JPWO2002037356A1 - 電子データ商取引方法および電子データ商取引システム - Google Patents
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Abstract
著作権が保護された電子データ(無形形態)を購入者が複製を残さず有償でデータ移動できる電子データ商取引システムであって、システムは受け入れた電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販する。この再販システムにより消費者の市場意識を喚起し、著作権者への還元を複線化して市場競争原理に基づいた事業形態を構築でき、電子データの価格低下の可能性もあって、電子データ商取引市場の拡大を図る。
Description
技術分野
本発明は、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データを商取引する電子データ商取引方法および、それに用いる電子データ商取引システムに関する。
背景技術
現在は、ディジタルネットワーク時代と呼ばれている。ディジタルネットワーク時代にあっては、著作権が保護された電子データを、消費者は様々な形態で購入することが可能であり、大別すると次の2つの形態に分類することができる。
第1の形態としては、電子データが有形形態であり、その代表例がDVD(ディジタルビデオディスク)ROM(リードオンリーメモリ)で、消費者はコンピュータソフトやAVデータを再生専用光ディスク(ROM形態)として購入する場合である。
第2の形態としては、電子データが無形形態であり、光ディスク(ROM形態)などを介さずに、ネットワーク・衛星などから配信される電子データを業務用配信端末装置や電子配信端末装置(消費者のパソコンなど)を通じて、消費者自身の記録用光ディスク、ハードディスクおよび半導体メモリなどに電子データ自体を移動購入する場合である。
上記第2の形態に関する各種組み合わせケースとして、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例と、電子配信端末装置(消費者側のパソコン)を用いたEMD(電子音楽配信;Electronic Media Distribution)の第2の従来例とについて、以下、図面を参照しながら説明する。
図18は、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。図18において、電子データ商取引システム5は、運用者により運用され、複数の業務用配信端末装置61が光ファイバでネットワーク化されて入出力専用システム6が構成されている。
業務用配信端末装置61は、購入者が、記録媒体としてのミニディスク(以下、MDという)を装着することにより、所望する例えば音楽コンテンツなどの電子データを、購入者のMDに記録処理するものである。これにより、購入者が運用者側から電子データを移動購入することができる。
この電子データ商取引システム1の具体的な運用ついて、以下、更に詳細に説明する。
電子データ商取引システム5は、消費者の要求に応じた「オン・デマンド」で音楽コンテンツなどの電子データを、購入者のMD(ミニディスク)に配信するものであり、光ファイバを使ったネットワークによりATM(asynchronous transfer mode)サービスを実施するものである。
運用者は光ファイバを使ったネットワークにより、入出力専用システム6を電子データ商取引システム5として構築している。入出力専用システムは、複数台(数十台〜数万台)の専用の業務用配信端末装置61を保有しており、専用の業務用配信端末装置61を例えばコンビニエンスストアなどに設置する。
音楽コンテンツなどの電子データを購入する意欲のある購入者(消費者)は、専用の業務用配信端末装置61が設置されているコンビニエンスストアまで購入者のMDを持っていき、購入者のMDを専用の業務用配信端末装置61に装着する。
購入者が業務用配信端末装置61で検索した自分の望む音楽コンテンツに対して、1曲に付き所定金額の購入金を業務用配信端末装置61に投入することにより支払って、業務用配信端末装置61から購入者のMDに所望の音楽コンテンツをデータ移動購入する。この場合、入出力専用システム6は、光ファイバを使ったネットワークで構成されているので、例えば3Mビット/秒にて入出力専用システムにより電子データが業務用配信端末装置61に転送されて、音楽コンテンツは業務用配信端末装置61を通じて購入者のMDに記録される。これによって、購入者は、所望の音楽コンテンツを自分の購入品として、MDに記録された状態で持ち帰って自らのMDプレーヤなどで所望の音楽コンテンツを音声出力させて楽しむことができる。
購入者が専用の業務用配信端末装置2に対して支払った購入金は、運用者への支払いとなるが、運用者は購入金の一部を、例えばコンビニエンスストアの設置者に還元すると共に、その音楽コンテンツの提供者である著作権者にも還元するものである。
図19は、電子配信端末装置(消費者のパソコン)を用いたEMD(電子音楽配信;Electronic Media Distribution)である第2の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。図19において、電子データ商取引システム7は、運用者により運用され、インターネットを介して接続されネットワーク化された入出力専用システム8と、ユーザ端末装置であるパソコン(以下、パソコンという)9とにより、このネットワークから例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動購入するものである。
この電子データ商取引システム7の具体的な運用ついて、以下、更に詳細に説明する。
電子データ商取引システム7は、消費者の要求に応じて、インターネットで構築しているネットワークにより消費者である購入者が例えば音楽コンテンツなどの電子データを自分のパソコン9にダウンロードできるものである。
運用者はインターネットで構築しているネットワークにより、入出力専用システム8と購入者のパソコン9とを関連付けて電子データ商取引システム7として構築している。したがって、入出力専用システム8は無数の購入者のパソコン9や、その他、各種コンピュータに接続されている。
音楽コンテンツなどの電子データの購入意欲のある購入者は、自らのパソコン9をインターネット(ネットワーク)に接続し、入出力専用システム8に対して自分の望む音楽コンテンツを要求する。この要求を受けて、入出力専用システム8の音楽配信サーバ(図示せず)は、パソコン9との間で相互認証を行い、正しく認証できれば入出力専用システム8の音楽配信サーバ(図示せず)は、蓄積している音楽コンテンツを暗号化して、購入者のパソコン9に配信する。この配信により移動購入された音楽コンテンツはパソコン9のハードディスク(図示せず)に蓄積されるが、購入者はパソコン9で暗号を解読されて再生することが可能となる。購入者は、1曲当たり所定の購入金を支払う。購入者は所望の音楽コンテンツを自分の購入品として自らのパソコン9や形態端末装置などで楽しむことができる。入出力専用システム8に対して支払った購入金は、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金の一部を音楽コンテンツの提供者である著作権者にも還元する。
以上の第2の形態の電子データ商取引システム5,7は、購入者である消費者に多くのメリットを提供するが、最大のポイントは、電子データである音楽コンテンツが、再生専用光ディスク(ROM形態)といったハードパッケージとしてではなく、電子データとして直にデータ移動購入できるという点である。
一方、前述した第1の形態の場合では、電子データ(音楽コンテンツ)がCD−ROMといった有形形態であるため、再販システムが存在している。購入者が購入したCD−ROMを有償で再販システム業者に引き渡し、再販システム業者は、このCD−ROMを、所謂、中古品として再販するという事業形態が現実に存在している。
しかしながら、上記従来の電子データ商取引システム5,7では、消費者である購入者は入出力専用システム6,8からの正規の購入ルートで音楽コンテンツを購入し、購入した音楽コンテンツが不要となった場合に、電子データとして、それを再販する何らの再販システムも存在しなかった。
前述した第1の形態の場合には、購入者は新しく正規価格で音楽コンテンツをCD−ROMとして購入する以外に、再販システムにより、中古品ではあるが正規価格より安価な音楽コンテンツを購入する選択が可能である。購入者である消費者から見て、時期を経た音楽コンテンツなどの電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づいて、この事業形態が一定の市場を形成している。今後、ディジタルネットワーク時代が加速していく中で、著作権が保護された音楽コンテンツなどの電子データの購入形態は、前述の第1の形態よりも第2の形態に移行することは明らかである。
ところが、第2の形態への移行が加速する中で、第2の形態において、消費者(購入者)の市場意識に基づいて事業として構築されている再販システムが存在しないことは、電子データの商取引の普及、即ち、第2の形態における市場の拡大を阻害するという問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、電子データの商取引の普及を一層促進させることができる新たなビジネスモデルとしての電子データ商取引方法および、この電子データ商取引方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、それに用いる電子データ商取引システムを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、専用端末装置を通じて、複製を保有することなく、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、ユーザ端末装置を通じて、複製を保有することなく、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。ここで、請求の範囲第1項または第4項記載の電子データ商取引方法において、上記データ移動売渡は、データ移動転売および、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡の少なくとも何れかである。
また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、複製を保有することなく、専用端末装置を通じてまたは専用端末装置から、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、入出力専用システムから複製を残すことなく、専用端末装置を通じてまたは専用端末装置に、第1の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、複製を保有することなく、ユーザ端末装置を通じてまたはユーザ端末装置から、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、入出力専用システムから複製を残すことなく、ユーザ端末装置を通じてまたはユーザ端末装置に、第1の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。
さらに、好ましくは、請求の範囲第2項記載の電子データ商取引方法において、専用端末装置を通じて、入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにする。また、好ましくは、請求の範囲第5項記載の電子データ商取引方法において、ユーザ端末装置を通じて、入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第1項または第4項に記載の電子データ商取引方法において、電子データは、複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に対してデータ移動可能であり、記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することにより、記録媒体から専用端末装置またはユーザ端末装置を通じて入出力専用システムに電子データをデータ移動売渡可能とすると共に、入出力専用システムから複製を残すことなく記録媒体に専用端末装置またはユーザ端末装置を通じて電子データをデータ移動購入可能とする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、第1〜第3の代替価値のうちの少なくとも何れかに対して、代替価値の一部を運用者から電子データの著作権者に支払うようにする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、入出力専用システムにおける端末装置において、第1の電子データに対応した第1の代替価値一覧、第1の電子データに対応した第2の代替価値一覧、および、第2の電子データに対応した第3の代替価値一覧のうちの少なくとも何れかを表示可能に構成する。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、所定の記憶部に、電子データの移動売渡および移動購入の少なくとも移動売渡の回数情報を記録すると共に、電子データの移動売渡時に売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に前記回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示する。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、第1の代替価値、第2の代替価値および第3の代替価値のうち少なくとも何れかが支払い決済金額である。
本発明のプログラムは、売渡者のメモリ手段から端末装置を通じて、この端末装置とネットワークを介して接続された入出力専用システム側への、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータに実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体に記録されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、請求の範囲第13項記載のプログラムにおいて、所定の料金テーブルを参照して電子データ移動売渡処理に応じた料金決済処理動作をコンピュータに実行させる料金決済ステップが可読記録媒体に記録されている。
本発明の電子データ商取引システムは、著作権が保護された電子データを商取引する電子データ商取引システムにおいて、端末装置を通じて、運用側記憶部からネットワークを介して購入側記憶部に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行う電子データ移動購入処理手段と、この端末装置を通じて、転売側記憶部からネットワークを介して運用側記憶部に所望の電子データをデータ移動売渡する電子データ移動売渡処理を行う電子データ移動売渡処理手段とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、請求の範囲第15項記載の電子データ商取引システムにおいて、電子データ移動購入処理および電子データ移動売渡処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段を有する。
上記構成により、以下その作用を説明する。
著作権が保護された電子データが入出力専用システムからネットワークを介して配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償(または無償)で引き渡すことが可能となる。なお、データ移動売渡として、データ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡がある。このような電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡する場合には、売渡者の創作意欲も高まるなどして、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることが可能となる。
著作権が保護された電子データがネットワークから配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た消費者である保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことが可能となると共に、入出力専用システムを運営する運用者は同じ入出力専用システムを使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販する再販システムを構築することが可能となる。このような再販システムを転売システムに加えることによって、電子データの商取引の普及を促進させることが可能となる。よって、時期を経た中古の電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引方法が構築される。なお、この場合にも、データ移動売渡として、データ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡がある。このような電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡する場合には、売渡者の創作意欲も高まるなどして、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることが可能となる。
運用者が、入出力専用システムを、著作権者から直接得た電子データの商取引を新規な第2の電子データの所定の購入ルートとして運用することで、購入者は専用端末装置または唯一かつ所定のユーザ端末装置を通じて複製を残すことなく入出力専用システムから第2の電子データを移動購入し、かつ運用者は電子データの移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から得ることを可能とする。これにより、電子データ商取引方法が転売および再販だけではなく、所定の正規購入ルートとしての機能も果たすものである。
電子データは、保有者が複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に記録されており、保有者は記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって電子データを入出力専用システムにデータ移動転売することが可能となり、しかも、購入者は、唯一かつ所定の記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって入出力専用システムから複製を残すことなく電子データをデータ移動購入することが可能となる。さらに、電子データを唯一かつ所定の記録媒体に記録するようにすれば、保有者や購入者である消費者は、ユーザ端末装置を持つ必要がなく、専用端末装置が設置された場所にさえ行けば、電子データの授受が簡便に行える。
電子データのデータ移動に伴って、発生する各代替価値の少なくとも1つに対して、その一部が電子データの著作権者に支払われるので、電子データのデータ移動に伴って、常に著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態となる。これによって、単に電子データの転売や再販だけが促進されるのではなく、再販頻度が高く市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。このような市場の競争原理に基づいた事業形態を構築でき、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられるような電子データ商取引方法を得ることも可能となる。
各電子データに対応した各代替価値の一覧のうち、少なくとも1つを表示する表示機能を有するので、保有者や購入者である消費者は電子データの代替価値の一覧を、この表示機能で確認して、納得づくで電子データの商取引を行うことが可能となる。
電子データの移動売渡時に、移動売渡の回数情報を記録し、かつ売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示するので、電子データの移動購入時の評価集計画面を購入者が確認することで、好評の電子データをより確実に得ることが可能になって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することが可能となる。
また、データ移動購入の回数情報(購入回数)に応じて電子データの著作権料が著作権者に入金されるので、市場に出回ってゆく量が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するので、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することが可能となる。
商取引をする電子データの価値を全て直接貨幣価値で判断したり直接処理したりすることが可能となる。
以上のような本発明の電子データ商取引方法に、本発明の電子データ転売システムを容易に適用することが可能になって、電子データの商取引の普及を促進させることが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施形態1〜6について図面を用いて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。図1において、電子データ商取引システム1は、運用者により運用され、光ファイバなどの信号線を使ってネットワーク化された入出力専用システム2を有している。入出力専用システム2は、例えばコンビニエンスストアなどに設置された複数(数十台〜数万台)の専用端末装置21と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベースを持つ電子データ配信サーバ22とで構築されており、専用端末装置21と電子データ配信サーバ22とは光ファイバなどのネットワークを介して互いにデータ交換可能に構成されている。
この専用端末装置21は、ROM211と、RAM212と、表示手段213と、操作手段214と、記録再生手段215と、料金入出手段216と、通信手段217と、これらを制御する制御手段218とを有している。
ROM211は、後述する制御プログラムおよびその関連データ、各種表示画面データなどの各種データを記憶する読み出し専用のデータ記憶手段(可読記録媒体)である。
RAM212は、専用端末装置21の動作時に一時的に、制御プログラムおよびその関連データなどの各種データを記憶するワークメモリである。
表示手段213は、各種表示画面データなどを表示する液晶表示装置やCRT表示装置などで構成されている。
操作手段214は、所望の各種操作指令や選択指令を出力するキースイッチ群やタッチパネルなどで構成されている。
データ記録再生手段215は、ユーザが持ち込んだ記憶媒体としての半導体メモリMに電子データを記録したり、その半導体メモリM内から電子データを読み出したりするものである。
料金入出手段216は、硬貨投入口から投入された硬貨および、紙幣挿入口から挿入された紙幣の合計金額を検出すると共に、合計金額から電子データの購入金額を引き落とした残金や、電子データの転売金(支払金)を受取口に戻すように構成されたものである。
通信手段217は、業務用の専用端末装置21と電子データ配信サーバ22間で光ファイバを介して互いに通信することによりデータ交換可能に構成されている。
制御手段218は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、ROM211内の端末側の制御プログラムに基づいて、専用端末装置21から購入者の半導体メモリMに、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを移動購入するための電子データ移動購入設定処理を行う電子データ移動購入設定処理手段218aと、購入者の半導体メモリMから専用端末装置21側に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動することにより電子データを売り渡すための電子データ移動転売設定処理を行う電子データ移動売渡設定処理手段としての電子データ移動転売設定処理手段218bとして説明する)と、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段218cとを有している。
