JPWO2003042180A1 - 生体成分濃度の測定方法及びその装置 - Google Patents

生体成分濃度の測定方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

医薬品の合成中間体として重要な式(III)で表される光学活性(E)−7−[2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−イル]−5−ヒドロキシ−3−オキソヘプト−6−エン酸エステルの新規製造方法であって、1,1’−ビ−2−ナフトールとチタンテトライソプロポキシドとから得られる光学活性ビナフトール−チタン錯体、金属塩およびアミンの存在下で、式(I)で表される1,3−ビス(トリメチルシリルオキシ)−1−アルコキシブタ−1,3−ジエンと式(II)で表される(E)−3−[2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−イル]−プロプ−2−エン−1−アールとを反応させ、次いで反応生成物を脱シリル化することからなる方法。

Description

技術分野
本発明は生体成分濃度の測定方法およびその装置に関するものであり、特に、近赤外領域における光の吸収を利用し、分光分析手法により、生体組織中の化学成分の濃度を測定する生体成分濃度を測定する方法とその装置に関するものであって、皮膚組織中のグルコース濃度を定量分析に基づいて血糖値測定を行うために有用な方法とその装置に関する。
背景技術
日本特許公開2000−131322号はグルコース濃度の定量方法及びその装置を開示している。この先行技術では、人体の皮膚へ近赤外スペクトルの波長を有する光を照射し、皮膚から反射する近赤外スペクトルを取り出して近赤外スペクトルのデータを得、これを所定の検量式に代入して、グルコース濃度を求めるものである。この場合、被験者たる人間や生物の皮膚組織には大きな個体差があるため、個々の被験者の皮膚組織中の生体成分濃度を測定する場合には、個体毎に検量式を作成して濃度測定が行われている。
しかしながら、個体毎、あるいは測定部分毎に検量式を作成する場合、測定対象である人や生物を長時間拘束し近赤外スペクトルおよび実測したデータを多変量解析することで検量式を作成する必要があり、被験者及び検量式を作成する側の負担が大きい。このため、個体差が大きな被験者群の各々について、簡単で且つ正確な測定を行うことが困難であった。
発明の開示
本発明は、上述の課題を解決するために為されたものであり、個体毎に検量式を作成することなく、個体差が大きい被験者の皮膚組織における生体成分濃度の測定を、行うことができる方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る生体成分濃度の測定方法は、被験者の皮膚へ近赤外スペクトルの波長を有する光を照射し、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを取り出して、所定の検量式に近赤外スペクトルのデータを代入して被験者の生体成分濃度、例えば、グルコース濃度を求める方法である。本発明の特徴とするところは、被験者が属する種に関して、皮膚の厚みを示す皮膚厚パラメータに基づいて分類された異なるグループにそれぞれ対応する複数の異なる検量式を用意し、被験者の皮膚厚パラメータを非侵襲手法により求めて、この皮膚厚パラメータに基づいて被験者のグループを識別し、識別されたグループに合致する検量式を取り出して、被験者の生体成分濃度を計算することである。このため、皮膚厚パラメータに基づいて分類されたグループ毎に検量式を用意するだけでよく、個体毎に検量式を用意する必要がなくなり、多くの個体について、簡単かつ正確に生体成分濃度の測定を行うことができる。
好ましくは、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを統計的に分析することで、皮膚厚パラメータの決定を行うことが望ましい。これにより、グルコース濃度を測定するために使用される反射近赤外スペクトルを有効利用して、別の装置を使用せずに、皮膚厚パラメータに基づく分類を行うことができる。この統計分析としては、主成分分析手法が好適に用いられる。
上の統計的分析に変えて、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルについて、個人の皮下脂肪の存在による特異的な吸収を示すとされる周波数における吸光度を分析して、この吸光度に基づいて上記の皮膚厚パラメータを決定することも有効である。すなわち、吸光度の分析により得られる皮下脂肪の量が皮膚厚と相関関係にあることを利用して、皮膚厚による個体の分類を容易に行うことが可能となる。吸光度を測定する周波数は、1700nmから1800nmの領域から選択される所定の周波数であることが望ましい。
