JPS649268B2 - - Google Patents

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JPS649268B2
JPS649268B2 JP55036892A JP3689280A JPS649268B2 JP S649268 B2 JPS649268 B2 JP S649268B2 JP 55036892 A JP55036892 A JP 55036892A JP 3689280 A JP3689280 A JP 3689280A JP S649268 B2 JPS649268 B2 JP S649268B2
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JP
Japan
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polyzirconocarbosilane
gas
group
total number
atoms
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Application number
JP55036892A
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English (en)
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JPS56134567A (en
Inventor
Seishi Yajima
Kyoto Okamura
Yoshio Hasegawa
Taketami Yamamura
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US06/245,849 priority patent/US4556526A/en
Priority to CA000373752A priority patent/CA1161068A/en
Priority to DE8181301290T priority patent/DE3164100D1/de
Priority to EP81301290A priority patent/EP0037249B1/en
Publication of JPS56134567A publication Critical patent/JPS56134567A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ケイ素、ジルコニウムおよび炭素含
有成形体の製造方法に関するものである。 従来、炭化ケイ素含有成形体については本発明
者の一部によつて、特開昭53−94314号公報、特
開昭54−3815号公報および特開昭54−16521号公
報等に提案があり、炭化ケイ素含有成形体は機械
的性質および熱的性質が良好であることが開示さ
れている。 本発明者は、その後、主鎖骨格が主として―(Si
―CH2―)の構造単位よりなるポリカルボシランと
―(Ti―O―)結合単位のチタンアルコキシドとか
ら誘導される新規なポリチタノカルボシランを成
形および焼結することにより得たSiC―TiC成形
体が、従来のSiC成形体に比べてさらに機械的性
質のすぐれた成形体であることを特開昭56―
88877号(特願昭54−162835号)明細書において
開示した。 また、本発明者は主鎖骨格が主として―(Si―
CH2―)の構造単位よりなるポリカルボシラン
ZrX4(ただし式中のXは、アルコキシ基、フエノ
キシ基又はアセチルアセトキシ基表わす)で表わ
される有機ジルコニウム化合物から誘導される新
規なポリジルコノカルボシラン見出し、この新規
ポリジルコノカルボシランおよびその製造法に関
する発明を特開昭56−92923号(特願昭54−
169443号)明細書において開示した。本発明者は
更に、上記の新規なポリジルコノカルボシランを
成形し、焼結することによつて得られる、主とし
てSiC―ZrCを含む成形体が、従来のポリカルボ
シランから得られるSiC成形体よりも一層すぐれ
た機械的性質と高温での耐酸化性を呈し、且つ特
異な構造を有する複合炭化物であることを見出
し、本発明に到達したものである。 すなわち、本発明の方法により得られる成形体
は、実質的にSi,ZrおよびC,場合により更にO
からなる成形体であつて、該成形体は実質的に、 (1) Si,ZrおよびC,場合により更にOから実質
的になる非晶質、または (2) 実質的にβ―SiC,ZrC,β―SiCと、ZrCの
固溶体およびZrC1-x(ただしO<x<1)の粒
が500Å以下の各結晶質超微粒子からなる集合
体、または (3) 上記(1)の非晶質と上記(2)の結晶質超微粒子集
合体の混合系、 からなることを特微とするケイ素、ジルコニウム
および炭素を含有する繊維を除く成形体である。 本発明によれば、前記ケイ素、ジルコニウムお
よび炭素を含有する成形体を製造するための方法
として、 (1) 主として一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖
骨格を有する数平均分子量が200〜〜10000のポ
リカルボシランと、一般式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有する
アルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセ
トキシ基を示す)で表わされる有機ジルコニウ
ム化合物とから誘導された数平均分子量が700
〜100000のポリジルコノカルボシランであつ
て、該ポリジルコノカルボシランのケイ素原子
の少なくとも1部が酸素原子を介してジルコニ
ウム原子と結合しており、そして該ポリジルコ
ノカルボシランにおける―(Si―CH2―)の構造単
位の全数対―(Zr―O―)の構造単位の全数の比
率が2:1乃至200:1の範囲内にあるポリジ
ルコノカルボシランを、真空中、不活性ガス、