この端末側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ移動購入設定制御プログラムと、電子データ移動転売設定制御プログラムと、料金決済制御プログラムとを有している。
電子データ移動購入設定処理手段218aは、電子データ移動購入設定制御プログラムに基づいて、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットし、料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出している場合に、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを購入する購入指令と、所望の音楽コンテンツ選択指令とを、通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信するものである。また、電子データ移動購入設定処理手段218aは、電子データ移動購入設定制御プログラムに基づいて、電子データ配信サーバ22側から送信された所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信し、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録してデータ移動購入させるものである。
電子データ移動購入設定制御プログラムは、端末装置としての専用端末装置21から購入者の半導体メモリM(メモリ手段)に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データをデータ移動させる電子データ購入移動動作をコンピュータ(CPU218)に実行させるステップを有している。この電子データ購入移動ステップは、電子データ購入情報の入力処理ステップと、購入電子データの出力処理ステップとを有している。
この電子データ購入情報の入力処理ステップは、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断するセット検出ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを購入する購入指令が入力されたかどうかを判断する購入指示ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを選択する選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出しているかどうかを判断する料金検出ステップと、半導体メモリMがセットされ、所望の音楽コンテンツの購入指示と選択指示が為され、必要な購入金額以上が検出されると、所望の音楽コンテンツの購入指令と選択指令を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する購入情報送信ステップとを順次実行するものである。
購入電子データの出力処理ステップは、電子データ配信サーバ22側から送信された所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信する電子データ受信ステップと、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録する電子データ記録ステップとを順次実行するものである。
電子データ移動転売設定処理手段218bは、電子データ移動転売設定制御プログラムに基づいて、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットし、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、半導体メモリ内の音楽コンテンツなどの電子データを売り渡す電子データ転売指令と、売り渡すべき所望の音楽コンテンツの電子データ選択指令とによって、データ記録再生手段215により購入者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツを検索して抽出(読出)し、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信することにより、所望の音楽コンテンツのデータ移動転売を行うものである。
電子データ移動転売設定制御プログラムは、購入者の半導体メモリM(メモリ手段)から端末装置としての専用端末装置21を通じて入出力専用システム(電子データ配信サーバ22)側に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動させる電子データ転売移動動作をコンピュータ(CPU218)に実行させるステップを有している。
この電子データ転売移動ステップは、購入者の半導体メモリMがデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断するセット検出ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、半導体メモリ内の音楽コンテンツなどの電子データを売り渡す電子データの転売指令が入力されたかどうかを判断する転売指示ステップと、売り渡すべき所望の音楽コンテンツの電子データを選択する選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、データ記録再生手段215により売渡者としての転売者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツを検索して抽出(読出)する電子データ移動読出ステップと、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する転売情報送信ステップとを順次実行するものである。
料金決済手段218cは、料金決済制御プログラムに基づいて、購入された電子データの購入金額や、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内のテーブルから抽出して決定し、購入金額の場合には料金入出手段216の合計金額から引き落とし、また、転売金額の場合には料金入出手段216の合計金額に加算して、その計算金額を受取口から戻すように制御が為されるものである。
この料金決済制御プログラムは、所定の料金テーブルを参照して、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じた料金決済処理動作をコンピュータ(CPU218)に実行させる料金決済ステップを有している。
この料金決済ステップは、購入指令の場合に、購入するべく選択された電子データの購入金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから決定して抽出する購入金額抽出ステップと、料金入出手段216の合計金額から抽出金額を引き落とす計算ステップと、引き落とされた残金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される釣銭返却ステップとを順次実行するものである。なお、料金決済ステップは、抽出金額(購入金額)を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する金額情報送信ステップを有していれば、電子データ配信サーバ22側でも入出金額の管理が可能となる。
また、料金決済ステップは、転売指令の場合に、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して決定する転売金額抽出ステップと、抽出金額が転売金額の場合には料金入出手段216の合計金額に加算する計算ステップと、加算された計算金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される金額出力ステップとを順次実行するものである。なお、料金決済ステップは、抽出金額(転売金額)を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する金額情報送信ステップを有していれば、電子データ配信サーバ22側でも入出金額の管理が可能となる。
次に、電子データ配信サーバ22は、読み出し専用のデータ記憶手段としてのROM221と、ワークメモリ(データ一時記憶手段)としてのRAM222と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース223と、専用端末装置21と電子データ配信サーバ22間におけるデータ交換用の通信手段224と、これらを制御する制御手段225とを有している。
制御手段225は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、ROM221内のサーバ側の制御プログラムに基づいて、データベース223から、購入する所望の電子データを抽出する電子データ抽出処理手段225aと、売り渡された電子データをデータベース223に格納する電子データ格納手段225bとを有している。
このサーバ側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ抽出制御プログラムと、電子データ格納制御プログラムとを有している。
電子データ抽出処理手段225aは、電子データ抽出制御プログラムに基づいて、専用端末装置21からの電子データ購入指令および電子データ選択指令を通信手段224で受信し、これらの電子データ購入指令および電子データ選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信するものである。
この電子データ抽出制御プログラムは、専用端末装置21からの電子データの購入指令および電子データの選択指令を通信手段224で受信し、それが購入情報かどうかを判断する購入検出ステップと、購入情報の場合に、受信した電子データの購入指令および電子データの選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する電子データ抽出ステップと、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信する電子データ送信ステップとを順次実行するものである。
電子データ格納手段225bは、電子データ格納制御プログラムに基づいて、専用端末装置21からの電子データ転売指令および音楽コンテンツなどの電子データを通信手段224で受信し、この電子データ転売指令に基づいて、受信した電子データを、データベース223の所定個所にデータ移動して格納制御するものである。
この電子データ格納制御プログラムは、専用端末装置21からの電子データの転売指令および音楽コンテンツなどの電子データを通信手段224で受信し、それが転売対象情報かどうかを判断する転売検出ステップと、転売対象情報の場合に、受信したその電子データを、データベース223の所定個所にデータ移動して格納制御する格納ステップとを有している。なお、電子データ格納制御プログラムは、受信した購入金額または転売金額をデータベース223の所定個所に格納制御する格納ステップを有していてもよい。この場合には、電子データ配信サーバ22側で一括して入出金額の管理が可能となる。
以上の電子データ移動購入設定処理手段218aおよび電子データ抽出処理手段225aにより電子データ移動購入処理手段が構成されており、電子データ移動購入処理手段は、専用端末装置21を通じて、運用側記憶部(データベース223)からネットワークを介して購入側記憶部(半導体メモリMを含むメモリ手段)に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行うものである。また、電子データ移動転売設定処理手段218bおよび電子データ格納手段225bにより電子データ移動転売処理手段が構成されており、電子データ移動転売処理手段は、専用端末装置21を通じて、転売側記憶部(半導体メモリMを含むメモリ手段)からネットワークを介して運用側記憶部(データベース223)に所望の電子データをデータ移動転売する電子データ移動転売処理を行うものである。
なお、以上のサーバ側の制御プログラムおよび端末側の制御プログラムによって電子データ商取引制御プログラムが構成される。特に、電子データ移動転売設定制御プログラムおよび電子データ格納制御プログラムにより電子データ移動転売制御プログラムが構成され、売渡者の半導体メモリMから専用端末装置21を通じて、この専用端末装置21とネットワークを介して接続された入出力専用システム(電子データ配信サーバ22)側に、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータ(CPU218,225)に実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体(ROM211,221)に記録されている。
また、電子データ移動購入設定制御プログラムのセット検出ステップと、電子データ移動転売設定制御プログラムのセット検出ステップとは共通しており、共通に検出するようにしてもよい。さらに、電子データ移動購入設定制御プログラムの購入指示ステップと、電子データ移動転売設定制御プログラムの転売指示ステップとは、購入指示の有無を検出して購入指示でなければ転売指示と判断するようにしてもよいが、ここでは、購入指示か転売指示か何れの指令が入力されているかを判断している。
以下、電子データ商取引システム1の運用について説明する。
図2は、図1の電子データ商取引システム1の運用状態を模式的に示す図であり、図3および図4は図1の電子データ商取引システム1の動作を示すフローチャート図である。
図2および図3に示すように、著作権が保護された電子データ(例えば音楽コンテンツ)を購入する意欲のある購入者(消費者)は、専用端末装置21が設置されている例えばコンビニエンスストアに半導体メモリMを持って行き、それを専用端末装置21に装着する。
制御手段218は、ステップS1で、購入者の半導体メモリMがデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断する。半導体メモリMがセットされると(YES)、ステップS2で、メニュー画面をROM211から抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
ユーザは、操作手段214を用いて表示手段213の表示画面(メニュー画面)を確認しつつその画面上の各項目から選択する。この選択は、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルなどによって行われる。これによって、制御手段218は、ステップS3で購入処理か転売処理かの何れかの項目が選択されたかを判断し、購入処理が選択された場合に、所望の音楽コンテンツを購入するための購入指令を発生させる。さらに、制御手段218は、ステップS4で操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツが選択されたかどうかを判断し、所望の音楽コンテンツを選択する選択指令を発生させる。
さらに、制御手段218は、ステップS5で、購入するべく選択された電子データの購入金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
自分の望む電子データBに対する第3の代替価値として、専用端末装置21に1つの電子データ当たりの購入金B(音楽コンテンツの場合は1曲当たり例えば500円)を料金入出力手段216を介して支払う。
このとき、制御手段218は、ステップS6で料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出しているかどうかを判断する。さらに、制御手段218は、ステップS7で、料金入出手段216の合計金額からステップS5の抽出金額を引き落とす計算をし、その引き落とされた計算金額(つり銭)を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される。
さらに、制御手段218は、ステップS8で、所望の音楽コンテンツの購入指令と選択情報を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する。なお、このとき同時に、抽出金額(購入金額)を送信してもよい。
一方、電子データ配信サーバ22側では、図2および図4に示すように、まず、制御手段225は、ステップS9で、受信情報が購入指令か転売指令かを判断し、購入指令の場合に、ステップS10で、受信した購入指令および選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する。
次に、制御手段225は、ステップS11で、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信する。
再び、専用端末装置21側に動作を戻して、制御手段218は、ステップS12で、電子データ配信サーバ22側から送信されてきた所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信し、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録する。このようにして、専用端末装置21から所望の電子データBを移動購入する。
この場合、電子データ商取引システム1は、光ファイバを使ったネットワークであるので、例えば3Mビット/秒にて入出力専用システム2を介してデータ転送されて、電子データBは半導体メモリMに記録される。したがって、購入者は所望の電子データBを自分の購入品として自らの半導体プレーヤなどで楽しむことができる。購入者が専用端末装置21に対して支払った購入金Bは、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金Bの一部を設置者に、他の一部を電子データBの提供者である著作権者に還元する。
ここまでの運用形態は、図18の第1の従来例とほぼ同じであり、電子データBの正規の購入ルートと言える。図2〜図4の電子データ商取引システム1における本発明の特徴部分に関わる運用について以下に詳細に説明する。
上記のような正規の購入ルートから著作権が保護された電子データBを購入した購入者は、半導体メモリMに記録された電子データBの保有者となる。消費者である保有者は自分の購入品として、例えば音楽コンテンツである電子データBを再生して所望の音楽を楽しむことができる。
ここで、電子データBを購入した後、例えば2年経過した中古の音楽コンテンツを電子データAとすると、保有者が電子データAを自分で保有しておく必要が無く不要と判断した場合に、保有者は、専用端末装置21の設置されているコンビニエンスストアなどに半導体メモリMを持って行き、それを専用端末装置21に装着する。
図2および図3に示すように、まず、制御手段218は、ステップS1で半導体メモリMのセットの有無が判断され、ステップS2でメニュー画面を表示する。ユーザは、このメニュー画面を確認しつつ、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルなどによって画面上の項目から選択する。制御手段218は、ステップS3で転売処理が選択されたことを判断すると、電子データの転売指令を発生させる。
次に、制御手段218は、ステップS13で操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、売り渡すべき所望の音楽コンテンツが選択されたかどうかを判断し、所望の音楽コンテンツが選択された場合にその選択指令を発生させる。
さらに、制御手段218は、ステップS14で、その選択指令に基づいて、データ記録再生手段215により転売者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツの電子データを検索して抽出(読出)する。
また、制御手段218は、ステップS15で、その選択指令に基づいて、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
さらに、制御手段218は、ステップS16で、料金入出手段216の合計金額に抽出金額(転売金額)を加算して支払い金額を計算し、この計算金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される。
さらに、制御手段218は、ステップS17で、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する。
電子データ配信サーバ22側では、図2および図4に示すように、制御手段225は、ステップS9で購入指令か転売指令かを判断し、転売指令の場合に、ステップS18で転売指令に基づいて、受信した電子データをデータベース223の所定個所にデータ移動して格納する。
以上のように、専用端末装置21において、引き渡しを望む場合には、自分の持つ電子データAに関する検索を行い、保有者は電子データAの複製を持つことなく、専用端末装置21を通じて、入出力専用システム2の電子データ配信サーバ22のデータベース223に電子データAをデータ移動させる。この電子データAに対する第1の代替価値として、転売者は、一電子データ(例えば1曲)当たりの支払金の一部(音楽コンテンツの場合は1曲当たり例えば100円)を専用端末装置21から受け取る。支払金の一部は運用者から転売者への支払いとなるが、運用者は支払金の他の一部を電子データAの元来の提供者である著作権者にも還元する。
即ち、電子データ商取引システム1は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データAを保有者から運用者に有償で引き渡すことができるものである。
一方、購入者からすると、本実施形態1で述べたように、図1の電子データ商取引システム1を正規の購入ルートとして著作権が保護された電子データBを購入するルートとは別に、保有者が、入出力専用システム2を通じて電子データ配信サーバ22のデータベース313に移動した電子データA(電子データBの中古データ)も購入の対象となる。即ち、消費者である購入者が、タイムリーではない電子データA(例えば最新でなく、大きく時間経過した音楽コンテンツなど)であっても購入意欲がある場合には、購入者は、専用端末装置21が設置されているコンビニエンスストアなどに自らの半導体メモリMを持っていき、それを専用端末装置21に装着する。専用端末装置21で選択して検索した自分の望む電子データAに対して第2の代替価値として、専用端末装置21に1つの電子データ(音楽コンテンツの場合は1曲)当たり例えば300円前後の購入金Aを専用端末装置21に支払って、入出力専用システム2を通じて電子データ配信サーバ22のデータベース313から電子データAを移動購入する。この購入金Aは前述の購入金Bよりも安価に設定されている。即ち、電子データ商取引システム1は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを運用者が購入者(消費者)に対して再販することのできるものである。
したがって、図1〜図4の本実施形態1によれば、コンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置21までユーザが赴いて、音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりすることができる。この場合、一定時期を経た中古の電子データAの購入価格は、新規に移動購入した電子データBより安価であってもよいという市場意識に基づき、新規な電子データBの市場に、一定時期を経た中古の電子データAをもに加えることにより、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態を構築することができる。
(実施形態2)
上記実施形態1では、コンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置21までユーザが赴いて、音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりする場合であったが、本実施形態2では、インターネットに接続可能とされるユーザ端末装置としてのパソコンから音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりする場合である。
