JPWO2003014218A1 - 弾性ゴム製品 - Google Patents

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Abstract

ゴム組成物中に加工適性付与剤が相互に絡み合ったクラスターを分散形成し、機械加工時にのみ上記加工適性付与剤のクラスターによって引っ張り応力に対して強い物性を示すことにより所望の機械加工適性を得る。機械加工時における伸張及び解放によって上記加工適性付与剤のクラスターが崩壊することにより機械加工前の元の長さよりも伸びた寸法までしか収縮せず、その後における伸張・解放時には上記伸びた長さのゴム組成物の物性により引っ張り応力に対して適度な物性を示して所望の伸縮特性を得る。

Description

技術分野
本発明は弾性ゴム製品に関し、特に紙オムツ、生理ナプキン、ゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸、その他の伸縮弾性を必要とする製品に機械加工によってギャザーを形成し又は伸縮性を付与するのに適したゴム製品に関する。
背景技術
使い捨て衛生用品、産業資材製品、医療製品、衣類及びその付属雑品、梱包資材、その他の伸縮弾性を必要とする製品(以下、単に伸縮製品という)においてはゴムシート、糸ゴム、ゴムテープあるいはこれらに糸状繊維を製織し、製組し又は巻きつけた弾性ゴム製品が使用されている。
伸縮製品の多くはその伸縮弾性に永続性が求められるので、引っ張りと解放を繰り返しても実質的に同じ伸縮の変化を繰り返す、いわゆる応力・伸び特性について復元性を示す弾性ゴム製品が好まれて採用されている。
上述のような特性の弾性ゴム製品では切断に至る引っ張り応力値以下において所定の大きさ以上の引っ張り応力を作用させると、応力の増加に伴って伸びが大きくなる一方、その引っ張りを緩めて引っ張り応力が小さくなると伸びが小さくなり、引っ張り応力がなくなると伸びもなくなって元の状態に復帰する。
また、厚み及び幅の変化について見た場合、引っ張り応力を加えて弾性ゴム製品を伸ばすと厚みは次第に薄く、幅は次第に狭くなる一方、引っ張りを解放すると厚み及び幅は実質的に元の寸法に戻る。
ところで、伸縮製品の多くは使い捨て商品、消耗品あるいは日用品であるという理由により低コスト性と大量生産性とが求められ、加工機械や製造機械を用いて連続的にかつ高速に加工し製造することが行われている。
弾性ゴム製品を連続的に機械加工する場合、弾性ゴム製品が機械加工ライン上の機構部分、例えば送りロールやバーあるいは道糸ガイド等と接触した時に弾性ゴム製品が簡単に伸びてしまうと、機械加工ラインにおいて弾性ゴム製品の動きがぎくしゃくして高速な機械加工が困難になるため、優れたハンドリング性の得られるゴム物性、即ち少しの引っ張り応力が作用したのみでは弾性ゴム製品が容易に伸びず、弾性ゴム製品を加工機械に掛けやすいというゴム物性が望まれる。
しかし、従来の弾性ゴム製品では連続的かつ高速の機械加工に適した特性(以下、機械加工適性又は単に加工適性ともいう)を得るために引っ張り応力に対して強い物性、即ち引っ張りによって伸び難い物性にすると、伸縮製品の締付感や窮屈感が大きくなり、伸縮製品の締付感や窮屈感を解消するために引っ張り応力に対して弱い物性、即ち引っ張りによって伸び易い物性にすると、連続的かつ高速での機械加工性、即ち所望の機械加工適性が得られないという問題があった。
発明の開示
本発明の目的はかかる問題点に鑑み、連続的かつ高速の機械加工によって所望の伸縮特性が得られるようにした弾性ゴム製品を提供することにある。
本発明に係る弾性ゴム製品は、ゴム組成物中に加工適性付与剤が相互に絡み合ったクラスターを分散形成し、機械加工時にのみ上記加工適性付与剤のクラスターによって引っ張り応力に対して強い物性を示すことにより所望の機械加工適性を呈する一方、機械加工時における伸張及び解放によって上記加工適性付与剤のクラスターが崩壊することにより機械加工前の元の長さよりも伸びた寸法までしか収縮せず、その後における伸張・解放時には上記伸びた長さのゴム組成物の物性により引っ張り応力に対して適度な物性を示して所望の伸縮特性を呈することを特徴とする。
本発明に係る弾性ゴム製品は具体的には天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物70重量%〜40重量%に、タルク及び無機材料粉の一方又は両方又はこれとデンプンとからなる加工適性付与剤30重量%〜60重量%を添加することにより製造できる。
また、本発明に係る弾性ゴム製品は具体的には天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物90重量%〜70重量%に、デンプンからなる加工適性付与剤10重量%〜30重量%を添加することにより製造できる。
