JPS644867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、箱等の包装物に装架して用いる包
装用装飾具に関する。

あらかじめ製作したリボン造花に脱着自在に無
端弾性条を取付けた包装材は、突公昭52−36793
号公報により公知である。実開昭58−184522号公
報には、重ね合せて部分的に接合した２枚の長手
状リボン片の間に紐を長手方向に摺動可能に挾み
３体を１端部で固定した構造の造花形成用材が記
載されている。この造花形成材は、１操作で造花
を形成させることができるもので、紐端を把持し
て長手状のリボン片を固定部に引寄せる間にリボ
ン片に複数の屈曲片を形成させ放射状に配置集合
させて造花体が形成される。

しかし、この造花形成材は、二枚の長手状リボ
ン片を用い、重ね合せて部分的に接合すると共に
二層間に紐を通し全体を１端部で固定した構造な
ので、製作加工が煩雑であり、又全体として嵩ば
り、貯蔵に不都合である。

本考案は、単一の長手状片により１操作で造花
乃至偽似蝶状の装飾体を形成すると共に包装物に
装架できる包装用装飾具を提供するものである。
本考案の目的は、単一の長手状片を１操作で折た
たみ折たたみ片を放射状に配置して造花乃至偽似
蝶状の装飾体が形成できる包装用装飾具を提供す
ることにある。本考案の他の目的は、製作加工が
簡単で、嵩ばりのないシンプルな構造の包装用装
具を提供することである。

本考案の目的は、独特の形状的構造を有する可
撓性の長手状片と無端弾性状との組合せにより達
成することができる。すなわち、本考案は、図面
に示すように、両縁概ね相似の丸味状ふくらみ帯
状部を少なくとも３つのくびれ部を介して屈折し
て連設した長手状片であつて、前記くびれ部には
それぞれ貫通孔が設けられ、かつ長手状片の両端
部側のくびれ部は貫通孔の片側においてＶ字状形
状にくびれたものであり、前記両端部側の２つの
くびれ部の間のくびれ部が貫通孔の両側において
Ｖ字状の形状にくびれたものである可撓性を有す
る長手状片１に前記貫通孔を通じて止部を有する
無端条を挿通し、前記弾性条の余端部を包装紐と
してなる包装用装飾具である。

本考案を図面に示す実施例により説明する。第
１図及び第４図は、第２図及び第５図で示す偽似
蝶状の装飾体Ａを形成する本考案の実施例構造を
それぞれ示す。第１図及び第４図において、可撓
性の長手状片１は、くびれ部を介して両縁概ね相
似の丸味（Ｒ状）ふくらみ帯状部を３つのくびれ
部を介して屈折して連設した形状の長手状の装飾
体形成用材である。長手状片１は、くびれ部の概
ね中央部に貫通孔２ａ，２ｂ及び２ｃが設けられ
ている。長手状片１両端の丸味状ふくらみ帯状部
とその内側の丸味状ふくらみ部を結ぶくびれ部
は、貫通孔２ａ，２ｃの片側においてＶ字状にく
びれ、他側の縁は丸味形状をしている。この形状
によりふくら感のある装飾体が形成される。

貫通孔２ａ，２ｃの間にあるくびれ部は、貫通
孔の両側でＶ字くびれている。

ゴム紐等のループで形成した無端状の弾性条３
は、結び目で形成した止部３ａを係止瘤として貫
通孔に挿通され、余端を包装箱への装架用輪状紐
部とする（第３図参照）。

長手状片１のふくらみ帯状部の形状、サイズは
縁部が曲線的なふくらみを呈するものである限り
装飾体のデザインに応じて任意に選ぶことができ
る。長手状片の材質は、紙、メタリツクフイル
ム、プラスチツクフイルム等の合成樹脂製その他
の可撓性を帯有するものであればよい。

実施例では、貫通孔２ａ，２ｂ，２ｃは偽似蝶
の装飾具Ａを採用したので、中央のくびれ部に関
して対称の均等距離の位置に貫通孔２ａ，２ｂ，
及び２ｃを設けた長手状片が示されている。貫通
孔は、くびれ部の中央部に設けるのが好ましい。
丸味ふくらみ帯状部の数は、図面に示すように少
くとも４個設けられる。これらのふくらみ帯状部
が少くとも３つのくびれ部を介して屈折して連設
され、長手状片１が形成される。

第４図の実施例は、無端状の弾性条３を貫通孔
２ｂ，２ａ，２ｃの順序で挿通したものである。
このように、丸味ふくらみ帯状部の連設数によつ
て無端状の弾性条の挿通順序を変えることもでき
る。

上述の実施例の包装用装飾具は、次のようにし
て装飾体を形成し包装物に装架して使用される。

まず、無端弾性条３を緊張させて長手状片１の
くびれ部を相互に引寄せて重ね合せると長手状片
が貫通孔の間で折重ねたたまれふくらみ帯状部の
屈曲片が形成される。この間、前記の屈曲片と残
る丸味ふくらみ帯状部（ふくらみ帯状端部）が貫
通孔の周りに放射状に配置されて装飾体Ａが完成
する。

このようにして形成された装飾体は、第３図に
示すように、無端状弾性条の輪状余端部を包装箱
に装架して包装箱の飾り包装に用いられる。

無端弾性条の止部は、装飾体の前面中央にあつ
て、装飾体形成時の長手状片の折たたみ支点を提
供すると共に、包装箱上において装飾体を緊張保
持しその形崩れを妨げている。

本考案は、前述のように両縁が概ね相似の丸味
ふくらみ帯状部をくびれ部を介して屈折して連設
した長手状片を装飾体形成材として用いるもので
あるから、長手状片を１操作で折たたみ放射状配
置した形状の偽似蝶乃至造花状の装飾体を形成す
ることができる。長手状片を可撓性素材で形成す
るから、腰のある偽似花弁片を放射配置した装飾
体が形成できる。本考案の包装用装飾具は、単一
の長手状片に無端状の弾性条を挿通した簡素な材
料仕様と構造によるものであるから、嵩ばりがな
く、製作加工に煩雑さがなく安価に作れるという
実益がある。装飾体形成材は、単一の長手状片で
構成されているから、その形状を変化させて様々
なデザインの装飾体を形成するための設計は極め
て単純化されたものになる。本考案の包装用装飾
具は、１操作で装飾体の形成と包装体への装架が
可能であり、包装体に装架した装飾体の形崩れの
生じない包装用装飾具である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案の包装用装飾体の
１つの実施例を、第４図及び第５図は他の実施例
を示す。第１図及び第４図は、前記各実施例の包
装用装飾具の展開平面をそれそれ示す。第２図及
び第５図は、前記実施例により形成される装飾体
の外観をそれぞれ示し、第３図は本考案の装飾具
の使用態様を示す。 １……長手状片、２ａ，２ｂ，２ｃ……貫通
孔、３……無端状の弾性条、３ａ……止部、３ｂ
………止部開放片、Ａ……装飾体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両縁概ね相似の丸味状ふくらみ帯状部を少なく
   とも３つのくびれ部を介して屈折して連設した長
   手状片であつて、前記くびれ部にはそれぞれ貫通
   孔が設けられ、かつ長手状片の両端部側のくびれ
   部は貫通孔の片側においてＶ字状形状にくびれた
   ものであり、前記両端部側の２つのくびれ部の間
   のくびれ部が貫通孔の両側においてＶ字状の形状
   にくびれたものである可撓性を有する長手状片１
   に前記貫通孔を通じて止部を有する無端条を挿通
   し、前記弾性条の余端部を包装紐としてなる包装
   用装飾具。