図5は、本発明の実施形態2における電子データ商取引システムの他の一例を示す構成図である。図5において、電子データ商取引システム3は、運用者により運用され、インターネットを使ってネットワーク化された入出力専用システム4を有している。即ち、運用者はインターネットで構築しているネットワークにより、入出力専用システム4を電子データ商取引システム3として構築している。したがって、入出力専用システム4はユーザ端末装置としての無数のパソコン41や他のコンピュータに接続されている。
入出力専用システム4は、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース423を持つ電子データ配信サーバ42を有しており、パソコン41と電子データ配信サーバ42とはインターネットを介して互いにデータ交換可能に接続されている。即ち、入出力専用システム4は、消費者である購入者の要求に応じて、インターネットで構築しているネットワークにより購入者が電子データを自分のパソコン41にダウンロードできるシステムである。電子データA,Bが音楽コンテンツの場合には、電子配信端末装置(ユーザ端末装置としてのパソコン41)を用いたEMD(電子音楽配信)と位置づけることができる。
パソコン41は、記憶手段としてのハードディスク411と、表示手段412と、キーボードやマウスなどの操作手段413と、電子データ配信サーバ42とのデータ通信を行う通信手段414と、これらを制御すると共にインターネット接続制御を可能とする制御手段415とを有している。
次に、電子データ配信サーバ42は、読み出し専用のデータ記憶手段としてのROM421と、ワークメモリ(データ一時記憶手段)としてのRAM422と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース423と、パソコン41とのデータ通信を行う通信手段424と、これらを制御する制御手段425とを有している。
制御手段425は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、制御プログラムに基づいて、パソコン41側からの操作指令によって、電子データ配信サーバ42側から電子データの移動購入設定処理を行う電子データ移動購入設定処理手段425aと、電子データ移動購入の設定処理によって、購入する所望の電子データを抽出する電子データ抽出処理手段425bと、パソコン41側からの操作指令によって、電子データ配信サーバ42側から電子データ移動転売設定処理を行う電子データ移動売渡設定処理手段としての電子データ移動転売設定処理手段425cと、電子データ移動転売の設定処理によって、転売する所望の電子データをデータ移動して格納する電子データ格納手段425dと、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段425eとを有している。
このサーバ側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ移動購入制御プログラムと、電子データ移動転売制御プログラムと、料金決済制御プログラムを有している。
電子データ移動購入設定処理手段425aは、電子データ移動購入制御プログラムに基づいて、操作手段413から所望の音楽コンテンツを購入する購入指令と、所望の音楽コンテンツを検索して選択する選択指令とを、通信手段414からインターネットを介して電子データ配信サーバ42側で設定し、また、電子データ配信サーバ42側からインターネットを介して、送信された所望の電子データをハードディスク411に移動購入するための電子データ移動購入設定処理を行うものである。
電子データ抽出処理手段425bは、電子データ移動購入制御プログラムに基づいて、パソコン41側からの電子データ購入指令および電子データ選択指令の設定に基づいて、データベース423から、購入する例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した所望の電子データを、その購入指令および選択指令を設定した購入者のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して送信するものである。
この電子データ移動購入制御プログラムは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツを購入する購入指令が入力されたかどうかを判断する購入指示ステップと、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、これらの購入指令および選択指令に基づいて、データベース423から、購入する例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する電子データ抽出ステップと、その抽出した所望の電子データを、その購入指令および選択指令を入力した購入者のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して送信する電子データ送信ステップとを順次実行するものである。
電子データ移動転売設定処理手段425cは、電子データ移動転売制御プログラムに基づいて、操作手段413による選択指令によってハードディスク411に記録された各電子データから所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した電子データを通信手段414からインターネットを介して電子データ配信サーバ42に送信することにより電子データ移動転売設定処理を行うものである。
電子データ格納手段425dは、電子データ移動転売制御プログラムに基づいて、購入者のパソコン41から電子データ転売指令を設定することによって、パソコン41の通信手段414からインターネットを介して送信された音楽コンテンツなどの電子データを通信手段424で受信し、受信した所望の電子データを、データベース423の所定個所にデータ移動して格納制御するものである。
この電子データ移動転売制御プログラムは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツを転売する転売指令が入力されたかどうかを判断する転売指示ステップと、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、パソコン41側から送信されてきた転売対象の電子データをデータベース423の所定個所にデータ移動して格納制御する格納ステップとを順次実行するものである。即ち、上記実施形態1と同様に、電子データ移動転売設定制御プログラムおよび電子データ格納制御プログラムにより電子データ移動転売制御プログラムが構成されており、売渡者の半導体メモリMからパソコン41を通じて、このパソコン41とネットワーク(インターネット)を介して接続された入出力専用システム(電子データ配信サーバ42)側に、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータ(CPU425)に実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体(ROM421)に記録されている。
料金決済手段425eは、料金決済制御プログラムに基づいて、購入された電子データの購入金額や、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブルから抽出して決定するものである。
この料金決済制御プログラムは、購入指令に基づいて、購入された電子データの購入金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する購入金額抽出ステップと、転売指令に基づいて、売り渡された電子データの転売金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する転売金額抽出ステップとを有している。
以上の電子データ移動購入設定処理手段425aおよび電子データ抽出処理手段425bにより電子データ移動購入処理手段が構成されており、電子データ移動購入処理手段は、パソコン41を通じて、運用側記憶部(データベース423)からネットワークを介して購入側記憶部(ハードディスク411)に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行うものである。また、電子データ移動転売設定処理手段425cおよび電子データ格納手段425dにより電子データ移動転売処理手段が構成されており、電子データ移動転売処理手段は、パソコン41を通じて、転売側記憶部(ハードディスク411)からネットワークを介して運用側記憶部(データベース423)に所望の電子データをデータ移動転売する電子データ移動転売処理を行うものである。
以下、電子データ商取引システム3の運用について説明する。
図6は、図5の電子データ商取引システム3の運用状態を模式的に示す図であり、図7は図5の電子データ商取引システム3の動作を示すフローチャート図である。
図6および図7に示すように、著作権が保護された電子データ(例えば音楽コンテンツ)を購入する意欲のある購入者(消費者)は、自らのパソコン41Bをインターネット(ネットワーク2)に接続し、インターネットを介して、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42は、パソコン41Bとの間で相互認証を行ない、正しく認証できれば、パソコン41Bから入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続して、パソコン41Bから電子データ配信サーバ42が制御可能となる。
まず、ステップS21で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41B側の表示画面上にメニュー画面を表示するために、パソコン41Bからの操作指令に基づいて、電子データ商取引用のメニュー画面データをパソコン41B側に送信する。
次に、ユーザはメニュー画面を確認しつつ電子データの購入か転売かを選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側からインターネットを介して電子データ配信サーバ42側に入力される。ステップS22で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41Bから電子データの購入指示があったかどうかを判断する。
さらに、ユーザはパソコン41Bから電子データ配信サーバ42に対して自分の望む電子データB(例えば音楽コンテンツ)を要求する。つまり、ユーザが所望の音楽コンテンツの選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に入力されることで、ステップS23で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令があったかどうかを判断する。
以上のように、上記要求(購入指令および選択指令)を受けて、ステップS24で、電子データ抽出処理手段425bは、これらの購入指令および選択指令に基づいて、データベース423から、所望の音楽コンテンツを検索して抽出する。
ステップS25で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した所望の電子データBを暗号化して、その購入指令および選択指令を入力した購入者側のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して配信する。
また、ステップS26で、料金決済手段425eは、購入指令の場合、購入された電子データの購入金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する。
ステップS27で、電子データ配信サーバ42は、パソコン41B側の表示画面上に、その抽出した購入金額を表示するために、その電子データの購入金額データをパソコン41B側に送信する。
また、ステップS28で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した購入金額データをデータベース423の所定個所に管理用に格納する。
以上の所望の電子データBの配信により、電子データBはパソコン41Bのハードディスク411に蓄積されて移動購入されるが、電子データBはパソコン41Bで暗号を解読されて再生することが可能となる。
購入者は、電子データBに対して第3の代替価値として、1つの電子データ当たりの購入金B(音楽コンテンツの場合は1曲あたり例えば500円)を支払って、入出力専用システム4から電子データBを移動購入する。
さらに、購入者は、所望の電子データBを自分の購入品として自らのパソコン41Bや携帯端末などで楽しむことができる。入出力専用システム4に対して支払った購入金Bは、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金Bの一部を電子データBの提供者である著作権者に還元する。
ここまでの運用形態は、図19で示した第2の従来例の形態とほぼ同じであり、電子データBの正規の購入ルートと言える。図5の電子データ商取引システム3における本発明の特徴部分に関わる運用について、以下、更に詳細に説明する。
上記のような正規の購入ルートから著作権が保護された電子データBを購入した購入者は、自らのパソコン41Bのハードディスク411に記録された電子データBの保有者となる。消費者である保有者は自分の購入品として、例えば音楽コンテンツである電子データを楽しむことができる。
ここで、保有者の持つ電子データBが購入後2年経過した中古の音楽コンテンツなどの電子データAとすると、保有者が電子データAを自分で保有しておく必要が無く不要と判断した場合に、消費者である保有者は、自らのパソコン41Aをインターネット(ネットワーク)を通じて、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42は、パソコン41Bとの間で相互認証を行ない、正しく認証できれば、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続して、パソコン41Bから電子データ配信サーバ42が制御可能となる。
前述したように、まず、ステップS21で、パソコン41Bからの操作指令に基づいて、電子データ配信サーバ42からパソコン41B側にインターネットを介してメニュー画面データを送信する。次に、ユーザはメニュー画面を確認しつつ「電子データ転売」を選択すると、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に入力される。ステップS22で、電子データ移動転売設定処理手段425cは、パソコン41Bから電子データの転売指示があったかどうかを判断する。
さらに、パソコン41A側から電子データ配信サーバ42に自分の持つ電子データAに関する情報検索指示を行う。即ち、電子データ移動転売設定処理手段425cは、この情報検索指示を受けて、電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブル情報をパソコン41B側に送信する。パソコン41B側の表示画面では、送信されたテーブル情報が表示され、そのテーブル情報からユーザが自分の望む電子データA(例えば音楽コンテンツ)を選択する。つまり、ユーザが所望の音楽コンテンツの選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に送信される。ステップS29では、電子データ移動転売設定処理手段425cは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令があったかどうかを判断する。
ステップS30で、パソコン41側から送信されてきた転売対象の電子データをデータベース423の所定個所にデータ移動して格納する。
また、ステップS31で、料金決済手段425eは、転売指令の場合、転売された電子データの転売金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブルから検索して抽出する。
ステップS32で、電子データ配信サーバ42は、パソコン41B側の表示画面上に、その抽出した転売金額を表示するために、その電子データの転売金額データをパソコン41B側に送信する。
また、ステップS33で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した転売金額データをデータベース423の所定個所に管理用に格納する。
以上のようにして、電子データ配信サーバ42において、パソコン41A側から自分の持つ電子データAに関する検索を行い、電子データの引き渡しを望む場合には、保有者は電子データAの複製を持つことなく、パソコン41Aからネットワーク(インターネット)を通じて入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に電子データAを移動させる。
この電子データAの第1の代替価値として、保有者は1つの電子データ当たりの支払金の一部(音楽コンテンツの場合は1曲あたり例えば100円)を受け取ることができる。支払金は運用者から保有者への支払いとなるが、運用者は支払金の他の一部を電子データAの元来の提供者である著作権者にも還元する。即ち、電子データ商取引システム3は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを保有者から運用者に有償で引き渡すことのできるものである。
一方、購入者からすると、図5の電子データ商取引システム3を正規の購入ルートとして著作権が保護された電子データBを購入するルートとは別に、保有者が入出力専用システム4に移動した電子データAも購入の対象となる。即ち、消費者である購入者が、タイムリーではない電子データ(例えば最新でなく、大きく時間経過した中古の音楽コンテンツなど)であっても購入する意欲がある場合には、購入者は、自らのパソコン41Bをインターネット(ネットワーク)を通じて、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続し、電子データ配信サーバ42で検索した自分の望む電子データAに対して第2の代替価値として、電子データ配信サーバ42に1つの電子データ(音楽コンテンツの場合は1曲)当たり例えば300円前後の購入金Aを支払って、電子データ配信サーバ42から電子データAを移動購入する。購入金Aは前述の購入金Bよりも安価に設定されている。即ち、電子データ商取引システム3は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを運用者が購入者(消費者)に対して再販することのできるものである。
したがって、図5〜図7の本実施形態2によれば、インターネットに接続可能とされるユーザ端末装置としてのパソコン41から音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりすることができる。この場合、一定時期を経た中古の電子データAの購入価格は、新規に移動購入した電子データBより安価であってもよいという市場意識に基づき、新規な電子データBの市場に、一定時期を経た中古の電子データAをもに加えることにより、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態を構築することができる。
(実施形態3)
本実施形態3では、移動購入および移動転売する具体的な各電子データ一覧およびその各代替価値一覧表の表示画面を画面上に表示し、それを確認しつつ電子データの商取引を行う場合である。
図8は、入出力専用システムに接続した際の図1の専用端末装置21または図5のパソコン41における表示画面図である。なお、図8の一覧表の第1行目は本実施形態3の説明のために記載するものであり、本表示画面としては図8の一覧表の2行目以降が表示されるものとする。
図8において、電子データが音楽コンテンツの場合、「アーティスト」による「音楽コンテンツ」の一覧が存在する。これらは、上記実施形態1,2では著作権者および電子データで説明している。この「音楽コンテンツ」に対応した「価格1」は、所謂、新譜の電子データ(音楽コンテンツ)を購入者が購入する際に運用者が得る金額であり、上記実施形態1,2では、購入金B(電子データに対する第3の代替価値)に相当する。「著作権料1」は「価格1」の中で、著作権者に還元される金額を示している。
また、「音楽コンテンツ」に対応した「価格3」は、保有者が不要と判断した電子データ(音楽コンテンツ)を入出力専用システム2,4に引き渡すときに、運用者から得ることのできる金額であり、この金額は、上記実施形態1,2では、支払金の一部(電子データに対する第1の代替価値)に相当する。「著作権料3」は支払金の残る一部であり、著作権者に還元される金額を示している。
さらに、「音楽コンテンツ」に対応した「価格2」は、例えば保有者が購入後例えば2年間経過した中古の電子データ(音楽コンテンツ)を入出力専用システム2,4に「価格3」で引き渡し、運用者が再販するときに、購入者から運用者が得る金額であり、上記実施形態1,2では、購入金A(電子データに対する第2の代替価値)に相当する。「著作権料2」は「価格2」の中で、著作権者に還元される金額を示している。
このように、専用端末装置21または、ユーザ端末装置であるパソコン41に、移動する各電子データ一覧とともに授受される各代替価値一覧、または著作権者が得ることのできる各代替価値の一部の一覧のうち、少なくとも何れかが表示されることにより、保有者や購入者である消費者が電子データの代替価値を表示画面上で確認した上で、納得して電子データの商取引をすることができるようになっている。
ここでは、アーティストA,B,C・・において、価格1,2,3の金額が異なっている。これは、アーティストAに比べて、アーティストBの音楽コンテンツの再販価値は低く、アーティストCの音楽コンテンツの再販価値は高いことを示している。特に、アーティストCの場合に、価格2が存在しないことは、再販できる音楽コンテンツが入出力専用システム2,4に存在しないことを示すものである。
以上により、本実施形態3によれば、再販が促進される毎に著作権が認められて著作権者にも代替価値が還元される上記実施形態1,2の電子データ商取引システム1,3において、図8に示すような表示画面の表示機能により、以下のような効果が促進されるものである。つまり、電子データの再販や転売だけが取り引きされて促進されるのではなく、再販の頻度が高く、言い換えれば、市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。これは市場の競争原理に基づいた事業形態であるとともに、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる。
(実施形態4)
本実施形態4では、電子データと共に「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」をデータ移動させることにより、移動元での電子データの複製を不可とする場合である。
図9は、本発明の実施形態4における電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。なお、本発明の実施形態4は、半導体メモリMと電子データA,Bが存在した実施形態1や、ハードディスク411と電子データA,Bが存在した実施形態2に適用することができるものである。
図9において、著作権が保護された電子データでは、移動元での電子データの複製を不可とするべく、電子データが「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」を記録保有している。また、記録媒体が介在するシステム(実施形態1)では、移動元での電子データの複製を不可とするべく、例えば記録媒体である半導体メモリは「メディアID」や「メディア固有鍵」を記録保有している。
上記実施形態1,2で説明したように、著作権が保護された電子データを入出力専用システム2,4との間でデータ移動を行うときには、電子データのコンテンツと共に、少なくとも「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」を移動させるものである。これにより、移動元での電子データの複製は不可となって、上記実施形態1,2における電子データ商取引システム1,3が成立することになる。
