JP2000093808A

JP2000093808A - 光触媒シ−ト及び光触媒シ−ト構造体

Info

Publication number: JP2000093808A
Application number: JP10288840A
Authority: JP
Inventors: Takayuki Hiyori; 隆之日和; Satoru Ishizaki; 哲石崎; Tadanori Domoto; 忠憲道本; Tomoko Doi; 知子土井
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 1998-09-26
Filing date: 1998-09-26
Publication date: 2000-04-04

Abstract

(57)【要約】【課題】光触媒粒子含有樹脂層を安定に保持しつつ所定
の形状に折り曲げ成形できるメッシュ状光触媒シ−トを
提供する。【解決手段】メッシュ状ガラス基材の表面に光触媒粒子
含有樹脂層、例えば光触媒粒子含有ポリテトラフルオロ
エチレン焼成層を設けた光触媒シ−ト本体１に金属製メ
ッシュ状シ−ト２を重畳した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は光触媒シ−ト及びそ
の光触媒シ−トを曲げ加工して成る光触媒シ−ト構造体
に関し、悪臭や有害ガス等の濃度低減・除去または抗菌
等の空気浄化に有用なものである。

【０００２】

【従来の技術】周知の通り、酸化チタン等の金属酸化物
半導体は紫外線の照射により価電子帯の電子が伝導帯に
飛び上がって正孔を発生し、この励起状態のもとで表面
に接触する酸素や水分から活性種（ラジカル）が生じ、
その活性種が表面に付着する有機物や微生物等を酸化分
解していく。

【０００３】そこで、酸化チタン等の金属酸化物半導
体、すなわち光触媒粒子の酸化分解作用を利用して、生
活空間や作業場での消臭または抗菌等の空気浄化を行う
ことが知られている。例えば、新車臭の消臭、煙草臭の
消臭或いは新築住宅等における揮発性有機化合物（ＶＯ
光触媒シ−ト）の濃度低減・除去等を行うことが知られ
ている。

【０００４】従来、光触媒シ−トとして、メッシュ状支
持基材の表面に光触媒粒子含有樹脂層を設けたメッシュ
状光触媒シ−トが公知である（特開平３−１０６４２０
号）。このメッシュ状光触媒シ−トでは、通気抵抗を充
分に低く保持して流通空気を浄化できる、また通気孔を
通過した紫外線を反射鏡で反射させることによりメッシ
ュ全面で光触媒作用を営なませ得る等の有利性がある。

【０００５】本出願人においては、かかるメッシュ状光
触媒シ−トとして、メッシュ状ガラス基材にポリテトラ
フルオロエチレン粉末と光触媒微粒子とのディスパ−ジ
ョンを塗布し、この塗布層をメッシュ状ガラス基材の優
れた耐熱性のもとで安全に焼成してなる光触媒シ−トを
開発した。このメッシュ状光触媒シ−トの光触媒層にお
いては、光触媒微粒子と樹脂との間に間隙層が存在し、
この間隙層が繋がって連通路が形成されている。これ
は、ポリテトラフルオロエチレンと光触媒酸化チタン微
粒子との熱収縮率の著しい差とポリテトラフルオロエチ
レンの非接着性にあり、焼成加熱の冷却時その界面に大
なる熱収縮応力が発生し、界面の非接着性のためにその
大なる引張り応力で界面剥離が生じることによるのであ
り、かかる微小連鎖間隙のために光触媒粒子の空気への
接触面積が増大される結果、空気浄化効率が高められ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記メッシュ状光触媒
シ−トにより空気をより効率良く浄化するには、単位容
積当たりの光触媒シ−トの表面積を多くするように光触
媒シ−トを折り曲げ加工することが有効であり、その一
例として蛇腹加工を挙げることができる。しかしなが
ら、上記メッシュ状ガラス基材を支持基材とするメッシ
ュ状光触媒シ−トでは、ガラス固有の応力−歪特性（高
反発弾性）のために折り曲げ加工が困難である。そして
大きな曲げ加工歪で無理に曲げ加工すると、ガラス繊維
が折れて支持体としての機能を保持させ難くなり、光触
媒層の離脱が避けられない。また、そのような折り曲げ
加工には、プレスやアイロン等による加圧を必要とし、
光触媒層表面の微小な凹凸面の喪失や前記光触媒層内部
の連鎖間隙の圧潰等による光触媒粒子と空気との接触面
の減少に起因して空気浄化効率の低下も余儀なくされ
る。