還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる
少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
2300℃の温度範囲で焼成する第一工程、および (2) 得られた焼成物を成形し、この成形と同時に
又は成形した後に、真空中、不活性ガス、還元
性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少な
くとも1種からなる雰囲気中で800〜2300℃の
温度範囲で焼結する第二工程、 からなることを特徴とするケイ素、ジルコニウム
および炭素を含有する繊維を除く成形体の製造方
法が提供される。 以下、本発明をより詳細に説明するが、先づ本
発明の方法について述べる。 本発明の方法に使用する出発原料であるポリジ
ルコノカルボシランは、 主として一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖骨
格を有する数平均分子量が200〜10000のポリカル
ボシランと、一般式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有するア
ルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセトキ
シ基を示す)で表わされる有機ジルコニウム化合
物とから誘導された数平均分子量700〜100000の
ポリジルコノカルボシランであつて、該ポリジル
コノカルボシランのケイ素原子の少なくとも1部
が酸素原子を介してジルコニウム原子と結合して
おり、そして該ポリジルコノカルボシランにおけ
る―(Si―CH2―)の構造単位の全数対―(Zr―O―)

構造単位の全数の比率が2:1乃至200:1の範
囲内にある重合体である。またこのような重合体
には、次に図示するような1官能性重合体、2官
能性重合体、3官能性重合体及び4官能性重合体
がある。
【式】
【式】
【式】
【式】 (但し、R及びXは前記と同じ意味を有する)
また本発明に使用されるポリジルコノカルボシラ
ンは、前記ポリカルボシランと前記有機ジルコニ
ウム化合物とを、ポリカルボシランの―(Si―CH2
―)の構造単位の全数対有機ジルコニウム化合物の
―(Zr―O―)の構造単位の全数の比率が2:1乃
至200:1の範囲内となる量比に加え、反対に対
して不活性な雰囲気中において加熱反応して得ら
れる。 このようにして生成したポリジルコノカルボシ
ランは、第一工程において、真空中、不活性ガ
ス、還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれ
る少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
2300℃の温度範囲で焼成することにより、ポリジ
ルコノカルボシランのC、H、OおよびSiの一部
がCO、CO2、H2、H2Oおよび珪素の低分子量化
合物の形で脱離した、無機化に到る中間生成物で
ある半無機化焼成物、またはSi、C、OおよびZr
からなる無機化焼成物となる。焼成温度が500〜
800℃では主に半無機化焼成物、900〜2300℃では
主に無機化焼成物が得られる。 次に、第二工程において、前記半無機化および
無機化焼成物を成形し、この成形と同時に又は成
形した後に、真空中、不活性ガス、還元性ガス、
炭化水素ガスのうちから選ばれる少なくとも1種
からなる雰囲気で800〜2300℃の温度範囲で焼結
することにより、Si,ZrおよびC含有成形体に変
換する。 前記半無機化焼成物および無機化焼成物の形状
には制限はないが、通常、成形する前にこれらの
焼成物を破砕して粒状、粉状にするのがよい。ま
た不活性ガスとして窒素ガス、炭酸ガス、アルゴ
ンガスなど、還元性ガスして水素ガス、一酸化炭
素ガスなど、炭化水素ガスとしてメタンガス、エ
タンガス、プロパンガス、ブタンガスなどがそれ
ぞれあげられる。 焼結温度は800〜2300℃が好ましく、800℃以下
ではポリジルコノカルボシランの無機化が完結せ
ず、また2300℃以上では焼成物中に含まれるSiC
の分解が起るので好ましくない。 なお、場合によつては第一工程の焼成操作およ
び第二工程の焼結操作を同時に行うことによりハ
ニカム成形体を得ることができる。 次に、焼結を行う方法としては、大別して前記
焼成物を成形した後、焼結する方法または前記焼
成物の成形と焼結を同時に行うホツトプレス法を
使用することができる。 前記成形と焼結とを別々に行う方法には、金型
プレス法、ラバープレス法、押出し法、シート法
を用いて2〜5000Kg/cm2の圧力で加圧し所定の形
状のものを得、次に前記成形体を焼結することに
よつて本発明のsi,ZrおよびC含有成形体を得る
ことができる。 また、ホツトプレス法で焼結を行う場合には、
黒鉛、アルミナ、窒化硼素などからなる押型を選
び、2〜2000Kg/cm2の圧力で加圧しながら同時に
加熱し焼結体にすることができる。 本発明の好ましい実施態様として、前記ポリジ
ルコノカルボシランの焼成物を、成形、焼結する
前に予め―アルカリ処理および/または酸化性ガ
ス雰囲気中で600〜1300℃の温度範囲で加熱処理
する。 前記酸―アルカリ処理剤には酸としてフツ酸、
硫酸、塩酸、硝酸、王水、アルカリとしてカ性ソ
ーダ、カ性カリ等がそれぞれ用いられる。また前
記酸化性ガスとして酸素、空気、酸素含有ガス等
が用いられる。このような処理を行うことによ
り、微量の酸素含有化合物あるいは微量の過剰の
炭素等の如き不純物が除去され、得られたSi,Zr
およびC含有成形体の密度および強度が高められ
る。 次に、本発明の好ましい実施態様として、前記
ポリジルコノカルボシランの焼成物を、成形、焼
結する前に予め、結合剤として前記ポリジルコノ
カルボシランを混和する。このような操作を行う
ことにより、高密度、且つ高強度の焼結成形体と
することができる。 さらに、本発明の好ましい実施態様として、前
記ポリジルコノカルボシランの焼成物に結合剤と
して前記ポリジルコノカルボシランを混和し、該
