JPH061966A - クラッチ用乾式摩擦材 - Google Patents

クラッチ用乾式摩擦材

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JPH061966A
JPH061966A JP15953792A JP15953792A JPH061966A JP H061966 A JPH061966 A JP H061966A JP 15953792 A JP15953792 A JP 15953792A JP 15953792 A JP15953792 A JP 15953792A JP H061966 A JPH061966 A JP H061966A
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JP
Japan
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rubber
clutch
rubber composition
friction material
fibers
Prior art date
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Pending
Application number
JP15953792A
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English (en)
Inventor
Kazuya Morita
和也 森田
Mikio Harada
幹雄 原田
Teruo Matsukawa
照夫 松川
Harunobu Kani
春伸 可児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラッチ用乾式摩擦材の高温域での耐摩耗性
及びバースト強度を向上する。 【構成】 繊維基材としてのガラス繊維及び黄銅線、樹
脂系結合剤であるフェノール樹脂、そして、SBRに各
種添加剤を配合したゴム組成物からなるクラッチフェー
シングにおいて、前記ゴム組成物に、予めSBRとカー
ボンブラックで被覆処理されたゴム被覆処理アラミド繊
維をクラッチフェーシング総量に対して1〜8重量%混
練した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、産業機械などの
クラッチフェーシングとして利用されるクラッチ用乾式
摩擦材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などでは原動機と変速機との間に
クラッチが設けられており、発進時或いは変速時などに
おいて必要なすべりを与える必要があることから摩擦ク
ラッチが採用されている。摩擦クラッチは、マニュアル
トランスミッション用には乾式クラッチフェーシングが
用いられている。
【0003】近年、自動車の高性能化に伴い、このクラ
ッチフェーシングにも性能の向上が求められている。ま
た、メンテナンスフリー化、長期保証化に伴い、クラッ
チフェーシングには寿命向上も求められている。
【0004】これを満足するために、クラッチフェーシ
ングなどの摩擦材はガラス繊維等の繊維基材、フェノー
ル樹脂等の結合剤、ゴム、各種充填剤などを複合した材
料によって構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のクラ
ッチ用乾式摩擦材においては、これまでの常用域での使
用条件であれば大きな不具合はないが、高負荷域即ち高
温域、高回転域での耐摩耗性、及び、高温域でのバース
ト強度は著しく低下することが明らかとなった。
【0006】そこで、クラッチフェーシングの高温域で
の耐摩耗性を向上するために、一般には、黒鉛等の潤滑
剤を配合ゴムに混練している。しかし、黒鉛等の潤滑剤
を増量すると、配合ゴムの強度が低下してバースト強度
が著しく低下してしまう。
【0007】一方、高温域でのバースト強度を向上させ
るため、耐熱性の高い樹脂に変更したり、繊維基材の強
度を向上させたりしているが、配合ゴムの強度が向上し
ていないため、思うほどの向上がみられない。配合ゴム
の耐熱性を向上させるためにフェノールレジン粉末等の
補強剤を混練し、ゴム強度を向上させることは可能であ
るが、ゴム自体が硬くなって、ジャダー性が著しく悪化
し、車両の振動が発生する。
【0008】そこで、本発明は、高温域での耐摩耗性及
びバースト強度を向上することができるクラッチ用乾式
摩擦材の提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるクラッチ
用乾式摩擦材は、少なくとも繊維基材、樹脂系結合剤及
びゴム組成物とからなるクラッチ用乾式摩擦材におい
て、前記ゴム組成物に、予めゴムで被覆処理されたアラ
ミド繊維を摩擦材総量に対して1〜8重量%混練したも
のである。
