JPWO2002044967A1 - 遺伝子解析情報の提供方法およびシステム並びに認証識別方法 - Google Patents
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Abstract
ヒト遺伝子の解析を行うサービスを顧客の要望に合わせた形態で提供する。電子化された依頼方法で、顧客の要望する遺伝子解析を行うサービス形態を行うものであって、遺伝子情報アクセスセンタを設置し、そこに顧客の遺伝子及びその解析情報を集積し、顧客の要望に応じて解析し、その結果を提供する。ゲノム遺伝子の膨大な情報から顧客のニーズに合わせた情報を経時的に、段階的に提供する。
Description
技術分野
本発明は、遺伝子解析情報の提供方法およびシステム並びにこれらの方法、システムを活用した遺伝子提供者の認証識別方法に関する。
背景技術
特開2000−60553号公報は、遺伝子のモチーフ抽出処理装置及び遺伝子のモチーフ抽出処理方法並びに遺伝子のモチーフ抽出処理プログラムを記録した記録媒体に関し、少なくとも1つの遺伝子配列情報を入力するデータ入力部と、入力された遺伝子配列情報に対して各種編集及びモチーフ抽出範囲の指定等を行うデータ編集部と、入力された遺伝子配列情報或いは指定されたモチーフ抽出範囲から、遺伝子のモチーフを自動的に抽出するモチーフ抽出部と、抽出されたモチーフの表示及びモチーフデータベースへの登録等を行う抽出結果処理部と、抽出されたモチーフを一部に含む遺伝子配列情報を遺伝子配列情報データベースから検索するモチーフ検索部と、を含んで構成される遺伝子のモチーフ抽出処理装置において、モチーフ検索部により検索された遺伝子配列情報をデータ編集部に入力することで、データ入力部から入力された遺伝子配列情報に付加する機構を付加することが記載されている。
遺伝子を認証識別に用いる公知例としては、特開平9−245107号、特開平11−149453号等がある。
発明開示
本発明の課題は、遺伝子情報の特性に鑑み、遺伝子情報の供給を長期間継続的に管理することにより、経時的に、また多様な形で、遺伝子情報を確認された顧客に対して提供する仕組みを考案し、顧客のさまざまな希望に対応し、情報提供する方法とその実現手段を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では顧客と遺伝子管理の組織をインターネットなどの電子化された情報伝達の手段により結び、さらに1)個人の機密性を確保する手段、2)顧客(医療機関を含む。以下同じ)のニーズに応じた段階的情報の提供、3)長期間の遺伝子保存、その期間に情報提供を随時行う機能を加えて情報提供を行うビジネス形態を考案した。遺伝子情報(この場合、得られた遺伝子情報を加工した情報を含む。)を提供するにあたり、顧客の遺伝子を採取し、解析し、その遺伝子の保管と遺伝子情報の提供と管理を一括して行う組織を設定する。この組織からの遺伝子情報の提供方法としては、情報の緊急性、解析に要する時間、結果解釈と関連情報取得の時間の観点から短期、中期、長期解析期間の3段階を設定し、顧客の要望により選択できるようにした。提供する遺伝子情報は主としてゲノムを構成する遺伝子鎖の塩基配列情報を基礎としているが、制限酵素切断断片などの挙動比較結果でも情報を提供できる。塩基配列の解析は、通常用いられているDNA解析装置を用いて行う。各種電気泳動装置やDNAシーケンサ、DNAチップ解析装置を主に用いるが、これらの技術に限定されることはない。遺伝子塩基配列の情報から、正常なヒトの遺伝子情報や多型性情報との比較を行い、顧客の遺伝子の特性を導きだし、その影響や変異度を評価し、顧客に要望される形で回答を提供する。顧客の要望はまず情報入手に要する時間に基づく重要度で分岐する。遺伝子情報が直近の疾病や治療と係わるものであれば、早急に結果を得たい顧客は考える。そこで遺伝子解析情報の容易さ、解析所要時間の長さにしたがい、3段階の依頼受注を設定した。
まず短期としては、1ヶ月程度を設定し、その範囲で解析できる遺伝子と、その情報を提供できるものとする。短期に情報が必要となる場合は、治療を受ける前の事前情報入手とか、遺伝子についての不安・危惧の解消、妊娠状態、遺伝病に対しての危惧解消など顧客側のニーズによる場合や解析に要する時間が短時間で可能な遺伝子解析に対応した情報提供を想定している。ゲノムDNAは安定であり、緊急な情報供給が診断で必要となる場合は少ないが、顧客ニーズの中には緊急性を要するものである。
また中期解析については、6ヶ月程度の期間を設定し、複数の遺伝子要因に基づく生活習慣病関連遺伝子や慢性疾患関連遺伝子、薬物代謝関連遺伝子、SNP(一塩基多型)など解析に時間を要する遺伝子解析や緊急性を要さない遺伝子解析を想定している。
長期解析は単に特定の疾患や遺伝子特徴を解析し、情報を提供するのではなく、顧客の遺伝子全体にわたり、その塩基配列の解析、及びその特性を解析し、顧客にその遺伝子情報の提供を行うことを想定している。このコースの場合、全解析結果を得るのに1年以上の長期間を要することもありえ、順次解析結果を提供していくことを前提とする。また遺伝子研究の進展に伴い、新規遺伝子の解明が進むことがあれば、それに対応した顧客の解析依頼もこのような長期の解析では対応できる。
このような情報提供の時間・期間による段階分けと、それに基づく情報提供の多様性、情報解析コストをもとに顧客に料金を提示し、受諾されれば、実行する。
遺伝子DNAの情報は4種の塩基の配列情報を第一とし、この配列の一定部分から遺伝子の機能部分を判別し、それにより個人の持つ遺伝子的特性を明らかにすることが遺伝子情報提供の目的である。遺伝子情報は容量が大きく、これらを顧客に伝えるには、インターネットのような広く普及した電子化情報ネットワークの利用が最適である。これにより迅速な情報伝達が行え、双方向の情報通信も容易になる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1に本発明による実施の形態を模式的に記述した。本発明において、中心的な機能を果たす機構が遺伝子情報アクセスセンタ6であり、顧客からの遺伝子入手、解析、データ保管、データ送信、解析情報提供、医療機関への連絡・仲介などの役割をすべてこの組織で行う。顧客との情報伝達は電子化されたコンピュータネットワークやインターネットを通じて行われる。
