JPS647128B2 - - Google Patents
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- JPS647128B2 JPS647128B2 JP670585A JP670585A JPS647128B2 JP S647128 B2 JPS647128 B2 JP S647128B2 JP 670585 A JP670585 A JP 670585A JP 670585 A JP670585 A JP 670585A JP S647128 B2 JPS647128 B2 JP S647128B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D6/00—Heat treatment of ferrous alloys
- C21D6/002—Heat treatment of ferrous alloys containing Cr
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- Materials Engineering (AREA)
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
この発明は、溶接性およびクリープ強度に優れ
た圧力容器用Cr―Mo鋼の製造方法に関するもの
である。 〔従来技術とその問題点〕 従来、石油精製装置等に用いられる圧力容器に
は、高温強度や耐水素侵食性が要求されるため
に、その材料として21/4Cr―lMo鋼や3Cr―lMo
鋼が使用されている。 近年、上記装置において、生産能率の向上を図
るために、反応塔の設計温度および設計圧力を高
めることが検討されている。また、近い将来実用
化が予想される石炭液化装置の反応容器も500℃
前後の高温高圧の水素環境となることが見込まれ
ている。従つて、上記反応容器の材料として、短
時間高温引張り強度や耐水素侵食性に優れている
ばかりかクリープ強度に優れている鋼の開発が望
まれている。 ところで、従来の圧力容器用鋼は、短時間高温
引張り強度に着目したものが大部分であり(例え
ば、特公昭55―4831号公報、特公昭58―39891号
公報)、クリープ強度の改良を目的としたものは
わずかである(例えば、鉄と鋼vol70 1984 No.5
S642)。 圧力容器用材料として用いられるCr―Mo鋼
は、溶接低温割れ感受性が高いので、溶接時に割
れを防止するために、150〜200℃程度の高温に予
熱することが不可欠である。しかし、圧力容器は
厚肉となることが多く、高温に予熱することは、
作業能率や作業環境を著しく阻害する。このよう
なことから、低温割れ感受性の改善は極めて重要
な課題である。 ところで、鋼の成分系の面から低温割れ感受性
を改善するには、C含有量を低減すれば良いこと
は知られているが、C含有量を低減すると焼入れ
性が低下する。特に、極厚鋼板の場合には均質な
ベイナイト組織が得られず、強度および靭性が低
下する。この対策として焼入れのための加熱温度
を高めたり、微量のAおよびBを添加したり、
微量のTiおよびBを添加することが提案されて
いる。 通常、上記圧力容器用材料として用いられる
Cr―Mo鋼は、施工時に応力除去のために焼なま
し処理が施こされるが、、この処理中に溶接熱影
響部に割れが生じることがある(以下、これを再
熱割れという)。一般に、21/4Cr―lMo鋼や3Cr
―lMo鋼は、再熱割れ感受性が低いとされている
が、クリープ強度の改善に有効と考えられるNb,
V等の析出強化元素を添加すると、再熱割れ感受
性が高まることが予想される。従つて、再熱割れ
感受性に及ぼす合金元素の影響の把握および対策
について検討する必要がある。なお、再熱割れ感
受性を低くする方法として、特公昭59―14538号
公報にS含有量を20ppm以下とするか、または、
Mg,Ca,A,Y,Ce,Ti,Zr,Hfを添加し
て、鋼中に固溶するS量を20ppm以下にすること
が記載されている。しかし、上記方法は、Cr含
有量が1%未満のものがほとんどであつて、クリ
ープ強度については全く触れていない。 〔発明の目的〕 従つて、この発明の目的は、耐低温割れ性や耐
再熱割れ感受性に優れており、しかも、クリープ
強度に優れている圧力容器用Cr―Mo鋼の製造方
法を提供することにある。 〔発明の概要〕 この発明は、C:0.04〜0.12%、Si:0.01〜0.60
%、Mn:0.20〜1.20%、Cr:1.80〜3.50%、
Mo:0.80〜2.20%、Nb:0.01〜0.30%、V:0.01
〜0.50%、Ti:0.015%以下、B:0.0002〜0.0020
%、P:0.015%以下、S:0.010%以下、SolA
:0.005〜0.040%、N:0.0040%以下、および、
残部鉄および不可避不純物からなり、且つ、前記
Nb,C,Vの間に、 0.129×Nb(%)+0.177×V(%)≦C(%) の関係があるCr―Mo鋼に、 (7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―323)〜(
7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―223)(℃) (10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―323)
〜(10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―223)(℃) で規定される温度範囲のうちの何れか高い方の温