【0010】前記繊維基材としては、ガラス繊維、ロッ
クウール、シリケート繊維、アルミナ繊維、カーボン繊
維等の無機繊維、スチール繊維、ステンレス繊維、黄銅
繊維等の金属繊維、ノボロイド繊維等の有機繊維などを
用いることができる。
【0011】また、樹脂系結合剤には、フェノール系樹
脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂などを使用できる。
【0012】ゴム組成物は、ゴムに硫酸バリウム、活性
亜鉛華、カーボンブラック、カシューダスト、硫黄等の
充填剤、加硫剤、及び、加硫促進剤等を配合して得られ
る。そして、ゴムには、SBR(スチレンブタジエンゴ
ム)、NBR(ニトリルゴム)等の合成ゴム或いは天然
ゴムが用いられる。
【0013】このゴム組成物に混練されるアラミド繊維
は、予め、SBR、NBR等のゴムで表面を被覆処理し
てから混練する。被覆するゴムにはカーボンブラック等
の無機充填剤を加えることができる。被覆処理は、ゴム
を有機溶剤で溶解し、これにカーボンブラック等の無機
充填剤を加えて溶解液を作成し、これにアラミド繊維を
混合、攪拌して乾燥することによって行なう。
【0014】
【作用】本発明においては、予めアラミド繊維をゴムで
被覆処理した後、ゴム組成物に加えているので、アラミ
ド繊維がパルプ状のものであっても凝集することなくゴ
ム組成物に混練することができる。そして、このように
してアラミド繊維を混合した摩擦材は、アラミド繊維の
優れた高温特性に基づき、高温域における耐摩耗性及び
バースト強度が向上する。このアラミド繊維の配合量
は、摩擦材総量に対して1重量%未満の場合には、所要
の機能が発揮されず、8重量%を越える場合には、逆
に、バースト強度が低下し、また、コスト高となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0016】クラッチ用乾式摩擦材であるクラッチフェ
ーシングは図1に示した配合に基づいて実施例3種類と
比較例3種類を製作した。
【0017】図1は本発明の実施例及び比較例によるク
ラッチ用乾式摩擦材の組成と性能を示す表図である。
【0018】まず、実施例1のクラッチフェーシングの
製作について説明する。
【0019】予め、SBR16.2重量%、硫酸バリウ
ム15.5重量%、活性亜鉛華3.8重量%、カーボン
ブラック6.1重量%、カシューダスト5重量%、硫黄
5.5重量%及び加硫促進剤0.6重量%を混練してゴ
ム組成物を作成した。
【0020】また、これとは別に、パルプ状のアラミド
繊維1重量%の表面にSBR0.3重量%、カーボンブ
ラック1重量%によって被覆処理されたアラミド繊維
(東レ・デュポン・ケブラー製;ケブラーマスターバッ
チ)を前記組成物の中に混練した。アラミド繊維の被覆
処理は、SBRを有機溶剤で溶解してからカーボンブラ
ックを混合し、この混合液にパルプ状のアラミド繊維を
加えて攪拌して細部まで被覆させ、その後乾燥すること
によって行なわれている。
【0021】そこで、まず、かさ高加工された直径約6
μmのガラス繊維31重量%に樹脂系結合剤であるフェ
ノール樹脂11重量%を付着させ、次いで、黄銅線3重
量%を加えた。これに前記ゴム被覆処理アラミド繊維を
混練したゴム組成物を付着させた。
【0022】次に、この混練物をリング状に巻取り、金
型内に配置して圧力160kg/cm2、温度165℃の条
件で加熱加圧成形し、熱処理した後、研磨してクラッチ
フェーシングを得た。
【0023】同様にして、実施例2、実施例3及び比較
例1、比較例2、比較例3のクラッチフェーシングを作
成した。
【0024】上記により作成した各クラッチフェーシン
グについて性能評価を行なった。
【0025】試験は摩耗率、摩擦係数及びバースト強度
について行ない、更に、硬度を調べた。
【0026】摩耗率及び摩擦係数は、回転数1800r
pm、慣性量0.3kg・ m・ sec2、係合回数4000
回、試験温度300℃の高負荷条件でフルサイズ摩擦試
験により測定した。また、バースト強度は200℃の条
件で測定した。
【0027】試験の結果、実施例はいずれもアラミド繊
維を配合していない比較例1に比べて、耐摩耗性、バー
スト強度とも向上しているのが分る。
【0028】一方、比較例2ではアラミド繊維が多すぎ
るため、バースト強度は逆に低下している。比較例3で
はアラミド繊維がゴムで被覆処理されていないため、凝
集してしまい、バースト強度が低下している。
【0029】摩擦係数については実施例、比較例ともほ
とんど同じであった。
【0030】ロックウェル硬度は各実施例、比較例とも
ほぼ同じであった。
【0031】このように、上記実施例のクラッチ用乾式
摩擦材は、繊維基材としてのガラス繊維及び黄銅線、樹
脂系結合剤であるフェノール樹脂、そして、SBRに各
種添加剤を配合したゴム組成物からなるクラッチフェー
シングにおいて、前記ゴム組成物に、予めSBRとカー
