JPS641575B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、独立針丸メリヤス編機、より具体的
にはストツキングおよびソツクスの製造に適した
シリンダ直径を有する機構に関するものである。
この機械は、編んで形成されるヒールのついた在
来の種類のストツキング製造用に設計されてい
る。この機械は、実質的に、ゴムひものついたま
たはつかないプレーン（平）ステツチまたはリブ
（うね）構造に編まれた上端部を形成する部分、
やはりプレーンまたはリブ・ステツチで編まれた
脚部を形成する部分、往復運動によつてつくられ
て袋状になつたプレーンなステツチ編みのかゝと
部、かゝと部と同様に袋状または管状につくられ
たつま先部をもつプレーン・ステツチまたは部分
的にリブ編みの足部を有する物品をつくり出す。
上に述べたようなストツキングの各部は、かゝと
部とつま先を形成する交番運動を含めていくつか
の編み送り装置で製造される。ストツキングの上
端部、脚部、および足部は、ともにプレーン・ス
テツチおよび／またはリブ編みでつくられるマル
チ編み送り装置を有する既知の型のストツキング
製造機などで在来の方法で生成される。

本発明の１つの特別の開発の成果は、往復運動
を用い、また循環運動に用いられるすべての編み
送り装置または２以上の送り装置の一部を作動さ
せながらかゝと部および／またはつま先部の袋を
製造するための機械の配置にある。

往復運動およびマルチ送りシステムを用いた
かゝと部およびつま先部の製造は、ストツキング
のかゝと部の場合にはすでに知られている。在来
の型の交番マルチ送り編みでは、ほとんど常に２
つの送り装置が用いられて、これらはいずれも形
成されるかゝと部の巾の端から端まで用いられ
る。前記システムは、当該技術分野ではすでに自
明の機械の制約の他に、克服すべきさまざまな織
物としての困難がある。例えば、−逆向きの運動
では−ステツチの同じ垂直の敏に糸の両端がくる
という不便さが知られており、これがシンカーに
より糸の少なくとも一本を必ず傷めることにつな
がるおそれがある。さらに、すべての操作針が２
つまたはそれ以上の送り装置を通らなければなら
ないため、単一送り方式に関してはシリンダーの
交番運動の中でシリンダーが大きな角空間を占
め、それが単位時間内で得られる振動数にマイナ
スに作用する。

本発明は、３つ以上の送り装置を用いた交番運
動で、きわめて満足のゆく袋状の編み構造物を形
成する容易な編みかたの可能性を提供することに
加えて、上に述べたさまざまな欠点を取り除くこ
とを可能にするものである。これらの目的のた
め、ストツキングおよび他のニツト製品用の環状
編み機に改善が加えられ、前記機械には、袋を形
成するために、針およびセレクター・ジヤツク溝
のついたシリンダー、２つの運動方向に針および
セレクターの昇降制御を行うカム・シエル、およ
び包含・除外用「ピツカー」を含む往復運動部が
配設されている。本発明にもとづけば、当該機構
は、各送り装置に対応した針のバツトの下降カム
とセレクター用下降カム、各送り装置用のセレク
ター（および従つて針）上昇用で袋の形成期間中
は固定され、また異るレベルでセレクター内の異
るレベルにある同数のバツトに使用するカム手
段、往復運動といくつかの送り装置で袋を形成す
るために、第１のレベルでセレクターの下降を可
能にするように袋編みに関与する針の全体の弧上
に存在するバツトと、それより上のレベルでは互
いに喰い違つてはいるが全体として前記弧の中に
含まれるより小さい弧上に存在するバツトを含む
セレクター、および袋の形成期間中は作動しない
甲部分の針を下降によつて除外するための手段を
組み合わせて含み、包含・除外用ピツカーはジヤ
ツクのバツトの前記第１のレベルでジヤツキのバ
ツトに作用するように配置されている。