度範囲で焼ならしまたは焼入れ処理を施こし、次
いで、650℃〜AC1点の温度範囲で焼戻し処理お
よび応力除去焼なまし処理を施こすことに特徴を
有する。 〔発明の構成〕 次に、この発明をさらに詳しく説明する。 Cr―Mo鋼の低温割れ感受性を低くするには、
第1図から明らかなように、C含有量を低下させ
ることが最も効果的である。第1図に示されるよ
うに、例えば、Cを0.15%含有する21/4Cr―
lMo鋼の割れ防止予熱温度は200℃であるが、C
含有量を0.10%に減少させると割れ防止予熱温度
を125℃にすることができる。 このように、C含有量を減少させると割れ防止
予熱温度を低下させることができるが、反面、焼
入れ性が低下する。特に、極厚鋼板の場合には均
質なベイナイトへの変態が妨げられて強度および
靭性が低下する。 この発明は、焼入れ性を確保するために微量の
B,Ti,Aを添加し、N含有量を低減させた
ものであり、この機構は次の通りである。微量の
フリーBが粒界に偏析してフエライト変態を抑制
することを期待し、0.0010%以下のBを添加し
て、BNを形成しないようにN含有量を低減さ
せ、また、TiおよびAでこのようにして低減
したNを固定する。 Cr―Mo鋼の再熱割れ感受性に及ぼす化学成分
の影響を、第2図および第3図に示す。これらの
結果は、再熱割れ感受性をy型溶接割れ試験と同
一条件でビードを形成した後、試験片を690℃で
24時間加熱したものである。参考までに
WES3005(中、常温圧力容器用高強度鋼板)の鋼
種認定試験方法で規定される再熱割れ試験
(WES型試験とする)の結果とy型溶接割れ試験
の結果とを合わせて第4図に示す。第4図から明
らかなように、y型溶接割れ試験の割れ率が20%
以下であれば、WES型試験の場合にも割れが発
生しないことが明らかであるから、第2図および
第3図のy型溶接割れ試験結果を判断する場合、
割れ率が20%以下であれば再熱割れ感受性は低い
といえる。第2図から明らかなように、21/4Cr
―lMo鋼ではVの添加は、再熱割れ感受性を高め
る。これは、第2図中△印と〇印との比較から明
らかである。また、Vを添加した場合でもそのS
含有量を微量(0.0008%)にするか、Caを添加す
ると再熱割れ感受性は低下する。これは、第2図
中〇印と印、◇印との比較から明らかである。な
お、第2図において、印以外の鋼のS含有量は、
0.002〜0.004%である。また、第2図から判るよ
うに、C含有量が増加すると再熱割れ感受性は増
大する。一方、3Cr―lMo鋼は、0.3%のVを添加
しても再熱割れ感受性は低い(第2図中□印参
照)。このように、再熱割れ感受性は成分系によ
つて異なるので、必要に応じて極低S化または
Caの添加等の対策をとる必要がある。 この発明は、V添加に加えてNbを添加しV―
Nbの共存によつてクリープ強度を一段と向上さ
せるものであるので、次にNbの再熱割れ感受性
に対する影響を調べた。第3図は、再熱割れ感受
性に及ぼすC,Nb,Vの影響を示すものであつ
て、C量が0.03%のときNbの添加によつて再熱
割れ感受性が著しく増大すること、また、C量が
0.06〜0.10%のときには、Nbの添加によつてVに
よる再熱割れ感受性が助長されないことがわか
る。従つて、Nbを含有させる本発明鋼において、
過度にC含有量を低減させると、再熱割れ感受性
が著しく高まることになるので避けるべきであ
る。 クリープ強度の向上は、単に均一なベイナイト
組織を得るだけでは達成されず、高温で長時間安
定な微細析出物を形成させることが必要であり、
そのためにこの発明においては、前述したように
Nb,Vを併わせて添加する。このとき微細な炭
化物を析出させるためには、C量とNbまたはV
量とのバランスおよび焼ならし(または焼入れ)
の温度を適正化する必要がある。即ち、微細な炭
火物を析出させるためには、焼ならし(または焼
入れ)温度で炭化物がある程度溶けていることが
必要であるが、これは、次の溶解度積によつて計
算することができる。 log〔Nb〕〔C〕γ=−7900/T+3.42 ……(1) log〔V〕4/3〔C〕γ=−10800/T+7.06……(2) 次に、この発明における各化学成分組成の限定
理由について説明する。 C:Cは、この発明の主要な成分の1つであ
り、その含有量が0.12%を超えると溶接低
温割れ感受性が高くなり過ぎる。一方、常
温および高温における強度を確保するた
め、また、Nbを添加することによつて再
熱割れ感受性が高まることを防止するため
に0.04%以上のCを含有させるべきであ
る。従つて、この発明においては、C含有
量を0.04〜0.12%に限定した。 Si:Si含有量は焼戻し脆化感受性の観点から
0.60%以下としなければならないが、0.01
未満では、所望の強度および耐酸化性を確
保することができない。従つて、この発明
においては、Si含有量を0.01〜0.60%に限
定した。 Mn:Mnは鋼の強度および靭性を向上させる
作用を有するが、0.20%未満では前記作用
に所望の効果が得られない。一方、1.20%
を超えると焼戻し脆化感受性が高まり好ま
しくない。従つて、この発明においては、
Mn含有量を0.20〜1.20%に限定した。 Cr:Crは圧力容器用鋼にとつて重要な性能
である高温強度、耐水素侵食性、耐酸化性
に対して有効に作用するが、1.80%未満で
は前述した作用により所望の効果が得られ
ない。一方、3.50%を超えても前述した効
果の向上は望めずしかも不経済である。従