更に、本発明の好ましい実施形態においては、近赤外スペクトルが皮膚から反射される共通の反射経路からそれぞれ異なる距離離れた複数の異なる入射経路を用意し、この入射経路の一つから選択的に近赤外スペクトルを皮膚に照射する。これら異なる入射経路は上記の複数のグループに適切なものとしてそれぞれ固有に割り当てられており、複数の入射経路の一つを経て照射され皮膚から反射される近赤外スペクトルを分析して、上記の皮膚厚パラメータを決定し、決定された皮膚厚パラメータにて識別されるグループに割り当てられた一つの入射経路を選択し、選択された入射経路を経た近赤外スペクトルを皮膚から反射させ、皮膚厚パラメータで決定されたグループに固有の検量式によってこの近赤外スペクトルのデータを処理する。この手法は、求める生体成分を最もよく反映するとされる真皮組織の位置は、皮膚厚によって異なることを考慮したものであり、皮膚厚に応じた、すなわちグループに応じた反射経路を複数用意しておくことで、確実に真皮組織を通過する反射経路を選択できて、正確な生体成分濃度の測定を行うことができることが可能となる。
尚、皮膚厚パラメータの決定は、上記の統計手法や特定の周波数での吸光度によって反射近赤外スペクトルを分析する以外に、超音波厚さ測定器や光学コヒーレンストモグラフィーを用いた非侵襲方式によって行うようにしても良い。
上記の方法を実現する装置は、近赤外スペクトルを含む光を与える光源と、光源からの光を被験者の皮膚に導く入射ガイドと、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを導く反射ガイドと、反射ガイドを通る近赤外スペクトルを受けて近赤外スペクトルデータを与えるセンサーを備え、更に近赤外スペクトルを所定の検量式に代入して、被験者の生体成分濃度、たとえば、グルコース濃度を計算する演算ユニットを備えている。この装置には、被験者が属する種に関して、皮膚の厚みを示す皮膚厚パラメータに基づいて分類された異なるグループに対して複数の検量式を対応させて記憶する皮膚厚メモリー、非侵襲手法によって皮膚厚パラメータを決定して、この皮膚厚パラメータによってグループを識別する手段とを備えており、上記演算ユニットが、識別されたグループに対応する検量式を上記皮膚厚メモリーら取り出して、被験者の生体成分濃度を計算するものである。
上記の入射ガイドは皮膚に密接配置される投光端部を有し、上記反射ガイドは皮膚に密接配置される受光端部を有し、受光端部が投光端部から皮膚面に沿って2mm以下の距離で離されることが望ましい。このような配置とすることで、求める生体濃度を最もよく反映する真皮組織を通過して反射する近赤外スペクトルを得ることができ、正確な生体濃度の測定が可能となる。
好ましい実施形態においては、入射ガイド及び反射ガイドがそれぞれ光ファイバーで形成されてこれらが一つのプローブヘッドに一体化され、プローブヘッドの対物端に上記投光端部と受光端部とが露出しており、被験者の皮膚に対する操作が簡単となる。
また、プローブには複数の異なる入射ガイドと単一の反射ガイドとが備えられ、それぞれの入射ガイドの投光端部が受光端部から異なる距離に設定されることが好ましい。光源はセレクターによって異なる入射ガイドの一つへ選択的に結合され、選択された入射ガイドを通して皮膚へ近赤外線スペクトルが照射され、ここから反射された近赤外スペクトルを上記センサーに送り出す。処理ユニットは、更に、グループのそれぞれと上記の異なる入射ガイドとの関係を保持するテーブルと、異なる入射ガイドの一つを介して投光して皮膚から反射された近赤外スペクトルデータに基づいてこれを統計的に分析することで皮膚厚パラメータを決定してグループを識別するモジュールを備えている。このモジュールはテーブルから異なる入射ガイドの内で識別されたグループに対応する入射ガイドを選択し、選択された入射ガイドを上記セレクターより動作させて、選択された入射ガイドを介して近赤外スペクトルを皮膚に照射してここから反射する近赤外スペトルに基づいて、生体成分濃度の計算を行う。従って、皮膚厚によって異なる深さに位置する真皮組織を通過して反射する近赤外スペクトルを有効なデータとして取り出すことができ、これに基づいた正確な生体成分濃度の測定を行うことができることが可能となる。
入射ガイドは、単一の反射ガイドの周りに複数設けられて、プローブヘッドの対物端において、複数の投光端部が受光端部の同軸状に配置されることが望ましく、単一の受光端部に対して皮膚からの反射する近赤外スペクトルを確実に導くことができる。
発明を実施するための最良の形態
