JPWO2003024244A1 - アルカリ性健康食品及びその製造方法 - Google Patents
アルカリ性健康食品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2003024244A1 JPWO2003024244A1 JP2003528147A JP2003528147A JPWO2003024244A1 JP WO2003024244 A1 JPWO2003024244 A1 JP WO2003024244A1 JP 2003528147 A JP2003528147 A JP 2003528147A JP 2003528147 A JP2003528147 A JP 2003528147A JP WO2003024244 A1 JPWO2003024244 A1 JP WO2003024244A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salt
- health food
- seawater
- alkaline
- alkaline health
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01D—COMPOUNDS OF ALKALI METALS, i.e. LITHIUM, SODIUM, POTASSIUM, RUBIDIUM, CAESIUM, OR FRANCIUM
- C01D3/00—Halides of sodium, potassium or alkali metals in general
- C01D3/04—Chlorides
- C01D3/08—Preparation by working up natural or industrial salt mixtures or siliceous minerals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L33/00—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
- A23L33/10—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
- A23L33/105—Plant extracts, their artificial duplicates or their derivatives
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L33/00—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
- A23L33/10—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
- A23L33/16—Inorganic salts, minerals or trace elements
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Mycology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Geology (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Botany (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
本発明は体の健康維持に有益なアルカリ性健康食品及びその製造方法に関するものである。本発明は還元力が大きく且つミネラル成分を多量に含有するアルカリ性健康食品を提供する。高低差を設けた塩田に海水を入れ、高所より低所へ順次海水を導き、塩分濃度の高い鹹水を生成し、更に鹹水の結晶を析出させて粗塩を生成し、該粗塩を700℃〜1600℃で焼成する。このようにして得られた本発明健康食品の水溶液における酸化還元電位は−10mv〜−620mvであり、またミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。
Description
技術分野
本発明は還元力が大きく且つミネラル含有量が多いアルカリ性健康食品及びその製造方法に関するものである。
背景技術
還元性水は人体に有益な作用をもたらすものとして多くの人に注目されている。水道水をフィルターに通して不純物を除去した後、電解槽で電気分解すると陰極水と陽極水が得られるが、得られた陰極水は酸化還元電位がマイナスの数値を示す。従って、陰極水はマイナスの酸化還元電位を有し、還元力を持ち、このことから還元性水と呼称されている。
還元性水は体内の活性酸素を消去する作用がある。活性酸素は生体分子を酸化し、それにより遺伝子や細胞を傷つけ、各種病気を誘発する要因を作る。還元性水は活性酸素に電子を与えることにより、活性酸素による生体分子の酸化を抑止して病気の発生を抑える働きがある。
しかしながら電解装置で作られた還元性水は、酸化還元電位が満足すべき還元側の電位を示さず、従って還元力が充分であるとはいえなかった。また酸化還元電位が経時的に変化し、酸化還元電位がマイナス側からプラス側に移行し、時間の経過と共に還元力を失うという欠点があった。更にミネラルの含有量も少なく、健康飲料水としての品質は充分なものではなかった。
本出願人は先に、天然塩を500℃〜2000℃で焼成してなることを特徴とするアルカリ性健康食品の発明を提案すると共に、天然塩を容器に詰め、該容器に蓋をして500℃〜2000℃で焼成した後、冷却して粉砕することを特徴とするアルカリ性健康食品の製造方法を提案した(特許第2092094号)。この2092094号発明によれば、マイナスの数値(マイナスの付いた数値は還元性を示す)の大きな酸化還元電位が得られるものであり、例えば同号発明は−303mv(実施例1)、−204mv(実施例3)、−163mv(実施例4)という酸化還元電位を開示している。
しかし今日においては、より大きな還元力を有し且つ高いミネラル成分を含有するアルカリ性健康食品の開発が要望されている。
本発明は2092094号発明を改良するものであって、より大きな還元力を有するアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
また本発明は高いミネラル成分を含有し、体の機能維持に有益なアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
更に本発明は、2092094号発明よりも製造工程を簡略化でき、生産効率を向上できるアルカリ性健康食品の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであることを特徴とするアルカリ性健康食品である。本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。本発明健康食品の原料は天然塩であるが、天然塩として天日塩を用いることが好ましい。天然塩を700℃〜1600℃で焼成した後、冷却すると塊状体が得られるが、この塊状体は粉砕されて粉状体又は粒状体とされる。
