JPWO2002049513A1 - 低漏洩磁場マグネットおよびシールドコイルアセンブリ - Google Patents

低漏洩磁場マグネットおよびシールドコイルアセンブリ Download PDF

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Abstract

第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,有限の領域を挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとし,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源の電流搬送方向が正負交互に並ぶようにした。

Description

技術分野
本発明は,核磁気共鳴イメージング(MRI)装置に好適なマグネットおよび漏洩磁場シールドアセンブリに関し,特に広い開口部を有して被検者に開放感を与えるとともに高い磁場均一度を有し,漏洩磁場の小さなマグネット装置および漏洩磁場シールドアセンブリに関する。
背景技術
近年,核磁気共鳴イメージング(MRI)装置の分野では,いわゆるオープン型のコンセプトを持つものが開発されつつある。これらは大別して,従来の円筒状ソレノイド型マグネットの軸長を短くして開放感を高めたものと,対向する2組のマグネットアセンブリの間に均一な磁場を発生するオープン型マグネットを用いて撮影中の患者へのアクセスを可能にするものがある。前者のマグネットを用いたMRI装置は,従来に比べオープン性は高まったものの医療現場の要求を満たすには不十分である。一方後者のマグネットを用いたMRI装置は十分なオープン性を有し,いわゆるIVR(Interventional Radiology)を可能にする。
このようなオープン型MRI装置に好適な超電導マグネットとして国際公開公報WO99/27851『MAGNET APPARATUS AND MRI APPARATUS』に記載のマグネットが開示されている。
このマグネットは,MRI画像の撮像領域を挟んで対向する2組のマグネットアセンブリから構成される。各々のマグネットアセンブリはそれぞれ複数個の超電導コイルを有し,z軸に関して概ね軸対称に配置されている。メインコイルは正極性及び負極性のコイルが交互に配置され,コンパクトなマグネットながら高均一な磁場を発生することができる。
一方,文献,S.Kakugawa et al.,“A Study on Optimal Coil Configurations in a Split−Type Superconducting MRI Magnet,”IEEE Trans.Appl.Supercond.,Vol.9,No.2,pp.366−369,1999に記載されているように,オープン型マグネットは従来のソレノイド型マグネットに比較して本質的に磁場の発生効率が悪い特徴があり,マグネットの起磁力が大きくなり結果的に漏洩磁場が大きくなる特徴がある。
この問題を回避する方法としては,上記従来特許,文献,および米国特許第5,883,558号『OPEN SUPERCONDUCTIVE MAGNET HAVING SHIELDING』に記載されているように,シールドコイルを用いる方法がある。シールドコイルを用いる方法は従来のソレノイド型マグネットでは,軽量かつ有効な方法として一般に用いられている。
更に,漏洩磁場をシールドする方法として,特願平7−336023『開放型アクティブシールド超電導磁石装置』に開示されているように,一定の方向の電流を流す主コイルと,主コイルとは逆向きの電流を流す打ち消しコイルと磁場均一度を補正する補正用コイルからなる超電導磁石装置が提案されている。
前記従来例に記載されているように,オープン型マグネットにおいてシールドコイルを用いることにより漏洩磁場を低減することができるが,従来のソレノイド型マグネットにシールドコイルを用いた場合と比較して漏洩磁場が大きく,MRI装置を病院に設置する際に障害となる問題があった。その理由は前記文献に記載されているように静磁場を発生するコイルや永久磁石などの起磁力が大きいことにあり,結果的にシールドコイルの起磁力が大きくなりシールドコイルの作る漏洩磁場そのものが大きくなるためである。
したがって、本発明の目的は、漏洩磁場が小さいマグネットおよびシールドコイルアッセンブリを提供することである。
発明の開示
本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段および前記領域の磁場を均一化する強磁性体を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段,前記領域の磁場を均一化する強磁性体および少なくとも1個の磁場均一化用補正電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが永久磁石を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全てのの前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段および前記領域の磁場を均一化する強磁性体を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段,前記領域の磁場を均一化する強磁性体および少なくとも1個の磁場均一化用補正電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが永久磁石を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立させることによって解決することができる。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置および前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された少なくとも2個のシールド電流搬送手段からなるマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸および第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段について成立させることによって解決することができる。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置および,前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された,少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群であり,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一である前記シールド電流搬送手段群からなるマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段群について成立させるものである。
また,本発明は、有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置の漏洩磁場を制御または低減するシールド電流搬送手段群アセンブリであって,前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群であり,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一である前記シールド電流搬送手段群からなるシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事を,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段群について成立させるものである。
また,本発明は、中心軸に関して略同軸に配置された1乃至複数の静磁場発生源を含むマグネット装置において,前記1乃至複数の静磁場発生源の中心に関する半円であって前記中心軸に両端を持つものにおいて,前記中心に関する球であって前記マグネット装置に外接する前記球の半径の1.1倍から2倍の半径を持つ前記半円上における磁場磁場ベクトルをその半径方向と接線方向の成分に分けたとき,前記半円上での半径方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域を5領域以上存在させる,かつ、または,前記半円上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域を4領域以上存在させるものである。
上記解決手段の原理および作用を以下に説明する。磁場は,第17図に示すように磁場発生源であるコイルなどの電流236または磁性体237に内接および外接する球の内部領域234および外部領域235に分けて考えることができる。場の点Pが内部領域234または外部領域235にある場合は,点Pの磁場は数1のラプラス方程式
【数1】
Figure 2002049513
を満足する。内部領域234における数1の一般解は球面調和関数としてよく知られていて数2で表される。
【数2】
Figure 2002049513
一方,外部領域235における数1の一般解も球面調和関数を用いて表すことができるが,この場合無限遠方で正則となるようにrの逆べきを含む数3となる。
【数3】
Figure 2002049513
