JPS642421B2 - - Google Patents

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JPS642421B2
JPS642421B2 JP59118115A JP11811584A JPS642421B2 JP S642421 B2 JPS642421 B2 JP S642421B2 JP 59118115 A JP59118115 A JP 59118115A JP 11811584 A JP11811584 A JP 11811584A JP S642421 B2 JPS642421 B2 JP S642421B2
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JP
Japan
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carrier
synthetic resin
catalyst
cardboard
manufacturing
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JP59118115A
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JPS60261547A (ja
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Shozo Yamane
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SHIKI ROORU KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 本発明は、オゾン分解用ないし悪臭除去用触媒
フイルターおよびその製造方法に関するものであ
る。 詳しく述べると本発明は、オゾン分解用フイル
ター、悪臭除去用フイルターなどの大気中に混在
する有害成分を除去するフイルター等として有用
な物理的強度,耐湿性等の優れた軽量で安価な触
媒反応率の高い触媒フイルターおよびその製造方
法に関するものである。 オゾンは、高電圧のかかる電気製品からのコロ
ナ放電あるいは紫外線,X線,陰極線などの放射
線により酸素分子が酸化して発生し、オゾンの大
気中濃度が0.02ppmでも敏感な人は臭気を感じ、
1〜2ppmとなると3時間程度で頭痛,胸部,上
部気道の乾きが起り、6時間程度で気管支炎を起
す人もいるといわれている。また、大気中には、
自動車等の排気ガス中の炭化水素と窒素酸化物が
紫外線により光化学反応を起こして発生する酸化
性物質いわゆるオキシダントや、工場排ガスから
の亜硫酸ガス,その他ゴミ・廃棄物から発生する
悪臭,腐乱臭等が人間および動植物に有害ない
し、または不快感を与える各種の微量成分が含ま
れている。 このような有害微量成分は、適当な触媒物質と
接触すると、比較的簡単に、より安定な害のない
物質へと分解・置換されるために、適当な触媒物
質を担持させたフイルターにより周辺大気中の有
害微量成分を除去することが、近年さかんに行な
われている。 〔先行技術〕 例えば、オゾン分解用フイルターとして、従来
より用いられているものとしては、活性炭で作つ
た繊維をシート状に成形しさらにこのシートを保
護するためにこの両側を薄い不織布で覆つた活性
炭繊維フイルター、ウツドパルプに活性炭素繊維
を抄き込んで作つた活性炭繊維紙をダンボール状
に成形してこれを積層した活性炭繊維紙フイルタ
ー、また活性炭素粒子を連通機構に有するポリウ
レタンフオームの片面に付着させ、内部に活性炭
粒子が保持されるように該ポリウレタンフオーム
を2枚重ね合せた活性炭粒子+ポリウレタンフオ
ーム型フイルター、さらに活性炭粒子を接着剤で
結合しておこし状とした粒状活性炭おこし状フイ