１つの実施形態にもとづけば、前記セレクター
の上昇用カム手段は固定されており、かゝとおよ
びつま先の袋に対応する弧の中のセレクターのバ
ツトは各レベル上で均一な高さをもち、また前記
他のレベル上でバツトはより小さい弧の中で展開
して互いに喰い違うが第１のレベルのバツトの弧
の中には含まれるようになる。

１つの実施形態にもとづけば、かゝとおよびつ
ま先の袋部に対応する弧の中の前記第１のレベル
上にあるセレクターのバツトは、２つの高さをと
ることができ、それによりピツカーは、セレクタ
ーを袋部の形成のために配設された針の弧上に下
降させることができ、また前記他のレベル上のバ
ツトは、より小さい弧のに展開され、互いに喰い
違うとともに前記第１のレベル上の前記バツトの
弧の高いバツトの弧に対しても喰い違うようにさ
れる。

この場合のセレクターの上昇用カム手段もやは
り固定されており、また前記それより上のレベル
上のバツトは均一の高さをもつている。

これとは別に、前記セレクターの上昇用カム手
段が袋部の開始前に２つの位置で直径方向に動
き、またすべてのレベルで袋部のバツトが２種類
の操作が得られるように２つの高さをもつように
することもできる。

この機械は、袋部の形成の開始および終了時に
セレクターを作動させまたその作動を止めるよう
に挿入することが可能なカムを含むものとするこ
とができる。前記カムは、甲に対応する弧の中に
あるバツトがかヾとおよびつま先の袋部の弧の中
にあるバツトより長くなるような前記第１のレベ
ルのバツトに作用し、それによつては往復編み期
間中はそれらが個別に遊びのレベルに動かされる
ように設計される。

この機械は、また糸の送り装置を除外すること
なくダイヤル上で直径方向の針でリブ編みを形成
する手段と組み合わせると有利である。

本発明のさらに他の目的は、機械にリブ編みで
ダイヤル針からシリンダー針へのステツチの移動
用に設計された手段のための角空間の損失を避け
ることができ、著しい数の送り装置を用いること
ができ、また送り装置が移動期間中も常に作動状
態にとゞまることができる装置を配設することで
ある。

この目的のために、この機械には、とくにいく
つかの送り機構でリブ編みを行うように設計され
たソツクス用の丸メリヤス編機の中でダイヤルの
直径方向の針からシリンダー針への編みループの
移動を行うことができる装置が配設される。本発
明にもとづけば、糸の送り装置の１つおよびシリ
ンダーのそれぞれの上昇用カムおよび下降用カム
およびダイヤル針に対応して、ダイヤル針の補助
押出しカムと前記ダイヤル針の再投入の補助制御
カムが配設されており、これらの補助カムは、移
動用に挿入され、シリンダー針の対応する発動に
対して事前に作用する。この場合、前者はリブ・
ループとシリンダー上昇針との噛み合いを可能に
するようにダイヤルの他のカムによつて定められ
る押出し動作に比して大きな押出し動作を行い、
後者はダイヤル針が問題となる送り装置のつむが
れた糸を取り上げることができるようになる前に
ダイヤル針を再投入できるようになる。なお、問
題となる送り装置は、移動々作中も作動してお
り、シリンダー針のみを送ることになる。

ダイヤル針の通常の押出しカムは、引き戻し可
能につくられ、前記針の再投入用補助カムの発動
が可能となる。

前記ダイヤルの針の再投入用補助カムは角移動
式カムと似たものにつくり、休止時にはダイヤル
針の通常の再投入径路からはずれたダイヤル針の
通常の再投入操作用に設計された輪郭内に配置さ
れる。

以下、添付図面を参照しながら本発明を説明す
るが、添付図面は３つの送り装置式機械の１つの
実施形態で図示したものであつて本発明を制約す
るものではない。送り装置の数は、カムの設計お
よびジヤツクの配置を適当に変えながら常に同じ
原理にもとづくようにすれば、こゝに述べる実施
形態のものよりも多くすることも少なくすること
も可能である。

