JPS642401B2 - - Google Patents

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JPS642401B2
JPS642401B2 JP56100434A JP10043481A JPS642401B2 JP S642401 B2 JPS642401 B2 JP S642401B2 JP 56100434 A JP56100434 A JP 56100434A JP 10043481 A JP10043481 A JP 10043481A JP S642401 B2 JPS642401 B2 JP S642401B2
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JP
Japan
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ultra
solution
thin film
liquid
liquid surface
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JP56100434A
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English (en)
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JPS583830A (ja
Inventor
Gen Kurisu
Kenko Yamada
Tsuguyasu Shimote
Teizo Yamaji
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP56100434A priority Critical patent/JPS583830A/ja
Publication of JPS583830A publication Critical patent/JPS583830A/ja
Publication of JPS642401B2 publication Critical patent/JPS642401B2/ja
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は極薄膜の製造方法に関するものであ
る。更に詳しく説明すると、気体混合物から或る
特定の気体を濃縮するために使用される極薄膜の
工業的に有利な製造方法に関するものである。
近時、種々の分野において膜を用いた分離技術
の進度は著しい。しかしながら、そのうち気体混
合物を膜を用いて分離することは比較的最近の技
術である。気体混合物からある特定の気体を分離
する際の技術的困難さは、該特定の気体を十分な
選択性を十分な透過速度で透過せしめ得る素材の
開発の他に、実際的な問題としてそのような素材
からなる膜を極めて薄い状態で、均一な厚さで且
つ広い面積のものとして製膜する技術の確立にあ
る。
すなわち、一般に均質な膜中を透過する気体の
量は、下記式 X=P×(P1−P2)×A/l ここでXは気体の透過速度(c.c.(STP)/
sec)、は気体の透過係数(c.c.(STP)・cm/
cm2・cmHg・sec)、P1−P2は膜の両面における気
体の分圧の差(cmHg)、Aは膜面積(cm2)、およ
びlは膜厚(cm)である、 で表わされる式によつて規定されるため、膜の素
材および透過させるべき気体が特定されればその
気体の透過量は膜厚および膜面積に依存すること
が明らかとなつている。膜厚を出来るだけ薄く
し、そして膜面積を出来るだけ大きくすることが
望まれる。
従来、薄い膜厚と大きい膜面積を持つ膜を製造
しようとする試みとして、メチルペンテン重合体
とオルガノポリシロキサン−ポリカーボネート共
重合体との溶媒中の溶液を水の表面に滴下して該
溶液を該表面上で自発的に拡張せしめる、回分式
による極薄膜の製造法が知られている(米国特許
第4192842号明細書参照)。
この方法は、その明細書にも開示されていると
おり、オルガノポリシロキサン−ポリカーボネー
ト共重合体を使用することにより水の表面におい
て該溶液を自発的に拡張せしめることを可能とし
たものである。
米国特許第4192842号の明細書には、メチルペ
ンテン重合体単独の溶媒中の溶液を用いる方法も
包含されているが、本発明者等の研究によれば該
溶液すなわちオルガノポリシロキサン−ポリカー
ボネート共重合体を含まない溶液を用いる方法で
は均一な膜厚と広い膜面積とを持つ極薄膜を製造
することには成功しなかつた。従つて、上記米国
特許第4192842号に開示されたメチルペンテン重
合体単独の溶媒溶液を用いる方法は極薄膜製造の
ための一つの試みではあるが、そのような方法に
よつては実用に供し得るほどの均一な膜厚と広い
膜面積とを持つ極薄膜を製造することは少くとも
容易ならざることである。
米国特許第4192842号を分割出願とする親出願
の米国特許第4132824号では、そのためか、メチ
ルペンテン重合体とオルガノポリシロキサン−ポ
リカーボネートとのブレンドから成る極薄膜のみ