本発明健康食品の製造原料である粗塩は塩田製塩法により作られる。塩田は多段式に設けることが好ましく、高所より低所へ順次海水を流す。太陽熱により海水の水分を蒸発し、海水の塩分濃度の高い鹹水を生成する。更に鹹水の水分を蒸発して塩分濃度を増大し、鹹水の結晶を析出させると共に、該結晶を成長させて粗塩を生成する。
得られた粗塩を700℃〜1600℃で焼成する。この場合、焼成は3段階に分けて行い、第1段焼成は700℃〜1000℃で、第2段焼成は1000℃〜1400℃で、第3段焼成は1400℃〜1600℃で、それぞれ焼成することが好ましい。
本発明健康食品の還元力を増大するために、焼成時に還元力を有する植物のエキスを粗塩に混合することが好ましい。
本発明のアルカリ性健康食品は水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであるから還元力が大きく、その結果、本発明健康食品を摂取することにより、健康を維持でき病気の予防に役立つ。即ち、還元力の大きな食品は体内の活性酸素に電子を与える働きがあり、この働きによって活性酸素が生体分子を酸化して遺伝子や細胞を傷つける作用を抑止することができ、病気の発生を防止することができる。
また本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を多量に含有し、水に溶かしてアルカリイオン水として用いることができ、これを飲用したときは健康飲料水として体の健康維持に有益である。
本発明は、粗塩を製造するに当たり、高低差を設けた塩田に海水を入れ、高所より低所へ順次海水を導くので、海水には塩田に含まれている天然ミネラル成分が多量に溶け込み、得られた粗塩は多量のミネラル成分を含有するものである。このように本発明はミネラル含有量の大きな粗塩を用いるので、粗塩の焼成工程において焼成回数を減少しても、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvという還元力の大きな健康食品を製造できるものであり、従って製造工程を簡略化して生産効率を向上することができる効果がある。
発明を実施するための最良の形態
本発明のアルカリ性健康食品は天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなるものである。700℃未満では還元力の大きな酸化還元電位が得られ難い上、ミネラル含有量も不十分となる。また1600℃を超えるとミネラル成分が一部分解するので好ましくない。上記焼成温度として好ましい温度範囲は900℃〜1400℃である。
天然塩としては天日塩が好ましく、特に後述する多段式塩田を用いて製造した天日塩が好ましい。
本発明の健康食品は水に溶解して水溶液としたときの酸化還元電位が−10mv〜−620mvであるという性質を備えている。この−10mv〜−620mvという酸化還元電位の数値は大きな還元力を有することを意味している。即ち、酸化還元電位を示す数値がマイナス(負)の数値である場合は還元性を有することを示しており、そしてその数値の絶対値が大きいものほど還元力が大きい。反対に電位を示す数値がプラス(正)の数値である場合には酸化性を有することを示している。本発明において、好ましい酸化還元電位は−150mv〜−620mvである。
本発明の健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。含有する主なミネラル成分としてはカリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マンガン等が挙げられる。
天然塩を700℃〜1600℃で焼成し、冷却すると塊状体が得られるが、この塊状体を粉砕して粉状体又は粒状体の形にする。
本発明健康食品を製造するに当たり、原料塩として塩田で作られた天日塩を用いることが好ましい。天日塩は塩田を用いて製造されるが、本発明においては高低差を設けた塩田を用い、高所から低所へ海水を流して移動させる。高低差を設けた塩田は、階段状に設けた、多段式塩田として構成することが好ましい。本発明において、高低差を設けた塩田として、上記多段式以外に直線状に連続して傾斜した塩田として構成することもできる。いずれの場合も全体としての傾斜角度は海水の移動速度があまり速くならないような角度とする必要がある。
図1には、高低差を設けた多段式の塩田が示されている。多段式の塩田は、段数に応じた複数の塩田構成部1a、1b、1c、1dからなっている。段部は1方向にのみ連続するものであっても或いは縦横2方向に連続するものであってもよい。段部が1方向にのみ連続する場合、この階段状の塩田が多数列並行して設けられる。
各塩田構成部1a、1b、1c、1dの床部は水平状に設けられていても或いは多少傾斜して設けられていてもよい。各塩田構成部1a、1b、1c、1dは枠2で周囲を囲まれており、この枠2が各塩田構成部1a、1b、1c、1d相互を区画する仕切部となる。塩田構成部は枠2により、四角い形状の塩田として区画形成されている。
各塩田構成部1a、1b、1c、1dの段部間における距離(即ち、1つの塩田構成部における床部の距離)Lは25m〜35mが好ましい。段部間距離Lがあまりに短いと塩田構成部における海水の滞留時間が少なく、水分の蒸発が充分行われない上、塩田の土に含まれているミネラル成分を海水に溶け込ませることが不十分となる。
塩田の土は田畑と同じように、年1回地中深く掘り下げて耕し、微生物が繁殖するまで約6ヶ月間寝かせる。この養生期間が過ぎたら海水を引いて塩田の中に入れる。先ず海水3は塩田構成部1aに入れられ、塩田構成部1a内に一定期間滞留された後、下段の塩田構成部1bに流される。1つの塩田構成部とそれよりも下段に位置する塩田構成部との間には特に図示しないが、連通路が設けられており、この連通路によって海水が上段の塩田構成部から下段の塩田構成部へと流れるようになっている。1つの塩田構成部において、一定期間海水を滞留するときは連通路を閉じておき、また一定期間の滞留後に海水を下段の塩田構成部に流すときは連通路を開くようにする。
この連通路を開閉するための手段としては、例えば連通路を遮断できる遮蔽体を連通路に取り付け、取り外し自在に設置し、該遮蔽体を連通路内に挿入して通路を遮断することにより連通路を閉じ、また該遮蔽体を連通路内から取り出して通路を解放することにより連通路を開けるように構成することができる。
