JPWO2002052262A1 - Abc蛋白質の基質のスクリーニング方法及びキット - Google Patents

Abc蛋白質の基質のスクリーニング方法及びキット Download PDF

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Abstract

ATP−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質のスクリーニング方法において、ABC蛋白質が発現している細胞膜画分、標識されたATP及びバナジン酸、並びに被験試料を混合してインキュベートし、この混合物を、ABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体に添加する、又はその支持体上で標識試薬および被験試料等を混合してインキュベートし、そして固定化された標識又は固定化されなかった標識を測定する、ことを特徴とする方法;並びにABC蛋白質を発現している細胞膜画分、標識されたATP又はその誘導体、及びABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体又はABC蛋白質に対する抗体と支持体、を含んで成る、ATP蛋白質に対する基質または阻害剤をスクリーニングするためのキット。

Description

発明の分野
本発明は、ATP−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質および阻害剤のスクリーニング方法に関する。
背景技術
薬物代謝酵素とならんでABC蛋白質(またはABCトランスポーター)は薬物の体内動態プロファイル(吸収、分布、代謝、排泄、ターゲット部位での薬剤実効濃度)を規定し、ひいては薬物の全体的な薬理効果をも左右する。例えば、小腸上皮細胞や脳血管内皮細胞に発現したABCトランスポーターは、経口投与した薬物のバイオアベイラビリティーや中枢神経系への薬物移行に大きく影響を与える。
一方、癌の化学療法の分野ではP−糖蛋白質やMRP1が過剰発現すると制癌剤に対して癌細胞が耐性になることが良く知られている。P−糖蛋白質とMRP1はいずれもABC蛋白質ファミリーに属している。現在のところ、ヒトABC蛋白質ファミリーは約50個のメンバーからなり、その遺伝子の多くが同定され、シークエンスが解明されている。さらに、ABC蛋白質は、ヒト以外の動物のほか、植物、酵母、微生物にも広く存在する。しかしABC蛋白質の基質特異性スクリーニング自動測定装置は未だ開発されてない。ヒトをはじめとして動物と植物のゲノムの塩基配列解析が進み、シークエンスのホモロジーに基づいて新規のABC蛋白質が発見されているが、その機能は不明なものが多い。
ABC蛋白質がトランスポーターとして薬物を細胞膜を慣通して輸送する機構は次のように考えられている。
(1)ABC蛋白質は細胞膜の両面(細胞の内側及び外側)にわたって膜中に存在する。
(2)このABC蛋白質に、細胞の内側から、エネルギー源としての1分子のATP及び輸送されるべき1分子の薬物が結合し、ATPはABC蛋白質のATPアーゼ活性によりADPとリン酸とに加水分解され、この際に放出されるエネルギーによるABC蛋白質の変形により薬物は細胞の内側から外側に輸送される。
(3)前記薬物は細胞の外側に放出されると共に、(2)において生成したリン酸もABC蛋白質から開放される。
(4)ABC蛋白質に、細胞の内側から、新たなATP分子が結合し、このATPがADPとリン酸とに分解し、エネルギーが開放され、このエネルギーにより前記(2)において変形したABC蛋白質の形状が復旧する。
(5)前記(4)において生成したADP及びリン酸がABC蛋白質から開放され、輸送系は前記(1)の状態にもどる。
上記のサイクルにおいて、上記(2)の段階において輸送されるべき薬物の存在によりATPがABC蛋白質に結合し、ADPに分解されるから、ABC蛋白質に結合した状態のADPを測定すれば、ABC蛋白質により認識される薬物を検出することができる。従って、ATPに標識を付しておき、標識が結合したABC蛋白質(すなわち標識されたADPが結合しているABC蛋白質)を測定すれば、ABC蛋白質によって輸送される薬物又は阻害剤を検出することができる。
しかしながら、上記の輸送系は酵素回転しており動的状態にあるので、標識されたABC蛋白質を測定することは事実上困難である。そこで、上記輸系にバナジン酸を存在させれば、上記(2)の段階で、バナジン酸がリン酸と置き換り、上記輸送系の回転が停止し、標識されたADPがABC蛋白質に結合した状態に留まり、標識の測定が可能となる。
この測定において、従来は、細胞膜から膜蛋白質およびABC蛋白質を遊離せしめ、遊離したABC蛋白質を電気泳動により他の蛋白質から分離し、ABC蛋白質に結合している標識(すなわち標識されたADP)を測定していた。この方法によれば被験薬物がABC蛋白質の基質または阻害剤であるか否かを決定することが可能であるが、多量の被験物質を短時間に試験することは不可能である。
