JPS646111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はスライドカウンター付きキヤビネツト、
即ち天板、抽出、及び扉付き収納部を備えたキヤ
ビネツトにおいて、所定高さ位置に設けた格納部
内にカウンターテーブルを出入スライド可能に設
けた装置に関し、その目的とするところは引出し
使用状態のカウンターテーブルが不用意にキヤビ
ネツト内へ押込まれないように保持すべきストツ
パーをキヤビネツト本体に設けることなく可動体
たるカウンターテーブルに枢着し、特に当該カウ
ンターテーブルの抽出側縁部に枢着することによ
りカウンターテーブル引出し時における当該スト
ツパーの操作、即ちストツパーとキヤビネツト本
体係合部の掛脱操作を手元位置で容易に行えるよ
うになすことにある。その要旨とするところは、
キヤビネツト本体に少なくとも一側を開口して形
成した格納部に、下面に下方開放した箱体を有す
るカウンターテーブルを出入スライド可能に内挿
し、後端下方に前記格納部の開口縁に係合する段
部を形成した長尺ストツパーの前方側を前記箱体
内の前方寄り適所に水平な枢軸にて自重により後
端が下方へ回動するように取付けるとともに、該
箱体の前面に戻りバネにて弾支されたロツドを摺
動自在に設け且つ該ロツドの奥端に下面をテーパ
ー面となした押子をカウンターテーブルの下面と
ストツパーの前端間にせり合い挿入可能に設け
て、該カウンターテーブルを引出し使用状態にお
いてストツパーにより押込み格納を規制するとと
もに、前面のロツドを操作することによりこの規
制を解除するようになすことにある。

以下、添付の実施図例に基づき本案を説明すれ
ば、第１図はカウンターテーブルを引出した状態
の全体斜視図、第２図は格納した状態の断面図、
第３図は引出した状態の断面図をそれぞれ示して
あり、Ａはキヤビネツト本体を示している。

キヤビネツト本体Ａに少なくとも一側を開口状
態となした格納部１を形成し、当該格納部１内に
出入可能に設けられるカウンターテーブル２は格
納部開口３から直線的に往復スライド可能になす
か、若しくは水平方向回動可能となし、第２図の
例ではサスペンシヨンレール等の公知のスライド
機構を用いた直線往復スライド構造となしてい
る。

しかして当該カウンターテーブル２を引出し使
用状態下において不用意な押込み格納が行われな
いように保持する為のストツパー４は、長尺杆体
の前方一端をカウンターテーブル２の前方適所に
枢着して、後端を自重により下方へ回動するよう
になすとともに、後方他端に段部６を形成し、キ
ヤビネツト本体内への格納時においては、第２図
に示す如くその下側縁を常時格納部１の底板１′
上に当接させており、カウンターテーブル２の引
出しに伴つて当該底板上を摺動して、第３図に示
す如くカウンターテーブルが予め設定された引出
し限度まで至ると同時に当該ストツパー４の後部
は自重により枢軸５を中心に下方回動し、もつて
段部６が格納部１の開口３の縁部に係合してカウ
ンターテーブル２を引出し使用状態に保持するの
である。

また、前記カウンターテーブル２の押込みを規
制するストツパー４の規制を解除する操作手段と
しては、第４図に示すようにストツパーの枢軸５
による枢着点より抽出側延長部分をカウンターテ
ーブル２下面に設けた箱体７内に設け、当該箱体
７の前面には戻りバネ９にて弾支されたロツド８
をカウンターテーブル２の奥行方向へ押込み摺動
自在に設け、当該ロツドの奥端に一体若しくは別
体物の連結にて下面をテーパー面となした押子１
０を形成し、当該押子１０をストツパー４の前端
とカウンターテーブル２の下面間にくさび状に挿
入可能となし、もつて該押子１０のテーパー面１
０′とストツパー４のせり合いにより当該ストツ
パー４を段部６と開口３の口縁との係合開放方
向、即ちストツパー４の後部を上方へ回動させる
ことによりストツパー４を操作するものである。

図中１１はキヤビネツト本体Ａの扉付き収納
部、１２はカウンターテーブル２の引出し方向へ
延長して設けた支脚、１３は抽出、１４は天板を
示し、当該天板１４上には所定の内部空間をおい
て上部キヤビネツトＢを第１図に示すように設け
ることも可能である。更に第２，３図中において
１５は引出し用ストツパー、１６は該ストツパー
１５に掛止される後板等の掛止部、１７はカウン
ターテーブル２の補強板を示す。