遺伝子情報アクセスセンタ6では、まずサービスを希望する例えば新規な顧客1から遺伝子を提供してもらう。通常の遺伝子分離手法は、日本臨床衛生検査技師会編『臨床検査 遺伝子・染色体検査教本』(近代出版、1998年刊行)等に記載の方法で行う。遺伝子情報アクセスセンタの受付部門3では、次のような作業を行う。通常顧客の末梢血を注射器などで採血し、赤血球を溶解する緩衝液を加え、これを遠心分離機で3000回転/分で5分間遠心分離し、その上澄みを捨てる。上澄みがきれいになったら、沈降物を緩衝液に懸濁し、これにタンパク質分解酵素プロティナーゼKと界面活性剤SDSを加え、消化する。これに飽和フェノール液を加え、上澄みを分離し、これに含まれるDNAをエタノールで沈殿させ、上澄み液を遠心分離し、最終的にエタノールも蒸発させ、トリス−EDTA緩衝液に溶解し、少量ずつ多数の保存容器に分け取り、−80℃以下の低温冷凍庫で保存する。各個人遺伝子は個別に番号付けし、保管する。精製された遺伝子は解析・情報部門4に移され、解析作業まで超低温で保管される。受付部門3では、次に解析を希望する顧客の遺伝子識別を精度よく可能にするために、少量5−10μグラムの保存遺伝子を融解し、解析を行う。制限酵素で適当な断片に切断し、個人識別用プライマーを加えて識別用配列を含むDNA断片を増幅する。増幅法としては常法に従い、PCR法(Roche社)等で増幅し、その塩基配列を読み取る。このような遺伝子断片の配列情報から個人変動の大きい断片の塩基配列を識別コードとすることが望まれる。複数の短い断片の塩基配列情報を組み合せて識別コードとすることもできる。アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種置換が起きやすい部位12ヶ所以上を含む塩基配列を選択し、個人の識別に用いる。25%の確率で4種の塩基が変動する遺伝子配列部位を用い、たとえば、これら12ヶ所以上の変動部位を含むパスワードを識別に用いれば、412=16,777,216とおりの組み合わせが考えられ、1千600万人以上に1人同一組み合わせの塩基配列が起こりうるのみであり、非常に選択的に顧客を同定できる。この確率がまだ十分に高いとすると、さらに4種変異の塩基配列部位数を追加して選ぶことにより、1億人以上に1人の、あるいは、さらに確率の低い識別塩基配列を選ぶことが可能となる。現在の地球上の人口から判断すると、15ヶ所以上の高頻度変異塩基部位を含む形で、識別パスワードを発行すれば、ほぼ地球上に同一の識別コードを有する個人はいなくなることになる。双生児のような特殊な場合には、別のコード番号をさらに一桁設定することで、識別可能である。このようにして決定した遺伝子由来の個人識別コード番号を、顧客登録部門5は顧客にパスワード8として伝達し、インターネット顧客画面でのアクセス確認に使用する。このようなパスワードの例を表1に示す。例1は40個のA、T、G、Cのいずれかのアルファベットで個人を識別する。例2と3は一卵性双生児の遺伝子パスワードであるが、区別のために、最後にX、Yのアルファベットを付与した。このようにパスワードの長さについては、適切な変異率とその塩基から重複がないような決定法を選択すれば良い。長すぎると記憶しにくいので、例4のように適当に分節することや他の記号との混用も構わない。また複数のパスワードの組み合わせでも構わない。ただし、重複のないようにパスワードに採用する塩基配列部位を選ぶ。
遺伝子を解析し、その情報を提供する方法であって、情報提供のために顧客の固有の遺伝子情報に基づき、情報伝達を行う工程、顧客の遺伝子を採取・分離し、保管しておき、必要時に適宜解析を行う工程、解析内容を段階的、経時的に顧客が選択でき、それに基づき受注する工程、解析結果を顧客に伝達する工程、顧客の遺伝子情報を長期にわたり保管する工程、顧客からの要望に従い、外部機関2(例えば、外部医療機関)との情報を交換する工程を実施することを特徴とする組織を設置し、顧客1とこの組織との間の通信によって実現する遺伝子解析情報の提供方法を構成する。
遺伝子情報をDNAの塩基配列で構成する。
情報提供に対する選択範囲が情報入手に要する期間、解析遺伝子の種類と数、遺伝子関連疾患情報を含むようにする。
顧客登録部門5のコンピュータ(パソコン)と登録顧客(遺伝子提供者)のコンピュータ(登録顧客パソコン7)と解析・情報部門4のコンピュータ(パソコン)とをインターネット経由で接続する。顧客1は、登録顧客パソコン7を使用し、外部機関2に医療相談することができる。
このようにして、情報の伝達、解析内容の選択、発注、課金支払(発注、情報提供、費用請求)9が電子化されたネットワークを通じて行うようにする。
顧客の遺伝子による認証識別のために、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せたパスワードを顧客に対し、組織が発行するようにする。
遺伝子情報アクセスセンタ6は、前述のように本発明の中心となる組織で、顧客との遺伝子の授受、遺伝子の保管・解析、遺伝子解析の受注・結果報告、課金の授受、顧客の遺伝子情報の管理を行う。顧客1と遺伝子情報アクセスセンタ6の間の連絡、情報の交換は、インターネットなどの広く普及したネットワークを利用して、迅速に、かつ安全に行うことができる。個人の極めて重要な情報である遺伝子情報を管理する組織であるので、情報と遺伝子の管理を厳重に行う必要があり、得られた遺伝子情報にアクセスするには、顧客の同意もしくは、依頼された管理者が許可した場合にのみ、可能とする。顧客の固有の遺伝子情報に基づいたパスワードを遺伝子情報アクセスセンタは発行し、その確認が完了してから解析に移ることになる(保存・受注解析)。
顧客の提供する遺伝子DNAは分解酵素との接触を断てば、長期間安定に保存が可能であり、顧客の長期にわたる遺伝子情報提供の依頼に耐えられる。時間を追って得られた遺伝子情報を繋ぎあわせて個人の遺伝子情報の全体像を得ることも可能である。
解析対象となっている疾患は、次のようなものである。フェニルケトン尿症、鎌型赤血球貧血症、α1アンチトリプシン欠損症、シトルリン血症、血友病、フォン・ヴィレブランド病、アンチトロンビンIII異常症、尿素サイクル酵素欠損症、アルギノコハク酸尿症、糖原病、ムコ多糖症、ゴーシェ病、テイ・ザックス病、サンドホッフ病、レッシュ・ナイハン症候群、APRT欠損症、アデノシンデアミナーゼ異常症、色素性乾皮症、高コレステロール血症、タンジイア病、デュシャンヌ型筋ジストロフィー、ミトコンドリア脳筋症、カーンズ・セイヤー症候群、MELAS症候群、MERRF症候群、アミロイドニューロパチー、アルツハイマー病、HCHWA−D、色素性網膜炎,のう胞性線維症、慢性肉芽腫、大腸ポリポーシス、神経線維腫症、ウィルムス腫瘍、Li−Fraumeni症候群等である。これらは現時点で把握されているものだけであり、当然、研究の進展によりさらに遺伝子変位に由来する疾患が増加してくる。遺伝病原因遺伝子の解析にあたっては、早急な診断が必要な場合には、重篤な遺伝病原因遺伝子のセットを先に解析依頼することが重要である。
