JPS642951Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野及び考案の目的 この考案はブラインドのヘツドボツクス固定装
置、特にネジを使用できない浴室のタイル面等に
ヘツドボツクスを固定するための固定装置に関す
るものであり、その目的は壁面にネジ着すること
なくヘツドボツクスを対向する壁面間に容易にか
つ確実に固定し得る固定装置を簡単な構造で提供
するにある。

考案の構成 前記問題を達成するため本考案のヘツドボツク
ス固定装置は、ネジ孔が螺設されるとともに、ヘ
ツトボツクスに回動不能かつヘツドボツクスの長
手方向に移動可能に挿入されるナツト部材と、そ
の軸心方向に貫通孔が穿設されるとともに、ヘツ
ドボツクス端部に回動可能に支持され、前記ナツ
ト部材のネジ孔に螺入量調節可能に螺入される調
節ボルトと、前記貫通孔に長手方向に移動可能に
挿入され、先端部が調節ボルトから突出する支軸
と、前記ネジ孔内において、一端がナツト部材に
係止されるとともに、他端が前記支軸に係止さ
れ、ナツト部材及び支軸を互いに離間する方向に
付勢する付勢部材とからなることを特徴としてい
る。

実施例 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に
従つて説明すると、１は対向する壁面２間に支持
固定されたブラインドであつて、ヘツドボツクス
３の両端が固定装置４に支持され、同ヘツドボツ
クス３からラダーコード５を介して多数のスラツ
ト６が吊下げられている。

固定装置４の詳細な構造を第２図及び第３図に
従つて説明すると、７は四角板状の基台であつ
て、その前面中央部には円形孔８が設けられ、第
３図に示すようにその円形孔８内には支持ピン９
が水平方向に埋設支持されている。１０は基台７
の両側面に突出された係止突起、第３図において
１１は基台７の後面に嵌合固定された硬質ゴムで
ある。１２は調節ボルトであつて、第３図に示す
ように中心部に貫通孔１３が設けられ、その貫通
孔１３の先端部は段差１４を介して拡径されてい
る。

１５は略四角板状の座金部材であつて、その外
寸は前記基台７と同一である。１６は座金部材１
５の前面に四角形状に突出された突部であつて、
ヘツドボツクス３に嵌合可能である。１７は座金
部材１５の中央部に設けられた透孔であつて、前
記調節ボルト１２のネジ部を挿通可能である。

１８は前記基台７の円形孔８及び調節ボルト１
２の貫通孔１３に挿通可能に設けられた支軸であ
つて、その先端には円形孔８内の支持ピン９を嵌
合し得る嵌合溝１９が形成されている。２０は支
軸１８基端近傍に設けられたフランジであつて、
第３図に示すように調節ボルト１２の先端部に挿
入可能である。２１は付勢部材としてのコイルス
プリングであつて、フランジ２０を除いて支軸１
８を挿通可能である。

２２は略直方体状のナツト部材であつて、上面
両側には段差部２３が形成され、第３図に示すよ
うに中心部には前記調節ボルト１２を螺入し得る
ネジ孔２４が設けられるとともに、そのネジ孔２
４の底部はネジが刻設されず、コイルスプリング
２１を挿入可能となつている。また、このナツト
部材２２は段差部２３がヘツドボツクス３上縁の
折曲部３ａに係合する状態で同ヘツドボツクス３
に嵌合可能となつている。

２６はヘツドボツクス３と前記基台７とを相対
回転可能に固定するための固定部材であつて、四
角筒状に形成されてヘツドボツクス３及び基台７
を嵌挿可能であり、一端部両側には基台７の係止
突起１０を嵌合し得る係合孔２７が設けられてい
る。

次に、上記のようなヘツドボツクス固定装置の
使用方法を説明する。

ヘツドボツクス３を対向する壁面２間に固定す
るに際し、まずナツト部材２２のネジ孔２４内に
コイルスプリング２１を挿入する。次に、調節ボ
ルト１２のネジ部に座金部材１５を嵌合するとと
もに、その貫通孔１３に先端側から支軸１８を嵌
挿して段差１４にフランジ２０を当接させ、この
状態で調節ボルト１２をナツト部材２２に若干螺
入すると、コイルスプリング２１がフランジ２０
に当接しその付勢力により同フランジ２０が段差
１４に圧接される。