混和物を成形、焼結する前に予め、真空中、不活
性ガス、還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選
ばれる少なくとも1種からなる雰囲気中で800℃
以下で仮焼する。このような処理を行うとSi,Zr
およびC含有成形体の体積収縮がすくなく、寸法
精度のすぐれた成形体を得ることができる。 さらに、本発明の好ましい別の実施態様とし
て、本発明の方法により、一旦、焼結を完了した
Si,ZrおよびびC含有成形体に、液状のポリジル
コノカルボシランを浸漬、噴霧、塗布等の操作に
より含浸させ、またポリジルコノカルボシランが
固体状のものとして得られる場合には、加熱や溶
媒に溶解させることにより液状とした後に前記操
作により含浸させ、また必要により加圧して前記
含浸の度合を高めた後、真空中、不活性ガス、還
元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれるいず
れか少なくとも1種の雰囲気中で800〜2300℃の
温度範囲で加熱する一連の処理を少なくとも1回
施すことによつて、より高密度で且つ高強度の焼
結成形体とすることができる。 前記のように含浸させるポリジルコノカルボシ
ランは液状とする必要があるため、室温あるいは
比較的低い加熱温度で液状で得られる場合はその
ままのものを、あるいは必要により粘度を下げる
ため少量のベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、クロロホルム、メチレンクロリド、石油エー
テル、石油ベンジル、リグロイン、フロン、
DMSO,DMFその他ポリジルコノカルボシラン
を可溶する溶媒を用いて溶解したものを実用に供
することができる。 次に、本発明の方法によつて得られるケイ素、
ジルコニウムおよび炭素含有成形体(以下これを
本発明の成形体と呼ぶことがある)について説明
する。 本発明の成形体は実質的にSi,Zr,C又はSi,
Zr,C,Oからなる成形体であり、前述の方法
により製造されるものであるが、このSi,Zrおよ
びC含有成形体の構造は、出発原料であるポリジ
ルコノカルボシランの製造条件、およびその加熱
焼結の温度等の条件に依存して、次の(A)乃至(C)に
示すように変化する。 (A) 加熱焼結温度が比較的低い場合には、実質的
に非晶質からなるSi,ZrおよびC含有成形体が
得られ、その非晶質は、成形体製造で採用され
る条件の如何により、主としてSi,Zr,Cから
なるか又はSi,Zr,C,Oからなるのいずれか
である。一般的にいえば、加熱焼結後において
得られる成形体中に酸素が実質的に残留しない
ような条件を製造工程で選定すれば、主として
Si,Zr,Cからなる非晶質が生成し、それとは
逆に、加熱焼結後の成形体中に酸素が残留しや
すいような条件を製造工程で選定すれば、主と
してSi,Zr,C,Oからなる非晶質が生成す
る。例えば、出発原料のポリジルコノカルボシ
ランを製造する際に、ポリカルボシランの使用
量に対して有機ジルコニウム化合物の使用量を
相対的に多くする程、加熱焼結後の成形体中に
酸素が残留し易くなる。また加熱焼結を窒素ま
たはアルゴンのような不活性ガス気流中で行う
よりは、真空中または還元性ガス気流中で行う
方が、酸素は除去され易いので、焼結後の成形
体中に酸素は残留し難くなる。さらにまた加熱
焼結を成形と同時に行う方が、成形後加熱焼結
するよりは、酸素は除去されやすいので加熱焼
結後の成形体中に酸素は残留し難くなる。例え
ば後述の実施例(1―)では、ポリカルボシ
ラン部分の―(Si―CH2―)結合の全数対―(Zr―O
―)結合の全数の比率が約8:1であるポリジル
コノカルボシランをN2流中で1000℃で焼成し、
該焼成物に前記ポリジルコノカルボシランを混
和し成形およびN2気流中1000℃で加熱焼結を
行つたが、この場合に得られた成形体は、主と
してSi,Zr,C,Oよりなる非晶質から実質的
になる成形体である。一方後述の実施例3で
は、ポリカルボシラン部分の―(Si―CH2―)結合
の全数対―(Zr―O―)結合の全数の比率23:1
であるポリジルコノカルボシランを(CO+
N2)気流下で800℃で焼成し、該焼成物を粉砕
した後、得られた粉末を成形および(CO+
N2)気流下で1000℃で加熱焼結を行つたが、
この場合に得られた成形体は、主としてSi,
Zr,Cよりなる非晶質から実質的になる成形
体である。 (B) 焼結温度が高い場合には、粒径が500Å以下
の、β―SiC,ZrC,β―SiCとZrCの固溶体お
よびZrC1-x(ただし0<x<1)の各結晶質超
微粒子集合体から実質的になる焼結成形体が得
られる。例えば、後述の実施例(1―)に記
載のSi,ZrおよびC含有成形体は、前記の実施
例(1―)で得られた圧粉成形体をN2気流
中で1700℃で加熱焼結することによつて得られ
たものであるが、この成形体は、前記の各結晶
質超微粒子集合体からなる焼結成形体である。 焼成温度が高い場合、前記のような構造の成
形体が得られる理由は次の如くである。出発原
料として使用したポリジルコノカルボシラン
は、加熱焼結により無機化されるが、焼結温度
が比較的低い段階では、無機化による物質は、
前項(A)で述べたように、主としてSi,Zr,C又
はSi,Zr,C,Oからなる非晶質であつて、未
だ結晶質超微粒子が生成するには到らない。 しかしながら、焼結温度が更に上昇すると、
前記の非晶質の一部が、粒径500Å以下である
β―SiC,ZrC,β―SiCとZrCの固溶体および
ZrC1x(ただし0<x<1)の各結晶質超微粒
子からなる集合体に転化されるようになり、焼
結温度が充分高い場合には、非晶質の実質的に
すべてが、前記の結晶質超微粒子集合体に転化
れる。そして、この結晶質超微粒子集合体への
転化にさいして、特に非晶質が主としてSi,
Zr,C,Oよりなる場合には、焼結温度が上
昇するにつれて、酸素は徐々に除去され、焼結
温度が充分高くなると、酸素はほとんど除去さ
れて、成形体中に酸素は残留し難くなり、結
局、非晶質が実質的にSi,Zr,Cからなる場合
