JPS646658B2 - - Google Patents

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JPS646658B2
JPS646658B2 JP58177724A JP17772483A JPS646658B2 JP S646658 B2 JPS646658 B2 JP S646658B2 JP 58177724 A JP58177724 A JP 58177724A JP 17772483 A JP17772483 A JP 17772483A JP S646658 B2 JPS646658 B2 JP S646658B2
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JP
Japan
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weight
component
molding
ethylene
propylene
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JP58177724A
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JPS6069146A (ja
Inventor
Yoshihiro Sobashima
Hidehisa Watabe
Hiroshige Sano
Takaaki Asakura
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特定のガラス繊維および顔料の各特
定量を、場合により不飽和有機酸またはその誘導
体で変性した結晶性プロピレン重合体(以下、変
性PPと称す)やエチレン―αオレフイン系共重
合体ゴム(以下、エチレン系ゴムと称す)と共
に、特定のプロピレン―エチレン共重合体樹脂に
配合して得られる着色外観及び耐傷付性に優れ、
かつ物性バランスと成形反り変形(再加熱反り変
形も含む)も良好な着色樹脂組成物に関する。 プロピレン系重合体樹脂にガラス繊維を配合し
て耐熱剛性、機械的強度、耐クリープ性等を向上
させる手法は広く試みられている。しかしなが
ら、ガラス繊維強化プロピレン系重合体樹脂(以
下、FRPPと称す)は前記の特徴を有する反面、
FRPP特有の外観不良(特に着色時の独特のシル
バーストリーク状流れ模様、傷付性、成形反り変
形等の問題があり、FRPPの幅広い用途、例え
ば、自動車内装用部品等への適用が制限されてい
た。これら問題点に関しては、従来、流れ性の向
上等の手法等が試みられているが充分でなく、ガ
ラス繊維充填量の制限等を余儀なくされてきた。
そこで本発明者らは、先にフイラー及び着色剤の
特定化(特願昭57−218037、同218038号各明細
書)およびガラス繊維の特定化(特願昭58−
102199号明細書)を提案し、その結果、諸分野へ
の適用を少なからず可能ならしめた。しかしなが
ら、極めて高度な着色外観や耐傷付性等を要求さ
れる分野への適用は場合によつては未だ不充分で
ある。 本発明は、これら従来技術の不満足な点を改善
することを目的とし、特定のガラス繊維及び顔料
の特定量と、場合により変性PPやエチレン系ゴ
ムを併用して、特定の結晶性プロピレン―エチレ
ン共重合体樹脂に配合した場合に、樹脂の着色外
観及び耐傷付性が極めて改良され、更に物性バラ
ンス、成形反り変形(再加熱反り変形も含む)も
各々良好なレベルに保持されることを見い出して
為されたものである。 すなわち本発明は、下記(a)〜(e)の成分から成る
ことを特徴とする着色プロピレン系樹脂組成物で
ある。 (a) エチレン含量1〜25重量%、沸騰キシレン可
溶分3〜30重量%のプロピレン―エチレンブロ
ツク共重合体樹脂……70〜98重量% (b) 平均直径が15μ以下でかつフイルム形成剤を
含有する集束剤の付着量が0.01〜0.3重量%で
あるガラス繊維……2〜30重量% (c) 平均粒径が0.2μ以下でかつ比表面積が20m2
g以上の成分が少なくとも20体積%占める着色
成分○イおよび分散剤○ロからなり、○イと○ロの配合
割合〔○イ/○ロ〕が重量比で0.05〜20である顔料
……上記(a)および(b)の合計量100重量部に対し
て0.5〜10重量部 (d) 不飽和有機酸またはその誘導体で変性した結
晶性プロピレン重合体……0〜10重量% (e) エチレン―αオレフイン系共重合体ゴム……