が請求されている。
また、米国特許第4155793号明細書には、水媒
体の表面上お互に反対方向に設けられた2つの溜
に各々重合体の溶媒溶液を供給して該水媒体の表
面上で各々該溶媒溶液を拡張させ、この2つの溜
の中間位置で該水媒体中へ侵入するウエツブを連
続的に供給し、それによつて該ウエツブ上に該溶
媒溶液から水面上に拡張して形成された薄い2枚
のフイルムを保持させる、ウエツブ上に2枚の薄
い重合体膜を重ねて保持せしめた複合体膜を連続
的に製造する方法が開示されている。
この方法は、静止した水媒体上に薄い膜を連続
的に2枚形成させ、これらの2枚の膜を同時に一
つのウエツブ上に保持させて該表面上から連続的
に回収する点で特徴的である。
上記の如き方法により製造された極薄膜は、そ
れらの明細書にも開示されているように一般に空
気から酸素ガスが富化した気体混合物を製造する
ために使用される。
それ故、本発明の目的は、重合体溶液から、均
一な厚さで且つ重合体が本来有するガス分離係数
とほぼ同等のガス分離係数を示す、極めて薄い膜
を連続的に製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、重合体溶液から比較的巾
の広い極薄膜を製造する工業的方法を提供するこ
とにある。
本発明の更に他の目的は、上記の如き性能を有
する極めて薄い膜を多孔性シート状物に随伴させ
て製造する、該極薄膜の製造法を提供することに
ある。
本発明のかかる目的および利点は、重合体溶液
を実質的に水よりなる液状支持体の液面に、重合
体溶液の供給手段から、該溶液が該液面から離れ
ることがないように連続的に供給し、該液面上に
該溶液を自発的に拡張せしめて該重合体の極薄膜
を形成せしめ、かくして形成された極薄膜をシー
ト状多孔質支持体に随伴させながら該液面より取
り出す極薄膜を製造する方法であり、該液面への
該溶液の供給を開始し、形成された極薄膜を回転
する予備引取りローラーにより回収し、該液面に
おいて極薄膜の形成が安定化して後、回転してい
る案内ローラーを介してそれと共に移動している
シート状多孔質支持体を形成された極薄膜に接触
させ始め、該予備引取りローラーの回転を停止し
て、該多孔質支持体により液面から該極薄膜を連
続的に取出すこと、又は上記安定化して後、回転
している案内ローラーを介してそれと共に移動し
ているループを形成したシート状多孔質支持体を
形成された極薄膜に接触させつつ液面より該極薄
膜を連続的に取出すことを特徴とする極薄膜の製
造方法により達成される。
かかる本発明方法においては、重合体溶液をそ
の供給手段によりその溶液と実質的に水よりなる
液体支持体液面とが離れないように接触して連続
的に供給して、連続膜を形成せしめるのであり、
かくして溶液を液体支持体液面に供給を開始して
極薄膜を形成させる場合、初期の頃は溶液の供給
速度、極薄膜の引取り速度、液体支持体液面の状
態等が定常状態になり均一な極薄膜が安定して連
続的に得られるまでしばらく時間を要する。一方
形成された膜は極薄膜であるために通常シート状
多孔質支持体に随伴させて液面より取出される
が、一定品質の膜が形成されるまで、該多孔質支
持体を用いて液面より取出すことは、それ自体該
多孔質支持体の損失になり工業的に不利である。
しかしながら、本発明方法によれば、製造の開
始時における品質の不安定時には、予備引取り手
段により極薄膜を回収し、極薄膜の形成が安定化
して後、それを該多孔質支持体に案内ローラーを
介して液面より随伴させながら取出すことによ
り、前述した不利益が回避される。
以下本発明方法において更に詳細に説明する。
本発明方法において重合体溶液の液体支持体液
面への供給は、溶液の供給手段によつて行なわ
れ、その供給手段の先端は溶液を供給した場合そ
の溶液と液面とが離れず、連続して接触した状態
を維持し得る限り、液面上、液面表面、液中のい
ずれに位置してもよく、供給は重力方向に行うの
が望ましい。その場合供給手段は、液面上に約2
mmまで、好ましくは約1mmまで離してもよく、液
面下の場合には約2mmまで、好ましくは約1mmま
で離すことができる。
また供給手段は、供給口であることもでき、ま
た液面上に位置するときは細い線状物であること
もできる。細い線状物であるときは、線状物を伝
わつて溶液が供給される。細い線状物の長さは約
10cm以下、好ましくは約5cm以下とするのがよ
い。
供給手段が供給口である場合にその形状は、該
液面上に供給された溶液が自発的に拡張しそして
均一な厚さの固体膜を生成する速さで溶液を連続
的に供給し得るならば如何なるものでもよい。通
常、該溶媒溶液は重合体の稀薄な溶液として供給
されるため、供給口はあまり大きくない面積を有
する方がよい。巾の狭いスリツト、細い線状物あ
るいは面積の小さい円形状あるいはその他の多角
形状等の任意の形状の供給口が通常用いられる。
巾の狭いスリツトとしては約0.001mm〜約1mmの
開口巾を有しているものが好ましく用いられる。
面積の小さい円形あるいはその他の多角形状等の
供給口としては、約0.01mm2〜約3mm2、好ましくは