また生活習慣病(糖尿病、高血圧症、高脂血症等の成人生活習慣が誘因となっている疾患)や慢性疾患(肝炎、腎炎、免疫疾患など)はその原因が複雑で複合的になっており、まだ研究段階にあるものがほとんどである(野島博著『遺伝子診断入門』、羊土社、1992年刊行参照)。しかし、今後疾患の遺伝子的研究の進展により、原因遺伝子の解明、発生機序も解明されてくるものと思われる。したがってこれらの複雑な疾患については、疾患関連遺伝子情報を顧客に提供することが遺伝子情報アクセスセンタには可能である。また体質や薬の副作用効果などに関連するといわれる遺伝子の一塩基多型SNP(Single Nucleotide Polymorphism)の情報も疾患との関係が現在わかっているものが非常に少ない状態であるが、遺伝子情報として提供できれば、顧客の病気治療に有効なことになる。遺伝子情報はヒトの一生涯にわたってそのヒトの生物学的機能を左右するので、生涯の各段階に必要な遺伝子情報を提供することも重要である。長期の解析依頼では疾患に直接関係しない個人の遺伝的特性を明らかにしたいという顧客の要望にも答えることができる。遺伝子情報アクセスセンタは顧客の職業、年齢、性別、既罹患病歴、生活環境等、種々の因子をもとに、遺伝子解析結果に疾患の予防的な目的で付属情報を加えることも行う。短期、中期、長期の区別も相対的な区分であり、遺伝子によっては、所定期間も変化することも起こりうる。
したがって解析メニューが頻繁に更新されることも起こりうる。
顧客識別のためのパスワードは秘密保持のために欠かせない。任意のパスワードを指定することも可能であるが、本発明では顧客の遺伝子から決定したパスワードを使用し、本人が確実に認識できるようにした。パスワードは基本的には、塩基の略記号であるA、T、G、Cの4種のアルファベットで構成された個人識別用暗号であり、桁数が多いほど独自性が高まる。しかし、遺伝子が極めて似ている、あるいは一卵性の双生児以上の多児兄弟姉妹の場合、識別が困難になる。このような場合には、さらに区別するためのアルファベットを加えたりすれば良い。どの遺伝子配列部位をパスワードの配列とするかは、その変異確率の高さによって決めることが、望まれる。個人ごとに塩基の変動が極めて高い配列の周辺の配列を含めて複数の塩基配列を選び、パスワードを作成する。変動率の高い部位を使えば、多数の対象者に同一の遺伝子配列部位を選択することで、個人個人異なるパスワードが決定できる。このように個人の遺伝子情報が取り込まれたパスワードであれば、解読が困難となり、秘密保持が容易になる。発行前には、既存の遺伝子パスワードと重複のないことを十分に確認する。
図2は、登録顧客パソコン7による顧客コンピュータ画面の遷移を示す図である。図において、登録画面11から選択メニュー画面12が現われるようにして選択コース画面13を表示する。遺伝子説明画面15を参照して解析依頼・発注画面14から解析依頼・発注を行う。支払条件・結果報告条件説明17を受け、費用支払方法・手続画面16から費用支払諸手続を行う。結果報告画面18を表示し、結果解釈説明図面19、相談依頼画面20、医療機関紹介画面21あるいはリンク情報データベース画面22を参照して、結果解釈説明、相談、医療機関紹介あるいはリンク情報データベースへの蓄積・保管を行う。
顧客からのサービス利用希望のメッセージが遺伝子アクセスセンタの顧客登録部門5に伝わると、まず図3に示した顧客確認照合作業が行われ、確認が完了すると次に遺伝子解析サービスのメニュー画面が現われる。次に図4に示すような選択コースの表示が現われる。このコースには、段階的な(経時的な)短期解析依頼(1ヶ月以内)、中期解析依頼(6ヶ月以内)および長期解析依頼(1年以上)が含まれる。このように遺伝子解析の場合、3段階が好ましいが、2段階としてもよい。遺伝子情報アクセスセンタ6は、顧客の望む解析内容を、図5から図8によって参照情報で説明しながら、明確にし、選択をしてもらうようにする。
図5に示すように、短期解析依頼コース(依頼時より1ヶ月以内)には、
1)遺伝病因子解析
2)がん関連遺伝子解析
3)薬物代謝酵素遺伝子解析
4)染色体異常解析
5)その他
が含まれる。
図6に示すように、中期解析依頼コース(依頼時より6ヶ月以内)には、
1)遺伝病遺伝子(多因子解析)
2)生活習慣病因子遺伝子解析
3)慢性疾患関連遺伝子解析
4)薬物代謝酵素遺伝子解析(広範囲)
5)染色体異常解析(詳細)
6)SNP(一塩基多型)解析
7)その他
が含まれる。
図7に示すように、長期解析依頼コース(依頼時より1年以上完成まで継続)には、
1)全遺伝子解析
2)主要遺伝子解析
3)全SNP解析
4)新規解明遺伝子情報
5)その他
が含まれる。
図8に示すように、情報依頼コースには、
1)遺伝子の機能
2)遺伝子の解析
3)遺伝子の情報データ
4)個々の遺伝子についての情報
5)その他
が含まれる。顧客の疑問、要望に対しては、インターネットなどを介して遺伝子情報アクセスセンタ6が回答する。選択した期間、解析依頼内容、報告頻度に基づき、費用見積り概算が顧客アクセス画面上に示される(図9)。顧客に解析内容を知らせた上で、承諾画面を提示する。課金は次の要素で決定される。1)選択期間(短期、中期、長期)、2)解析対象遺伝子数、3)解析遺伝子難易度、3)変異度状況、4)情報利用期間、5)アクセスセンタ利用頻度、5)追加情報提供(仲介・紹介を含む)等であり、次に示すような加算方法により決定する。
T=[A(m1+m2+…+mX)+B(n1+n2+…+nX)+C
(p1
+p2+…+pX)+D(t1+t2+…+tX)+E]/L
ここでA、B、Cは期間コースに応じた課金基本料率、mX、nX、pXは各コース内の解析対象遺伝子ごとの基本料金を示す。Dは情報提供に対する基本料率、tXは個々の情報料金を示す。Eは回数によらない別のサービス料金である。Lは情報提供期間であり、Tは単位期間当たりの課金の合計金額である。課金の支払、回収は表2に示すようにインターネットなどのネットワークを通じて電子化することが可能である。
情報提供はもちろん、上記の内容に限定されることなく、追加及び変更されうる。これらの情報提供の価値を判断するうえでの参考情報も顧客に提供できるようにする(図12)。顧客の選択が終わり、承諾が得られ、発注が行われると、遺伝子アクセスセンタでは保管遺伝子を解析する計画を立案し、解析作業を実行する。長期にわたる解析においては、優先順序をあらかじめ顧客に確認した後、解析作業に取り掛かる。選択され、依頼された内容に基づき、得られた結果を、顧客に図10に示すような形で報告する。その結果に対し、顧客側から、さらに医療相談や治療情報を求めることがあれば、医療機関の紹介、顧客からの同意を得たうえでの医療機関への新規関連情報の提供を行う(図11)。遺伝子情報アクセスセンタ6では、上記の方法で得られた個人の遺伝子情報を長期間にたわり、保管する。保管にあたり、遺伝子の名称、塩基配列等をコンピュータのハードディスク、MO、コンパクトディスクなどの磁気記憶媒体に収容し、いずれも個人の確認用パスワードで保護する。遺伝子情報アクセスセンタの情報部門が情報管理を行い、顧客とのアクセス管理及びアクセスセンタ内での遺伝子情報の管理を行う。
顧客の受けるサービスは、期間、要求遺伝子情報の難易度、利用頻度に従い、多種類の段階に分岐し、課金もそれに従い、変動する。顧客が自分の望む情報、課金の見積り額などにしたがい、自由に選択できるように、またすべての情報提供袋法を採り込めるようにし、受注システムを構成する。