ここで,PおよびP はそれぞれルジャンドル関数および陪ルジャンドル関数,rおよびθは場の点Pの極座標,D及びHは内部及び外部領域における展開係数である。数3から外部領域235の磁場すなわち漏洩磁場は高次の磁場ほど減衰が早いことがわかる。マグネットがz=0の中央面に関して対称な場合は対称性から偶数次の磁場はゼロになる。
第18図から第21図にn=1,3,5,7次の磁場分布を示す。1次,3次,5次および7次の磁場はそれぞれ原点からの距離rの3乗,5乗,7乗および9乗に反比例して減衰する。従って,低次の磁場から順に消去すれば速やかに減衰する漏洩磁場特性が得られる。また,各次数の磁場強度を調節する事により漏洩磁場分布を制御する事ができる。なお漏洩磁場の1次成分はマグネットの磁気モーメントに比例する量である。
漏洩磁場を球面調和関数で展開した成分を制御するためには,1個以上のシールドコイルを用いる必要があり,その配置は数3を用いた数値計算により求めることが可能である。本発明の実施例においてシールドコイルの計算例が開示されているが,第18図,第19図、第20図および第21図からシールドコイルに要求される性質がわかる。なお,ここではマグネットがz=0の中央面に関して対称であると仮定して議論するが,対称でない場合についてもシールドコイルについて同じ性質が要求されることは以下の議論から明らかである。なお,以下の図では,コイルの近傍に通電電流方向を表す一般的な記号を表示している。
第18図に示す1次の漏洩磁場成分238を抑制または制御するためには,1対のシールドコイルすなわち2組の静磁場発生源のそれぞれに1個のシールドコイルを設置すればよい。このようなシールドコイルの設置方法は前記の従来例に記述されている。ところが前述したように均一磁場領域を挟んで2組の静磁場発生源が対向して配置されるオープン型マグネットでは,1対のシールドコイルを用いただけでは漏洩磁場が十分に小さくならない。
その理由は,第22図に示すようにメインコイル242,243などの静磁場発生源及び1対のシールドコイル244,245の配置が3次の漏洩磁場成分239を大きく発生するような磁場のわき出しの配置にほぼ一致しているためである。前記従来例のシールドコイルのこのような配置はこのようにシールドコイル自体が3次の漏洩磁場成分239を非常に大きく発生してしまうため漏洩磁場が小さくならなかった。従って,シールドコイルの数を増やして3次の漏洩磁場成分239を小さくする必要がある。
ここで、第23図に示すような2対のシールドコイルの配置を考える。静磁場発生源であるメインコイル246,247及びシールドコイル248,249,250,251の配置が5次の漏洩磁場成分240を発生するための磁場のわき出しにほぼ一致している。本コイル配置はz=0の中央面に関して対称なので以下ではz>0の部分について説明する。
シールドコイル配置の特徴は、原点253から各シールドコイル248および250の断面の中心位置をむすぶ半直線254および256とz軸252がなす角度255および257をそれぞれθ1及びθ2としたとき,θ1に対応するシールドコイル248の通電電流方向が正(メインコイルと同じ向き),θ2に対応するシールドコイル250の通電電流方向が負(メインコイルと逆向き)であることである。このことは,n番目のシールドコイルに対応する角度をθnとしたとき,θnの大きくなる順にシールドコイルの通電方向をとった場合正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。このように5次の漏洩磁場成分を制御するためには、通電方向が正(メインコイルと同じ向き)のシールドコイルを用いる必要があることが分かる。
同様に,第24図では7次の漏洩磁場成分を制御するために3対のシールドコイルを用いている。静磁場発生源であるメインコイル258,259および3対のシールドコイル260,261,262,263,264,265の配置は7次の漏洩磁場成分241を発生するための磁場のわき出しにほぼ一致している。本コイル配置もz=0の中央面に関して対称なので以下ではz>0の部分について説明する。
シールドコイル配置の特徴は、原点267から各シールドコイル260,262および264の断面の中心位置をむすぶ半直線268,270および272とz軸266がなす角度269,271および273をそれぞれθ1,θ2及びθ3としたとき,θ1に対応するシールドコイル260の通電電流方向が負(メインコイルと逆向き),θ2に対応するシールドコイル262の通電電流方向が正(メインコイルと同じ向き),θ3に対応するシールドコイル264の通電電流方向が負(メインコイルと逆向き)であることである。このことは,θの大きくなる順にシールドコイルの通電方向をとったとき正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。
上述したように,オープン型マグネットにおいて漏洩磁場を小さくするためには高次の漏洩磁場成分を制御する必要がある。その方法として通電電流方向が負(メインコイルと逆向き)のシールドコイルの他に,通電電流方向が正(メインコイルと同じ向き)のシールドコイルを用いる必要がある。
これら複数のシールドコイルの配置は,第19図から第21図に示すような高次漏洩磁場成分の空間分布に対応した磁場のわき出しによって決まり,以下の様に一般化する事が出来る。すなわち,2組の静磁場発生源が対向して配置さえ,それぞれの静磁場発生源がほぼ同心の2個以上のシールドコイルを備え,中心軸をz軸,原点から各シールドコイルの断面の中心位置をむすぶ半直線とz軸がなす角度θを小さい順にθn(n=1,2,・・・)とし,θnに対応するシールドコイルをそれぞれ第nのシールドコイルとしたとき,θnの大きくなる順に各シールドコイルの通電電流方向をとったとき,各コイルの通電電流方向が正負交互に並ぶ事が,2組の静磁場発生源の一方またはそれぞれについて成立すること,と一般化して記述出来る。本発明で開示したシールドコイルの配置方法は,発明者が第17図の外部領域235における磁場のラプラス方程式の球面調和関数による一般解(数3)を明らかにし,第19図から第21図に開示した高次漏洩磁場成分の空間分布の性質から,それらを発生する磁場のわき出しの配置を考えることによって,本発明において初めて得られたものである。
更に本発明の特徴は,その漏洩磁場の分布からも規定する事が出来る。第22図に示す従来のアクティブシールド型のオープン型MRIマグネットの漏洩磁場分布について解説する。マグネットの中心すなわち第22図の原点を中心とし,中心軸であるz軸を両端とする半円のうち,マグネット(ここではコイルのみ図示)に外接する半円の半径より1.1倍から1.5倍の半径を持つ半円を考える。
実質的に漏洩磁場を計測可能な位置としてこの半径の大きさを選択した。この半円の上での磁場ベクトルを半径方向の成分と接線方向の成分に分けて考える。第22図から明らかなように,従来のアクティブシールド型のオープン型MRIマグネットの漏洩磁場分布は,前述した半円上での半径方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が4領域存在する。また,前述した半円上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が3領域存在する。
一方,第23図に示した本発明の実施例による漏洩磁場分布では,前述した半円上での半径方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が6領域存在する。また,前述した半円上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が5領域存在する。この様に,本発明では,第22図に示す従来例に対して通電方向が正のコイルを本発明に従って配置することにより,第22図に示す従来例の漏洩磁場で支配的だった1次の漏洩磁場成分をほぼゼロにし,3次の漏洩磁場成分を支配的とすることにより,上述したような漏洩磁場領域での半円上での,磁場成分方向の異なる領域の数の違いが得られる。
第23図は中央面に関して対称なマグネットの場合を説明しているが,一般には対称でない場合もあり得る。この様な場合を含めて本発明を,漏洩磁場分布の観点から規定すると,前述した半円上での半径方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が5領域以上存在する,または前述した半円上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が4領域以上存在する,と一般化して規定することが出来る。
発明を実施するための最良の形態
以下,本発明の実施例を図1乃至11により具体的に説明する。なお,以下で説明する図では,コイルの近傍に通電電流方向を表す一般的な記号を表示している。
第1図は,開放型MRI装置の構成要素のうち超電導マグネットの断面図である。
第1図に示すMRI装置は,上下2組の超電導マグネットアセンブリ17および18によって開放領域にz軸方向の均一な磁場を発生し,開放領域の中央部でMRI画像の撮影を可能にしている。超電導メインコイル1,2,3,4は低温容器5内部に設置され,低温容器は真空容器6に内包されている。さらに,第1図では簡単のため省略したが,超電導コイルを支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。
