JPS6411117B2 - - Google Patents
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- JPS6411117B2 JPS6411117B2 JP3257886A JP3257886A JPS6411117B2 JP S6411117 B2 JPS6411117 B2 JP S6411117B2 JP 3257886 A JP3257886 A JP 3257886A JP 3257886 A JP3257886 A JP 3257886A JP S6411117 B2 JPS6411117 B2 JP S6411117B2
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Landscapes
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、締結部品、例えばボルト・ナツトそ
の他のねじ類の亜鉛めつきにおける耐蝕性の向上
及び水素ぜい性除去を目的とした表面処理方法に
関するものである。
の他のねじ類の亜鉛めつきにおける耐蝕性の向上
及び水素ぜい性除去を目的とした表面処理方法に
関するものである。
従来の技術
締結部品の防食処理としては、防錆効果が大き
く、かつ安価である亜鉛めつきが最も一般的であ
るが、亜鉛めつきの白色腐蝕(塩基性炭酸亜鉛)
の発生を防いで耐蝕性を向上させると共に、亜鉛
めつきの外観を美しくするために、亜鉛めつきで
はクロメート処理することが常識となつている。
く、かつ安価である亜鉛めつきが最も一般的であ
るが、亜鉛めつきの白色腐蝕(塩基性炭酸亜鉛)
の発生を防いで耐蝕性を向上させると共に、亜鉛
めつきの外観を美しくするために、亜鉛めつきで
はクロメート処理することが常識となつている。
一方、めつきには必ず水素の発生を伴い、水素
ぜい性を起こすという問題がある。すなわち、め
つき処理で発生した水素原子が金属の結晶格子の
中に侵入して水素分子(水素ガス)となり、金属
をもろくしたり、金属の巣の部分に集つてその部
分の圧力を高めついに金属に亀裂を生じさせる。
このような水素ぜい性を除去するために、めつき
したのち、直ちに約200℃の加熱状態において数
時間維持し、金属に侵入した水素を金属の外へ追
いだす熱処理、すなわちベーキング処理が行なわ
れている。
ぜい性を起こすという問題がある。すなわち、め
つき処理で発生した水素原子が金属の結晶格子の
中に侵入して水素分子(水素ガス)となり、金属
をもろくしたり、金属の巣の部分に集つてその部
分の圧力を高めついに金属に亀裂を生じさせる。
このような水素ぜい性を除去するために、めつき
したのち、直ちに約200℃の加熱状態において数
時間維持し、金属に侵入した水素を金属の外へ追
いだす熱処理、すなわちベーキング処理が行なわ
れている。
ところで、上述のように、亜鉛めつきした後、
耐蝕性及び美観を向上させる目的でクロメート処
理を行ない、水素ぜい性を除去する目的でベーキ
ング処理を行なう場合、クロメート処理によるク
ロメート被膜が熱に弱く、連続して130℃以上の
温度にさらされると変質して耐蝕性を失うため、
ベーキング処理を先に行ない、亜鉛めつき→ベー
キング処理→クロメート処理の工程順序で行なわ
れている。
耐蝕性及び美観を向上させる目的でクロメート処
理を行ない、水素ぜい性を除去する目的でベーキ
ング処理を行なう場合、クロメート処理によるク
ロメート被膜が熱に弱く、連続して130℃以上の
温度にさらされると変質して耐蝕性を失うため、
ベーキング処理を先に行ない、亜鉛めつき→ベー
キング処理→クロメート処理の工程順序で行なわ
れている。
発明が解決しようとする問題点
しかし、上記従来の工程は、次に述べるように
多くの問題があつた。
多くの問題があつた。
第2図は上記従来方法の工程を示している。図
示した各処理の前後には水洗又は湯洗が行なわれ
るが、水洗及び湯洗はめつき処理において常套手
段であるから省略されている。
示した各処理の前後には水洗又は湯洗が行なわれ
るが、水洗及び湯洗はめつき処理において常套手
段であるから省略されている。
而して、第2図に示すように、亜鉛めつきとク
ロメート処理との中間にベーキング処理を行なう
と、製品完成までに長時間を要するという問題が
ある。具体的に説明すると、亜鉛めつきに約2時