0〜35重量% (ただし、(a),(b),(d)および(e)成分の量は、(a)
+(b)の合計量基準である。) 本発明の組成物は、着色外観及び耐傷付性が改
良されるばかりでなく、高度な物性バランス(特
に耐熱剛性と衝撃強度バランス)を有し、成形反
り変形・再加熱反り変形も小さく、ウエルド強度
も良好で、更に線膨脹係数も小さく(高温雰囲気
下での寸法安定性が良好)、高レベルの品質が要
求される工業部品例えばインストルメントパネ
ル、バンパー等の大型自動車部品や各種電気製品
部品等への適用が可能である。 本発明で用いる上記(a)成分である結晶性プロピ
レン重合体樹脂は、エチレン含量1〜25重量%、
好ましくは2〜20重量%、沸騰キシレン可溶分3
〜30重量%、好ましくは4〜20重量%のプロピレ
ン―エチレンブロツク共重合体である。 ここで、エチレン含量の測定値は、赤外スペク
トル分析とNMRを用いる常法で求められ、また
沸騰キシレン可溶分の測定は、2gの試料を沸騰
キシレン300c.c.中に30分間浸漬し溶解させた後室
温迄冷却し、G4型ガラスフイルターで炉過およ
び乾燥して求めた固相重量から逆算して値を求め
る方法による。 この成分のエチレン含量が1重量%未満のもの
は衝撃強度の点で好ましくなく、一方25重量%超
過のものは剛性が不十分である。 また、沸騰キシレン可溶分が3重量%未満のも
のは衝撃強度の点で好ましくなく、一方30重量%
超過のものは耐傷付性および剛性が不十分であ
る。 このようなプロピレン―エチレンブロツク共重
合体は結晶性である必要があり、そのアイソタク
チツクインデツクス(II)は一般に40以上であ
り、好ましくは60以上のものが良い。IIが40未満
のものは、耐傷付性の外、剛性、硬度等が不足し
不適当である。 この成分のMFR(JIS―K7210、230℃、2.16Kg
荷重)は0.01〜200g/10分であり、特に0.1〜
100g/10分のものが好ましい。 MFRが0.01g/10分未満のものは、成形性、
外観等が良くなく、200g/10分超過のものは耐
衝撃性が劣り不適当である。 ここで、MFRは重合条件で設定しても良く、
又適切な後処理、例えば、過酸化物添加法等で調
整・設定しても良い。 この共重合体はチーグラーナツタ触媒で重合さ
れるものであるが、通常市販のものから適宜選択
して用いる事ができる。 次に、本発明で用いる(b)成分であるガラス繊維
は、平均直径が15μ以下、好ましくは2〜14μで、
かつその表面への集束剤(これにはいわゆるサイ
ジングを目的とした集束成分と樹脂との接着性・
相溶性を目的とした表面処理剤を含む)の乾燥仕
上げ後の最終付着量が0.01〜0.3重量%のもので
ある。ここで、平均直径が7〜2μのものは、物
性バランス(耐熱剛性、衝撃強度)をより一層高
める点並びに成形反り変形・再加熱反り変形をよ
り一層低減下せしめる点でとりわけ好ましい。
又、この7〜2μのものを用いるこの様な効果は
(a)成分がポリエチレン等のポリオレフイン類や、
ポリ塩化ビニル、ABS、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、変性ポリフエニレンオキサ
イド等の熱可塑性樹脂に於ても同様に発現され
る。このガラス繊維の製造法は、例えば次の様な
方法に依る。先ず、溶解したガラスをマーブルと
称する所定の大きさのガラス玉に成形し、それを
ブツシングと称する採系炉にて加熱軟化せしめ、
該炉テーブルの多数のノズルから流下させ、この
素地を高速度で延伸しながら、その途中に設けた
集束剤塗布装置にて浸漬で集束剤を付着させて集
束し、乾燥して回転ドラムで巻き取る。この時の
ノズル径寸法と引取り速度および引取り雰囲気温
度等を調節してガラス繊維の平均直径を所定の寸
法にする。同時に、集束剤濃度・種類、塗布時間
等を調節して乾燥後の最終集束剤付着量を0.01〜
0.3重量%とする。 また、該ガラス繊維の長さは特定されるもので
なく、従つて形態はロービング、チヨツプドスト
ランド、ストランド等何れでも良いが、プロピレ
ン重合体との混合作業性上1〜8mm程度のチヨツ
プドストランドが好ましい。この場合の集束本数
は通常100〜5000本が好ましく、特に500〜2000本
が好ましい。また、プロピレン重合体への混練後
の最終長さが平均0.1mm以上に得られるならば、
いわゆるミルドフアイバー、ガラスパウダーと称