上下の真空容器はその間にある連結管7,8によって所定の距離を維持して保持される。この連結管7,8は機械的に上下の真空容器を支える働きをしているが,上下の低温容器を熱的に接続する働きを持たせても良い。そうすることで,冷凍機を上下に1台ずつ設ける必要がなくなり,システムに1台の冷凍機で間に合わせることが可能になる。また,連結管7,8の本数も図示の2本に限定する必要はなく,3本,4本と増やすこともできるし,開放感を得るためには,片持ちの一本としてもよい。
上下それぞれの組のマグネットアセンブリは,漏洩磁場を抑制するためにそれぞれ2個の超電導シールドコイルを備えている。以下では,上方の組のマグネットアセンブリ17について説明する。超電導シールドコイル9,10は低温容器5内部に設置され液体ヘリウムによって4.2Kに冷却され超電導状態に保持されている。超電導メインコイル1,2,3,4および超電導シールドコイル9,10はz軸として表されている中心軸11に関してほぼ同心に配置されている。
中心軸(z軸)11はマグネットの中心12を通る。図の断面すなわち中心軸(z軸)11を含む断面において中心12から超電導シールドコイル9の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線13と中心軸(z軸)11のなす角14をθ1,中心12から超電導シールドコイル10の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線15と中心軸(z軸)11のなす角16をθ2とすると,θ1<θ2であり,超電導メインコイル4の通電方向を正方向とすると,θ1およびθ2に対応する超電導シールドコイル9および10の通電方向はそれぞれ正および負方向である。
このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとったとき正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。また2個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル10の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に述べたように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより漏洩磁場が小さい。
以下,本発明の他の実施形態を説明する。
第2図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例では上下のマグネットアセンブリ19,20はそれぞれ3個の超電導シールドコイルを備えている。超電導メインコイル21,22,23,24は低温容器25内部に設置され,低温容器は真空容器26に内包されている。さらに,第2図では簡単のため省略したが,超電導コイルを支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。
上下の真空容器はその間にある連結管27,28によって所定の距離を維持して保持される。
この連結管27,28は機械的に上下の真空容器を支える働きをしているが,上下の低温容器を熱的に接続する働きを持たせても良い。そうすることで,冷凍機を上下に1台ずつ設ける必要がなくなり,システムに1台の冷凍機で間に合わせることが可能になる。また,連結管27,28の本数も図示の2本に限定する必要はなく,3本,4本と増やすこともできるし,開放感を得るためには,片持ちの一本としてもよい。
上下それぞれの組のマグネットアセンブリは,漏洩磁場を抑制するためにそれぞれ3個の超電導シールドコイルを備えている。以下では,上方の組のマグネットアセンブリ19について説明する。超電導シールドコイル29,30,31は低温容器25内部に設置され液体ヘリウムによって4.2Kに冷却され超電導状態に保持されている。メインコイル21,22,23,24および超電導シールドコイル29,30,31はz軸として表されている中心軸32に関してほぼ同心に配置されている。中心軸(z軸)32はマグネットの中心33を通る。
図の断面すなわち中心軸(z軸)32を含む断面において中心33から超電導シールドコイル29,30および31の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線34,36および38と中心軸(z軸)32のなす角35,37および39を,それぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり,超電導メインコイル24の通電方向を正方向とすると,θ1,θ2およびθ3に対応する超電導シールドコイル29,30および31の通電方向はそれぞれ負,正および負方向である。
このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとったとき正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。また3個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル31の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に述べたように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより漏洩磁場が小さい。
第3図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例では均一な静磁場を発生するために1個の超電導メインコイル40と磁極52を用いている。また上下のマグネットアセンブリ53,54はそれぞれ2個の超電導シールドコイルを備えている。超電導メインコイル40および磁極52は低温容器41内部に設置され,低温容器は真空容器42に内包されている。さらに,第3図では簡単のため省略したが,超電導コイルおよび磁極を支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。
上下の真空容器はその間にある連結管43,44によって所定の距離を維持して保持される。この連結管43,44は機械的に上下の真空容器を支える働きをしているが,上下の低温容器を熱的に接続する働きを持たせても良い。そうすることで,冷凍機を上下に1台ずつ設ける必要がなくなり,システムに1台の冷凍機で間に合わせることが可能になる。また,連結管43,44の本数も図示の2本に限定する必要はなく,3本,4本と増やすこともできるし,開放感を得るためには,片持ちの一本としてもよい。
上下それぞれの組のマグネットアセンブリは,漏洩磁場を抑制するためにそれぞれ2個の超電導シールドコイルを備えている。以下では,上方の組のマグネットアセンブリ53について説明する。超電導シールドコイル45,46は低温容器41内部に設置され液体ヘリウムによって4.2Kに冷却され超電導状態に保持されている。メインコイル40および超電導シールドコイル45,46はz軸として表されている中心軸55に関してほぼ同心に配置されている。
中心軸(z軸)55はマグネットの中心47を通る。図の断面すなわち中心軸(z軸)55を含む断面において中心47から超電導シールドコイル45および46の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線48および50と中心軸(z軸)55のなす角49および51を,それぞれθ1およびθ2とすると,θ1<θ2であり,超電導メインコイル40の通電方向を正方向とすると,θ1およびθ2に対応する超電導シールドコイル45および46の通電方向はそれぞれ正および負方向である。
このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。また2個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル46の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に述べたように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより漏洩磁場が小さい。また,本実施例では均一な静磁場を発生するために磁極52を用いているので超電導メインコイル40の起磁力の絶対値は第1図および第2図に開示した実施例より小さく,従って超電導シールドコイル45,46の起磁力の絶対値も前述の実施例より小さくなっている。従って各コイルに作用する電磁力も小さくなっている特徴がある。
第4図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例では均一な静磁場を発生するために1個の超電導メインコイル58と磁極59を用いている。また上下のマグネットアセンブリ56,57はそれぞれ3個のシールドコイルを備えている。超電導メインコイル58および磁極59は低温容器60内部に設置され,低温容器は真空容器61に内包されている。さらに,第4図では簡単のため省略したが,超電導コイルおよび磁極を支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。
上下の真空容器はその間にある連結管62,63によって所定の距離を維持して保持される。この連結管62,63は機械的に上下の真空容器を支える働きをしているが,上下の低温容器を熱的に接続する働きを持たせても良い。そうすることで,冷凍機を上下に1台ずつ設ける必要がなくなり,システムに1台の冷凍機で間に合わせることが可能になる。また,連結管62,63の本数も図示の2本に限定する必要はなく,3本,4本と増やすこともできるし,開放感を得るためには,片持ちの一本としてもよい。