間かかり、ベーキング処理では、まず製品をベー
キング炉内に入れて200℃に加熱するまでに約2
時間かかり、その状態で約4時間維持する必要が
ある。しかも、ベーキング炉から出した時の製品
温度は200℃に達しているので、次のクロメート
処理が可能になる温度まで下げるのに約6時間か
かる。更に、クロメート処理の前処理としてアル
カリ洗浄及び硝酸洗いが必要である。したがつ
て、ベーキング処理のために工程時間が約12時間
も余分にかかり、作業能率の著しい低下を招くこ
とになる。
ロメート処理との中間にベーキング処理を行なう
と、製品完成までに長時間を要するという問題が
ある。具体的に説明すると、亜鉛めつきに約2時
間かかり、ベーキング処理では、まず製品をベー
キング炉内に入れて200℃に加熱するまでに約2
時間かかり、その状態で約4時間維持する必要が
ある。しかも、ベーキング炉から出した時の製品
温度は200℃に達しているので、次のクロメート
処理が可能になる温度まで下げるのに約6時間か
かる。更に、クロメート処理の前処理としてアル
カリ洗浄及び硝酸洗いが必要である。したがつ
て、ベーキング処理のために工程時間が約12時間
も余分にかかり、作業能率の著しい低下を招くこ
とになる。
また、ベーキング処理を完全に行なうには、亜
鉛めつき仕上り後、30分〜1時間以内には製品を
ベーキング炉内に入れなければならないが、通常
のめつき加工業者では、作業工程の段取り上、完
璧を期することは困難である。
鉛めつき仕上り後、30分〜1時間以内には製品を
ベーキング炉内に入れなければならないが、通常
のめつき加工業者では、作業工程の段取り上、完
璧を期することは困難である。
更に、ベーキング処理工程を中間に入れること
によつて、亜鉛めつきの後と、クロメート処理の
後に遠心分離機による乾燥工程が必要となる。こ
のように2回も遠心分離機にかけると、製品の打
痕きずが多くなり、製品不良を生じ易い。
によつて、亜鉛めつきの後と、クロメート処理の
後に遠心分離機による乾燥工程が必要となる。こ
のように2回も遠心分離機にかけると、製品の打
痕きずが多くなり、製品不良を生じ易い。
更にまた、ベーキング処理後の亜鉛めつきの表
面はクロメート処理の仕上りが悪くて、再めつき
しなければならないことがしばしばある。しかし
再めつきすると、製品強度を保持するためにした
ベーキング処理の意味が無くなる。何故ならば、
再めつきすると、再び水素ぜい性が発生するから
である。
面はクロメート処理の仕上りが悪くて、再めつき
しなければならないことがしばしばある。しかし
再めつきすると、製品強度を保持するためにした
ベーキング処理の意味が無くなる。何故ならば、
再めつきすると、再び水素ぜい性が発生するから
である。
このようにベーキング処理を中間工程に入れる
と、作業時間が長くなるばかりではなく、余分な
工程と多大な労力を必要として、大幅なコストア
ツプになる。
と、作業時間が長くなるばかりではなく、余分な
工程と多大な労力を必要として、大幅なコストア
ツプになる。
そこで、本発明者は、上述したクロメート処理
とベーキング処理の工程順序を逆にして、亜鉛め
つき→クロメート処理→ベーキング処理の工程と
することにより、上述した従来の問題点を解決で
きないかと考え、特にベーキング処理における加
熱でクロメート被膜が変質するのを防止するとい
う観点から、種々の実験研究を行なつた結果、亜
鉛がそのイオン化傾向によつて鉄素地を保護する
のと同様に、亜鉛及びクロムをイオン化傾向によ
つて保護する金属のうち加工性及びコストを考慮
してアルミニウムが最も有効であることに着目
し、クロメート被膜にアルミニウムを含んだ耐熱
塗料を塗布すると、ベーキング処理における加熱
でクロメート被膜が侵されることがなく、しかも
ベーキング処理の効果は全く変わらないことを知
見した。本発明は上記知見に基づいてなされたも
のである。
とベーキング処理の工程順序を逆にして、亜鉛め
つき→クロメート処理→ベーキング処理の工程と
することにより、上述した従来の問題点を解決で
きないかと考え、特にベーキング処理における加
熱でクロメート被膜が変質するのを防止するとい
う観点から、種々の実験研究を行なつた結果、亜
鉛がそのイオン化傾向によつて鉄素地を保護する
のと同様に、亜鉛及びクロムをイオン化傾向によ
つて保護する金属のうち加工性及びコストを考慮