発明の開示
従って、本発明は、多数の被験薬物を、それらがABC蛋白質の基質又は阻害剤であるか否かについて、短時間で多数試験することができる方法を提供するものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく種々検討した結果、免疫的手法の導入により、ABC蛋白質の標識の有無を調べることができることを確認し、本発明を完成した。
従って本発明は、ATP−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質又は阻害物質のスクリーニング方法において、ABC蛋白質が発現している細胞の膜画分、標識されたATPまたはその誘導体及びバナジン酸、並びに被験試料を混合してインキュベートし、光親和反応を行った後、この混合物を、ABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体に添加し、そして固定化された標識又は固定化されなかった標識を測定する、ことを特徴とする方法を提供する。
本発明は更に、光親和反応を使用しないで、ΛBC蛋白質に対する基質又は阻害物質をスクリーニングする方法として、ABC蛋白質が発現している細胞の膜画分を、ABC蛋白質に対する抗体が固定された支持体に添加し、これに、標識されたATP叉はその誘導体及びバナジン酸、並びに被験試料を混合してインキュベートし、そして捕捉された標識または捕捉されなかった標識を測定する、ことを特徴とする方法を提供する。この光親和反応を使用しないで測定する方法は、光親和反応基を持たないATPまたはその誘導体を用いることができるので、測定のコストを下げる利点をもつ。
本発明はさらに、ABC蛋白質を発現している細胞膜画分、標識されたATPまたはその誘導体、及びABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体又はABC蛋白質に対する抗体と支持体、を含んで成る、ATP蛋白質に対する基質又は阻害物質をスクリーニングするためのキットを提供する。
発明の実施の形態
ABC蛋白質は、ATPの加水分解によって得られるエネルギーを駆動力として物質を輸送したり、チャンネルを制御する。ABC蛋白質は、特徴的なATP−結合部位を持ち、その1次構造はABC蛋白質の種類を超えて、また生物種を超え、進化を通してよく保持されている。特に、ABC蛋白質のATP結合部位は、膜貫通部等の部分の1次構造と比較して、アミノ酸残基配列が保存されている。
そして、Walker AとWalker Bモチーフ(Walker,J.E.,Saraste,M.,Runswick,M.J.,Gay,N.J.(1982)EMBO J 1,945−951)およびABC signatureモチーフ(Higgins,C.F.(1992)Annu.Rev.Cell Biol.8,67−113)(http://www.expasy.ch/prosite/)が、そのATP結合部位に共通のアミノ酸残基配列としてほぼ例外なく存在する。これまでの研究から既知または新規発見の蛋白質のアミノ酸配列、またはそれをコードする遺伝子またはcDNAの配列に基づいて、上記のモチーフをもつ蛋白質およびそれに類似する蛋白質をABC蛋白質と定義する(http://www.gene.ucl.ac.uk./nomenclature/genefamily/abc.html)。
上記モチーフは、Walker A(Gly−X−X−Gly−X−Gly−Lys−Ser−[Ser,Thr,Gln])(配列番号:1)と Walker B([Leu,Ile,Phe]−[Ile,Leu,Val]−X−Asp−[Glu,Asp,Ser])(配列番号:2)であり、且つ以下のABC signature([Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Cys]−[Ser,Ala]−[Ser,Ala,Pro,Gly,Leu,Val,Phe,Tyr,Lys,Gln,His]−Gly−[Asp,Glu,Asn,Gln,Met,Trp]−[Lys,Arg,Gln,Ala,Ser,Pro,Cys,Leu,Ile,Met,Phe,Trp]−[Lys,Arg,Asn,Gln,Ser,Thr,Ala,Val,Met]−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Pro,Ala,Asn]−{Pro,His,Tyr}−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Trp]−[Ser,Ala,Gly,Cys,Leu,Ile,Val,Phe]−{Phe,Tyr,Trp,His,Pro}−{Lys,Arg,His,Pro}−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Trp,Ser,Thr,Ala](ただしXは不特定のアミノ酸を意味する。)(配列番号:3)を有する。
