JPS644541B2 - - Google Patents

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JPS644541B2
JPS644541B2 JP18695281A JP18695281A JPS644541B2 JP S644541 B2 JPS644541 B2 JP S644541B2 JP 18695281 A JP18695281 A JP 18695281A JP 18695281 A JP18695281 A JP 18695281A JP S644541 B2 JPS644541 B2 JP S644541B2
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JP
Japan
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fibers
glass
liquid crystalline
weight
crystalline polyester
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JP18695281A
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JPS5889651A (ja
Inventor
Takashi Fujiwara
Hideo Kasatani
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、摩擦要素用組成物に関するものであ
る。更に詳しくは、クラツチ面体、ブレーキパツ
ドあるいはブレーキライニング等の如き成形した
摩擦要素を形成するのに使用する組成物に関す
る。本発明は、このような摩擦要素が公知の摩擦
要素に匹敵する特性を有することを可能にし、し
かも作業者の健康を損ねる空中浮遊物質にさらさ
れることから作業者を保護しなければならないと
いう高い必要性に合致することを可能にし、また
このような摩擦要素の通常の成分として用いられ
ているアスベストを用いないものである。更に、
本発明は耐摩耗性に優れた摩擦要素用の組成物を
提供するものである。
従来、アスベストは摩擦材料の主たる活性摩擦
成分として支配的なものであつた。しかし、アス
ベストにさらされることは人間にとつて発ガン性
であるかもしれないという理由によつて、アスベ
ストの使用は著しい規制をうけようとしている
し、将来は禁止されるかもしれないという状況に
までなつている。
摩擦製品にガラス繊維を使うことが提案されて
いる。初期のこれらの提案の幾つかは、アスベス
ト含有摩擦要素を強化するためにガラス繊維を用
いるものであつた。
最近では、ガラス繊維を単独あるいは金属ワイ
ヤとチツプと一緒に、アスベストを含まない摩擦
要素を形成するのに使用することが提案されてい
る。これらには、ガラス繊維が特に昇温下で破断
強度と耐摩耗性を改良するだけでなく、活性な摩
擦要素としても役に立つことが述べられている。
通常、このような摩擦要素は、ガラス繊維をまと
めて塊に固めるための通常の熱硬化性有機バイン
ダーを用いて公知の方法で製造される。
しかしながら、ガラスは摩擦要素の活性摩擦成
分としては、通常のアスベスト含有摩擦面と比較
すると、大部分の工業的用途においてあまりにも
「活動的」であることが見い出されている。この
活動性は、その摩擦要素をその共働表面と係合さ
せる時に、模擬または実際の操作状態の間音、振
動および/またはとつぴな摩擦効果として度々明
示され、その明示されるものはいずれも高度に競
争している自動車産業によつては許容できるもの
ではない。これに対し、特開昭53―130742号公報
は、アスベストを含まない摩擦要素の形成に使用
する組成物は、非溶融性の有機繊維及びガラス繊
維の各補強成分、および架橋性ポリマーバインダ
ーとから構成され、このバインダーは架橋すると
摩擦要素中でガラス繊維及び非溶融性有機繊維の
ためのマトリツクスを形成することによつて、上
記の欠点を克服することを提案している。すなわ
ち、成分としてアスベストを必要とせず、しかも
アスベスト含有摩擦要素の操作特性に匹敵する特
性をもたらす摩擦材料用組成物を提供し、そして
ガラス繊維を、上述の付随的な操作上の欠点を生
じることなしで摩擦要素の活性摩擦成分として使
用可能にする。