ルター等がある。しかしながら、これらの触媒フ
イルターの性能は、あまり満足のできるものでは
なかつた。すなわち、活性炭繊維フイルター、活
性炭+ポリウレタンフオーム型フイルターおよび
粒状活性炭おこし状フイルターはいずれも通気抵
抗が高く必要空気量を得るために大きな送風機を
必要とし、同様に活性炭繊維紙フイルターは材質
が紙であるため、高湿度で形状が変化し、通気抵
抗が高くなる。さらにそのいずれも単位容積あた
りの有効触媒量が低いためオゾン分解性能が低
く、加えて物理的強度,耐久性その他の諸元にお
いても不充分なものである。 また、オゾン分解用フイルターとして、自動車
の排気ガスの触媒コンバーター用としても広く用
いられているハニカム構造を有するセラミツク担
体に触媒を担持させたフイルターもまた用いられ
ている。このフイルターは、ハニカム構造を有す
るので、単位容積あたりの表面積、すなわち幾何
学的表面積が大きく、また通気抵抗も低い。さら
にアルミナ等を原料としたセラミツク製なので、
耐熱性,耐久性も優れている。このような優れた
性能を有する反面、このフイルターは、重量,価
格,生産性等の面で問題があり、オゾン分解用フ
イルター,悪臭除去用フイルターなどの大気中に
混在する有害成分を除去するフイルターとして、
広範に用いられていないのが現状である。 〔発明の目的〕 本発明は、新規な触媒フイルターおよびその製
造方法を提供することを目的とする。本発明はま
た、大気中に混在する有害成分、特にオゾンを分
解するフイルターとして有用な触媒フイルターお
よびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明はさらに、物理的強度,耐湿性,耐久性,
通気性等の諸性質において優れ、かつ軽量で安価
な生産性の優れた触媒反応効率の高い触媒フイル
ターを提供することを目的とする。 〔発明の構成〕 上記諸目的は、溶剤浸透性の高い繊維よりなる
通気性が高くかつダンボール形状物積層構造の担
体表面に、平均粒径1〜150μmの触媒粒子を合
成樹脂により付着させてなり、かつ該担体表面へ
の付着部位を除く触媒粒子の表面は、合成樹脂よ
り露出しているかまたは触媒による触媒反応が有
効的に行なわれ得る程十分薄い合成樹脂皮膜によ
り囲繞されているオゾン分解用ないし悪臭成分除
去用触媒フイルターにより達成される。 本発明はまた、担体が、紙,織布,不織布,ア
スベスト,パルプからなる群から選ばれたいずれ
か一つの材質よりなるものである触媒フイルター
を示すものである。 上記諸目的はさらに、 a 波形状に成形加工された溶剤浸透性の高い繊
維質よりなる波形部材および同じく溶剤浸透性
の高い繊維質よりなる平形部材の2ないしそれ
以上を組合せて接着することにより、幾何学的
表面積の大きいダンボール形状物を作成し、 b 該ダンボール形状物を積層して幾何学的表面
積の大きい担体を作成し、 c 該担体を、平均粒径1〜150μmの触媒粒子
を含む合成樹脂溶液に該担体がまだ該溶液に対
する吸液力を有する程度に短時間で、浸漬し、 d 取り出した浸漬担体に付着した合成樹脂溶液
を乾燥硬化させる ことでなるオゾン分解用ないし悪臭成分除去用触
媒フイルターの製造方法により達成される。 本発明はまた、ダンボール形状物が、波形部材
の片面の凸状部に平形部材を接着することで作製
される触媒フイルターの製造方法を示すものであ
る。本発明はまた、担体が、複数枚の短尺のダン
ボール形状物を積み重ねることで作成される触媒
フイルターの製造方法を示すものである。本発明
はまた、担体が1ないし複数枚の長尺のダンボー
ル形状物を巻き重ねることで作製される触媒フイ
ルター製造方法を示すものである。本発明はま
た、担体が1ないし複数枚の長尺のダンボール形
状物を一定幅で折り重ねることで作製される触媒
フイルターの製造方法を示すものである。本発明