(実施形態5)
上記実施形態1〜4では、電子データを売渡する場合、電子データの保有者は転売者としたが、本実施形態5では、電子データの保有者を著作権者とする場合である。なお、以下、これらの転売者および、電子データの保有者である著作権者を含めて売渡者と表現する。したがって、電子データの保有者と著作権者とが同一人であり、保有者の保有する電子データは、保有者自らが作成したオリジナルな電子データである場合を含んでいる。
本実施形態5は、一般の市場ユーザ(保有者)が、自分で作成したオリジナルな電子データ(例えば音楽コンテンツの他に、イラストや写真などの映像やプログラムなど)を販売およびそれの転売をも行うことができるように、図10の電子データ商取引システム11(電子データ移動売渡設定手段218Bを含む)および図11の電子データ商取引システム31(電子データ移動売渡設定手段425Cを含む)として構成することができる。なお、図1および図5の構成部材と同様の構成部材には同一の符号を付してその説明を省略する。即ち、ここでの売渡者は上記実施形態1〜4の転売者に、ここでのデータ移動売渡は上記実施形態1〜4のデータ移動転売に対応すると共に、図10の電子データ移動売渡設定手段218Bは図1の電子データ移動転売設定手段218bに、図11の電子データ移動売渡設定手段425Cは図5の電子データ移動転売設定手段425cに対応している。
入出力専用システム(電子データ配信サーバ)に移動売渡をする際に、代替価値の流れは、次の3通り存在する。その第1は、保有者が運用者から代替価値を得る場合、その第2は、運用者が保有者から代替価値を得る場合、その第3は、保有者の得る代替価値は無償である場合である。この保有者が得る代替価値が無償である場合とは、例えば保有者が自ら作成したイラストが良くできている場合に、それを市場に広めたいという保有者(著作権者)の自己顕示欲により無償にて運用者側の電子データ配信サーバに登録したいという申し出があった場合である。この場合には、上記実施形態1,2で転売者が電子データを転売するときと同様に操作をすればよいが、この場合の代替価値はゼロとなる。特別に登録された人には著作権料が支払われるが、特別に登録されていない人には著作権料が支払われないようにすることもできる。それの購入者は、運用者の判断に応じて電子データが有償であってもよいし無償であってもよい。電子データが有償であれば運用者にその料金が入ることになる。
このような場合であっても、上記実施形態1〜4と同様に、電子データの商取引の普及を大幅に促進することができるという効果を奏する。
なお、本実施形態5の場合にも、運用者が保有者(売渡者即ち著作権者)の作成した電子データに、著作権を保護する処理(実施形態4の処理など)を施しておいてもよい。
(実施形態6)
上記実施形態1〜5では、移動売渡および移動購入された電子データに関する金額情報(処理年月日などの属性を含む)がサーバ側に項目毎に集計されて登録管理される場合であるが、本実施形態6では、金額情報と共に、または金額情報とは別に、電子データが移動売渡および移動購入された履歴情報(処理年月日の他に購入回数および評価集計情報(売渡回数および評価情報)などの属性を含む)が電子データ自体に保持されており、電子データの移動と共に履歴情報もデータ移動する場合である。
本実施形態6について簡単に説明すると、所定の記憶部に、電子データの移動売渡および移動購入の回数情報(購入回数および売渡回数)を記録すると共に、電子データの移動売渡時に売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、購入者による電子データの移動購入時に、回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示することにより、より確実によりよい電子データを得ることができるものである。以下、詳細に説明する。
ユーザ(売渡者)が所有する例えば「音楽データ」について、例えば専用端末装置の表示画面(評価情報が段階的に項目列挙されている画面など)を確認しつつ、それを用いて何らかの評価を行う場合には、電子データを移動売渡している間に、専用端末装置の表示画面(項目選択手段が例えばタッチパネル)上に評価選択画面(例えば図12)を表示させる。表示画面がタッチパネルの場合には、図12の評価選択画面の各評価項目のうち所望の評価項目に指先でタッチ(パソコンの場合には、カーソル移動とマウスによるクリック)することにより、段階的な各評価項目の何れかを選択することが可能である。この選択された評価項目は履歴情報としてその電子データと共に、専用端末装置(またはパソコン)から電子データ配信サーバに転送され、電子データ配信サーバ側の所定の記憶部にて履歴情報(選択評価項目を含む)が電子データと共に登録されるようになっている。
運用者側の電子データ配信サーバでは、履歴情報が例えば以下のように集計される。図12の評価選択画面にも示されているように、電子データを売るときの評価が上側の項目から10点・5点・0点・−5点・−10点の順に各項目毎に点数で表示されており、この点数による重み付け平均値を計算手段(図示せず)にて算出する。また、一回売り渡される毎に履歴情報の売渡回数として回数=1がカウントされる。図13に示す評価集計画面(集計結果画面)の場合には、売り渡される回数が14回で、重み付け平均値が4.6点(=65点/14)となっている。
なお、以上では、電子データを売渡する際の表示画面として、専用端末装置の表示画面上に図12に示すような評価選択画面を表示するようにしたが、これに限らず、電子データを売渡する際の表示画面として、図14(選択操作がパソコンのカーソル移動とマウスによるクリックの場合)および図15(選択操作が専用端末装置のようなタッチパネルの場合)に示すように、図12に示すような評価選択画面の他に、その集計結果(図13の評価集計画面参照)および、評価項目別の頻度を示すグラフ(評価状態)などもリアルタイムに一括表示するようにしてもよい。この場合、評価選択入力時にリアルタイムに集計結果およびそのグラフが表示され得る。
次に、所望の電子データが移動購入される際に、その履歴情報として、移動購入年月日(処理年月日)の他に移動購入回数を、電子データ自体(フォーマットに電子データと履歴データさらには金額データを記憶させておく)に保存可能であり、電子データの売渡時の評価集計情報(売渡回数および評価情報)を専用端末装置やユーザ端末装置(パソコン)側の表示画面上に表示させ、電子データを購入するユーザ(購入者)がそれを確認できるようにするものである。
このように、電子データ配信サーバ側の記憶部に、上記したように、画面表示可能な評価集計情報が所定のフォーマットにて電子データと共に登録されていれば、その電子データを購入する際には、履歴情報として、評価選択画面と共にまたは、評価選択画面とは別にその集計結果およびグラフからなる評価集計画面が表示画面上に表示される。その履歴評価情報(評価集計画面)が客観的な情報となり、購入者は、電子データの評価状態を確認しつつ、その電子データを購入するか否かの判断材料にすればよい。
次に、別の事例について説明する。ユーザ(売渡者)が例えばイラスト集(売渡者が作成)などの「静止画集」を例えばユーザ端末装置の表示画面上にて確認しつつ、それに対して評価を行う場合には、電子データを移動(売渡)している間に、ユーザ端末装置(パソコン)の表示画面上に評価選択画面(例えば図16)が表示される。ユーザ(売渡者)は評価画面上でカーソルを移動させて項目「○」を選択して「●」と変化させることで各評価項目を順次選択することができる。その履歴情報は電子データ配信サーバ側に登録されると共に順次集計される。その集計結果が所定のグラフとしてリアルタイムに例えば図16の下方中央部に表示される。
具体的には、運用者側の電子データ配信サーバでは、例えば22回の売渡があったとし、肯定数(そう思う)/回答数から例えば図17の事例(評価集計画面)のようになる。なお、ユーザが電子データをそれの売渡時に評価するならば、図17の第6番目の評価項目「作品を保有したい」が存在すると、辻褄が合わないが、最初の購入時の評価にまで拡張した場合には、第6番目の評価項目も問題がない。この場合にも、購入者は、電子データの評価状態を確認しつつ、その電子データを購入するか否かの判断材料にすればよい。
したがって、本実施形態6によれば、著作権者には評価状態(売渡回数とその評価情報)および購入回数に応じて電子データの著作権料が入金されるので、市場に出回ってゆく量(売渡回数と購入回数)が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するので、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することができるという効果を奏する。
なお、本実施形態6では、所定のフォマットを用いて電子データと共に履歴情報(評価集計情報を含む)を記憶させるように構成したが、これに限らず、電子データと履歴情報とをリンクさせて登録しておいてもよく、特定の電子データが購入される際にその特定の電子データにリンクした履歴情報を検索して抽出し、その抽出した履歴情報を画面表示するようにしてもよい。この履歴情報の画面を売渡者または購入者が見ることによって、売渡者であれば売渡時の評価を選択入力可能であり、購入者であれば電子データの購入判断の格好の材料にすることができる。
以上のように、上記実施形態1,2,5によれば、著作権が保護された電子データがネットワーク・衛星などから配信される無形形態である場合に、この電子データを所定の購入ルートの正規価格で得た保有者(消費者)において、電子データが不要となった場合に、入出力専用システム2,4に有償で引き渡すことができる。また、入出力専用システム2,4を運営する運用者は同じ入出力専用システム2,4を使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販することができる再販システムを構築することができる。即ち、一定の時期を経た中古の電子データの購入価格は、より安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引システム1,3,11,31を得ることができる。
また、電子データのデータ移動に伴って、常に、著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態では、単に、電子データの購入、売渡や転売(再販)だけが促進されるのではなく、電子データの購入、売渡や再販が促進される毎に著作権が認められて著作権者にも代替価値が還元されるので、購入、売渡や再販頻度が高くて市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。これにより、市場の競争原理に基づいた事業形態を構築できて、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる有利な電子データ商取引システム1,3,11,31を得ることができる。
なお、上記実施形態1,2,5では、所望の音楽コンテンツの配信手段を、光ファイバやインターネットによるネットワークで構築したが、これに限らず、衛星からハードディスクを持つ専用端末装置に所望の音楽コンテンツが配信されるシステムや、ネットワークを構築せずに専用端末装置が光ディスク(ROM形態)のジュークボックスであるようなシステムであってもよい。
また、上記実施形態1,2,5では、購入者や売渡者(または転売者)側の記録媒体を半導体メモリやハードディスクとしたが、これに限らず、ミニディスク(MD)や他の記録型光ディスクなどであってもよい。また、上記実施形態1〜6では、電子データを音楽コンテンツなどとしたが、これに限らず、パソコン用ソフトに代表されるあらゆる電子データであってもよい。特に、音楽コンテンツをMDに記録する場合には、コンテンツ符号化方式が「ATRAC」方式であり、半導体メモリに記録する場合には、「MP3」方式などのオーディオ符号化方式となる。以上のもの以外の各種組み合わせケースによるバリエーションが可能である。
さらに、上記実施形態1,2,5では、前述したが、パソコン41の相互認証方式や音楽コンテンツの暗号化方式などの著作権保護手段(上記実施形態4の処理)が存在している。
さらに、上記実施形態2では、パソコン41のハードディスク411へのデータ移動またはハードディスク411からのデータ移動について説明したが、これに限らず、ハードディスク411に代えて、パソコン41に着脱自在な記録媒体へのデータ移動または記録媒体からのデータ移動であってもよい。
なお、データ移動転売に伴う第1の代替価値の一部を運用者から転売者に支払う場合など、支払については種々の方法が考えられ、例えばサーバ側にて代替価値を各種項目毎に集計しておき、その集計結果に基づいて、運用者、著作権者、購入者および売渡者(転売者を含む)に対する支払いを別途行ってもよいが、運用者、著作権者、購入者および売渡者と、銀行とをリンクさせておき、IDを入力するとクレジット処理などが為されて銀行引き落としまたは、銀行入金が為されるように、ホームバンキングやNETバンキングとすれば、自動的に料金の支払いを行うこともできる。
以上のように、本発明の効果を整理すれば、次の(1)〜(10)のようになる。
(1)著作権が保護された電子データが入出力専用システムからネットワークを介して配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことができる。このような転売システムによって、電子データの商取引の普及を促進させることができる。
(2)著作権が保護された電子データがネットワークから配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た消費者である保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことができると共に、入出力専用システムを運営する運用者は同じ入出力専用システムを使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販する再販システムを構築することができる。このように、再販システムを転売システムに加えることによって、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることができる。よって、時期を経た中古の電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引方法を構築することができる。
(3)運用者が、入出力専用システムを、著作権者から直接得た電子データの商取引を新規な第2の電子データの所定の購入ルートとして運用することにより、購入者は専用端末装置または唯一かつ所定のユーザ端末装置を通じて複製を残すことなく入出力専用システムから第2の電子データを移動購入することができると共に、運用者は電子データの移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から得ることができる。これによって、この電子データの商取引が転売および再販だけではなく、所定の正規購入ルートとしての機能も果たすことができる。
(4)データ移動売渡として、このようなデータ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡することができるため、電子データの商取引の意欲が向上して電子データの商取引の普及をいっそう促進させることができる。
(5)電子データは、保有者が複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に記録されており、保有者は記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって電子データを入出力専用システムにデータ移動転売することができる。また、購入者は、唯一かつ所定の記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって入出力専用システムから複製を残すことなく電子データをデータ移動購入することができる。さらに、電子データを唯一かつ所定の記録媒体に記録するようにすれば、保有者や購入者である消費者は、ユーザ端末装置を持つ必要がなく、専用端末装置が設置された場所にさえ行けば、電子データの授受が簡便に行うことができる。
(6)電子データのデータ移動に伴って、発生する各代替価値の少なくとも1つに対して、その一部が電子データの著作権者に与えられるため、電子データのデータ移動に伴って、常に著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態とすることができる。これによって、単に電子データの転売や再販だけが促進されるのではなく、再販頻度が高く市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなり、よって、市場の競争原理に基づいた事業形態を構築でき、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる電子データ商取引方法を得ることができる。
(7)各電子データに対応した各代替価値の一覧のうち、少なくとも1つを表示する表示機能を有するため、保有者や購入者である消費者は電子データの代替価値の一覧を、この表示機能で確認して、納得して電子データの商取引をすることができる。
(8)電子データの移動売渡時に、移動売渡の回数情報を記録し、かつ売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に回数情報および評価情報に基づく電子データの評価画面を表示するため、電子データの移動購入時の評価画面を購入者が確認することができ、好評の電子データをより確実に得ることができて、電子データの商取引の普及を大幅に促進させることができる。また、データ移動購入の回数情報である購入回数に応じて電子データの著作権料が著作権者に入金されるため、市場に出回ってゆく量が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するため、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進させることができる。
(9)商取引をする電子データの価値を全て貨幣価値で直接判断したり直接処理したりすることができる。
(10)上記本発明の電子データ商取引方法に、本発明の電子データ商取引システムを最適に用いることができる。
産業上の利用可能性
著作権が保護された電子データを商取引する電子データ商取引のコンピュータ技術分野において、電子データの商取引の普及を一層促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態1における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図2は、図1の電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図3は、図1の電子データ商取引システムの動作(その1)を示すフローチャート図である。
図4は図1の電子データ商取引システムの動作(その2)を示すフローチャート図である。
図5は、本発明の実施形態2における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図6は、図5の電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図7は、図5の電子データ商取引システムの動作を示すフローチャート図である。
図8は、本発明の実施形態3における入出力専用システムに接続した際の図1の専用端末装置または図5のパソコンにおける表示画面図である。
図9は、本発明の実施形態4における電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図10は、本発明の実施形態5における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図11は、本発明の実施形態5における電子データ商取引システムの他の一例を示す構成図である。
図12は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの評価選択画面図である。
図13は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの評価集計画面の一例を示す表示画面図である。
図14は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのパソコンの場合の評価集計画面の他の一例を示す表示画面図である。
図15は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのタッチパネルの場合の評価集計画面の更に他の一例を示す表示画面図である。
図16は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのパソコンの場合の評価集計画面の別の一例を示す表示画面図である。
図17は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの図16の集計画面図である。
図18は、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。
図19は、電子配信端末装置を用いたEMDである第2の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。
本発明は、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データを商取引する電子データ商取引方法および、それに用いる電子データ商取引システムに関する。
背景技術
現在は、ディジタルネットワーク時代と呼ばれている。ディジタルネットワーク時代にあっては、著作権が保護された電子データを、消費者は様々な形態で購入することが可能であり、大別すると次の2つの形態に分類することができる。
第1の形態としては、電子データが有形形態であり、その代表例がDVD(ディジタルビデオディスク)ROM(リードオンリーメモリ)で、消費者はコンピュータソフトやAVデータを再生専用光ディスク(ROM形態)として購入する場合である。
第2の形態としては、電子データが無形形態であり、光ディスク(ROM形態)などを介さずに、ネットワーク・衛星などから配信される電子データを業務用配信端末装置や電子配信端末装置(消費者のパソコンなど)を通じて、消費者自身の記録用光ディスク、ハードディスクおよび半導体メモリなどに電子データ自体を移動購入する場合である。
上記第2の形態に関する各種組み合わせケースとして、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例と、電子配信端末装置(消費者側のパソコン)を用いたEMD(電子音楽配信;Electronic Media Distribution)の第2の従来例とについて、以下、図面を参照しながら説明する。
図18は、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。図18において、電子データ商取引システム5は、運用者により運用され、複数の業務用配信端末装置61が光ファイバでネットワーク化されて入出力専用システム6が構成されている。
業務用配信端末装置61は、購入者が、記録媒体としてのミニディスク(以下、MDという)を装着することにより、所望する例えば音楽コンテンツなどの電子データを、購入者のMDに記録処理するものである。これにより、購入者が運用者側から電子データを移動購入することができる。
この電子データ商取引システム1の具体的な運用ついて、以下、更に詳細に説明する。
電子データ商取引システム5は、消費者の要求に応じた「オン・デマンド」で音楽コンテンツなどの電子データを、購入者のMD(ミニディスク)に配信するものであり、光ファイバを使ったネットワークによりATM(asynchronous transfer mode)サービスを実施するものである。
運用者は光ファイバを使ったネットワークにより、入出力専用システム6を電子データ商取引システム5として構築している。入出力専用システムは、複数台(数十台〜数万台)の専用の業務用配信端末装置61を保有しており、専用の業務用配信端末装置61を例えばコンビニエンスストアなどに設置する。