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る生体成分濃度の測定装置を示す。この装置は、ハロゲンランプである光源20と、光源20からの近赤外光スペクトルを含む光を集光する投光レンズ群30と、投光レンズ群30を通過した光を標準板1及び被験者の皮膚10へ照射すると共にこれらから拡散反射された光を受光するためのプローブ40と、プローブ40からの光を集光する集光レンズ群50と、集光レンズ群50からを通過する近赤外スペクトルを分光する回折格子60、回折格子60で分光された近赤外スペクトルを検出するためのアレイセンサー70、及びアレイセンサー70からの近赤外スペクトルを示す電気信号を処理して、生体成分濃度を演算する演算ユニット100とで構成される。本実施例においては、人体成分濃度の一例としてグルコース濃度を測定する装置を示す。アレイセンサー70としてはInGaAsアレイ型受光素子が使用される。演算ユニット100としてはパーソナルコンピュータが使用される。
プローブ40は、それぞれ光ファイバーで形成された参照用プローブと測定用プローブとで構成され、各プローブは、光源10からの光を標準板1や被験者の皮膚10へ導く入射ガイド41、42と、ここからの反射光を回折格子60へ導く反射ガイド43、44とで構成され、入射ガイドと反射ガイドの一端が対物ヘッド45、46に組み込まれ、これらの対物ヘッドがセラミック製の標準板1と被験者の皮膚10とに対向配置される。両プローブは、光源20からの光を受光する端部において、一つの受光ヘッド47に集約されて、投光レンズ群30に結合されている。また、各プローブは回折格子60へ光を出力する端部において、出力ヘッド48、49に集約されて、シャッター51、52を介して集光レンズ群50に接続されている。
上の測定装置を用いたグルコース濃度の測定原理について簡単に説明する。対物ヘッド45を標準板1に近接対向させて、シャッター81を開いて標準板1からの反射光(参照信号)をアレイセンサー70で受光する。続いて、対物ヘッド46を被験者の皮膚10の表面へ9.8〜49kPa(100〜500gf/cm)の接触圧力、好ましくは、29.4kPa(300gf/cm)の一定加重で当接させ、シャッター82を開いて、皮膚組織内で拡散反射した近赤外スペクトル(生体信号)を反射ガイド44を介してアレイセンサー70で受光する。得られた参照信号と生体信号が演算ユニット100によって処理されて被験者のグルコース濃度が算出される。
グルコース濃度を決定するには、予め作成した複数の検量式の中から適切なものを選択して使用される。各検量式は、皮膚厚が異なる被験者のグループ毎に作成されるものであり、多変量解析によるスペクトル解析手法を用い、標準手段で定量されたグルコース濃度を目的変量に、分光分析装置による測定で得た生体組織スペクトルを説明変数として多変量解析を行うことによって、被験者の皮膚厚に応じた異なる検量式が求められる。多変量解析手段としては、重回帰分析、PLS回帰分析、ニューラルネットワーク等の解析手段が適用できる。
図3は、上記の演算ユニット100において実行されるプログラムによって実現される各種の機能モジュールと、これに必要なデータをメモリーに保存したテーブルを示す。このテーブル110は、被験者が属する種に関して、皮膚の厚みを示す皮膚厚パラメータに基づいて分類された異なるグループ(本実施形態においてはグループAとグループB)に対して複数の検量式(検量式1、検量式2)を対応させて記憶する皮膚厚メモリー構成するものである。機能モジュールとしては、アレイセンサー70から出力される近赤外スペクトルをA/Dコンバータ72で変換したデジタルデータを受けて、このデータから皮膚厚を求めるモジュール101と、求めた皮膚厚からグループを特定してこのグループに対応する検量式を選択するグループ決定モジュール102と、選択された検量式に近赤外スペクトルのデータを代入してグルコース濃度を測定する計算モジュール103と、測定されたグルコース濃度をディスプレイ120に表示する表示モジュール104とが用意される。
本実施形態に使用されるプローブは、図5に示すように対物ヘッド46の端面において、光源からの光を皮膚へ照射するための入射ガイド42を、皮膚からの反射光をアレイセンサー側に取り出す反射ガイド44の周りに同軸上に配列するように設計されており、入射ガイドとして、反射ガイドとの距離が異なる2種類のものが用いられている。一つは、反射ガイド44との間隔Lを650μmとした12本の第1の入射ガイド42−1であり、もう一つは反射ガイド44との間隔Lを300μmとした6本の第2の入射ガイド42−2である。これらの第1と第2の入射ガイドは、後述する理由により、求められた皮膚厚に応じて選択されるものであり、図3に示すテーブル110には、皮膚厚に応じて、すなわち選択されたグループに対して、どちらの入射ガイドを選択するかの指令が格納され、皮膚からの反射スペクトルに基ついて最初に決定された皮膚厚のグループに応じた入射ガイドが上記のモジュール102にて選択され、このモジュールから切換信号発生モジュール106に指令が送られ、モジュール106からの切り換え信号が後述のセレクタ80を動作させて第1と第2の入射ガイドの内の一つを選択し、選択された入射ガイドから送られる近赤外スペクトルを使用してグルコース濃度の測定が行われる。