上下それぞれの組のマグネットアセンブリは,漏洩磁場を抑制するためにそれぞれ3個の超電導シールドコイルを備えている。以下では,上方の組のマグネットアセンブリ56について説明する。超電導シールドコイル64,65,66は低温容器60内部に設置され液体ヘリウムによって4.2Kに冷却され超電導状態に保持されている。超電導メインコイル58および超電導シールドコイル64,65,66はz軸として表されている中心軸67に関してほぼ同心に配置されている。
中心軸(z軸)67はマグネットの中心68を通る。図の断面すなわち中心軸(z軸)67を含む断面において中心68から超電導シールドコイル64,65および66の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線69,71および73と中心軸(z軸)67のなす角70,72および74を,それぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり,超電導メインコイル40の通電方向を正方向とすると,θ1,θ2およびθ3に対応する超電導シールドコイル64,65および66の通電方向はそれぞれ負,正および負方向である。このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。また3個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル66の起磁力の絶対値は他のシールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。
先に述べたように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより漏洩磁場が小さい。特に本実施例では3対のシールドコイルによりより高次の漏洩磁場成分まで制御しているので,第3図に開示した実施例より漏洩磁場が小さい。また,本実施例では均一な静磁場を発生するために磁極59を用いているので超電導メインコイル58の起磁力の絶対値は第1図および第2図に開示した実施例より小さく,従って超電導シールドコイル64,65,66の起磁力の絶対値も前述の実施例より小さくなっている。従って各コイルに作用する電磁力も小さくなっている特徴がある。
第5図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例は,第3図に開示した実施例に,磁場の均一度を更に改善するために超電導補正コイルを加えたものである。超電導補正コイル90,91は低温容器78内部に設置され,超電導メインコイル76と磁極77が発生する静磁場を補正して,更に磁場を均一化する働きを持つ。超電導シールドコイル82,83の配置方法は第3図と同様であり,漏洩磁場の高次成分を制御して小さい漏れ磁場を達成している。
第6図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例は,第4図に開示した実施例に,磁場の均一度を更に改善するために超電導補正コイルを加えたものである。超電導補正コイル109,110は低温容器94内部に設置され,超電導メインコイル92と磁極93が発生する静磁場を補正して,更に磁場を均一化する働きを持つ。超電導シールドコイル98,99,100の配置方法は第4図と同様であり,漏洩磁場の高次成分を制御して小さい漏れ磁場を達成している。
第7図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例は,第3図から第6図と同様に均一な静磁場を発生するために1対のメインコイルと1対の磁極を用いたものであるが,磁極が真空容器116の常温空間側に配置されていることが異なる。上方の組のマグネットアセンブリ111について説明すると,超電導メインコイル113と2個の超電導シールドコイル119,120は低温容器115内部に配置され,低温容器は真空容器116に内包されている。
さらに,第7図では簡単のため省略したが,超電導コイルを支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。磁極114は真空容器116の常温空間側に配置され,超電導メインコイル113と組み合わせて均一な静磁場を発生する。超電導メインコイル113および超電導シールドコイル119,120はz軸として表されている中心軸121に関してほぼ同心に配置されている。
中心軸(z軸)121はマグネットの中心122を通る。図の断面すなわち中心軸(z軸)121を含む断面において中心122から超電導シールドコイル119および120の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線123および125と中心軸(z軸)121のなす角124および126を,それぞれθ1およびθ2とすると,θ1<θ2であり,超電導メインコイル113の通電方向を正方向とすると,θ1およびθ2に対応する超電導シールドコイル119および120の通電方向はそれぞれ正および負方向である。このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。
また2個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル120の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に説明したように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより小さい漏洩磁場を達成している。また,本実施例では均一な静磁場を発生するために磁極114を用いているので超電導メインコイル113の起磁力の絶対値は小さく,従って超電導シールドコイル119,120の起磁力の絶対値も前述の実施例より小さくなっている。従って各コイルに作用する電磁力も小さくなっている特徴がある。
第8図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例は,7と同様に均一な静磁場を発生するために1対のメインコイルと1対の磁極を用いたものであり,磁極が真空容器132の常温空間側に配置されている。上方の組のマグネットアセンブリ127について説明すると,超電導メインコイル129と3個の超電導シールドコイル135,136,137は低温容器131内部に配置され,低温容器131は真空容器132に内包されている。
さらに,第8図では簡単のため省略したが,超電導コイルを支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。磁極130は真空容器132の常温空間側に配置され,超電導メインコイル129と組み合わせて均一な静磁場を発生する。超電導メインコイル129および超電導シールドコイル135,136,137はz軸として表されている中心軸138に関してほぼ同心に配置されている。
中心軸(z軸)138はマグネットの中心139を通る。図の断面すなわち中心軸(z軸)138を含む断面において中心139から超電導シールドコイル135,136および137の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線140,142および137と中心軸(z軸)138のなす角141,143および145を,それぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり,超電導メインコイル129の通電方向を正方向とすると,θ1,θ2およびθ3に対応する超電導シールドコイル135,136および137の通電方向はそれぞれ正および負方向である。このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。
また3個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル137の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に説明したように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,前記従来例のマグネットより小さい漏洩磁場を達成している。また,本実施例では均一な静磁場を発生するために磁極130を用いているので超電導メインコイル129の起磁力の絶対値は小さく,従って超電導シールドコイル135,136,137の起磁力の絶対値も前述の実施例より小さくなっている。従って各コイルに作用する電磁力も小さくなっている特徴がある。
第9図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例においては静磁場を発生する起磁力源として1対の永久磁石148,149を用いている。更に静磁場を均一化する手段として1対の磁極150,151を用いている。本実施例においては永久磁石148,149および磁極150,151は真空容器153,164の常温空間側に配置されている。
以下,上方の組のマグネットアセンブリ146について説明すると,超電導シールドコイル156,157は低温容器152内部に配置され,低温容器152は真空容器153に内包されている。さらに,第9図では簡単のため省略したが,超電導コイルを支持する構造があり,また真空容器と低温容器の間には輻射熱の侵入を防ぐ熱シードがある。低温容器内部には液体ヘリウムが溜められ,超電導コイルを極低温の4.2Kに冷却し超電導コイルを超電導状態に保持している。超電導シールドコイル156,157はz軸として表されている中心軸158に関してほぼ同心に配置されている。中心軸(z軸)158はマグネットの中心159を通る。