本件発明者らは弾性ゴム製品に連続的かつ高速の機械加工によって所望の伸縮特性を付与する方法について種々検討し研究を重ねた結果、天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物に、デンプン、タルク及び/又は無機材料粉を適量添加して弾性ゴム製品を製造したところ、得られた弾性ゴム製品は2.5倍〜5倍に伸張させた後その伸張を解放すると、伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さまでしか復帰収縮せず、その後は伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さを基準、即ち最初の長さ(0%伸張)としてゴム物性による通常の応力・伸び特性を示すことを見出した。
ゴム組成物中におけるこれらの添加物の挙動は詳細には特定し難いが、次のように考えられる。即ち、最初に所定の大きさ以上の荷重を作させる前にはこれらの添加物は加硫後のゴム組成物中において相互に絡まり合って、いわゆるクラスターを形成し、引っ張り応力に対して強い物性を生じさせるが、一旦所定の大きさ以上の荷重を作用させると、上述の添加物がゴム組成物中でずれ、絡まりが外れて伸びきる、即ちクラスターが崩壊することにより、弾性ゴム製品は伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さまでしか復帰収縮できず、以後は少し伸びた状態のゴム組成物の物性によって決まる応力・伸び特性を示すものと考えられる。
しかも、上述の添加物を添加したゴム組成物は所定の大きさ以上の荷重を加えて伸ばすと、伸度設定と伸張前のゴム製品の厚み及び幅とが同一条件の場合には従来の一般的な弾性ゴム製品に比し、幅の変化が小さいことが分かった。
本発明の特徴の1つは弾性ゴム製品を最初の引っ張りによって伸張させた後その伸張を解放すると(1回で行ってもよく、複数回に分けて行ってもよい)、伸張前の元の長さまでは復帰収縮せずに少し伸びた長さに収縮し、当初の長さから少し伸びた長さのゴム組成物自体の物性によって伸縮特性を得るようにした点にある。
これにより、機械加工による伸縮性の付与時、例えばギャザー形成時には弾性ゴム製品の引っ張り応力に対して強い物性を示すので、機械加工に対するハンドリング性が優れ、連続的にかつ高速に機械加工することができ、又リボンの分線も行ないやすい。さらには、当初の長さの1.2倍〜2倍の長さまでしか収縮しないので、弾性ゴム製品の使用量は従来の弾性ゴム製品に比して少なくて済み、低コスト化を実現できる。
一旦、伸縮性を付与すると、伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さを基準、即ち最初の長さ(0%伸張)としてソフトな伸縮特性が得られるので、肌にレッドマークがつきにくく、伸縮製品の締付感や窮屈感を感じることはほとんどない。
従来の一般的な弾性ゴム製品では弾性ゴム製品を引っ張った後解放すると、元の長さまで収縮する。例えば、ギャザーを形成する場合、4倍の伸度で弾性ゴム製品を引っ張って伸縮製品に固着すると、元の長さに戻って4倍伸度のギャザーが形成される。従って、低コスト化のために弾性ゴム製品の伸度を上げると、形成されるギャザーには引っ張り応力の多さに応じて強い物性が現れ、伸縮製品に締付感や窮屈感が出てしまう。
これに対し、本発明では弾性ゴム製品を一旦引っ張ると、加工適性付与剤の影響がなくなり、最初の寸法より少し伸びたゴム組成物自体の物性によって伸縮特性が決定されるので、例えば4倍の伸度で弾性ゴム製品を引っ張って伸縮製品に固着しても元の長さよりも少し伸びた長さまで戻り、例えば2.5倍伸度のギャザーが形成される。従って、弾性ゴム製品を強く引っ張って伸縮性を付与しても、最初の長さよりも少し伸びているので、伸縮製品に締付感や窮屈感がでないような伸度に設定でき、しかも使用量も従来の比して少なくできるので、低コスト化を実現できる。
弾性ゴム製品の平面形状には特に限定されず、例えば糸状、テープ状、シート状、テープ状又はゴム裁断面又は成形面を仮接着したリボン状を採用できる。また、その断面形状も特に限定されず、角形、丸形、楕円形、半円形、波形、偏平形、凸形、逆凸形、その他の種々の異形状を採用できる。
弾性ゴム製品の伸縮特性はゴム組成物、配合剤や充填剤の量や種類、配合ゴム、製造条件等によって適宜設定することができる。
ギャザーを形成する場合、例えば弾性ゴム製品を紙おむつに使用する場合、弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張した状態で紙おむつ製造機に連続搬送して紙おむつに固着し、例えば接着し、圧着し又は熱着し、その引っ張り伸張状態を解放して元の長さの1.2倍〜2.0倍の長さに収縮させ、所望の伸縮特性のギャザーを形成することができる。
また、伸縮体を製造する場合、例えば弾性ゴム製品をゴム入り織物、ゴム紐、被覆ゴム糸に使用する場合、弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張した状態で製織機、製紐機あるいは横巻き機に連続搬送し、弾性ゴム製品に糸状繊維を織り込み、製組み、又は巻付け、その引っ張り状態を解放して元の長さの1.2倍〜2.0倍の長さに収縮させ、所望の伸縮特性の伸縮体を形成することができる。