せられるストランドの粉砕品でも良く、又、連続
単繊維系のスライバー状のものでも良い。原料ガ
ラスの組成は、無アルカリのものが好ましく、例
のひとつにEガラスがある。 該ガラス繊維は従来のプラスチツク補強用に用
いられたものに較べ、集束性と開繊性の適度なバ
ランスを保持しながら、集束剤付着量の極低減化
をはかつた事に依り後述の特定顔料の添加効果と
相俟つて着色外観を大幅に向上せしめた。 ここで、平均直径は電子顕微鏡等により観察し
たもので、また、集束剤付着量は灼熱減量として
計測される値であり、具体的な灼熱条件は600℃、
60分である。 平均直径が15μを超えると、耐熱剛性の向上度
が小さくなり、成形反り量及び再加熱反り変形量
も大きくなり、また、集束剤の付着量が0.3重量
%を超えると成形品着色外観が悪化し、それぞれ
不適である。 なお、該ガラス繊維の集束剤中の表面処理剤は
無くても良いが、通常はシラン系、クローム系、
チタン系等のカツプリング剤等を含む。中でもγ
―グリシドキシプロピルトリメトキシシランなど
のエポキシシラン、ビニルトリクロロシランなど
のビニルシラン、γ―アミノプロピルトリエトキ
シシランなどのアミノシラン等のシラン系カツプ
リング剤を含むのが好ましい。集束成分と表面処
理剤の最終含有比率は特に限定しないが、30:70
〜70:30が比較的良好な耐熱剛性・外観のバラン
ス性能が得られる。 ここで集束成分は通常、フイルム形成剤、界面
活性剤、柔軟剤、帯電防止剤、潤滑剤等より構成
させるが、変性又は未変性ポリオレフイン類のみ
でも良い。 次に、本発明で場合により使用(d)成分である変
性PPは、不飽和有機酸またはその誘導体、例え
ばアクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、イ
タコン酸などの不飽和和有機酸;無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不
飽和有機酸の無水物;アクリル酸メチル、マレイ
ン酸モノメチルなどの不飽和有機酸のエステル;
アクリル酸アミド、フマル酸モノアミドなどの不
飽和有機酸のアミド;イタコン酸イミドなどの不
飽和有機酸のイミド等を結晶性プロピレン重合体
100重量部に対し0.05〜20重量部添加してグラフ
ト法により変性したものである。中でもアクリル
酸、無水マレイン酸を用いて変性したものが好ま
しい。本成分は耐熱剛性、寸法安定性、耐クリー
プ性の向上等に有効である。この変性に際して
は、変性度合を促進させるためベンゾイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、t―ブチルヒドロパーオキサイ
ド等の有機過酸化物を用いる。通常、その配合量
はプロピレン重合体100重量部に対して0.01〜3.0
重量部である。変性PPの製造法は、特に限定さ
れるものでないが、例えばプロピレン重合体、不
飽和有機酸またはその誘導体および有機過酸化物
を配合してヘンシエルミキサー等で充分混合し、
プロピレン重合体の融点以上、一般には170〜260
℃で0.2〜15分間加熱溶融混練して行なう。この
際、同時に、後述(e)成分の一部又は全量を混練し
ても良い。この場合は、(e)成分も変性せしめて、
本発明組成物の衝撃強度の向上、成形反り量、再
加熱反り変形量の低減を図り得る。 また、本発明で場合により用いる(e)成分のエチ
レン系ゴムは、例えばエチレン―プロピレン共重
合体ゴム、エチレン―プロピレン―ジエン共重合
体ゴム、エチレン―ブテン―1共重合体ゴム等で
あり、好ましくはエチレン含量が90〜40重量%
で、且つムーニー粘度ML1+4(100℃)が10〜120
程度のものである。 又、この成分は不飽和有機酸又はその誘導体で
予め変性したものでも良い。この成分は、衝撃強
度の向上、成形反り量の減少、再加熱成形反り量
の減少、寸法精度の向上に有効である。 さらに、本発明で用いる上記(c)成分である顔料
は、平均粒径が0.2μ以下、好ましくは0.18μ以下
でかつ比表面積が20m2/g以上、好ましくは25
m2/g以上の成分が少なくとも20体積%、好まし
くは30体積%占める着色成分○イおよび分散剤○ロか
らなり、○イと○ロの配合割合〔○イ/○ロ〕が重量比

0.05〜20、好ましくは0.1〜10のものである。 ただし、平均粒径は電子顕微鏡による測定値
を、比表面積はガス吸着法による測定値をそれぞ
れ意味する。 具体的には、平均粒径は、電子顕微鏡にて任意