図の断面すなわち中心軸(z軸)158を含む断面において中心159から超電導シールドコイル156および157の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線160および162と中心軸(z軸)158のなす角161および163を,それぞれθ1およびθ2とすると,θ1<θ2である。永久磁石148,149は概ねz軸の正方向に着磁されており磁極150,151と組み合わせて撮像空間にz軸正方向の均一磁場を発生している。このような磁場方向をz軸に同軸のコイルで発生するためには,超電導シールドコイル156のようにz軸に関して右回りの電流を与えればよい。従って,永久磁石148,149の着磁方向と等価な電流方向すなわちz軸に関して右回り方向を電流の通電電流の正方向とすると,θ1およびθ2に対応する超電導シールドコイル156および157の通電方向はそれぞれ正および負方向である。
このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。また2個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル157の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に述べたように,本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,小さい漏洩磁場を達成している。なお第7図では省略したが,永久磁石148,149および磁極150,151は真空容器153,164および連結管154,155によって機械的に支えられているが,例えばC字型の構造体で上下の永久磁石148,149および磁極150,151を保持しても良く,当然の事ながら本実施例によりマグネットの機械的な構造が限定されるものではない。
第10図は,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットの断面図である。本実施例は第9図に開示した実施例に比較して超電導シールドコイルが3対であることが異なっている。以下,上方の組のマグネットアセンブリ146について説明すると,超電導シールドコイル176,177,178はz軸として表されている中心軸179に関してほぼ同心に配置されている。中心軸(z軸)179はマグネットの中心180を通る。
図の断面すなわち中心軸(z軸)179を含む断面において中心180から超電導シールドコイル176,177および178の断面の幾何学的中心位置を結ぶ半直線181,183および185と中心軸(z軸)179のなす角182,184および186を,それぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3である。永久磁石167,168は概ねz軸の正方向に着磁されており磁極169,170と組み合わせて撮像空間にz軸正方向の均一磁場を発生している。
このような磁場方向をz軸に同軸のコイルで発生するためには,超電導シールドコイル177のようにz軸に関して右回りの電流を与えればよい。従って,永久磁石167,168の着磁方向と等価な電流方向すなわちz軸に関して右回り方向を電流の通電電流の正方向とすると,θ1,θ2およびθ3に対応する超電導シールドコイル176,177および178の通電方向はそれぞれ負,正および負方向である。このことは,θnの大きくなる順に超電導シールドコイルの通電方向をとった場合に正方向と負方向が交互に並ぶと一般化して記述できる。
また3個の超電導シールドコイルのうち半径の最大の超電導シールドコイル178の起磁力の絶対値は他の超電導シールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。先に述べたように、本実施例の超電導シールドコイルは漏洩磁場成分の高次成分を制御していて,小さい漏洩磁場を達成している。なお第10図では省略したが,永久磁石167,168および磁極169,170は真空容器172,173および連結管174,175によって機械的に支えられているが,例えばC字型の構造体で上下の永久磁石167,168および磁極169,170を保持しても良く,当然の事ながら本実施例によりマグネットの機械的な構造が限定されるものではない。
以上、本発明の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットを開示してきた。以下の説明では第1図および第2図に示す空芯のマグネットについて,数3を用いた計算機プログラムにより得られたコイルの配置とその漏洩磁場分布を開示する。なお,以下で開示するコイルの配置はz=0平面に関して鏡面対称な全体のz>0の部分を示している。計算条件としては,中心磁場強度が0.75T,磁場の均一度は均一磁場領域において数2の展開係数の2次から10次まで消去しており,どのケースでも±3ppm/45cm DSVである。
第11図はシールドコイルが無い場合,すなわち漏洩磁場を抑制しない場合のコイル配置である。5個のメインコイル187,188,189,190,191が電流方向が正負交互になるように並んでいる。このようなメインコイルの配置は前記従来特許『MAGNET APPARATUS AND MRI APPARATUS』で開示したものである。なおコイルの近くにその電流方向を表示する記号を記している。
第12図は,第11図に示すコイル配置が作る漏洩磁場分布である。漏洩磁場強度の等高線を表示してあり,内側から順に,1000ガウスの等高線192,500ガウスの等高線193,100ガウスの等高線194,50ガウスの等高線195,10ガウスの等高線196および5ガウスの等高線197である。MRI装置を病院に設置する際の指標の一つとして,漏洩磁場の5ガウスの等高線の広がりが用いられ,原点から3メートル以内まで小さくすることが望ましい。第12図に示すように漏洩磁場の5ガウスの等高線197はz軸方向に10メートルを超えて非常に大きく広がっている。
第13図は,漏洩磁場の数3による展開項のうち1次成分だけがゼロになるような条件を付加して得られたコイル配置である。第11図のメインコイルに対応するメインコイル198,199,200,201,202に加えて1対のシールドコイル203がある。第11図に比較して各メインコイルの起磁力の絶対値は大きくなり,中心磁場強度および磁場の均一度を第11図と同じにしている。
第14図は,第13図に示すコイル配置が作る漏洩磁場分布であり,内側から順に,1000ガウスの等高線204,500ガウスの等高線205,100ガウスの等高線206,50ガウスの等高線207,10ガウスの等高線208,5ガウスの等高線209および1ガウスの等高線210である。5ガウスの等高線209はシールドコイルが無い場合の第12図に比較して小さくなっているが,その広がりは約5メートルと大きく病院に設置するには不適格である。前述した従来例におけるシールドコイルの配置はすべて第13図の配置に相似であり,先に説明したように3次の漏洩磁場成分が非常に大きくなり第14図にしめす大きな漏洩磁場分布となる。第14図の漏洩磁場を数3により展開すると,3次の成分が支配的となっており,漏洩磁場強度は原点からの距離のマイナス5乗に比例して減衰する特性になっている。
第15図は,均一磁場の条件に加えて,漏洩磁場の数3による展開項のうち1次および3次成分がゼロになるような条件を付加して得られたコイル配置である。第11図のメインコイルに対応するメインコイル211,212,213,214,215に加えて3対のシールドコイル216,217,218がある。第11図に比較して各メインコイルの起磁力の絶対値は大きくなり,中心磁場強度および磁場の均一度を第11図と同じにしている。
第16図は,第15図に示すコイル配置が作る漏洩磁場分布であり,内側から順に,1000ガウスの等高線219,500ガウスの等高線220,100ガウスの等高線221,50ガウスの等高線222,10ガウスの等高線223,5ガウスの等高線224および1ガウスの等高線225である。漏洩磁場分布を非常に小さくすることに成功していて,5ガウスの等高線224の広がりは3メートルから3.5メートルである。更に1ガウスの等高線225が非常に小さい事も特徴である。本実施例では漏洩磁場の数3による展開式における1次および3次成分をゼロにしているので,漏洩磁場の主成分は5次成分が支配的となっており,漏洩磁場強度は原点からの距離のマイナス7乗に比例して非常に速やかに減衰する特性を得ている。
本実施例においても,シールドコイル216,217および218の断面の幾何学的中心と原点227を結ぶ半直線228,230および232とz軸226とのなす角をそれぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり対応するコイルの電流方向が正負交互に並んでいる。またシールドコイルのなかで半径の最大なシールドコイル218の起磁力の絶対値は他のシールドコイルの起磁力の絶対値より大きい。また本実施例においては,半径が最大のシールドコイル218の平均半径は,平均半径が最大のメインコイル211の平均半径より大きい。