現時点で知られているヒトABC蛋白質は約50種類あり(文献:http://www.humanabc.org/およびhttp://gene.ucl.ac.uk/nomenclature/genefamily/abc.html)、今後ヒトゲノム解析結果の発表によりさらに増加するとみられる。P−精蛋白質、MRP1、CFTR、SUR1、ABC1、TAP1などは代表的なヒトABC蛋白質である。また、ABC蛋白質は細菌、酵母、植物および動物に広く存在する。(文献:ABC蛋白質の特集Biochim.Biophys.Acta(1999)1461:175−419)。本発明の方法は、原理的にはあらゆるABC蛋白質に適用することができる。
膜画分の調製
本発明の方法の実施にあたっては、対象とするABC蛋白質が存在している細胞膜画分を調製することが必要であり、例えば次のようにして調製することができる。
(1)ABC蛋白質を発現している細胞の調製
ABC蛋白質をコードするcDNAを発現ベクターに組み込み、培養細胞(哺乳類細胞、昆虫細胞、酵母、細菌等のいずれか)にトランスフェクションする。発現ベクターは特定の抗生物質に対して耐性を付与する遺伝子を持つものを使用する。トランスフェクションした細胞を抗生物質の存在下で培養することによって、ABC蛋白質の発現ベクターを持つ細胞のみを選択する。ABC蛋白質の発現をRT−PCR(逆転写−ポリメラーゼチェイン反応)または特異的抗体によって確認する。かくして得られたABC蛋白質発現細胞を大量に培養する。
(2)ABC蛋白質を発現している細胞から膜画分の調製
培養メディウムの遠心分離によって、ABC蛋白質を発現する細胞を集める。細胞を超音波または浸透圧処理によって破砕して、遠心によって膜画分を採取する。その膜画分を緩衝液中に懸濁して、ショ糖濃度勾配遠心によって細胞膜画分を単離精製する。細胞膜画分の蛋白質濃度を測定した後、液体窒素温度で瞬間凍結して摂氏−80度で保存する。
ATPまたはその誘導体の標識
ATPまたはその誘導体を標識するための標識としては、検出可能なものであれば、特に限定されないが、放射能標識、32P、33P、H、14C、35Sなどを挙げることができる。ATP誘導体としては、〔35S〕ATPγS等がある。
また光親和基標識としては、例えばアジド基やベンゾフェノンを挙げることができる。具体例として、8−アジドATPが挙げられる。
標識したATPまたはその誘導体をABC蛋白質に結合するためには、常用の紫外線の照射を用いればよい。
抗体
ABC蛋白質を捕捉するための抗−ABC蛋白質抗体としてはポリクローナル抗体でも、モノクローナル抗体でもよい。特定のABC蛋白質またはその断片に対するポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体は常法に従って調製することができる。
支持体
ABC蛋白質を捕捉するための抗体を固定するための支持体としては、抗体を固定化することができるものであれば特に限定されず、市販のイムノタイタープレート、アフィニティービーズ、マグネチックビーズ、フェライトビーズ等を使用することができる。その形状も特に限定されないが、多数の被験試料を1度に試験するためには、例えば98又は384ウエルマイクロタイタープレート等が好ましい。
測定方法
本発明においては、ABC蛋白質を含有する膜画分、標識したATPまたはその誘導体、バナジン酸、及び被験試料を反応液中で反応せしめる。反応媒体としては、緩衝液、例えば、リン酸緩衝法、Tris/HCl、MOPS等を使用し、pHは6〜8、特に7〜7.5が好ましい。反応時間は10秒間〜3時間、例えば1分間〜30分間程度である。反応は、例えば0℃に冷却した緩衝液を過剰量(反応液の20倍〜100倍量)反応液に加えて混合することにより停止せしめる。
次に、常法により、例えば遠心分離により膜画分を反応液から分離する。または、分子ふるい(例えば、Sephadex G25)や陰イオン交換樹脂(例えば、DEAE Sephadex)カラムを通す。これにより反応液中の未反応のATP、バナジン酸などが膜画分から除去される。膜画分に非特異的に付着しているATP又はその誘導体、バナジン酸等は、洗浄と遠心分離等によりさらに除去することができる。次に、膜画分から、それに結合しているABC蛋白質を遊離せしめる。この遊離、すなわち膜画分の可溶化は、常法により、例えば界面活性剤、例えばトリトンX−100、Tween20、Tween80、NP−40、C12、C12、C12、ジギトニン、CHAPS、ZWITTERGENT、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム等で処理することにより行うことができる。