つて、この発明においては、Cr含有量を
1.80〜3.50%に限定した。 Mo:Moは高温強度、クリープ強度、耐水素
侵食性に有効に作用するが、0.80%未満で
は前述した作用に所望の効果が得られな
い。一方、2.20%を超えると靭性が劣化す
る。従つて、この発明においては、Mo含
有量を0.80〜2.20%に限定した。 Nb:Nbは、この発明の主要な成分の1つで
あり、クリープ強度を向上させる作用を有
するが、その適正含有量は、C含有量との
バランスで決まる。Nb添加の効果を有効
にするためには、焼ならし(または焼入
れ)温度において、Nbがある程度固溶し
ている必要があり、これは、C含有量と焼
ならし(または焼入れ)温度によつて決ま
る。C含有量がその下限値である0.04%の
場合で、且つ、通常採用される焼ならし
(または焼入れ)温度の上限である1300℃
の場合にNbは最も多く固溶するが、この
ときNbが全て固溶する含有量は前述した
溶解度積から0.63%となる。但し、母材中
のNbは溶接時に溶接金属中に20%程度希
釈することと、溶接金属中のNb含有量が
0.06%を超えると靭性が劣化することか
ら、0.30%を超えて添加すべきではない。
Nbを添加することによつて向上するクリ
ープ強度は、NbがCr,Fe,Moを含む炭
化物であるM7C3またはM23C6Fの析出を抑
制し、かわりに微細なNbCが析出するこ
とによつて得られるが、Vが存在すると、
前記炭化物を必らずしも全てNbCにする
必要はない。C含有量が下限値の0.04%の
場合には、Nbを0.01%添加すれば、前記
炭化物の析出が抑制されるので、Nbは、
0.01%以上含有させるべきである。従つ
て、この発明においては、Nb含有量を
0.01〜0.30%に限定した。 V:VはNbと同様にこの発明の主要な成分
の1つであり、クリープ強度を向上させる
作用を有するが、0.01%未満では前述した
作用に所望の効果が得られず、一方、0.50
%を超えると再熱割れ感受性が著しく高く
なる。従つて、この発明においては、V含
有量を0.01〜0.50%に限定した。 Ti:Tiは鋼中のNを固定する作用を有する
が、0.015%を超えて添加すると靭性が劣
化する。従つて、この発明においては、
Ti含有量を0.015%以下に限定した。 B:Bは焼入れ性を向上させ且つ組織を均一
なベイナイトにする作用を有するが、
0.0002%未満は、前述した作用に所望の効
果が得られない。一方、0.0020%を超えて
添加すると再熱割れ感受性また高温割れ性
を助長する。従つて、この発明において
は、B含有量を0.0002〜0.0020%に限定し
た。 P:P含有量が0.015%を超えると、焼戻し
脆化および再熱割れ感受性に悪い影響を及
ぼす。従つて、この発明においては、P含
有量を0.015%以下に限定した。 S:S含有量が0.010%を超えると、Pと同
様に焼戻し脆化および再熱割れ感受性に悪
影響を及ぼす。従つて、この発明において
は、S含有量を0.010%以下に限定した。
なお、21/4Cr―lMo―V系のように再熱
割れ感受性が高いと予想される鋼について
は、S含有量を0.0010%以下にするのが好
ましい。 SolA:SolAは結晶粒を微細化するととも
に固溶Nを固定することによつてBに
よる焼入れ性の効果を高める作用を有
するが、0.005%未満ではその作用に
所望の効果が得られず、一方、0.040
%を超えると、クリープ強度を劣化さ
せる。従つて、この発明においては、
SolA含有量を0.005〜0.040%に限定
した。 N:N含有量が0.0040%を超えると、TiNの
粒径が大きくなり過ぎて焼入れ性は向上す
るものの靭性が低下する。従つて、この発
明においては、N含有量を0.0040%以下に
限定した。 以上は、この発明における必須成分の限
定理由であるが、上記成分に付加的に添加
する化学成分の限定理由について次に説明
する。 Cu:Cuは固溶強化元素として強度を高める
作用を有するが、0.50%を超えると熱間加
工性が劣化する。従つて、Cu含有量は0.50
%以下にすべきである。 Ni:Niは焼入れ性を増すとともに靭性を改
善するのに有効であるが、1.0%を超えて
添加しても前述した効果の向上は望めず不
経済である。従つて、Ni含有量は1.0%以
下にすべきである。 Ca:Caは再熱割れ感受性の低減に有効に作
用するが、0.010%を超えると介在物が増
えて鋼の清浄度が劣化する。従つて、Ca
含有量は0.010%以下にすべきである。 次に、この発明におけるC,Nb,Vのバラン
スについて説明する。 鋼中のCが全て炭化物として固定されて、固溶
Cが無くなると粒界脆化が生じる。特に、オース
テナイト化温度が1350℃と高い溶接熱影響部の粗
粒域では、固溶Cの欠乏による粒界脆化が起き易
すい。このために、焼戻し脆化、水素脆化、再熱
割れ、クリープ脆化等の粒界破壊による損傷を助
長することが予測される。そこで、固溶Cを確保
するためにC含有量とNb,V添加量との間に次
の制約を設ける。 0.129×Nb(%)+0.177×V(%)≦C(%) ……(3) なお、上式は、次のような知見から作製した。
即ち、Nb,Vが添加された場合、炭化物の形成
傾向がより低いCr,Mo,Mn,Feは炭化物とし
て析出せず、また、Nb,Vよりも炭化物の形成
傾向の高いTiはNで固定されていると考え、更
に、NbはNbC,VはV4C3の形態をとるとして、
化学量論的に計算した結果に基づいて作製した。 次に、この発明における焼ならし(または焼入