音楽コンテンツなどの電子データを購入する意欲のある購入者(消費者)は、専用の業務用配信端末装置61が設置されているコンビニエンスストアまで購入者のMDを持っていき、購入者のMDを専用の業務用配信端末装置61に装着する。
購入者が業務用配信端末装置61で検索した自分の望む音楽コンテンツに対して、1曲に付き所定金額の購入金を業務用配信端末装置61に投入することにより支払って、業務用配信端末装置61から購入者のMDに所望の音楽コンテンツをデータ移動購入する。この場合、入出力専用システム6は、光ファイバを使ったネットワークで構成されているので、例えば3Mビット/秒にて入出力専用システムにより電子データが業務用配信端末装置61に転送されて、音楽コンテンツは業務用配信端末装置61を通じて購入者のMDに記録される。これによって、購入者は、所望の音楽コンテンツを自分の購入品として、MDに記録された状態で持ち帰って自らのMDプレーヤなどで所望の音楽コンテンツを音声出力させて楽しむことができる。
購入者が専用の業務用配信端末装置2に対して支払った購入金は、運用者への支払いとなるが、運用者は購入金の一部を、例えばコンビニエンスストアの設置者に還元すると共に、その音楽コンテンツの提供者である著作権者にも還元するものである。
図19は、電子配信端末装置(消費者のパソコン)を用いたEMD(電子音楽配信;Electronic Media Distribution)である第2の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。図19において、電子データ商取引システム7は、運用者により運用され、インターネットを介して接続されネットワーク化された入出力専用システム8と、ユーザ端末装置であるパソコン(以下、パソコンという)9とにより、このネットワークから例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動購入するものである。
この電子データ商取引システム7の具体的な運用ついて、以下、更に詳細に説明する。
電子データ商取引システム7は、消費者の要求に応じて、インターネットで構築しているネットワークにより消費者である購入者が例えば音楽コンテンツなどの電子データを自分のパソコン9にダウンロードできるものである。
運用者はインターネットで構築しているネットワークにより、入出力専用システム8と購入者のパソコン9とを関連付けて電子データ商取引システム7として構築している。したがって、入出力専用システム8は無数の購入者のパソコン9や、その他、各種コンピュータに接続されている。
音楽コンテンツなどの電子データの購入意欲のある購入者は、自らのパソコン9をインターネット(ネットワーク)に接続し、入出力専用システム8に対して自分の望む音楽コンテンツを要求する。この要求を受けて、入出力専用システム8の音楽配信サーバ(図示せず)は、パソコン9との間で相互認証を行い、正しく認証できれば入出力専用システム8の音楽配信サーバ(図示せず)は、蓄積している音楽コンテンツを暗号化して、購入者のパソコン9に配信する。この配信により移動購入された音楽コンテンツはパソコン9のハードディスク(図示せず)に蓄積されるが、購入者はパソコン9で暗号を解読されて再生することが可能となる。購入者は、1曲当たり所定の購入金を支払う。購入者は所望の音楽コンテンツを自分の購入品として自らのパソコン9や形態端末装置などで楽しむことができる。入出力専用システム8に対して支払った購入金は、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金の一部を音楽コンテンツの提供者である著作権者にも還元する。
以上の第2の形態の電子データ商取引システム5,7は、購入者である消費者に多くのメリットを提供するが、最大のポイントは、電子データである音楽コンテンツが、再生専用光ディスク(ROM形態)といったハードパッケージとしてではなく、電子データとして直にデータ移動購入できるという点である。
一方、前述した第1の形態の場合では、電子データ(音楽コンテンツ)がCD−ROMといった有形形態であるため、再販システムが存在している。購入者が購入したCD−ROMを有償で再販システム業者に引き渡し、再販システム業者は、このCD−ROMを、所謂、中古品として再販するという事業形態が現実に存在している。
しかしながら、上記従来の電子データ商取引システム5,7では、消費者である購入者は入出力専用システム6,8からの正規の購入ルートで音楽コンテンツを購入し、購入した音楽コンテンツが不要となった場合に、電子データとして、それを再販する何らの再販システムも存在しなかった。
前述した第1の形態の場合には、購入者は新しく正規価格で音楽コンテンツをCD−ROMとして購入する以外に、再販システムにより、中古品ではあるが正規価格より安価な音楽コンテンツを購入する選択が可能である。購入者である消費者から見て、時期を経た音楽コンテンツなどの電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づいて、この事業形態が一定の市場を形成している。今後、ディジタルネットワーク時代が加速していく中で、著作権が保護された音楽コンテンツなどの電子データの購入形態は、前述の第1の形態よりも第2の形態に移行することは明らかである。
ところが、第2の形態への移行が加速する中で、第2の形態において、消費者(購入者)の市場意識に基づいて事業として構築されている再販システムが存在しないことは、電子データの商取引の普及、即ち、第2の形態における市場の拡大を阻害するという問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、電子データの商取引の普及を一層促進させることができる新たなビジネスモデルとしての電子データ商取引方法および、この電子データ商取引方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、それに用いる電子データ商取引システムを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、専用端末装置を通じて、複製を保有することなく、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、ユーザ端末装置を通じて、複製を保有することなく、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。ここで、請求の範囲第1項または第4項記載の電子データ商取引方法において、上記データ移動売渡は、データ移動転売および、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡の少なくとも何れかである。
また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、複製を保有することなく、専用端末装置を通じてまたは専用端末装置から、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、入出力専用システムから複製を残すことなく、専用端末装置を通じてまたは専用端末装置に、第1の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。また、本発明の電子データ商取引方法は、著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、複製を保有することなく、ユーザ端末装置を通じてまたはユーザ端末装置から、入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、入出力専用システムから複製を残すことなく、ユーザ端末装置を通じてまたはユーザ端末装置に、第1の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにすることにより、上記目的が達成される。
さらに、好ましくは、請求の範囲第2項記載の電子データ商取引方法において、専用端末装置を通じて、入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにする。また、好ましくは、請求の範囲第5項記載の電子データ商取引方法において、ユーザ端末装置を通じて、入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第1項または第4項に記載の電子データ商取引方法において、電子データは、複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に対してデータ移動可能であり、記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することにより、記録媒体から専用端末装置またはユーザ端末装置を通じて入出力専用システムに電子データをデータ移動売渡可能とすると共に、入出力専用システムから複製を残すことなく記録媒体に専用端末装置またはユーザ端末装置を通じて電子データをデータ移動購入可能とする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、第1〜第3の代替価値のうちの少なくとも何れかに対して、代替価値の一部を運用者から電子データの著作権者に支払うようにする。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、入出力専用システムにおける端末装置において、第1の電子データに対応した第1の代替価値一覧、第1の電子データに対応した第2の代替価値一覧、および、第2の電子データに対応した第3の代替価値一覧のうちの少なくとも何れかを表示可能に構成する。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、所定の記憶部に、電子データの移動売渡および移動購入の少なくとも移動売渡の回数情報を記録すると共に、電子データの移動売渡時に売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に前記回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示する。
さらに、好ましくは、請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、第1の代替価値、第2の代替価値および第3の代替価値のうち少なくとも何れかが支払い決済金額である。
本発明のプログラムは、売渡者のメモリ手段から端末装置を通じて、この端末装置とネットワークを介して接続された入出力専用システム側への、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータに実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体に記録されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、請求の範囲第13項記載のプログラムにおいて、所定の料金テーブルを参照して電子データ移動売渡処理に応じた料金決済処理動作をコンピュータに実行させる料金決済ステップが可読記録媒体に記録されている。
本発明の電子データ商取引システムは、著作権が保護された電子データを商取引する電子データ商取引システムにおいて、端末装置を通じて、運用側記憶部からネットワークを介して購入側記憶部に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行う電子データ移動購入処理手段と、この端末装置を通じて、転売側記憶部からネットワークを介して運用側記憶部に所望の電子データをデータ移動売渡する電子データ移動売渡処理を行う電子データ移動売渡処理手段とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、請求の範囲第15項記載の電子データ商取引システムにおいて、電子データ移動購入処理および電子データ移動売渡処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段を有する。
上記構成により、以下その作用を説明する。
著作権が保護された電子データが入出力専用システムからネットワークを介して配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償(または無償)で引き渡すことが可能となる。なお、データ移動売渡として、データ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡がある。このような電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡する場合には、売渡者の創作意欲も高まるなどして、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることが可能となる。
著作権が保護された電子データがネットワークから配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た消費者である保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことが可能となると共に、入出力専用システムを運営する運用者は同じ入出力専用システムを使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販する再販システムを構築することが可能となる。このような再販システムを転売システムに加えることによって、電子データの商取引の普及を促進させることが可能となる。よって、時期を経た中古の電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引方法が構築される。なお、この場合にも、データ移動売渡として、データ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡がある。このような電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡する場合には、売渡者の創作意欲も高まるなどして、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることが可能となる。
運用者が、入出力専用システムを、著作権者から直接得た電子データの商取引を新規な第2の電子データの所定の購入ルートとして運用することで、購入者は専用端末装置または唯一かつ所定のユーザ端末装置を通じて複製を残すことなく入出力専用システムから第2の電子データを移動購入し、かつ運用者は電子データの移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から得ることを可能とする。これにより、電子データ商取引方法が転売および再販だけではなく、所定の正規購入ルートとしての機能も果たすものである。
電子データは、保有者が複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に記録されており、保有者は記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって電子データを入出力専用システムにデータ移動転売することが可能となり、しかも、購入者は、唯一かつ所定の記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって入出力専用システムから複製を残すことなく電子データをデータ移動購入することが可能となる。さらに、電子データを唯一かつ所定の記録媒体に記録するようにすれば、保有者や購入者である消費者は、ユーザ端末装置を持つ必要がなく、専用端末装置が設置された場所にさえ行けば、電子データの授受が簡便に行える。
電子データのデータ移動に伴って、発生する各代替価値の少なくとも1つに対して、その一部が電子データの著作権者に支払われるので、電子データのデータ移動に伴って、常に著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態となる。これによって、単に電子データの転売や再販だけが促進されるのではなく、再販頻度が高く市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。このような市場の競争原理に基づいた事業形態を構築でき、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられるような電子データ商取引方法を得ることも可能となる。
各電子データに対応した各代替価値の一覧のうち、少なくとも1つを表示する表示機能を有するので、保有者や購入者である消費者は電子データの代替価値の一覧を、この表示機能で確認して、納得づくで電子データの商取引を行うことが可能となる。
電子データの移動売渡時に、移動売渡の回数情報を記録し、かつ売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示するので、電子データの移動購入時の評価集計画面を購入者が確認することで、好評の電子データをより確実に得ることが可能になって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することが可能となる。
また、データ移動購入の回数情報(購入回数)に応じて電子データの著作権料が著作権者に入金されるので、市場に出回ってゆく量が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するので、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することが可能となる。
商取引をする電子データの価値を全て直接貨幣価値で判断したり直接処理したりすることが可能となる。
以上のような本発明の電子データ商取引方法に、本発明の電子データ転売システムを容易に適用することが可能になって、電子データの商取引の普及を促進させることが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施形態1〜6について図面を用いて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。図1において、電子データ商取引システム1は、運用者により運用され、光ファイバなどの信号線を使ってネットワーク化された入出力専用システム2を有している。入出力専用システム2は、例えばコンビニエンスストアなどに設置された複数(数十台〜数万台)の専用端末装置21と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベースを持つ電子データ配信サーバ22とで構築されており、専用端末装置21と電子データ配信サーバ22とは光ファイバなどのネットワークを介して互いにデータ交換可能に構成されている。
この専用端末装置21は、ROM211と、RAM212と、表示手段213と、操作手段214と、記録再生手段215と、料金入出手段216と、通信手段217と、これらを制御する制御手段218とを有している。
ROM211は、後述する制御プログラムおよびその関連データ、各種表示画面データなどの各種データを記憶する読み出し専用のデータ記憶手段(可読記録媒体)である。
RAM212は、専用端末装置21の動作時に一時的に、制御プログラムおよびその関連データなどの各種データを記憶するワークメモリである。
表示手段213は、各種表示画面データなどを表示する液晶表示装置やCRT表示装置などで構成されている。
操作手段214は、所望の各種操作指令や選択指令を出力するキースイッチ群やタッチパネルなどで構成されている。
データ記録再生手段215は、ユーザが持ち込んだ記憶媒体としての半導体メモリMに電子データを記録したり、その半導体メモリM内から電子データを読み出したりするものである。
料金入出手段216は、硬貨投入口から投入された硬貨および、紙幣挿入口から挿入された紙幣の合計金額を検出すると共に、合計金額から電子データの購入金額を引き落とした残金や、電子データの転売金(支払金)を受取口に戻すように構成されたものである。
通信手段217は、業務用の専用端末装置21と電子データ配信サーバ22間で光ファイバを介して互いに通信することによりデータ交換可能に構成されている。
制御手段218は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、ROM211内の端末側の制御プログラムに基づいて、専用端末装置21から購入者の半導体メモリMに、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを移動購入するための電子データ移動購入設定処理を行う電子データ移動購入設定処理手段218aと、購入者の半導体メモリMから専用端末装置21側に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動することにより電子データを売り渡すための電子データ移動転売設定処理を行う電子データ移動売渡設定処理手段としての電子データ移動転売設定処理手段218bとして説明する)と、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段218cとを有している。
この端末側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ移動購入設定制御プログラムと、電子データ移動転売設定制御プログラムと、料金決済制御プログラムとを有している。
電子データ移動購入設定処理手段218aは、電子データ移動購入設定制御プログラムに基づいて、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットし、料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出している場合に、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを購入する購入指令と、所望の音楽コンテンツ選択指令とを、通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信するものである。また、電子データ移動購入設定処理手段218aは、電子データ移動購入設定制御プログラムに基づいて、電子データ配信サーバ22側から送信された所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信し、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録してデータ移動購入させるものである。
電子データ移動購入設定制御プログラムは、端末装置としての専用端末装置21から購入者の半導体メモリM(メモリ手段)に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データをデータ移動させる電子データ購入移動動作をコンピュータ(CPU218)に実行させるステップを有している。この電子データ購入移動ステップは、電子データ購入情報の入力処理ステップと、購入電子データの出力処理ステップとを有している。
この電子データ購入情報の入力処理ステップは、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断するセット検出ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを購入する購入指令が入力されたかどうかを判断する購入指示ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツを選択する選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出しているかどうかを判断する料金検出ステップと、半導体メモリMがセットされ、所望の音楽コンテンツの購入指示と選択指示が為され、必要な購入金額以上が検出されると、所望の音楽コンテンツの購入指令と選択指令を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する購入情報送信ステップとを順次実行するものである。