図面の第１〜５図には、通常の針支持シリンダ
ー１を有する機械が示されており、該シリンダー
の縦の溝の中には、針３といくつかの序列のバツ
トをもつジヤツク５が配置されており、各序列の
バツトは若干数のカムの各々と共働している。既
知の型のシンカー支持プレート７は、シンカー９
のための直径方向の台座を形成している。図面に
よれば、中心部には、第２のベツドの針１２用の
直径方向の台座を有するダイヤル１０が配設され
ている。

図面には、ジヤツクのバツトと前記ジヤツクの
バツト上で作動するシリンダー、カムの特徴的な
配置が示されている。

かゝと部またはストツキングのつま先部の袋
は、通常、シリンダー内に存在する針のほゞ半数
を用いて作業を開始し、その後徐々にその数を減
らし、また作業の両端ではその後針のシリンダー
の往復運動と共働する針の数を増やして、欲する
袋の形状を得るようにして形成される。本発明が
実施されている図の例でも、やはりシリンダー上
に存在する針の約半数に対応する数の針から開始
し、その後に除外や再挿入操作へ進む。交番運動
の開始時に除外された針は、単に遊休のレベルで
下向きにして放置され、３つの送り装置Ａ１，Ａ
２，Ａ３の中でその後持ち上げられることはな
い。この点は、袋の形成のための針の除外は、編
み用カム上でそれらの針を上昇させて行われる他
のほとんどすべてのストツキング機械と異る。除
去された針は、その後、交番運動の期間中、継続
的に編み用カムの下を通ることになる。また、作
業用の弧の終りで徐々に除去される針も、それ以
前に除去された針のレベルで下方に放置される。

図に示した３つの送り装置に対応して、針は３
つのカム１４，１６，１８を用いてつむがれた糸
をそれぞれのスロート・プレートから取り上げる
ために持ち上げられる。カム１６は、送り装置Ａ
１で針を持ち上げ、カム１４は、送り装置Ａ２で
針を持ち上げ、またカム１８は、送り装置Ａ３で
針を持ち上げる（とくに第１図を参照）。カム１
４は、ジヤツク５のバツト５Ａ上に作用し、カム
１８は、バツト５Ｂ上に作用し、カム１６は、バ
ツト５Ｃ上に作用する。

第３図は異る序列５Ａ−５Ｂ−５Ｃにあるジヤ
ツクのバツトの配列を示した平面図である。バツ
ト５Ａは、シリンダーの全周に沿つて存在してい
る。これらのバツトはシリンダーの半分では、高
いバツト５ALのように配設されており、一方他
の半分では、これらは低いバツト５Ａのようにな
つている。図面では、わかりやすくするために、
バツト５ALは第３図にのみ示されていて他の図
には示されていない。バツト５Ｂは、低いバツト
５Ａの弧の中に収まるシリンダー部分上にのみ存
在するが、前記部分は弧の中心線すなわち軸ｏ−
πに対して非対称に配設されている。バツト５Ｃ
も、バツト５Ｂと同様、低いバツト５Ａの弧の中
に収まるシリンダー部分上にのみ存在し、やはり
弧の中心線すなわち軸ｏ−πに対して非対称に配
設されているが、バツト５Ｂに対しては方向が反
対になつている。バツト５Ｃの一部はバツト５Ｂ
と重なつており、中心部でジヤツク５上にバツト
５Ａ−５Ｂ−５Ｃが共に存在するようになつてい
る。この部分に対してそれぞれ側部となる２つの
部分では、片側にはバツト５Ａ−５Ｂが存在し、
反対側にはバツト５Ａ−５Ｃが存在することにな
る。針の減少および針の増加は、バツト５Ａのみ
が存在する側部でのみ作動するそれぞれのピツカ
ーによつて行われる。