れ)温度について説明する。 この発明において焼ならし(または焼入れ)温
度は、添加したNb,Vを有効に活用して良好な
クリープ強度を得るうえで重要な要件である。
Nb,Vを有効に活用するためには、焼ならし
(または焼入れ)温度で炭化物がある程度溶解し
ていることが重要であり、このためには溶解度積
を考慮して、次の2つの温度範囲のうちいずれか
高い方の温度範囲で焼ならし(または焼入れ)処
理をする必要がある。 (7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―323)〜(
7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―223)(℃) (10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―323)
〜(10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―223)(℃) 上式の下限未満の温度で焼ならし(または焼入
れ)を行なうと、NbまたはVの固溶が少ないた
めに焼戻しまたは使用時に析出する微細な炭化物
の量が少なく、充分なクリープ強度が得られな
い。一方、上式の上限を超える温度で焼ならし
(または焼入れ)を行なうと、結晶粒が粗大化し
てクリープ破断強度およびクリープ破断伸びが低
下する。 なお、焼戻しおよび応力除去焼なまし処理は、
鋼の硬度を低下させて靭性を増大させるために
650℃〜AC1点で行なうことが好ましい。 〔実施例〕 次に、この発明の実施例について説明する。 第1表に、本発明鋼および比較鋼の化学成分を
示し、第2表に、これら成分からなる鋼について
行なつた溶接性の試験結果について示す。
た圧力容器用Cr―Mo鋼の製造方法に関するもの
である。 〔従来技術とその問題点〕 従来、石油精製装置等に用いられる圧力容器に
は、高温強度や耐水素侵食性が要求されるため
に、その材料として21/4Cr―lMo鋼や3Cr―lMo
鋼が使用されている。 近年、上記装置において、生産能率の向上を図
るために、反応塔の設計温度および設計圧力を高
めることが検討されている。また、近い将来実用
化が予想される石炭液化装置の反応容器も500℃
前後の高温高圧の水素環境となることが見込まれ
ている。従つて、上記反応容器の材料として、短
時間高温引張り強度や耐水素侵食性に優れている
ばかりかクリープ強度に優れている鋼の開発が望
まれている。 ところで、従来の圧力容器用鋼は、短時間高温
引張り強度に着目したものが大部分であり(例え
ば、特公昭55―4831号公報、特公昭58―39891号
公報)、クリープ強度の改良を目的としたものは
わずかである(例えば、鉄と鋼vol70 1984 No.5
S642)。 圧力容器用材料として用いられるCr―Mo鋼
は、溶接低温割れ感受性が高いので、溶接時に割
れを防止するために、150〜200℃程度の高温に予
熱することが不可欠である。しかし、圧力容器は
厚肉となることが多く、高温に予熱することは、
作業能率や作業環境を著しく阻害する。このよう
なことから、低温割れ感受性の改善は極めて重要
な課題である。 ところで、鋼の成分系の面から低温割れ感受性
を改善するには、C含有量を低減すれば良いこと
は知られているが、C含有量を低減すると焼入れ
性が低下する。特に、極厚鋼板の場合には均質な
ベイナイト組織が得られず、強度および靭性が低
下する。この対策として焼入れのための加熱温度
を高めたり、微量のAおよびBを添加したり、
微量のTiおよびBを添加することが提案されて
いる。 通常、上記圧力容器用材料として用いられる
Cr―Mo鋼は、施工時に応力除去のために焼なま
し処理が施こされるが、、この処理中に溶接熱影
響部に割れが生じることがある(以下、これを再
熱割れという)。一般に、21/4Cr―lMo鋼や3Cr
―lMo鋼は、再熱割れ感受性が低いとされている
が、クリープ強度の改善に有効と考えられるNb,
V等の析出強化元素を添加すると、再熱割れ感受
性が高まることが予想される。従つて、再熱割れ
感受性に及ぼす合金元素の影響の把握および対策
について検討する必要がある。なお、再熱割れ感
受性を低くする方法として、特公昭59―14538号
公報にS含有量を20ppm以下とするか、または、
Mg,Ca,A,Y,Ce,Ti,Zr,Hfを添加し
て、鋼中に固溶するS量を20ppm以下にすること
が記載されている。しかし、上記方法は、Cr含
有量が1%未満のものがほとんどであつて、クリ
ープ強度については全く触れていない。 〔発明の目的〕 従つて、この発明の目的は、耐低温割れ性や耐
再熱割れ感受性に優れており、しかも、クリープ
強度に優れている圧力容器用Cr―Mo鋼の製造方
法を提供することにある。 〔発明の概要〕 この発明は、C:0.04〜0.12%、Si:0.01〜0.60
%、Mn:0.20〜1.20%、Cr:1.80〜3.50%、
Mo:0.80〜2.20%、Nb:0.01〜0.30%、V:0.01
〜0.50%、Ti:0.015%以下、B:0.0002〜0.0020
%、P:0.015%以下、S:0.010%以下、SolA
:0.005〜0.040%、N:0.0040%以下、および、
残部鉄および不可避不純物からなり、且つ、前記
Nb,C,Vの間に、 0.129×Nb(%)+0.177×V(%)≦C(%) の関係があるCr―Mo鋼に、 (7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―323)〜(