第25図は,第7図と同等の漏洩磁場性能を有する,本発明の他の実施例による開放型MRI装置の超電導マグネットである。第7図における超電導シールドコイル120が,第25図の実施例においては超電導シールドコイル281および282の2個に分割されている。若しくは,超電導シールドコイル120の起磁力を小さくして超電導シールドコイル282とし,付加的な超電導シールドコイル281を付け加えたとみなしてもよい。
このように,1個の超電導コイルに作用する電磁力あるいは最大経験磁場が大きくて超電導コイルを構成することが困難な場合は,本実施例のように2個以上の複数のコイルに分割して電磁力あるいは最大経験磁場を低減することは当業者がよく実施していることである。本発明においてはこのような場合においても漏洩磁場が小さくなるように以下の条件を満足させている。
すなわち,超電導メインコイルの通電方向を正方向としたとき,通電方向が正方向のシールドコイル280および281を第1のシールドコイル群,通電方向が負方向のシールドコイル282および283を第2のシールドコイル群としたとき,第1のシールドコイル群を構成するシールドコイル280および281の断面の幾何学的な中心290と原点285をむすぶ半直線286がz軸284となす角287をθ1,第2のシールドコイル群を構成するシールドコイル282および283の断面の幾何学的な中心291と原点285をむすぶ半直線288がz軸284となす角289をθ2とすると,θ1<θ2であり,対応するシールドコイル群の電流方向が正負交互に並んでいる。またシールドコイルのなかで半径の最大なシールドコイル283を含むシールドコイル群2の起磁力の絶対値和は他のシールドコイル群の起磁力の絶対値和より大きい。
第26図に,本発明の他の実施例による常伝導シールドコイルを開示する。病院内のMRI検査室293内にMRI用マグネット292が設置されている。本実施例ではマグネット292はオープン型マグネットであり,z軸として表されているマグネットの中心軸297方向に,撮像空間において均一な静磁場を発生している。オープン型マグネット292を構成しているコイルはz軸として表されているマグネットの中心軸297に関してほぼ同心に配置されている。常伝導シールドコイル294,295,296は超電導マグネットの真空容器の常温空間側に中心軸297に関してほぼ同心に配置されていて,本実施例ではMRI検査室の天井付近に設置されている。
マグネットの中心298から各常伝導シールドコイル294,295および296へ向かう半直線299,301および303が中心軸297となす角300,302および304をそれぞれθ1,θ2およびθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり,θ1,θ2およびθ3に対応するシールドコイルの通電電流方向が正負交互に配置されている。前述したように,本実施例の常伝導シールドコイルは漏洩磁場の高次成分を制御して,MRI検査室293の上方に磁場が漏洩する事を防いでいる。なお,本実施例では省略しているが,常伝導コイルを支持する構造があり常伝導シールドコイルをMRI検査室293の壁に固定している。あるいは,常伝導シールドコイルはマグネット305に固定する構造としてもよい。
第27図に,本発明の他の実施例による常伝導シールドコイルを開示する。本実施例においては,第26図と同等の効果を持つ各シールドコイルを複数のシールドコイル群で構成している。常伝導シールドコイル307および308を第1のシールドコイル群,常伝導シールドコイル309,310および311を第2のシールドコイル群,常伝導シールドコイル312および313を第3のシールドコイル群としたとき,マグネットの中心318から第1のシールドコイル群を構成する各シールドコイルの断面の幾何学的な中心314に向かう半直線319とマグネットの中心軸317のなす角320をθ1,マグネットの中心318から第2のシールドコイル群を構成する各シールドコイルの断面の幾何学的な中心315に向かう半直線321とマグネットの中心軸317のなす角322をθ2,マグネットの中心318から第3のシールドコイル群を構成する各シールドコイルの断面の幾何学的な中心316に向かう半直線323とマグネットの中心軸317のなす角324をθ3とすると,θ1<θ2<θ3であり,θ1,θ2およびθ3に対応するシールドコイル群の通電電流方向が正負交互に配置されている。
先に述べたように示したように,本実施例の常伝導シールドコイルは漏洩磁場の高次成分を制御して,MRI検査室306の上方に磁場が漏洩する事を防いでいる。なお,マグネット305を構成するコイルおよび各シールドコイルはz軸として表されているマグネットの中心軸317に関してほぼ同心に配置されている。また,第26図および第27図に開示した実施例においてはマグネットの上方にのみ常伝導シールドコイルを配置したが,更にマグネットの下方にも同様の手法により配置して,MRI検査室の下方への磁場の漏洩を小さくしても良い。
以上に具体的な実施例を用いて本発明を説明してきた。前述した実施例ではマグネット内部のコイルは全て超電導コイルであるが,本発明の内容は超電導コイルのみに限定されるものではなく,例えば銅線などを用いたコイルであってもよく,更に電流を搬送するものであればいかなるものでも良い。
本発明は前述したように様々な実施形態が考えられるが,当然の事ながら本発明はここで開示したいかなる実施例によっても限定されるのもではない。
以下明細書で用いた符号を列記すると次の通りである。
17,19,53,56,75,92,111,127,146,165,274…上方の組の静磁場発生源,18,20,54,57,81,93,112,128,147,166,275…下方の組の静磁場発生源,1,2,3,4,21,22,23,24,40,58,76,94,113,129,276…超電導メインコイル,9,10,29,30,31,45,46,64,65,66,82,83,98,99,100,119,120,135,136,137,156,157,176,177,178,280,281,282,283…超電導シールドコイル,90,91,109,110…超電導補正コイル,148,149,167,168…永久磁石,52,59,77,95,114,130,150,151,169,170,277…磁極,5,25,41,60,78,96,115,131,152,171,278…低温容器,6,26,42,61,79,97,116,132,153,164,172,173,279…真空容器,7,8,27,28,43,44,62,63,80,117,118133,134,154,155,174,175…連結管,11,32,55,67,84,101,121,138,158,179,226,252,266,284,297,317…マグネットの中心軸またはz軸,12,33,47,68,85,102,122,139,159,180,227,253,267,285,298,318…マグネットの中心または原点,13,15,34,36,38,48,50,69,71,73,86,88,103,105,107,123,125,140,142,144,160,162,181,183,185,228,230,232,254,256,268,270,272,286,288,299,301,303,319,321,323…マグネット中心または原点からシールドコイル断面の幾何学的中心に向かう半直線,14,16,35,37,39,49,51,70,72,74,87,89,104,106,108,124,126,141,143,145,161,163,182,184,186,229,231,233,255,257,269,21,273,287,289,300,302,304,320,322,324…マグネット中心からシールドコイル断面の幾何学的中心に向かう半直線とマグネットの中心軸またはz軸のなす角,187,188,189,190,191,198,199,200,201,202,211,212,213,214,215,242,243,246,247,258,259…メインコイル,203,216,217,218,244,245,248,249,250,251,260,261,262,263,264,265,294,295,296,307,308,309,310,311,312,313…シールドコイル,192,204,219…漏洩磁場の1000ガウス等高線,193,205,220…漏洩磁場の500ガウス等高線,194,206,221…漏洩磁場の100ガウス等高線,195,207,222…漏洩磁場の50ガウス等高線,196,208,223…漏洩磁場の10ガウス等高線,197,209,224…漏洩磁場の5ガウス等高線,210,225…漏洩磁場の1ガウス等高線,234…内部領域,235…外部領域,236…コイル,237…磁性体,238…外部領域における1次の漏洩磁場成分の空間分布,239…外部領域における3次の漏洩磁場成分の空間分布,240…外部領域における5次の漏洩磁場成分の空間分布,241…外部領域における5次の漏洩磁場成分の空間分布,290,291,314,315,316…シールドコイル群を構成する1乃至複数のシールドコイル断面の幾何学的な中心,292,305…MRI用マグネット,293,306…MRI検査室。
産業上の利用可能性
