JPS643935B2 - - Google Patents
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- JPS643935B2 JPS643935B2 JP9098382A JP9098382A JPS643935B2 JP S643935 B2 JPS643935 B2 JP S643935B2 JP 9098382 A JP9098382 A JP 9098382A JP 9098382 A JP9098382 A JP 9098382A JP S643935 B2 JPS643935 B2 JP S643935B2
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- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
本発明は溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有する
合金に関する。 従来、耐溶融亜鉛合金として、次に示す組成の
ものが知られている。(以下の数値はすべて重量
%を示す)
合金に関する。 従来、耐溶融亜鉛合金として、次に示す組成の
ものが知られている。(以下の数値はすべて重量
%を示す)
【表】
(Al≦1.0、Ti≦1.0、Nb≦2、W≦5、Mo≦
5、V≦1)のうちから一つまたは一つ以上、 aは、使用条件によつて耐食性に影響を与える
炭素を上記範囲より更に少なくしたり、炭素の作
用を消去するためにニオブ等を添加したりして一
般に使用されている。 b、cについては、a、b、e−1、e−2よ
り耐溶融亜鉛腐食に優れているが、コバルトやタ
ングステンを多量に含むため非常に高価であるの
で、一部を除いて、a、b、e−1、e−2が使
用されている。 しかしaも上記のように多量にニツケルを含む
ため、b、c程ではないが高価である。 d、e−1、e−2は、ニツケルを殆んど含有
していないため安価であるが、aと比較して耐溶
融亜鉛腐食性については多少良いか、同程度であ
る。従つて更に耐溶融亜鉛腐食性合金の開発が要
望されている。 本発明は、上記合金よりも耐溶融亜鉛腐食性に
優れ、しかもd、e−1、e−2と同程度に安価
な合金を供することを目的とする。 本発明は、この目的を達するために、特許請求
の範囲に示す合金を開発したものである。 本発明は合金組成を特許請求の範囲とした理由
は次の通りである。 C:0.05〜0.7% 耐溶融亜鉛腐食性から考えると出来るだけ低い
方が良いが、溶融亜鉛中で回転するような部品の
場合には、耐食性以外に耐摩耗性も要求される。
耐摩耗性の外、強度を出すために必要な元素であ
るが、この範囲を超えると脆くなるためこの範囲
内とする。 Si:0.5〜2% Mn:0.5〜2% 鋳造する際、脱酸剤としての効果を有し、更に
溶湯の流動性も良くなり健全な製品を作るのに必
要な元素である。しかし含有量が多くなるにつれ
て脆くなるのでこの範囲とする。 Cr:5〜25% Cと同様、耐摩耗性及び強度を出す為に必要な
元素である。5%以上の添加で効果を生ずるが、
しかし含有量が多くなるにつれて脆くなり、実用
に供するのに不可となるため上限を25%とする。 Al:1.1〜4% 耐溶融亜鉛腐食性に特に効果のある元素であ
り、本発明の目的達成のためには必要不可欠の元
素である。その効果は1%を超えたとき急激に大
となることを見出したもので本発明の最も大きな
特徴点である。しかし添加量が多くなるにつれ
て、鋳造性が悪くなり、健全な製品を作るのが困
難となる。また添加量を増しても耐溶融亜鉛腐食
性は増さない為、上限を4%とするものである。 Cu:0〜4% 耐溶融亜鉛腐食性に効果があるが、Alが充分
含有されていれば、必ずしも含有されていなくと
も本発明の目的は達成できる。また耐摩耗性が要
求される場合には、その添加効果が発揮され、更
に溶湯の湯流れ性の改善に役立ち鋳造性を良くす
る。しかし含有量が多くなると溶接性が悪くなる
ため、上限を4%とする。 Ti:0〜0.5% 溶解時に脱酸剤として働き、鋳造性を良くする
効果がある。またCが多い場合、耐溶融亜鉛腐食
性を損うが、その場合、この元素のCとの親和性
により、その害を除く働きがある。しかし本発明
目的達成のためには必ずしも含有されていなくて
も差支えなく、また多量に含むと靭性が損われる
ので、この範囲内とする。 Ta:0〜2% Nb:0〜2% 合金中にCが多い場合、耐溶融亜鉛腐食性を損
うが、Tiと同様Cの親和性が良く、その害を除
くことができる。しかもその時析出する炭化物
は、耐摩耗性に効果がある。しかし本発明の目的
達成のためには必ずしも含有されていなくても差
支えなく、また多量に含まれると靭性が損われる
ので、この範囲内とする。 Mo:0〜3% 耐溶融亜鉛腐食性に効果があり、更に耐摩耗性
向上に効果がある。しかし本発明目的達成のため
には必ずしも含有されていなくても差支えなく、
また多量に含むと高価になり、本発明の目的に反