弾性ゴム製品を最初に伸張させる場合、一度に所望の高倍率まで伸張させてもよいが、機械加工に無理が生じるおそれがある場合には一旦低倍率まで伸張させてその引っ張りを解放し、再度、所望の高倍率まで伸張させるという複数段の引っ張り方法を選択することもできる。
また、本発明に係る弾性ゴム製品は加工適性付与剤を添加する以外は通常の弾性ゴム製品と同様であるので、従来の通常の弾性ゴム製品の製造方法や製造条件等を採用して製造することができる。
例えば、ゴム組成物と加工適性付与剤とを混合し、該混合物を圧延し、押出し、抽出し、浸漬し又は金型成形してシート状、テープ状又はシート状に成形した後、加硫し、所定幅の糸状、テープ状又はシート状に裁断して糸状、テープ状又はシート状の弾性ゴム製品を製造することができる。また、ゴム組成物と加工適性付与剤とを混合し、該混合物を押出し、抽出し、糸状に成形した後、加硫し、糸状の弾性ゴム製品を製造することもできる。
また、上述の糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適する形状に製造することもできる。さらに、上述の糸状又はテープ状の弾性ゴム製品をさらにネット状に編成してゴムネット製品とすることもできる。
また、上述の糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を紙オムツ、生理ナプキン又はパンティライナーのギャザー形成に適した形状に製造することができる。さらに、上述の糸状又はテープ状の弾性ゴム製品をゴム入り織物製品、ゴム紐製品又は被覆ゴム糸製品に適した形状に製造することができる。また、糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を緩衝ゴムコード又は弾性体入りカールコードの素材に適する形状に製造することができる。
さらに、ゴム組成物と加工適性付与剤との混合物を圧延し、押出し、抽出し、浸漬し又は金型成形してシート状に成形して加硫し、ゴムシート製品として製造し、さらに水中メガネ、防風及び/又は防塵メガネ、防風及び/又は防塵マスク、紙製マスク又は不織布製マスクの素材に適するゴムベルト状に打ち抜き製造することもできる。また、上述のシート状の弾性ゴム製品をネット状に打ち抜いてゴムネット製品を製造することもできる。
加硫後のゴムには歪、ヒステリシス、残留歪、応力緩和、弾性疲労、屈伸疲労、クリープ現象が発生するので、かかる現象を弾性ゴム製品の伸縮特性に利用することができる。
また、生ゴムや配合ゴムの場合、ゴム組成物がロール間で圧延される際に、圧延方向に受ける強い圧力によってゴム分子、ポリマー分子鎖、配合剤の中の異方性粒子形状の充填剤が圧延方向に配向し、配向度が高まると、結晶化がすすみ、圧延方向とそれに直角な方向との間で引っ張り強さや伸びに差を生じる機械的異方性、いわゆる列理現象が起こることがある。圧延時の圧力が高い場合、バンクゴムの温度が低い場合、厚みがうすい場合、同じ方向に圧延を繰り返しあるいは引っ張りを繰り返す場合には上述の列理現象が強く現れる。この列理現象は未加硫のものに著しく現れ、加硫すると大部分取り除かれる。押出や抽出の場合にも同じ現象が起こる。また、圧延し、押出し、抽出したものを金型成形しても列理現象を得ることができる。
そこで、ゴム組成物と加工適性付与剤との混合物を圧延し、押出し、又は抽出する際に起こる列理現象を弾性ゴム製品の伸縮特性に利用してもよく、その場合には更に優れた伸縮弾性が得られる。例えば、ゴムシートの場合、ロール温度を低くし、バンクゴムの温度を低くし、ゴムシートの引き取りテンションを強くしてひずみが残るように素早く冷却することにより、強い列理現象を発生させることができる。即ち、本発明に係る弾性ゴム製品は圧延、押出、抽出による列理現象をも利用できるという特徴も兼ね備えている。
本発明に係る弾性ゴム製品はゴム組成物、配合剤、充填剤、加工適性付与剤の量や種類、圧延、押出、抽出、浸漬又は金型成形の条件又は製造条件によって種々の伸縮弾性を付与することができる。
本発明に係る弾性ゴム製品は従来の弾性ゴム製品と並行に、交差させ又は交互に使用することもできる。
ゴム組成物と加工適性付与剤の混合条件は、タルク及び無機材料粉の一方又は両方、又はこれとデンプンとからなる場合にはゴム組成物70重量%〜40重量%に対し、特性付与物30重量%〜60重量%が好ましい。また、デンプンを単独で用いる場合にはゴム組成物90重量%〜70重量%に対し、特性付与物10重量%〜30重量%が好ましい。特性付与物が30重量%未満又は10重量%未満では期待する効果が得られず、70重量%又は30重量%を越えると、目的とする効果を得るための引っ張り処理を行ない難く、引っ張り解放後の収縮が少なくなり過ぎ、切れやすく、あるいはゴム組成物と加工適性付与剤との混合や成形加工に支障を来すからである。