海水3が塩田構成部1a内に滞留している間、太陽熱と風で水分が徐々に蒸発し、塩分濃度が高まる。また塩田の土に含まれているミネラル成分が海水3に溶け込み、海水3のミネラル濃度も高まる。このように塩田構成部1a内において塩分濃度及びミネラル濃度が高まった海水3が下段の塩田構成部1bに流されると、ここでも同様に太陽熱と風で水分が蒸発し、塩分濃度が更に高まると共に、塩田の土に含まれているミネラル成分が海水3に溶け込み、ミネラル濃度が更に高まる。以下同様にして、海水3が下段の塩田構成部に順次流されていき、このように下段に移動するに従って海水中の塩分濃度及びミネラル濃度は次第に高いものとなる。本発明は多段式に設けた塩田を用いるので、太陽熱によって、海水に含まれている有害物質を分解し、無毒化する作用が行われる。
塩田上を海水がゆっくり移動する間、海水中の汚染物質は次第に水面に浮上してくるので、これを除去する。尚、汚染物質によっては塩田の土に吸収されるものもある。更に海水を塩田構成部から冷却池に導き、ここで1週間ほど滞留させて冷却することにより有害物質を沈殿除去する。有害物質を除去した海水を再び塩田構成部に導き、前記した塩田構成部における滞留と、下段の塩田構成部への流下を続ける。このような処理により得られる鹹水を良質なものにすることができる。
塩田として、土の中にゲルマニウムを豊富に含む塩田が好ましい。ゲルマニウムは、海水中の汚染物質や有害物質を吸収する性質があり、それらを吸収すると酸化して黒色を呈するようになる。この黒色呈色によって太陽熱の吸収が効率よく行われ、海水温度を上昇させ、その結果、土中のミネラル成分の海水への溶解も促進され、より多量のミネラル成分を海水中に溶解させることができる。
塩田構成部の最終段において海水の塩分濃度が著しく高められた鹹水が生成する。この鹹水をそのまま塩田構成部に貯留させ、更に水分を蒸発させて、鹹水中で塩の結晶を析出させる。この塩の結晶を析出させるためには太陽熱を効率よく吸収させることが重要である。そのため最終段の塩田構成部においては、その床部に耐熱性の黒色のゴム製フェルトを敷設することが好ましい。
塩の結晶は時間と共に成長して大きくなり、粗塩が生成する。この粗塩を採取して焼成を行う。焼成は700℃〜1600℃で行うが、3段階に分けて行う焼成法が好ましい。この3段階焼成の場合、第1段焼成は700℃〜1000℃で、第2段焼成は1000℃〜1400℃で、第3段焼成は1400℃〜1600℃で、それぞれ焼成を行う。
焼成を行うに当たり、還元力を有する植物のエキスを粗塩に混合して焼成を行うことが好ましい。このような植物エキスを粗塩に混合することにより、製造される健康食品の酸化還元電位をより還元力の大きな数値にすることができる。還元力を有する植物として、ニンニク、タマネギ、松葉、昆布、ゴマ、甘草、朴の木の皮のうちの1種又はそれらの2種以上の混合物が好ましいが、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの植物を熱湯中で煮込み、その後、ろ過をして得られた上澄み液を植物のエキスとして用いる。
例えば甘草、朴の木の皮の場合、水10リットルに対して、甘草、朴の木の皮をそれぞれ200グラム入れ、数時間加熱して溶液が8.5リットル程度になるまで煮込む。その後、ろ過をして得られた上澄み液を甘草、朴の木の皮のエキスとして用いる。甘草、朴の木の皮のエキスの酸化還元電位は約−60mvである。
上記の植物エキスを粗塩に混合する量は、粗塩に対して1重量%〜5重量%が好ましい。還元力を有する植物のエキスを混合する段階はどの段階でも差し支えないが、第2段焼成のとき及び第3段焼成のときに焼成塩に混合することが好ましい。
上記した3段階焼成を行う場合、粗塩を炉窯に入れて先ず第1段焼成を行う。第1段焼成の好ましい温度は800℃〜900℃で、焼成時間は4時間〜6時間である。焼成後、自然放冷を行って冷却する。
第1段焼成によって得られた焼成塩は塊状体となっているのでこれを粉砕して粉状体とし、これに還元力を有する植物のエキスを混合して竹筒に詰め、第2段焼成を行う。第2段焼成の好ましい温度は1000℃〜1200℃で、焼成時間は5時間〜10時間である。焼成に当たり、上記エキス混合の焼成塩を詰めた竹筒をセラミックス製の炉窯に入れて焼成することが好ましい。燃料としては水素ガス、赤松の薪、松脂等を用いることができる。この焼成時に竹筒は燃焼して消失する。
焼成後、自然放冷により冷却を行う。冷却時間は75時間〜85時間である。この第2段焼成は2回繰り返すことが好ましい。2回繰り返す場合、1回目の焼成により得られた塊状体の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに1回目の場合と同様、還元力を有する植物のエキスを混合し、このエキス混合の焼成塩を竹筒に詰め、1回目と同様の焼成条件により焼成を行う。このように焼成を2回繰り返すことで、より高い還元力を有する塩を製造することができる。
第2段焼成後、自然放冷により冷却を行い、得られた塊状体の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに上記と同様、還元力を有する植物のエキスを混合し、第3段焼成を行う。第3段焼成の好ましい温度は1400℃〜1500℃で、焼成時間は5時間〜10時間である。この段階における焼成温度はかなり高温であるため、焼成塩をセラミックス製のるつぼに入れて焼成を行うことが好ましい。この高温焼成によって汚染物質や有害物質は分解除去される。
1400℃〜1500℃における焼成によって塩はドロドロした溶融状態になる。焼成後、自然放冷により冷却を行う。冷却時間は75時間〜85時間である。冷却後、得られた焼成塩の塊状体をるつぼより取り出し、塊状体を粉砕し、粉末状の製品を得る。
本発明のアルカリ性健康食品はその形態として粉末状のものに限定されず、粒状体或いは顆粒状体として形成することができる。本発明健康食品はそのまま食することもできるが、水に溶かしてアルカリイオン水として飲用することもできる。また通常の塩のように調味料として用いることもできる。本発明健康食品は食塩の味はするがそれほど塩辛くはない。
本発明は、上記した焼成工程により得られた焼成塩の粉状体に必要に応じて無機塩類、シナモン、乾燥ショウガ等の添加物を添加混合して製品とすることもできる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例
多段式塩田を用いて粗塩を作り、この粗塩を採取してこれをセラミックス製の炉窯に入れ、900℃で5時間焼成した(第1段焼成)。第1段焼成終了後、放置して冷却し、得られた塊状の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合した。上記エキスを混合した焼成塩を竹筒に詰め、これを上記セラミックス製の炉窯に入れ、1200℃で10時間焼成した(第2段焼成)。この焼成時に竹筒は燃えて消失した。第2段焼成終了後、80時間放置して冷却した。この焼成工程を2回繰り返した。
即ち、第2段焼成における1回目の焼成で得られた焼成塩の塊状物を粉砕して粉状体とし、これに1回目の場合と同様、甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合し、このエキス混合焼成塩を竹筒に詰め1200℃で10時間焼成した