【０００７】本発明の目的は、光触媒粒子含有樹脂層を
安定に保持しつつ所定の形状に折り曲げ成形できるメッ
シュ状光触媒シ−トを提供することにある。更に、本発
明の目的は、メッシュ状支持基材に光触媒粒子含有樹脂
層を設けた光触媒シ−ト、特に光触媒粒子含有ポリテト
ラフルオロエチレン樹脂焼成層を設けた光触媒シ−トを
長期にわたり当初の折り曲げ形状を安定に維持できる光
触媒シ−ト構造体を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係る光触媒シ−
トは、メッシュ状ガラス基材の表面に光触媒粒子含有樹
脂層、例えば光触媒粒子含有ポリテトラフルオロエチレ
ン焼成層を設けた光触媒シ−ト本体に金属製メッシュ状
シ−トを重畳したことを特徴とする構成である。

【０００９】本発明に係る光触媒シ−ト構造体は、この
光触媒シ−トを所定の形状に曲げ加工してなることを特
徴とする構成である。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図１は本発明に係る光触
媒シ−トを示す図面である。図１において、１は光触媒
シ−ト本体を示し、図２の（イ）及び（ロ）〔図２の
（イ）におけるロ−ロ断面図〕に示すようにメッシュ状
ガラス基材１１、例えば平織ガラスクロスの表面に光触
媒粒子含有樹脂層１２を設けてある。この光触媒粒子含
有樹脂層１２は光触媒粒子含有ポリテトラフルオロエチ
レン焼成層とすることが好ましく、光触媒粒子含有ポリ
テトラフルオロエチレン焼成層はポリテトラフルオロエ
チレン粉末と光触媒粒子とを含有したディスパ−ジョン
を塗布し、加熱により塗布層中の溶媒を蒸発除去し、更
に加熱焼成によりポリテトラフルオロエチレン粒子間を
焼結し、ついで冷却することにより形成される。

【００１１】この冷却時、ポリテトラフルオロエチレン
樹脂の光触媒粒子よりも大なる熱収縮及びポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂の光触媒粒子に対する非融着性のた
めに、光触媒粒子とポリテトラフルオロエチレン樹脂と
の間に間隙層が生成される。而して、上記光触媒粒子含
有ポリテトラフルオロエチレン焼成層１２においては、
焼結されたポリテトラフルオロエチレン粉末の焼成層内
に光触媒粒子が分散され、樹脂と光触媒粒子との間に微
小間隙が形成され、これらが繋がって連鎖構造となって
いる。この間隙の厚みは、数ナノメ−タ〜数ミクロンの
微細間隙であり、連鎖構造のために空気が充分に出入り
し得る。

【００１２】従って、光触媒粒子とポリテトラフルオロ
エチレン樹脂バインダ−との界面の連鎖間隙のために光
触媒層（１２）の単位面積当たりの光触媒粒子と空気と
の接触面積が大きく、而してメッシュ状支持基材のメツ
シュをかなり大きくしても、空気中に含まれる有機物や
微生物の光触媒粒子との接触による酸化分解を効率よく
行い得、かつメッシュ状光触媒シ−トの比較的大きいメ
ッシュのために空気を低い流通抵抗で流通させ得、空気
の浄化を円滑な空気流通のもとで効率良く行うことがで
きる。

【００１３】上記メッシュ状ガラス基材１１に光触媒粒
子を含有しないポリテトラフルオロエチレン焼成層を被
着し、この層上に光触媒粒子含有ポリテトラフルオロエ
チレン焼成層を設けることもできる。

【００１４】図１において、２は光触媒シ−ト本体１に
重畳した金属製メッシュ状シ−トであり、両端を折り返
して光触媒シ−ト本体１に結着してある。この結着は三
方または四方で行うこともできる。上記のメッシュ状ガ
ラス基材１１には、空孔率が１０〜８０％、好ましくは
４０〜７０％（１０％未満では空気流通抵抗が高くなり
過ぎ、８０％を越えると空気接触面積が小さすぎて空気
浄化効率が低くなる）のものを使用することが好まし
い。上記の金属製メッシュ状シ−ト２には、空孔率が上
記メッシュ状ガラス基材と同等若しくはそれ以上の金網
（例えば、アルミニウム、銅、ステンレス等の金網）の
外、同種の金属シ−トに孔を前記空孔率でパンチングし
た孔開き金属シ−ト（孔の形状は四角形、六角形、三角
形、円形、楕円形等）の使用も可能である。