図6は、本実施形態におけるグルコース濃度の測定を簡潔に示すフロー図であり、最初は、第1の入射ガイド42−1を用いて間隔L=650μmとした測定条件の下で、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを予備的に測定し、このスペクトルを主成分分析することで被験者の皮膚厚を求めて対応するグループを決定し、このグループに応じた検量式を選択する。皮膚厚が1.2mm以上であるグループAが選択された場合は、既に入力された近赤外スペクトルを利用してグルコース濃度の測定が行われる。また、皮膚厚が1.2mm未満のグループBが選択された場合は、第2入射ガイド44−2を用いて反射スペクトルを再測定し、これに基づいてグルコース濃度の測定を行う。この理由は後述する。
皮膚に当接させる対物ヘッド46における、入射ガイド42と反射ガイド44の端部の間隔Lは上記の値以外が可能であるが、0.2mm〜2mmの範囲から選択されることが望まれる。人間を含む生物の皮膚組織は、図4に示すように角質層を含む表皮層12、真皮層13、皮下組織層14の3層から形成されている。表皮層12の厚みは約0.2〜0.4mm、真皮層13の厚みは約0.5〜2mm、皮下組織層14の厚みは約1〜3mmである。真皮層13は毛細血管等が発達しており、血中グルコースに応じた物質移動が速やかに起こり、血中グルコース濃度に対して真皮層(真皮組織)13中のグルコース濃度は追随して変化すると考えられている。皮下組織層14は脂肪組織が中心であり、水溶性のグルコースは皮下組織層(皮下組織)14中に均一に存在しにくい。従って、血中グルコース濃度を精度よく測定するには、真皮層13の近赤外スペクトルを選択的に測定する必要があり、このために、入射ガイド42と反射ガイド44の端部の間隔Lを0.2mm〜2mmと設定して、真皮層13を通過して拡散反射される近赤外スペクトルを捉えるようにしている。すなわち、同図に示すように、入射ガイド42の端部から照射された近赤外スペクトルが皮膚組織中を透過、拡散し、後方散乱した光が対物ヘッドの反射ガイド44に到達する特性を利用したものである。この近赤外スペクトルは、図に示したU字型の経路Aをとり、その経路の皮膚組織への到達深さは上の間隔Lにより変化するものであり、この間隔Lを0.2〜2mmの範囲内に設定することにより、皮膚組織の真皮層13を反映する近赤外スペクトルを選択的に測定することが可能となった。
次に検量式の作成について説明する。図7は被験者(P1、P5)について上の装置を用いて測定された近赤外スペクトルを示すグラフであり、図8は検量式を決定するための回帰係数を示すグラフである。図8に示すグラフでは、一人の被験者について経口でグルコース負荷を与え、人為的にグルコース濃度を変動させる実験を6回行い、実験で得られた皮膚の近赤外スペクトルと、血液から測定したグルコース濃度からなるデータを多変量解析することにより一つの検量式を求めた。この多変量解析はPLS回帰分析手法を用いた。被験者の性別は男、年齢は41才、健常人である。皮膚の近赤外スペクトルは左手前腕内側部で行い、測定を行った部分の皮膚厚さは表皮層12と真皮層13の厚さの合計は約1.5mmであった。皮膚厚さの測定はCORTEX社製(デンマーク)の超音波断層測定装置DermaScan C Ver.3を用いて行った。
グルコース濃度を決定する検量式は下記の式で表される。
Figure 2003042180
an:波長nにおける回帰係数
xn:波長nにおける吸光度
b:定数
グルコース濃度の決定に重要な波長は、大きな回帰係数を持つことから、回帰係数によってグルコース濃度の定量に重要な波長が推定できる。
ところで、図9の生体成分の吸光スペクトルに示されるように、グルコース分子は1600nm付近の波長において、他の生体成分に比較して特異な吸収を示すことが知られるものであり、図8のグラフにおいて1600nm付近で特徴的な正のピークを有する回帰係数が生体組織中のグルコース濃度を反映していることが証明される。尚、図9では最大吸光度を1に規格化して各種の生体成分の吸光度を示す。
上の検量式を決定するために使用したプローブ40では、入射ガイド42を12本の反射ガイド44の周りに等しい間隔L(650μm)で配置したもので、表皮層12と真皮層13をあわせた皮膚厚さが1.5mmである被験者についてこのプローブ40を用いて測定を行うことで、この被験者(皮膚厚さが1.5mmのグループに属する)に対応する検量式が決定された。
ある個体に対して作成された検量式は、その個体に適切であっても、皮膚厚さに個体差があるため、そのまま他の個体に適用できるとは限らない。しかしながら、個体差があっても定量を目的とする生体成分(グルコース)は個体によらず共通であることから、その生体成分の変動(グルコースの変動)を捉えた検量式を用いれば、ある程度一般化された検量式を作成できることが期待できる。
次に、以上のようにして一人の被験者(P1)のデータを用いて検量式を用いて、この被験者(P1)を含む被験者5人(P1〜P5))について、グルコース濃度の変動を推測した結果(推定値)を図10及び図11に、それぞれ、実際に血液から測定したグルコース濃度の変動(実測値)と共に示す。これらの被験者5人についての属性は表1に示す通りである。