そして、非溶融性の有機繊維として、「天然の
有機繊維と合成有機繊維の両方とも非溶融性有機
繊維として使用し得る。典型的な天然有機繊維は
木綿、黄麻、大麻、シサル麻、羊毛等である。典
型的な再生有機繊維はビスコースレーヨン、銅ア
ンモニアレーヨン等であり、そしてノーメツクス
(Nomex)の名でデユポン社から販売されている
アラミド(aramid)繊維の如き合成繊維である。
天然有機繊維が好ましく、そして木綿が最も好ま
しい。」 と記載している。しかし、これらの非溶融性の有
機繊維を使用した摩擦要素は耐摩耗性の点で今一
つ不満足なものであつた。
本発明者らは、耐摩耗性のより向上した非アス
ベスト系の摩擦要素用の組成物について研究する
うちに、ガラス繊維と組合せる材料として、溶融
液晶性ポリエステルを主成分とする繊維が意外に
も有効であることを見出し、更に研究を進めて本
発明に到達したものである。
即ち、本発明は、架橋性ポリマーバインダー及
び補強成分を含有し、該補強成分の1つの成分が
ガラス繊維である組成物であつて、アスベストを
含有しない摩擦要素の形成に使用するための組成
物において、該補強成分の他の成分が溶融液晶性
のポリエステルを主成分とする繊維であり、該ポ
リエステルを主成分とする繊維がガラス繊維の重
量に基づき20〜150重量%で存在していることを
特徴とする組成物である。
本発明の実施に有用な架橋性ポリマー結合剤は
摩擦材料中で通常使用されそして「バインダー」
若しくは「バインダーセメント」と称されている
ものである。
このバインダーは架橋性フエノール樹脂のよう
な架橋性樹脂を含んでいる。本発明で使用する
「フエノール樹脂」という用語は、アルデヒドと
フエノールの縮合に基づく熱硬化性樹脂を意味し
且つ包含する。フエノール樹脂を形成するのに有
用なアルデヒドは、ホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、アクロレイン等であるが、これらのも
のに限定されない。フエノール樹脂の形成に有用
なフエノールは親電子性芳香族置換が可能なフエ
ノール類であり、例えば、フエノール、レゾルシ
ノール、カテコール、アミノフエノール等であ
る。レゾールおよびノボラツク型フエノールアル
デヒド樹脂はともに「フエノール樹脂」という用
語の範囲内に入るものとする。レゾール樹脂は塩
基触媒反応によつてそれが形成されることを特徴
とし、そしてノボラツク樹脂は酸触媒反応で形成
されることを特徴とする。一般的には、レゾール
樹脂の方がノボラツク樹脂よりも一層高度にメチ
ロール化されている。特定の系におけるレゾール
樹脂とノボラツク樹脂との間の選択はその系に存
在する他の材料によつて決まる。このバインダー
では、フエノールホルムアルデヒドノボラツク樹
脂がこれらの中で最も一般的でありそして好まし
い。
このフエノール樹脂バインダーの外に、バイン
ダーセメントはエラストマーを包含してもよい
し、そして包含するのが一般的である。本発明で
使用する「エラストマー」という用語は天然およ
び合成ゴムの両方を意味し且つ包含する。本明細
書で使用する「天然ゴム」はハビア(Havea)
の木の樹液すなわちラテツクスから得られる弾性
の固体であり、その主成分は2―メチル―1,3
―ブタジエン(イソプレン)のホモポリマーであ
る。本明細書で使用する「合成ゴム」とは、少な
くとも2%の共役不飽和モノマー(この共役はモ
ノマー鎖と最後のポリマー中で、その不飽和状態
で1―3位にある)に基づく炭化水素鎖ゴムであ
つて、少なくとも200%の伸長度と、その伸長限
界内で引き伸ばして同時的に解放したときに少な
くとも90%の回復率を有するものを意味し且つ包
含する。合成炭化水素鎖ゴムの調製に使用する共
役不飽和モノマーはクロロプレン、ブタジエン、
イソプレン、シクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン等であるが、これらに限定されるもので
はない。上記の共役不飽和モノマーとフリーラジ
カル、アニオン性またはカチオン性共重合して炭
化水素鎖を形成し得る他のオレフインも合成ゴム
の形成に有用である。これらのオレフインは典型
的にはモノエチレン性不飽和モノマーである。こ
れらのモノエチレン性不飽和モノマーはメタクリ
ル酸、アクリル酸、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、メチルメタクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリ
レート等の如きアクリルモノマー;エチレン、プ
ロピレン、スチレン、アルフアーメチルスチレン
等の如きモノオレフイン炭化水素)ビニルピリジ
ン、ビニルピロリドンおよび同様な官能性ビニル
モノマーの如き他の官能性モノ不飽和モノマーで
あるが、これらのものに限定されない。また用語
「合成ゴム」の範囲内にはシリコーンゴムのよう
な非炭化水素鎖ゴムも含まれる。架橋性ポリマー
バインダーは天然ゴムおよび/または合成炭化水
素鎖ゴムを含むのが好ましい。
バインダー組成物に使用するエラストマーを選
択するにあたつては、特定のエラストマーの化学
的組成が摩擦要素の機能あるいは寿命および摩擦
要素と共同する装置をそこなわないことを確実に
するように注意しなければならない。
バインダーのポリマー成分に加えて、バインダ
ーを形成する他の公知材料も使用できる。
加硫化剤をバインダーに加えてその不飽和ゴム
を架橋させることができる。このような加硫化剤
の例としては、硫黄、酸化亜鉛(ネオプレン加硫
用)、過酸化物、ジニトロソベンゼン等がある。
酸化亜鉛、ステアリン酸等の如き加硫促進剤も使
用できる。
ポリアミンをバインダーに加えて架橋およびフ
エノール樹脂とエラストマーとの相互反応を促進
させることができる。典型的なポリアミンはヘキ
サメチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、
テトラエチレンペンタミン、ジフエニルグアニジ
ン等である。
バインダーに充填剤を添加して最終の物理的性
質を変えたり、摩擦要素のコストを低下させるこ
とができる。このような充填剤はカーボンブラツ
ク、クレー、グラフアイト、硫酸鉛、トリボリ
石、マイカ、石灰等である。
典型的なバインダー組成物とそれらの製造方法
は、本明細書に参照文献として包含される米国特
許第2702770号、同第3437546号、同第2196570号、
同第3520390号および同第3959194号明細書に開示
されている。
典型的には、すべての副成分とともにバインダ
ー組成物は可溶性ポリマー成分用の溶剤中に溶解
および/または分散される。補強成分に対するバ
インダーの適当な比率を得るために、ガラス繊維
と溶融液晶性のポリエステルを主成分とする繊維
(以下単に液晶性ポリエステル繊維と略すること
がある。)との組合せ物に適したバインダー溶
液/分散粘度を得るに十分な溶剤が使用される。
液晶性ポリエステル繊維とガラス繊維との合計量
は、最終摩擦要素の総重量に基づき20〜75重量%
の範囲であることが好ましく、そして30〜65重量
%の範囲であることが更に好ましい。
液晶性ポリエステル繊維とガラス繊維との合計
量が少なすぎるときは、摩擦要素の適当な補強が
得られないであろう。もし、この合計量が多すぎ
ると、過度の摩滅がその摩擦要素により明示され
るであろう。
本発明の実施に有用なガラス繊維は、硬化樹脂
状材料の補強に典型的に利用されているものであ
る。このガラス繊維表面は、摩擦要素のマトリツ
クスにそのガラスを効果的に(化学的および/あ
るいは物理的に)結合させるために架橋性組成物
で処理せねばならない。
摩擦要素の形成中に、個々のガラスフイラメン
トは、ガラス表面をマトリツクスに結びつけるカ
ツプリング剤を含むサイジング剤で処理される。
これらのカツプリング剤はシランカツプリング剤
及びウエルナー(Werner)コンプレツクスタイ
プのカツプリング剤の両方を包含する。典型的な
シランカツプリング剤はビニル、アルキル、ベー
タクロロプロピル、フエニル、チオアルキル、チ
オアルカリル、メタクリレート、エポキシおよび
メルカプトの諸シラン化合物、それらの加水分解
生成物、この加水分解生成物のポリマーおよびそ
れらのいずれかの混合物である。ウエルナータイ
プのカツプリング剤は、メタクリル酸のような有
機酸と配位したクロムの如き3価の核原子を含む
ものである。
通常、総合サイジング組成物はガラスの重量に
基づき約2重量%以下の量で使用され、そして
0.2〜1.0重量%が一層好ましい。一方、このカツ
プリング剤はサイジング固体の約2〜6重量%で
ある。
サイジングしたガラス繊維の外に、摩擦要素の
繊維状ガラス成分として被覆したガラス繊維も使
用できる。被覆したガラス繊維はサイジングした
ガラス繊維と次の点で区別される:すなわち、前