0.05mm2〜約1mm2の開口面積を持つものが好ましく
用いられる。
供給手段としては、面積の小さい円形状または
多角形状(例えば三角形、五角形など)等のもの
が好ましく用いられる。かかる供給手段は細い中
空管の先端であることができ、該先端は更に鋭利
であることができる。
該液状支持体上に供給された溶液は、該液面上
で速やかに自発的に拡張し、拡張と同時にあるい
は拡張につづいて次第に溶媒を離して固化するに
至る。
本発明方法においては前述した通り、溶液と液
面が離れないように接触状態を維持しつつ溶液を
液状支持体表面に連続的に供給すると共に、液体
支持体を形成された連続した極薄膜を液体支持体
表面上にそつて引取る方向に流動させること、す
なわち液状支持体は溶液の液面と接触する位置か
ら、極薄重合体膜の取出される方向に対してゆる
やかな流れを形成させることが望ましい。かくす
ることによつて均一な巾の広い連続した極薄膜を
安定した操作で製造することができる。
その場合の液体支持体の流速は平均で0.001
m/分から極薄膜の取出し速度の1.2倍の速度範
囲、好ましくは0.01m/分〜15m/分の範囲が有
利である。
また本発明は形成された極薄膜は安定化するま
では予備引取り手段より回収し、安定化後はシー
ト状多孔質支持体に随伴させながら、液面より取
出されるが、その速度(すなわち極薄膜の取出し
速度)は、0.1〜20m/分、好ましくは0.5〜10
m/分の範囲が好適である。
本発明の実施に当つて、供給される溶液の温度
は、液状支持体上に供給された溶液の温度が速や
かに液状支持体の温度に近づくと信じられている
ため、表面張力あるいは界面張力に影響を及ぼす
要因であるにもかかわらずこの張力の制御の観点
からはあまり重要ではない。供給時の溶液の温度
はむしろ溶液を与える温度として意味がある。そ
れ故、このような意味から約10〜約100℃、好ま
しくは約20〜約70℃の温度を採ることができる。
液状支持体上に供給された溶液の温度は、上記
のとおり速やかに液状支持体の温度に近づくと思
われる。それ故、液状支持体の温度は溶液および
液状支持体の表面張力並びにこれらの間の界面張
力に影響を及ぼすと同時に、該液状支持体上にお
ける該溶媒溶液の自発的な拡張の速度あるいは拡
張の度合に大きく影響する。すなわち、液状支持
体の温度があまり高い場合には溶液からの溶媒の
揮発があまりに大きくなるため所望の拡張速度お
よび拡張度合が得がたく、一方、液状支持体の温
度があまり低い場合には逆に溶媒の揮発が遅すぎ
るため固化するに至る速度が遅くなる。
本発明方法によれば、一般に約0〜80℃、好ま
しくは約1〜約50℃、更に好ましくは約3〜約30
℃の温度が液状支持体の温度として採用される。
本発明方法は、重合体の溶液を実質的に水より
成る液状支持体の液面に該溶液のための供給手段
から該溶液が該液面から離れることがないように
連続的に供給して該溶液を該液面上で自発的に拡
張せしめ、それによつて該溶液中の該溶媒を膜が
形成されるのに十分な量まで連続的に除去せし
め、次いでかくして形成された極めて薄い膜をシ
ート状多孔質支持体に随伴させながら連続的に液
面上へ取出すことによつて実施される。
このような良好な拡張性を有する本発明方法の
溶液は、第1に供給手段、好ましくは開口面積の
小さい円形又は多角形等の供給口を用いて巾の広
い固体膜を連続的に製造するために極めて望まし
い。
本発明方法の第2の特徴は、該溶液を該溶液が
液状支持体の液面から離れることがないように該
溶液のための供給手段から供給することにある。
溶媒溶液を液面から離して例えば滴状にして該液
面に供給する場合には、生成した固体膜が1滴1
滴に由来する不均一な厚さの縞模様を有するた
め、均一な厚さと所望のガス分離係数とを有する
固体膜が得難い。
溶液のこのような望ましい供給は、前述した如
く供給手段を液状支持体の液面に接触せしめる
か、又は液面の近傍に設ける必要がある。
溶液の供給速度は、供給手段の種類、溶媒の揮
発性等によつて異なるが、好ましく用いられる開
口面積の小さい円形又は多角形等の供給口から供
給する場合、例えば約0.1〜約20c.c./min、好ま
しくは約0.3〜約10c.c./minとするのがよい。
本発明方法においては、液状支持体は溶液の供
給手段から該液状支持体から生成した固体膜を、
離す位置の方向に向つて流動しているのが望まし
い。液状支持体を流動せしめることにより、該溶
液は該液状支持体の流れに乗りつつ、且つ自発的
に拡張するため、溶液から極薄膜が生成されるま
でに至る連続的な状態の変化が極めて円滑に進行
しそれ故より一層均一な厚さと所望のガス分離係
数を有する極薄膜が形成される。
液状支持体上に生成された極薄膜は、安定化し
た後連続的にシート状多孔質支持体に随伴させな
がら該支持体の液面から離され取出される。
シート状多孔質支持体は、極薄膜の形成が安定
化した後に通常一定速度で運動して該液状支持体
に没し再び液面に出るように運動している。そし
てシート状物は没するとき又は液面に出るとき該
膜を該液面から離すように運動することができ
る。該速度は液面における該極薄膜の生成速度に