ゴム組成物と加工適性付与剤の種類や混合条件にもよるが、2.5倍〜5倍に伸張させた後、引っ張りを解放して伸張前の長さの1.2倍〜2.0倍の長さに収縮させたのは、伸張を解放してからその収縮した1.3〜3.0倍の長さまでの部分で伸縮製品の製造に適した引っ張り応力、伸び、伸縮弾性が得られ、又伸ばした時に弾性ゴム製品の幅の変化が少ないからである。
ゴム組成物と加工適性付与剤との配合割合は弾性ゴム製品を用いる伸縮製品の必要最小限の伸縮弾性、モジュラス、応力、伸度、復元性との兼ね合わせによって決定されるが、最初の引っ張り応力を強く、引っ張り解放後の収縮が少ない物性を必要とするときには加工適性付与剤の配合量を多くするのがよい。また、伸張前の元の位置に戻り難い物性を必要とする時にも加工適性付与剤の配合量を多くするのがよい。
また、最初の引っ張りを解放した後において弾性ゴム製品の元の長さに戻り難くする場合には加硫後の弾性ゴム製品の引っ張り伸度を大きくするとよい。
本発明に係る弾性ゴム製品を用いた伸縮製品は一般に使用されている従来の弾性ゴム製品に準ずる伸縮特性とほぼ同等であるのが好ましい。具体的には、最初の伸張及び解放を行って当初の1.2〜2.0倍の長さにした後における伸縮特性は50%(1.5倍)引っ張り強さが7g以上あるのが好ましい。
ゴム組成物は天然ゴム、ポリイソプレン構造を有する人工天然ゴムを主成分とするのが好ましい。また、そのゴム組成物の応力物性については引っ張り応力が引っ張り強さ9.8×10kPa(100Kgf/cm)以上、伸び400%以上、300%引っ張り応力が10.3×10(10.5Kgf/cm)以上であるのが好ましい。
また、弾性ゴム製品の比重は1.11〜1.56であるのが望ましい。比重が1.11未満では期待した効果がえられず、比重が1.56を越えると、目的とする効果を得るための引っ張り処理を行ない難く、引っ張り解放後の収縮が少なくなりすぎ、切れやすく、あるいはゴム組成物と加工適性付与剤との混合や成形加工に支障をきたすからである。
天然ゴム、ポリイソプレン構造を有する人工天然ゴムは加硫方法や成形方法により、違ったポリマー形状の固形状、液状又は粉末形状のものを用いることができる。ゴム組成物の加硫方法はプレス加硫、バッチ加硫、巻き戻し加硫、連続加硫、蒸気、電熱、熱湯、自然加硫、熱空気、塩浴、放射線、電磁波が用いられてよい。ゴム組成物の成形方法としては押出、抽出、浸漬、金型成形、圧延の各方法が用いられてよい。
天然ゴム又はポリイソプレン構造を有する人工天然ゴム以外のゴム組成物としては下記のようにな合成ゴムが用いられてもよい。即ち、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンアクリロゴム、ニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンポリプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴムを用いることができる。
また、上述の全てのゴム組成物の少なくとも1品種以上を混合して用いられてもよい。但し、混合にあたっては混合物の状態を考慮して用いる必要がある。また、使用する製品の用途に応じて使い別けて用いられてもよい。上記のゴム組成分であっても上記と同じポリマー形状、同じ加硫方法、同じ成形方法を用いられてもよい。
加工適性付与剤は混合前のゴム組成物に混合させるが、さらに加硫後にゴム組成物に結合させるようにしてもよい。
加工適性付与剤はデンプン、タルク、あるいは炭酸カルシウム等の無機材料粉が好ましい。加硫時に使用する水蒸気、あるいは加硫後の洗浄工程の洗浄水に弾性ゴム製品の表面付近に存在するデンプンが溶け出し、弾性ゴム製品の表面がクレータ状になり、弾性ゴム製品の表面積が大きくなって接着強度が確保し易くなるので、デンプンを採用するのがより好ましい。
タルクは粒子が扁平形状であるので、ゴム中でタルクのクラスターがずれあるいは絡まりが外れて伸びが起こりやすいので、本発明でいう加工適性付与剤としては最も好ましい。
また、加工適性付与剤はゴム組成物との混合や成形に無理のない範囲内で粒子の大きいものや扁平のものが好ましい。さらに、加工適性付与剤はゴム組成物の加硫速度に影響を与えない中性のものが好ましい。
特に、タルク、デンプン、炭酸カルシウム等の無機材料粉は荷重を加えて伸ばした時に弾性ゴム製品の幅が伸張前のそれに比してあまり変化せず、接着剤、例えばホットメルト型接着剤を用いて弾性ゴム製品を固着する時に、大きな接着面積が得られる。
無機材料粉には炭酸カルシウム以外に、雲母、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム等が用いられてよい。
加工適性付与剤を選択する場合、加工適性付与剤の長さ、太さ、形状、比重、引っ張り強さ、切断伸び、弾性率、クリープ、疲労性、屈曲性、耐摩耗性、吸湿吸水性、帯電性、耐熱性、コスト、安定供給性、pH、弾性ゴム製品の使用用途、ゴム組成物との混合状態等を考慮して選択する必要がある。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。