図13は、代金支払の方法を示す。図において、顧客1すなわち遺伝子提供者は、登録顧客パソコン7から遺伝子アクセスセンタ6に解析を依頼し、遺伝子アクセスセンタ6からは解析結果の通知と共に、課金請求がなされる。前述のようにこの課金請求は3段階解析に応じたものとなるが、包括契約のような場合は統一価格設定としてもよい。課金請求に対し、顧客1は、登録顧客パソコン7から金融機関・信販会社100を介して遺伝子情報アクセスセンタ6への支払を行う。
以上の構成によれば、顧客の遺伝子を採取、分離し、保管を行う工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析を受注し、課金支払いを請求する工程、遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程、顧客からの要求を条件として、蓄積、保管された遺伝子配列情報を顧客もしくは外部機関に提供する工程、の全てあるいはそれらの組み合わせとを含んで構成される遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
更に、遺伝子配列内容を少なくとも3段階に設定し、かつ料金を段階に対応して設定する工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析を受注し、課金支払いを請求する工程、遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程、顧客からの要求を条件として、蓄積、保管された遺伝子配列情報を顧客あるいは外部機関に提供する工程、の全てあるいはそれらの組み合わせとを含んで構成される遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
顧客が行う段階的な選択は、遺伝子の種類と数、および遺伝子関連疾患情報に対しなすことができる。
遺伝子配列は、DNAの塩基配列とすることができる。
更に、少なくとも1つの遺伝子を採取・分離し、保管を行う受付部と、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、選択された段階に対応して課金支払い請求を行う処理部と、遺伝子配列情報を蓄積する保管部と、を有する処理コンピュータを備え、該処理コンピュータと遺伝子提供者コンピュータと外部機関コンピュータを結ぶネットワークを備え、以って遺伝子配列情報を遺伝子提供者コンピュータに伝達すると共に、遺伝子提供者のコンピュータから外部機関コンピュータへの遺伝子配列情報提供を許容するようにした遺伝子解析情報の提供システムを提供することができる。
課金支払い請求および支払い業務が前記ネットワークを介して行うようにしてよい。
更に、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、遺伝子配列情報を蓄積部と、を有する処理コンピュータを備え、該コンピュータは、前記段階に対応して、遺伝子塩基配列記号からなるパスワードを発行する遺伝子解析情報の提供システムが提供される。
前記パスワードは、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せて作成する。
更に、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、
前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数個組み合せて認証識別用のパスワードを発行する工程とからなる遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
更に遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せてパスワードを発行する工程、パスワードを使用して遺伝子提供者の認証識別を行う工程、とを含んで構成される遺伝子認証識別方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施形態例における情報経路図である。
第2図は顧客コンピュータ画面の遷移を示す図である。
第3図は顧客識別アクセス画面の例を示す図である。
第4図は提供サービス画面の例を示す図である。
第5図は短期解析メニューの画面例を示す図である。
第6図は中期解析メニューの画面例を示す図である。
第7図は長期解析メニューの画面例を示す図である。
第8図は情報依頼メニューの画面例を示す図である。
第9図は顧客からの解析発注画面例を示す図である。
第10図は解析結果の画面例を示す図である。
第11図は仲介・リンク情報の画面例を示す図である。
第12図は顧客のための説明を示す画面例の図である。
第13図は代金支払の方法を示す図である。
本発明は、遺伝子解析情報の提供方法およびシステム並びにこれらの方法、システムを活用した遺伝子提供者の認証識別方法に関する。
背景技術
特開2000−60553号公報は、遺伝子のモチーフ抽出処理装置及び遺伝子のモチーフ抽出処理方法並びに遺伝子のモチーフ抽出処理プログラムを記録した記録媒体に関し、少なくとも1つの遺伝子配列情報を入力するデータ入力部と、入力された遺伝子配列情報に対して各種編集及びモチーフ抽出範囲の指定等を行うデータ編集部と、入力された遺伝子配列情報或いは指定されたモチーフ抽出範囲から、遺伝子のモチーフを自動的に抽出するモチーフ抽出部と、抽出されたモチーフの表示及びモチーフデータベースへの登録等を行う抽出結果処理部と、抽出されたモチーフを一部に含む遺伝子配列情報を遺伝子配列情報データベースから検索するモチーフ検索部と、を含んで構成される遺伝子のモチーフ抽出処理装置において、モチーフ検索部により検索された遺伝子配列情報をデータ編集部に入力することで、データ入力部から入力された遺伝子配列情報に付加する機構を付加することが記載されている。
遺伝子を認証識別に用いる公知例としては、特開平9−245107号、特開平11−149453号等がある。
発明開示