以上に説明したように、本発明は、開放型MRI用超電導マグネット装置および漏洩磁場シールドアセンブリにおいて,軽量でかつ漏洩磁場が非常に小さいマグネット装置および漏洩磁場シールドアセンブリ,およびそれを用いたMRI装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第2図は、本発の実施例の超電導マグネットの断面図である。第3図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第4図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第5図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第6図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第7図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第8図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第9図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第10図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第11図は、従来例によるコイル配置の断面図である。第12図は、第11図に示す従来のコイル配置が発生する漏洩磁場分布である。第13図は、従来例によるコイル配置の断面図である。第14図は、第13図に示す従来のコイル配置が発生する漏洩磁場分布である。第15図は、本発明によるコイル配置の断面図である。第16図は、第15図に示す本発明によるコイル配置が発生する漏洩磁場分布である。第17図は、コイルおよび磁性体からなる系の軸対称2次元断面および内部領域外部領域を示す図である。第18図は、外部領域における1次の漏洩磁場成分の空間分布を示す図である。第19図は、外部領域における3次の漏洩磁場成分の空間分布を示す図である。第20図は、外部領域における5次の漏洩磁場成分の空間分布を示す図である。第21図は、外部領域における7次の漏洩磁場成分の空間分布を示す図である。第22図は、従来のシールドコイル配置が3次の漏洩磁場成分を大きく発生する原理の説明図である。第23図は、5次の漏洩磁場成分に対応したシールドコイル配置の説明図である。第24図は、7次の漏洩磁場成分に対応したシールドコイル配置の説明図である。第25図は、本発明の実施例の超電導マグネットの断面図である。第26図は、本発明の実施例の超電導マグネット,常温シールドコイルおよびMRI検査室の断面図である。第27図は、本発明の実施例の超電導マグネット,常温シールドコイルおよびMRI検査室の断面図である。

Claims (46)

  1. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  2. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  3. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段および前記領域の磁場を均一化する強磁性体を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  4. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段,前記領域の磁場を均一化する強磁性体および少なくとも1個の磁場均一化用補正電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  5. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが永久磁石を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,該第1の方向に平行で該シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  6. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  7. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  8. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段および前記領域の磁場を均一化する強磁性体を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  9. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが前記磁場を発生するための少なくとも1個の磁場発生用電流搬送手段,前記領域の磁場を均一化する強磁性体および少なくとも1個の磁場均一化用補正電流搬送手段を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  10. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための2組の静磁場発生源が,前記領域を間に挟んで対向して配置され,前記静磁場発生源のそれぞれが永久磁石を備え,前記静磁場発生源の少なくとも一方が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記2組の静磁場発生源からほぼ等距離にある第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記2組の静磁場発生源のうち1組またはそれぞれの組の静磁場発生源について成立することを特徴とするマグネット装置。
  11. 請求の範囲第1乃至5項記載のマグネット装置において,前記シールド電流搬送手段のなかで平均半径が最大のシールド電流搬送手段の起磁力の絶対値が他のそれぞれのシールド電流搬送手段の起磁力の絶対値より大きい事を特徴とするマグネット装置。
  12. 請求の範囲第6乃至10項記載のマグネット装置において,前記シールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段のなかで平均半径が最大の前記シールド電流搬送手段を含む前記シールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の起磁力の絶対値和が,他の前記シールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の起磁力の絶対値和より大きい事を特徴とするマグネット装置。
  13. 請求の範囲第1乃至12項記載のマグネット装置において,前記マグネット装置が前記2組の静磁場発生源と磁気的に結合して磁路を形成する強磁性体を有して構成されることを特徴とするマグネット装置。
  14. 請求の範囲第1乃至13項記載のマグネット装置において,前記磁場発生用電流搬送手段が超電導特性を有する物質から構成され,前記2組の静磁場発生源が前記磁場発生用電流搬送手段を冷却し超電導特性を示す温度まで冷却し維持するための冷却手段を有することを特徴とするマグネット装置。
  15. 請求の範囲第1乃至14項記載のマグネット装置において,前記シールド電流搬送手段が超電導特性を有する物質から構成され,前記2組の静磁場発生源が前記シールド電流搬送手段を冷却し超電導特性を示す温度まで冷却し維持するための冷却手段を有することを特徴とするマグネット装置。
  16. 請求の範囲第1乃至15項記載のマグネット装置において,前記シールド電流搬送手段および前記磁場発生用電流搬送手段および磁場均一化用補正電流搬送手段がコイルユニットであることを特徴とするマグネット装置。
  17. 請求の範囲第1乃至16項記載のマグネット装置において,前記領域の前記磁場がほぼ均一であることを特徴とするマグネット装置。
  18. 請求の範囲第1乃至17項記載のマグネット装置を用いたMRI装置。
  19. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置および前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された少なくとも2個のシールド電流搬送手段からなるマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸および第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段について成立することを特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリ。
  20. 請求の範囲第19項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記シールド電流搬送手段がコイルユニットであること特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリ。
  21. 請求の範囲第19乃至20項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記領域の前記磁場がほぼ均一であることを特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリ。