第2段焼成終了後、放置して冷却し、得られた塊状の焼成塩を粉砕して粉状体とし、、これに甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合した。上記エキスを混合した焼成塩をセラミックス製のるつぼに詰め、これを上記セラミックス製の炉窯に入れ、1400℃で10時間焼成した(第3段焼成)。焼成塩は真っ赤な色でドロドロに溶けた状態となり、完全に溶融状態になっていることが確認された。
焼成終了後、80時間放置して冷却した。冷却後、るつぼより塊状の焼成塩を取り出して粉砕し、粉末状の製品を得た。尚、各焼成工程における燃料はいずれも水素ガス、赤松の薪及び松脂を用いた。
得られた焼成塩(本発明健康食品)の成分について分析試験を行った。結果を表1に示す。
次に、本発明焼成塩(本発明健康食品)6gを水道水100ccに溶かした水溶液を調製し、この水溶液の酸化還元電位を測定した。比較のため天然塩、天然塩焼塩、精製塩(化学製塩)、精製塩焼塩についても同じ濃度の塩水溶液を調製し、酸化還元電位を測定した。また、家庭用アルカリイオン水製造装置で作ったアルカリイオン水についても同様の測定を行った。更に上記塩の水溶液を作るのに用いた水道水についても同様の測定を行った。
酸化還元電位は東亜電波工業(株)製の酸化還元電位測定器を用いて測定した。結果を表2に示す。
表2によれば、本発明焼成塩の酸化還元電位はマイナス側に大きな数値を示しており、このことから大きな還元力を有することが判る。
産業上の利用可能性
本発明のアルカリ性健康食品はそのまま食することもできるが、水に溶かしてアルカリイオン水として飲用することもでき、還元性のある健康食品として体の健康維持に有益なるものである。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の製造方法に用いられる、高低差を設けた多段式の塩田を示す要部縦断面図である。
本発明は還元力が大きく且つミネラル含有量が多いアルカリ性健康食品及びその製造方法に関するものである。
背景技術
還元性水は人体に有益な作用をもたらすものとして多くの人に注目されている。水道水をフィルターに通して不純物を除去した後、電解槽で電気分解すると陰極水と陽極水が得られるが、得られた陰極水は酸化還元電位がマイナスの数値を示す。従って、陰極水はマイナスの酸化還元電位を有し、還元力を持ち、このことから還元性水と呼称されている。
還元性水は体内の活性酸素を消去する作用がある。活性酸素は生体分子を酸化し、それにより遺伝子や細胞を傷つけ、各種病気を誘発する要因を作る。還元性水は活性酸素に電子を与えることにより、活性酸素による生体分子の酸化を抑止して病気の発生を抑える働きがある。
しかしながら電解装置で作られた還元性水は、酸化還元電位が満足すべき還元側の電位を示さず、従って還元力が充分であるとはいえなかった。また酸化還元電位が経時的に変化し、酸化還元電位がマイナス側からプラス側に移行し、時間の経過と共に還元力を失うという欠点があった。更にミネラルの含有量も少なく、健康飲料水としての品質は充分なものではなかった。
本出願人は先に、天然塩を500℃〜2000℃で焼成してなることを特徴とするアルカリ性健康食品の発明を提案すると共に、天然塩を容器に詰め、該容器に蓋をして500℃〜2000℃で焼成した後、冷却して粉砕することを特徴とするアルカリ性健康食品の製造方法を提案した(特許第2092094号)。この2092094号発明によれば、マイナスの数値(マイナスの付いた数値は還元性を示す)の大きな酸化還元電位が得られるものであり、例えば同号発明は−303mv(実施例1)、−204mv(実施例3)、−163mv(実施例4)という酸化還元電位を開示している。
しかし今日においては、より大きな還元力を有し且つ高いミネラル成分を含有するアルカリ性健康食品の開発が要望されている。
本発明は2092094号発明を改良するものであって、より大きな還元力を有するアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
また本発明は高いミネラル成分を含有し、体の機能維持に有益なアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
更に本発明は、2092094号発明よりも製造工程を簡略化でき、生産効率を向上できるアルカリ性健康食品の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであることを特徴とするアルカリ性健康食品である。本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。本発明健康食品の原料は天然塩であるが、天然塩として天日塩を用いることが好ましい。天然塩を700℃〜1600℃で焼成した後、冷却すると塊状体が得られるが、この塊状体は粉砕されて粉状体又は粒状体とされる。
本発明健康食品の製造原料である粗塩は塩田製塩法により作られる。塩田は多段式に設けることが好ましく、高所より低所へ順次海水を流す。太陽熱により海水の水分を蒸発し、海水の塩分濃度の高い鹹水を生成する。更に鹹水の水分を蒸発して塩分濃度を増大し、鹹水の結晶を析出させると共に、該結晶を成長させて粗塩を生成する。
得られた粗塩を700℃〜1600℃で焼成する。この場合、焼成は3段階に分けて行い、第1段焼成は700℃〜1000℃で、第2段焼成は1000℃〜1400℃で、第3段焼成は1400℃〜1600℃で、それぞれ焼成することが好ましい。
本発明健康食品の還元力を増大するために、焼成時に還元力を有する植物のエキスを粗塩に混合することが好ましい。
本発明のアルカリ性健康食品は水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであるから還元力が大きく、その結果、本発明健康食品を摂取することにより、健康を維持でき病気の予防に役立つ。即ち、還元力の大きな食品は体内の活性酸素に電子を与える働きがあり、この働きによって活性酸素が生体分子を酸化して遺伝子や細胞を傷つける作用を抑止することができ、病気の発生を防止することができる。
また本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を多量に含有し、水に溶かしてアルカリイオン水として用いることができ、これを飲用したときは健康飲料水として体の健康維持に有益である。
本発明は、粗塩を製造するに当たり、高低差を設けた塩田に海水を入れ、高所より低所へ順次海水を導くので、海水には塩田に含まれている天然ミネラル成分が多量に溶け込み、得られた粗塩は多量のミネラル成分を含有するものである。このように本発明はミネラル含有量の大きな粗塩を用いるので、粗塩の焼成工程において焼成回数を減少しても、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvという還元力の大きな健康食品を製造できるものであり、従って製造工程を簡略化して生産効率を向上することができる効果がある。