次に、上記のようにして遊離したABC蛋白質を含有する試料を、ABC蛋白質に対する抗体を固定した支持体、例えばイムノタイタープレートのウエルに添加し、20℃〜37℃の温度において30分間〜12時間インキュベートすることにより、ABC蛋白質を、支持体に固定化された抗体への結合を介して支持体に捕捉する。次に、支持体を洗浄した後、支持体に捕捉されたABC蛋白質に結合している標識されたADP、すなわち、ABC蛋白質への結合を介して支持体に捕捉されたADPまたはその誘導体の標識を測定する。
標識の測定方法は標識の種類により異る。例えば、放射能標識は、液体シンチレーションカウンター、ベーターカウンター、ホスホイメージャー等により測定又は検出することができ、蛍光標識は、例えば蛍光光度計、蛍光用イムノタイターリーダー等により検出又は測定することができる。
本発明の方法は、好ましくは、非常に少量の試料及び試薬を用いて、例えばマイクロタイタープレートのウエルの中等により行われる。この場合、試料が必ずしも正確に一定量がウエル中に添加されることは限らず、このことが測定又は検出誤差の原因になり得る。従って本発明の好ましい様態においては、固定化された又は固定化されなかった標識(すなわち標識が結合したABC蛋白質)のほかに、ウエルに添加された全ABC蛋白質の量を測定し、全ABC蛋白質の量に対する固定化された標識の相対量を求めるのが好ましい。
全ABC蛋白質の測定は、ABC蛋白質を蛍光標識により標識することにより行うのが好ましく、これには、(1)ABC蛋白質を蛍光プローブと直接反応させる方法と、(2)蛍光抗体法がある。(1)の方法に使用するためのチオール基を標識するプローブとして、モノブロモビマン(monobromobimane)、5−ヨードアセタミド(5−iodoacetamide)、フレオレセイン(fluorescein)、7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−4−スルホン酸アンモニウム(ammonium 7−fluoro−2,1,3−benzoxadiazole−4−sulfonate)、ルシフェルイエローヨードアセタシド(lucifer yellow iodoacetamide)等が挙げられる。
また、アミノ基を標識するプローブとして2′,7′−ジフルオロフリオレセイン(2′,7′−difluorofluorescein)等が挙げられる。
(2)の蛍光抗体法においては、イムノタイタープレート上でABC蛋白質を特異的抗体によりサンドイッチ固定した後、蛍光プローブを持つ2次抗体で標識する。
本発明は、光親和反応を利用しない測定方法も包含し、その方法は次のように行う。
抗体の支持体への固定化
ABC蛋白質に対する抗体(ポリクローナルまたはモノクローナル抗体いずれでもよい)をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で適度の濃度に希釈して、イムノタイタープレートのウエルに添加して、4℃または室温で1時間から12時間静置して、支持体に抗体を固定化する。その後抗体を含むPBS溶液をウエルから除去し、ブロッキング溶液(例えば、牛血清アルブミンまたはスキムミルクを含むPBS)をウエルに加え、4℃または室温で1時間から12時間静置して支持体で抗体が固定化されていない部分をブロックする。その後ウエルからブロッキング溶液を除去する。
ABC蛋白質を発現している細胞膜の固定化
ABC蛋白質を発現している細胞から調製した膜画分を適切な蛋白質濃度に緩衝溶液で希釈した後、抗体を固定化したイムノタイタープレートのウエルに添加して室温で振とうしながらインキュベートして、抗体とABC蛋白質とを結合させる。そして、その結合によって、細胞膜を支持体に固定化する。その後ウエルを洗浄して、浮遊する過剰の膜画分を取り除く。
支持体上に固定された膜画分を用いての測定
かくして支持体上に固定された細胞膜を、バナジン酸と放射標識されたATPまたはその誘導体、および被験試料を混合して、室温でインキュベートする。インキュベーション時間は1分から1時間程度。その後反応液を除去して、ウエルをPBS溶液で洗浄する。そして、ウエルに捕捉された放射標識の量を測定する。この測定は、液体シンチレーションカウンター、ベーターカウンター、ホスホイメージャー等のいずれかで行うことができる。
実施例
次に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。
ABC蛋白質の1種としてP−糖蛋白質が知られている。この蛋白質は、腫瘍細胞中にあっては、ある種の抗癌剤を細胞外に輸送する作用を有し、これは、抗癌剤に対する癌細胞の薬剤耐性のメカニズムの1つとなっている。例えば、抗癌剤の1種であるドキソルビシン
Figure 2002052262
はP−糖蛋白質の基質であり、P−糖蛋白質により細胞外に輸送され、これにより癌細胞をドキソルビシンに対して耐性を示す。これに対して、ドキソルビシンの構造を修飾したアナマイシン
Figure 2002052262
は、P−糖蛋白質の基質とはならず、従って、癌細胞はアナマイシンに対して耐性を示さない(Priebe,W and Perez−Soler,R.(1993)Pharmac.Ther.60:215−234)。
実施例1.