本発明の課題は、遺伝子情報の特性に鑑み、遺伝子情報の供給を長期間継続的に管理することにより、経時的に、また多様な形で、遺伝子情報を確認された顧客に対して提供する仕組みを考案し、顧客のさまざまな希望に対応し、情報提供する方法とその実現手段を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では顧客と遺伝子管理の組織をインターネットなどの電子化された情報伝達の手段により結び、さらに1)個人の機密性を確保する手段、2)顧客(医療機関を含む。以下同じ)のニーズに応じた段階的情報の提供、3)長期間の遺伝子保存、その期間に情報提供を随時行う機能を加えて情報提供を行うビジネス形態を考案した。遺伝子情報(この場合、得られた遺伝子情報を加工した情報を含む。)を提供するにあたり、顧客の遺伝子を採取し、解析し、その遺伝子の保管と遺伝子情報の提供と管理を一括して行う組織を設定する。この組織からの遺伝子情報の提供方法としては、情報の緊急性、解析に要する時間、結果解釈と関連情報取得の時間の観点から短期、中期、長期解析期間の3段階を設定し、顧客の要望により選択できるようにした。提供する遺伝子情報は主としてゲノムを構成する遺伝子鎖の塩基配列情報を基礎としているが、制限酵素切断断片などの挙動比較結果でも情報を提供できる。塩基配列の解析は、通常用いられているDNA解析装置を用いて行う。各種電気泳動装置やDNAシーケンサ、DNAチップ解析装置を主に用いるが、これらの技術に限定されることはない。遺伝子塩基配列の情報から、正常なヒトの遺伝子情報や多型性情報との比較を行い、顧客の遺伝子の特性を導きだし、その影響や変異度を評価し、顧客に要望される形で回答を提供する。顧客の要望はまず情報入手に要する時間に基づく重要度で分岐する。遺伝子情報が直近の疾病や治療と係わるものであれば、早急に結果を得たい顧客は考える。そこで遺伝子解析情報の容易さ、解析所要時間の長さにしたがい、3段階の依頼受注を設定した。
まず短期としては、1ヶ月程度を設定し、その範囲で解析できる遺伝子と、その情報を提供できるものとする。短期に情報が必要となる場合は、治療を受ける前の事前情報入手とか、遺伝子についての不安・危惧の解消、妊娠状態、遺伝病に対しての危惧解消など顧客側のニーズによる場合や解析に要する時間が短時間で可能な遺伝子解析に対応した情報提供を想定している。ゲノムDNAは安定であり、緊急な情報供給が診断で必要となる場合は少ないが、顧客ニーズの中には緊急性を要するものである。
また中期解析については、6ヶ月程度の期間を設定し、複数の遺伝子要因に基づく生活習慣病関連遺伝子や慢性疾患関連遺伝子、薬物代謝関連遺伝子、SNP(一塩基多型)など解析に時間を要する遺伝子解析や緊急性を要さない遺伝子解析を想定している。
長期解析は単に特定の疾患や遺伝子特徴を解析し、情報を提供するのではなく、顧客の遺伝子全体にわたり、その塩基配列の解析、及びその特性を解析し、顧客にその遺伝子情報の提供を行うことを想定している。このコースの場合、全解析結果を得るのに1年以上の長期間を要することもありえ、順次解析結果を提供していくことを前提とする。また遺伝子研究の進展に伴い、新規遺伝子の解明が進むことがあれば、それに対応した顧客の解析依頼もこのような長期の解析では対応できる。
このような情報提供の時間・期間による段階分けと、それに基づく情報提供の多様性、情報解析コストをもとに顧客に料金を提示し、受諾されれば、実行する。
遺伝子DNAの情報は4種の塩基の配列情報を第一とし、この配列の一定部分から遺伝子の機能部分を判別し、それにより個人の持つ遺伝子的特性を明らかにすることが遺伝子情報提供の目的である。遺伝子情報は容量が大きく、これらを顧客に伝えるには、インターネットのような広く普及した電子化情報ネットワークの利用が最適である。これにより迅速な情報伝達が行え、双方向の情報通信も容易になる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1に本発明による実施の形態を模式的に記述した。本発明において、中心的な機能を果たす機構が遺伝子情報アクセスセンタ6であり、顧客からの遺伝子入手、解析、データ保管、データ送信、解析情報提供、医療機関への連絡・仲介などの役割をすべてこの組織で行う。顧客との情報伝達は電子化されたコンピュータネットワークやインターネットを通じて行われる。
遺伝子情報アクセスセンタ6では、まずサービスを希望する例えば新規な顧客1から遺伝子を提供してもらう。通常の遺伝子分離手法は、日本臨床衛生検査技師会編『臨床検査 遺伝子・染色体検査教本』(近代出版、1998年刊行)等に記載の方法で行う。遺伝子情報アクセスセンタの受付部門3では、次のような作業を行う。通常顧客の末梢血を注射器などで採血し、赤血球を溶解する緩衝液を加え、これを遠心分離機で3000回転/分で5分間遠心分離し、その上澄みを捨てる。上澄みがきれいになったら、沈降物を緩衝液に懸濁し、これにタンパク質分解酵素プロティナーゼKと界面活性剤SDSを加え、消化する。これに飽和フェノール液を加え、上澄みを分離し、これに含まれるDNAをエタノールで沈殿させ、上澄み液を遠心分離し、最終的にエタノールも蒸発させ、トリス−EDTA緩衝液に溶解し、少量ずつ多数の保存容器に分け取り、−80℃以下の低温冷凍庫で保存する。各個人遺伝子は個別に番号付けし、保管する。精製された遺伝子は解析・情報部門4に移され、解析作業まで超低温で保管される。受付部門3では、次に解析を希望する顧客の遺伝子識別を精度よく可能にするために、少量5−10μグラムの保存遺伝子を融解し、解析を行う。制限酵素で適当な断片に切断し、個人識別用プライマーを加えて識別用配列を含むDNA断片を増幅する。増幅法としては常法に従い、PCR法(Roche社)等で増幅し、その塩基配列を読み取る。このような遺伝子断片の配列情報から個人変動の大きい断片の塩基配列を識別コードとすることが望まれる。複数の短い断片の塩基配列情報を組み合せて識別コードとすることもできる。アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種置換が起きやすい部位12ヶ所以上を含む塩基配列を選択し、個人の識別に用いる。25%の確率で4種の塩基が変動する遺伝子配列部位を用い、たとえば、これら12ヶ所以上の変動部位を含むパスワードを識別に用いれば、412=16,777,216とおりの組み合わせが考えられ、1千600万人以上に1人同一組み合わせの塩基配列が起こりうるのみであり、非常に選択的に顧客を同定できる。この確率がまだ十分に高いとすると、さらに4種変異の塩基配列部位数を追加して選ぶことにより、1億人以上に1人の、あるいは、さらに確率の低い識別塩基配列を選ぶことが可能となる。現在の地球上の人口から判断すると、15ヶ所以上の高頻度変異塩基部位を含む形で、識別パスワードを発行すれば、ほぼ地球上に同一の識別コードを有する個人はいなくなることになる。双生児のような特殊な場合には、別のコード番号をさらに一桁設定することで、識別可能である。このようにして決定した遺伝子由来の個人識別コード番号を、顧客登録部門5は顧客にパスワード8として伝達し、インターネット顧客画面でのアクセス確認に使用する。このようなパスワードの例を表1に示す。例1は40個のA、T、G、Cのいずれかのアルファベットで個人を識別する。例2と3は一卵性双生児の遺伝子パスワードであるが、区別のために、最後にX、Yのアルファベットを付与した。このようにパスワードの長さについては、適切な変異率とその塩基から重複がないような決定法を選択すれば良い。長すぎると記憶しにくいので、例4のように適当に分節することや他の記号との混用も構わない。また複数のパスワードの組み合わせでも構わない。ただし、重複のないようにパスワードに採用する塩基配列部位を選ぶ。
