JPS644293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、ミシンモータの端子部とその接続構
造に関するものである。

（目的） その目的は、モータ本体と一体にしたプラグ受
けを有して差込みにより電源接続を可能にしてい
るミシンモータの内部において、プラグ受けの導
電部が、その１個所からモータコイルとの接続
と、電波障害防止用のコンデンサとの接続など複
数に分岐を必要とする場合、これら接続機構の構
成が簡単にして電気的接触不良が起らない様な構
造を提供しようとするものである。

（従来技術） 従来この種の端子構造としては、例えば第１図
の如く、モータ本体１に固定の接続子２の刃部３
に、差込みによつて電源と接続し、一方モータ内
部側端部４に、モータ口出し線５と、電波障害防
止用コンデンサのリード線６とを接続するような
場合、第２図の如く、導電物よりなる接続子２の
端部４にねじ穴７を設け、別途導電物よりなる端
子板８とばね性の導電物よりなる座金９とを用意
して、該端子板は電線５，６の心線を収め且つこ
れが導電部外部にはみ出さないようにするため
に、各立上り部１０，１１を有し、そして座金９
は湾曲していることによつて、ばね性をもたせ、
図の順序で積み重ねてねじ１２で締めつけること
によつて接続される。この構造は部品点数が多い
ばかりでなく、電線５，６を確実に挿入したこと
を確認してから締めつけるを要し、よつて作業が
煩雑であり、ねじゆるみを生ずるおそれもあつ
た。

（解決手段） 本考案は上記の欠点を除去するために、主接続
子はその一端が外部電線の差込みを可能にし、他
端はモータ本体に挿入された後、補助接続子を圧
入することによつて主接続子をモータ本体に固定
し、これら主接続子の他端及び補助接続子は棒状
または板状の差込端部を有し、一方モータ口出線
やコンデンサのリード線等の接続等の接続端には
前記差込端部を包む形で圧接して挿入する圧着端
子を備え、これら差込端部に該圧着端子を挿入す
ることによつて差込みによる外部電源を分岐して
モータ内部あるいはその付属部品等に接続してな
り、取付け及び接続作業が簡単であり、ゆるみ等
事故のおそれのない接続構造となすものである。

（実施例） 本考案の実施例を図によつて説明すると、第３
図はミシンモータの正面一部断面図、第４図はそ
の下面図であり、ターミナル室１３は隔壁１４に
よつて４分割され、第５図にその詳細を示し導電
物よりなる３個の主接続子１５が電源受入口１６
側から本体１に挿入され、その中間の凸部１７で
受け止められ、該主接続子は電源受入口１６側の
一端１８が後記する電源接続プラグを差込み可能
にしている。そして丸棒状の他端１９には第５
図、第６図にその詳細を示し板状の導電物よりな
る補助接続子２０がその歯形の穴２１を押し拡げ
る状態で圧入されて、主接続子１５の凸部１７と
補助接続子２０とでモータ本体１を挟圧して該主
接続子をモータ本体１に固定するとともに、補助
接続子２０を主接続子１５に固定している。該補
助接続子は、分岐接続を行うための複数の差込み
部２２を有している。モータ口出線２３には主接
続子１５の他端１９を包む形で圧接して挿入する
ようにした丸形圧着端子２４が取り付けられ、電
波障害防止用コンデンサ２５のリード線２６には
同様に補助接続子２０の差込み部２２を挿入する
ようにした平形圧着端子２７が取り付けられてい
る。第３図、第４図は、これら圧着端子を主接続
子１５、補助接続子２０に挿入した状態を示して
いる。その差込み部２２は一部使用されていない
ものもある。２８はコンデンサ２５と併用した電
波障害防止用のコンデンサ、２９はターミナル室
ふたである。第７図は第３図、第４図のモータの
接続図でありP₁は電源プラグ、P₂は電源接続プ
ラグ、Ｍはミシンモータ、Ａはその電機子、Ｆは
界磁コイル、Coは界磁鉄心、Chは電波障害防止
用チヨークコイル、CONTは速度制御用コント
ローラである。これら端子部の組立ては、主接続
子１５の丸形の端部１９をモータ本体１に挿入
し、補助接続子２０の差込み部２２相互のターミ
ナル室１３に対する位置関係を確認して、本体１
を挟圧する状態にこれを端部１９に圧入するとこ
れら主接続子と補助接続子の取付けは完了する。
各電線２３，２６等には圧着端子２４，２７等を
圧着し、これら圧着端子を端部１９、差込み部２
２等に挿入すれば各接続が完了する。

（効果） 以上の如く本考案によれば、主接続子と補助接
続子とが壁板を挟持する如くに組立構成されるの
で接続機構部の組付け作業が簡単であり、ターミ
ナル室内では主接続子の他端や補助接続子の複数
の分岐の個々に対してその相互の部品精度の管理
さえ充分であれば、接触の確実な接続が得られ、
従来の複数の導電部を一括してねじ締めする場合
における如く組付け作業の不適切なことによる接
触不良のおそれなく、またねじゆるみ等による如
く経時変化のおそれもなく、実用上その効果大な
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のモータの端子部構造例を示す断
面図、第２図はその構成を示す斜面図、第３図は
本考案の実施例を示すモータの正面一部断面図、
第４図はその下面図、第５図、第６図はその端子
部品詳細図、第７図は第３図、第４図のモータの
接続図である。図中１はモータ本体、１５は主接
続子、１８，１９はその一端と他端、２０は補助
接続子、２１はその穴、２２は差込み部、２４，
２７は圧着端子、P₂は電源接続プラグである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電源受入口１６と、壁板３０と、ターミナル室
   １３とを有し、 前記壁板３０は、主接続子１５と補助接続子２
   ０とを有し、 前記主接続子１５は、棒状体からなり中間部に
   凸部１７を形成しており、 前記補助接続子２０は、板状体からなり中央部
   に歯形の穴２１を形成すると共に端部に差込み部
   ２２を形成しており、 前記電源受入口１６は、壁板３０を介して前記
   ターミナル室１３に隣接しており、 前記補助接続子２０は、前記壁板３０の前記タ
   ーミナル室１３側に当接し且つ前記主接続子１５
   は、一端１８が前記電源受入口１６に突出し他端
   １９が前記壁板３０を貫通して、前記補助接続子
   ２０の歯形の穴２１と嵌合して、前記主接続子１
   ５の凸部１７と前記補助接続子２０とで前記壁板
   ３０を挟持し、前記電源受入口１６と前記ターミ
   ナル室１３とがモータを支持するフレームに一体
   に形成されていることを特徴とするミシンモータ
   用端子部構造。