  22. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置および,前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された,少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群であり,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一である前記シールド電流搬送手段群からなるマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段群について成立することを特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリ。
  23. 請求の範囲第22項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記シールド電流搬送手段がコイルユニットであること特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリ。
  24. 請求の範囲第22乃至23項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記領域の前記磁場がほぼ均一であることを特徴とするマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリ。
  25. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置の漏洩磁場を制御または低減するシールド電流搬送手段アセンブリであって,前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された少なくとも2個のシールド電流搬送手段からなるシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸および第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段について成立することを特徴とするシールド電流搬送手段アセンブリ。
  26. 請求の範囲第25項記載のシールド電流搬送手段アセンブリにおいて,前記シールド電流搬送手段がコイルユニットであること特徴とするシールド電流搬送手段アセンブリ。
  27. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるためのマグネット装置の漏洩磁場を制御または低減するシールド電流搬送手段群アセンブリであって,前記マグネット装置のほぼ中心を通り前記第1の方向にほぼ平行な第1の軸に関しほぼ同軸に配置された少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群であり,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一である前記シールド電流搬送手段群からなるシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記第1の軸上にありかつ前記マグネット装置のほぼ中心を第1の点としたとき,前記第1の軸を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段群について成立することを特徴とするシールド電流搬送手段群アセンブリ。
  28. 請求の範囲第27項記載のシールド電流搬送手段群アセンブリにおいて,前記シールド電流搬送手段がコイルユニットであること特徴とするシールド電流搬送手段群アセンブリ。
  29. 請求の範囲第19乃至21項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段アセンブリを用いたMRI装置。
  30. 請求の範囲第22乃至24項記載のマグネット装置およびシールド電流搬送手段群アセンブリを用いたMRI装置。
  31. 請求の範囲第25乃至26項記載のシールド電流搬送手段アセンブリを用いたMRI装置。
  32. 請求の範囲第27乃至28項記載のシールド電流搬送手段群アセンブリを用いたMRI装置。
  33. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための静磁場発生源と,前記静磁場発生源が少なくとも2個のほぼ同心に配置されたシールド電流搬送手段を備えるマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記静磁場発生源のほぼ中心を通る第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点からn番目の前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段について成立することを特徴とするマグネット装置。
  34. 有限の領域に第1の方向に向かう磁場を発生させるための静磁場発生源と,前記静磁場発生源が少なくとも1個のシールド電流搬送手段から構成される少なくとも2群のシールド電流搬送手段群を備え,少なくとも1群の前記シールド電流搬送手段群は少なくとも2個のシールド電流搬送手段を備え,前記それぞれのシールド電流搬送手段群を構成する前記シールド電流搬送手段の電流搬送方向が同一で,前記シールド電流搬送手段はほぼ同心に配置されたマグネット装置において,前記第1の方向に平行で前記シールド電流搬送手段のほぼ中心を通る第1の軸と,前記第1の軸と垂直に交わりかつ前記静磁場発生源のほぼ中心を通る第2の軸の交点を第1の点としたとき,前記第1の軸および前記第2の軸および前記第1の点を含む第1の平面において,前記第1の点から,n番目の前記シールド電流搬送手段群を構成する全ての前記シールド電流搬送手段の断面の幾何学的な中心へ向かう半直線と前記第1の軸のなす角をθnとしたとき,θnの大きくなる順に前記シールド電流搬送手段群の電流搬送方向をとったとき,前記電流搬送方向が正負交互に並ぶ事が,前記第1の点を通り前記第1の軸とほぼ垂直に交わる第2の平面によって分けられる2つの空間の少なくとも一方の前記空間に含まれる前記シールド電流搬送手段群について成立することを特徴とするマグネット装置。
  35. 請求の範囲第33乃至34項記載のマグネット装置において,前記領域の前記磁場がほぼ均一であることを特徴とするマグネット装置。
  36. 請求の範囲第33乃至35項記載のマグネット装置において,前記シールド電流搬送手段がコイルユニットであること特徴とするマグネット装置。
  37. 請求の範囲第33乃至36項記載のマグネット装置を用いたMRI装置。
  38. 中心軸に関して略同軸に配置された1乃至複数の静磁場発生源を含むマグネット装置において,前記1乃至複数の静磁場発生源の中心に関する半円であって前記中心軸に両端を持つものにおいて,前記中心に関する球であって前記マグネット装置に外接する前記球の半径の1.1倍から1.5倍の半径を持つ前記半円上における磁場磁場ベクトルをその半径方向と接線方向の成分に分けたとき,前記半円上での半径方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が5領域以上存在する,かつまたは,前記半円上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が4領域以上存在することを特徴とするマグネット装置。
  39. 中心軸に関して略同軸に配置された1乃至複数の静磁場発生源を含むマグネット装置において,前記1乃至複数の静磁場発生源の中心に関する半円であって前記中心軸に両端を持つものにおいて,前記中心に関する球であって前記マグネット装置に外接する前記球の半径の1.1倍から1.5倍の半径を持つ前記半円の,前記中心軸に直交しかつ前記中心を通る平面で切られた4分の1円弧において,前記円弧上における磁場磁場ベクトルをその半径方向と接線方向の成分に分けたとき,前記円弧上での半径方向磁場成分が円弧上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が3領域以上存在する,かつまたは,前記円弧上での接線方向磁場成分が半円上の1端から多端に関してその方向が交互に変わり,方向が隣接して異なる領域が3領域以上存在することを特徴とするマグネット装置。
  40. 請求の範囲第38乃至第39項記載のマグネット装置において,前記静磁場発生源が,対向して配置される2組の静磁場発生源アセンブリからなることを特徴とするマグネット装置。
  41. 請求の範囲第38乃至第40項記載のマグネット装置において,前記静磁場発生源が,永久磁石を含むことを特徴とするマグネット装置。
  42. 請求の範囲第38乃至第40項記載のマグネット装置において,前記静磁場発生源が,コイルを含むことを特徴とするマグネット装置。
  43. 請求の範囲第38乃至第39項記載のマグネット装置において,前記静磁場発生源が円筒状の巻き枠に巻き回されるコイルを含むことを特徴とするマグネット装置。
  44. 請求の範囲第38項乃至第43項記載のマグネット装置において,前記マグネット装置が,漏洩磁場をシールドするための電流を搬送するシールドコイルを含むことを特徴とするマグネット装置。
  45. 請求の範囲第42項乃至第44項記載のマグネット装置において,前記コイルまたはシールドコイルが,超電導特性を有する物質から構成され,前記マグネット装置が前記コイルまたはシールドコイルを冷却し超電導特性を示す温度まで冷却し維持するための冷却手段を有することを特徴とするマグネット装置。
  46. 請求の範囲第38項乃至第45項記載のマグネット装置を用いたMRI装置。
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