と同様に前記の結晶質超微粒子集合体より実質
的になる成形体に変換する。 (C) 焼結温度が比較的高いが、ただし非晶質から
結晶質超微粒子集合体への転化が完結するには
到らないような温度である場合には、前項(A)で
述べたような非晶質と、前項(B)で述べたような
結晶質超微粒子集合体との混合系からなるSi,
ZrおよびC含有成形体が得られる。 以上述べたように、本発明のSi,ZrおよびC含
有成形体には種々の態様が存在しており、これら
各態様の成形体は、下記の(A―1)型乃至(C
―2)型に示すような構造を有するものである。 (A―1)型:Si,ZrおよびC含有成形体が、実
質的にSi,ZrおよびCからなる非晶質から実質
的に構成されている。 (A―2)型:Si,ZrおよびC含有成形体が、実
質的にSi,Zr,CおよびOからな非晶質から実
質的に構成されている。 (B)型:Si,ZrおよびC含有成形体が、実質的にβ
―SiC,ZrC,β―SiCとZrCの固溶体および
ZrC1-x(ただし0<x<1)の粒径が500Å以下
の各結晶質超微粒子の集合体から実質的に構成
されている。 (C―1)型:Si,ZrおよびC含有成形体が、実
質的にSi,ZrおよびCからなる非晶質と、実質
的にβ―SiC,ZrC,β―SiCとZrCの固溶体お
よびZrc1x(ただし0<x<1)の粒径が500
Å以下の各結晶質超微粒子の集合体の混合系か
ら構成されている。 (C―2)型:Si,ZrおよびC含有成形体が、実
質的にSi,Zr,CおよびOからなる非晶質と、
実質的にβ―SiC,ZrC,β―SiCとZrCの溶体
およびZrC1-x(ただし0<x<1)の粒径が500
Å以下の各結晶質超微粒子の集合体の混合系か
ら構成されている。 以上を要約すれば、本発明で特定したSi,Zrお
よびC含有成形体の製造方法において、条件を適
宜に選定して、加熱焼結後に得られる成形体中に
酸素が実質的に残留しないようにし、且つ焼結温
度が比較的低い場合には、上記(A―1)型の構
造の成形体が得られ、このさい焼結温度を充分高
くすれば(B)型の構造の成形体が得られ、中間の焼
結温度では(C―1)型の構造の成形体が得られ
る。一方、焼結後に得られる成形体中に酸素が残
留し易いような条件を選び、且つ焼結温度が比較
的低い場合には、(A―2)型の構造の成形体が
得られ、このさい焼結温度を充分高くすれば(B)型
の構造の成形体が得られ、中間の焼結温度では
(C―2)型の構造の成形体が得られる。 本発明のSi,ZrおよびC含有成形体は驚くべき
ことに、(A―1)型または(A―2)のような
主として非晶質からなる構造からなり、嵩密度が
小さい場合でも、極めて良好な強度的性質及び熱
的性質を有しているが、一般には、(B)型の結晶質
超微粒子集合体からなる構造を有し、嵩密度が大
きい場合に、強度的性質及びその他の性質が最も
良好である。 本発明の(B)型、(C―1)型または(C―2)
型の構造のSi,ZrおよびC含有成形体中に存在す
る結晶質超微粒子が、β―SiC,ZrC,β―SiCと
ZrCの固溶体およびZrC1-x(ただし0<x<1)
からなる複合炭化物によつて構成されていること
は、成形体のX線回折図形によつて確認すること
ができる。図の()は、後述の実施例(1―
)に記載の(B)型の構造を有する本発明のSi,Zr
およびC含有成形体のX線粉末回折図形である。
そして、こののX線回折図形では、2Θ=35.8゜
にβ―SiCの(111)回折線、2Θ=60.2゜にβ―
SiCの(220)回折線および2Θ=72.1゜にβ―SiC
の(311)回折線が、また2Θ=33.7゜にZrCの
(111)回折線、2Θ=39.1゜ZrCの(200)回折線、
2Θ=56.3゜にZrCの(220)回折線、2Θ=67.0゜に
ZrCの(311)回折線および2Θ=70.6゜にZrCの
(222)回折線が現われており、特に注目すべき点
は、ZrCの各回折線はいずれも従来のZrCに観察
される各回折線の2Θよりも高角度側にシフトし
ており、該ZrCは従来のZrCと格子定数が異なつ
ていることである。 前記のX線回折図形のデータは、本発明のSi,
ZrおよびC含有成形体に存在する結晶質超微粒
子が、主としてβ―SiCおよびZrCからなり、し
かもβ―SiCZrCが固溶しているもの、及び
ZrC1-x(ただし0<x<1)を一部含むような複
合炭化物であることを示している。 前記のような特異的な複合炭化物の結晶質超微
粒子からなるSi,ZrおよびC含有成形体は、これ
まで全く知らていなかつた新規な成形体である。
しかも、結晶質超微粒子がこのような複合炭化物
から構成されていることは、本発明のSi,Zrおよ
びC含有成形体に対し、極めて望ましい優秀な性
能を付与するという利点をもたらすものである。
即ち、ZrCは、β―SiCに比べて、曲げ強度、引
張り強度、耐圧強度等の機械的強度が著しく高
く、また高融点であるため耐熱性にすぐれるとい
う性質を有している。 本発明のSi,ZrおよびC含有成形体では、ZrC
とβ―SiCの両者が一部固溶化していることから
明らかなように、両者が本発明の成形体中におい
ては親密な状態で共存しているため、ZrCの好ま
しい性質が著しく発揮されるようになる。かくし
て本発明のSi,ZrおよびC含有成形体は、従来の
主としてβ―SiCのみからなる成形体に比べて機
械的強度特性および耐熱性が良好であり、また、
本発明者が先に出願した特願昭54−162835号明細
書において開示したSiC―TiC成形体に比べて、
高温の耐酸化性が良好であるという特徴を有する
ものである。 また、本発明のSi,ZrおよびC含有成形体中に
存在する前記複合炭化物よりなる結晶質超微粒子
は、平均粒径が500Å以下の超微粒子である。例
えば、後述の実施例(1―)に記載の(C―
2)型の構造の成形体(焼結温度1500℃)の結晶
質超微粒子の平均粒径は約90Åであり、実施例
(1―)に記載の(B)型の構造を有する成形体
(焼結温度1700℃)のそれは約160Åであることが
X線回折により判明した。 通常本発明のSi,ZrおよびC含有成形体は、そ