7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―223)(℃) (10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―323)
〜(10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―223)(℃) で規定される温度範囲のうちの何れか高い方の温
度範囲で焼ならしまたは焼入れ処理を施こし、次
いで、650℃〜AC1点の温度範囲で焼戻し処理お
よび応力除去焼なまし処理を施こすことに特徴を
有する。 〔発明の構成〕 次に、この発明をさらに詳しく説明する。 Cr―Mo鋼の低温割れ感受性を低くするには、
第1図から明らかなように、C含有量を低下させ
ることが最も効果的である。第1図に示されるよ
うに、例えば、Cを0.15%含有する21/4Cr―
lMo鋼の割れ防止予熱温度は200℃であるが、C
含有量を0.10%に減少させると割れ防止予熱温度
を125℃にすることができる。 このように、C含有量を減少させると割れ防止
予熱温度を低下させることができるが、反面、焼
入れ性が低下する。特に、極厚鋼板の場合には均
質なベイナイトへの変態が妨げられて強度および
靭性が低下する。 この発明は、焼入れ性を確保するために微量の
B,Ti,Aを添加し、N含有量を低減させた
ものであり、この機構は次の通りである。微量の
フリーBが粒界に偏析してフエライト変態を抑制
することを期待し、0.0010%以下のBを添加し
て、BNを形成しないようにN含有量を低減さ
せ、また、TiおよびAでこのようにして低減
したNを固定する。 Cr―Mo鋼の再熱割れ感受性に及ぼす化学成分
の影響を、第2図および第3図に示す。これらの
結果は、再熱割れ感受性をy型溶接割れ試験と同
一条件でビードを形成した後、試験片を690℃で
24時間加熱したものである。参考までに
WES3005(中、常温圧力容器用高強度鋼板)の鋼
種認定試験方法で規定される再熱割れ試験
(WES型試験とする)の結果とy型溶接割れ試験
の結果とを合わせて第4図に示す。第4図から明
らかなように、y型溶接割れ試験の割れ率が20%
以下であれば、WES型試験の場合にも割れが発
生しないことが明らかであるから、第2図および
第3図のy型溶接割れ試験結果を判断する場合、
割れ率が20%以下であれば再熱割れ感受性は低い
といえる。第2図から明らかなように、21/4Cr
―lMo鋼ではVの添加は、再熱割れ感受性を高め
る。これは、第2図中△印と〇印との比較から明
らかである。また、Vを添加した場合でもそのS
含有量を微量(0.0008%)にするか、Caを添加す
ると再熱割れ感受性は低下する。これは、第2図
中〇印と印、◇印との比較から明らかである。な
お、第2図において、印以外の鋼のS含有量は、
0.002〜0.004%である。また、第2図から判るよ
うに、C含有量が増加すると再熱割れ感受性は増
大する。一方、3Cr―lMo鋼は、0.3%のVを添加
しても再熱割れ感受性は低い(第2図中□印参
照)。このように、再熱割れ感受性は成分系によ
つて異なるので、必要に応じて極低S化または
Caの添加等の対策をとる必要がある。 この発明は、V添加に加えてNbを添加しV―
Nbの共存によつてクリープ強度を一段と向上さ
せるものであるので、次にNbの再熱割れ感受性
に対する影響を調べた。第3図は、再熱割れ感受
性に及ぼすC,Nb,Vの影響を示すものであつ
て、C量が0.03%のときNbの添加によつて再熱
割れ感受性が著しく増大すること、また、C量が
0.06〜0.10%のときには、Nbの添加によつてVに
よる再熱割れ感受性が助長されないことがわか
る。従つて、Nbを含有させる本発明鋼において、
過度にC含有量を低減させると、再熱割れ感受性
が著しく高まることになるので避けるべきであ
る。 クリープ強度の向上は、単に均一なベイナイト
組織を得るだけでは達成されず、高温で長時間安
定な微細析出物を形成させることが必要であり、
そのためにこの発明においては、前述したように
Nb,Vを併わせて添加する。このとき微細な炭
化物を析出させるためには、C量とNbまたはV
量とのバランスおよび焼ならし(または焼入れ)
の温度を適正化する必要がある。即ち、微細な炭
火物を析出させるためには、焼ならし(または焼
入れ)温度で炭化物がある程度溶けていることが
必要であるが、これは、次の溶解度積によつて計
算することができる。 log〔Nb〕〔C〕γ=−7900/T+3.42 ……(1) log〔V〕4/3〔C〕γ=−10800/T+7.06……(2) 次に、この発明における各化学成分組成の限定
理由について説明する。 C:Cは、この発明の主要な成分の1つであ
り、その含有量が0.12%を超えると溶接低
温割れ感受性が高くなり過ぎる。一方、常
温および高温における強度を確保するた
め、また、Nbを添加することによつて再
熱割れ感受性が高まることを防止するため
に0.04%以上のCを含有させるべきであ
る。従つて、この発明においては、C含有
量を0.04〜0.12%に限定した。 Si:Si含有量は焼戻し脆化感受性の観点から
0.60%以下としなければならないが、0.01
未満では、所望の強度および耐酸化性を確
保することができない。従つて、この発明
においては、Si含有量を0.01〜0.60%に限
定した。 Mn:Mnは鋼の強度および靭性を向上させる
作用を有するが、0.20%未満では前記作用
に所望の効果が得られない。一方、1.20%
を超えると焼戻し脆化感受性が高まり好ま