遺伝子を解析し、その情報を提供する方法であって、情報提供のために顧客の固有の遺伝子情報に基づき、情報伝達を行う工程、顧客の遺伝子を採取・分離し、保管しておき、必要時に適宜解析を行う工程、解析内容を段階的、経時的に顧客が選択でき、それに基づき受注する工程、解析結果を顧客に伝達する工程、顧客の遺伝子情報を長期にわたり保管する工程、顧客からの要望に従い、外部機関2(例えば、外部医療機関)との情報を交換する工程を実施することを特徴とする組織を設置し、顧客1とこの組織との間の通信によって実現する遺伝子解析情報の提供方法を構成する。
遺伝子情報をDNAの塩基配列で構成する。
情報提供に対する選択範囲が情報入手に要する期間、解析遺伝子の種類と数、遺伝子関連疾患情報を含むようにする。
顧客登録部門5のコンピュータ(パソコン)と登録顧客(遺伝子提供者)のコンピュータ(登録顧客パソコン7)と解析・情報部門4のコンピュータ(パソコン)とをインターネット経由で接続する。顧客1は、登録顧客パソコン7を使用し、外部機関2に医療相談することができる。
このようにして、情報の伝達、解析内容の選択、発注、課金支払(発注、情報提供、費用請求)9が電子化されたネットワークを通じて行うようにする。
顧客の遺伝子による認証識別のために、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せたパスワードを顧客に対し、組織が発行するようにする。
遺伝子情報アクセスセンタ6は、前述のように本発明の中心となる組織で、顧客との遺伝子の授受、遺伝子の保管・解析、遺伝子解析の受注・結果報告、課金の授受、顧客の遺伝子情報の管理を行う。顧客1と遺伝子情報アクセスセンタ6の間の連絡、情報の交換は、インターネットなどの広く普及したネットワークを利用して、迅速に、かつ安全に行うことができる。個人の極めて重要な情報である遺伝子情報を管理する組織であるので、情報と遺伝子の管理を厳重に行う必要があり、得られた遺伝子情報にアクセスするには、顧客の同意もしくは、依頼された管理者が許可した場合にのみ、可能とする。顧客の固有の遺伝子情報に基づいたパスワードを遺伝子情報アクセスセンタは発行し、その確認が完了してから解析に移ることになる(保存・受注解析)。
顧客の提供する遺伝子DNAは分解酵素との接触を断てば、長期間安定に保存が可能であり、顧客の長期にわたる遺伝子情報提供の依頼に耐えられる。時間を追って得られた遺伝子情報を繋ぎあわせて個人の遺伝子情報の全体像を得ることも可能である。
解析対象となっている疾患は、次のようなものである。フェニルケトン尿症、鎌型赤血球貧血症、α1アンチトリプシン欠損症、シトルリン血症、血友病、フォン・ヴィレブランド病、アンチトロンビンIII異常症、尿素サイクル酵素欠損症、アルギノコハク酸尿症、糖原病、ムコ多糖症、ゴーシェ病、テイ・ザックス病、サンドホッフ病、レッシュ・ナイハン症候群、APRT欠損症、アデノシンデアミナーゼ異常症、色素性乾皮症、高コレステロール血症、タンジイア病、デュシャンヌ型筋ジストロフィー、ミトコンドリア脳筋症、カーンズ・セイヤー症候群、MELAS症候群、MERRF症候群、アミロイドニューロパチー、アルツハイマー病、HCHWA−D、色素性網膜炎,のう胞性線維症、慢性肉芽腫、大腸ポリポーシス、神経線維腫症、ウィルムス腫瘍、Li−Fraumeni症候群等である。これらは現時点で把握されているものだけであり、当然、研究の進展によりさらに遺伝子変位に由来する疾患が増加してくる。遺伝病原因遺伝子の解析にあたっては、早急な診断が必要な場合には、重篤な遺伝病原因遺伝子のセットを先に解析依頼することが重要である。
また生活習慣病(糖尿病、高血圧症、高脂血症等の成人生活習慣が誘因となっている疾患)や慢性疾患(肝炎、腎炎、免疫疾患など)はその原因が複雑で複合的になっており、まだ研究段階にあるものがほとんどである(野島博著『遺伝子診断入門』、羊土社、1992年刊行参照)。しかし、今後疾患の遺伝子的研究の進展により、原因遺伝子の解明、発生機序も解明されてくるものと思われる。したがってこれらの複雑な疾患については、疾患関連遺伝子情報を顧客に提供することが遺伝子情報アクセスセンタには可能である。また体質や薬の副作用効果などに関連するといわれる遺伝子の一塩基多型SNP(Single Nucleotide Polymorphism)の情報も疾患との関係が現在わかっているものが非常に少ない状態であるが、遺伝子情報として提供できれば、顧客の病気治療に有効なことになる。遺伝子情報はヒトの一生涯にわたってそのヒトの生物学的機能を左右するので、生涯の各段階に必要な遺伝子情報を提供することも重要である。長期の解析依頼では疾患に直接関係しない個人の遺伝的特性を明らかにしたいという顧客の要望にも答えることができる。遺伝子情報アクセスセンタは顧客の職業、年齢、性別、既罹患病歴、生活環境等、種々の因子をもとに、遺伝子解析結果に疾患の予防的な目的で付属情報を加えることも行う。短期、中期、長期の区別も相対的な区分であり、遺伝子によっては、所定期間も変化することも起こりうる。
したがって解析メニューが頻繁に更新されることも起こりうる。
顧客識別のためのパスワードは秘密保持のために欠かせない。任意のパスワードを指定することも可能であるが、本発明では顧客の遺伝子から決定したパスワードを使用し、本人が確実に認識できるようにした。パスワードは基本的には、塩基の略記号であるA、T、G、Cの4種のアルファベットで構成された個人識別用暗号であり、桁数が多いほど独自性が高まる。しかし、遺伝子が極めて似ている、あるいは一卵性の双生児以上の多児兄弟姉妹の場合、識別が困難になる。このような場合には、さらに区別するためのアルファベットを加えたりすれば良い。どの遺伝子配列部位をパスワードの配列とするかは、その変異確率の高さによって決めることが、望まれる。個人ごとに塩基の変動が極めて高い配列の周辺の配列を含めて複数の塩基配列を選び、パスワードを作成する。変動率の高い部位を使えば、多数の対象者に同一の遺伝子配列部位を選択することで、個人個人異なるパスワードが決定できる。このように個人の遺伝子情報が取り込まれたパスワードであれば、解読が困難となり、秘密保持が容易になる。発行前には、既存の遺伝子パスワードと重複のないことを十分に確認する。
図2は、登録顧客パソコン7による顧客コンピュータ画面の遷移を示す図である。図において、登録画面11から選択メニュー画面12が現われるようにして選択コース画面13を表示する。遺伝子説明画面15を参照して解析依頼・発注画面14から解析依頼・発注を行う。支払条件・結果報告条件説明17を受け、費用支払方法・手続画面16から費用支払諸手続を行う。結果報告画面18を表示し、結果解釈説明図面19、相談依頼画面20、医療機関紹介画面21あるいはリンク情報データベース画面22を参照して、結果解釈説明、相談、医療機関紹介あるいはリンク情報データベースへの蓄積・保管を行う。