するのでこの範囲とする。 Ni:0〜10% 合金の靭性及び強度を改善するのに効果があ
る。しかし本発明目的達成のためには必ずしも含
有されていなくてもよく、また10%を超えると、
本発明の目的に反して高価となるため、この範囲
とする。 次に本発明合金を従来合金と対比して説明す
る。 第1表に従来合金と本発明合金の成分組成を示
す。
5、V≦1)のうちから一つまたは一つ以上、 aは、使用条件によつて耐食性に影響を与える
炭素を上記範囲より更に少なくしたり、炭素の作
用を消去するためにニオブ等を添加したりして一
般に使用されている。 b、cについては、a、b、e−1、e−2よ
り耐溶融亜鉛腐食に優れているが、コバルトやタ
ングステンを多量に含むため非常に高価であるの
で、一部を除いて、a、b、e−1、e−2が使
用されている。 しかしaも上記のように多量にニツケルを含む
ため、b、c程ではないが高価である。 d、e−1、e−2は、ニツケルを殆んど含有
していないため安価であるが、aと比較して耐溶
融亜鉛腐食性については多少良いか、同程度であ
る。従つて更に耐溶融亜鉛腐食性合金の開発が要
望されている。 本発明は、上記合金よりも耐溶融亜鉛腐食性に
優れ、しかもd、e−1、e−2と同程度に安価
な合金を供することを目的とする。 本発明は、この目的を達するために、特許請求
の範囲に示す合金を開発したものである。 本発明は合金組成を特許請求の範囲とした理由
は次の通りである。 C:0.05〜0.7% 耐溶融亜鉛腐食性から考えると出来るだけ低い
方が良いが、溶融亜鉛中で回転するような部品の
場合には、耐食性以外に耐摩耗性も要求される。
耐摩耗性の外、強度を出すために必要な元素であ
るが、この範囲を超えると脆くなるためこの範囲
内とする。 Si:0.5〜2% Mn:0.5〜2% 鋳造する際、脱酸剤としての効果を有し、更に
溶湯の流動性も良くなり健全な製品を作るのに必
要な元素である。しかし含有量が多くなるにつれ
て脆くなるのでこの範囲とする。 Cr:5〜25% Cと同様、耐摩耗性及び強度を出す為に必要な
元素である。5%以上の添加で効果を生ずるが、
しかし含有量が多くなるにつれて脆くなり、実用
に供するのに不可となるため上限を25%とする。 Al:1.1〜4% 耐溶融亜鉛腐食性に特に効果のある元素であ
り、本発明の目的達成のためには必要不可欠の元
素である。その効果は1%を超えたとき急激に大
となることを見出したもので本発明の最も大きな
特徴点である。しかし添加量が多くなるにつれ
て、鋳造性が悪くなり、健全な製品を作るのが困
難となる。また添加量を増しても耐溶融亜鉛腐食
性は増さない為、上限を4%とするものである。 Cu:0〜4% 耐溶融亜鉛腐食性に効果があるが、Alが充分
含有されていれば、必ずしも含有されていなくと
も本発明の目的は達成できる。また耐摩耗性が要
求される場合には、その添加効果が発揮され、更
に溶湯の湯流れ性の改善に役立ち鋳造性を良くす
る。しかし含有量が多くなると溶接性が悪くなる
ため、上限を4%とする。 Ti:0〜0.5% 溶解時に脱酸剤として働き、鋳造性を良くする
効果がある。またCが多い場合、耐溶融亜鉛腐食
性を損うが、その場合、この元素のCとの親和性
により、その害を除く働きがある。しかし本発明
目的達成のためには必ずしも含有されていなくて
も差支えなく、また多量に含むと靭性が損われる
ので、この範囲内とする。 Ta:0〜2% Nb:0〜2% 合金中にCが多い場合、耐溶融亜鉛腐食性を損
うが、Tiと同様Cの親和性が良く、その害を除
くことができる。しかもその時析出する炭化物
は、耐摩耗性に効果がある。しかし本発明の目的
達成のためには必ずしも含有されていなくても差
支えなく、また多量に含まれると靭性が損われる
ので、この範囲内とする。 Mo:0〜3% 耐溶融亜鉛腐食性に効果があり、更に耐摩耗性
向上に効果がある。しかし本発明目的達成のため
には必ずしも含有されていなくても差支えなく、
また多量に含むと高価になり、本発明の目的に反
するのでこの範囲とする。 Ni:0〜10% 合金の靭性及び強度を改善するのに効果があ
る。しかし本発明目的達成のためには必ずしも含
有されていなくてもよく、また10%を超えると、
本発明の目的に反して高価となるため、この範囲
とする。 次に本発明合金を従来合金と対比して説明す
る。 第1表に従来合金と本発明合金の成分組成を示
す。
【表】
【表】
実施例 1
第1表に示した合金組成の中から選択し各々に
ついて各成分を配合溶解鋳造し、更に切削加工し
て直径15mm、長さ45mmの寸法の試験片を作成し
た。 次に実験炉に亜鉛10Kgを溶かし、その中に上記
試験片を吊し浸漬試験を行なつた。溶湯温度は
460〜490℃に保つた。なお、溶湯成分は次の二種
類とした。 (i) 純Zn (ii) Zn+0.2%Al 試験結果を第2表に示す。
ついて各成分を配合溶解鋳造し、更に切削加工し
て直径15mm、長さ45mmの寸法の試験片を作成し