そこで、モデル実験として、ABC蛋白質としてP−糖蛋白質を用い、ドキソルビシン及びアナマイシンのP−蛋白質に対する基質特異性を調べた。
1)細胞膜画分の調製
P−糖蛋白質を高発現している多剤耐性KB−C2.5細胞(Akiyama,S.et al.(1985)Somat.Cell Mol.Genet.11:117−126)またはP−糖蛋白質発現ベクターをトランスフェクションしたNIH3T3細胞(Currier,S.J.et al.(1989)J.Biol.Chem.264:14376−14381)を浸透圧処理によって破砕して、細胞膜画分をショ糖濃度勾配遠心(100,000 x g 4℃、20分)によって調製した。
2) 32 P〕−8−azido−ATPの光親和ラベリング
得られた細胞膜画分(200μg蛋白質)を試験化合物としてのドキソルビシン又はアナマイシン(0〜100μMの濃度)とともに5μlのバナジン酸−ATPトラップ溶液(200μMバナジン酸ナトリウム、20μM〔32P〕−8−azido−ATP、3mM MgSO 50mM Tris/HCl(pH7.5)、100μM EGTA、2mMウアバイン)の中で37℃、10分間インキュベートした。その後速やかに400μlのTris−EGTA溶液(50mM Tris/HCl(pH7.5)、100μM EGTA)を加えて反応を停止した(Takada,Y.et al.(1998)Biochim.Biophys.Acta 1373:131−136)。
32P〕−8−azido−ATPで光親和ラベルした膜画分をTriton X−100を含むPBS溶液で可溶化して遠心(15,000 x g、10分間)した。その上清画分を採り、monobromobimane(50mM DMSO溶液)を最終濃度1mMになるように加えた。そのサンプルを室温で30分間インキュベートして膜蛋白質を蛍光ラベルした。monobromobimaneは蛋白質のSH基と共有結合して蛍光を持つ誘導体になった(Kosower,N.S.(1979)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:3382−3386)。
その後、Triton X−100を含むPBS溶液に溶解させたシステインを加えて、未反応のmonobromobimaneをブロックした。
こうして得られたサンプルを、C219抗体(P−糖蛋白質に対して特異的な抗体)を固定したイムノタイタープレートのウエルに入れて、室温または37℃でインキュベートして抗原抗体反応を進めた。その後ウエルを洗浄液(20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)、140mM NaCl、0.05% Triton X−100)で3回洗った。
イムノタイタープレートのウエル中の抗体に結合したP−糖蛋白質の相対的な量を測定するために、プレートリーダーの中で、370−385nmの励起光の下、各ウエルの蛍光強度(477−484nm)を測定した。その後空気中で乾燥させた後、ウエルを切り離して、放射活性をベーターカウンターで測定する。放射活性/蛍光の比を計算することによって、単位P−糖蛋白質あたりの〔32P〕−8−azido−ATPで光親和ラベルされた量が正確に得られた。
得られた結果を図1に示す。この図から明らかな通り、ドキソルビシンはP−糖蛋白質の基質となるのに対して、アナマイシンはその基質とならなかった。従って本発明の方法は、P−糖蛋白質の基質となって細胞外に輸送されるドキソルビシンと、P−糖蛋白質の基質とならず、細胞外に輸送されないアナマイシンの性質をよく反映していた。
実施例2.