の測定視野内の着色成分粒子を測定し、その平均
値を求め、また比表面積は、吸着ガスの量をその
平衡圧に対してプロツトした等温吸着曲線から、
粒子の表面が吸着ガス分子の単分子膜で覆われる
に要するガス量(従つて、ガス分子の数)を求
め、その値と吸着ガス1分子当たりの平均の断面
積とから粒子の表面積を計算する方法(例えば
BET法)で求める。 ○イ成分は、無機・有機の何れでも、またその混
合物でも良く、さらには天然品・合成品の何れで
も良い。その製造法も限定されるものでない。 この着色成分○イのうち少なくとも20体積%を占
める必要のある特定の着色成分は、平均粒径0.2μ
以下でかつ比表面積20m2/g以上の着色成分であ
り、その具体例としては、例えば 青色系:フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、ピーコツクブルー 黄色系:キノフタロンエロー、イソインドリノン
エロー、ポリアゾエロー、ハンサエロー、ベン
ジジンエロー、 赤色系:アリザリンレーキ、キナクリドンレツ
ド、ウオツチングレツド、ペリレンレツド、ポ
リアゾレツド、パーマネントレツド、リソール
レツド、アンスラキノンレツド、イソインドリ
ノンレツド 黒色系:カーボンブラツク、アニリンブラツク 白色系:ホワイトカーボン(微粉末ケイ酸) 等が挙げられ、それ以外の着色成分として例えば 青色系:群青、紺青 黄色系:黄口黄鉛、中黄鉛、黄酸化鉄 赤色系:ベンガラ、酸化鉄 黒色系:鉄黒 白色系:鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛 等が挙げられる。 これらの着色成分は、前記表面処理の有無に拘
らず用いることおよび併用することもできる。 ○イ成分中、平均粒径0.2μ以下でかつ比表面積20
m2/g以上の着色成分が20体積%未満の場合、す
なわち平均粒径が0.2μを超えるかまたは比表面積
が20m2/g未満の着色成分が20体積%以上の場合
は本発明の効果を発揮しえない。 この(e)成分は、上記○イ成分と次の説明する○ロ成
分である分散剤との特定割合の配合物から実質的
になる。 この分散剤○ロとしては、通常の金属石鹸類や各
種樹脂、界面活性剤等を用いることができ、例え
ばステアリン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸のカ
ルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等
金属塩;ポリエチレンワツクス、ポリエチレンパ
ウダー等の樹脂;ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリアルキレングリコ
ール又はその塩等であり、これらは併用すること
もできる。 上記着色成分○イとこの分散剤○ロとの配合割合
は、重量比で〔○イ/○ロ〕が0.05〜20が好ましい。
この値が20を超える場合は、着色成分の分散が悪
く、また0.05未満では、樹脂成形体の着色外観や
耐傷付性が不満足となり、かつ分散剤に起因して
機械的強度も低下する。 なお、このような(c)成分を含有する樹脂組成物
中に分散した着色成分の粒子寸法および比表面積
を測定する方法としては、その組成物を有機溶剤
抽出法で成分分離する方法(例えばキシレン中
140〜150℃で1〜2時間程度浸漬溶解せしめ、そ
れを円筒紙で着色成分およびフイラーと樹脂と
を分離する)、またはその組成物を焼いてフイラ
ーおよび着色成分を取り出す方法等を経たのち、
フイラーを分離(例えば酸類等でフイラーを溶解
する)して取り出した着色成分について測定値を
求める方法等がある。 このような(c)成分には、上記の○イおよび○ロ成分
の外に、増量剤、改質剤等他の成分を配合するこ
ともできる。 これら成分の配合割合は、(a)特定のプロピレン
―エチレン共重合体樹脂70〜98重量%、好ましく
は70〜97重量%;(b)特定ガラス繊維2〜30重量
%、好ましくは3〜25重量%;(d)変性PP0〜10重
量%、好ましくは0.1〜10未満重量%;(e)エチレ
ン系ゴム0〜35重量%、好ましくは1〜20重量%
および(c)特定顔料の上記(a)および(b)成分の合計量
100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部である。 (a)成分が70重量%未満では成形性が不良であ