はまた、合成樹脂溶液は、触媒に対する酸化防止
剤を含んでいるものである触媒フイルターの製造
方法を示すものである。本発明はまた合成樹脂溶
液は、防炎剤を含んでいるものである触媒フイル
ターの製造方法を示すものである。本発明はま
た、波形部材および平形部材に用いられる溶剤浸
透性の高い材質はそれぞれ、紙,織布,不織布,
アスベスト,パイプからなる群から選ばれた材質
である触媒フイルターの製造方法を示すものであ
る。 本明細書中で使用される用語「幾何学的表面
積」とは、空間に対する表面積、すなわち単位容
積当りの表面積を意味するものであり、また用語
「ダンボール形状物」とは、一般的なボール紙の
段ボールに見られるように平板状の基材に波形状
に加工した基材を接着した様な形状を有するもの
を指すが、波形状基材と平板状基材との組み合
せ、例えば、1枚の平板状基材に1枚の波形状基
材を接着する、1枚の平板状基材に1枚に波形状
基材を接着しさらに該波形状基材と別の波形状基
材を互いの波形の凸状部で接着する、1枚の波形
状基材を2枚の平板状基材にはさんで接着する
等、には限定されず、またそれぞれの基材の材質
にも限定されない。 また用語「通過流体」とは、触媒フイルターの
フイルター部を通過する流体であり、分解,除去
されるべき、O3,NOx,SOx等の有害成分を含
むものを意味する。 〔発明の具体的説明〕 本発明の触媒フイルターの担体としては、溶剤
浸透性の高い繊維質が用いられる。好ましい溶剤
浸透性の高い繊維質としては、何ら限定されるわ
けではないが、例えば、紙,織布,不織布,アス
ベスト,パルプ等があり、特に紙,織布が好まし
い。これらの材質の厚みは通常0.2〜1mmのもの
が用いられる。 本発明の触媒フイルターの担体の構造は、通過
流体との接触面積を大きくするため幾何学的表面
積を大きくとるように設計されるが、必要以上に
通気抵抗を大きくするものであつてはならない。
従つて、通過流体流方向に垂直な方向に突起等を
配して接触面積を大きくすることは望ましくな
く、公知のセラミツク製ハニカムフイルターの様
に通過流体流方向に平行する多数のチヤンネル
(通路)を有するいわゆるハニカム構造のごとく
構成するのが望ましい。もちろんこのようなチヤ
ンネルの断面形状は、正六角形に限られることな
く、その他の多角形,円形,楕円形,半円形,サ
イクロイド波形等どのような形状であつてもよ
い。具体的には、上記材質の平形部材に切り込み
を入れ、縦横に複数枚組み合せて格子状のチヤン
ネルを形成させるとか、上記材質の中空あるいは
中実の円柱棒部材を複数本束ねて該円柱棒の円空
孔および/または円柱棒相互の接触部位により取
り囲まれる空〓孔をチヤンネルとする等種々の態
様により設計され得るが、用いられる材質から考
えてダンボール形状物としてこれを積層すること
で多数チヤンネルを形成することが作製の容易性
の面から望ましい。 このような構造を有する該担体の、チヤンネル
の口径は、その用途に応じて、触媒反応効率,通
気抵抗率等の要因と相関させ最適値に設定すべき
であり、当業者により容易に決定できるものであ
る。また該担体の外観形状は、設置位置,需要者
の要望等に応じて任意に変更され得る。 本発明の触媒フイルターに用いられる触媒粒子
としては、触媒フイルターが分解,置換しようと
する大気中の有害成分の種類に応じて最も最適な
ものが選ばれる。このような触媒粒子としては、
代表的なものとして、活性炭,アルミナ,金,
銀,銅,白金,マンガン酸化物,クローム酸化
物,マンガン銅化合物等の粒子があげられ、例え
ばオゾン分解用触媒としては活性炭,アルミナ,
マンガン銅化合物等が用いられる。なおマンガン
銅化合物とは、マンガン結晶格子中に銅原子が入
りこんだもので重量比でマンガン:銅が約40〜
60:約5〜10のものであり、オゾン分解用触媒と
して特に有用である。これらの触媒粒子の形状,
平均粒径は、有効な触媒作用をもたらすものであ