抗体によって支持体表面に固定された細胞膜を用いて、且つ光親和反応を用いない方法で、P−糖蛋白質に対する基質特異性を測定した。
1)抗体の固定化
ヒトP−糖蛋白質に対するモノクローナル抗体をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で100倍希釈して、イムノタイタープレートのウエルに添加して、4℃で12時間静置した。その後抗体を含むPBS溶液をウエルから除去し、ブロッキング溶液(5%牛血清アルブミンを含むPBS)をウエルに加え、4℃で12時間静置した。その後ウエルからブロッキング溶液を除去して、抗体を固定化したイムノタイタープレートを用意した。
2)細胞膜画分の調製
ヒト肝臓cDNAライブラリーからP−糖蛋白質をコードするcDNAをクローン化して、それをバキュロウイルスに組み込んで、昆虫細胞に大量に発現させた。その細胞を浸透圧処理によって破砕して、細胞膜画分をショ糖濃度勾配遠心(100,000 x g,4℃,20分)によって調製した。
3)細胞膜の固定化
膜画分を緩衝溶液で希釈した後、抗体を固定化したイムノタイタープレートのウエルに添加して室温で振とうしながら3時間インキュベートした。その後ウエルを洗浄して、浮遊する過剰の膜画分を取り除いた。
4)P−糖蛋白質の支持体への固定化の確認
細胞膜を固定化したイムノタイタープレートのウエルにラウリル硫酸ナトリウムの溶液を添加して膜蛋白質を可溶化し、ポリアクリルアミド電気泳動にかけた。その後、膜蛋白質をウエスタンブロット用メンブレンに電気泳動的に移動させて、特異的な抗体でP−糖蛋白質を検出した。
得られた結果を図2に示す。抗体を固定化したイムノタイタープレートに膜画分を添加したサンプルにのみP−糖蛋白質が検出された。抗体を固定化しなかったサンプル、あるいは膜画分を添加しなかったサンプルには、P−糖蛋白質が検出されなかった。この結果より、モノクローナル抗体を固定化した支持体には、P−糖蛋白質が細胞膜とともに固定化されたことが確認された。
図2は、P−糖蛋白質に特異的なモノクローナル抗体を固定化処理したイムノタイタープレートとそうでないものに、膜蛋白質を添加してP−糖蛋白質がイムノタイタープレートの支持体に固定化されたかどうかをウエスタンブロット法で検証した結果を示す。尚、酵素的化学発光(ECL)によってP−糖蛋白質を検出した。抗体を固定化したイムノタイタープレートに膜画分を添加したサンプルにのみP−糖蛋白質が検出された。
5)支持体に固定化したP−糖蛋白質の基質認識反応の検出
P−糖蛋白質を発現する細胞膜を固定化したイムノタイタープレートのウエルに、20μM[α−32P]ATP、200μMバナジン酸ナトリウム、3mM硫酸マグネシウム、2mMウアバイン、0.1mM EGTAおよび30μMベラパミル(P−糖蛋白質の基質)を含む40mM Tris/HCl緩衝液pH7.4(反応カクテル)を添加して、室温で20分間振とうしながらインキュベートした。その後反応液を取り除いて、ウエルを0.05% Tween 20を含むPBS溶液で5回洗浄した。そして、ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定した。
得られた結果を図3に示す。上述の反応カクテルにバナジン酸ナトリウムとベラパミル(P−糖蛋白質の基質)の両方を含んでいた場合にのみ、放射標識の高いレベルが観測された。一方、そのいずれかが上述の反応カクテルに欠けた場合には、捕捉された放射標識のレベルは顕著に低かった。この結果から、P−糖蛋白質を発現する細胞膜を固定化したイムノタイタープレートを用いた系で、バナジン酸トラップによってP−糖蛋白質の基質認識を検出することが充分可能であることが証明された。さらに、本方法は、光親和反応とポリアクリルアミド電気泳動を用いず、短時間で測定することを可能にした。
6)ベラパミルの濃度依存性
P−糖蛋白質を発現する細胞膜を固定化したイムノタイタープレートのウエルに、20μM[α−32P]ATP、200μMバナジン酸ナトリウム、3mM硫酸マグネシウム、3mMウアバイン、0.1mM EGTAおよび0から15μMの濃度のベラパミルを含む40mM Tris/HCl緩衝液(pH7.4)を添加して、室温で20分間振とうしながらインキュベートした。その後反応液を取り除いて、ウエルを0.05% Tween 20を含むPBS溶液で5回洗浄した。そして、ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定した。
得られた結果を図4に示す。バナジン酸ナトリウムが存在しない場合には、P−糖蛋白質の基質であるベラパミル濃度を増加させても、捕捉された放射標識のレベルはほとんど変化しなかった。一方、バナジン酸ナトリウムが200μMの濃度で存在する場合には、ベラパミル濃度を増加させると捕捉された放射標識のレベルは上昇する。ただし15μMを越えるベラパミルの濃度では、捕捉された放射標識のレベルはあまり変化しなかった。即ち、バナジン酸ナトリウムが存在する場合には、捕捉された放射標識のレベルはベラパミル濃度に対して飽和曲線を描き、見かけ上のミカエリスメンテン定数は5μMと見積もられた。
