより強く働かすことができると考えられる。このため、制振成形物に対し外部から振動エネルギーが加わったとき、双極子の変位が大きくなり、制振成形物の制振性能が向上すると考えられる。
本実施形態は以下の効果を有する。
EMとロジンとの混合物を母材とし、母材中に母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分が含有されている。本実施形態ではEM及びロジンは、70:30〜30:70、より好ましくは50:50〜35:65の割合で混合されている。この構成によると、ロジンによってEMと活性成分との相溶性が向上すると考えられる。さらに、ロジンによって制振組成物の脆性が改良される。従って、制振組成物の制振性能を十分に得ることができ、割れ等の弊害を抑制することができる。
活性成分は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物のうちの少なくとも一種である。従って、母材中の双極子モーメント量を効率的に増大させることができ、制振性能をより十分に得ることができる。
母材に対する活性成分の含有量は、母材100重量部に対して活性成分が10〜250重量部である。この構成によると、母材中の双極子モーメント量を十分に増大させることができるため、制振性能をより十分に得ることができる。
制振組成物の母材中にはスチレン−ブタジエン共重合ゴムが含有されている。この構成によると、EMにフレキシビリティが付与されるため、制振組成物の成形性を向上させることができる。
制振組成物にはエチレン−酢酸ビニル共重合体が含有されている。この構成によると、EMにフレキシビリティが付与されるため、制振組成物の成形性を向上させることができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜実施例5、比較例1及び比較例2)
表1に示す割合で、母材としてEM(ニュクレル AN4213C、三井・デュポンポリケミカル(株)製)及びロジン(超淡色ロジン KR−610、荒川化学工業(株)製)をロール混練機に投入した。さらに、DCHBSA(サンセラーDZ、三新化学工業(株)製)、SBR(NIPOL9529(スチレン含有量45%)、日本ゼオン(株)製)、マイカ燐片(クラライトマイカ 60−C、(株)クラレ製)及び難燃剤(ポリセーフ FCP−9、味の素ファインテクノ(株)製)をロール混練機に投入した。混練は温度140℃で10分間行い、制振組成物を調製した。
(実施例6及び実施例7)
表1に示すように、SBRの代わりにEVA(EVA 45LX(酢酸ビニル含有量46%)、三井・デュポンポリケミカル(株)製)を配合し、上記の実施例1〜実施例5と同様に制振組成物を調製した。
(実施例8、実施例9及び比較例3)
表1に示すように、SBRを配合せず、上記の実施例1〜実施例5と同様に制振組成物を調製した。
以上の実施例1〜9及び比較例1〜比較例3における原料の配合量を重量比で表1に示す。
【表1】
Figure 2003082972
実施例1〜9及び比較例1〜比較例3で得られた制振組成物をプレス機にセットし、圧力7845kPa、温度100℃の条件で5分間プレス加工を行った。その後、制振組成物を厚さ0.8mmのシート状に成形し、制振成形物(非拘束型制振シート)を得た。実施例1〜実施例5にはSBR、実施例6及び実施例7にはEVAが配合されているため、容易にシート状に成形することができた。
これらの制振成形物を156×15mmの寸法に切断し、損失係数測定用の試験片とした。また、各制振成形物を25×25mmの寸法に切断し、10枚重ねたものを硬度測定用の試験片とした。
これらの試験片を中央加振法損失係数測定装置(CF5200タイプ、小野測器(株)製)によって、試料片を加振させたときの最初の共振周波数のピーク、すなわち、共振周波数の一次モードにおける損失係数を算出し、損失係数の最大値を求めた。中央支持定常加振法とは、機械インピーダンス測定装置を利用して、試験片中央の加振点におけるインピーダンスを測定して損失係数を求める方法である。
また、JIS K 6253に準じ、タイプAデュロメータ硬度計を用いて各試料片のタイプAデュロメータ硬度を測定した。この場合、測定は押針及び加圧面を試験片の表面に押し付けて行われる。スプリングに付勢された押針が試験片を変形させるように移動する。スプリングの付勢力と試験片の弾性力とが釣り合うと押針が停止する。このときの押針の移動量が試験片の「硬度」に相当する。
実施例1〜9及び比較例1〜比較例3の測定結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2003082972