購入電子データの出力処理ステップは、電子データ配信サーバ22側から送信された所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信する電子データ受信ステップと、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録する電子データ記録ステップとを順次実行するものである。
電子データ移動転売設定処理手段218bは、電子データ移動転売設定制御プログラムに基づいて、購入者の半導体メモリMをデータ記録再生手段215の所定個所にセットし、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、半導体メモリ内の音楽コンテンツなどの電子データを売り渡す電子データ転売指令と、売り渡すべき所望の音楽コンテンツの電子データ選択指令とによって、データ記録再生手段215により購入者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツを検索して抽出(読出)し、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信することにより、所望の音楽コンテンツのデータ移動転売を行うものである。
電子データ移動転売設定制御プログラムは、購入者の半導体メモリM(メモリ手段)から端末装置としての専用端末装置21を通じて入出力専用システム(電子データ配信サーバ22)側に、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの電子データをデータ移動させる電子データ転売移動動作をコンピュータ(CPU218)に実行させるステップを有している。
この電子データ転売移動ステップは、購入者の半導体メモリMがデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断するセット検出ステップと、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、半導体メモリ内の音楽コンテンツなどの電子データを売り渡す電子データの転売指令が入力されたかどうかを判断する転売指示ステップと、売り渡すべき所望の音楽コンテンツの電子データを選択する選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、データ記録再生手段215により売渡者としての転売者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツを検索して抽出(読出)する電子データ移動読出ステップと、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する転売情報送信ステップとを順次実行するものである。
料金決済手段218cは、料金決済制御プログラムに基づいて、購入された電子データの購入金額や、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内のテーブルから抽出して決定し、購入金額の場合には料金入出手段216の合計金額から引き落とし、また、転売金額の場合には料金入出手段216の合計金額に加算して、その計算金額を受取口から戻すように制御が為されるものである。
この料金決済制御プログラムは、所定の料金テーブルを参照して、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じた料金決済処理動作をコンピュータ(CPU218)に実行させる料金決済ステップを有している。
この料金決済ステップは、購入指令の場合に、購入するべく選択された電子データの購入金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから決定して抽出する購入金額抽出ステップと、料金入出手段216の合計金額から抽出金額を引き落とす計算ステップと、引き落とされた残金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される釣銭返却ステップとを順次実行するものである。なお、料金決済ステップは、抽出金額(購入金額)を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する金額情報送信ステップを有していれば、電子データ配信サーバ22側でも入出金額の管理が可能となる。
また、料金決済ステップは、転売指令の場合に、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して決定する転売金額抽出ステップと、抽出金額が転売金額の場合には料金入出手段216の合計金額に加算する計算ステップと、加算された計算金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される金額出力ステップとを順次実行するものである。なお、料金決済ステップは、抽出金額(転売金額)を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する金額情報送信ステップを有していれば、電子データ配信サーバ22側でも入出金額の管理が可能となる。
次に、電子データ配信サーバ22は、読み出し専用のデータ記憶手段としてのROM221と、ワークメモリ(データ一時記憶手段)としてのRAM222と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース223と、専用端末装置21と電子データ配信サーバ22間におけるデータ交換用の通信手段224と、これらを制御する制御手段225とを有している。
制御手段225は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、ROM221内のサーバ側の制御プログラムに基づいて、データベース223から、購入する所望の電子データを抽出する電子データ抽出処理手段225aと、売り渡された電子データをデータベース223に格納する電子データ格納手段225bとを有している。
このサーバ側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ抽出制御プログラムと、電子データ格納制御プログラムとを有している。
電子データ抽出処理手段225aは、電子データ抽出制御プログラムに基づいて、専用端末装置21からの電子データ購入指令および電子データ選択指令を通信手段224で受信し、これらの電子データ購入指令および電子データ選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信するものである。
この電子データ抽出制御プログラムは、専用端末装置21からの電子データの購入指令および電子データの選択指令を通信手段224で受信し、それが購入情報かどうかを判断する購入検出ステップと、購入情報の場合に、受信した電子データの購入指令および電子データの選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する電子データ抽出ステップと、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信する電子データ送信ステップとを順次実行するものである。
電子データ格納手段225bは、電子データ格納制御プログラムに基づいて、専用端末装置21からの電子データ転売指令および音楽コンテンツなどの電子データを通信手段224で受信し、この電子データ転売指令に基づいて、受信した電子データを、データベース223の所定個所にデータ移動して格納制御するものである。
この電子データ格納制御プログラムは、専用端末装置21からの電子データの転売指令および音楽コンテンツなどの電子データを通信手段224で受信し、それが転売対象情報かどうかを判断する転売検出ステップと、転売対象情報の場合に、受信したその電子データを、データベース223の所定個所にデータ移動して格納制御する格納ステップとを有している。なお、電子データ格納制御プログラムは、受信した購入金額または転売金額をデータベース223の所定個所に格納制御する格納ステップを有していてもよい。この場合には、電子データ配信サーバ22側で一括して入出金額の管理が可能となる。
以上の電子データ移動購入設定処理手段218aおよび電子データ抽出処理手段225aにより電子データ移動購入処理手段が構成されており、電子データ移動購入処理手段は、専用端末装置21を通じて、運用側記憶部(データベース223)からネットワークを介して購入側記憶部(半導体メモリMを含むメモリ手段)に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行うものである。また、電子データ移動転売設定処理手段218bおよび電子データ格納手段225bにより電子データ移動転売処理手段が構成されており、電子データ移動転売処理手段は、専用端末装置21を通じて、転売側記憶部(半導体メモリMを含むメモリ手段)からネットワークを介して運用側記憶部(データベース223)に所望の電子データをデータ移動転売する電子データ移動転売処理を行うものである。
なお、以上のサーバ側の制御プログラムおよび端末側の制御プログラムによって電子データ商取引制御プログラムが構成される。特に、電子データ移動転売設定制御プログラムおよび電子データ格納制御プログラムにより電子データ移動転売制御プログラムが構成され、売渡者の半導体メモリMから専用端末装置21を通じて、この専用端末装置21とネットワークを介して接続された入出力専用システム(電子データ配信サーバ22)側に、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータ(CPU218,225)に実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体(ROM211,221)に記録されている。
また、電子データ移動購入設定制御プログラムのセット検出ステップと、電子データ移動転売設定制御プログラムのセット検出ステップとは共通しており、共通に検出するようにしてもよい。さらに、電子データ移動購入設定制御プログラムの購入指示ステップと、電子データ移動転売設定制御プログラムの転売指示ステップとは、購入指示の有無を検出して購入指示でなければ転売指示と判断するようにしてもよいが、ここでは、購入指示か転売指示か何れの指令が入力されているかを判断している。
以下、電子データ商取引システム1の運用について説明する。
図2は、図1の電子データ商取引システム1の運用状態を模式的に示す図であり、図3および図4は図1の電子データ商取引システム1の動作を示すフローチャート図である。
図2および図3に示すように、著作権が保護された電子データ(例えば音楽コンテンツ)を購入する意欲のある購入者(消費者)は、専用端末装置21が設置されている例えばコンビニエンスストアに半導体メモリMを持って行き、それを専用端末装置21に装着する。
制御手段218は、ステップS1で、購入者の半導体メモリMがデータ記録再生手段215の所定個所にセットされたかどうかを判断する。半導体メモリMがセットされると(YES)、ステップS2で、メニュー画面をROM211から抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
ユーザは、操作手段214を用いて表示手段213の表示画面(メニュー画面)を確認しつつその画面上の各項目から選択する。この選択は、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルなどによって行われる。これによって、制御手段218は、ステップS3で購入処理か転売処理かの何れかの項目が選択されたかを判断し、購入処理が選択された場合に、所望の音楽コンテンツを購入するための購入指令を発生させる。さらに、制御手段218は、ステップS4で操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって所望の音楽コンテンツが選択されたかどうかを判断し、所望の音楽コンテンツを選択する選択指令を発生させる。
さらに、制御手段218は、ステップS5で、購入するべく選択された電子データの購入金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
自分の望む電子データBに対する第3の代替価値として、専用端末装置21に1つの電子データ当たりの購入金B(音楽コンテンツの場合は1曲当たり例えば500円)を料金入出力手段216を介して支払う。
このとき、制御手段218は、ステップS6で料金入出手段216が電子データ移動購入に必要な金額以上を検出しているかどうかを判断する。さらに、制御手段218は、ステップS7で、料金入出手段216の合計金額からステップS5の抽出金額を引き落とす計算をし、その引き落とされた計算金額(つり銭)を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される。
さらに、制御手段218は、ステップS8で、所望の音楽コンテンツの購入指令と選択情報を通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する。なお、このとき同時に、抽出金額(購入金額)を送信してもよい。
一方、電子データ配信サーバ22側では、図2および図4に示すように、まず、制御手段225は、ステップS9で、受信情報が購入指令か転売指令かを判断し、購入指令の場合に、ステップS10で、受信した購入指令および選択指令に基づいて、データベース223から例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する。
次に、制御手段225は、ステップS11で、その抽出した電子データを、通信手段224を介して、その購入指令および選択指令が出力された専用端末装置21側に送信する。
再び、専用端末装置21側に動作を戻して、制御手段218は、ステップS12で、電子データ配信サーバ22側から送信されてきた所望の音楽コンテンツの電子データを通信手段217で受信し、その受信した所望の音楽コンテンツの電子データを購入者の半導体メモリMに、データ記録再生手段215により記録する。このようにして、専用端末装置21から所望の電子データBを移動購入する。
この場合、電子データ商取引システム1は、光ファイバを使ったネットワークであるので、例えば3Mビット/秒にて入出力専用システム2を介してデータ転送されて、電子データBは半導体メモリMに記録される。したがって、購入者は所望の電子データBを自分の購入品として自らの半導体プレーヤなどで楽しむことができる。購入者が専用端末装置21に対して支払った購入金Bは、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金Bの一部を設置者に、他の一部を電子データBの提供者である著作権者に還元する。
ここまでの運用形態は、図18の第1の従来例とほぼ同じであり、電子データBの正規の購入ルートと言える。図2〜図4の電子データ商取引システム1における本発明の特徴部分に関わる運用について以下に詳細に説明する。
上記のような正規の購入ルートから著作権が保護された電子データBを購入した購入者は、半導体メモリMに記録された電子データBの保有者となる。消費者である保有者は自分の購入品として、例えば音楽コンテンツである電子データBを再生して所望の音楽を楽しむことができる。
ここで、電子データBを購入した後、例えば2年経過した中古の音楽コンテンツを電子データAとすると、保有者が電子データAを自分で保有しておく必要が無く不要と判断した場合に、保有者は、専用端末装置21の設置されているコンビニエンスストアなどに半導体メモリMを持って行き、それを専用端末装置21に装着する。
図2および図3に示すように、まず、制御手段218は、ステップS1で半導体メモリMのセットの有無が判断され、ステップS2でメニュー画面を表示する。ユーザは、このメニュー画面を確認しつつ、操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルなどによって画面上の項目から選択する。制御手段218は、ステップS3で転売処理が選択されたことを判断すると、電子データの転売指令を発生させる。
次に、制御手段218は、ステップS13で操作手段214のキースイッチ群やタッチパネルによって、売り渡すべき所望の音楽コンテンツが選択されたかどうかを判断し、所望の音楽コンテンツが選択された場合にその選択指令を発生させる。
さらに、制御手段218は、ステップS14で、その選択指令に基づいて、データ記録再生手段215により転売者の半導体メモリMから所望の音楽コンテンツの電子データを検索して抽出(読出)する。
また、制御手段218は、ステップS15で、その選択指令に基づいて、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM211内の料金テーブルから抽出して表示手段213の表示画面上に表示する。
さらに、制御手段218は、ステップS16で、料金入出手段216の合計金額に抽出金額(転売金額)を加算して支払い金額を計算し、この計算金額を料金入出手段216の受取口から戻すように制御が為される。
さらに、制御手段218は、ステップS17で、抽出した電子データを通信手段217を介して電子データ配信サーバ22側に送信する。
電子データ配信サーバ22側では、図2および図4に示すように、制御手段225は、ステップS9で購入指令か転売指令かを判断し、転売指令の場合に、ステップS18で転売指令に基づいて、受信した電子データをデータベース223の所定個所にデータ移動して格納する。
以上のように、専用端末装置21において、引き渡しを望む場合には、自分の持つ電子データAに関する検索を行い、保有者は電子データAの複製を持つことなく、専用端末装置21を通じて、入出力専用システム2の電子データ配信サーバ22のデータベース223に電子データAをデータ移動させる。この電子データAに対する第1の代替価値として、転売者は、一電子データ(例えば1曲)当たりの支払金の一部(音楽コンテンツの場合は1曲当たり例えば100円)を専用端末装置21から受け取る。支払金の一部は運用者から転売者への支払いとなるが、運用者は支払金の他の一部を電子データAの元来の提供者である著作権者にも還元する。
即ち、電子データ商取引システム1は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データAを保有者から運用者に有償で引き渡すことができるものである。
一方、購入者からすると、本実施形態1で述べたように、図1の電子データ商取引システム1を正規の購入ルートとして著作権が保護された電子データBを購入するルートとは別に、保有者が、入出力専用システム2を通じて電子データ配信サーバ22のデータベース313に移動した電子データA(電子データBの中古データ)も購入の対象となる。即ち、消費者である購入者が、タイムリーではない電子データA(例えば最新でなく、大きく時間経過した音楽コンテンツなど)であっても購入意欲がある場合には、購入者は、専用端末装置21が設置されているコンビニエンスストアなどに自らの半導体メモリMを持っていき、それを専用端末装置21に装着する。専用端末装置21で選択して検索した自分の望む電子データAに対して第2の代替価値として、専用端末装置21に1つの電子データ(音楽コンテンツの場合は1曲)当たり例えば300円前後の購入金Aを専用端末装置21に支払って、入出力専用システム2を通じて電子データ配信サーバ22のデータベース313から電子データAを移動購入する。この購入金Aは前述の購入金Bよりも安価に設定されている。即ち、電子データ商取引システム1は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを運用者が購入者(消費者)に対して再販することのできるものである。
したがって、図1〜図4の本実施形態1によれば、コンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置21までユーザが赴いて、音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりすることができる。この場合、一定時期を経た中古の電子データAの購入価格は、新規に移動購入した電子データBより安価であってもよいという市場意識に基づき、新規な電子データBの市場に、一定時期を経た中古の電子データAをもに加えることにより、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態を構築することができる。
(実施形態2)
上記実施形態1では、コンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置21までユーザが赴いて、音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりする場合であったが、本実施形態2では、インターネットに接続可能とされるユーザ端末装置としてのパソコンから音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりする場合である。
図5は、本発明の実施形態2における電子データ商取引システムの他の一例を示す構成図である。図5において、電子データ商取引システム3は、運用者により運用され、インターネットを使ってネットワーク化された入出力専用システム4を有している。即ち、運用者はインターネットで構築しているネットワークにより、入出力専用システム4を電子データ商取引システム3として構築している。したがって、入出力専用システム4はユーザ端末装置としての無数のパソコン41や他のコンピュータに接続されている。
入出力専用システム4は、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース423を持つ電子データ配信サーバ42を有しており、パソコン41と電子データ配信サーバ42とはインターネットを介して互いにデータ交換可能に接続されている。即ち、入出力専用システム4は、消費者である購入者の要求に応じて、インターネットで構築しているネットワークにより購入者が電子データを自分のパソコン41にダウンロードできるシステムである。電子データA,Bが音楽コンテンツの場合には、電子配信端末装置(ユーザ端末装置としてのパソコン41)を用いたEMD(電子音楽配信)と位置づけることができる。
パソコン41は、記憶手段としてのハードディスク411と、表示手段412と、キーボードやマウスなどの操作手段413と、電子データ配信サーバ42とのデータ通信を行う通信手段414と、これらを制御すると共にインターネット接続制御を可能とする制御手段415とを有している。
次に、電子データ配信サーバ42は、読み出し専用のデータ記憶手段としてのROM421と、ワークメモリ(データ一時記憶手段)としてのRAM422と、著作権が保護された例えば音楽コンテンツなどの種々の電子データが登録されたデータベース423と、パソコン41とのデータ通信を行う通信手段424と、これらを制御する制御手段425とを有している。
制御手段425は、CPU(中央演算処理装置)で構成されており、制御プログラムに基づいて、パソコン41側からの操作指令によって、電子データ配信サーバ42側から電子データの移動購入設定処理を行う電子データ移動購入設定処理手段425aと、電子データ移動購入の設定処理によって、購入する所望の電子データを抽出する電子データ抽出処理手段425bと、パソコン41側からの操作指令によって、電子データ配信サーバ42側から電子データ移動転売設定処理を行う電子データ移動売渡設定処理手段としての電子データ移動転売設定処理手段425cと、電子データ移動転売の設定処理によって、転売する所望の電子データをデータ移動して格納する電子データ格納手段425dと、電子データ移動購入処理および電子データ移動転売処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段425eとを有している。
このサーバ側の制御プログラムは、詳細に後述するが、電子データ移動購入制御プログラムと、電子データ移動転売制御プログラムと、料金決済制御プログラムを有している。
電子データ移動購入設定処理手段425aは、電子データ移動購入制御プログラムに基づいて、操作手段413から所望の音楽コンテンツを購入する購入指令と、所望の音楽コンテンツを検索して選択する選択指令とを、通信手段414からインターネットを介して電子データ配信サーバ42側で設定し、また、電子データ配信サーバ42側からインターネットを介して、送信された所望の電子データをハードディスク411に移動購入するための電子データ移動購入設定処理を行うものである。