7)P−糖蛋白質の基質認識反応の検出における抗体の必要性
P−糖蛋白質に特異的なモノクローナル抗体を固定化処理したイムノタイタープレートとそうでないものを用いて、ベラパミル存在下でバナジン酸トラップ反応をおこなった。反応条件は以下のとおり。20μM[α−32P]ATP、0叉は200μMバナジン酸ナトリウム、3mM硫酸マグネシウム、2mMウアバイン、0.1mM EGTAおよび30μMの濃度のベラパミルを含む40mM Tris/HCl緩衝液(pH7.4)を添加して、室温で20分間振とうしながらインキュベートした。その後反応液を取り除いて、ウエルを0.05% Tween 20を含むPBS溶液で5回洗浄した。そして、ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定した。
得られた結果を図5に示す。P−糖蛋白質に質特異的な抗体を固定化したイムノタイタープレートでは、30μMベラパミルの存在下、バナジン酸トラップで捕捉された放射標識のレベルは、抗体が固定化されていないものに比較して有意に高かった。この結果は、抗体によってP−糖蛋白質が細胞膜とともに効率的に支持体に固定化され、しかもP−糖蛋白質がその活性を保持することを示すものである。
8)本方法によるP−糖蛋白質の基質の検出
P−糖蛋白質に特異的なモノクローナル抗体で細胞膜を固定化処理したイムノタイタープレートを用いて、20μMの試験化合物(ベラパミル、ローダミン123、キニジン、ドキソルビシン、パラアミノ馬尿酸、スルホブロモフタレイン)存在下でバナジン酸トラップ反応をおこなった。反応条件は以下のとおり。20μM[α−32P]ATP、0μM叉は200μMバナジン酸ナトリウム、3mM硫酸マグネシウム、2mMウアバイン、0.1mM EGTAを含む40mM Tris/HCl緩衝液(pH7.4)を添加して、室温で20分間振とうしながらインキュベートした。その後反応液を取り除いて、ウエルを0.05% Tween 20を含むPBS溶液で5回洗浄した。そして、ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定して、バナジン酸ナトリウム存在下と非存在下で得られた放射標識の量の差を算出した。
得られた結果を図6に示す。P−糖蛋白質の基質であるベラパミル、ローダミン123、キニジン、ドキソルビシンの存在下では、バナジン酸トラップで捕捉された放射標識のレベルは、バナジン酸の非存在下のものに比較して有意に高かった。一方、P−糖蛋白質の基質でないパラアミノ馬尿酸とスルホブロモフタレインに対して、バナジン酸トラップで捕捉された放射標識のレベルは、バナジン酸の非存在下のものと差がなかった。この結果は、本方法がP−糖蛋白質の基質を検出するのに有効であることを示す。
図6は、P−糖蛋白質に特異的な抗体で細胞膜を固定化したイムノタイタープレートを用いて、20μMの試験化合物(ベラパミル、ローダミン123、キニジン、ドキソルビシン、パラアミノ馬尿酸、スルホブロモフタレイン)存在下でバナジン酸トラップ反応をおこなった結果である。ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定して、バナジン酸ナトリウム存在下(200μM)と非存在下(0μM)で得られた放射標識の量の差を算出した。結果は、3回の実験における平均値±標準偏差で示されている。
産業上の利用可能性
本発明によれば、ABC−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質または阻害剤を極めて効率よくスクリーニングすることが出来て、ハイスループットスクリーニングに応用可能である。
【配列表】
Figure 2002052262
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Figure 2002052262
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【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の方法による、ドキソルビジン及びアナマイシンの、P−糖蛋白質の基質としての適性の相量を示すプラフである。
図2は、P−糖蛋白質に特異的なモノクローナル抗体を固定化処理したイムノタイタープレートとそうでないものに、膜蛋白質を添加してP−糖蛋白質がイムノタイタープレートの支持体に固定化されたかどうかをウエスタンブロット法で検証した結果を示す。尚、酵素的化学発光(ECL)によってP−糖蛋白質を検出した。抗体を固定化したイムノタイタープレートに膜画分を添加したサンプルにのみP−糖蛋白質が検出された。