ほぼ一致せしめるのがよい。すなわち、該速度は
該極薄膜を液面から離す際に該膜に大きな張力が
かからないように且つ該極薄膜がたるむことのな
いようにするのがよい。
かかる適当な速度の決定は、本発明者の研究に
よれば、該液面上に形成された極薄膜をシート状
多孔質支持体物に随伴させる前に、該極薄膜を該
液状支持体の流動方向に該液状支持体の該液面上
でほぼ一定した速度で強制的に予備引取り手段で
回収し、かくして予めほぼ安定した極薄膜の流れ
を形成せしめ、安定化したのを確認した後この極
薄膜の流れの速度とほぼ一致した速度でシート状
多孔質支持体を運動させ液面に接触させることに
より、円滑に行いうることが明らかとされた。
本発明の連続方式による極薄膜の製造方法を添
付図面を用いて更に詳細に説明する。
第1図は、本発明の連続方式による極薄膜の製
造方法に好適に用いられる装置の部分概略平面図
である。
第2図は第1図の装置のA−A′線における概
略断面図であり、更にシート状多孔質支持体およ
びその運動のために必要なその他のメンバーが示
されている。
第1図および第2図において、液状支持体21
を含有する液状支持体槽9には該液状支持体の平
滑な液面11が形成されている。液状支持体は通
常水であることができる。槽9内に設けられた供
給管3は複数個の水供給口4を有しており、該水
供給口4から水を連続的に供給することもでき
る。槽9内の液面11の高さはセキ7の高さによ
り規定される。すなわち、セキ7を越えて水がオ
ーバーフローする。図面において水は水供給口4
からセキ7の方向に向つて流れており、セキ7を
オーバーフローした水は水排出口8から槽9外に
排出される。水の温度は、図示されていない温度
制御装置により一定に制御されている。
該液面11に接して位置せしめられている溶液
供給口1は該溶液のタメ20から伸びる中空管の
先端に位置する。タメ20は該溶液の温度を所望
の温度に維持するため保温又は加熱のためのヒー
ター17と、該タメ20から供給口1を通じて液
面11に一定速度で該溶液を連続的に供給しつづ
けるためのプランジヤー19とを備えている。
液面11に一定速度で連続的に供給された溶液
は、液面11より上に突き出ている案内板2およ
び水の流れにより案内されて、水の流れ方向と直
角方向に対しておよび水の流れ方向に、水の流れ
に乗りつつ自発的に拡張させるのが望ましい。案
内板2は、供給口1から液面11に供給された溶
液が水の流れ方向と逆の方向に拡がるのを防止す
ると共に、該溶液が水の流れ方向と直角方向に拡
がるのを助ける。案内板2はそのため供給口1の
位置する側に中心を有するように彎曲しているの
が好ましく、特に曲率半径約10cm〜約1mである
のがよい。また、供給口1は、案内板2の弧の中
心線上で且つ案内板2から約0.2cm〜約10cm離れ
た位置に位置せしめるのが好ましい。
かくして液面11上に形成された極薄膜15
は、シート状多孔質支持体12の供給ローラ13
から供給され、シヤフト5とガイドローラー14
を経て引き取られるシート状多孔質支持体12
に、該シート状多孔質支持体12が水中に没する
際に随伴される。このようにして、シート状多孔
質支持体上に支持された極薄膜15が得られる。
第2図に示す如くシート状多孔質支持体をループ
を形成させることができる。かくすることによ
り、これを2回転させることによつて極薄膜が2
枚またはそれ以上がシート状多孔質支持体上に支
持したものを得ることが可能となる。また液面か
らの極薄膜を随伴したシート状多孔質支持体は液
面に対して60〜120゜、好ましくは70〜110゜の角度
で取出されるのが有利である。
図において、6は予備引取り手段であるローラ
ーであり、極薄膜をシート状多孔質支持体に随伴
せしめる前に、予め極薄膜の安定した一定した流
れを液面上に形成せしめるために使用される。
案内板2の供給口側面および水槽9の極薄膜形
成区域、案内板2からシヤフト5に至る区域の側
壁は、極薄膜が付着しない材質の素材又はそのよ
うな材質で表面処理された素材から形成されてい
るのがよい。例えば、フツ素樹脂例えばポリテト
ラフルオロエチレン、コポリテトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン等が極薄膜を付
着しない素材として用いられ、また例えばシリコ
ンオイル例えばジメチルポリシロキサン等が同様
の作用を持つ表面処理材として用いられる。
連続方式による本発明方法によれば、巾約70cm
に及ぶ連続極薄膜が容易に製造でき、最適条件下
では巾約1mに及ぶものさえ製造できる。
また形成された極薄重合体膜は、溶液が液面と
接触する位置から10cm以上、好ましくは15cm〜3
mの間隔をおいて、液面から取出すのが好まし
い。この距離が10cmより短かいと膜が充分に固化
せずまた均一な拡がりが困難となることがある。
本発明方法の極薄膜の製造に使用されるに適し
た重合体は、エチレン性不飽和結合を有する炭化
水素系単量体および共役性不飽和結合を有する炭
化水素単量体の少なくとも1種から得られた付加
重合体であるのが好適であり、その好ましい例は