交番運動にはいる段階では、シリンダーは、第
１，３，４図に示されたfX方向に回転する。往
復運動に入る前のこの方向での最後の回転中に、
可動カム２０が部分的に投入されて長いバツト５
ALに作動し、それらを作動チヤンネルＺ１４か
ら不活動チヤンネルＵ１４へ下げる。シリンダー
が死点に達したとき、ジヤツクのバツトは、第４
図の０で示された直径方向にゼロの基準起点に対
して前記第４図に描かれた機械の平面図に示され
た位置に置かれる。この位置からは、シリンダー
は、方向fYに送つて始動して回転方向を逆転さ
せる状態に入る。バツト５Ａの列の端部５ｅは、
編み用カム２６の下を通り過ぎる運動を完了して
おり、送り装置Ａ２で前部２６Ａをもちいてステ
ツチのコースを形成し終つて次に、左右対称な上
昇用カム１４を再び上り、前部２５Ａ上でカム２
５を用いて編む同じ送り装置Ａ２内の部分的なコ
ースを開始する準備のできた状態に入る。この振
動運動は約360゜をとるが、この振動の終りに、列
５Ａの終り５ｆもやはりカム２５を通される。カ
ム２７は、カム２５と共働して送り装置Ａ１の中
で前部２７Ａおよび２５Ｂを用いて編みを行う。
カム２８は、カム２６と共働して、Ａ３の中で、
前部２８Ａおよび２６Ｂを用いて編みを行う。

方向fYの振動の開始時には、また、バツト５
Ａについてすでに述べたのと同じ理由でバツト５
Ｂもカム１８を上る状態にある。したがつて、
かゝとを編んでいるすべての針がバツト５Ａを有
するジヤツクと共働するため、送り装置５Ａでつ
むがれた糸を取ることになる。バツト５Ｂに対応
する針もやはり送り装置３Ａの中へ進み、それに
よつて端部５ｉと５ｌの間に含まれる弧の中で、
ループの他のコースが形成される。第４図から、
方向fYの振動の間、バツト５Ｃが上昇カム、６
上に上り、それによつて対応する針が送り装置Ａ
１で上るようにし、また５ｇと５ｈの間に含まれ
る弧の中でループ自身のコースを生成することも
わかる。

このようにして、fYに従つた振動の終りに、
弧ｅ−ｇおよびｌ−ｆの中に１つのコース、弧ｇ
−ｉおよびｈ−ｌの中に２つのコース、また弧ｉ
−ｈの中に３つのコースが生成されることにな
る。その後で、方向fX等々で新しい振動が生じ、
同様なコースの編み作業が行われる。

振動が発生している間、第１図に示すように、
ピツカー３１および３３は、１つのジヤツクを部
分的に下げ、それをチヤンネルＺ１４からチヤン
ネルＵ１４の中へ配置し、それによつて１本の針
を部分的に作業から除外する。ピツカーは、作動
しているバツト５Ａの弧の端部にあるバツトに作
用する。減少分は、すべて弧５ｅ−５ｇおよび５
ｌ−５ｆの中に含まれる。

その後の上昇の段階では、ピツカー３５が−各
振動で−１または２本の針を部分的にチヤンネル
Ｕ１４からチヤンネルＺ１４へ移し、その間除外
ピツカー３１および３３は、ピツカー３５によつ
て毎回２本の針が挿入される場合には作動を続
け、またピツカー３５が１本の針しか動かさない
場合には、前記ピツカーは停止して中立状態にな
る。

このようにして例えばストツキングのかゝとを
形成するために生成される袋の延長部は、生成さ
れるコースの数に比例し、また在来のかゝと用の
袋において、成形は中央部のほうが側部よりもコ
ースの数が多くなるようにして行われ、この実施
例では中央部には各振動ごとに弧ｉ−ｈの中に３
つのコースが生成されることから、必要な振動の
総数は、単一の送り装置で編まれるかゝと部をも
つ在来式の機械で必要な数の３分の１に等しくな
る。第４図からわかるように、かゝと部の弧の異
る部分でコースの数に勾配をつけることができる
かどうかは、バツト５Ａ，５Ｂ，５Ｃの平面配置
によつてきまる。