Figure 2003042180
図10のグラフに見られるように、被験者(P1)から作成した検量式を用いて、同じ被験者(P1)のグルコース濃度の変動を推定した場合、実測値との間の相関係数0.9程度の良好な推定が可能であることが判明した。
また、図11から判明するように、被験者(P1)で作成した検量式を用いて他の被験者の血糖値変動を推定した場合、被験者P2の血糖値変動については良好な測定が可能であるが、他の被験者P3、P4、P5についての血糖値測定は困難であることがわかった。図12のグラフは被験者(P1)で作成した検量式を用いて5名の被験者(P1〜P5)の血糖値変動を推定した場合の実測値と推定値との関係を示し、この場合の相関係数は0.69であり、一人の被験者(P1)に固有の検量式を、他の4人のグルコース濃度の測定に適用した場合は、相関関数が低いことが認められた。
次に、被験者P2〜P5の被験者についてもそれぞれ6回のグルコース負荷実験を実施し、血液から測定した実際のグルコース濃度のデータを基に、各被験者についてそれぞれ検量式を作成した。詳しくは、各被験者について6回のグルコース負荷実験を行い、6回の実験の内5つの実験を含む6通りの組み合わせ(C1〜C6)のデータから6個の検量式(CE1〜CE6)を作成し、各検量式を用いて、組み合わせから外れた残りの実験についてのグルコース推定値を求め、実際の測定値と推定値との相関関係を調べ、その結果を表2に示す。すなわち、被験者毎に行われたグルコース負荷実験において、得られた近赤外スペクトルのデータを、各被験者について作成した6個の検量式に代入して、全ての被験者についてのグルコース濃度の測定(推定)を行い、この推定値の信頼度を調べた。
Figure 2003042180
この表においては、各被験者について求めて6回の推測値と実測値との間の相関関係の平均値を基にして、相関係数の平均値が0.7以上の場合を○印、0.6以上0.7未満を△印、0.6未満を×印で示している。表2から分かるように、5名の被験者を用いたこの実験では、大きく2つの属性(グループA、グループB)に分かれ、各グループ内においてお互いに作成した検量式でグルコース濃度を正確に測定することができると判明した。これらのグループA、Bは、表1から明らかなように、皮膚厚さで分類されたものである。尚、表1での皮膚厚さは、超音波断層写真に基づいてこの断層写真より任意に選んだ3箇所の皮膚厚さ(表皮層と真皮層を合わせたもの)の平均値で算出した。
上の表2において、被験者P5に固有の検量式が自身のグルコース濃度の測定に有効でないことが示されたが、同じグループBに属する被験者P3やP4に固有の検量式は、被験者P5のグルコース濃度の測定に有効であることが判明した。このことは、被験者P5の皮膚厚がかなり薄いことが原因であると考えられる。以上から総括すると、皮膚厚によって分類されるグループは、皮膚厚1.2mm以上のグループAと皮膚厚1.2mm未満のグループBとし、皮膚厚の薄いグループBについては、皮膚厚が0.9mmから1.1mmの被験者に対して作成された検量式が有効であることが判る。
上記の実験結果に示すように、利用者の個人毎で検量式を作成するのでなく、生体成分の測定対象である患者や被験者を皮膚厚さ毎に分類し、分類したグループに対応する検量式を予め用意しておくことで、被験者毎に検量式を作成するといった煩雑なプロセスを必要とせずに、グルコース濃度を正確に測定できるものである。
検量式としては、表皮層と真皮層との合計の皮膚厚さTが1.2mm以上の被験者の血糖値を推定する検量式1と、1.2mm未満の被験者のグルコース濃度を推定する検量式2の2種類の検量式が予め用意されて、演算ユニット100内のテーブル110へ格納されている。
検量式1は、
Figure 2003042180
で表される。
検量式2は、
Figure 2003042180
で表される。式中のanとcnは波長nにおける回帰係数、xnは波長nにおける吸光度、bとdは定数をそれぞれ示す。
このようにして、皮膚厚が異なるグループに応じた検量式を選択することで、図13や図14に示すような、実測値に対する相関関数が0.93や0.85と高くなった信頼性の高い測定が可能となったものである。
また、本実施形態においては、被験者の皮膚厚さに応じて、第1入射ガイド42−1と第2入射ガイド42−2とを切り換え、入射光と反射光との間隔Lを変化させているため、図4に示すU字形の光経路を確実に真皮組織に到達させることとができ、測定の信頼度を向上させることができる。すなわち、皮膚厚さが薄いグループについては、間隔Lを小さくすることで、光経路を皮膚の浅い領域に形成して、真皮層13を捉えるようにする。
