JPS645946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はケーブルの巻込収容構造の改良に関
し、殊に、海底ケーブルの船積み時、ケーブルを
渦巻き状に巻回積重する場合に有用なものであ
る。

先行技術と問題点 海底ケーブルを船積みする場合、ケーブルを船
のケーブル巻込収容室に巻込むことがある。而る
に、その収容室の底部コーナーは、構成部材の応
力集中を防止するために通常、斜面（傾斜角30〜
60゜）の出隅コーナーとなつており、従来におい
ては、第３図に示すように、その斜面１１′に一
段の高さがケーブル直径に等しい階段２′を設け
て、各ケーブル巻層の最外周ケーブルを階段平面
２０′で支承するようにしている。

しかしながら、かかる従来のケーブル巻込収容
構造では、ケーブル巻回外周側でケーブルを段変
りさせるときにある段においては階段の角e′とケ
ーブルとがクロス、ケーブルがその角で傷を受け
たりあるいは巻乱れが生じたりすることがある。

考案の目的 本考案の目的はケーブルの傷付き、巻乱れ等を
排除できるケーブルの巻込収容構造を提供するこ
とにある。

考案の構成 本考案に係るケーブルの巻込収容構造は、底面
と側面との間に斜面が存在するケーブル巻込収容
室の当該斜面に、一段の高さがケーブル直径の偶
数倍の階段を設けたことを特徴とする構成であ
る。

実施例の説明 以下、図面により本考案を説明する。

第１図において、１は船に設けたケーブル巻込
収容室であり、底面と側面との間には傾斜角度30
〜60゜（図示のものは約45゜）の斜面１１が存在し
ている。１２は巻芯として用いるケージである。
２は上記斜面に設けた階段であり、木材、鋼板等
から製作することができる。この階段の一段の高
さは、ケーブル直径の偶数倍（２ｍ倍）としてあ
り、図示のものにおいては２倍としてある。Ｃは
ケーブル巻込収容室１に渦巻き状に巻込んだケー
ブルを示し、上記階段の各段に対し２ｍ層（２
層）あて巻回積重してあり、この２ｍ層のうちの
最下層の巻込方向は内側から外側に向う方向と
し、同２ｍ層のうちの最上層の巻込方向は外側か
ら内側に向う方向としてある。

上記実施例においては、斜面１１の高さｈがケ
ーブル直径のほぼ偶数倍となつている。斜面の高
さがケーブル直径のほぼ奇数倍の場合は、第２図
に示すように、一段目にケーブル直径に等しい高
さの段２１を設け、その一段目のケーブル巻始め
の方向を外側から内側に向う方向とすればよい。

考案の効果 本考案は係るケーブル巻込収容構造は、上述し
た通りの構成であり、階段の１段の高さをケーブ
ル直径の偶数倍（２ｍ倍、ｍは整数）としたか
ら、１階段に対するケーブル巻込層数が２ｍ、ケ
ーブルの段変り数がｍとなり、階段側において互
に上下階段間にわたつてケーブルの段変りが生じ
るのを排除できる。従つて、従来例とは異なり、
階段の角にケーブルがクロスするのを回避でき、
ケーブルの傷付き等の不利を解消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るケーブルの巻込収容構造
を示す説明図、第２図は本考案の別実施例を示す
説明図、第３図は従来例を示す説明図である。 図において、１はケーブル巻込収容室、１１は
斜面、２は階段、Ｃはケーブルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面と側面との間に斜面が存在するケーブル巻
   込収容室の当該斜面に、一段の高さがケーブル直
   径の偶数倍の階段を設けたことを特徴とするケー
   ブルの巻込収容構造。