第５図は、かゝと部分の編みの構造を図式的に
示し、第６図は、その拡大図であるが、図には、
５ｅ−５ｇ−５ｉ−５ｈ−５ｌ−５ｆでバツトの
弧の端部として第４図にすでに示した異る角位置
が定められている。第５図には、若干数の送り装
置Ａ１，Ａ２，Ａ３によつて生成されるループの
のコースの傾向が示されいる。送り装置Ａ２の中
に生成されるコースの径路は実線で示してある
が、この径路は、バツト５Ａ全域をカバーし、ピ
ツカーによつて行われる減少効果により、端部５
ｅおよび５ｆでは長さが徐々に縮小される。一点
鎖線は、バツト５Ｃを有するジヤツクによつて送
り装置Ａ１の中に生成されるコースの径路を示し
ており、この径路は、線５ｇおよび５ｈの間で振
動することがわかる。最初の逆転では、送り装置
Ａ１は、戻つて自分自身の上にのせられずに、送
り装置Ａ２の中につくられた２つのコースを跳び
越えて、第５図およ第６図にPsで示したつむい
だ糸のブリツジを生成するようにならなければな
らない。点線は、線５ｉおよび５ｌの間で振動す
るバツト５Ｂを有するジヤツクによつて送り装置
Ａ３の中に生成されるコースの径路を示してい
る。最初の逆転で、送り装置Ａ３によつて形成さ
れたコースは、Ｒ３の中に戻り、自分自身の上に
のせられる。２回目の逆転では、送り装置Ａ２の
コースがＲ２の中に戻り、自身自分の上にのせら
れるが、今回は、Ｒ１の中の自分自身の上に戻る
のは送り装置Ａ１のコースで、送り装置Ａ２の中
につくられた２つのコースを跳び越えるブリツジ
PTを生成するのは送り装置Ａ３のコースとなる。

５ｉ−５ｈで決定される袋の中央部の中にはブ
リツジがなにもないのは重要なことである。実
際、この区域内では、延長の可能性が最大になつ
ていることが必要である。側部では、５ｇ−５ｌ
の中のブリツジは、妨害とはならず、縦方向の寸
法を縮小して袋の効果を強調するのに役立つ。

本機械は、また、これまで説明してきたものと
は異る構造を有するかゝとおよびつま先用袋を編
むのにも適している。

３つのバツトの序列５Ａ，５Ｂ，５Ｃの平面の
配列を異るものにすれば（第７図参照）、−やはり
同じ機械と同じカムを用いて−実際ブリツジのな
い、すなわち第８図および第９図に示されている
ようなループのコースの配列にして、逆転させる
と各コースが両端で自分自身の上にのせられるよ
うに戻るようにしてかゝとを生成することも可能
である。

第８図および第９図の配置を組み立てるために
は、バツト５Ａの弧は２つの高さをもつようにつ
くられる。すなわち大きな高さをもつバツトによ
る位置５ｇおよび５ｌの間の弧と小さい高さをも
つバツトによる位置５ｅ，５ｇおよび５ｌ，５ｆ
の間の弧である（第７図参照）。線５ｅ，５ｇお
よび５ｌ，５ｆの間に含まれるバツト５Ａの長さ
は、３つの送り装置に対応して下降用カム４０な
らびに同じ序列５Ａの残りの針とは作動するが、
カム１４とは作動しないという方法で、縮小され
た高さをもつようになる。