ればよく何ら限定されるものではないが、通常平
均粒径約1〜150μmのものが用いられる。 上記のごとき触媒粒子は、溶剤浸透性の高い材
質よりなる担体の通過流体との接触表面に、合成
樹脂により付着されている。該合成樹脂は、触媒
粒子を担体に付着し得るものであればいかなるも
のでもよく、フエノール樹脂,メラミン樹脂,エ
ポキシ樹脂,尿素樹脂,ポリエステル樹脂,アル
キド樹脂,ケイ素樹脂,ウレタン樹脂等の熱硬化
性樹脂,およびポリエチレン樹脂,(メタ)アク
リル樹脂,塩化ビニル樹脂,塩化ビニリデン樹
脂,ポリアミド樹脂,酢酸ビニル樹脂,フツ素樹
脂等の熱可塑性樹脂のいずれであつてもよいが、
好ましくは、メラミン,アルキド,アクリルおよ
びビニール系等が用いられる。 上記のごとき合成樹脂には、触媒粒子による合
成樹脂の劣化を防止するための酸化防止剤、また
触媒フイルターの用途拡大のために合成樹脂の防
炎化をはかるための防炎剤等を含有させることが
好ましい。また通常、合成樹脂に用られるその他
の例は、可塑剤,粘度向上剤,変性剤,滑剤,安
定剤,帯電防止剤,難燃剤等の添加剤も含有され
得る。これらの添加剤は、用いられる合成樹脂の
種類に応じて公知技術に従いその種類、添加量等
が決められる。 本発明の触媒フイルターにおいて、最も重要な
点の一つは、触媒フイルターの通過流体との接触
表面における触媒粒子の状態である。すなわち触
媒粒子による触媒作用が有効的に行なわれるため
には、触媒粒子と通過流体とを充分に接触させる
ことが必要であり、このためには、触媒粒子の表
面は、担体への付着部位を除いて、大気中に露出
しているか、あるいはたとえば付着に用いられた
合成樹脂の被膜により囲繞されているとしてもこ
の被膜は、触媒作用が有効的に行なわれる程充分
薄いものでなければならない。この点において、
本発明の触媒フイルターは、その担体の材質とし
て上記のごとく溶剤浸透性の高い繊維質を用いる
ことでこのような要件を見事に克服しているので
ある。すなわち、例えば、担体に均一に触媒粒子
を分散保持させるために、合成樹脂を良溶媒に溶
解した合成樹脂溶液中に触媒粒子を懸濁させ、こ
れに担体を浸漬することで触媒粒子を担体に保持
させるような方法を取つた場合でも、担体材質が
溶剤浸透性の高いものであるので、合成樹脂溶液
は担体表面に滞留することなく担体内部へと浸透
するため、浸漬直後には担体表面において該合成
樹脂溶液により厚く囲繞されていた触媒粒子表面
も、合成樹脂溶液の乾燥硬化後には樹脂溶液の表
面張力により合成樹脂の多く残つた担体への付着
部位を除いて合成樹脂によりほとんど囲繞されて
おらず、たとえ囲繞されていたとしても、極めて
薄い被膜により囲繞されているにすぎないためで
ある。このような効果は、溶剤浸透性の低い材質
を用いた場合には全く期待できないものである。 また本発明の好ましい態様において、担体は、
触媒粒子を担体に付着させるのに用いられた合成
樹脂により、通過流体と接触するその表面を実質
的に完全に被覆されている。この場合、本発明の
触媒フイルターの物理的強度、耐湿性等の諸性質
が向上される。 次に本発明の触媒フイルターの製造方法を説明
する。 まず第1段階としては、波形状に成形加工され
た上記のごとき溶剤浸透性の高い繊維質よりなる
波形部材および同じく溶剤浸透性の高い繊維質よ
りなる平形部材の2ないしそれ以上を組み合せて
接着することにより、幾何学的表面積の大きいダ
ンボール形状物を作製する段階である。 この第1段階は、ボール紙によるダンボール製
造に用いられる方法に類似するものであり、ただ
その材質が異なるのみである。例えば第1図に示
すように溶剤浸透性高い材質1を加熱波形状成形
ロール4a,4b間にて波形状に成形加工し、得
られた波形状部材2の片面の凸状部に接着剤塗布
ロール7にて接着剤5を塗布し、溶剤浸透性の高
い材質の平形部材1′と接着加工ロール6にて接