しかして、所定位置まで引出されたカウンター
テーブル２はストツパー４の自重により該ストツ
パー４の段部６を格納部１の開口３下部口縁に係
合させて使用中の不用意な押込みを規制するもの
であるが、この状態からカウンターテーブル２を
再び格納部１内に押込み格納するにはストツパー
４の前端を下方に押下げる必要がある。それに
は、前記箱体７の前面に出現したロツド８の前端
を戻りバネ９に抗して押込むことにより、該ロツ
ド８の奥端に設けたくさび状の押子１０を前記カ
ウンターテーブル２の下面とストツパー４の前端
間にせり合わせて挿入し、該押子１０の下面テー
パー面１０′で該ストツパー４の前端を摺動押下
げるのである。そして、該ストツパー４の段部６
と開口３の口縁との係合を開放した状態で格納部
１内にカウンターテーブル２を押込み、該ストツ
パー４の後端が格納部１の底板１′上に位置させ
て、前記ロツド８から手を離して該カウンターテ
ーブル２をストツパー４とともに格納部１内へ押
込み格納するものである。尚、前記ロツド８の押
込み操作で前記ストツパー４を回動操作すること
から、当該ストツパー４の取付け位置、即ち枢軸
５による枢着点を抽出側縁２′になるべく近づけ
て設定することによりストツパー４の操作を手元
位置で容易に行えるようになしている。また、図
示した実施例では、該ストツパー４はカウンター
テーブル２の下面の奥行方向に固定した補強板１
７に枢軸５にて取付けている。

以上のようになる本案によれば、キヤビネツト
本体Ａに出入スライド可能に設けたカウンターテ
ーブル２を引出し使用状態に保持する為のストツ
パーを当該カウンターテーブル２に枢設したこと
によつて、特に当該カウンターテーブル２の下面
の箱体７内で抽出側縁部２′に近接する位置に枢
軸でもつて枢着したことによつて、該カウンター
テーブル２を引出した場合に該ストツパー４の後
端が自重により格納部１の開口３口縁に係合掛止
して、使用中に不用意に押込み格納されないよう
にすることができ、また前記箱体の前面に戻りバ
ネ９にて弾支されたロツド８を摺動自在に設け且
つ該ロツド８の奥端に下面をテーパー面１０′と
なした押子１０をカウンターテーブル２の下面と
ストツパー４の前端間にせり合い挿入可能に設け
たことによつて、前面に出現したロツド８の前端
を戻りバネ９に抗して押し込むだけで、該ロツド
８の奥端に設けたくさび状押子１０の下面テーパ
ー面１０′が前記ストツパー４の前端に摺動しな
がら該押子１０がカウンターテーブル２の下面と
ストツパー４の前端間にせり合い状態で押込まれ
て該ストツパー４の後端を上方に回動させること
ができ、もつてストツパー４の段部６と開口３口
縁との掛止開放操作を箱体７前面の手元位置で行
うことができ、更に上記の構成となしたことによ
りその掛止開放操作を片手で極めて容易に行うこ
とができるものである。そして、ストツパー４を
カウンターテーブル２の下面の箱体７内に設けた
ことにより、該カウンターテーブル２の上面及び
後方に何ら突出するものがないので、その高さ寸
法及び奥行寸法を小さく設定できてキヤビネツト
本体の収容空間の有効利用が図れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例を示すカウンター付きキ
ヤビネツトの斜視図、第２図は他実施例キヤビネ
ツトのカウンターテーブル格納状態を示す縦断側
面図、第３図は第２図のキヤビネツトのカウンタ
ーテーブル引出し状態を示す縦断側面図、第４図
はストツパーの操作機構を示す要部拡大断面図で
ある。 Ａ：キヤビネツト本体、Ｂ：上部キヤビネツ
ト、１：格納部、２：カウンターテーブル、３：
開口、４：ストツパー、５：枢軸、６：段部、
７：箱体、８：ロツド、９：戻りバネ、１０：押
子、１１：収納部、１２：支脚、１３：抽出、１
４：天板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツト本体に少なくとも一側を開口して
   形成した格納部に、下面に下方開放した箱体を有
   するカウンターテーブルを出入スライド可能に内
   挿し、後端下方に前記格納部の開口縁に係合する
   段部を形成した長尺ストツパーの前方側を前記箱
   体内の前方寄り適所に水平な枢軸にて自重により
   後端が下方へ回動するように取付けるとともに、
   該箱体の前面に戻りバネにて弾支されたロツドを
   摺動自在に設け且つ該ロツドの奥端に下面をテー
   パー面となした押子をカウンターテーブルの下面
   とストツパーの前端間にせり合い挿入可能に設け
   たことを特徴とするスライドカウンター付きキヤ
   ビネツト。