後に述べる。
そしてその重合体は、実質的に水不混合性の有
機液状媒体から主としてなる溶媒に溶解して得ら
れた溶液として液体支持体の液面へ供給される。
特に本発明の連続製造法において重合体溶液
は、エチレン性不飽和結合を有する炭化水素系単
量体および共役性不飽和結合を有する炭化水素系
単量体の少くとも1種から得られた付加重合体
を、揮発性で且つ該付加重合体を溶解することが
できる実質的に水不混和性の有機液状媒体から主
として成る溶媒に溶解し、該溶媒は該有機液状媒
体の他に下記分配係数k k=0.5〜35 ただし、kはこの他の有機化合物の該有機液状
媒体中の濃度対水中の濃度の比である、 を有する他の有機化合物を含有していてもよく、
且つ該溶媒は下記式 c1−(a1+b1)≧25 ここで、c1は水の表面張力(dyne/cm)、 a1は該付加重合体をこの溶媒に溶解した溶媒溶
液の表面張力(dyne/cm)および b1は該溶媒溶液と水との界面張力(dyne/cm)
である、 を満足するものであることが望ましい。
本発明の好ましい実施態様の一つは、該実質的
に水不混和性の有機液状媒体としては、揮発性で
あり、該炭化水素系付加重合体を溶解することが
でき、そして該有機液状媒体から主として成る溶
媒が下記式(1)−a、 c1−(a1+b1)≧25 ……(1)−a 好ましくは、下記式(1)−b、 c1−(a1+b1)≧35 ……(1)−b 上記式中、c1は水の表面張力(dyne/cm)、 a1は該付加重合体をこの溶媒に溶解した溶液の
表面張力(dyne/cm)および b1は該溶媒溶液と水との界面張力(dyne/cm)
である、 を満足する液面特性を有する媒体を用いることに
ある。
かかる液面特性を有する媒体を用いることによ
り、得られた溶媒溶液は実質的に水より成る液状
支持体の液面上で自発的に且つ均一に且つ速かに
拡張する。
本発明者の研究によれば、かかる液面特性を有
する媒体から主として成る溶媒としては、上記の
如きある種の媒体と、下記分配係数k k=0.5〜35、好ましくは1.0〜25、ただし、k
はこの他の有機化合物の該有機液状媒体中の濃度
対水中の濃度の比である、 を有する他の有機化合物との混和物が好ましいこ
とが明らかとされた。
本発明において用いられる炭化水素系付加重合
体は、エチレン性不飽和結合を有する炭化水素系
単量体および共役性不飽和結合を有する炭化水素
系単量体の少くとも1種から得られた付加重合体
である。
かかる炭化水素系単量体としては、炭素数2〜
20、特に4〜10の脂肪族又は脂環族化合物を好ま
しいものとして挙げることができる。例えば、エ
チレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、ペン
テン、メチルペンテン、ヘキセン、メチルヘキセ
ン、ヘプテン、シクロヘキシルペンテン、スチレ
ン、α−メチルスチレン又はこれらの混合物の如
き、エチレン性不飽和結合を有する炭化水素系単
量体;ブタジエン、イソプレン、シクロオクタジ
エン又はこれらの混合物の如き共役性不飽和結合
を有する炭化水素系単量体を好ましい化合物とし
て挙げることができる。
かかる単量体から付加重合体を製造する方法は
それ自体当業者によく知られている。
本発明方法において用いられるかかる付加重合
体は、上記の如き単量体の単一重合体又は共重合
体であつてよく、共重合体はランダム−、グラス
ト−もしくはブロツク−共重合体であつてよい。
好ましくは単一重合体が用いられる。かかる単一
重合体の例としては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリ
ヘプテン、ポリメチルペンテン、ポリヘキセン、
ポリメチルヘキセン、ポリヘプテン、ポリシクロ
ヘキシルペンテン、ポリスチレン、ポリα−メチ
ルスチレン;ポリ1,4−ブタジエン、ポリ1,
2−ブタジエン、ポリイソプレン、ポリシクロオ
クタジエン等があげられる。
これらの付加重合体は、単独で用いることがで
き、また2種以上併用して用いることもできる。
ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチルペンテ
ン、ポリヘキセン、ポリメチルヘキセン、ポリブ
タジエンおよびポリイソプレンは特に好ましく、
就中ポリメチルペンテンが好ましい。これらの特
に好ましい重合体は、とりわけ気体透過性が比較
的大きく、常温で軟化せず且つ耐圧性を有する。
本発明方法では、このような重合体を既に前記
した如き溶媒に溶解せしめた溶液が用いられる。
適当な重合体の濃度は、溶液に対し約0.5〜約
15wt%、好ましくは約1〜約10wt%である。
このような稀薄な溶液は、上記式(1)−aを満足
する本発明で用いられ得る水不混和性の有機液状
媒体の選択の巾を広げ、そして実質的に水より成
る液状支持体の液面上で自発的に、且つ均一に、
且つ速かに拡張する。
稀薄であることは、該媒体が該液面において殆
んど揮発によつて除去され、そして該液面上で極
めて薄い膜を生成する際の妨げとはならない。
本発明方法において、かかる溶液を与えるため