着しダンボール形状物3が作製される。第1図に
おいては1枚の波形部材2と1枚の平形部材1′
を組合せることでダンボール形状物を作製する場
合を示しているが、ダンボール形状物3は、この
他に1枚の平形部材1′に1枚の波形部材2を接
着しさらに該波形部材2と別の波形部材を互いの
波形の凸状物で接着する、1枚の波形部材2を2
枚の平形部材1′ではさんで接着する等、幾何学
的表面積を大きく取るという意向よりはずれない
限り、波形部材2と平形部材1′の種々の組合せ
により作製され得る。また波形部材2と平形部材
1′の材質は、溶剤浸透性の高い材質であれば同
一の材質でも異なる材質であつてもよいが、好ま
しくは同一の材質であることが望ましい。 第2段階は、該ダンボール形状物3を積層して
幾何学的表面積の大きい担体10を作製する段階
である。この第2段階におけるダンボール形状物
3の積層方法には、種々の態様が用いられ得る。
例えば第2a図に示すように長尺のダンボール形
状物3の片面に接着剤塗布ロール7′により接着
剤5′を塗布し、巻き取りロール等により巻き取
りながら接着し担体10を作製する方法、また第
2b図に示すように長尺のダンボール形状物3の
片面に接着剤塗布ロール7′により接着剤5′を塗
布した後定尺切断機8にて一定寸法に切断を行な
い得られた短尺のダンボール形状物3′を積み重
ねながら接着し担体10を作製する方法、さらに
第2c図に示すように長尺のダンボール形状物3
の両面に接着剤塗布ロール7′,7により接着剤
5′を塗布した後に、一定幅で折り重ねながら接
着し担体10を作製する方法等が用いられる。な
お第2a〜c図において得られる担体10の形状
は、円柱状または角柱状のものであるが、担体の
形状は触媒フイルターの設定位置,需要者の要望
等に応じて任意に変更できるものであり、また担
体形状は、接着剤5′を用いて保形されたが、接
着剤に変えてステープル,保形帯等のその他の手
段により保形することも可能である。 第3段階は、該担体10を触媒粒子を含む合成
樹脂溶液中へ浸漬する段階である。 この段階において担体10は第3図に示すよう
に触媒粒子を含む合成樹脂溶液を入れた浸漬浴1
1中へ浸漬される。この浸漬は、該担体が未だ樹
脂溶液に対する吸液力を有する程度に短時間内に
行なわれる。ここで用いられる合成樹脂溶液と
は、前述したごとき合成樹脂ないし合成樹脂原料
を適当な溶媒に溶解させたものであり、この組み
合せは、合成樹脂塗料・接着剤の分野で周知であ
るものである。なお、用いられる溶媒は速乾性の
ものでも遅乾性のものでもよい。また合成樹脂溶
液中には触媒粒子が含有され懸濁されている。触
媒粒子を含む合成樹脂溶液において、合成樹脂成
分は10〜40重量%、また触媒成分は50〜20重量%
含まれ、またこの触媒粒子を含む合成樹脂溶液の
粘度は通常1〜20ポイズ程度である。さらにこの
合成樹脂溶液中には、触媒粒子の作用による合成
樹脂の酸化を防ぐための酸化防止剤、合成樹脂の
防炎化をはかるための防炎剤、その他適当な添加
剤が配合され得る。 第4段階は浸漬浴11より取り出した浸漬担体
12に付着した合成樹脂溶液を乾燥硬化させる段
階である。この段階における乾燥硬化は、第4図
に示すように加熱乾燥器13等により加熱乾燥硬
化を行なつてもよいが、また常温硬化を行なつて
もよく、合成樹脂,溶剤の性状等に応じて決定さ
れ得る。 この乾燥硬化段階において、合成樹脂溶液は、
溶剤浸透性の高い担体10中へある程度浸透する
ため、担体10の表面はその全面を合成樹脂によ
り被覆されてはいるが、この被覆層はごく薄いも
のであり、合成樹脂溶液中に含まれていた触媒粒
子は、この被覆層中に完全に埋まつてしまうよう
なことはなく、触媒粒子の担体表面への付着部位
のみが、合成樹脂溶液の表面張力により残つた合
成樹脂によりその表面を覆われているものであ
り、その他の部位は露出しているかあるいは触媒