本実施形態においては、皮膚からの反射する近赤外スペクトルのデータを、グルコース濃度の測定を行うことに加えて、皮膚厚さを測定するために有効に使用する。アレイセンサー70から出力される近赤外スペクトルはA/Dコンバータ72を経て演算ユニット100にデジタルデータとして送られ、演算ユニット100に設けた皮膚厚決定モジュール101において近赤外スペクトルのデータを主成分分析することによって、皮膚厚さが1.2mm以上のグループAと1.2mm未満のグループBとに分類される。図15は、主成分分析により被験者の分類を行った結果を示すもので、表皮層と真皮層との合計の厚さが1.2mm以上の被験者のグループAと、1.2mm未満の被験者のグループが第2主成分(PC2)により明確に分類できることを示している。図14は、第2主成分のローディングプロットを示すもので、波長1728nmと1769nmに特徴的なピークを有し、このピークは図9に示した中性脂肪のピークと一致する。従って、第2主成分の寄与の大きさは皮下組織(脂肪組織)への光の到達度と解釈でき、皮膚厚さの代用特性として主成分分析による分類が利用できることを示している。すなわち、皮膚厚さの異なる個体差は皮下組織への光の到達量の違いとなり、最終的に近赤外スペクトルの形状差として表れる。この近赤外スペクトルの形状差を主成分分析用いて分類することで、皮膚厚さに基づく被験者の分類が可能となった。主成分分析以外にも、クラスタ分析、判別分析等の定性分析手法等の多変量解析によって同様の分類を行うことができる。このように、皮膚厚の測定は、皮膚からの反射スペクトルを分析するためのソフトウェアで達成することができ、皮膚厚を測定するために別のハードウェアを使用する必要がなく、装置を簡略化することができる。
図5に示すように配列された2種の第1入射ガイド42−1と第2入射ガイド42−2との切り換えは、投光レンズ群30からプローブ40への経路に設けたセレクター80によって行われる。すなわち、セレクター80によって、光源20からの光を入射ガイド42−1、42−2へ選択的に導く。このセレクター80は、第1入射ガイド42−1への入射光量と第2入射ガイド42−2への入射光量とを2:1の割合で調整する光量調整器と、2つのメカニカルシャッターとを備え、演算ユニット100内で実現される切り換え信号発生モジュール106からの信号によって第1入射ガイドと第2入射ガイドとのどちらかが有効とされる。すなわち、650μmの間隔L1を選択する時は第1入射ガイド42−1側のメカニカルシャッターを開き、第2入射ガイド42−2側を閉じる。
尚、演算ユニット100には、前回のグルコース濃度の測定を行った際の測定条件、例えば、求められた皮膚厚等が測定履歴テーブル112に格納されており、被験者が同一人に固定される場合は、この測定履歴テーブル112から皮膚厚を取り出すことで、2回目以降のグルコース濃度の測定に際しては、皮膚厚を決定する手順を省くことができて、測定の短縮化が達成される。
上述の実施形態では、皮膚厚に応じて2つのグループA、Bと2つの検量式1,2及び2つの投受光間隔L1、L2を用意した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上のグループとこれに対応する3つ以上の検量式及び3つ以上の投受光間隔を使用することも可能である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、図17及び図18に示す第2の実施形態に示すように、対物ヘッド46の端面に現れる受光ガイドとの距離を一定の650μmの間隔としてもよい。この場合も、上の実施形態と同様に、グルコース濃度の測定のための皮膚からの反射スペクトルを利用し、これを主成分分析することで、被験者の皮膚厚を求め、この皮膚厚が該当するグループに固有の検量式を選択することで、信頼性の高いグルコース濃度の測定が可能である。
図19は、本発明の第3の実施形態を示すもので、皮膚厚による被験者のグループの選択手法として、被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルについて1728nmでの吸光度(Ab1728)と1670nmでの吸光度(Ab1670)の比を用い、これを皮膚厚の識別に利用した。すなわち、Ab1728/Ab1670>α(=定数)の時は皮膚厚さTが1.2mm未満、Ab1728/Ab1670≦αの時は皮膚厚さが1.2mm以上であると判断する。その後は、上記の実施形態と同様に、選択されたグループに固有の検量式に、近赤外スペクトルのデータを代入して、グルコース濃度の測定が行われた。尚、使用されるプローブは、受光ガイドと反射ガイドとの間隔が650μmのものを用いた。
このように、近赤外スペクトルを脂肪成分由来の特異吸収波長を利用し、皮下脂肪量と皮膚厚(真皮層への到達深さ)とが比例することを根拠にして、皮膚厚さに基づくグループの選択に用いることができるものである。この場合も、前述の実施形態と同様に、別のハードウェアを追加すること無しに、非侵襲方式で、皮膚厚を求めることができるものである。