顧客からのサービス利用希望のメッセージが遺伝子アクセスセンタの顧客登録部門5に伝わると、まず図3に示した顧客確認照合作業が行われ、確認が完了すると次に遺伝子解析サービスのメニュー画面が現われる。次に図4に示すような選択コースの表示が現われる。このコースには、段階的な(経時的な)短期解析依頼(1ヶ月以内)、中期解析依頼(6ヶ月以内)および長期解析依頼(1年以上)が含まれる。このように遺伝子解析の場合、3段階が好ましいが、2段階としてもよい。遺伝子情報アクセスセンタ6は、顧客の望む解析内容を、図5から図8によって参照情報で説明しながら、明確にし、選択をしてもらうようにする。
図5に示すように、短期解析依頼コース(依頼時より1ヶ月以内)には、
1)遺伝病因子解析
2)がん関連遺伝子解析
3)薬物代謝酵素遺伝子解析
4)染色体異常解析
5)その他
が含まれる。
図6に示すように、中期解析依頼コース(依頼時より6ヶ月以内)には、
1)遺伝病遺伝子(多因子解析)
2)生活習慣病因子遺伝子解析
3)慢性疾患関連遺伝子解析
4)薬物代謝酵素遺伝子解析(広範囲)
5)染色体異常解析(詳細)
6)SNP(一塩基多型)解析
7)その他
が含まれる。
図7に示すように、長期解析依頼コース(依頼時より1年以上完成まで継続)には、
1)全遺伝子解析
2)主要遺伝子解析
3)全SNP解析
4)新規解明遺伝子情報
5)その他
が含まれる。
図8に示すように、情報依頼コースには、
1)遺伝子の機能
2)遺伝子の解析
3)遺伝子の情報データ
4)個々の遺伝子についての情報
5)その他
が含まれる。顧客の疑問、要望に対しては、インターネットなどを介して遺伝子情報アクセスセンタ6が回答する。選択した期間、解析依頼内容、報告頻度に基づき、費用見積り概算が顧客アクセス画面上に示される(図9)。顧客に解析内容を知らせた上で、承諾画面を提示する。課金は次の要素で決定される。1)選択期間(短期、中期、長期)、2)解析対象遺伝子数、3)解析遺伝子難易度、3)変異度状況、4)情報利用期間、5)アクセスセンタ利用頻度、5)追加情報提供(仲介・紹介を含む)等であり、次に示すような加算方法により決定する。
T=[A(m1+m2+…+mX)+B(n1+n2+…+nX)+C
(p1
+p2+…+pX)+D(t1+t2+…+tX)+E]/L
ここでA、B、Cは期間コースに応じた課金基本料率、mX、nX、pXは各コース内の解析対象遺伝子ごとの基本料金を示す。Dは情報提供に対する基本料率、tXは個々の情報料金を示す。Eは回数によらない別のサービス料金である。Lは情報提供期間であり、Tは単位期間当たりの課金の合計金額である。課金の支払、回収は表2に示すようにインターネットなどのネットワークを通じて電子化することが可能である。
情報提供はもちろん、上記の内容に限定されることなく、追加及び変更されうる。これらの情報提供の価値を判断するうえでの参考情報も顧客に提供できるようにする(図12)。顧客の選択が終わり、承諾が得られ、発注が行われると、遺伝子アクセスセンタでは保管遺伝子を解析する計画を立案し、解析作業を実行する。長期にわたる解析においては、優先順序をあらかじめ顧客に確認した後、解析作業に取り掛かる。選択され、依頼された内容に基づき、得られた結果を、顧客に図10に示すような形で報告する。その結果に対し、顧客側から、さらに医療相談や治療情報を求めることがあれば、医療機関の紹介、顧客からの同意を得たうえでの医療機関への新規関連情報の提供を行う(図11)。遺伝子情報アクセスセンタ6では、上記の方法で得られた個人の遺伝子情報を長期間にたわり、保管する。保管にあたり、遺伝子の名称、塩基配列等をコンピュータのハードディスク、MO、コンパクトディスクなどの磁気記憶媒体に収容し、いずれも個人の確認用パスワードで保護する。遺伝子情報アクセスセンタの情報部門が情報管理を行い、顧客とのアクセス管理及びアクセスセンタ内での遺伝子情報の管理を行う。
顧客の受けるサービスは、期間、要求遺伝子情報の難易度、利用頻度に従い、多種類の段階に分岐し、課金もそれに従い、変動する。顧客が自分の望む情報、課金の見積り額などにしたがい、自由に選択できるように、またすべての情報提供袋法を採り込めるようにし、受注システムを構成する。
図13は、代金支払の方法を示す。図において、顧客1すなわち遺伝子提供者は、登録顧客パソコン7から遺伝子アクセスセンタ6に解析を依頼し、遺伝子アクセスセンタ6からは解析結果の通知と共に、課金請求がなされる。前述のようにこの課金請求は3段階解析に応じたものとなるが、包括契約のような場合は統一価格設定としてもよい。課金請求に対し、顧客1は、登録顧客パソコン7から金融機関・信販会社100を介して遺伝子情報アクセスセンタ6への支払を行う。
以上の構成によれば、顧客の遺伝子を採取、分離し、保管を行う工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析を受注し、課金支払いを請求する工程、遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程、顧客からの要求を条件として、蓄積、保管された遺伝子配列情報を顧客もしくは外部機関に提供する工程、の全てあるいはそれらの組み合わせとを含んで構成される遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
更に、遺伝子配列内容を少なくとも3段階に設定し、かつ料金を段階に対応して設定する工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析を受注し、課金支払いを請求する工程、遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程、顧客からの要求を条件として、蓄積、保管された遺伝子配列情報を顧客あるいは外部機関に提供する工程、の全てあるいはそれらの組み合わせとを含んで構成される遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
顧客が行う段階的な選択は、遺伝子の種類と数、および遺伝子関連疾患情報に対しなすことができる。
遺伝子配列は、DNAの塩基配列とすることができる。
更に、少なくとも1つの遺伝子を採取・分離し、保管を行う受付部と、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、選択された段階に対応して課金支払い請求を行う処理部と、遺伝子配列情報を蓄積する保管部と、を有する処理コンピュータを備え、該処理コンピュータと遺伝子提供者コンピュータと外部機関コンピュータを結ぶネットワークを備え、以って遺伝子配列情報を遺伝子提供者コンピュータに伝達すると共に、遺伝子提供者のコンピュータから外部機関コンピュータへの遺伝子配列情報提供を許容するようにした遺伝子解析情報の提供システムを提供することができる。
課金支払い請求および支払い業務が前記ネットワークを介して行うようにしてよい。