粒子による触媒反応に有効的に行なわれ得る程充
分薄い合成樹脂被膜により囲繞している状態とな
る。従つて、所望する優れた触媒フイルターが得
られる。第5図は本発明の触媒フイルターの表面
部分の拡大断面を示す図であり、符号3は担体、
符号14は触媒粒子、符号15は合成樹脂をそれ
ぞれ示している。 本発明の触媒フイルター21は、第6図に示す
ように触媒フイルターの該周辺に保護用取付枠2
2等を取りつけた後、第7図に示すように光源ラ
ンプ17の作用によりオゾンを発生してしまう複
写機16の内部に、その他プリンター等の事務機
器,プラスチツクフイルム放電加工機,オゾン発
生水処理等の装置に組み込み使用されるが、触媒
フイルターの通過流体との接触表面において触媒
粒子が上記のごとく触媒反応が有効的に行なわれ
得るように配置され、かつ触媒フイルターが上記
のごとく幾何学的表面積を大きくとるように設計
してあるため、通過流体中に含まれるオゾン等の
有害成分は、きわめて効率よく分解除去される。
なお、第7図において符号18は空気取入れ口、
符号19は空気排出口、符号20は排気フアンを
それぞれ示す。 次に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に
説明する。 実施例 1〜4 第1表に示す材質を用いて第1図に示すように
してダンボール形状物を作製し、第2b図に示す
ようにして層厚1cmの担体を作製した。次に得ら
れた担体を合成樹脂,触媒粒子および溶剤からな
る合成樹脂溶液に該担体が未だ該溶液に対する吸
液力を有する程度に約2〜30秒間浸漬したのち、
乾燥硬化してオゾン分解用ないし悪臭成分除去用
触媒フイルターを得た。 得られた触媒フイルターのオゾン分解性能を調
べるため、オゾン発生器より得られたオゾンを空
気と混合し、触媒フイルターへ送風機を用いて通
過させた。触媒フイルターの入口のオゾン濃度と
出口のオゾン濃度を紫外線吸収方式オゾン分析計
を用いて分析した。得られた結果は第1表に示す
とおりであつた。また触媒フイルターへ通過させ
る空気は加湿してあつたが、触媒フイルターの吸
湿による変形等はみられなかつた。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明は溶剤浸透性の高い
繊維質よりなる通気性が高くかつダンボール形状
物積層構造の担体表面に、平均粒径1〜150μm
の触媒粒子を合成樹脂により付着させてなり、か
つ該担体表面への付着部位を除く触媒粒子の表面
は、合成樹脂より露出しているかまたは触媒によ
る触媒反応が有効的に行なわれ得る程十分薄い合
成樹脂皮膜により囲繞されているオゾン分解用な
いし悪臭成分除去用触媒フイルターであるから、
被処理ガスとの有効接触面積が大きく、このた
め、大気中に含まれる有害成分、特にオゾンの分
解除去を高い触媒作用をもつてなし得るものであ
る。さらに用いられる材質はいずれも軽量で安価
なものであり、その物理的強度,耐湿性等も合成
樹脂により担体を被覆することで良好とすること
ができるので、触媒フイルターとしてきわめて優
れたものとなる。 本発明はまた、a)波形状に成形加工された溶
剤浸透性の高い繊維質よりなる波形部材および同
じく溶剤浸透性の高い繊維質よりなる平形部材の
2ないしそれ以上を組合せて接着することによ
り、幾何学的表面積の大きいダンボール形状物を
作製し、b)該ダンボール形状物を積層して幾何
学的表面積の大きい担体を作製し、c)該担体
を、平均粒径1〜150μmの触媒粒子を含む合成
樹脂溶液に該担体が未だ該溶液に対する吸液力を
有する程度に短時間で、浸漬し、d)取り出した
浸漬担体に付着した合成樹脂溶液を乾燥硬化させ
ることでなるオゾン分解用ないし悪臭成分除去用
触媒フイルターの製造方法であるから、触媒担体
の吸液力により、触媒粒子に付着している樹脂溶