り、一方98重量%を超すと本発明の効果を期待し
えない。(b)成分が2重量%未満では耐熱剛性が不
足し、一方30重量%を超すと外観が悪化する。(d)
成分が10重量%を超えると耐熱剛性の更なる向上
が殆んどみられない。(e)成分が35重量%を超える
と耐熱剛性が著しく低下する。(c)成分が0.5重量
部未満では着色外観、耐傷付性が不充分であり、
10重量部を超えると分散剤等に起因する物性低下
を生じ又、経済的にも不利となる。 本発明組成物は、その効果の発現を著しく損わ
ない範囲内(通常組成物全量の30重量%以下)
で、これら(a)〜(e)成分の外に種々の付加的成分を
添加することができる。 それらの付加的成分としては、表面処理を施し
たかまたは無処理の上記(b)成分以外の無機または
有機フイラー(たとえばタルク、マイカ、炭酸カ
ルシウム(重質、軽質、膠質)、硫酸バリウム、
けい酸カルシウム、クレー、炭酸マグネシウム、
アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、ガラスビー
ズ、ガラス粉末、中空ガラス球、けい砂、けい
石、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、アスベスト、ゼオライ
ト、モリブデン、けいそう土、セリサイト、シラ
ス、黒鉛、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウ
ム、石膏繊維、炭素繊維、合成ケイ酸系フアイバ
ー(PMF:プロセスドミネラルフアイバー)、石
英粉、ベントナイト、金属ホイスカー、木粉、硫
酸ソーダ);上記(d)成分以外の変性または未変性
のゴムまたはラテツクス成分(たとえばスチレン
―ブタジエンゴム、1,2―ポリブタジエン、ブ
チルゴム、スチレン―ブタジエン―スチレンブロ
ツク共重合体、ニトリル―ブタジエンゴム、ポリ
イソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、等);上記(a)および(c)成分以外のプロピレン
―エチレン共重合体樹脂または熱可塑性樹脂(た
とえば、高、中あるいは低密度ポリエチレン、ポ
リブテン、ポリプロピレン等のα―オレフインの
単独重合体、α―オレフイン同志の共重合体、エ
チレン―酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸グ
ラフトポリエチレン等のプロピレン以外のα―オ
レフインとビニル単量体との共重合体等のオレフ
イン重合体樹脂、並びにナイロン、ポリカーボネ
ート、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン
樹脂(ABS)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリフエニレンオキサイド等のオレフイン重合体
樹脂以外の樹脂;酸化防止剤(フエノール系、イ
オウ系等);滑剤;上記(e)成分以外の各種着色
剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;分散剤;銅害防
止剤;中和剤;発泡剤;可塑剤;気泡防止剤;難
燃剤;架橋剤;流れ性改良剤;ウエルド強度改良
剤等を挙げることができる。 これらの各種樹脂、フイラー、助剤の添加は、
物性バランスや成形品表面特性(着色外観、耐傷
付性、光沢、ウエルド外観、シルバーストリー
ク、フローマーク等)、印刷性、塗装性、接着性、
メツキ性、タツピング性、成形加工性、混練性、
ウエルド強度、耐久性等の向上に有効である。こ
れらの付加的成分は、併用して添加することもで
きる。 本発明組成物は、一軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラス
トグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて製
造することが出来る。 この際、上記(b)成分、(c)成分等一部を除いて予
め二軸押出機を用いて造粒し、その後(b)、(c)成分
を加えて一軸押出機にて造粒してもよい。 通常は押出機等で混練してペレツト状のコンパ
ウンドにした後、加工に供するが、特殊な場合
は、上記(a)〜(e)成分を各単独で又は一部事前に混
練したものを直接各種成形機に供給し、成形機で
混練しながら成形することもできる。又、予め(a)
成分に(b)〜(e)成分を単独又は一部をブレンドした