電子データ抽出処理手段425bは、電子データ移動購入制御プログラムに基づいて、パソコン41側からの電子データ購入指令および電子データ選択指令の設定に基づいて、データベース423から、購入する例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した所望の電子データを、その購入指令および選択指令を設定した購入者のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して送信するものである。
この電子データ移動購入制御プログラムは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツを購入する購入指令が入力されたかどうかを判断する購入指示ステップと、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、これらの購入指令および選択指令に基づいて、データベース423から、購入する例えば音楽コンテンツなどの所望の電子データを検索して抽出する電子データ抽出ステップと、その抽出した所望の電子データを、その購入指令および選択指令を入力した購入者のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して送信する電子データ送信ステップとを順次実行するものである。
電子データ移動転売設定処理手段425cは、電子データ移動転売制御プログラムに基づいて、操作手段413による選択指令によってハードディスク411に記録された各電子データから所望の電子データを検索して抽出し、その抽出した電子データを通信手段414からインターネットを介して電子データ配信サーバ42に送信することにより電子データ移動転売設定処理を行うものである。
電子データ格納手段425dは、電子データ移動転売制御プログラムに基づいて、購入者のパソコン41から電子データ転売指令を設定することによって、パソコン41の通信手段414からインターネットを介して送信された音楽コンテンツなどの電子データを通信手段424で受信し、受信した所望の電子データを、データベース423の所定個所にデータ移動して格納制御するものである。
この電子データ移動転売制御プログラムは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツを転売する転売指令が入力されたかどうかを判断する転売指示ステップと、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令が入力されたかどうかを判断する選択指示ステップと、パソコン41側から送信されてきた転売対象の電子データをデータベース423の所定個所にデータ移動して格納制御する格納ステップとを順次実行するものである。即ち、上記実施形態1と同様に、電子データ移動転売設定制御プログラムおよび電子データ格納制御プログラムにより電子データ移動転売制御プログラムが構成されており、売渡者の半導体メモリMからパソコン41を通じて、このパソコン41とネットワーク(インターネット)を介して接続された入出力専用システム(電子データ配信サーバ42)側に、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータ(CPU425)に実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体(ROM421)に記録されている。
料金決済手段425eは、料金決済制御プログラムに基づいて、購入された電子データの購入金額や、売り渡された電子データの転売金額を、その電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブルから抽出して決定するものである。
この料金決済制御プログラムは、購入指令に基づいて、購入された電子データの購入金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する購入金額抽出ステップと、転売指令に基づいて、売り渡された電子データの転売金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する転売金額抽出ステップとを有している。
以上の電子データ移動購入設定処理手段425aおよび電子データ抽出処理手段425bにより電子データ移動購入処理手段が構成されており、電子データ移動購入処理手段は、パソコン41を通じて、運用側記憶部(データベース423)からネットワークを介して購入側記憶部(ハードディスク411)に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行うものである。また、電子データ移動転売設定処理手段425cおよび電子データ格納手段425dにより電子データ移動転売処理手段が構成されており、電子データ移動転売処理手段は、パソコン41を通じて、転売側記憶部(ハードディスク411)からネットワークを介して運用側記憶部(データベース423)に所望の電子データをデータ移動転売する電子データ移動転売処理を行うものである。
以下、電子データ商取引システム3の運用について説明する。
図6は、図5の電子データ商取引システム3の運用状態を模式的に示す図であり、図7は図5の電子データ商取引システム3の動作を示すフローチャート図である。
図6および図7に示すように、著作権が保護された電子データ(例えば音楽コンテンツ)を購入する意欲のある購入者(消費者)は、自らのパソコン41Bをインターネット(ネットワーク2)に接続し、インターネットを介して、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42は、パソコン41Bとの間で相互認証を行ない、正しく認証できれば、パソコン41Bから入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続して、パソコン41Bから電子データ配信サーバ42が制御可能となる。
まず、ステップS21で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41B側の表示画面上にメニュー画面を表示するために、パソコン41Bからの操作指令に基づいて、電子データ商取引用のメニュー画面データをパソコン41B側に送信する。
次に、ユーザはメニュー画面を確認しつつ電子データの購入か転売かを選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側からインターネットを介して電子データ配信サーバ42側に入力される。ステップS22で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41Bから電子データの購入指示があったかどうかを判断する。
さらに、ユーザはパソコン41Bから電子データ配信サーバ42に対して自分の望む電子データB(例えば音楽コンテンツ)を要求する。つまり、ユーザが所望の音楽コンテンツの選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に入力されることで、ステップS23で、電子データ移動購入設定処理手段425aは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令があったかどうかを判断する。
以上のように、上記要求(購入指令および選択指令)を受けて、ステップS24で、電子データ抽出処理手段425bは、これらの購入指令および選択指令に基づいて、データベース423から、所望の音楽コンテンツを検索して抽出する。
ステップS25で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した所望の電子データBを暗号化して、その購入指令および選択指令を入力した購入者側のパソコン41に、通信手段424からインターネットを介して配信する。
また、ステップS26で、料金決済手段425eは、購入指令の場合、購入された電子データの購入金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内の料金テーブルから検索して抽出する。
ステップS27で、電子データ配信サーバ42は、パソコン41B側の表示画面上に、その抽出した購入金額を表示するために、その電子データの購入金額データをパソコン41B側に送信する。
また、ステップS28で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した購入金額データをデータベース423の所定個所に管理用に格納する。
以上の所望の電子データBの配信により、電子データBはパソコン41Bのハードディスク411に蓄積されて移動購入されるが、電子データBはパソコン41Bで暗号を解読されて再生することが可能となる。
購入者は、電子データBに対して第3の代替価値として、1つの電子データ当たりの購入金B(音楽コンテンツの場合は1曲あたり例えば500円)を支払って、入出力専用システム4から電子データBを移動購入する。
さらに、購入者は、所望の電子データBを自分の購入品として自らのパソコン41Bや携帯端末などで楽しむことができる。入出力専用システム4に対して支払った購入金Bは、運用者への支払いとなるが、運用者は、購入金Bの一部を電子データBの提供者である著作権者に還元する。
ここまでの運用形態は、図19で示した第2の従来例の形態とほぼ同じであり、電子データBの正規の購入ルートと言える。図5の電子データ商取引システム3における本発明の特徴部分に関わる運用について、以下、更に詳細に説明する。
上記のような正規の購入ルートから著作権が保護された電子データBを購入した購入者は、自らのパソコン41Bのハードディスク411に記録された電子データBの保有者となる。消費者である保有者は自分の購入品として、例えば音楽コンテンツである電子データを楽しむことができる。
ここで、保有者の持つ電子データBが購入後2年経過した中古の音楽コンテンツなどの電子データAとすると、保有者が電子データAを自分で保有しておく必要が無く不要と判断した場合に、消費者である保有者は、自らのパソコン41Aをインターネット(ネットワーク)を通じて、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42は、パソコン41Bとの間で相互認証を行ない、正しく認証できれば、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続して、パソコン41Bから電子データ配信サーバ42が制御可能となる。
前述したように、まず、ステップS21で、パソコン41Bからの操作指令に基づいて、電子データ配信サーバ42からパソコン41B側にインターネットを介してメニュー画面データを送信する。次に、ユーザはメニュー画面を確認しつつ「電子データ転売」を選択すると、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に入力される。ステップS22で、電子データ移動転売設定処理手段425cは、パソコン41Bから電子データの転売指示があったかどうかを判断する。
さらに、パソコン41A側から電子データ配信サーバ42に自分の持つ電子データAに関する情報検索指示を行う。即ち、電子データ移動転売設定処理手段425cは、この情報検索指示を受けて、電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブル情報をパソコン41B側に送信する。パソコン41B側の表示画面では、送信されたテーブル情報が表示され、そのテーブル情報からユーザが自分の望む電子データA(例えば音楽コンテンツ)を選択する。つまり、ユーザが所望の音楽コンテンツの選択操作を行うと、その選択操作指令がパソコン41B側から電子データ配信サーバ42側に送信される。ステップS29では、電子データ移動転売設定処理手段425cは、パソコン41側から所望の音楽コンテンツの選択指令があったかどうかを判断する。
ステップS30で、パソコン41側から送信されてきた転売対象の電子データをデータベース423の所定個所にデータ移動して格納する。
また、ステップS31で、料金決済手段425eは、転売指令の場合、転売された電子データの転売金額をその電子データの新旧やバージョンなどに応じたROM421内のテーブルから検索して抽出する。
ステップS32で、電子データ配信サーバ42は、パソコン41B側の表示画面上に、その抽出した転売金額を表示するために、その電子データの転売金額データをパソコン41B側に送信する。
また、ステップS33で、電子データ配信サーバ42は、その抽出した転売金額データをデータベース423の所定個所に管理用に格納する。
以上のようにして、電子データ配信サーバ42において、パソコン41A側から自分の持つ電子データAに関する検索を行い、電子データの引き渡しを望む場合には、保有者は電子データAの複製を持つことなく、パソコン41Aからネットワーク(インターネット)を通じて入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に電子データAを移動させる。
この電子データAの第1の代替価値として、保有者は1つの電子データ当たりの支払金の一部(音楽コンテンツの場合は1曲あたり例えば100円)を受け取ることができる。支払金は運用者から保有者への支払いとなるが、運用者は支払金の他の一部を電子データAの元来の提供者である著作権者にも還元する。即ち、電子データ商取引システム3は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを保有者から運用者に有償で引き渡すことのできるものである。
一方、購入者からすると、図5の電子データ商取引システム3を正規の購入ルートとして著作権が保護された電子データBを購入するルートとは別に、保有者が入出力専用システム4に移動した電子データAも購入の対象となる。即ち、消費者である購入者が、タイムリーではない電子データ(例えば最新でなく、大きく時間経過した中古の音楽コンテンツなど)であっても購入する意欲がある場合には、購入者は、自らのパソコン41Bをインターネット(ネットワーク)を通じて、入出力専用システム4の電子データ配信サーバ42に接続し、電子データ配信サーバ42で検索した自分の望む電子データAに対して第2の代替価値として、電子データ配信サーバ42に1つの電子データ(音楽コンテンツの場合は1曲)当たり例えば300円前後の購入金Aを支払って、電子データ配信サーバ42から電子データAを移動購入する。購入金Aは前述の購入金Bよりも安価に設定されている。即ち、電子データ商取引システム3は、著作権が保護された電子データが無形形態である場合に、この電子データを運用者が購入者(消費者)に対して再販することのできるものである。
したがって、図5〜図7の本実施形態2によれば、インターネットに接続可能とされるユーザ端末装置としてのパソコン41から音楽コンテンツなどの所望の電子データを購入したり売り渡したりすることができる。この場合、一定時期を経た中古の電子データAの購入価格は、新規に移動購入した電子データBより安価であってもよいという市場意識に基づき、新規な電子データBの市場に、一定時期を経た中古の電子データAをもに加えることにより、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態を構築することができる。
(実施形態3)
本実施形態3では、移動購入および移動転売する具体的な各電子データ一覧およびその各代替価値一覧表の表示画面を画面上に表示し、それを確認しつつ電子データの商取引を行う場合である。
図8は、入出力専用システムに接続した際の図1の専用端末装置21または図5のパソコン41における表示画面図である。なお、図8の一覧表の第1行目は本実施形態3の説明のために記載するものであり、本表示画面としては図8の一覧表の2行目以降が表示されるものとする。
図8において、電子データが音楽コンテンツの場合、「アーティスト」による「音楽コンテンツ」の一覧が存在する。これらは、上記実施形態1,2では著作権者および電子データで説明している。この「音楽コンテンツ」に対応した「価格1」は、所謂、新譜の電子データ(音楽コンテンツ)を購入者が購入する際に運用者が得る金額であり、上記実施形態1,2では、購入金B(電子データに対する第3の代替価値)に相当する。「著作権料1」は「価格1」の中で、著作権者に還元される金額を示している。
また、「音楽コンテンツ」に対応した「価格3」は、保有者が不要と判断した電子データ(音楽コンテンツ)を入出力専用システム2,4に引き渡すときに、運用者から得ることのできる金額であり、この金額は、上記実施形態1,2では、支払金の一部(電子データに対する第1の代替価値)に相当する。「著作権料3」は支払金の残る一部であり、著作権者に還元される金額を示している。
さらに、「音楽コンテンツ」に対応した「価格2」は、例えば保有者が購入後例えば2年間経過した中古の電子データ(音楽コンテンツ)を入出力専用システム2,4に「価格3」で引き渡し、運用者が再販するときに、購入者から運用者が得る金額であり、上記実施形態1,2では、購入金A(電子データに対する第2の代替価値)に相当する。「著作権料2」は「価格2」の中で、著作権者に還元される金額を示している。
このように、専用端末装置21または、ユーザ端末装置であるパソコン41に、移動する各電子データ一覧とともに授受される各代替価値一覧、または著作権者が得ることのできる各代替価値の一部の一覧のうち、少なくとも何れかが表示されることにより、保有者や購入者である消費者が電子データの代替価値を表示画面上で確認した上で、納得して電子データの商取引をすることができるようになっている。
ここでは、アーティストA,B,C・・において、価格1,2,3の金額が異なっている。これは、アーティストAに比べて、アーティストBの音楽コンテンツの再販価値は低く、アーティストCの音楽コンテンツの再販価値は高いことを示している。特に、アーティストCの場合に、価格2が存在しないことは、再販できる音楽コンテンツが入出力専用システム2,4に存在しないことを示すものである。
以上により、本実施形態3によれば、再販が促進される毎に著作権が認められて著作権者にも代替価値が還元される上記実施形態1,2の電子データ商取引システム1,3において、図8に示すような表示画面の表示機能により、以下のような効果が促進されるものである。つまり、電子データの再販や転売だけが取り引きされて促進されるのではなく、再販の頻度が高く、言い換えれば、市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。これは市場の競争原理に基づいた事業形態であるとともに、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる。
(実施形態4)
本実施形態4では、電子データと共に「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」をデータ移動させることにより、移動元での電子データの複製を不可とする場合である。
図9は、本発明の実施形態4における電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。なお、本発明の実施形態4は、半導体メモリMと電子データA,Bが存在した実施形態1や、ハードディスク411と電子データA,Bが存在した実施形態2に適用することができるものである。
図9において、著作権が保護された電子データでは、移動元での電子データの複製を不可とするべく、電子データが「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」を記録保有している。また、記録媒体が介在するシステム(実施形態1)では、移動元での電子データの複製を不可とするべく、例えば記録媒体である半導体メモリは「メディアID」や「メディア固有鍵」を記録保有している。
上記実施形態1,2で説明したように、著作権が保護された電子データを入出力専用システム2,4との間でデータ移動を行うときには、電子データのコンテンツと共に、少なくとも「コンテンツID」や「暗号化コンテンツ固有鍵」を移動させるものである。これにより、移動元での電子データの複製は不可となって、上記実施形態1,2における電子データ商取引システム1,3が成立することになる。
(実施形態5)
上記実施形態1〜4では、電子データを売渡する場合、電子データの保有者は転売者としたが、本実施形態5では、電子データの保有者を著作権者とする場合である。なお、以下、これらの転売者および、電子データの保有者である著作権者を含めて売渡者と表現する。したがって、電子データの保有者と著作権者とが同一人であり、保有者の保有する電子データは、保有者自らが作成したオリジナルな電子データである場合を含んでいる。
本実施形態5は、一般の市場ユーザ(保有者)が、自分で作成したオリジナルな電子データ(例えば音楽コンテンツの他に、イラストや写真などの映像やプログラムなど)を販売およびそれの転売をも行うことができるように、図10の電子データ商取引システム11(電子データ移動売渡設定手段218Bを含む)および図11の電子データ商取引システム31(電子データ移動売渡設定手段425Cを含む)として構成することができる。なお、図1および図5の構成部材と同様の構成部材には同一の符号を付してその説明を省略する。即ち、ここでの売渡者は上記実施形態1〜4の転売者に、ここでのデータ移動売渡は上記実施形態1〜4のデータ移動転売に対応すると共に、図10の電子データ移動売渡設定手段218Bは図1の電子データ移動転売設定手段218bに、図11の電子データ移動売渡設定手段425Cは図5の電子データ移動転売設定手段425cに対応している。
入出力専用システム(電子データ配信サーバ)に移動売渡をする際に、代替価値の流れは、次の3通り存在する。その第1は、保有者が運用者から代替価値を得る場合、その第2は、運用者が保有者から代替価値を得る場合、その第3は、保有者の得る代替価値は無償である場合である。この保有者が得る代替価値が無償である場合とは、例えば保有者が自ら作成したイラストが良くできている場合に、それを市場に広めたいという保有者(著作権者)の自己顕示欲により無償にて運用者側の電子データ配信サーバに登録したいという申し出があった場合である。この場合には、上記実施形態1,2で転売者が電子データを転売するときと同様に操作をすればよいが、この場合の代替価値はゼロとなる。特別に登録された人には著作権料が支払われるが、特別に登録されていない人には著作権料が支払われないようにすることもできる。それの購入者は、運用者の判断に応じて電子データが有償であってもよいし無償であってもよい。電子データが有償であれば運用者にその料金が入ることになる。
このような場合であっても、上記実施形態1〜4と同様に、電子データの商取引の普及を大幅に促進することができるという効果を奏する。
なお、本実施形態5の場合にも、運用者が保有者(売渡者即ち著作権者)の作成した電子データに、著作権を保護する処理(実施形態4の処理など)を施しておいてもよい。
(実施形態6)
上記実施形態1〜5では、移動売渡および移動購入された電子データに関する金額情報(処理年月日などの属性を含む)がサーバ側に項目毎に集計されて登録管理される場合であるが、本実施形態6では、金額情報と共に、または金額情報とは別に、電子データが移動売渡および移動購入された履歴情報(処理年月日の他に購入回数および評価集計情報(売渡回数および評価情報)などの属性を含む)が電子データ自体に保持されており、電子データの移動と共に履歴情報もデータ移動する場合である。
本実施形態6について簡単に説明すると、所定の記憶部に、電子データの移動売渡および移動購入の回数情報(購入回数および売渡回数)を記録すると共に、電子データの移動売渡時に売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、購入者による電子データの移動購入時に、回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示することにより、より確実によりよい電子データを得ることができるものである。以下、詳細に説明する。