に用いられる溶媒を形成し得る前記水不混和性の
有機液状媒体としては、例えば炭化水素又はハロ
ゲン化炭化水素が用いられ得る。これらは好まし
くは脂環族又は芳香族化合物である。例えば、シ
クロヘキセン、シクロヘキサン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレ
ン、トリクロロプロパンあるいはこれらの混合物
である。
これらの水不混和性の有機液状媒体は、揮発性
であり且つ前記した如き炭化水素系付加重合体を
溶解することができるが、それ単独では上記式(1)
−aで表わされる関係を満足する液面特性を有し
ていない。
かかる水不混和性の有機液状媒体は、既に前記
した如き、分配係数kが0.5〜35、好ましくは1.0
〜25の他の有機化合物と混合せしめることによ
り、本発明方法において用いられる、上記式(1)−
aを満足する溶媒を与える。本発明方法ではかか
る他の有機化合物を含する水不混和性の有機液状
媒体から成る溶媒が好ましく用いられる。
かかる他の有機化合物としては、例えば脂環族
又は芳香族のアルコール、ケトン、アミン、アル
デヒド、カルボン酸、パーオキサイドおよびこれ
らの混合物を用いることができる。例えば、シク
ロヘキセノール、シクロヘキサノール、フエノー
ル、シクロヘキセノン、シクロヘキシルアミン、
アニリン、フルフテール、安息香酸、シクロヘキ
セニルパーオキサイドあるいはこれらの混合物等
が特に好ましく用いられる。
これらの他の有機化合物は、本発明において用
いられる溶媒に対し約0.1〜約15重量%、好まし
くは約0.5〜約10重量%含有される。
溶媒中へのこれらの他の有機化合物の存在は、
揮発性であり且つ本発明で用いられる付加重合体
を溶解するにもかかわらず、それ自体では、本発
明で目的とする、均一な膜厚、該重合体が本来有
するガス分離係数とほぼ同等のガス分離係数ある
いは大きな膜面を有する極めて薄い膜を製造する
ために本発明方法では使用することができない水
不混和性の有機液状媒体を、本発明方法で好適に
使用される溶媒に変換する。
かかる他の有機化合物は、実質的に水より成る
液状支持体上で、重合体の溶液からその大部分が
該液状支持体中へ溶解することにより除去される
と信じられている。それ故、本発明方法は、該溶
媒溶液中の水不混和性の有機液状媒体はその大部
分が該液状支持体上で揮発により除去されるた
め、現象的に表現すれば、液状支持体上で該液状
支持体中へ溶解する化合物と周囲雰囲気中へ揮発
する水不混和性の有機液状媒体とから成る溶媒を
用いて、極めて薄い膜を製造する方法と云えよ
う。
かかる本発明方法により得られた極めて薄い膜
は、それ故、液状支持体から離されたのち特別の
処理をすることなく、該他の有機化合物を実質的
に認め得るほどの量で含有しない重合体から成
る。
本発明方法により提供される膜は極めて薄く、
均一な厚さと優れたガス分離能とを有している。
特に、シート状多孔質支持体に支持された、本
発明方法の連続方式により製造された極薄膜は、
上記の如き性能を有する他に広い面積を有するも
のとして得られるため、実際に2種以上の気体の
混合物例えば空気からある特定の気体例えば酸素
ガスが濃縮された気体を製造するために使用する
ことができる。
シート状多孔質支持体は極薄膜がその薄さ故に
自立性がないのを補うために用いられるものであ
り、本発明の極薄膜のガス分離能には実質的に殆
んど影響を与えない。
かかるシート状多孔質支持体としては、例えば
和紙、不織布、合成紙、紙、布、金網、過
膜、限外過後、多孔質フイルム等の多数の小さ
な孔、平滑性および自立性とを有するシート状物
がいずれも使用できる。
特に、ポリエチレン多孔質フイルム(例えば、
積水化学(株)製、商品名セルポア)、ポリプロピレ
ン多孔質フイルム(例えば、セラニーズ社製、商
品名セルガード)、セルロース系限外過膜(例
えば富士フイルム(株)製、商品名フジ−ミクロフイ
ルター)、ポリカーボネート多孔質フイルム(野
村マイクロサイエンス社製、商品名ニユークリポ
ア)あるいはポリスルホン系限外過膜(東洋
紙社の商品名トーヨーウルトラフイルター)が好
ましく用いられ、就中ポリプロピレン多孔質フイ
ルムが本発明の固体膜との密着性が良いため特に
好ましい。
本発明方法による膜は該シート状多孔質支持体
上に1枚あるいはそれ以上の複数枚重ねて支持さ
せることができる。特に、本発明の極薄膜を2枚
重ねて前記シート状物に支持せしめたもの(この
場合、極薄膜の複数枚の厚さは、約50〜約5000Å
とするのがよい)は、ガス分離に使用した際優れ
たガス分離能を示し、多くの場合該極薄膜を形成
する付加重合体が本来有するガス分離係数とほぼ
同等にも及ぶガス分離係数を示す。得られた膜は
それ故所望のガス分離能を得るために2枚を超え
る枚数で重ねる必要性を要求することは少ない。
極薄膜を複数枚シート状多孔質支持体上に重ねる
ためには、例えば上記した如き連続方式による本
発明方法において、シート状多孔質支持体に変え
て本発明の極薄膜を支持したシート状多孔質支持
体を用いて、全く同様にして製造することができ
る。
本発明の極薄膜を支持したシート状物(以下複