表2に示すように、実施例1〜実施例9の損失係数は、比較例1〜比較例3の損失係数と比較して大きい値を示している。これは、実施例1〜実施例9の制振成形物の制振性能が比較例1〜比較例3の制振成形物の制振性能よりも優れていることを示す。また、実施例1〜実施例9の硬度は比較例2及び3の硬度よりも小さい値を示している。これは、実施例1〜実施例9の制振成形物は比較例2及び比較例3の制振成形物よりも割れにくいことを示している。
比較例1の制振成形物にはロジンが配合されている。このため、比較例1の硬度は比較例2及び比較例3の硬度よりも小さい値を示している。従って、比較例1の制振成形物は実施例1〜9の制振成形物と同様に、比較例2及び比較例3の制振成形物よりも割れにくい。しかしながら、比較例1の損失係数は実施例1〜実施例9の損失係数よりも若干低い値を示している。そのため、比較例1の制振成形物では実施例1〜実施例9の制振成形物と比較して十分な制振性能が得られていないことがわかる。
なお、実施形態は次のように変更してもよい。
本実施形態の制振組成物を吸音成形物として使用してもよい。吸音成形物は、空気電信音(音のエネルギー)を吸収することができる。従って、自動車、家屋の内装材、建材、あるいは家電機器等に吸音成形物を適用し、騒音発生源の空気電信音を吸収するようにしてもよい。また、本実施形態の制振組成物を衝撃吸収成形物として使用しても良い。衝撃吸収成形物は、衝撃力(衝撃のエネルギー)を吸収することができる。従って、壁、フェンス、ヘルメット、車両、あるいは航空機等に衝撃吸収成形物を適用し、衝撃発生源の衝撃力を吸収するようにしてもよい。
制振組成物にアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム等のSBR以外のゴムが配合されてもよい。また、ポリウレタン系、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーが配合されてもよい。
制振組成物にダンマル、テルペン等、ロジン以外の粘着性付与樹脂が配合されてもよい。

Claims (12)

  1. エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂とをその重量比70:30〜30:70の割合で含有する混合物を母材とし、その母材中に母材の双極子モーメント量を増大させるための活性成分を含有することを特徴とする制振組成物。
  2. エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂との重量比が50:50〜35:65であることを特徴とする請求項1に記載の制振組成物。
  3. 前記活性成分は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振組成物。
  4. 前記母材に対する活性成分の含有量は、母材100重量部に対して活性成分が10〜250重量部であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の制振組成物。
  5. 前記母材中にスチレン−ブタジエン共重合ゴムが含まれることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の制振組成物。
  6. 前記母材中にエチレン−酢酸ビニル系共重合体が含まれることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の制振組成物。
  7. 母材とその母材中に母材の双極子モーメント量を増大させるための活性成分とを含有する制振成形物の製造方法であって、エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂との重量比を70:30〜30:70の割合で混合することにより母材を調製することを特徴とする制振組成物の製造方法。
  8. エチレン−メタクリル酸系共重合体とロジン樹脂との重量比が50:50〜35:65であることを特徴とする請求項7に記載の制振組成物の製造方法。
  9. 前記活性成分は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の制振組成物の製造方法。
  10. 前記母材に対する活性成分の含有量は、母材100重量部に対して活性成分が10〜250重量部であることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の制振組成物の製造方法。
  11. 前記母材中にスチレン−ブタジエン共重合ゴムが含まれることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の制振組成物の製造方法。
  12. 前記母材中にエチレン−酢酸ビニル系共重合体が含まれることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の制振組成物の製造方法。
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