実施例1
天然ゴム(商品名:スタンダード・マレイシア・ラバーSMR)を使用して配合ゴム組成物を作成し、ゴム組成物70.00重量%に対してデンプン30.00重量%を添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、温度140℃で60分加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。デンプンの平均粒径は約10μmである。
実施例2
実施例1と同様のゴム組成物90.00重量%に対してデンプン10.00重量%を添加し、平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、比較例1と同様に加硫して平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。
実施例3
実施例1と同様のゴム組成物70.00重量%に対してタルク30.00重量%を添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mm幅のテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。タルクの平均粒径は約28μmである。
実施例4
ゴム組成物55.00重量%に対してタルク45.00重量%を添加した以外、実施例3と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
実施例5
ゴム組成物40.00重量%に対してタルク60.00重量%を添加した以外、実施例4と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
実施例6
実施例1と同様のゴム組成物70.00重量%に対して炭酸カルシウム30.00重量%を添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。炭酸カルシウムの平均粒径は約2μmである。
実施例7
ゴム組成物55.00重量%に対して炭酸カルシウム45.00重量%を添加した以外、実施例7と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
実施例8
ゴム組成物40.00重量%に対して炭酸カルシウム60.00重量%を添加した以外、実施例7と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
実施例9
実施例1と同様のゴム組成物55.00重量%に対してデンプン22.5重量%とタルク22.5重量%とを添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。デンプン及びタルクの平均粒径は約10μm及び約28μmである。
実施例10
実施例1と同様のゴム組成物55.00重量%に対してタルク22.5重量%と炭酸カルシウム22.5重量%とを添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mm幅のテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。タルク及び炭酸カルシウムの平均粒径は約28μm及び約2μmである。
実施例11
実施例1と同様のゴム組成物55.00重量%に対して炭酸カルシウム22.5重量%とデンプン22.5重量%とを添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。炭酸カルシウム及びデンプンの平均粒径は上述と同様である。
実施例12
実施例1と同様のゴム組成物55.00重量%に対してデンプン15.00重量%とタルク15.00重量%と炭酸カルシウム15.00重量%とを添加し、練りロールを用いて18分間混合した後、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、実施例1と同一の温度及び時間で加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。デンプン、タルク、炭酸カルシウムの平均粒径は上述と同様である。
比較例1
天然ゴム(商品名:スタンダード・マレイシア・ラバーSMR)を使用して配合ゴム組成物を作成し、カレンダーロールによって平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、温度140℃で60分加硫し、平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。
比較例2
ゴム組成物30.00重量%に対してデンプン70.00重量%を添加した以外、比較例1と同様にして弾性ゴム製品を製造しようとしたが、成形したシートが加硫後にブロック化してしまい、解け難くなった。
比較例3