ボンブラックで被覆処理されたゴム被覆処理アラミド繊
維をクラッチフェーシング総量に対して1〜8重量%混
練したものである。
【0032】したがって、上記実施例によれば、予めア
ラミド繊維をゴムで被覆処理した後、ゴム組成物に加え
ているので、アラミド繊維がパルプ状のものであっても
凝集することなくゴム組成物に混練することができる。
そして、そのようにしてアラミド繊維を混合したクラッ
チフェーシングは、アラミド繊維の優れた高温特性に基
づき、高温域における耐摩耗性及びバースト強度が向上
する。
【0033】なお、アラミド繊維の配合量が、クラッチ
フェーシング総量に対して1重量%未満の場合には、所
要の機能が発揮されず、8重量%を越える場合には、逆
に、バースト強度が低下し、コスト高となる。したがっ
て、アラミド繊維はクラッチフェーシング総量に対して
1〜8重量%とするのが望ましい。
【0034】ところで、上記実施例のゴム組成物に混練
するアラミド繊維は、パルプ状としているが、本発明を
実施する場合には、これに限定されるものではなく、針
状などであってもよい。しかし、ゴムとの結合力の点か
らはパルプ状とするのが望ましい。
【0035】また、上記実施例のアラミド繊維の表面
は、ゴム及びカーボンブラックで被覆しているが、これ
に限定されるものではなく、被覆材はゴム単独であって
もよく、或いは、その他の添加剤を更に加えて3種類以
上の混合物としてもよい。そして、ゴムはSBRに限定
されず、NBRなど各種のゴムを使用してもよい。但
し、混練させるゴム組成物と同質のものが望ましい。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明のクラッチ用乾式
摩擦材は、少なくとも繊維基材、樹脂系結合剤及びゴム
組成物とからなるクラッチ用乾式摩擦材において、前記
ゴム組成物に、予めゴムで被覆処理されたアラミド繊維
を摩擦材総量に対して1〜8重量%混練したものであ
る。したがって、予めアラミド繊維をゴムで被覆処理し
た後、ゴム組成物に加えているので、アラミド繊維がパ
ルプ状のものであっても凝集することなくゴム組成物に
混練することができる。そして、そのようにアラミド繊
維を混合した摩擦材は、アラミド繊維の優れた高温特性
に基づき、かつ、所定の配合量としたことにより、高温
域における耐摩耗性及びバースト強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例及び比較例によるクラッ
チ用乾式摩擦材の組成と性能を示す表図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 和也 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ケ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 (72)発明者 原田 幹雄 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 松川 照夫 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 可児 春伸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも繊維基材、樹脂系結合剤及び
    ゴム組成物とからなるクラッチ用乾式摩擦材において、 前記ゴム組成物に、予めゴムで被覆処理されたアラミド
    繊維を摩擦材総量に対して1〜8重量%混練したことを
    特徴とするクラッチ用乾式摩擦材。
JP15953792A 1992-06-18 1992-06-18 クラッチ用乾式摩擦材 Pending JPH061966A (ja)

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JP15953792A JPH061966A (ja) 1992-06-18 1992-06-18 クラッチ用乾式摩擦材

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JPH061966A true JPH061966A (ja) 1994-01-11

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4540228B2 (ja) * 1998-07-22 2010-09-08 耕一 岡野 繊維強化プラスチック及びその義歯床
CN104053741A (zh) * 2012-01-16 2014-09-17 日本制动工业股份有限公司 摩擦材料及其制造方法
CN106700545A (zh) * 2016-12-27 2017-05-24 张炎斌 一种复合型耐磨橡胶材料

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