発明を実施するための最良の形態
本発明のアルカリ性健康食品は天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなるものである。700℃未満では還元力の大きな酸化還元電位が得られ難い上、ミネラル含有量も不十分となる。また1600℃を超えるとミネラル成分が一部分解するので好ましくない。上記焼成温度として好ましい温度範囲は900℃〜1400℃である。
天然塩としては天日塩が好ましく、特に後述する多段式塩田を用いて製造した天日塩が好ましい。
本発明の健康食品は水に溶解して水溶液としたときの酸化還元電位が−10mv〜−620mvであるという性質を備えている。この−10mv〜−620mvという酸化還元電位の数値は大きな還元力を有することを意味している。即ち、酸化還元電位を示す数値がマイナス(負)の数値である場合は還元性を有することを示しており、そしてその数値の絶対値が大きいものほど還元力が大きい。反対に電位を示す数値がプラス(正)の数値である場合には酸化性を有することを示している。本発明において、好ましい酸化還元電位は−150mv〜−620mvである。
本発明の健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。含有する主なミネラル成分としてはカリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マンガン等が挙げられる。
天然塩を700℃〜1600℃で焼成し、冷却すると塊状体が得られるが、この塊状体を粉砕して粉状体又は粒状体の形にする。
本発明健康食品を製造するに当たり、原料塩として塩田で作られた天日塩を用いることが好ましい。天日塩は塩田を用いて製造されるが、本発明においては高低差を設けた塩田を用い、高所から低所へ海水を流して移動させる。高低差を設けた塩田は、階段状に設けた、多段式塩田として構成することが好ましい。本発明において、高低差を設けた塩田として、上記多段式以外に直線状に連続して傾斜した塩田として構成することもできる。いずれの場合も全体としての傾斜角度は海水の移動速度があまり速くならないような角度とする必要がある。
図1には、高低差を設けた多段式の塩田が示されている。多段式の塩田は、段数に応じた複数の塩田構成部1a、1b、1c、1dからなっている。段部は1方向にのみ連続するものであっても或いは縦横2方向に連続するものであってもよい。段部が1方向にのみ連続する場合、この階段状の塩田が多数列並行して設けられる。
各塩田構成部1a、1b、1c、1dの床部は水平状に設けられていても或いは多少傾斜して設けられていてもよい。各塩田構成部1a、1b、1c、1dは枠2で周囲を囲まれており、この枠2が各塩田構成部1a、1b、1c、1d相互を区画する仕切部となる。塩田構成部は枠2により、四角い形状の塩田として区画形成されている。
各塩田構成部1a、1b、1c、1dの段部間における距離(即ち、1つの塩田構成部における床部の距離)Lは25m〜35mが好ましい。段部間距離Lがあまりに短いと塩田構成部における海水の滞留時間が少なく、水分の蒸発が充分行われない上、塩田の土に含まれているミネラル成分を海水に溶け込ませることが不十分となる。
塩田の土は田畑と同じように、年1回地中深く掘り下げて耕し、微生物が繁殖するまで約6ヶ月間寝かせる。この養生期間が過ぎたら海水を引いて塩田の中に入れる。先ず海水3は塩田構成部1aに入れられ、塩田構成部1a内に一定期間滞留された後、下段の塩田構成部1bに流される。1つの塩田構成部とそれよりも下段に位置する塩田構成部との間には特に図示しないが、連通路が設けられており、この連通路によって海水が上段の塩田構成部から下段の塩田構成部へと流れるようになっている。1つの塩田構成部において、一定期間海水を滞留するときは連通路を閉じておき、また一定期間の滞留後に海水を下段の塩田構成部に流すときは連通路を開くようにする。
この連通路を開閉するための手段としては、例えば連通路を遮断できる遮蔽体を連通路に取り付け、取り外し自在に設置し、該遮蔽体を連通路内に挿入して通路を遮断することにより連通路を閉じ、また該遮蔽体を連通路内から取り出して通路を解放することにより連通路を開けるように構成することができる。
海水3が塩田構成部1a内に滞留している間、太陽熱と風で水分が徐々に蒸発し、塩分濃度が高まる。また塩田の土に含まれているミネラル成分が海水3に溶け込み、海水3のミネラル濃度も高まる。このように塩田構成部1a内において塩分濃度及びミネラル濃度が高まった海水3が下段の塩田構成部1bに流されると、ここでも同様に太陽熱と風で水分が蒸発し、塩分濃度が更に高まると共に、塩田の土に含まれているミネラル成分が海水3に溶け込み、ミネラル濃度が更に高まる。以下同様にして、海水3が下段の塩田構成部に順次流されていき、このように下段に移動するに従って海水中の塩分濃度及びミネラル濃度は次第に高いものとなる。本発明は多段式に設けた塩田を用いるので、太陽熱によって、海水に含まれている有害物質を分解し、無毒化する作用が行われる。
塩田上を海水がゆっくり移動する間、海水中の汚染物質は次第に水面に浮上してくるので、これを除去する。尚、汚染物質によっては塩田の土に吸収されるものもある。更に海水を塩田構成部から冷却池に導き、ここで1週間ほど滞留させて冷却することにより有害物質を沈殿除去する。有害物質を除去した海水を再び塩田構成部に導き、前記した塩田構成部における滞留と、下段の塩田構成部への流下を続ける。このような処理により得られる鹹水を良質なものにすることができる。
塩田として、土の中にゲルマニウムを豊富に含む塩田が好ましい。ゲルマニウムは、海水中の汚染物質や有害物質を吸収する性質があり、それらを吸収すると酸化して黒色を呈するようになる。この黒色呈色によって太陽熱の吸収が効率よく行われ、海水温度を上昇させ、その結果、土中のミネラル成分の海水への溶解も促進され、より多量のミネラル成分を海水中に溶解させることができる。
塩田構成部の最終段において海水の塩分濃度が著しく高められた鹹水が生成する。この鹹水をそのまま塩田構成部に貯留させ、更に水分を蒸発させて、鹹水中で塩の結晶を析出させる。この塩の結晶を析出させるためには太陽熱を効率よく吸収させることが重要である。そのため最終段の塩田構成部においては、その床部に耐熱性の黒色のゴム製フェルトを敷設することが好ましい。
塩の結晶は時間と共に成長して大きくなり、粗塩が生成する。この粗塩を採取して焼成を行う。焼成は700℃〜1600℃で行うが、3段階に分けて行う焼成法が好ましい。この3段階焼成の場合、第1段焼成は700℃〜1000℃で、第2段焼成は1000℃〜1400℃で、第3段焼成は1400℃〜1600℃で、それぞれ焼成を行う。