図3は、P−糖蛋白質を発現する細胞膜を固定化したイムノタイタープレートを使って、バナジン酸トラップ法によって基質であるベラパミルをP−糖蛋白質が認識した結果を示す。
図4は、P−糖蛋白質を発現する細胞膜を固定化したイムノタイタープレートの系で、バナジン酸の存在下と非存在下で、捕捉された放射標識のレベルに対するベラパミル濃度の影響をしめす。
図5は、P−糖蛋白質に特異的な抗体を固定したイムノタイタープレートと、そうでないものとを用いて、30μMベラパミルの存在下、バナジン酸トランプで捕捉された放射標識のレベルを示す。
図6は、P−糖蛋白質に特異的な抗体で細胞膜を固定化したイムノタイタープレートを用いて、20μMの被験化合物(ベラパミル、ローダミン123、キニジン、ドキソルビシン、パラアミノ馬尿酸、スルホブロモフタレイン)存在下でバナジン酸トラップ反応をおこなった結果である。ウエルに捕捉された放射標識の量を液体シンチレーションカウンターで測定して、バナジン酸ナトリウム存在下(200μM)と非存在下(0μM)で得られた放射標識の量の差を算出した。結果は、3回の実験における平均値±標準偏差で示されている。

Claims (6)

  1. ATP−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質又は阻害物質のスクリーニング方法において、ABC蛋白質が発現している細胞の膜画分、標識されたATP又はその誘導体及びバナジン酸、並びに被験試料を混合してインキュベートし、この混合物を、光親和反応を行った後、ABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体に添加し、そして支持体に捕捉された標識又は捕捉化されなかった標識を測定する、ことを特徴とする方法。
  2. ATP−結合カセット(ABC)蛋白質に対する基質又は阻害物質のスクリーニング方法において、ABC蛋白質が発現している細胞の膜画分を、ABC蛋白質に対する抗体が固定された支持体に添加し、これに、標識されたATP叉はその誘導体及びバナジン酸、並びに被験試料を混合してインキュベートし、そして支持体に捕捉された標識または捕捉されなかった標識を測定することを特徴とする方法。
  3. 前記ABC蛋白質が、そのペプチド配列にWalker A(Gly−X−X−Gly−X−Gly−Lys−Ser−[Ser,Thr,Gln])(配列番号:1)とWalker B([Leu,Ile,Phe]−[Ile,Leu,Val]−X−Asp−[Glu,Asp,Ser])(配列番号:2)のモチーフを持ち、且つ以下のABC signature([Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Cys]−[Ser,Ala]−[Ser,Ala,Pro,Gly,Leu,Val,Phe,Tyr,Lys,Gln,His]−Gly−[Asp,Glu,Asn,Gln,Met,Trp]−[Lys,Arg,Gln,Ala,Ser,Pro,Cys,Leu,Ile,Met,Phe,Trp]−[Lys,Arg,Asn,Gln,Ser,Thr,Ala,Val,Met]−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Pro,Ala,Asn]−{Pro,His,Tyr}−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Trp]−[Ser,Ala,Gly,Cys,Leu,Ile,Val,Phe]−{Phe,Tyr,Trp,His,Pro}−{Lys,Arg,His,Pro}−[Leu,Ile,Val,Met,Phe,Tyr,Trp,Ser,Thr,Ala](ただしXは不特定のアミノ酸を意味する。))(配列番号:3)を持つ蛋白質、またはそれに類似する蛋白質である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記標識が放射性標識、蛍光標識、又は光親和基標識である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記放射性標識が32P、33P、35S、14C又はHである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ABC蛋白質を発現している細胞の膜画分、標識されたATP又はその誘導体、及びABC蛋白質に対する抗体が固定化された支持体又はABC蛋白質に対する抗体と支持体、を含んで成る、ATP蛋白質に対する基質又は阻害物質をスクリーニングするためのキット。
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