の製造の際の焼結温度を高くするにつれて、成形
体中の平均結晶粒径が大きくなる。 本発明のSi,ZrおよびC含有成形体が非常に大
きい強度を有する一つの原因は超微粒の結晶より
構成れているからであると推考され、その理由
は、局所的応力集中が密度の結晶粒界を通じて分
散するため、変形しにくいこと、結晶が超微粒子
であるため、結晶粒中に変形に必要な転移の存在
する余地がないこと、結晶粒径が非常に小さいた
め粒の見掛上の表面張力が異常に大きくなり、変
形に対する抵抗力が大きいこと、成形体の表面が
平滑で凹凸がないため、凹凸部へ応力が集中する
ことによる強度の低下要因がないこと、等による
ものと考えられる。 本発明のSi,ZrおよびC含有成形体の化学分析
による元素比率は、重量%で表わして、一般に
Si:30〜60%、Zr:0.9〜50%,C:19〜40%,
0:0.01〜20%である。 前記から明らかなように、加熱焼結後に得られ
る本発明のSi,ZrおよびC含有成形体において、
酸素が残留し易いような製造条件を選べば、最高
20重量%もの酸素を含有する成形体を得ることが
できる。すなわち(A―2)型および(C―2)
型の構造の成形体は、実質的な量の酸素を含有す
る成形体であるが、これらの成形体でも、後述の
実施例1で示すように例えば焼結温度が充分高い
場合には、酸素はほとんど除去されて実質的に前
記の結晶質超微粒子集合体からなる(B)型の構造を
有する成形に転化し、酸素原子は結晶質超微粒子
の形成には関与していないことがX線回折の結果
から判明している。 本発明のSi,ZrおよびC含有成形体は、機械的
強度、耐熱性、耐酸化性にすぐれた新規構造を有
する成形体であり、これらの特徴を生かした、以
下に示す種々の用途に活用できる。 (1) 建築用材料 パネル,ドーム,トレーラーハ
ウス,壁,天井材,床材,クーリングタワー,
浄化槽,汚水タンク,給水タンク,給湯用配
管,排水管,熱変換用ヒートパイプ等。 (2) 航空機、宇宙開発用機器材 胴体,翼,ヘリ
コプターのドライブシヤフト,ジエツトエンジ
ンのコンプレツサー,ロータ,ステータ,ブレ
ード,コンプレツサーケーシング,ハウジン
グ,ノーズコーン,ロケツトノズル,ブレーキ
材,タイヤコード等。 (3) 船舶用材料 ボート,ヨツト,漁船,作業用
船等。 (4) 路上輸送機器材料 車輛の前頭部,側板,水
タンク,便所ユニツト,座席,自動車のボデ
イ,コンテナ,道路機器、ガードレール,パレ
ツト,タンクローリー用タンク、自転車,オー
トバイ等。 (5) 耐食機器材料 タンク類,塔類ダクト,スタ
ツフ類,パイプ類等。 (6) 電気材料 面発熱体,バリスター,点火器,
熱電対等。 (7) スポーツ用品 ボート,洋弓,スキー,スノ
ーモビル,水上スキー,グライダー機体,テニ
スラケツト,ゴルフシヤフト,ヘルメツト,バ
ツト,レーシングジヤケツト等。 (8) 機械要素 ガスケツト,パツキン,ギア,ブ
レーキ材,摩耗材,研摩研削材等。 (9) 医療用機器材料 義足,義肢等。 (10) 音響用機器材料 カンチレバー,トーンアー
ム,スピーカーコーン,ボイスコイル。 などに利用することができる。 以下実施例によつて本発明を説明する。 参考例 1 5の三口フラスコに無水キシレン2.5とナ
トリウム400gとを入れ、窒素ガス気流下でキシ
レンの沸点まで加熱し、ジメチルジクロロシラン
1を1時間で滴下した。滴下終了後、10時間加
熱還流し沈殿物を生成させた。この沈殿を過
し、まずメタノールで洗浄した後、水で洗浄し
て、白色粉末のポリジメチルシラン420gを得た。 他方、ジフエニルジクロロシラン759gとホウ
酸124gを窒素ガス雰囲気下、n―ブチルエーテ
ル中,100〜120℃の温度で加熱し、生成した白色
樹脂状物を、さらに真空中400℃で1時間加熱す
ることによつて530gのポリボロジフエニルシロ
キサンを得た。 次に、前記のポリジメチルシラン250gに上記
のポリボロジフエニルシロキサン8.27gを添加混
合し、還流管を備えた2の石英管中で窒素気流
下で350℃まで加熱し6時間重合し、ポリカルボ
シランを得た。室温で放冷後キシレンを加えて溶
液として取り出し、キシレンを蒸発さ、320℃1
時間窒素気流下で濃縮して140gの固体を得た。
このポリマーの数平均分子量は蒸気圧浸透圧法
(VPO法)により測定したところ995であつた。
この物質のIRスペクトルを測定したところ800cm
-1付近と1250cm-1にSi―CH3の吸収,1400,
2900,2950cm-1にC―Hの吸収,2100cm-1にSi―
Hの吸収,1020cm-1付近と1355cm-1にSi―CH2
Siの吸収等が認められ、得られたポリマーは、構
成する要素が
【式】
【式】
【式】等であるポリカルボシランで ある。 参考例 2 テトラメチルシラン100gを秤取し、リサイク
ルのできる流通式装置を用いて、窒素雰囲気下で
770℃で24時間反応を行ない、ポリカルボシラン
を得た。室温で放冷後ノルマルヘキサンを加えて
溶液として取り出し、過して不溶物を除去後、
ノルマルヘキサンを蒸発させ、180℃で1時間,
5mmHgの減圧下で濃縮して14gの粘着性物質を
得た。このポリマーの数平均分子量はVPO法に
より測定したところ450であつた。この物質のIR
スペクトルを測定したところ、参考例1と同様に
ポリカルボシランに基づく各吸収ピークが認めら
れた。 参考例 3 参考例1で得られたポリジメチルシラン250g
をオートクレーブに入れ、アルゴン雰囲気中で、
470℃,約100気圧下で14時間加熱重合し、ポリカ
ルボシランを得た。室温で放冷後ノルマルヘキサ
ンを加えて溶液として取り出し、ノルマルヘキサ
ンを蒸発させ、280℃で1時間、1mmHgの減圧下
で濃縮して得られた固体を、アセトンで処理して
低分子量物を除去して、数平均分子量が8750のポ
リマー60gを得た。この物質のIRスペクトルを
測定したところ、参考例1と同様にポリカルボシ
ランに基づく各吸収ピークが認められた。 実施例 1 参考例1で得られたポリカルボシラン40.0gと
ジルコニウムテトラブトキシド31.5gとを秤取