た。 次に実験炉に亜鉛10Kgを溶かし、その中に上記
試験片を吊し浸漬試験を行なつた。溶湯温度は
460〜490℃に保つた。なお、溶湯成分は次の二種
類とした。 (i) 純Zn (ii) Zn+0.2%Al 試験結果を第2表に示す。
【表】
実施例 2
溶融亜鉛メツキラインの亜鉛浴中で使用される
シンクロールは、従来合金J−1で主として製造
されているが、使用中に腐食あるいは肌荒れを起
し、一定周期毎に表面を削り直す作業が行なわれ
ている。この切削周期は約20日である。 本発明合金である第1表中のH−8の組成によ
り実際にロールを作成し、実用試験に供したとこ
ろ40日経過する迄、削り直しの必要はなかつた。
シンクロールは、従来合金J−1で主として製造
されているが、使用中に腐食あるいは肌荒れを起
し、一定周期毎に表面を削り直す作業が行なわれ
ている。この切削周期は約20日である。 本発明合金である第1表中のH−8の組成によ
り実際にロールを作成し、実用試験に供したとこ
ろ40日経過する迄、削り直しの必要はなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C0.05〜0.7%、Si0.5〜2%、
Mn0.5〜2%、Cr5〜25%、Al1.1〜4%、残部
Feからなる溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有す
る合金。 2 重量%で、C0.05〜0.7%、Si0.5〜2%、
Mn0.5〜2%、Cr5〜25%、Al1.1〜4%、及び
Cu4%以下、Ti0.5%以下、Nb2%以下、Ta2%以
下、Mo3%以下のうちからなる一つまたは一つ
以上とを含有し、残部Feからなる溶融亜鉛に対
し優れた耐食性を有する合金。 3 重量%で、C0.05〜0.7%、Si0.5〜2%、
Mn0.5〜2%、Cr5〜25%、Al1.1〜4%、Ni10
%以下、残部Feからなる溶融亜鉛に対し優れた
耐食性を有する合金。 4 重量%で、C0.05〜0.7%、Si0.5〜2%、
Mn0.5〜2%、Cr5〜25%、Al1.1〜4%、Ni10
%以下、及びCu4%以下、Ti0.5%以下、Nb2%
以下、Ta2%以下、Mo3%以下のうちからなる一
つまたは一つ以上とを含有し、残部Feからなる
溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有する合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9098382A JPS58207356A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | 溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有する合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9098382A JPS58207356A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | 溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有する合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58207356A JPS58207356A (ja) | 1983-12-02 |
JPS643935B2 true JPS643935B2 (ja) | 1989-01-24 |
Family
ID=14013746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9098382A Granted JPS58207356A (ja) | 1982-05-28 | 1982-05-28 | 溶融亜鉛に対し優れた耐食性を有する合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58207356A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2628317B2 (ja) * | 1987-10-21 | 1997-07-09 | 日鉄ハード株式会社 | 耐食性に優れた溶融亜鉛メッキ用浴中浸漬部材 |
JP2610626B2 (ja) * | 1987-10-21 | 1997-05-14 | 新日本製鐵株式会社 | 耐食、耐摩耗性に優れた溶融亜鉛メッキ用浴中浸漬部材 |
-
1982
- 1982-05-28 JP JP9098382A patent/JPS58207356A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58207356A (ja) | 1983-12-02 |
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