【００１５】上記光触媒粒子としては、酸化チタン、チ
タン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、
酸化すず、硫化カドミウム等を挙げることができるが、
最も優れた光触媒活性を呈するアナタ−ゼ型酸化チタン
微粒子を使用することが好ましい。また、光触媒粒子の
活性を高めるために、アルカリ金属イオンを担持させる
ことができる。

【００１６】上記ポリテトラフルオロエチレン粉末の粒
径は、０．２〜０．３μｍ、光触媒粒子の粒径は、０．
００７〜０．５μｍであり、光触媒粒子含有ポリテトラ
フルオロエチレン焼成層の連鎖間隙構造の気孔率は通常
５〜３０％である。

【００１７】上記光触媒粒子含有ポリテトラフルオロエ
チレン焼成層１２の光触媒粒子の配合量が多すぎると光
触媒粒子含有ポリテトラフルオロエチレン焼成層１２と
支持基材１１との結着強度が不充分となり、少な過ぎる
と空気浄化効率が不充分となるので、ポリテトラフルオ
ロエチレン粉末／光触媒粒子の混合比は、１／９〜７／
３、好ましくは３／７〜６／４とされる。

【００１８】上記の各ディスパ−ジョンの塗布には通常
浸漬法を使用するが、ディスパ−ジョンをスプレ−する
方法、ディスパ−ジョンを刷毛塗する方法等も使用でき
る。このディスパ−ジョンの濃度は、塗布方法に応じて
設定されるが、通常４０％〜６０％とされる。

【００１９】上記メッシュ状光触媒シ−ト本体１の光触
媒粒子含有ポリテトラフルオロエチレン焼成層１２には
光触媒粒子と共に活性炭粒子、ゼオライト粒子、シリカ
ゲル粒子の少なくとも一つを添加することも可能であ
る。また、光触媒粒子と共に着色剤、例えばカ−ボンブ
ラックを添加することも可能である。

【００２０】図３は本発明に係る光触媒シ−ト構造体の
一例を示し、上記したメッシュ状光触媒シ−トＡを蛇腹
状に折り曲げ、これを円筒状に曲げ形成してある。３は
光触媒シ−ト構造体の内側に設けた紫外線ランプであ
る。この光触媒シ−ト構造体においては、金属製メッシ
ュ状シ−ト２がその金属の降伏点以上の塑性領域で蛇腹
状に折れ曲げ加工され、この折り曲げ金属製メッシュ状
シ−ト２で光触媒シ−ト本体１が蛇腹状に支えられてい
る。

【００２１】この場合、金属製メッシュ状シ−ト２の金
属としての優れた塑性加工性のために容易に蛇腹形状に
折り曲げ加工でき（治具程度の簡易な工具で加工でき
る）、その折り曲げ形状を安定に保持できる。そして、
その折り曲げの曲率は即述したガラスクロスの折り曲げ
の場合に較べて極めて小さくできる（曲げ径を大きくで
きる）。他方、光触媒シ−ト本体１においては、折り曲
げ金属製メッシュ状シ−ト２の剛性で蛇腹状に支えられ
ており、その折り曲げ箇所の曲げ径はガラスの高弾性率
のために上記の金属製メッシュ状シ−ト２の折り曲げ箇
所の曲げ径よりも大となり弾性限界内での曲げ歪とな
る。従って、光触媒シ−ト本体１のメッシュ状ガラス基
材の折損が生じないし、また、上記メッシュ状光触媒シ
−トＡの折り曲げ加工を治具を使用しての軽い加圧で行
い得、即述したプレス等による加圧を必要としないの
で、光触媒粒子含有樹脂層表面の微細凹凸や光触媒粒子
含有樹脂層内部の微細連鎖間隙も安定に保持できる。

【００２２】本発明に係る光触媒シ−ト構造体において
は、折り曲げ金属製メッシュ状シ−ト２の剛性で光触媒
シ−ト本体１の全体が一様に支えられてその折り曲げ形
状に安定に保持される。例えば、光触媒シ−ト本体の縁
に金属縁を取付け、この金属縁を折り曲げても、金属縁
から離れた箇所には金属縁の剛性を力学的に充分に作用
させ得ず、光触媒シ−ト本体全体をその折り曲げ形状に
保持することは不可であるが、本発明によれば、光触媒
シ−ト本体の全体を一様にその折れ曲げ形状に保持でき
る。