合フイルムと云うこともある)は、既に前述の如
くして製造したそのままの状態でガスを分離する
ための用途に用いることができ、また、そのよう
な用途に使用する前に予め該極薄膜が融解しない
ような温度および時間の条件下(例えば、雰囲気
加熱による場合は、例えば60〜300℃、好ましく
は80〜200℃で、例えば3秒から50時間、好まし
くは5秒から20時間)で熱処理し該固体膜とシー
ト状多孔質支持体との密着性をより向上せしめ、
しかる後使用することもできる。
本発明方法による膜は、通常約50〜約3000Åの
厚さを有している。
得られた膜は前述の如く2種以上の気体の混合
物からある特定の気体が濃縮された気体を取得す
るために用いられる。例えば、大気からの酸素富
化空気の製造、H2とCOとを含む混合ガスからの
H2富化ガスの製造、H2Oを含む混合ガスからの
H2Oの除去、SO2および/または酸化窒素ガス
(NOx)を含む混合ガスからのSO2および/また
はNOxの除去、Heを含む混合ガスからのHe富化
ガスの製造等に用いられる。
特に大気からの酸素富化空気(例えば酸素含量
約30〜約45%)の製造に好ましく用いられる。
以下実施例を掲げて本発明方法を詳述する。
実施例 1 シクロヘキセン90.25重量部にシクロヘキセニ
ルヒドロパーオキサイド4.75重量部を溶解した溶
媒にポリ4−メチルペンテン−1(三井石油化学
(株)製、商品名TPX DX−810)5.0重量部を溶解
した重合体溶液を調製した。
25℃における重合体溶液の表面張力(a1),水
の表面張力(c1)および水の重合体の界面張力
(b1)はそれぞれ17.8dyn/cm、72.0dyn/cmおよ
び8.2dyn/cmであつた。
これより求めた{c1−(a1+b1)}の値は
46.0dyn/cmである。又シクロヘキセンヒドロキ
シパーオキサイドの分配係数(シクロヘキセン中
の濃度/水中の濃度)は2.6であつた。
この重合体溶液から第1図及び第2図に示した
装置を用い、本発明の極薄重合体膜を連続的に製
造した。
図において6は予備巻取装置である。第図2に
おいて厚さ25μ、巾30cmのポリプロピレン製多孔
膜12はロータリーシヤフト5および駆動ローラ
ー14を介して2.5mの長さのループを形成して
いる。ロータリーシヤフト5および駆動ローラー
14は同一の支持台に設置され、該支持台は上下
することができる。はじめロータリーシヤフト5
が水面上にあるように支持台は上にあがつてい
る。
重合体溶液はタメ20で30℃に維持され、水面
上に接した供給口1から水面11に連続的に61
c.c./hrの速度で供給された。
実施例中の案内板2の曲率半径は30cmであり案
内板の弧の弦の長さは40cm、案内板の中心から溶
液供給口までの距離は2cmである。
又実施例中、案内板2及び水槽9の側壁の材質
は4弗化エチレンのシートであり、案内板の表面
はシリコーンオイルで処理し、極薄重合体薄膜の
付着を防止している。
水槽9内に設けられた水供給管3は複数個の水
供給口4を有しており、水供給口4から水を連続
的に供給する。図面において水は水供給口4から
セキ7の方向に向つて流れており、セキ7をオー
バーフローした水は、水排出口から排出される。
水の平均速度(セキをオーバーフローして排出
される水の1分間当りの体積を、極薄重合体膜の
巻き取り方向と直角方向で切断した槽9内の水の
断面積で除した値)は0.2m/分であつた。
なお水供給口4より供給される水は4℃に制御
され、水槽中の水は4〜5℃の温度範囲にコント
ロールされている。
極薄膜の製膜法としては、重合体溶液供給口1
より、重合体溶液を水面上に供給し、水面上に拡
がつた極薄膜をピンセツトでゆつくり予備巻取り
装置6までもつていく。
予備巻取り装置は線速.5m/分の速度で回転
させ、極薄膜が約38cmの巾で安定して製膜できる
まで約3分間続ける。
予備巻取り装置が動いている間に、駆動ローラ
をまわし、多孔質支持体のループを2.5m/分の
速度で図2中のガイドローラ14を介してガイド
ローラ5からガイドローラ13の方向に動かし、
駆動ローラ及びロータリーシヤフトののつている
支持台を、ロータリーシヤフトの中心以上が水中
に没するまでゆつくり下げる。この時多孔膜12
が水面からでてくる部分で多孔膜と水面とのなす
角度αは90度であつた。又多孔膜が水面に入る所
と重合体溶液の供給口との距離は40cmである。
多孔膜12は水中に入るところで重合体膜15
と接し、1旦水中に押しつけて重合体膜を随伴し
て、水面上にでてくる。
多孔膜のループが一回転したところで更にその
ままループの回転をもう一回転させると重合体膜
2枚積層した複合膜が製膜できた。
この積層膜の膜性能として酸素と窒素の透過速
度の比(選択性という)を測定したところ3.8〜
4.0であつた。又、一定の大きさの積層膜をきり
とり、極薄重合体膜をふきとり、その重量減より
膜厚を求めたところ0.12〜0.15μであつた。
なお比較のため多孔膜を水面とのなす角度を45
度および150度にして同様に製膜した。角度45度
のとき、水中より多孔膜に随伴してきた重合体膜