尚、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、図20に示す第4の実施形態のように、超音波断層撮影装置を利用し、被験者の皮膚厚さを求めることも可能である。皮膚厚さの測定はCORTEX社製(デンマーク)の超音波断層測定装置DermaScan C Ver.3を用いて行うことができる。
尚、皮膚厚さを計測する手段として超音波断層装置の他に、断層像として計測しない超音波測定手法を用いても構わない。また、光コヒーレンストモグラフィを用いて皮膚厚さの実測を行ってもよい。光コヒーレンストモグラフィーの代表的なものとして、低コヒーレンス干渉法と光周波数走査法がある。いずれの手法も数十μmオーダーの分解能で生体の断層測定を可能としている。そして、近赤外レーザー光を前腕内側部に照射し、得られた皮膚断層画像から皮膚厚さを測定することができるものである。
また、被験者の属性を分類する指標としては皮膚厚さに加えて、皮膚の角質水分量、皮膚組織の水分濃度、皮膚組織の密度、皮膚の色、皮膚の表面粗さ、性別、年齢、人種を基準として、グループを細かく分類し、各グループ毎に検量式を用意することも可能である。この場合は、多種多様な被験者についてより精度の高いグルコース濃度の測定が期待できる。
尚、求める生体成分としてグルコースを説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、組織水分量、中性脂肪、コレステロール、HbA1c(糖化ヘモグロビン)、フルクトサミン、アルブミン、グロブリン、尿酸等の生体成分の定量分析に利用できる。更に、これらを代用特性とする皮膚の健康度や皮膚年齢、老化度、皮膚の張り等の測定に利用できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施例に係る生体成分濃度の測定装置を示す概略図。
図2は、同上の装置を示すブロック図。
図3は、同上の装置の要部を示すブロック図。
図4は、同上の装置を用いての生体成分濃度の測定の基本原理を示す概略図。
図5は、同上の装置に用いられるプローブの端面を示す図。
図6は、同上の装置を用いた生体成分濃度の測定を示すフロー図。
図7は、同上の装置を用いて被験者の前腕内側部の皮膚で測定した近赤外スペクトルを示すグラフ図。
図8は、同上の装置に用いる検量式を統計手法に基づいて作成するための回帰係数と近赤外スペクトルの波長との関係を示すグラフ図。
図9は、代表的な生体成分の吸光スペクトルを示すグラフ図。
図10は、時間の経過に伴って変化するグルコース濃度について同上の装置を用いて測定した推定値と実測値との関係を示すグラフ図。
図11A〜図11Dは、同上の装置を用い、一つの検量式を用いて皮膚厚さの異なるすべての被験者についての測定を行った時のグルコース濃度の推測値と実測値との関係を示すグラフ図。
図12は、同上の装置を用い、一つの検量式を用いて皮膚厚さの異なるすべての被験者についての測定を行った時のグルコース濃度の推測値と実測値との相関関係を示すグラフ図。
図13は、同上の装置を用い、皮膚厚さが同じ一つのグループの被験者について、このグループに対応する一つの検量式を用いて測定を行った時のグルコース濃度の推測値と実測値との相関関係を示すグラフ図。
図14は、同上の装置を用い、皮膚厚さが同じ他のグループの被験者について、このグループに対応する一つの検量式を用いて測定を行った時のグルコース濃度の推測値と実測値との相関関係を示すグラフ図。
図15は、皮膚から反射する近赤外スペクトルを主成分分析した結果を示すグラフ図。
図16は、同上の主成分分析における第2主成分のローディングプロットである。
図17は、本発明の第2の実施例に係る生体成分濃度測定方法を示すフロー図。
図18は、同上の生体成分濃度測定方法に使用するプローブの端面を示す図。
図19は、本発明の第3の実施例に係る生体成分濃度測定方法を示すフロー図。
図20は、本発明の第4の実施例に係る生体成分濃度測定方法を示すフロー図。

Claims (12)

  1. 被験者の皮膚へ近赤外スペクトルの波長を有する光を照射し、
    被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを取り出して、所定の検量式に近赤外スペクトルのデータを代入して被験者の生体成分濃度、例えば、グルコース濃度を求める方法であって、特徴部分は
    被験者が属する種に関して、皮膚の厚みを示す皮膚厚パラメータに基づいて分類された異なるグループにそれぞれ対応する複数の異なる検量式を用意し、
    被験者の皮膚厚パラメータを非侵襲手法により求めて、この皮膚厚パラメータに基づいて被験者のグループを識別し、
    識別されたグループに合致する検量式を取り出して、被験者の生体成分濃度を計算することを特徴とする生体成分濃度の測定方法。
  2. 被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを統計的に分析して上記の皮膚厚パラメータを決定することを特徴とする請求項1に記載の生体成分濃度の測定方法。