焼成を行うに当たり、還元力を有する植物のエキスを粗塩に混合して焼成を行うことが好ましい。このような植物エキスを粗塩に混合することにより、製造される健康食品の酸化還元電位をより還元力の大きな数値にすることができる。還元力を有する植物として、ニンニク、タマネギ、松葉、昆布、ゴマ、甘草、朴の木の皮のうちの1種又はそれらの2種以上の混合物が好ましいが、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの植物を熱湯中で煮込み、その後、ろ過をして得られた上澄み液を植物のエキスとして用いる。
例えば甘草、朴の木の皮の場合、水10リットルに対して、甘草、朴の木の皮をそれぞれ200グラム入れ、数時間加熱して溶液が8.5リットル程度になるまで煮込む。その後、ろ過をして得られた上澄み液を甘草、朴の木の皮のエキスとして用いる。甘草、朴の木の皮のエキスの酸化還元電位は約−60mvである。
上記の植物エキスを粗塩に混合する量は、粗塩に対して1重量%〜5重量%が好ましい。還元力を有する植物のエキスを混合する段階はどの段階でも差し支えないが、第2段焼成のとき及び第3段焼成のときに焼成塩に混合することが好ましい。
上記した3段階焼成を行う場合、粗塩を炉窯に入れて先ず第1段焼成を行う。第1段焼成の好ましい温度は800℃〜900℃で、焼成時間は4時間〜6時間である。焼成後、自然放冷を行って冷却する。
第1段焼成によって得られた焼成塩は塊状体となっているのでこれを粉砕して粉状体とし、これに還元力を有する植物のエキスを混合して竹筒に詰め、第2段焼成を行う。第2段焼成の好ましい温度は1000℃〜1200℃で、焼成時間は5時間〜10時間である。焼成に当たり、上記エキス混合の焼成塩を詰めた竹筒をセラミックス製の炉窯に入れて焼成することが好ましい。燃料としては水素ガス、赤松の薪、松脂等を用いることができる。この焼成時に竹筒は燃焼して消失する。
焼成後、自然放冷により冷却を行う。冷却時間は75時間〜85時間である。この第2段焼成は2回繰り返すことが好ましい。2回繰り返す場合、1回目の焼成により得られた塊状体の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに1回目の場合と同様、還元力を有する植物のエキスを混合し、このエキス混合の焼成塩を竹筒に詰め、1回目と同様の焼成条件により焼成を行う。このように焼成を2回繰り返すことで、より高い還元力を有する塩を製造することができる。
第2段焼成後、自然放冷により冷却を行い、得られた塊状体の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに上記と同様、還元力を有する植物のエキスを混合し、第3段焼成を行う。第3段焼成の好ましい温度は1400℃〜1500℃で、焼成時間は5時間〜10時間である。この段階における焼成温度はかなり高温であるため、焼成塩をセラミックス製のるつぼに入れて焼成を行うことが好ましい。この高温焼成によって汚染物質や有害物質は分解除去される。
1400℃〜1500℃における焼成によって塩はドロドロした溶融状態になる。焼成後、自然放冷により冷却を行う。冷却時間は75時間〜85時間である。冷却後、得られた焼成塩の塊状体をるつぼより取り出し、塊状体を粉砕し、粉末状の製品を得る。
本発明のアルカリ性健康食品はその形態として粉末状のものに限定されず、粒状体或いは顆粒状体として形成することができる。本発明健康食品はそのまま食することもできるが、水に溶かしてアルカリイオン水として飲用することもできる。また通常の塩のように調味料として用いることもできる。本発明健康食品は食塩の味はするがそれほど塩辛くはない。
本発明は、上記した焼成工程により得られた焼成塩の粉状体に必要に応じて無機塩類、シナモン、乾燥ショウガ等の添加物を添加混合して製品とすることもできる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例
多段式塩田を用いて粗塩を作り、この粗塩を採取してこれをセラミックス製の炉窯に入れ、900℃で5時間焼成した(第1段焼成)。第1段焼成終了後、放置して冷却し、得られた塊状の焼成塩を粉砕して粉状体とし、これに甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合した。上記エキスを混合した焼成塩を竹筒に詰め、これを上記セラミックス製の炉窯に入れ、1200℃で10時間焼成した(第2段焼成)。この焼成時に竹筒は燃えて消失した。第2段焼成終了後、80時間放置して冷却した。この焼成工程を2回繰り返した。
即ち、第2段焼成における1回目の焼成で得られた焼成塩の塊状物を粉砕して粉状体とし、これに1回目の場合と同様、甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合し、このエキス混合焼成塩を竹筒に詰め1200℃で10時間焼成した
第2段焼成終了後、放置して冷却し、得られた塊状の焼成塩を粉砕して粉状体とし、、これに甘草、朴の木の皮のエキスを焼成塩に対して2重量%添加混合した。上記エキスを混合した焼成塩をセラミックス製のるつぼに詰め、これを上記セラミックス製の炉窯に入れ、1400℃で10時間焼成した(第3段焼成)。焼成塩は真っ赤な色でドロドロに溶けた状態となり、完全に溶融状態になっていることが確認された。
焼成終了後、80時間放置して冷却した。冷却後、るつぼより塊状の焼成塩を取り出して粉砕し、粉末状の製品を得た。尚、各焼成工程における燃料はいずれも水素ガス、赤松の薪及び松脂を用いた。
得られた焼成塩(本発明健康食品)の成分について分析試験を行った。結果を表1に示す。
次に、本発明焼成塩(本発明健康食品)6gを水道水100ccに溶かした水溶液を調製し、この水溶液の酸化還元電位を測定した。比較のため天然塩、天然塩焼塩、精製塩(化学製塩)、精製塩焼塩についても同じ濃度の塩水溶液を調製し、酸化還元電位を測定した。また、家庭用アルカリイオン水製造装置で作ったアルカリイオン水についても同様の測定を行った。更に上記塩の水溶液を作るのに用いた水道水についても同様の測定を行った。
酸化還元電位は東亜電波工業(株)製の酸化還元電位測定器を用いて測定した。結果を表2に示す。
表2によれば、本発明焼成塩の酸化還元電位はマイナス側に大きな数値を示しており、このことから大きな還元力を有することが判る。
産業上の利用可能性
本発明のアルカリ性健康食品はそのまま食することもできるが、水に溶かしてアルカリイオン水として飲用することもでき、還元性のある健康食品として体の健康維持に有益なるものである。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の製造方法に用いられる、高低差を設けた多段式の塩田を示す要部縦断面図である。
【0002】