ものを高濃度に混練してマスターバツチとし、そ
れを別途(a)または(d)成分で希釈しながらブレンド
コンパウデイングしたり、成形したりすることも
できる。 本発明組成物の成形加工法は、例えば、比較的
MFRの低いものは押出成形して各種熱成形する
方法が、また比較的MFRが高いものは射出成形
が適する。すなわち、押出成形、中空成形、射出
成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形
等成形法の違いを問わず、成形品において本発明
効果は発揮される。 斯様にして得られた本発明組成物は従来のガラ
ス繊維補強プロピレン系樹脂組成物には無い美麗
な着色外観と高度な耐傷付性、かつ高度な物性バ
ランス(耐熱剛性―衝撃強度)及び低減な反り変
形(成形時および再加熱時)を各々発現し、同時
に塗装性、印刷性、タツピング性、成形性、混練
性等も良好であつた。 以下に実施例を示して本発明をより具体的に説
明するが、ここで各種試験法は次の通りである。 着色外観(着色度合、シルバーストリーク状
況等) 200mm径×2mm厚の円板状試片(ゲート:1mm
径のピンポイント)の着色度合、シルバーストリ
ーク状況等を目視で観察し次の様に判定した。 着色美麗でシルバーストリークも殆んどない;1
級 着色美麗でシルバーストリークがゲート付近に認
められるのみ;2級 着色むらや着色不鮮明またはシルバーストリーク
が目立ち実用に耐えない;3級 耐傷付性 JIS―K5401に示される鉛筆引掻試験装置を改
造して、鉛筆セツト部に百円硬貨をセツトし、そ
れの測面凹凸部で8Kgの荷重を加えながら35×50
×2各mmの試験片の粗シボ(凸部高さは平均0.2
mm、同面積は平均10mm2)シート上を8cm/秒の速
度で擦過して、その跡を目視で次の様に判定し
た。測定温度は23℃である。 傷跡が白く目立たない ;1級 〃 わずかに白く目立つ;2級 〃 かなり白く認められ実用に耐えれない;3
級 耐熱剛性(100℃三点曲げ弾性率) JIS―K7203に準拠。 衝撃強度 サポート(穴径40mm)上に設置した試験片
(100×100×3各mm)に荷重センサであるダート
を落下させ(1m×6Kg)、試験片の衝撃荷重
における変形破壊挙動を測定し、得られた衝撃パ
ターンにおける亀裂発生点までにおいて吸収され
た衝撃エネルギを算出し、材料の衝撃強度とし
た。測定雰囲気温度は23℃である。 反り変形(成形反り、再加熱反り変形) 上記の円板試片を23℃、50%RHの雰囲気で
72時間放置後、それを定盤上に静置し、その最大
変形量を成形反り量としてノギスで測定する。こ
の場合、反り量が10mm以下のものは実用上特に良
好である。又、同試片を100℃の熱風炉で5時間
処理し、更に23℃、50%RHの室内に24時間放置
後先方法で反り量を測定し、下記式にて算出した
ものを再加熱変形量とする。この場合5mm以下の
ものは実用上特に良好である。 再加熱反り変形量 =|成形反り量−加熱処理後の反り量| 〈実施例〉 (a)成分として、プロピレン―エチレンブロツク
共重合体(II98、エチレン含量7重量%、沸騰キ
シレン可溶分12重量%、MFR30g/10分)、ま
た、(b)成分として、第1表に示す平均直径および
集束剤付着量を有する各ガラス繊維(何れも繊維
長6mm、集束本数1200本、表面処理剤γ―アミノ
プロピル系シラン、集束剤成分は界面活性剤・潤
滑剤・柔軟剤・帯電防止剤・フイルム形成剤等よ
り構成、表面処理剤/集束剤成分の比は50:50)、
および、(c)成分として、青色(A)顔料〔フタロシア
ニンブルー40体積%と群青・硫化亜鉛・酸化鉄併
せて60体積%から成る着色成分4に対し、分散剤
(ステアリン酸アルミニウム)1の重量割合で構
成〕、赤色(A)顔料〔アリザリンレーキ30体積%と
ベンガラ・亜鉛華・併せて70体積%から成る着色
成分9に対し分散剤(ポリエチレンワツクス)1
の重量割合で構成〕、灰色顔料〔カーボンブラツ
ク・ホワイトカーボン併せて25体積%、硫化亜
鉛・鉄黒・亜鉛華併せて75体積%から成る着色成
分5に対し分散剤(ステアリン酸マグネシウム)
1の重量割合で構成〕、茶色顔料〔ベンジジンエ
ロー・リソールレツド・カーボンブラツク・ホワ
イトカーボン併せて20体積%とベンガラ・黄酸化
鉄・亜鉛華・鉄黒併せて80体積%から成る着色成
分1に対して分散剤(ステアリン酸アルミニウ
ム)1の重量割合で構成〕を用いた。ここで用い