更に、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、遺伝子配列情報を蓄積部と、を有する処理コンピュータを備え、該コンピュータは、前記段階に対応して、遺伝子塩基配列記号からなるパスワードを発行する遺伝子解析情報の提供システムが提供される。
前記パスワードは、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せて作成する。
更に、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、
前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数個組み合せて認証識別用のパスワードを発行する工程とからなる遺伝子解析情報の提供方法が提供される。
更に遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せてパスワードを発行する工程、パスワードを使用して遺伝子提供者の認証識別を行う工程、とを含んで構成される遺伝子認証識別方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施形態例における情報経路図である。
第2図は顧客コンピュータ画面の遷移を示す図である。
第3図は顧客識別アクセス画面の例を示す図である。
第4図は提供サービス画面の例を示す図である。
第5図は短期解析メニューの画面例を示す図である。
第6図は中期解析メニューの画面例を示す図である。
第7図は長期解析メニューの画面例を示す図である。
第8図は情報依頼メニューの画面例を示す図である。
第9図は顧客からの解析発注画面例を示す図である。
第10図は解析結果の画面例を示す図である。
第11図は仲介・リンク情報の画面例を示す図である。
第12図は顧客のための説明を示す画面例の図である。
第13図は代金支払の方法を示す図である。
Claims (10)
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供する方法において、顧客の遺伝子を採取、分離し、保管を行う工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析業務を受託し、コンピュータにデータを蓄積する工程、および遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程
とを含んで構成されることを特徴とする遺伝子解析情報の提供方法。 - 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供する方法において、遺伝子配列内容を少なくとも3段階に設定し、かつ料金を段階に対応して設定する工程、顧客が遺伝子配列解析内容についての段階的な選択を行う工程、該選択に基づき遺伝子配列解析を受注し、課金支払いを請求する工程、遺伝子配列情報を顧客に伝達すると共に、蓄積、保管する工程、および顧客からの要求を条件としてコメントを付け、外部機関に蓄積、保管された遺伝子配列情報又はそれを加工した情報を顧客に提供する工程、とを含んで構成されることを特徴とする遺伝子解析情報の提供方法。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供する方法において、顧客が行う段階的な選択は、遺伝子の種類と数、および遺伝子関連疾患情報に対しなされることを特徴とする遺伝子解析情報の提供方法。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供する方法において、遺伝子配列は、DNAの塩基配列であることを特徴とする遺伝子解析情報の提供方法。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供するシステムにおいて、少なくとも1つの遺伝子を採取・分離し、保管を行う受付部と、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、選択された段階に対応して課金支払い請求を行う処理部と、遺伝子配列情報を蓄積する保管部と、を有する処理コンピュータを備え、該処理コンピュータと遺伝子提供者コンピュータと外部機関コンピュータを結ぶネットワークを備え、以って遺伝子配列情報を遺伝子提供者コンピュータに伝達すると共に、遺伝子提供者のコンピュータから外部機関コンピュータへの遺伝子配列情報提供を許容するようにしたことを特徴とする遺伝子解析情報の提供システム。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供するシステムにおいて、課金支払い請求および支払い業務が前記ネットワークを介して行われることを特徴とする遺伝子解析情報の提供システム。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供するシステムにおいて、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する入力部と、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する受注情報入力部と、遺伝子配列情報を蓄積部と、を有する処理コンピュータを備え、該コンピュータは、前記段階に対応して、遺伝子塩基配列記号からなるパスワードを発行することを特徴とする遺伝子解析情報の提供システム。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供するシステムにおいて、前記パスワードは、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せたことを特徴とする遺伝子解析情報の提供システム。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供する方法において、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、該選択に基づき遺伝子配列解析の受注情報を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数個組み合せて認証識別用のパスワードを発行する工程とからなることを特徴とする遺伝子解析情報の提供方法。
- 解析済みの遺伝子配列情報を蓄積し、提供することによる認証方法において、遺伝子配列解析内容について段階的な選択を入力する工程、遺伝子配列情報を蓄積する工程、前記選択された段階に対応して、遺伝子塩基配列記号を複数組み合せてパスワードを発行する工程、パスワードを使用して遺伝子提供者の認証識別を行う工程、とを含んで構成されることを特徴とする遺伝子認証識別方法。
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