特徴とするアルカリ性健康食品の発明を提案すると共に、天然塩を容器に詰め、該容器に蓋をして500℃〜2000℃で焼成した後、冷却して粉砕することを特徴とするアルカリ性健康食品の製造方法を提案した(特許第2092094号)。この2092094号発明によれば、マイナスの数値(マイナスの付いた数値は還元性を示す)の大きな酸化還元電位が得られるものであり、例えば同号発明は−303mv(実施例1)、−204mv(実施例3)、−163mv(実施例4)という酸化還元電位を開示している。
しかし今日においては、より大きな還元力を有し且つ高いミネラル成分を含有するアルカリ性健康食品の開発が要望されている。
本発明は2092094号発明を改良するものであって、より大きな還元力を有するアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
また本発明は高いミネラル成分を含有し、体の機能維持に有益なアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
更に本発明は、2092094号発明よりも製造工程を簡略化でき、生産効率を向上できるアルカリ性健康食品の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は還元力を有する植物のエキスを混合してなる天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであることを特徴とするアルカリ性健康食品である。本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。本発明健康食品の原料は天然塩であるが、天然塩として天日塩を用いることが好ましい。天然塩を700℃〜1600℃で焼成した後、冷却すると塊状体が得られ
2/1
特徴とするアルカリ性健康食品の発明を提案すると共に、天然塩を容器に詰め、該容器に蓋をして500℃〜2000℃で焼成した後、冷却して粉砕することを特徴とするアルカリ性健康食品の製造方法を提案した(特許第2092094号)。この2092094号発明によれば、マイナスの数値(マイナスの付いた数値は還元性を示す)の大きな酸化還元電位が得られるものであり、例えば同号発明は−303mv(実施例1)、−204mv(実施例3)、−163mv(実施例4)という酸化還元電位を開示している。
しかし今日においては、より大きな還元力を有し且つ高いミネラル成分を含有するアルカリ性健康食品の開発が要望されている。
本発明は2092094号発明を改良するものであって、より大きな還元力を有するアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
また本発明は高いミネラル成分を含有し、体の機能維持に有益なアルカリ性健康食品を提供することを目的とする。
更に本発明は、2092094号発明よりも製造工程を簡略化でき、生産効率を向上できるアルカリ性健康食品の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は還元力を有する植物のエキスを混合してなる天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであることを特徴とするアルカリ性健康食品である。本発明のアルカリ性健康食品はミネラル成分を豊富に含み、ミネラル含有量は4重量%〜10重量%である。本発明健康食品の原料は天然塩であるが、天然塩として天日塩を用いることが好ましい。天然塩を700℃〜1600℃で焼成した後、冷却すると塊状体が得られ
2/1
Claims (11)
- 天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであることを特徴とするアルカリ性健康食品。
- ミネラル含有量が4重量%〜10重量%である請求の範囲第1項記載のアルカリ性健康食品。
- 天然塩を700℃〜1600℃で焼成してなり、ミネラル含有量が4重量%〜10重量%であることを特徴とするアルカリ性健康食品。
- 水溶液における酸化還元電位が−10mv〜−620mvであり、ミネラル含有量が4重量%〜10重量%であることを特徴とするアルカリ性健康食品。
- 高低差を設けた塩田に海水を入れ、高所より低所へ順次海水を導き、太陽熱により海水中の水分を蒸発し、海水の塩分濃度を高めた鹹水を生成し、更にこの鹹水中の水分を蒸発して鹹水の結晶を析出させて粗塩を生成し、該粗塩を700℃〜1600℃で焼成することを特徴とするアルカリ性健康食品の製造方法。
- 高低差を設けた塩田が多段式に設けられた塩田である請求の範囲第5項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
- 還元力を有する植物のエキスを粗塩に混合して焼成を行う請求の範囲第5項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
- 還元力を有する植物が、ニンニク、タマネギ、松葉、昆布、ゴマ、甘草、朴の木の皮のうちの1種又はそれらの2種以上の混合物である請求の範囲第7項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
- 焼成は3段階に分けて行い、第1段焼成は700℃〜1000℃で、第2段焼成は1000℃〜1400℃で、第3段焼成は1400℃〜1600℃で、それぞれ焼成を行うものである請求の範囲第5項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
- 第2段焼成及び第3段焼成の時に、還元力を有する植物のエキスを焼成塩に混合する請求の範囲第9項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
- 第2段焼成は2回繰り返して行う請求の範囲第9項記載のアルカリ性健康食品の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2001/008016 WO2003024244A1 (fr) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | Produit dietetique alcalin et procede de production associe |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2003024244A1 true JPWO2003024244A1 (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=11737730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003528147A Pending JPWO2003024244A1 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | アルカリ性健康食品及びその製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050019480A1 (ja) |