この場合の編みの手順は、上に説明したものと
同様であるが、カム１４，１６，１８上の異るバ
ツト５Ａ−５Ｂ−５Ｃの通過の順序は異る。カム
１４は、シリンダーから、先に述べた低いバツト
５Ａすなわち線５ｌ−５ｆおよび５ｌ−５ｇの間
に含まれるものと干渉し合わない充分な量だけ隔
つているが、線５ｇおよび５ｌの間に含まれるバ
ツト５Ａを上昇させるのに充分シリンダーに近い
ところに配置される。したがつて、バツト５Ａ
は、線５ｇおよび５ｌの間に含まれる部分の中で
カム１４上に上り、送り装置Ａ２中に対応する針
を送る。バツト５Ｂは、カム１８上に上り、送り
装置Ａ１の中に針を送る。こ場合には、また、各
振動ごとに、線５ｉおよび５ｈの間に含まれる部
分の中で３つのコースが線５ｇ，５ｉおよび５
ｈ，５ｌの間の部分の中で２つのコースが、また
線５ｅ，５ｇおよび５ｌ，５ｆの間の部分の中で
１つのコースが編まれることになる。

このようにして得られるヒールの型は、アメリ
カ合衆国特許第3650126号に開示されているもの
である。こゝに説明した機械は、そのようなかゝ
とを、前記特許の中に説明されている機械に比し
てきわめて簡単で有利に得ることを可能にするも
のである。実際、−本発明の目的をなす−当該機
械には、シリンダーの各振動ごとにまたそれに続
いて往復運動によつて動かされるカムは存在しな
い。

使用される針は、通常の種類にの針であり、前
述のアメリカ合衆国特許の場合のようにセレクタ
ーにフツクされた特殊な種類の針ではない。実
際、前記フツクされた針は、取り替える場合に少
くともセレクターをシリンダーの溝から取りはず
すか少くとも離す必要があるため、使用に不便が
ある。

さらに、前述の特許の機械では、針の編み作業
からの除外は、ステツチ形成カム上に上昇させる
ことによつて行われ、異る送り装置のつむいだ糸
は、セレクターが他の送り装置の前を通るときに
行う選択にもとづいて針上の編みのコースを完了
した後、シンカーの尖端と除外された針の茎部の
間に取り上げられ、場合によつてはきわめて巾広
い弧を描き、そのために損傷を受けることにな
る。前記糸の取上げは、糸の吸収装置によつてき
わめて困難になる。

このアメリカ合衆国特許に説明されまた図の中
に描かれているシリンダー、カムのレイアウトで
は、製造の性質上、除外用ピツカーは、交番運動
中に作動するカムのグループの側に配置される。
３つの送り装置をもつ例を考えると、実際には、
上記特許の中に示されているように、180゜より小
さい弧の中に前記カムおよび前記除外用ピツカー
を配置することは不可能である。その結果生じる
シリンダーの回転は、ヒールでは通常180゜に関係
するが、360゜よりかなり大きく、したがつて生産
性が低減する。

第１０図の１つの変更例にもとづけば、ジヤツ
クの配置を変更せずに、単にカム１４，１６，１
８を２つの位置で直径方向に動かすのみで、上に
述べた２つの解決法がともに得られる。この場合
には、バツトの列５Ａ，５Ｂ，５Ｃは、第１０図
に示すように高いバツトと低いバツトを含んでい
る。カム１４を完全に挿入し、またカム１６およ
び１８を部分的に挿入すれば、最初の例（第５
図）にもとづく袋部が得られ、反対にカム１６お
よび１８を完全にまたカム１４を部分的に挿入す
れば、第２の例（第８図）にもとづく袋部が得ら
れる。

本機械は、ストツキングの最初から各部を経て
終りに至るまで３つ以上の送り装置を用いて作動
させることができ、その場合には、ストツキング
の上端部、脚部、および甲部は、ダイヤル１０上
に配置された針１２（第２図参照）を用いて、リ
ブ状に編むことができる。第１１図には、前記針
１２の制御カムが示されている。