比較例1と同様のゴム組成物90.00重量%に対してタルク10.00重量%を添加し、平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、比較例1と同様に加硫して平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。
比較例4
ゴム組成物30.00重量%に対してタルク70.00重量%を添加した以外、比較例1と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
比較例5
比較例1と同様のゴム組成物90.00重量%に対して炭酸カルシウム10.00重量%を添加し、平均厚さ0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形した後、比較例1と同様に加硫して平均幅5.00mmのテープ状に裁断して弾性ゴム製品を製造した。
比較例6
ゴム組成物30.00重量%に対して炭酸カルシウムを70.00重量%を添加した以外、比較例1と同様にして弾性ゴム製品を製造した。
比較例7
比較例1と同様のゴム組成物20.00重量%に対してデンプン80.00重量%を添加して混合しようとしたが、混合できなかった。
比較例8
比較例1と同様のゴム組成物20.00重量%に対してタルクを80.00重量%を添加して混合しようとしたが、混合できなかった。
比較例9
比較例1と同様のゴム組成物20.00重量%に対して炭酸カルシウム80.00重量%添加し、厚さ平均0.51mm(厚み:0.41〜0.61mm)、幅800mmのシート状に成形しようとしたが、成形できなかった。
比較例10
ゴム組成物55.00重量%に対してデンプン45.00重量%を添加した以外、比較例1と同様にして弾性ゴム製品を製造しようとしたが、成形したシートが加硫後にブロック化してしまい、解け難くなった。
比較例11
ゴム組成物40.00重量%に対してデンプン60.00重量%を添加した以外、比較例1と同様にして弾性ゴム製品を製造しようとしたが、成形したシートが加硫後にブロック化してしまい、解け難くなった。
試験例A
得られた上記各弾性ゴム製品に対し、標点距離を20mmとし、4倍(300%)伸びのload行き戻り(モジュラス25%load行き、50%load行き、75%load行き、100%load行き、150%load行き、200%load行き、250%load行き、300%load、250%load戻り、200%load戻り、150%load戻り、100%load戻り、75%load戻り、50%load戻り、25%load戻り)の引っ張り試験を3回繰り返し、伸びと引っ張り荷重の1回目、2回目、3回目の変化を調べた。
その結果を図1ないし図8に示す。図1ないし図8は各々実施例1、実施例4、実施例7、実施例9、実施例10、実施例11、実施例12、比較例1の結果を示す。なお、図中、縦軸は引っ張り応力(gf)、横軸は伸ばされた長さ(mm)で、横軸の0は標点距離である20mmを意味する。
試験結果から、タルク、デンプン、炭酸カルシウムを添加すると、最初の引っ張り時には引っ張り時のload行きの特性曲線と引っ張りを解放した時のload戻りの特性曲線に大きな差が生じるが、2回目以降はload行きとload戻りの履歴の差が生じない。しかも、最初の引っ張りを解放した時のload戻りは引っ張る前の元の位置には戻っていない。
また、タルク、デンプン、炭酸カルシウムの添加量を増加するに伴い、初回と2回目以降のload行きの特性曲線の差が大きくなり、しかも最初の引っ張りを解放した時のload戻りの位置と引っ張る前の元の位置との差が大きくなることが確認された。
しかし、2回目以降のload行きとload戻りの特性曲線は各実施例ともタルク、デンプン、炭酸カルシウムの添加量に関係なく、ほぼ一致している。また、タルク、デンプン、炭酸カルシウムの添加量が少ないと上述の伸縮弾性の変化は少ない。
デンプンは添加量が30重量%を越えると、上述の製法では加硫後に支障を生じ、成形したシートが解け難くなるので、タルクや炭酸カルシウムと併用するのがよいことが分かった。
デンプン、タルク、炭酸カルシウムは添加量が80重量%以上となると、上述の製法では混合や成形ができない場合があることが分かった。
なお、他の実施例2、3、5 6、8についても同様に試験を行ったが、その図示の結果と図示の実施例とほぼ同様の傾向を示すので、その図示を省略している。また、実施例1〜12及び比較例1、3〜6の弾性ゴム製品における平均厚み及び平均幅の誤差は製造工程における公差である。