  3. 上記の近赤外スペクトルを主成分分析手法に基づいて分析することを特徴とする請求項2に記載の生体成分濃度の測定方法。
  4. 被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルについて、個人の皮下脂肪の存在による特異的な吸収を示すとされる周波数における吸光度を分析して、この吸光度に基づいて上記の皮膚厚パラメータを決定することを特徴とする請求項1に記載の生体成分濃度の測定方法。
  5. 上記の周波数が、1700nmから1800nmの領域から選択される所定の周波数であることを特徴とする請求項4に記載の生体成分濃度の測定方法。
  6. 皮膚からの近赤外スペクトルが反射される共通の反射経路から皮膚面に沿ってそれぞれ異なる距離離れた複数の異なる入射経路を用意し、この入射経路の一つから選択的に近赤外スペクトルを皮膚に照射する、これら異なる入射経路は上記の複数のグループに適切なものとしてそれぞれ固有に割り当てられており、
    複数の入射経路の一つを経て照射され皮膚から反射される近赤外スペクトルを分析して皮膚厚パラメータを決定して、決定された皮膚厚パラメータにて識別されるグループに割り当てられた一つの入射経路を選択し、
    選択された入射経路を有効として近赤外スペクトルを皮膚に照射して皮膚から反射する近赤外スペクトルのデータを求め、上記皮膚厚パラメータで決定されたグループに固有の検量式によってこの近赤外スペクトルのデータを処理することを特徴とする請求項2に記載の生体成分濃度の測定方法。
  7. 超音波厚さ測定器を用いて上記皮膚厚パラメータを決定することを特徴とする請求項2に記載の生体成分濃度の測定方法。
  8. 光学コヒレレンストモグラフィーを用いて、上記皮膚厚パラメータを決定することを特徴とする請求項2に記載の生体成分濃度の測定方法。
  9. 近赤外スペクトルを含む光を与える光源、
    光源からの光を被験者の皮膚に導く入射ガイド、
    被験者の皮膚から反射する近赤外スペクトルを導く反射ガイド、
    反射ガイドを通る近赤外スペクトルを受けて近赤外スペクトルデータを与えるセンサー、
    近赤外スペクトルデータを所定の検量式に代入して、被験者の生体成分濃度、たとえば、グルコース濃度を計算する演算ユニットを備えた装置であって、
    この装置には、
    被験者が属する種に関して、皮膚の厚みを示す皮膚厚パラメータに基づいて分類された異なるグループに対して複数の検量式を対応させて記憶する皮膚厚メモリー、
    非侵襲手法によって皮膚厚パラメータを決定して、この皮膚厚パラメータによってグループを識別する手段とを備え、
    上記演算ユニットが、識別されたグループに対応する検量式を上記皮膚厚メモリーから取り出して、被験者の生体成分濃度を計算することを特徴とする生体成分濃度の測定装置。
  10. 上記入射ガイドは皮膚に密接配置される投光端部を有し、上記反射ガイドは皮膚に密接配置される受光端部を有し、
    上記受光端部は上記投光端部から皮膚面に沿って2mm以下の距離で離されたことを特徴とする請求項9に記載の生体成分濃度の測定装置。
  11. 上記入射ガイド及び上記反射ガイドがそれぞれ光ファイバーで形成され、これらが一つのプローブヘッドに一体化され、プローブヘッドの対物端に上記投光端部と受光端部とが露出し、上記プローブには複数の異なる入射ガイドと単一の反射ガイドが備えられ、上記の対物端において、上記の異なる入射ガイドの投光端部が上記受光端部から異なる距離となり、
    上記の異なる入射ガイドの一つを上記光源へ選択的に結合するセレクターが設けられ、選択された入射ガイドを通して反射近赤外線スペクトルを皮膚へ照射する、
    上記処理ユニットは、更に、上記のグループのそれぞれと上記の異なる入射ガイドとの関係を保持するテーブルと、異なる入射ガイドの一つを介して投光して皮膚から反射された近赤外スペクトルデータに基づいてこれを統計的に分析することで上記の皮膚厚パラメータを決定して上記のグループを識別するモジュールを備え、
    上記モジュールは上記テーブルから異なる入射ガイドの内で識別されたグループに対応する入射ガイドを選択し、上記セレクターにて選択した入射ガイドを有効として、近赤外スペクトルを皮膚へ投光してここから反射する近赤外スペクトルデータに基づいて生体成分濃度の計算を行うことを特徴とする請求項10に記載の生体成分濃度の測定装置。
  12. 上記の受光端部から同じ距離離れた投光端部を有する複数の入射ガイドが、単一の反射ガイドの周りに設けられて、投光端部が受光端部の周りに同軸状に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の生体成分濃度の測定装置。
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