が、水面よりでてくるところで多孔膜よりはがれ
やすいこと、又多孔膜について水面上よりあがつ
てきても途中で多孔膜より落ちて離脱しやすく、
2.5mの長さ全てにわたつて重合体膜が付着した
複合膜を製造することはできなかつた。
又角度150度のとき、重合体膜が多孔膜と一緒
に水面にでてくるのはむづかしく、すぐ剥離して
しまい2.5mの多孔膜のループ全体に重合体膜が
のつた複合膜をつくるのはできなかつた。
また予備引取りローラーを回転しつづけながら
製膜したところ以下の結果が得られた。即ち得ら
れた2.5mの長さの膜の中央部で長手方向に10cm
角の膜を20枚サンプリングして各々の膜性能を測
定したところ、各サンプルのN2に対するO2の透
過選択性は、11枚のサンプルが3.8〜4.0の範囲に
あり、3枚が3.1〜3.8の範囲、4枚が2.0〜3.1の
範囲、2枚が1.0〜2.0の範囲にあつた。他方前記
の如く予備引取りローラーの回転を止めた場合に
は、同様にして20枚のサンプルについて測定した
透過選択性が全て3.8〜4.0の範囲内であつた。こ
の様に予備引取りローラーの回転をつづけると性
能的にばらつきの少ない膜が得にくかつた。
又比較のため予備巻取装置を使わず、重合体溶
液を水面上に供給し、水面上に拡がつた重合体膜
をあらかじめ水中につけていたループ状の多孔膜
につけて、その後駆動ローラを動かしループを回
転し製膜したところ、安定して、かつ多孔膜の巾
全体に重合体膜がのつた複合膜は、多孔膜ループ
の終りの1/2〜1/4であり、前の部分は重合体膜が
巾が狭いものや、ところどころ切れ目のあるもの
しか得られなかつた。
【図面の簡単な説明】
添付図面は、本発明の極薄重合体膜の連続製造
装置の概略を示したものである。すなわち第1図
は該製造装置部分概略平面図を示したものであ
り、第2図は第1図の装置A−A′線における概
略断面図であり、更に多孔性シート状物およびそ
の作動のために必要な他の部品が示されている。
第1図及び第2図を用いてさらに詳細に説明する
と、本発明の極薄膜連続装置は次の構造からなる
ものである。 (1) 重合体溶液供給系 液状支持体の液面から離れることがないように
セツトされた重合体溶液供給手段1;重合体溶液
供給用定量ポンプ19;重合体溶液温度制御2
0;該温度制御装置16,17。 (2) 極薄重合体膜形成部 案内板2;実質的に水よりなる液状支持体2
1;該液状支持体の供給部3,4;該液状支持体
のオーバーフロー用せき7及びその排水部8;該
液状支持体用槽9。 (3) 極薄重合体巻取り系 膜製造開始時における極薄膜の予備引取りロー
ラ6;シート状多孔質体のガイドローラ14,1
3,5。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合体溶液を実質的に水よりなる液状支持体
    の液面に、重合体溶液の供給手段から、該溶液が
    該液面から離れることがないように連続的に供給
    し、該液面上に該溶液を自発的に拡張せしめて該
    重合体の極薄膜を形成せしめ、かくして形成され
    た極薄膜をシート状多孔質支持体に随伴させなが
    ら該液面より取り出す極薄膜を製造する方法であ
    り、該液面への該溶液の供給を開始し、形成され
    た極薄膜を回転する予備引取りローラーにより回
    収し、該液面において極薄膜の形成が安定化して
    後、回転している案内ローラーを介してそれと共
    に移動しているシート状多孔質支持体を形成され
    た極薄膜に接触させ始め、該予備引取りローラー
    の回転を停止して、該多孔質支持体により液面か
    ら該極薄膜を連続的に取出すことを特徴とする極
    薄膜の製造方法。 2 重合体溶液を実質的に水よりなる液状支持体
    の液面に、重合体溶液の供給手段から、該溶液が
    該液面から離れることがないように連続的に供給
    し、該液面上に該溶液を自発的に拡張せしめて該
    重合体の極薄膜を形成せしめ、かくして形成され
    た極薄膜をシート状多孔質支持体に随伴させなが
    ら該液面より取り出す極薄膜を製造する方法であ
    り、該液面への該溶液の供給を開始し、形成され
    た極薄膜を予備引取り手段により回収し、該液面
    において極薄膜の形成が安定化して後、回転して
    いる案内ローラーを介してそれと共に移動してい
    るループを形成したシート状多孔質支持体を形成
    された極薄膜に接触させつつ液面より該極薄膜を
    連続的に取出すことを特徴とする極薄膜の製造方
    法。
JP56100434A 1981-06-30 1981-06-30 極薄膜の製造方法 Granted JPS583830A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5835722B2 (ja) * 1980-12-26 1983-08-04 松下電器産業株式会社 超薄膜の製造方法および装置
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