同様に、5倍(400%)伸びのload行き戻り(モジュラス25%load行き、50%load行き、75%load行き、100%load行き、150%load行き、200%load行き、250%load行き、300%load行き、350%load行き、400%load、350%load戻り、300%load戻り、250%load戻り、200%load戻り、150%load戻り、100%load戻り、75%load戻り、50%load戻り、25%load戻り、)の引っ張り試験、2.5倍(150%)伸びのload行き戻り(モジュラス25%load行き、50%load行き、75%10ad行き、100%load行き、150%load、100%load戻り、75%load戻り、50%load戻り、25%load戻り、)の引っ張り試験を3回繰り返し、伸びと引っ張り荷重の1回目、2回目、3回目の変化を調べたが、その試験結果は試験例Aとぼほ同様の傾向を示した。
試験例B
得られた上記実施例1〜12及び比較例1〜11の弾性ゴム製品に対し、4倍(300%)、5倍(400%)、2.5倍(150%)に伸ばし、その時の厚みと幅の変化を調べた。その結果を表1ないし表6に示す。タルク、デンプン、炭酸カルシウム又はその組合せを添加した弾性ゴム製品は伸張時に、幅の変化は添加していない弾性ゴム製品に比して同じように狭くはなるが、その幅の保持率は大きく、伸張時に幅が変化し難い特性を示した。
伸張を解放した後の幅はほとんど変化せず、添加していない弾性ゴム製品に比してほぼ同じ程度である。
タルク、デンプン、炭酸カルシウムの添加量を増加するに伴い、伸張時の幅の保持率は添加していない弾性ゴム製品に比してより大きく、伸張時に幅の変化が少ない特性を示した。また、伸張解放後の幅はほとんど変化せず添加していない弾性ゴム製品に比してほぼ同じ程度である。
この幅の変化について言えば、弾性ゴム製品の伸張の条件のいずれの場合にも、伸張時に幅がより変化し難い特性が生じていることが分かった。
ただし、5倍伸張の時にタルク70%を添加した場合にはそのもの自体が切れ、目的とする効果が得られないことが分かった。
製造例A
実施例1ないし12及び比較例1、3〜6の弾性ゴム製品を用いて紙おむつのギャザーを形成した。製造条件は下記の通りである。弾性ゴム製品を4倍(300%)に伸張した状態(横割り分線方法)て、紙おむつ製造機に、分速150mで連続搬送して、紙おむつに接着(ホットメルト量12g/mを塗布)し、ギャザーを形成した。
その結果、実施例1〜12の弾性ゴム製品は比較例1、3〜6の弾性ゴム製品に比して機械加工適性が高く、分線が容易で優れたハンドリング性が得られることが分かった。また、得られた紙おむつのギャザーはソフトで締付感や窮屈感を感じることがほとんどなかった。
製造例B
実施例1ないし12及び比較例1、3〜6の弾性ゴム製品を用いてゴム紐を製造した。製造条件は下記の通りである。弾性ゴム製品を4倍(300%)に伸張した状態(横割り分線方法)て、ゴム紐製造機に、分速7cmで連続搬送して、ポリエステル繊維を製組みしてゴム紐を製造した。
その結果、実施例1〜12の弾性ゴム製品は比較例1、3〜6の弾性ゴム製品に比し,同一伸縮弾性のゴム紐を製造するのにより大きな引っ張り応力をかけることができ、分線が容易で優れたハンドリング性が得られることが確認された。
Figure 2003014218
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【図面の簡単な説明】
図1は実施例1における応力・伸び特性を示す図である。
図2は実施例4における応力・伸び特性を示す図である。
図3は実施例7における応力・伸び特性を示す図である。
図4は実施例9における応力・伸び特性を示す図である。
図5は実施例10における応力・伸び特性を示す図である。
図6は実施例11における応力・伸び特性を示す図である。
図7は実施例12における応力・伸び特性を示す図である。
図8は比較例1における応力・伸び特性を示す図である。

Claims (16)

  1. ゴム組成物中に加工適性付与剤が相互に絡み合ったクラスターを分散形成し、機械加工時にのみ上記加工適性付与剤のクラスターによって引っ張り応力に対して強い物性を示すことにより所望の機械加工適性を呈する一方、
    機械加工時における伸張及び解放によって上記加工適性付与剤のクラスターが崩壊することにより機械加工前の元の長さよりも伸びた寸法までしか収縮せず、その後における伸張・解放時には上記伸びた長さのゴム組成物の物性により引っ張り応力に対して適度な物性を示して所望の伸縮特性を呈することを特徴とする弾性ゴム製品。
  2. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物70重量%〜40重量%に、タルク及び無機材料粉の一方又は両方からなる加工適性付与剤30重量%〜60重量%を添加混合してなる請求項1記載の弾性ゴム製品。
  3. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物70重量%〜40重量%に、タルク及び無機材料粉の一方又は両方とデンプンとからなる加工適性付与剤30重量%〜60重量%を添加混合してなる請求項1記載の弾性ゴム製品。
  4. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物90重量%〜70重量%に、デンプンからなる加工適性付与剤10重量%〜30重量%を添加混合してなる請求項1記載の弾性ゴム製品。