者の表面にある組成物はガラスの重量に基づき約
5〜50重量%であり、そして好ましくは15〜35重
量%である。本発明の実施に使用する現時点での
好ましいガラスの形状はRFL―被覆ガラス繊維
である。本明細書で使用する「RFL」という用
語は、天然ゴムおよび/または合成炭化水素鎖ゴ
ムおよびフエノール樹脂を含んだ被覆用組成物の
乾燥した残査を意味し且つ包含するものである。
好ましくはこのRFLのエラストマー成分は約5
〜15%の重合ビニルピリジンモノマーおよびレゾ
ルシノールホルムアルデヒド樹脂を含む。RFL
―被覆ガラス繊維は典型的には、個々のサイジン
グしたガラス繊維をRFL被覆組成物により被覆
することにより形成される。この被覆組成物は、
ラテツクス状のエラストマーと水溶液状のフエノ
ール樹脂とから構成される。
ガラス繊維の物理的形状は、サイジングおよ
び/または被覆されているかどうかにかかわら
ず、摩擦要素を構成する特定の方法に従つて変化
する。しかして、ストランド、ヤーン、コード、
チヨツプドストランド、ロービング、テープ、ク
ロス、マツト、ガラスウール等の形状のガラス繊
維が摩擦要素の形成に使用できる。好ましくは、
クラツチ面体を構成する場合には、そのガラス繊
維は、摩擦要素の破断強度を改良し、そして同時
に都合の良い摩擦要素の構成技術が可能となるよ
うに、連続形状で且つRFL―被覆されたもので
ある。
本発明の実施に有用な溶融液晶性のポリエステ
ルを主成分とする繊維は、例えば特開昭49―
72393号公報、特開昭50―43223号公報、特公報、
特公昭55―20008号公報、特開昭51―8395号公報、
特開昭54―67199号公報、特開昭55―106220号公
報等に記載されたポリエステルを主成分として繊
維化されたものである。しかし、これらの公知文
献に開示されたポリエステルからの繊維に限定さ
れるわけではなく、室温附近で固体であり、加熱
したとき或る温度で融解又は流動化しその温度以
上でネマチツク液晶を形成して液体状で光学的異
方性を示すポリエステルであるならば、どのよう
な化学的組成をもつたものでもよい。また、ポリ
エステルなる語は、ポリマーの繰り返し単位の主
要結合がエステル結合であるという意味で使用さ
れ、従つて、ポリマー主鎖中にエステル以外の結
合、例えばエーテル、チオエーテル、スルホン、
メチレン、エチレン、アミド、アゾなどの結合が
含まれていてもよい。
本発明に使用される液晶性ポリエステル繊維
は、フイラメント、ヤーン、コード、チヨツプド
ストランド、ロービング、クロスなど種々の型態
で利用される。本発明の組成物の特徴である耐摩
耗性をより一層向上させる目的からは、液晶性ポ
リエステル繊維は、ヤング率が少なくとも100
g/dのもの、又は/及び紡糸後熱処理を施して
あるもの、又は/及び融点又は流動化温度が少な
くとも280℃のものが好ましい。更に望ましくは、
ヤング率が少なくとも200g/d、又は/及び融
点又は流動化温度が少なくとも350℃の液晶性ポ
リエステル繊維である。
本発明による摩擦要素の調製においては、最終
の摩擦要素がアスベストを含むべきでない。液晶
性ポリエステル繊維に対するガラス繊維の比は最
終摩擦要素に所望の性質を与えるようにコントロ
ールせねばならない。もし、ガラスに対してあま
りに多すぎる液晶性ポリエステル繊維を使用する
と、その摩擦要素の摩擦係数と強度は望ましくな
い程度に低下する。もし、液晶性ポリエステル繊
維をガラス製品に対して不充分に使用すると、そ
の摩擦要素は望ましくない活動的な特性を発揮す
る。
従つて、ガラス繊維の重量に基づき20〜150重
量%、そして好ましくは33〜67重量%の液晶性ポ
リエステル繊維を使用すべきである。
ガラスと液晶性ポリエステル繊維とをいろいろ
と組合せることにより、繊維含有量の100%がガ
ラスからなる摩擦要素の性能が改良されることに
加えて、その摩擦要素の重量が減少する。このよ
うな重量低下は、摩擦要素を自動車に取付けたと
き、燃費の向上という好都合を結果するであろ
う。更に、クラツチ摩擦要素の場合には、より軽
い重量によつて係合中の応答性も改良される。
特開昭53―130742号公報に開示された摩擦要素
用組成物に対する本発明の組成物の他の利点は、
本発明の組成物が或る種の薬品例えば冬期に道路
の凍結防止用に散布される塩化カルシウムに対す
る低抗性にすぐれていることである。