液は該担体の吸収されるので、該粒子が該担体と
接触する部位を除いて該粒子表面から該担体に吸
収され、このため触媒粒子の表面には樹脂層は実
質的に形成されないか、あるいは形成されてもそ
の被膜厚は極めて薄いのである。また、物理的強
度,耐湿性,耐久性,通気性等の諸性質において
優れ、軽量で安価な触媒反応効率の高い触媒フイ
ルターを容易に量産し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の触媒フイルターの製
造方法の一実施例に係る製造工程を示す図であ
り、第5図は本発明の触媒フイルター一実施例の
部分拡大図であり、第6図は本発明の触媒フイル
ターの一実施例の枠取付状態を示す図であり、そ
して第7図は本発明の触媒フイルターの一使用態
様を示す図である。 1,1′……溶剤浸透性の高い材質、2……波
形部材、3……ダンボール形状物、10……担
体、14……触媒粒子、15……合成樹脂、21
……触媒フイルター。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶剤浸透性の高い繊維質よりなる通気性が高
    くかつダンボール形状物積層構造の担体表面に、
    平均粒径1〜150μmの触媒粒子を合成樹脂によ
    り付着させてなり、かつ該担体表面への付着部位
    を除く触媒粒子の表面は、合成樹脂より露出して
    いるかまたは触媒による触媒反応が有効的に行な
    われ得る程十分薄い合成樹脂皮膜により囲繞され
    ているオゾン分解用ないし悪臭成分除去用触媒フ
    イルター。 2 繊維質は、紙、織布、不織布、アスベストお
    よびパルプからなる群から選ばれた材質よりなる
    ものである特許請求の範囲第1項に記載の触媒フ
    イルター。 3 a 波形状に成形加工された溶剤浸透性の高
    い繊維質よりなる波形部材および同じく溶剤浸
    透性の高い繊維質よりなる平形部材の2ないし
    それ以上を組み合せて接着することにより、幾
    何学的表面積の大きいダンボール形状物を作製
    し、 b 該ダンボール形状物を積層して幾何学的表面
    積の大きい担体を作製し、 c 該担体を、平均粒径1〜150μmの触媒粒子
    を含む合成樹脂溶液に該担体が未だ該溶液に対
    する吸液力を有する程度に短時間で浸漬し、 d 取り出した浸漬担体に付着した合成樹脂溶液
    を乾燥硬化させる ことでなるオゾン分解用ないし悪臭成分除去用触
    媒フイルターの製造方法。 4 ダンボール形状物は波形部材の片面の凸状部
    に平形部材を接着することで作製される特許請求
    の範囲第3項に記載の製造方法。 5 担体は、複数枚の短尺のダンボール形状物を
    積重ねることで作製される特許請求の範囲第6項
    または第4項に記載の製造方法。 6 担体は、1ないし複数枚の長尺のダンボール
    形状物を一定幅で折り重ねることで作製される特
    許請求の範囲第3項または第4項に記載の製造方
    法。 7 担体は、1ないし複数枚の長尺のダンボール
    形状物を巻き重ねることで作製される特許請求の
    範囲第3項または第4項に記載の製造方法。 8 合成樹脂溶液は、触媒に対する酸化防止剤を
    含んでいるものである特許請求の範囲第3項に記
    載の製造方法。 9 合成樹脂溶液は、防炎剤を含んでいるもので
    ある特許請求の範囲第3項または第8項に記載の
    製造方法。 10 波形部材および平形部材に用いられる溶剤
    浸透性の高い材質はそれぞれ、紙、織布、不織
    布、アスベストおよびパルプからなる群から選ば
    れた材質である特許請求の範囲第3〜9項に記載
    の製造方法。
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