糸の送り装置をより多数配置するためにシリン
ダー１およびダイヤル１０の両者の上で角空間を
最大限に利用できるようにする目的で、リブ状に
編む場合には、ダイヤルの針１２からシリンダー
の針までループを移送するための手段が特別な形
で組み立てられている。

より具体的には、この機械に関して説明した手
段よつて、すなわち１つはシリンダーの中、もう
１つはダイヤルの中にある２組の針３および１２
を用いて行うリブ編みの生成には、ストツキング
を編む１つの段階（またはより多くの段階）で、
ループの移転を行わなければならない。特殊な場
合にはループの移転は、ダイヤルの針からシリン
ダーの針までの間で行われる。前記針の運動のた
めに用いられる空間は、通常−これまでに知られ
た配置にあつては−ストツキングの製造中１〜２
回しか発生せず、編みものの積極的な生産の一部
をなさない作業である転送機能にのみ用いられ
る。したがつて、この転送のための角空間は、糸
送り装置の配置のために用いられる空間から差し
引かなければならない。

本実施形態においては、そうではなく、転送に
用いられる空間も、転送段階にも活動状態にある
糸送り装置用に利用することが可能である。

この転送・糸送りの組合わせは、こゝでは送り
装置Ａ１に対応して配設されている。リブ編みに
関するシリンダー１とダイアル１０の間での針の
動きの同期は、在来の方法で行われる。このこと
は、第１図の上部に示されているカムの直線的な
レイアウトとダイヤル１０の輪郭からわかる。第
１図ではこれらは、ジヤツク５上およびシリンダ
ー針３上に作用するカムとの相対位置で示されて
いる。カム５０，５２，５４によつて、固定され
た輪郭５６，５８，６０との共働しながら−得ら
れる異る送り装置の前でのダイアル１０の針１２
の退出の始動は、カム７０，７２および７４によ
つて得られるシリンダー針の上昇に比して遅れて
発生する。この事実は、シリンダーの針３がダイ
ヤル１０の針１２のための櫛として作動し、シン
カー９と共働して−ダイヤルの針によつて形成さ
れる−リブ・ステツチがリブ針の払い動作によつ
て外側に押し出されるのを防ぐためにきわめて有
用である。

ループのダイヤル１０の針１２からシリンダー
１の針までの転送は−常に既知の方法に従つて行
われるが−ダイヤルの針１２がシリンダー針３の
上昇に対して（遅延するのではなく）先立つて出
てくることを必要とする。

この予想される退出を実際に行うためには、送
り装置Ａ１に対応する空間を使用する。ダイヤル
には、針１２の再投入のための挿入可能でかつは
ずし可能なカム６２と、角度を動かすことのでき
るカム６４とが配設されている。前記カム６４
は、可動状態になるため、カム５０の作動区域内
に動かされ、従つてカム５０は引き戻し可能であ
る。カム６２は、前記の前進の他に、針１２をカ
ム５０，５２，５４によつて得られる量を上回る
量だけ外側に押し出す。これは、転送のために必
要である。カム６２、したがつてカム６４は、も
ちろん、転送の瞬間のみまた転送の期間中だけ導
入される。したがつて、シリンダー針３は、ダイ
ヤル針１２のループの中に入り、針１２の直径方
向の遠心運動の後に上昇される。カム６４を用い
て得られた再投入運動中、ダイヤル針１２はシリ
ンダーの針３へのループを供給し、これらの針
は、ラツチを越えて送られたそれらのループが解
放されるのに対して上昇した状態に保たれる。
たゞし、転送作業が行われるためには、すでにル
ープを供給したダイヤル針１２が送り装置Ａ１で
糸を取ることを差し控えることは必要である。そ
のために、点線で示す位置には、カム５０が引き
込められた後に回転カム６４が配置され、また前
記カムは、ダイヤル針１２が送り装置Ａ１から糸
をとり得る前に、事前にダイヤル針を引き込める
ように配置されている。たゞし、送り装置Ａ１
は、連続的にシリンダーの針３を送り、またシリ
ンダーの針３は、ジヤツクが輪郭４０によつて下
げられる間にカム２５によつて下げられるように
なつている。