た着色成分毎の平均粒径(μ)と比表面積(m2
g)は次の通りである。 フタロシアニンブルー(0.05μ、79m2/g)、群
青(0.25、13)、硫化亜鉛(0.38、15)、酸化鉄
(0.10、16)、アリザリンレーキ(0.09、53)、ベ
ンガラ(0.10、16)、亜鉛華(0.45、12)、カーボ
ンブラツク(0.03、106)、ホワイトカーボン
(0.02、178)、鉄黒(0.02、7)、ベンジジンエロ
ー(0.16、22)、リソールレツド(0.08、36)、黄
酸化鉄(0.10、17)。 さらに(d)成分として、アクリル酸変性ポリプロ
ピレンまたは無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン、また、(e)成分として、エチレン―プロピレン
共重合ゴム(エチレン含量75重量%、ムーニー粘
度ML1+4〔100℃〕70)、および、他の成分として
フエノール系・イオウ系各酸化防止剤を0.1重量
部ずつ用い、第1表に示す割合でタンブラー混合
器を用いて2分間混合し、ベント付単軸(65mm
径)スクリユー押出機にて混練造粒(230℃)し
た。この後、スクリユーインライン射出成形機に
て先述の円板状試片及び物性測定用試片を成形
し、その着色外観、耐傷付性、耐熱剛性、衝撃強
度、成形反り量、再加熱反り変形量を評価した。
結果を第1表に示す。何れも優れた性能バランス
を示した。次に第1表No.2の組成物を三菱ナトコ
800EXL型スクリユーインライン射出成形機を用
い、幅300mm×長さ600mm×厚さ3mmのインストル
メントパネル、コンソール、バンパー等の大型自
動車部品やクーラー、テレビ等の家電部品等を想
定したモデル平板を成形した。この際の成形性流
動性は良好で、その外観は着色も美麗で独得のシ
ルバーストリーク状流れ模様もあまり目立たず実
用上満足し得るものであつた。又、得られた成形
品は自動車部品、家電部品等に対して特に優れた
耐傷付性や耐熱剛性を示し、又実用充分な衝撃強
度・寸法安定性を有する外、ウエルド強度や塗装
性等も良好であつた。 〈比較例〉 実施例で用いたプロピレン―エチレンブロツク
共重合体、ガラス繊維、青色(A)顔料、アクリル酸
変性ポリプロピレン、酸化防止剤の外に、(a)成分
としてのポリプロピレン(II99、MFR30g/10
分、(b)成分としての第1表に示す平均直径および
集束剤付着量を有する各ガラス繊維(何れも繊維
長、集束本数、表面処理剤、集束剤成分、表面処
理剤と集束剤成分の併用割合は実施例と同一)、
(c)成分としての青色(B)顔料〔群青・硫化亜鉛・酸
化鉄併せて100体積%から成る着色成分4に対し
分散剤(ステアリン酸アルミニウム〕1の重量割
合〕、赤色(B)顔料〔アリザリンレーキ10体積%と
ベンガラ・亜鉛華併せて90体積%から成る着色成
分9に対し分散剤(ポリエチレンワツクス)1の
重量割合〕をそれぞれ用い、第1表に示す割合で
実施例と同じ手法で試片を調製した。何れも先の
性能バランスが不良であつた。すなわち、特定以
外の顔料を用いた場合は耐傷付性が劣り、着色外
観も不満足である。また、集束剤付着量が0.3重
量%を超えたガラス繊維を用いたものは着色外観
が不良で、平均直径が15μを超えたものは更に耐
熱剛性、成形反り、再加熱反り変形量が各々低水
準であつた。又、ポリプロピレンを用いたものは
衝撃強度が不良であつた。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) エチレン含量1〜25重量%、沸騰キシレ
    ン可溶分3〜30重量%のプロピレン―エチレン
    ブロツク共重合体樹脂……70〜98重量% (b) 平均直径が15μ以下でかつフイルム形成剤を
    含有する集束剤の付着量が0.01〜0.3重量%で
    あるガラス繊維……2〜30重量% (c) 平均粒径が0.2μ以下でかつ比表面積が20m2
    g以上の成分が少なくとも20体積%占める着色
    成分○イおよび分散剤○ロからなり、○イと○ロの配合
    割合〔○イ/○ロ〕が重量比で0.05〜20である顔料
    ……上記(a)および(b)の合計量100重量部に対し
    て0.5〜10重量部 からなることを特徴とするガラス繊維補強の着色
    プロピレン系樹脂組成物。
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