【００２３】本発明に係る上記の蛇腹円筒状光触媒シ−
ト構造体においては、蛇腹のために表面積が広く、特
に、金属製メッシュ状シ−トを外側に配して紫外線ラン
プから発生する紫外線を金属製メッシュ状シ−トで遮光
させることなく光触媒粒子含有樹脂層に照射させ得るか
ら、効率のよい空気浄化が期待できる。特に、上記の実
施例においては、光触媒粒子含有樹脂層に光触媒粒子含
有ポリテトラフルオロエチレン焼成層を用いており、励
起光触媒に対するにポリテトラフルオロエチレン焼成層
の安定性のためにメッシュ状ガラス基材１１の交叉箇所
を安定に保持でき、縦糸や横糸のずれを防止してメッシ
ュを初期のままに維持させ得、また空気が光触媒層表面
の露出光触媒粒子のみならず連鎖間隙を経て内部の光触
媒粒子にも接触させ得るから、空気浄化効率の一層の向
上を図ることができる。

【００２４】上記の蛇腹円筒状光触媒シ−ト構造体にお
いて、紫外線が外側から照射される場合、例えば太陽光
を利用する場合や紫外線発生器（波長４００ｎｍ以下の
紫外線を発生する蛍光灯、ブラックライトブル−ラン
プ、ハロゲンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀
灯、殺菌灯等）を外側に配置する場合、金属製メッシュ
状シ−トは図３の場合とは反対の外側に配することが好
ましい。

【００２５】本発明に係る上記光触媒シ−ト及び光触媒
シ−ト構造体の実施例においては、光触媒シ−ト本体の
片面側にのみ金属製メッシュ状シ−トを重畳している
が、両面に金属製メッシュ状シ−トを重畳することもで
きる。また、光触媒シ−ト本体と金属製メッシュ状シ−
トとの間を、縦及び横方向に所定の間隔（数ｃｍ〜数１
０ｃｍ）でバインド線等により結着することも可能であ
る。また、上記光触媒シ−ト構造体の実施例では、蛇腹
折り曲げ体を円筒状に形成しているが、かかる形状に限
定されるものでないことはいうまでもない。例えば、図
４に示すように本発明に係る光触媒シ−トＡを蛇腹状に
折り曲げ、この蛇腹体を光反射板４、例えばアルミ板上
に適宜の手段で固定することも可能である。また、本発
明に係る光触媒シ−ト構造体は使用条件の如何によって
は、全体を樹脂製ネット（例えばポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリエチレンタレフタレ−ト、ポリテトラフ
ルオロエチレン等のネット）で覆うこともできる。

【００２６】本発明に係る光触媒シ−ト構造体は、メッ
シュ状光触媒シ−トを所定の形状に曲げ形成し、その曲
げ成形メッシュ状光触媒シ−トの剛性で光触媒シ−ト本
体のメッシュ状ガラス基材をガラスの安全歪内（ガラス
の折損が生じない歪領域）でその曲げ形状に添って支え
るものであり、曲げ形状は上記蛇腹状のみに限定される
ものではない。例えば、単なる円柱状、楕円柱状、円弧
状、渦巻状、傘状、螺旋状等も含まれる。

【００２７】本発明に係る光触媒シ−ト構造体は、例え
ば車内の窓に近接配設して新車臭の消臭や煙草臭の消臭
に使用したり、新築住宅等における揮発性有機化合物
（ＶＯ光触媒シ−ト）の濃度低減・除去等に使用でき
る。その外、冷蔵庫内に配設し果物や農作物の熟成を速
めるエチレンの分解除去等にも使用可能である。

【００２８】

【実施例】〔実施例〕ポリテトラフルオロエチレン粉末
（粒子径ほぼ０．２５μｍ）とアナタ−ゼ型酸化チタン
微粒子（粒子径０．００７μｍ）との固形分濃度４０％
のディスパ−ジョンに平織ガラスクロスを浸漬後、１１
０℃×６０秒で水分を除去したうえで３７０℃×１００
秒で焼成し光触媒粒子含有ポリテトラフルオロエチレン
焼成層を形成して得た酸化チタン担持量３０ｇ／ｍ²、
空孔率５３％、厚み０．５ｍｍのメッシュ状光触媒シ−
ト本体を巾２６０ｍｍ×長さ３３０ｍｍに裁断し、一
方、メッシュ１３，厚み０．１ｍｍのアルミ金網を巾２
６０ｍｍ×長さ３５０ｍｍに裁断した。このアルミ金網
と光触媒シ−ト本体とを重ね、アルミ金網の両端１０ｍ
ｍを折り返して図１に示す長さ３３０ｍｍのメッシュ状
光触媒シ−トＡを得た。このメッシュ状光触媒シ−トに
長さ３３０ｍｍの辺に平行に一山の巾が１０ｍｍ、山数
１３の蛇腹を加工し、これを図３に示すように示すよう
に、紫外線ランプ（ＢＬＢ１０Ｗ，径２５．４ｍｍ×長
さ３３０ｍｍ）に巻き付けて外郭径４６ｍｍの光触媒シ
−ト構造体を組み立てた。