次に、壁面２間の距離より若干短かい長さのヘ
ツドボツクス３の両端部に固定部材２６を嵌合
し、同ヘツドボツクス３の両端に前記のように調
節ボルト１２を螺入したナツト部材２２をそれぞ
れ嵌挿するとともに座金部材１５の突部１６を嵌
合する。この時、ヘツドボツクス３両端の支軸１
８先端間の距離は壁面２間の距離より長くなる。
そして、両支軸１８先端の嵌合溝１９に基台７の
支持ピン９をそれぞれ嵌合した状態で、基台７の
裏面を壁面２にそれぞれ当接させると、第３図に
示すようにコイルスプリング２１がネジ孔２４内
でフランジ２０により圧縮されるので、その反作
用で基台７が壁面２に圧着されヘツドボツクス３
は壁面２間に支持される。

この状態でヘツドボツクス３両端の調節ボルト
１２をナツト部材２２に対しさらに螺入すると、
第３図においては調節ボルト１２に対しナツト部
材２２が左方に相対移動するためコイルスプリン
グ２１がさらに圧縮され、その付勢力により基台
７がさらに壁面２に圧着されるとともに、ヘツド
ボツクス３は左右動不能に強固に固定される。そ
して、固定部材２６をそれぞれ基台７方向に摺動
させて、第４図に示すように基台７の係止突起１
０に係合孔２７を嵌合させると、基台７に対しヘ
ツドボツクス３が相対回転下能に固定され、以上
によりヘツドボツクス３は壁面２間において左右
動及び上下動不能にかつ回動不能に支持固定され
る。

従つて、この固定装置４は基台７の支持ピン９
に支軸１８を係合した状態でヘツドボツクス３を
壁面２間に配設すれば、コイルスプリング２１の
付勢力により壁面２に圧接支持される基台７間に
ヘツドボツクス３を支持可能であり、この状態で
調節ボルト１２をさらに螺入するとともに固定部
材２６を基台７に嵌合すれば、同ヘツドボツクス
３を左右動及び上下動不能にかつ回動不能に容易
に支持固定することができる。また、固定装置４
の構造は簡単であるとともにその組立ても容易で
あり、同固定装置４のヘツドボツクス３に対する
取付けはナツト部材２２をヘツドボツクス３に嵌
挿することにより容易に行うことができる。さら
に、支軸１８は基台７の支持ピン９に嵌合されて
同支持ピン９を中心として上下に回動可能である
ので、基台７が壁面２に対し、上下に若干傾斜し
て圧着された場合にも、その傾斜を支持ピン９と
支軸１８との間で吸収することができる。

効 果 以上詳述したように、この考案は壁面２にネジ
着することなくヘツドボツクス３を対向する壁面
２間に容易かつ確実に固定し得る固定装置を簡単
な構造で提供することができるので、ヘツドボツ
クス固定装置として優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に関するブラインドの正面
図、第２図はこの考案を具体化したヘツドボツク
ス固定装置の分解斜視図、第３図は使用時におけ
る縦断面図、第４図は同じくその正面図である。 壁面……２、ヘツドボツクス……３、固定装置
……４、調節ボルト……１２、支軸……１８、コ
イルスプリング……２１、ナツト部材……２２、
ネジ孔……２４。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ネジ孔２４が螺設されるとともに、ヘツトボ
   ツクス３に回動不能かつヘツドボツクス３の長
   手方向に移動可能に挿入されるナツト部材２２
   と、 その軸心方向に貫通孔１３が穿設されるとと
   もに、ヘツドボツクス３端部に回動可能に支持
   され、前記ナツト部材２２のネジ孔２４に螺入
   量調節可能に螺入される調節ボルト１２と、 前記貫通孔１３に長手方向に移動可能に挿入
   され、先端部が調節ボルト１２から突出する支
   軸１８と、 前記ネジ孔２４内において、一端がナツト部
   材２２に係止されるとともに、他端が前記支軸
   １８に係止され、ナツト部材２２及び支軸１８
   を互いに離間する方向に付勢する付勢部材２１
   と からなることを特徴とするブラインドのヘツド
   ボツクス固定装置。 ２ 支軸１８は先端に嵌合溝１９が設けられ、そ
   の嵌合溝１９が基台７の支持ピン９に嵌合支持
   されている実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載のブラインドのヘツドボツクス固定装置。 ３ 支軸１８は基端近傍にフランジ２０が設けら
   れ、そのフランジ２０が付勢部材としてのコイ
   ルスプリング２１に当接して弾性的に支持され
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載のブラ
   インドのヘツドボツクス固定装置。 ４ ナツト部材２２は上面両側に段差部２３が設
   けられ、その段差部２３にヘツドボツクス３上
   縁の折曲部３ａが係合可能である実用新案登録
   請求の範囲第１項に記載のブラインドのヘツド
   ボツクス固定装置。 ５ ナツト部材２２は一端を基台７に嵌合した固
   定部材２６が嵌合されて、同基台７に対し相対
   回転不能である実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載のブラインドのヘツドボツクス固定装
   置。