しくない。従つて、この発明においては、
Mn含有量を0.20〜1.20%に限定した。 Cr:Crは圧力容器用鋼にとつて重要な性能
である高温強度、耐水素侵食性、耐酸化性
に対して有効に作用するが、1.80%未満で
は前述した作用により所望の効果が得られ
ない。一方、3.50%を超えても前述した効
果の向上は望めずしかも不経済である。従
つて、この発明においては、Cr含有量を
1.80〜3.50%に限定した。 Mo:Moは高温強度、クリープ強度、耐水素
侵食性に有効に作用するが、0.80%未満で
は前述した作用に所望の効果が得られな
い。一方、2.20%を超えると靭性が劣化す
る。従つて、この発明においては、Mo含
有量を0.80〜2.20%に限定した。 Nb:Nbは、この発明の主要な成分の1つで
あり、クリープ強度を向上させる作用を有
するが、その適正含有量は、C含有量との
バランスで決まる。Nb添加の効果を有効
にするためには、焼ならし(または焼入
れ)温度において、Nbがある程度固溶し
ている必要があり、これは、C含有量と焼
ならし(または焼入れ)温度によつて決ま
る。C含有量がその下限値である0.04%の
場合で、且つ、通常採用される焼ならし
(または焼入れ)温度の上限である1300℃
の場合にNbは最も多く固溶するが、この
ときNbが全て固溶する含有量は前述した
溶解度積から0.63%となる。但し、母材中
のNbは溶接時に溶接金属中に20%程度希
釈することと、溶接金属中のNb含有量が
0.06%を超えると靭性が劣化することか
ら、0.30%を超えて添加すべきではない。
Nbを添加することによつて向上するクリ
ープ強度は、NbがCr,Fe,Moを含む炭
化物であるM7C3またはM23C6Fの析出を抑
制し、かわりに微細なNbCが析出するこ
とによつて得られるが、Vが存在すると、
前記炭化物を必らずしも全てNbCにする
必要はない。C含有量が下限値の0.04%の
場合には、Nbを0.01%添加すれば、前記
炭化物の析出が抑制されるので、Nbは、
0.01%以上含有させるべきである。従つ
て、この発明においては、Nb含有量を
0.01〜0.30%に限定した。 V:VはNbと同様にこの発明の主要な成分
の1つであり、クリープ強度を向上させる
作用を有するが、0.01%未満では前述した
作用に所望の効果が得られず、一方、0.50
%を超えると再熱割れ感受性が著しく高く
なる。従つて、この発明においては、V含
有量を0.01〜0.50%に限定した。 Ti:Tiは鋼中のNを固定する作用を有する
が、0.015%を超えて添加すると靭性が劣
化する。従つて、この発明においては、
Ti含有量を0.015%以下に限定した。 B:Bは焼入れ性を向上させ且つ組織を均一
なベイナイトにする作用を有するが、
0.0002%未満は、前述した作用に所望の効
果が得られない。一方、0.0020%を超えて
添加すると再熱割れ感受性また高温割れ性
を助長する。従つて、この発明において
は、B含有量を0.0002〜0.0020%に限定し
た。 P:P含有量が0.015%を超えると、焼戻し
脆化および再熱割れ感受性に悪い影響を及
ぼす。従つて、この発明においては、P含
有量を0.015%以下に限定した。 S:S含有量が0.010%を超えると、Pと同
様に焼戻し脆化および再熱割れ感受性に悪
影響を及ぼす。従つて、この発明において
は、S含有量を0.010%以下に限定した。
なお、21/4Cr―lMo―V系のように再熱
割れ感受性が高いと予想される鋼について
は、S含有量を0.0010%以下にするのが好
ましい。 SolA:SolAは結晶粒を微細化するととも
に固溶Nを固定することによつてBに
よる焼入れ性の効果を高める作用を有
するが、0.005%未満ではその作用に
所望の効果が得られず、一方、0.040
%を超えると、クリープ強度を劣化さ
せる。従つて、この発明においては、
SolA含有量を0.005〜0.040%に限定
した。 N:N含有量が0.0040%を超えると、TiNの
粒径が大きくなり過ぎて焼入れ性は向上す
るものの靭性が低下する。従つて、この発
明においては、N含有量を0.0040%以下に
限定した。 以上は、この発明における必須成分の限
定理由であるが、上記成分に付加的に添加
する化学成分の限定理由について次に説明
する。 Cu:Cuは固溶強化元素として強度を高める
作用を有するが、0.50%を超えると熱間加
工性が劣化する。従つて、Cu含有量は0.50
%以下にすべきである。 Ni:Niは焼入れ性を増すとともに靭性を改
善するのに有効であるが、1.0%を超えて
添加しても前述した効果の向上は望めず不
経済である。従つて、Ni含有量は1.0%以
下にすべきである。 Ca:Caは再熱割れ感受性の低減に有効に作
用するが、0.010%を超えると介在物が増
えて鋼の清浄度が劣化する。従つて、Ca
含有量は0.010%以下にすべきである。 次に、この発明におけるC,Nb,Vのバラン
スについて説明する。 鋼中のCが全て炭化物として固定されて、固溶
Cが無くなると粒界脆化が生じる。特に、オース
テナイト化温度が1350℃と高い溶接熱影響部の粗
粒域では、固溶Cの欠乏による粒界脆化が起き易
すい。このために、焼戻し脆化、水素脆化、再熱
割れ、クリープ脆化等の粒界破壊による損傷を助
長することが予測される。そこで、固溶Cを確保
するためにC含有量とNb,V添加量との間に次
の制約を設ける。 0.129×Nb(%)+0.177×V(%)≦C(%) ……(3) なお、上式は、次のような知見から作製した。