【００２９】この組立体を１ｍ³のボックスに入れ、前
方２０ｃｍの位置に扇風機を配置し、濃度１０ｐｐｍで
アルデヒドガスを入れ、紫外線ランプを点灯し扇風機を
駆動し、その３０分後にアルデヒド残存濃度を測定した
ところ、残存率３０％に低下していた。

【００３０】なお、メッシュ状光触媒シ−トを蛇腹加工
することなく平のままで紫外線ランプの周りに円筒状に
形成し（円筒外径８３ｍｍ）、前記と同様にして３０分
後でのアルデヒド濃度を測定したところ、残存率６０％
であり、蛇腹加工の効果を確認できた。また、上記ディ
スパ−ジョン中のポリテトラフルオロエチレンを、パ−
フルオロアルキルビニルエ−テル−テトラフルオロエチ
レン共重合体に置換した以外、上記と同じとして蛇腹円
筒状の光触媒シ−ト構造体を組立て、上記と同じ条件で
３０分後でのアルデヒド濃度を測定したところ、残存率
４０％であり、光触媒層としての光触媒粒子含有ポリテ
トラフルオロエチレン焼成層の前記連鎖間隙の効果も確
認できた。

【００３１】〔比較例〕実施例に対し、アルミ網を使用
せずに光触媒シ−ト本体の全周に厚み０．２ｍｍ、巾２
０ｍｍの片面ポットメルト系接着剤付きアルミテ−プの
折曲げ・熱圧着により縁取りを施し、長さ３３０ｍｍの
辺に平行に実施例と同様に１５山の蛇腹を加工しようと
したが、シ−ト中央部は波打つもののメッシュ状ガラス
基材の反発弾性のために平いらに近く、実質上、蛇腹は
形成できなかった。

【００３２】

【発明の効果】本発明によれば、光触媒シ−ト本体のメ
ッシュ状ガラス基材の高反発弾性にもかかわらず、折り
曲げた金属製メッシュ状シ−トの剛性で光触媒シ−ト本
体をその折り曲げ形状に保持しえるから、光触媒粒子の
半永久的寿命に対応してメッシュ状光触媒シ−ト全体の
形状を空気の流通浄化に最適の当所の形状に機械的に安
定に保持でき、長期にわたる高効率の空気浄化が可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明において使用される光触媒シ−トの一例
を示す図面である。

【図２】図１の光触媒シ−トにおける光触媒シ−トを示
す図面である。

【図３】本発明に係る光触媒シ−ト構造体の一例を示す
図面である。

【図４】本発明に係る光触媒シ−ト構造体の上記とは別
の例を示す図面である。

【符号の説明】

１光触媒シ−ト本体１１メッシュ状ガラス基材１２光触媒粒子含有樹脂層Ａ光触媒シ−ト２金属製メッシュ状シ−ト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者道本忠憲大阪府茨木市下穂積１丁目１番２号日東電工株式会社内 (72)発明者土井知子大阪府茨木市下穂積１丁目１番２号日東電工株式会社内Ｆターム(参考） 4F100 AA02 AA09 AA17 AA21 AA25 AA28 AA34 AB01C AB10 AG00A AK01B AK18B BA03 BA07 BA10A BA10C CA23B DC15A DC15C DE01B DG12 EH461 EJ48B EJ821 GB56 JC00 JL08B 4G069 AA03 AA08 AA09 AA11 BA04B BA14A BA14B BA22C BA48A BE34C CA01 CA11 CA17 EA06 EA09 EA12 EA13 EA26 EB11 EB12Y EB14Y EB15Y EB18Y EC22Y ED03 EE01 EE06 FA01 FA03 FB23 FB30 FB31 FB75 FC05

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】メッシュ状ガラス基材の表面に光触媒粒子
含有樹脂層を設けた光触媒シ−ト本体に金属製メッシュ
状シ−トを重畳したことを特徴とする光触媒シ−ト。
【請求項２】請求項１記載の光触媒シ−トを所定の形状
に曲げ加工してなることを特徴とする光触媒シ−ト構造
体。
【請求項３】光触媒粒子含有樹脂層が光触媒粒子含有ポ
リテトラフルオロエチレン焼成層である請求項２記載の
光触媒シ−ト構造体。