し、この混合物にキシレン400mlを加えて均一相
からなる混合溶液とし、窒素ガス雰囲気下で、
130℃で1時間撹拌しながら還流反応を行つた。
還流反応終了後、さらに温度を230℃まで上昇さ
せて溶媒のキシレンを留出させたのち、230℃で
1時間重合を行ないポリジルコノカルボシランを
得た。このポリマーの数平均分子量はVPO法に
より測定したところ1677であつた。 このポリマーのポリカルボシラン部分の―(Si―
CH2―)結合の全数対―O―Zr(OC4H93および―(
Zr―O―)結合の全数の比率は約8:1である。
このポリマーをN2雰囲気中200℃/hrの昇温速度
で1000℃まで焼成し、該焼成物を200メツシユ以
下に粉砕した。この粉末90重量%と、上記ポリマ
ー10重量%とを適量のベンゼンと混合、乾燥後、
乳鉢中で軽く解砕し、100メツシユの篩で整粒し
た。この混合粉末を1000Kg/cm2の成形圧で加圧成
形して10mm×50mm×5mmの圧粉成形体を得た。次
にこの圧粉成形体を、下記の(),()及び
()に示すような3種の異なる条件で加熱焼結
した。 ():上記圧粉成形体をN2雰囲気中、200℃/
hrの昇温速度で1000℃まで加熱焼結した。この
結果嵩密度2.60g/cm3,抗折強度16.7Kg/mm2
Si,ZrおよびC含有成形体を得た。この成形体
のX線粉末回折測定を図のに示す。図のに
おいてブロードなβ―SiCの(111)回折線が
わずかに認められるでけで、β―SiCの他の回
折線およびZrCの各回折線はほとんど認めらな
いこと、およびこの成形体の化学分析の結果か
らこの実施例(1―)の加熱焼結条件で得ら
れた成形体は、前記(A―2)型の構造を有す
る成形体であることがわかつた。 ():上記圧粉成形体をN2雰囲気中、200℃/
hrの昇温速度で1500℃まで加熱焼結した。この
結果嵩密度2.75g/cm3,抗折強度21.2Kg/mm2
Si,ZrおよびC含有成形体を得た。得られた成
形体のX線粉末回折測定を図のに示す。図の
においてブロードではあるが、β―SiCの各
回折線および2Θ=33.7゜にZrCの(111)回折
線,2Θ=39.1゜にZrCの(200)回折線がわずか
に認められること(ただしZrCの各回折線の2Θ
は高角度側にシフトしている)、およびこの成
形体の化学分析の結果から、この実施例(―
)の加熱焼結条件で得られた成形体は、前記
(C―2)型の構造を有する成形体であること
がわかつた。また成形体中に存在する結晶質超
微粒子の平均粒径は約90ÅであることがX線回
折により判明した。 ():上記圧粉成形体をN2雰囲気中、200℃/
hrの昇温速度で1700℃まで加熱焼結した。この
結果嵩密度2.92g/cm3、抗折強度21.5Kg/mm2
Si,ZrおよびC含有成形体を得た。得られた成
形体のX線粉末回折測定を図のに示す。図の
においてシヤープなβ―SiCおよびZrCの各
回折線ピークが認められること(ただしZrCの
各回折線の2Θは高角度側にシフトしている)、
およびこの成形体の化学分析の結果からこの実
施例(―)の加熱焼結条件で得られた成形
体は、前記(B)型の構造を有する成形体であると
がわかつた。また成形体中に存在する結晶質超
微粒子の平均粒径が約160ÅであることがX線
回折により判明した。 実施例 2 参考例1で得られたポリマーを330℃で3時間、
窒素気流下で濃縮して得られる数平均分子量が
2990のポリカルボシラン40.0gとジルコニウムテ
トライソプロポキシド75.3gとを秤取し、この混
合物にベンゼン500mlを加えて均一相からなる混
合溶液とし、アルゴンガス雰囲気下で70℃で5時
間撹拌しながら還流反応を行なつた。還流反応終
了後さらに加熱し、ベンゼンを留出させせた後
150℃で2時間重合を行ない、数平均分子量が
9760のポリジルコノカルボシランを得た。得られ
たポリマーは、均一黒赤色の樹脂状物であつた。
この樹脂状物のポリカルボシラン部分の―(Si―
CH2―)結合の全数対―O―Zr(O―isoC3H73
よび―(Zr―O―)結合の全数の比率は約3:1で
ある。このポリマーを真空中(10-3mmHg),100
℃/hrの昇温速度で800℃まで焼成し、該焼成物
を200メツシユ以下に粉砕した。この粉末をカー
ボンダイス中にセツトして、常温で初めから250
Kg/cm2の圧力を与えて、Ar気流中、2000℃で0.5
時間ホツトプレスした。この結果嵩密度3.60g/
cm3,抗折強度42.0Kg/mm2の焼結成形体を得た。こ
こで得られた成形体は、X線粉末回折測定および
化学分析の結果から前記(B)型の構造を有する成形
体であることがわかつた。 実施例 3 参考例2で得らたポリカルボシラン40gとテト
ラキスアセチルアセトナトジルコニウム14.3gと
を秤取し、この混合物にエタノール60mlおよびキ
シレン300mlを加えて均一相からなる混合溶液と
し、窒素ガス雰囲気下で60℃で8時間撹拌しなが
な還流反応を行なつた。還流反応終了後さらに加
熱しエタノールおよびキシレンを留出させた後
180℃で3時間重合を行ない、数平均分子量が
1380のポリジルコノカルボシランを得た。このポ
リマーのポリカルボシラン部分の―(Si―CH2―)結
合の全数対―O―Zr(CH3COOHCOCH33および
―(Zr―O―)結合の全数の比率は約23:1である。 このポリマーをCO+N2〔CO:N2=1:4(モ
ル比)〕雰囲気中200℃/hrの昇温速度で800℃ま
で焼成し、該焼成物を200メツシユ以下に粉砕し
た。この粉末を2000Kg/cm2の成形圧で加圧成形し
て10mm×50mm×5mmの圧粉成形体を得た。この圧
粉成形体をCO+N2〔CO:N2≒1:4(モル比)〕
雰囲気中、100℃/hrの昇温速度で1000℃まで加
熱焼結した。この結果嵩密度2.54g/cm3、抗折強
度12.3Kg/mm2のSi,ZrおよびC含有成形体を得
た。ここで得られた成形体は、X線粉末回折測定
および化学分析の結果から、前記(A―1)型の
構造を有する成形体であることがわかつた。 実施例 4 参考例で得られたポリカルボシラン40.0gとジ