即ち、Nb,Vが添加された場合、炭化物の形成
傾向がより低いCr,Mo,Mn,Feは炭化物とし
て析出せず、また、Nb,Vよりも炭化物の形成
傾向の高いTiはNで固定されていると考え、更
に、NbはNbC,VはV4C3の形態をとるとして、
化学量論的に計算した結果に基づいて作製した。 次に、この発明における焼ならし(または焼入
れ)温度について説明する。 この発明において焼ならし(または焼入れ)温
度は、添加したNb,Vを有効に活用して良好な
クリープ強度を得るうえで重要な要件である。
Nb,Vを有効に活用するためには、焼ならし
(または焼入れ)温度で炭化物がある程度溶解し
ていることが重要であり、このためには溶解度積
を考慮して、次の2つの温度範囲のうちいずれか
高い方の温度範囲で焼ならし(または焼入れ)処
理をする必要がある。 (7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―323)〜(
7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―223)(℃) (10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―323)
〜(10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―223)(℃) 上式の下限未満の温度で焼ならし(または焼入
れ)を行なうと、NbまたはVの固溶が少ないた
めに焼戻しまたは使用時に析出する微細な炭化物
の量が少なく、充分なクリープ強度が得られな
い。一方、上式の上限を超える温度で焼ならし
(または焼入れ)を行なうと、結晶粒が粗大化し
てクリープ破断強度およびクリープ破断伸びが低
下する。 なお、焼戻しおよび応力除去焼なまし処理は、
鋼の硬度を低下させて靭性を増大させるために
650℃〜AC1点で行なうことが好ましい。 〔実施例〕 次に、この発明の実施例について説明する。 第1表に、本発明鋼および比較鋼の化学成分を
示し、第2表に、これら成分からなる鋼について
行なつた溶接性の試験結果について示す。
【表】
【表】
【表】
第2表から明らかなように、低温割れ性に関し
ては、C含有量が多い比較鋼A,Cの割れ防止予
熱温度がそれぞれ175℃、200℃と高くなつてい
る。これに対して、本発明鋼は何れもC含有量が
少ないために割れ防止予熱温度は何れも100〜125
℃であり、比較鋼A,Cと比べて低く、良好な低
温割れ性を示している。 再熱割れ感受性については、本発明鋼NB―
1,NB―2,NB―3および比較鋼C,Dの3Cr
―lMo系ではNb,Vの添加の有無にかかわらず
再熱割れ感受性は低く、特に対策を必要としな
い。これに対して、本発明鋼NA―1,NA―2,
NA―3および比較鋼A,Bの21/4Cr―lMo系
は、3Cr―lMo系に比べて再熱割れ感受性は何れ
も高く、特に、クリープ強度を高くするために
Nb,Vを添加した比較鋼Bの再熱割れ感受性は
高い。しかし、本発明鋼NA―l,NA―2は、
Nb,Vを添加しているにもかかわらずCaを添加
しているので、比較鋼Bに比べて再熱割れ感受性
は低い。同様に、本発明鋼NA―3は、S含有量
を低減させているので比較鋼Bに比べて再熱割れ
感受性は低い。 第3表に上記本発明鋼および比較鋼について行
なつた引張り試験、シヤルピー衝撃試験、クリー
プ破断試験の結果を示す。
ては、C含有量が多い比較鋼A,Cの割れ防止予
熱温度がそれぞれ175℃、200℃と高くなつてい
る。これに対して、本発明鋼は何れもC含有量が
少ないために割れ防止予熱温度は何れも100〜125
℃であり、比較鋼A,Cと比べて低く、良好な低
温割れ性を示している。 再熱割れ感受性については、本発明鋼NB―
1,NB―2,NB―3および比較鋼C,Dの3Cr
―lMo系ではNb,Vの添加の有無にかかわらず
再熱割れ感受性は低く、特に対策を必要としな
い。これに対して、本発明鋼NA―1,NA―2,
NA―3および比較鋼A,Bの21/4Cr―lMo系
は、3Cr―lMo系に比べて再熱割れ感受性は何れ
も高く、特に、クリープ強度を高くするために
Nb,Vを添加した比較鋼Bの再熱割れ感受性は
高い。しかし、本発明鋼NA―l,NA―2は、
Nb,Vを添加しているにもかかわらずCaを添加
しているので、比較鋼Bに比べて再熱割れ感受性
は低い。同様に、本発明鋼NA―3は、S含有量
を低減させているので比較鋼Bに比べて再熱割れ
感受性は低い。 第3表に上記本発明鋼および比較鋼について行
なつた引張り試験、シヤルピー衝撃試験、クリー
プ破断試験の結果を示す。
以上説明したように、この発明によれば、低温
割れ性を改善するためにC含有量を減少させ、再
熱割れ感受性が高くなりやすい成分系を明確にし
たうえで対策が必要なものについては、S含有量
を低減するかCaを添加し、クリープ強度を改善
するためにNb,Vを添加した鋼について焼なら
し(または焼入れ)温度を適正化することによつ
て、溶接性およびクリープ強度に優れた圧力容器
用Cr―Mo鋼を製造することができるといつた有
用な効果がもたらされる。
割れ性を改善するためにC含有量を減少させ、再
熱割れ感受性が高くなりやすい成分系を明確にし
たうえで対策が必要なものについては、S含有量
を低減するかCaを添加し、クリープ強度を改善
するためにNb,Vを添加した鋼について焼なら
し(または焼入れ)温度を適正化することによつ
て、溶接性およびクリープ強度に優れた圧力容器
用Cr―Mo鋼を製造することができるといつた有
用な効果がもたらされる。