ガラス繊維と液晶性ポリエステル繊維を摩擦要
素中に包含させるための好ましい方法は、ガラス
繊維と液晶性ポリエステル繊維とからなる材料を
構成することによる方法である。例えば、これは
ガラスストランド若しくはガラヤーンと液晶性ポ
リエステル繊維ストランド若しくはそのヤーンと
から所望の重量比で構成したよりあわせコードで
ある。更に、ガラスヤーンと液晶性ポリエステル
繊維ヤーンとから所望の比率で織物を織布して布
を形成してもよい。
本発明による摩擦要素は当業者に公知の方法に
よつて構成することができる。一般的には、液晶
性ポリエステル繊維及びガラスを処方した架橋性
ポリマーバインダー溶液で含浸して含浸体を形成
する。このバインダー溶液は液晶性ポリエステル
繊維及びガラスを湿潤するに十分なほど低粘度の
ものでなければならない。この含浸体はバインダ
ー溶剤を蒸発させることにより乾燥され「B」段
階を形成する。このB段階組成物はその架橋性ポ
リマーバインダーを架橋させる熱と圧力下に形成
される。次に、この成形物品は機械的にその最終
形状にされる。
摩擦要素、特にクラツチ面体を形成するために
普通に使用される1つの技術は、後記の二種の方
法のいずれかにより予備成形体を構成することで
ある。「予備成形体」とは、B段階でゆるく構成
された物品であり、これは架橋性バインダーの含
浸され織成した若しくは巻いた補強成分からな
り、これは最終の摩擦要素の形状に大体類似して
いる。この予備成形体は熱と圧力下に成形されて
最終形体となり、そしてバインダーが架橋する。
予備成形体を構成するための1つの特定な方法
は、平行関係に配列された1種以上の連続ストラ
ンド、ヤーン若しくはコードからなり、バインダ
ーで含浸されておりそしてB段階に硬化されてい
るテープを形成する方法である。連続ガラス繊維
および連続液晶性ポリエステル繊維を使用する場
合は、これらの材料のストランド若しくはヤーン
は、複合コードを形成するのによられてもよられ
なくてもよい。ガラス繊維あるいは液晶性ポリエ
ステル繊維のいずれかが不連続形状であるとき
は、単一組成の連続ストランドあるいはヤーンが
利用できる。繊維材料からなる連続ストランドあ
るいはヤーンは架橋性有機バインダー溶液を含む
浸漬タンク中に通される。このバインダー溶液は
繊維状成分の適当な含浸と、バインダーの適当付
着量を与えるのに十分な粘度に調節されている。
バインダーの適当な付着量はダイによつて調節さ
れ、そしてその含浸体は、バインダー溶液の溶剤
を蒸発するのに十分な温度に保たれた乾燥塔中に
通されてB段階を形成する。典型的なB段階含浸
体の物理的特性は米国特許第3600258号明細書に
開示されている。このB段階含浸体は更に処理す
るためにドラム中に貯蔵される。
予備成形体を構成する場合には、1またはそれ
以上のB段階の含浸テープが米国特許第2263500
号明細書に開示されたタイプの機械に供給され
て、所望のサイズ、形状および重量の巻体(予備
成形体)が製造される。この予備成形体を従来技
術で周知の方法に従つて加熱および加圧処理して
硬化した摩擦要素を得る。
本発明の特定の利点は、現在存在する工業的方
法と装置を用いて摩擦要素を調製するための組成
物を提供することである。
予備成形体を調製するための第二の技術は、ガ
ラスヤーンおよび液晶性ポリエステル繊維ヤーン
から織物を製造することである。この織物は架橋
性ポリマーバインダーで含浸され、B段階に乾燥
され、成形すべき所望の形状、サイズおよび重量
の予備成形体を形成するように加工され、仕上げ
および機械加工される。
次に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこの
実施例に限定されるものではない。
実施例 液晶性ポリエステル繊維は、特開昭55―106220
号公報に記載の実施例13に従つて重合、紡糸、熱
処理して得た。繊維は1200デニール/100フイラ
メントで融点が約350℃(熱処理で上昇)、強度
13.9g/d、伸度3.5%、ヤング率400g/dであ
つた。本実施例では、このマルチフイラメントを
3本合わせたのち1.5回/インチの撚りを入れて
ヤーンとして用いた。
ガラス繊維はピーピージーインダストリー社の
ハイコールRFL被覆ガラス繊維を用いた。この
ガラス繊維1.5回/インチの撚りとガラスの重量
に基づき17重量%のRFL被覆を有するK―15―
1/10であつた。
ガラス繊維ヤーン2端と液晶性ポリエステル繊