ルコニウムテトラフエノキシド2.6gとを秤取し、
この混合物にキシレン200mlを加えて均一相から
なる混合溶液とし、アルゴンガス雰囲気下で130
℃で2時間撹拌しながら還流反応を行なつた。還
流反応終了後さらに加熱し、キシレンを留出させ
た後、300℃で30分間重合を行ない、数平均分子
量が19300のポリジルコノカルボシランを得た。
このポリマーのポリカルボシラン部分の―(Si―
CH2―)結合の全数対―O―Ti(O―C6H53および
―(Zr―O―)結合の全数の比率は約122:1であ
る。 このポリマーを、Ar雰囲気中、200℃/hrの昇
温速度で1800℃まで焼成し、該焼成物をさらに空
気中、300℃/hrの昇温速度で700℃まで加熱し
て、過剰の炭素を除去した後、200メツシユ以下
に粉砕した。この粉末80重量%と、前記ポリマー
20重量%とを適量のノルマルヘキサンと混合、乾
燥後粉砕した。この混合粉末を3000Kg/cm2の成形
圧で加圧成形して10mm×50mm×5mmの圧粉成形体
を得た。この圧粉成形体をAr雰囲気中、100℃/
hrの昇温速度で1200℃まで加熱焼結した。この結
果嵩密度2.73g/cm3、抗折強度18.1Kg/cm2のSi,
ZrおよびC含有成形体を得た。ここで得らた成
形体は、X線粉末測定および化学分析の結果か
ら、前記(C―1)型の構造を有する成形体であ
ることがわかつた。 実施例 5 実施例2で得られたポリジルコノカルボシラン
を、N2雰囲気中、100℃/hrの昇温速度で500℃
まで焼成し、該焼成物を200メツシユ以下に粉砕
した。この粉末85重量%と、前記ポリマー15重量
%とを適量のキシレンと混合、乾燥後、N2雰囲
気中、100℃/hrの昇温速度で700℃まで仮焼し、
該仮焼物を粉砕した。この仮焼粉末90重量%と、
前記ポリマー10重量%とをさらに適量のキシレン
と混合、乾燥後粉砕した。この混合粉末を2000
Kg/cm2の成形圧で加圧成形して10mm×50mm×5mm
の圧粉成形体を得た。この圧粉成形体をN2雰囲
気中、200℃/hrの昇温速度で1400℃まで加熱焼
結した。この結果嵩密度2.99g/cm3、抗折強度
31.0Kg/mm2のSi,ZrおよびC含有成形体を得た。
ここで得られた成形体は、X線粉末回折測定およ
び化学分析の結果から、前記(C―2)型の構造
を有する〔(B)型の構造に近い〕成形体であること
がわかつた。 実施例 6 実施例(―)で得られた焼結成形体を、濃
度が1g/mlである、実施例1で使用するポリジ
ルコノカルボシランのベンゼン溶液に浸漬し、得
らた含浸成形体を乾燥後、N2中200℃/hrの昇温
速度で1800℃まで加熱焼結した。この含浸、乾
燥、加熱焼結の一連の処理を2回施した結果、嵩
密度3.15g/cm3、抗折強度36.8Kg/mm2のSi,Zrお
よびC含有成形体を得た。得られた成形体は、X
線粉末回折測定および化学分析の結果から、前記
(B)型の構造を有する成形体であることがわかつ
た。
【図面の簡単な説明】
図の,およびは、実施例(1―),(1
―)および(1―)で得られたSi,Zrおよび
C含有成形体のX線粉末回折図形を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1) 一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
    基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖
    骨格を有する数平均分子量が200〜〜10000のポ
    リカルボシランと、一搬式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有する
    アルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセ
    トキシ基を示す)で表わされる有機ジルコニウ
    ム化合物とから誘導された数平均分子量が700
    〜100000のポリジルコノカルボシランであつ
    て、該ポリジルコノカルボシランのケイ素原子
    の少なくとも1部が酸素原子を介してジルコニ
    ウム原子と結合しており、そして該ポリジルコ
    ノカルボシランにおける―(Si―CH2―)の構造単
    位の全数対―(Zr―O―)の構造単位の全数の比
    率が2:1乃至200:1の範囲内にあるポリジ
    ルコノカルボシランを、真空中、不活性ガス、
    還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる
    少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
    2300℃の温度範囲で焼成する第一工程、および (2) 得られた焼成物を成形し、この成形と同時に
    又は成形した後に、真空中、不活性ガス、還元
    性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少な
    くとも1種からなる雰囲気中で800〜2300℃の
    温度範囲で焼結する第二工程、 からなることを特徴とするケイ素、ジルコニウム
    および炭素含有成形体の製造方法。 2 (1) 一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
    基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖
    骨格を有する数平均分子量が200〜〜10000のポ
    リカルボシランと、一般式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有する
    アルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセ
    トキシ基を示す)で表わされる有機ジルコニウ