  5. 上記合成ゴムがポリイソプレン構造を有する人工天然ゴムである請求項2ないし4のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  6. 厚み0、15mm〜0、90mmで、幅0、3mm〜41.3mmの糸状、テープ状又はシート状をなす請求項1ないし5のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  7. 直径0、15mm〜0、90mmの糸状をなす請求項1ないし5のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  8. 糸状又はテープ状のゴム裁断面又は成形面の粘着力によって1本のリボン状に仮接着されている請求項1ないし5のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  9. 比重が1.11〜1.56である請求項1ないし8のいずれにか記載の弾性ゴム製品。
  10. 引っ張り応力物性が、引っ張り強さ9.8×10kPa(100Kgf/cm)Kgf/cm以上、伸び400%以上、300%引っ張り応力が10.3×10(10.5Kgf/cm)以上である請求項1ないし9のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  11. 2.5倍〜5倍に伸張させて被ギャザー形成体の表面に固着した後その伸張を解放して伸張前の元の長さの1.2倍〜2.0倍の長さに収縮させた弾性ゴム製品であって、50%(1.5倍)の引っ張り強さが7g以上である請求項1ないし10のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  12. 2.5倍〜5倍に伸張させて糸状繊維を製織し、製組し又は巻きつけた後その伸張を解放して伸張前の元の長さの1.2倍〜2.0倍の長さに収縮させた弾性ゴム製品であって、50%(1.5倍)の引っ張り強さが7g以上である請求項1ないし10のいずれかに記載の弾性ゴム製品。
  13. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物70重量%〜40重量%にタルク及び無機材料粉の一方又は両方あるいはこれとデンプンとからなる加工適性付与剤30重量%〜60重量%を添加混合してなる糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張させて被ギャザー形成体の表面に固着した後、上記弾性ゴム製品の伸張を解放することにより上記弾性ゴム製品が伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さに収縮してギャザーが形成されるようにしたことを特徴とするギャザーの形成方法。
  14. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物90重量%〜70重量%にデンプンからなる加工適性付与剤10重量%〜30重量%を添加混合してなる糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張させて被ギャザー形成体の表面に固着した後、上記弾性ゴム製品の伸張を解放することにより上記弾性ゴム製品が伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さに収縮してギャザーが形成されるようにしたことを特徴とするギャザーの形成方法。
  15. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物70重量%〜40重量%にタルク及び無機材料粉の一方又は両方あるいはこれとデンプンとからなる加工適性付与剤30重量%〜60重量%を添加混合してなる糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張させ、該弾性ゴム製品に糸状繊維を製織し、製組し又は巻きつけた後、上記弾性ゴム製品の伸張を解放することにより上記弾性ゴム製品が伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さに収縮して伸縮体が形成されるようにしたことを特徴とする伸縮体の形成方法。
  16. 天然ゴム又は合成ゴムを主成分とするゴム組成物90重量%〜70重量%にデンプンからなる加工適性付与剤10重量%〜30重量%を添加混合してなる糸状又はテープ状の弾性ゴム製品を2.5倍〜5倍に伸張させ、該弾性ゴム製品に糸状繊維を製織し、製組し又は巻きつけた後、上記弾性ゴム製品の伸張を解放することにより上記弾性ゴム製品が伸張前の1.2倍〜2.0倍の長さに収縮して伸縮体が形成されるようにしたことを特徴とする伸縮体の形成方法。
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