ユーザ(売渡者)が所有する例えば「音楽データ」について、例えば専用端末装置の表示画面(評価情報が段階的に項目列挙されている画面など)を確認しつつ、それを用いて何らかの評価を行う場合には、電子データを移動売渡している間に、専用端末装置の表示画面(項目選択手段が例えばタッチパネル)上に評価選択画面(例えば図12)を表示させる。表示画面がタッチパネルの場合には、図12の評価選択画面の各評価項目のうち所望の評価項目に指先でタッチ(パソコンの場合には、カーソル移動とマウスによるクリック)することにより、段階的な各評価項目の何れかを選択することが可能である。この選択された評価項目は履歴情報としてその電子データと共に、専用端末装置(またはパソコン)から電子データ配信サーバに転送され、電子データ配信サーバ側の所定の記憶部にて履歴情報(選択評価項目を含む)が電子データと共に登録されるようになっている。
運用者側の電子データ配信サーバでは、履歴情報が例えば以下のように集計される。図12の評価選択画面にも示されているように、電子データを売るときの評価が上側の項目から10点・5点・0点・−5点・−10点の順に各項目毎に点数で表示されており、この点数による重み付け平均値を計算手段(図示せず)にて算出する。また、一回売り渡される毎に履歴情報の売渡回数として回数=1がカウントされる。図13に示す評価集計画面(集計結果画面)の場合には、売り渡される回数が14回で、重み付け平均値が4.6点(=65点/14)となっている。
なお、以上では、電子データを売渡する際の表示画面として、専用端末装置の表示画面上に図12に示すような評価選択画面を表示するようにしたが、これに限らず、電子データを売渡する際の表示画面として、図14(選択操作がパソコンのカーソル移動とマウスによるクリックの場合)および図15(選択操作が専用端末装置のようなタッチパネルの場合)に示すように、図12に示すような評価選択画面の他に、その集計結果(図13の評価集計画面参照)および、評価項目別の頻度を示すグラフ(評価状態)などもリアルタイムに一括表示するようにしてもよい。この場合、評価選択入力時にリアルタイムに集計結果およびそのグラフが表示され得る。
次に、所望の電子データが移動購入される際に、その履歴情報として、移動購入年月日(処理年月日)の他に移動購入回数を、電子データ自体(フォーマットに電子データと履歴データさらには金額データを記憶させておく)に保存可能であり、電子データの売渡時の評価集計情報(売渡回数および評価情報)を専用端末装置やユーザ端末装置(パソコン)側の表示画面上に表示させ、電子データを購入するユーザ(購入者)がそれを確認できるようにするものである。
このように、電子データ配信サーバ側の記憶部に、上記したように、画面表示可能な評価集計情報が所定のフォーマットにて電子データと共に登録されていれば、その電子データを購入する際には、履歴情報として、評価選択画面と共にまたは、評価選択画面とは別にその集計結果およびグラフからなる評価集計画面が表示画面上に表示される。その履歴評価情報(評価集計画面)が客観的な情報となり、購入者は、電子データの評価状態を確認しつつ、その電子データを購入するか否かの判断材料にすればよい。
次に、別の事例について説明する。ユーザ(売渡者)が例えばイラスト集(売渡者が作成)などの「静止画集」を例えばユーザ端末装置の表示画面上にて確認しつつ、それに対して評価を行う場合には、電子データを移動(売渡)している間に、ユーザ端末装置(パソコン)の表示画面上に評価選択画面(例えば図16)が表示される。ユーザ(売渡者)は評価画面上でカーソルを移動させて項目「○」を選択して「●」と変化させることで各評価項目を順次選択することができる。その履歴情報は電子データ配信サーバ側に登録されると共に順次集計される。その集計結果が所定のグラフとしてリアルタイムに例えば図16の下方中央部に表示される。
具体的には、運用者側の電子データ配信サーバでは、例えば22回の売渡があったとし、肯定数(そう思う)/回答数から例えば図17の事例(評価集計画面)のようになる。なお、ユーザが電子データをそれの売渡時に評価するならば、図17の第6番目の評価項目「作品を保有したい」が存在すると、辻褄が合わないが、最初の購入時の評価にまで拡張した場合には、第6番目の評価項目も問題がない。この場合にも、購入者は、電子データの評価状態を確認しつつ、その電子データを購入するか否かの判断材料にすればよい。
したがって、本実施形態6によれば、著作権者には評価状態(売渡回数とその評価情報)および購入回数に応じて電子データの著作権料が入金されるので、市場に出回ってゆく量(売渡回数と購入回数)が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するので、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進することができるという効果を奏する。
なお、本実施形態6では、所定のフォマットを用いて電子データと共に履歴情報(評価集計情報を含む)を記憶させるように構成したが、これに限らず、電子データと履歴情報とをリンクさせて登録しておいてもよく、特定の電子データが購入される際にその特定の電子データにリンクした履歴情報を検索して抽出し、その抽出した履歴情報を画面表示するようにしてもよい。この履歴情報の画面を売渡者または購入者が見ることによって、売渡者であれば売渡時の評価を選択入力可能であり、購入者であれば電子データの購入判断の格好の材料にすることができる。
以上のように、上記実施形態1,2,5によれば、著作権が保護された電子データがネットワーク・衛星などから配信される無形形態である場合に、この電子データを所定の購入ルートの正規価格で得た保有者(消費者)において、電子データが不要となった場合に、入出力専用システム2,4に有償で引き渡すことができる。また、入出力専用システム2,4を運営する運用者は同じ入出力専用システム2,4を使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販することができる再販システムを構築することができる。即ち、一定の時期を経た中古の電子データの購入価格は、より安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引システム1,3,11,31を得ることができる。
また、電子データのデータ移動に伴って、常に、著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態では、単に、電子データの購入、売渡や転売(再販)だけが促進されるのではなく、電子データの購入、売渡や再販が促進される毎に著作権が認められて著作権者にも代替価値が還元されるので、購入、売渡や再販頻度が高くて市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなる。これにより、市場の競争原理に基づいた事業形態を構築できて、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる有利な電子データ商取引システム1,3,11,31を得ることができる。
なお、上記実施形態1,2,5では、所望の音楽コンテンツの配信手段を、光ファイバやインターネットによるネットワークで構築したが、これに限らず、衛星からハードディスクを持つ専用端末装置に所望の音楽コンテンツが配信されるシステムや、ネットワークを構築せずに専用端末装置が光ディスク(ROM形態)のジュークボックスであるようなシステムであってもよい。
また、上記実施形態1,2,5では、購入者や売渡者(または転売者)側の記録媒体を半導体メモリやハードディスクとしたが、これに限らず、ミニディスク(MD)や他の記録型光ディスクなどであってもよい。また、上記実施形態1〜6では、電子データを音楽コンテンツなどとしたが、これに限らず、パソコン用ソフトに代表されるあらゆる電子データであってもよい。特に、音楽コンテンツをMDに記録する場合には、コンテンツ符号化方式が「ATRAC」方式であり、半導体メモリに記録する場合には、「MP3」方式などのオーディオ符号化方式となる。以上のもの以外の各種組み合わせケースによるバリエーションが可能である。
さらに、上記実施形態1,2,5では、前述したが、パソコン41の相互認証方式や音楽コンテンツの暗号化方式などの著作権保護手段(上記実施形態4の処理)が存在している。
さらに、上記実施形態2では、パソコン41のハードディスク411へのデータ移動またはハードディスク411からのデータ移動について説明したが、これに限らず、ハードディスク411に代えて、パソコン41に着脱自在な記録媒体へのデータ移動または記録媒体からのデータ移動であってもよい。
なお、データ移動転売に伴う第1の代替価値の一部を運用者から転売者に支払う場合など、支払については種々の方法が考えられ、例えばサーバ側にて代替価値を各種項目毎に集計しておき、その集計結果に基づいて、運用者、著作権者、購入者および売渡者(転売者を含む)に対する支払いを別途行ってもよいが、運用者、著作権者、購入者および売渡者と、銀行とをリンクさせておき、IDを入力するとクレジット処理などが為されて銀行引き落としまたは、銀行入金が為されるように、ホームバンキングやNETバンキングとすれば、自動的に料金の支払いを行うこともできる。
以上のように、本発明の効果を整理すれば、次の(1)〜(10)のようになる。
(1)著作権が保護された電子データが入出力専用システムからネットワークを介して配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことができる。このような転売システムによって、電子データの商取引の普及を促進させることができる。
(2)著作権が保護された電子データがネットワークから配信される場合であって、この電子データを所定の購入ルートであって正規価格で得た消費者である保有者が、電子データが不要になった場合に、例えばコンビニエンスストアなどに設置された専用端末装置や、唯一かつ所定の例えばパソコンなどのユーザ端末装置を通じて、所望の電子データを入出力専用システムにデータ移動することにより有償で引き渡すことができると共に、入出力専用システムを運営する運用者は同じ入出力専用システムを使って、有償で受け入れたこの電子データを他の消費者に正規価格より安価に再販する再販システムを構築することができる。このように、再販システムを転売システムに加えることによって、電子データの商取引の普及をいっそう促進させることができる。よって、時期を経た中古の電子データの購入価格はより安価であってよいという市場意識に基づき、電子データの商取引市場を拡大する新たな事業形態としての電子データ商取引方法を構築することができる。
(3)運用者が、入出力専用システムを、著作権者から直接得た電子データの商取引を新規な第2の電子データの所定の購入ルートとして運用することにより、購入者は専用端末装置または唯一かつ所定のユーザ端末装置を通じて複製を残すことなく入出力専用システムから第2の電子データを移動購入することができると共に、運用者は電子データの移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から得ることができる。これによって、この電子データの商取引が転売および再販だけではなく、所定の正規購入ルートとしての機能も果たすことができる。
(4)データ移動売渡として、このようなデータ移動転売の他に、電子データ商取引が新規である電子データをデータ移動売渡することができるため、電子データの商取引の意欲が向上して電子データの商取引の普及をいっそう促進させることができる。
(5)電子データは、保有者が複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に記録されており、保有者は記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって電子データを入出力専用システムにデータ移動転売することができる。また、購入者は、唯一かつ所定の記録媒体を専用端末装置またはユーザ端末装置に装着することによって入出力専用システムから複製を残すことなく電子データをデータ移動購入することができる。さらに、電子データを唯一かつ所定の記録媒体に記録するようにすれば、保有者や購入者である消費者は、ユーザ端末装置を持つ必要がなく、専用端末装置が設置された場所にさえ行けば、電子データの授受が簡便に行うことができる。
(6)電子データのデータ移動に伴って、発生する各代替価値の少なくとも1つに対して、その一部が電子データの著作権者に与えられるため、電子データのデータ移動に伴って、常に著作権者に代替価値の一部が還元される事業形態とすることができる。これによって、単に電子データの転売や再販だけが促進されるのではなく、再販頻度が高く市場価値が高い電子データほど、著作権者への還元が多くなり、よって、市場の競争原理に基づいた事業形態を構築でき、初期の正規購入の際の著作権者への還元は、現在の電子データが有形形態(例えば再生専用光ディスク(ROM形態))の時よりも小さな値で良くなり、消費者(購入者)から見れば、電子データの価格を低下させる可能性も考えられる電子データ商取引方法を得ることができる。
(7)各電子データに対応した各代替価値の一覧のうち、少なくとも1つを表示する表示機能を有するため、保有者や購入者である消費者は電子データの代替価値の一覧を、この表示機能で確認して、納得して電子データの商取引をすることができる。
(8)電子データの移動売渡時に、移動売渡の回数情報を記録し、かつ売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に回数情報および評価情報に基づく電子データの評価画面を表示するため、電子データの移動購入時の評価画面を購入者が確認することができ、好評の電子データをより確実に得ることができて、電子データの商取引の普及を大幅に促進させることができる。また、データ移動購入の回数情報である購入回数に応じて電子データの著作権料が著作権者に入金されるため、市場に出回ってゆく量が多い電子データほど、著作権者に与えられる著作権料が多くなって、著作権者への最初の著作権料を抑えることができ、その電子データの購入金額がその分安くなり、一般ユーザ(購入者)にとってもメリットがあると共に、更によく売れるという市場原理が働くものである。特定の電子データがよく売れると、その売渡回数と購入回数に応じて著作権料の集計も増加するため、著作権者にとてもよく売れる電子データを作成してゆこうという意思が働く。これによって、電子データの商取引の普及を大幅に促進させることができる。
(9)商取引をする電子データの価値を全て貨幣価値で直接判断したり直接処理したりすることができる。
(10)上記本発明の電子データ商取引方法に、本発明の電子データ商取引システムを最適に用いることができる。
産業上の利用可能性
著作権が保護された電子データを商取引する電子データ商取引のコンピュータ技術分野において、電子データの商取引の普及を一層促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態1における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図2は、図1の電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図3は、図1の電子データ商取引システムの動作(その1)を示すフローチャート図である。
図4は図1の電子データ商取引システムの動作(その2)を示すフローチャート図である。
図5は、本発明の実施形態2における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図6は、図5の電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図7は、図5の電子データ商取引システムの動作を示すフローチャート図である。
図8は、本発明の実施形態3における入出力専用システムに接続した際の図1の専用端末装置または図5のパソコンにおける表示画面図である。
図9は、本発明の実施形態4における電子データ商取引システムの運用状態を模式的に示す図である。
図10は、本発明の実施形態5における電子データ商取引システムの一例を示す構成図である。
図11は、本発明の実施形態5における電子データ商取引システムの他の一例を示す構成図である。
図12は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの評価選択画面図である。
図13は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの評価集計画面の一例を示す表示画面図である。
図14は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのパソコンの場合の評価集計画面の他の一例を示す表示画面図である。
図15は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのタッチパネルの場合の評価集計画面の更に他の一例を示す表示画面図である。
図16は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムのパソコンの場合の評価集計画面の別の一例を示す表示画面図である。
図17は、本発明の実施形態6における電子データ商取引システムの図16の集計画面図である。
図18は、業務用配信端末装置を用いる第1の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。
図19は、電子配信端末装置を用いたEMDである第2の従来例の電子データ商取引システムを模式的に示す構成図である。
Claims (16)
- 著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、
前記専用端末装置を通じて、複製を保有することなく、前記入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、該データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。 - 著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数の専用端末装置がネットワーク化された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、
複製を保有することなく、前記専用端末装置を通じてまたは前記専用端末装置から、前記入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、該データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、
前記入出力専用システムから複製を残すことなく、前記専用端末装置を通じてまたは前記専用端末装置に、前記第1の電子データをデータ移動購入すると共に、該データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。 - 請求の範囲第2項記載の電子データ商取引方法において、前記専用端末装置を通じて、前記入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、該データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。
- 著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、
前記ユーザ端末装置を通じて、複製を保有することなく、前記入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、該データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。 - 著作権が保護された電子データを入出力可能とする複数のユーザ端末装置とネットワークを介して接続された運用者側の入出力専用システムにより前記電子データを商取引する電子データ商取引方法であって、
複製を保有することなく、前記ユーザ端末装置を通じてまたは前記ユーザ端末装置から、前記入出力専用システムに第1の電子データをデータ移動売渡すると共に、該データ移動売渡に伴う第1の代替価値の一部を運用者から売渡者に支払うようにし、
前記入出力専用システムから複製を残すことなく、前記ユーザ端末装置を通じてまたは前記ユーザ端末装置に、前記第1の電子データをデータ移動購入すると共に、該データ移動購入に伴う第2の代替価値を購入者から運用者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。 - 請求の範囲第5項記載の電子データ商取引方法において、前記ユーザ端末装置を通じて、前記入出力専用システムから複製を残すことなく、電子データ商取引が新規な第2の電子データをデータ移動購入すると共に、該データ移動購入に伴う第3の代替価値を購入者から運用者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第1項または第4項記載の電子データ商取引方法において、前記データ移動売渡は、データ移動転売および、電子データ商取引が新規である電子データのデータ移動売渡の少なくとも何れかであることを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第1項または第4項に記載の電子データ商取引方法において、前記電子データは、複製を保有することなく、唯一かつ所定の記録媒体に対してデータ移動可能であり、前記記録媒体を前記専用端末装置または前記ユーザ端末装置に装着することにより、前記記録媒体から前記専用端末装置または前記ユーザ端末装置を通じて前記入出力専用システムに前記電子データをデータ移動売渡可能とすると共に、前記入出力専用システムから複製を残すことなく前記記録媒体に前記専用端末装置または前記ユーザ端末装置を通じて前記電子データをデータ移動購入可能としたことを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、前記第1〜第3の代替価値のうちの少なくとも何れかに対して、前記代替価値の一部を運用者から前記電子データの著作権者に支払うようにしたことを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、前記入出力専用システムにおける端末装置において、前記第1の電子データに対応した第1の代替価値一覧、前記第1の電子データに対応した第2の代替価値一覧、および、前記第2の電子データに対応した第3の代替価値一覧のうちの少なくとも何れかを表示可能に構成したことを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、所定の記憶部に、電子データの移動売渡および移動購入の少なくとも移動売渡の回数情報を記録すると共に、電子データの移動売渡時に売渡者の入力に基づく電子データの評価情報を記録し、電子データの移動購入時に前記回数情報および評価情報に基づく電子データの評価集計画面を表示することを特徴とする電子データ商取引方法。
- 請求の範囲第3項または第6項記載の電子データ商取引方法において、前記第1の代替価値、第2の代替価値および第3の代替価値のうち少なくとも何れかが支払い決済金額であることを特徴とする電子データ商取引方法。
- 売渡者のメモリ手段から端末装置を通じて、該端末装置とネットワークを介して接続された入出力専用システム側への、著作権が保護された所望の電子データのデータ移動動作をコンピュータに実行させる電子データ売渡移動ステップが可読記録媒体に記録されたプログラム。
- 請求の範囲第13項記載のプログラムにおいて、所定の料金テーブルを参照して電子データ移動売渡処理に応じた料金決済処理動作をコンピュータに実行させる料金決済ステップが可読記録媒体に記録されたプログラム。
- 著作権が保護された電子データを商取引する電子データ商取引システムにおいて、
端末装置を通じて、運用側記憶部からネットワークを介して購入側記憶部に所望の電子データを移動購入する電子データ移動購入処理を行う電子データ移動購入処理手段と、前記端末装置を通じて、転売側記憶部からネットワークを介して運用側記憶部に所望の電子データをデータ移動売渡する電子データ移動売渡処理を行う電子データ移動売渡処理手段とを有したことを特徴とする電子データ商取引システム。 - 請求の範囲第15項記載の電子データ商取引システムにおいて、前記電子データ移動購入処理および電子データ移動売渡処理に応じて料金を決済する料金決済処理を行う料金決済手段を有したことを特徴とする電子データ商取引システム。
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