第１図のレイアウトに示されているがこれまで
説明しなかつた機械の他の要素は、通常のカムで
あつて、ストツキング生成周期の残余の部分に関
して通常の作業を行う働きをする。したがつて、
例えば、カム７０，７２，７４は、機械が循環運
動をしているときに、バツト５Ｄを通るセレクタ
ーの、従つて送り装置Ａ１，Ａ２，Ａ３の中の針
の上昇に役立つ。カム７６は、カム２０の逆作
用、すなわちかゝととつま先の袋の形式期間中に
除外された針５LAの再活動化に役立つ。本概念
及び付随の特許請求の範囲の中で多くの変形例の
提供が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるシリンダーのカム及びダ
イヤルのカムの展開図を示し、第２図はシリンダ
ーとダイヤルの半断面図を示し、第３図と第４図
はジヤツクのバツトとその上に作動しているカム
の概要を透視軸線図で示し、第５図と第６図は袋
部分の編物の構成の概要及び展開を示し、第７
図、第８図及び第９図は第４図、第５図及び第６
図と同じ要領での変形例を示し、第１０図は第７
図の変形例を示し、また第１１図は半径方向ダイ
ヤル針と制御カムの図をそれぞれ示す。 １……シリンダー、３……針、５……ジヤツ
ク、７……シンカ支持プレート、９……シンカ
ー、１０……ダイヤル、１２……針、１４，１
６，１８……カム、Ａ１，Ａ２，Ａ３……送り装
置、５Ａ，５Ｂ，５Ｃ，５Ｄ……バツト、２５，
２６，２７，２８，４０……下降カム、２０，７
６……カム、５０，５２，５４……カム、６２，
６４……補助制御カム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 針とセレクタージヤツク用の溝をもつシリン
   ダーと、針とセレクタージヤツクを上昇と下降の
   ２つの運動方向に制御するためのカム枠と、包
   含・除外用ピツカーとを包含している往復運動に
   より袋部分を形成するストツキング及び他のニツ
   ト製品用の丸編機において、糸送り装置の各々に
   対応して前記カム枠に設けられる針バツト用の下
   降カム２５，２６，２７，２８と、前記針バツト
   用の下降カムの下方に設けられるセレクタージヤ
   ツク用の下降カム４０と、各送り装置用のジヤツ
   ク、従つて針を上昇するため前記各下降カムの下
   方のレベルに配置されるカム手段１４，１６，１
   ８とを備え、前記カム手段が異なるレベルにあつ
   てジヤツクの異なるレベルで同数の列のバツトに
   作用し、かつ袋部分を形成する間不変であり、ジ
   ヤツクは幾つかの送り装置と共に往復運動により
   袋部分を形成するため、ジヤツクを下降させるよ
   う袋部分を形成するのに伴なう針の全体の円弧上
   に存在するバツトを第１のレベルに、また相互に
   偏倚されかつ全体として袋部分を形成するため配
   備される前記円弧上に含まれる一層小さな円弧上
   に存在するバツトを付加のレベルに包含してお
   り、また袋部分を形成している間作動しない甲部
   分の針を下降により排除するための手段と、ジヤ
   ツクバツトの前記第１のレベル上に作用する包
   含・除外用ピツカーとを備え、前記第１のレベル
   上の前記袋部分の円弧内のバツト５Ａが均一な高
   さを有し、また前記他のレベル上のバツト５Ｂ，
   ５Ｃが小さな円弧上に展開され、かつ相互に偏倚
   されるが第１のレベルのバツトの円弧に含まれる
   ことを特徴とする丸編機。