JP (1) | JPWO2003024244A1 (ja) |
WO (1) | WO2003024244A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010138017A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Hakatako Kanri Kk | 焼き塩装置 |
KR101391717B1 (ko) | 2012-11-05 | 2014-05-07 | 이이이코리아주식회사 | 풍력을 이용한 염전함수 공급장치 |
JP6156978B2 (ja) * | 2013-03-19 | 2017-07-05 | 国立大学法人九州工業大学 | 強還元性海塩の製法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2606839A (en) * | 1951-03-21 | 1952-08-12 | Dow Chemical Co | Noncaking sea salt and method of producing the same |
JPS5425105B2 (ja) * | 1973-01-18 | 1979-08-25 | ||
US4564367A (en) * | 1984-06-20 | 1986-01-14 | Diamond Crystal Salt Company | Solar salt crystallizer and process for producing salt |
JPH07112416B2 (ja) * | 1993-11-30 | 1995-12-06 | 株式会社ハイ・メール | アルカリ性健康食品及びその製造方法 |
JPH1156293A (ja) * | 1997-08-25 | 1999-03-02 | Studio Kimura:Kk | 調理・食卓用塩の製法 |
WO2002073099A1 (fr) * | 2001-03-12 | 2002-09-19 | Mikio Kinoshita | Systeme thermique solaire a bassin solaire et procede de maintenance du bassin solaire |
-
2001
- 2001-09-14 WO PCT/JP2001/008016 patent/WO2003024244A1/ja active Application Filing
- 2001-09-14 JP JP2003528147A patent/JPWO2003024244A1/ja active Pending
- 2001-09-14 US US10/489,218 patent/US20050019480A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20050019480A1 (en) | 2005-01-27 |
WO2003024244A1 (fr) | 2003-03-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Chakraverty et al. | Investigation of combustion of raw and acid-leached rice husk for production of pure amorphous white silica | |
Su et al. | Chemical speciation and phytoavailability of Zn, Cu, Ni and Cd in soil amended with fly ash-stabilized sewage sludge | |
CN104628137A (zh) | 一种改性生物质炭-人工湿地耦合处理含磷污水的方法 | |
CN104276670B (zh) | 一种含天然矿物质的污水处理剂以及制备方法 | |
CN101618292A (zh) | 一种对工业三废进行综合利用的系统 | |
CN105272157A (zh) | 一种利用贝壳和淤泥制备轻质陶粒的方法 | |
CN105396551A (zh) | 水稻根制备含铁生物炭及其在吸附固化重金属离子中的应用 | |
CN105541372B (zh) | 水处理用陶粒滤料的制备方法 | |
CN110395784B (zh) | 一种污泥与红壤混合制备生物炭及制备方法和应用 | |
JPWO2003024244A1 (ja) | アルカリ性健康食品及びその製造方法 | |
CN110090385A (zh) | 一种催化热分解脱除锌氰络合物的方法 | |
KR100718281B1 (ko) | 구운 소금의 제조방법 | |
Zhang et al. | Complementary advantages of spent pot lining and coal gangue in the detoxification and valuable components recovery process | |
KR100702217B1 (ko) | 순수 소금 조미료의 제조방법 | |
KR100920124B1 (ko) | 알카리수 제조방법 | |
CN104313632B (zh) | 固体氧化物电解池阴极材料及其制备方法和应用 | |
KR102126085B1 (ko) | 고활성칼슘과 복합 활성미네랄을 포함한 신규한 비료의 제조방법 | |
KR101644852B1 (ko) | 천일염 채염방법 | |
Koyama et al. | Influence of sea salts on the soil metabolism: I. On the Behaviour of Iron, Manganese, Ammonium, and Carbohydrates in Waterlogged Soils | |
KR20000007545A (ko) | 생소금을 주제로 한 건강식품 및 이의 제조방법 | |
CN114984981B (zh) | 热处理法制备氯空位氯氧化铋太阳能转化材料的合成方法 | |
KR100750351B1 (ko) | 황토를 이용한 게르마늄 함유수의 제조방법 | |
KR100763540B1 (ko) | 순수 소금 조미료 제조용 불가마의 제작방법 | |
JPS61268394A (ja) | ミネラル水の製造方法 | |
KR20030095806A (ko) | 황토숯가마를 이용한 천일염의 정제방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050330 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050817 |