第1図は、C含有量と割れ防止予熱温度との関
係を示すグラフ、第2図は、C含有量とy型溶接
割れ試験の割れ率との関係を示すグラフ、第3図
は、C含有量とy型溶接割れ試験の割れ率との関
係を示すグラフ、第4図は、y型溶接割れ試験の
割れ率とWES型溶接割れ試験の割れ率との関係
を示すグラフである。
係を示すグラフ、第2図は、C含有量とy型溶接
割れ試験の割れ率との関係を示すグラフ、第3図
は、C含有量とy型溶接割れ試験の割れ率との関
係を示すグラフ、第4図は、y型溶接割れ試験の
割れ率とWES型溶接割れ試験の割れ率との関係
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.04〜0.12%、 Si:0.01〜0.60%、 Mn:0.20〜1.20%、 Cr:1.80〜3.50%、 Mo:0.80〜2.20%、 Nb:0.01〜0.30%、 V:0.01〜0.50%、 Ti:0.015%以下、 B:0.0002〜0.0020%、 P:0.015%以下、 S:0.010%以下、 SolA:0.005〜0.040%、 N:0.0040%以下、および、 残部鉄および不可避不純物 からなり、且つ、前記Nb,C,Vの間に、 0.129×Nb(%)+0.177×V(%)≦C(%) の関係があるCr―Mo鋼に、 (7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―323)〜(
7900/3.42―log〔Nb〕〔C〕―223)(℃) (10800/7.06―log〔V〕4/3〔C〕―323)
〜(10800/7.60―log〔V〕4/3〔C〕―223)(℃) で規定される温度範囲のうちの何れか高い方の温
度範囲で焼ならしまたは焼入れ処理を施こし、次
いで、650℃〜AC1点の温度範囲で焼戻し処理お
よび応力除去焼なまし処理を施こすことを特徴と
する、溶接性およびクリープ強度に優れた圧力容
器用Cr―Mo鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP670585A JPS61166917A (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 | 溶接性およびクリ−プ強度に優れた圧力容器用Cr−Mo鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP670585A JPS61166917A (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 | 溶接性およびクリ−プ強度に優れた圧力容器用Cr−Mo鋼の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61166917A JPS61166917A (ja) | 1986-07-28 |
| JPS647128B2 true JPS647128B2 (ja) | 1989-02-07 |
Family
ID=11645720
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP670585A Granted JPS61166917A (ja) | 1985-01-19 | 1985-01-19 | 溶接性およびクリ−プ強度に優れた圧力容器用Cr−Mo鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61166917A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109355570A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-02-19 | 湖南华菱湘潭钢铁有限公司 | 薄规格易焊接低温结构钢板的生产方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02250941A (ja) * | 1989-03-24 | 1990-10-08 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低炭素クロムモリブデン鋼及びその製造方法 |
| CN103510009B (zh) * | 2012-06-20 | 2016-01-20 | 鞍钢股份有限公司 | 一种核电机组汽轮机辅机用钢及其制造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58224150A (ja) * | 1982-06-23 | 1983-12-26 | Kawasaki Steel Corp | 極厚高強度の高温圧力容器用Cr−Mo鋼 |
-
1985
- 1985-01-19 JP JP670585A patent/JPS61166917A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109355570A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-02-19 | 湖南华菱湘潭钢铁有限公司 | 薄规格易焊接低温结构钢板的生产方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61166917A (ja) | 1986-07-28 |
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