    ム化合物とから誘導された数平均分子量が700
    〜100000のポリジルコノカルボシランであつ
    て、該ポリジルコノカルボシランのケイ素原子
    の少なくとも1部が酸素原子を介してジルコニ
    ウム原子と結合しており、そして該ポリジルコ
    ノカルボシランにおける―(Si―CH2―)の構造単
    位の全数対―(Zr―O―)の構造単位の全数の比
    率が2:1乃至200:1の範囲内にあるポリジ
    ルコノカルボシランを、真空中、不活性ガス、
    還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる
    少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
    2300℃の温度範囲で焼成する第一工程、 (2) 前記第一工程で得られた該ポリジルコノカル
    ボシランの焼成物を、酸―アルカリ処理およ
    び/または酸化性ガス雰囲気中で600〜1300℃
    の温度範囲で加熱処理し、ついで (3) 得られた焼成物を成形し、この成形と同時に
    又は成形した後に、真空中、不活性ガス、還元
    性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少な
    くとも1種からなる雰囲気中で800〜2300℃の
    温度範囲で焼結する第二工程、 からなることを特徴とするケイ素、ジルコニウム
    および炭素含有成形体の製造方法。 3 (1) 一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
    基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖
    骨格を有する数平均分子量が200〜〜10000のポ
    リカルボシランと、一般式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有する
    アルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセ
    トキシ基を示す)で表わされる有機ジルコニウ
    ム化合物とから誘導された数平均分子量が700
    〜100000のポリジルコノカルボシランであつ
    て、該ポリジルコノカルボシランのケイ素原子
    の少なくとも1部が酸素原子を介してジルコニ
    ウム原子と結合しており、そして該ポリジルコ
    ノカルボシランにおける―(Si―CH2―)の構造単
    位の全数対―(Zr―O―)の構造単位の全数の比
    率が2:1乃至200:1の範囲内にあるポリジ
    ルコノカルボシランを、真空中、不活性ガス、
    還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる
    少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
    2300℃の温度範囲で焼成する第一工程、 (2) 前記第一工程で得られた該ポリジルコノカル
    ボシランの焼成物に、前記第一工程に用いられ
    る該ポリジルコノカルボシランを混和し、つい
    で (3) 得られた焼成物を成形し、この成形と同時に
    又は成形した後に、真空中、不活性ガス、還元
    性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少な
    くとも1種からなる雰囲気中で800〜2300℃の
    温度範囲で焼結する第二工程、 からなることを特徴とするケイ素、ジルコニウム
    および炭素含有成形体の製造方法。 4 (1) 一般式 (但し、式中のRは水素原子、低級アルキル
    基、又はフエニル基を示す)で表わされる主鎖
    骨格を有する数平均分子量が200〜〜10000のポ
    リカルボシランと、一般式 ZrX4 (但し、式中のXは炭素数1〜20個を有する
    アルコキシ基、フエノキシ基又はアセチルアセ
    トキシ基を示す)で表わされる有機ジルコニウ
    ム化合物とから誘導された数平均分子量が700
    〜100000のポリジルコノカルボシランであつ
    て、該ポリジルコノカルボシランのケイ素原子
    の少なくとも1部が酸素原子を介してジルコニ
    ウム原子と結合しており、そして該ポリジルコ
    ノカルボシランにおける―(Si―CH2―)の構造単
    位の全数対―(Zr―O―)の構造単位の全数の比
    率が2:1乃至200:1の範囲内にあるポリジ
    ルコノカルボシランを、真空中、不活性ガス、
    還元性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる
    少なくとも1種からなる雰囲気中で、500〜
    2300℃の温度範囲で焼成する第一工程、 (2) 前記第一工程で得られた該ポリジルコノカル
    ボシランの焼成物に、前記第一工程に用いられ
    る該ポリジルコノカルボシランを混和し、得ら
    れた混和物を、真空中、不活性ガス、還元性ガ
    ス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少なくと
    も1種からなる雰囲気中で800℃以下で仮焼し、
    ついで (3) 得られた焼成物を成形し、この成形と同時に
    又は成形した後に、真空中、不活性ガス、還元
    性ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれる少な
    くとも1種からなる雰囲気中で800〜2300℃の
    温度範囲で焼結する第二工程、 からなることを特徴とするケイ素、ジルコニウム
    および炭素含有成形体の製造方法。
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