維ヤーン1端を撚糸し、単一の複合コードを作つ
た。ついで単一複合コードを撚糸して、二重複合
コードとした。単一複合コード、二重複合コード
とも各々2回/インチの撚りを入れた。二重複合
コードは、60重量%のガラス繊維と40重量%の液
晶性のポリエステル繊維とからなる組成を有して
いた。(液晶性のポリエステル繊維はガラス繊維
に対し67重量%である。) この二重複合コードを、次の組成物を含む浸漬
浴中に通した。
成 分 重量部(乾燥固体基準) 天然ゴム 9.74 ブタジエンスチレンゴム 6.39 カーボンブラツク 7.37 クレー 4.00 グラフアイト 8.00 硫酸鉛 12.00 酸化亜鉛 3.00 硫 黄 9.00 トリポリ石 2.00 マイカ 11.00 石 灰 1.00 ジフエニルグアニジン 0.50 ヘキサメチレンテトラミン 0.50 フエノール樹脂 25.50 炭化水素溶媒中の50重量%固体となるように調
節した。
その含浸したコードを、50重量%の架橋したマ
トリツクスおよび50重量%のガラスと液晶性のポ
リエステル繊維とからなる摩擦要素を製造するた
めのバインダー付着量となるように調節したダイ
に通した。この含浸コードを乾燥塔に通して、こ
の含浸体をB段階に乾燥した。このB段階組成物
を次の処理のためにドラム中に集めた。このB段
階の含浸体を米国特許第2263500号明細書に開示
のタイプの予備成形機に供給して予備成形体を製
造した。この予備成形体を150℃の温度と141Kg/
cm2の圧力で4分成形してポリマーバインダーを架
橋させた。この物品を型から取り出し、そして炉
中に入れ、その温度を1時間かけて150℃から205
℃まで高めた。この物品を205℃で5分間焼成し、
そして炉から取出した。
この成形物品を機械にかけて、25.4cm/17.1cm
×0.3cmの環状クラツチ面体を形成した。このよ
うなクラツチ面体の2個を、60馬力の電気モータ
ーを有する「インライン」クラツチダイナモメー
ター、及びボルグ&ベツク(Borg & Beck)
クラツチとはずみ車との組立体に取付けた。トル
クアームを、ハーゲン・スラストーグ(Hagan
Thrus―torg)測定装置を通して、トルクを変換
するクラツチ板組立体に連結した。このクラツチ
を空気シリンダーを用いて係合させ、また係合を
解いた。
このクラツチ面体を、このクラツチを4秒間隔
で650回、543.6Kgの板荷重と係合させ、一方はず
み車を1175回転/分で駆動して摩耗テストを行つ
た。そのトルクをテスト中レコーダー上に記録し
た。この摩耗テスト後に15秒間のフエードテスト
を行なつた。第二のフエードテストは、クラツチ
を90秒間340Kgの板荷重で係合させて行つた。
上記実施例のクラツチ面体のテスト結果は次の
通りであつた: 摩耗テスト:圧力板側上で0.002cmの厚み損失、
はずみ損失、はずみ車側上で0.001cmの厚
み損失。
テスト中の平均トルクは41.2Kg―mであり、
0.35と0.41との間で変化する平均摩擦係数0.37を
有していた。
最初のフエードテスト(15秒):摩擦係数は
0.43で始まり、そして0.23で終つた。
第二のフエードテスト(90秒):摩擦係数は
0.43で始まり、そして0.25で終つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 架橋性ポリマーバインダー及び補強成分を含
    有し、該補強成分の1つの成分がガラス繊維であ
    る組成物であつて、アスベストを含有しない摩擦
    要素の形成に使用するための組成物において、該
    補強成分の他の成分が溶融液晶性のポリエステル
    を主成分とする繊維であり、該ポリエステルを主
    成分とする繊維がガラス繊維の重量に基づき20〜
    150重量%で存在していることを特徴とする組成
    物。
JP18695281A 1981-11-24 1981-11-24 摩擦要素用組成物 Granted JPS5889651A (ja)

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JP18695281A JPS5889651A (ja) 1981-11-24 1981-11-24 摩擦要素用組成物

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