してアルミニウムが最も有効であることに着目
し、クロメート被膜にアルミニウムを含んだ耐熱
塗料を塗布すると、ベーキング処理における加熱
でクロメート被膜が侵されることがなく、しかも
ベーキング処理の効果は全く変わらないことを知
見した。本発明は上記知見に基づいてなされたも
のである。
問題点を解決するための手段
すなわち、本発明による締結部品の表面処理方
法は、締結部品の鉄素地に亜鉛めつきを施したの
ち、クロメート処理を行ない、そのクロメート被
膜にアルミニウムを含む耐熱塗料を塗布する耐熱
塗膜処理を行ない、続いて乾燥と水素ぜい性の除
去を兼ねるベーキング処理を行なうことを特徴と
する。
法は、締結部品の鉄素地に亜鉛めつきを施したの
ち、クロメート処理を行ない、そのクロメート被
膜にアルミニウムを含む耐熱塗料を塗布する耐熱
塗膜処理を行ない、続いて乾燥と水素ぜい性の除
去を兼ねるベーキング処理を行なうことを特徴と
する。
実施例
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図は本発明方法による工程図を示してい
る。亜鉛めつき工程は従来と同じであるが、亜鉛
めつきの仕上り後、水洗して直ちにクロメート処
理を行なう。続いて遠心分離機で脱水乾燥した
後、クロメート被膜の表面にアルミニウムを含ん
だ耐熱塗料を塗布する耐熱塗膜処理を行なう。
る。亜鉛めつき工程は従来と同じであるが、亜鉛
めつきの仕上り後、水洗して直ちにクロメート処
理を行なう。続いて遠心分離機で脱水乾燥した
後、クロメート被膜の表面にアルミニウムを含ん
だ耐熱塗料を塗布する耐熱塗膜処理を行なう。
耐熱塗料は、別表に示すような組成分からな
り、アルミニウムを重量比で約36%含んでいる点
に特徴がある。アルミニウムの含有量は、種々の
実験の結果、重量比で30〜40%の範囲が好ましい
ことが判明した。
り、アルミニウムを重量比で約36%含んでいる点
に特徴がある。アルミニウムの含有量は、種々の
実験の結果、重量比で30〜40%の範囲が好ましい
ことが判明した。
加工される金属部品は上記耐熱塗料の浴に浸漬
したのち、振り切つて塗膜の厚みを均一にする。
しかるのち、ベーキング炉に入れて塗膜を加熱乾
燥させると共に、約200℃の加熱状態で約4時間
維持して、水素ぜい性を除去するベーキング処理
を行なう。ベーキング処理の後、自然冷却を待つ
て製品が完成する。
したのち、振り切つて塗膜の厚みを均一にする。
しかるのち、ベーキング炉に入れて塗膜を加熱乾
燥させると共に、約200℃の加熱状態で約4時間
維持して、水素ぜい性を除去するベーキング処理
を行なう。ベーキング処理の後、自然冷却を待つ
て製品が完成する。
而して、上記した亜鉛めつきの仕上り後、クロ
メート処理に続く耐熱塗膜処理を経てベーキング
処理までに要する加工処理時間は約5時間で、第
2図に示した従来方法によるベーキング処理から
クロメート処理までに要する加工処理時間約12時
間に比べて、大巾に短縮された。
メート処理に続く耐熱塗膜処理を経てベーキング
処理までに要する加工処理時間は約5時間で、第
2図に示した従来方法によるベーキング処理から
クロメート処理までに要する加工処理時間約12時
間に比べて、大巾に短縮された。
耐熱塗料の成分表
鉄(Fe2O3として) 3.0%
アルミニウム(Al2O3として) 36.0%
亜鉛(ZnOとして) 1.0%
シリコーン樹脂 34.0%
アルキツド樹脂 16.0%
芳香族炭化水素系溶剤 3.0%
エステル系溶剤 5.0%
添加剤 2.0%
本願発明方法により表面処理した締結部品につ
いて耐蝕試験を行なつた結果は、次の通りであ
る。
いて耐蝕試験を行なつた結果は、次の通りであ
る。
鉄素材のタツピンねじに亜鉛めつき(厚さ約
10μ)を施し、クロメートで処理したのち、上記
成分表の組成を有する耐熱塗料を焼付け塗装
(200℃/20分)し、続いてベーキング処理(200
℃/4時間)した試料について、塩水噴霧試験
(JISZ2371適用)を行なつたところ、試験時間
432時間を経過した後でも、試料には少し白色腐
食の発生がみられる程度で、赤錆は全く認められ
なかつた。このことは、水素ぜい性を除去するベ
ーキング処理の加熱によつて耐蝕性が損なわれて
いないことを示すものである。
10μ)を施し、クロメートで処理したのち、上記
成分表の組成を有する耐熱塗料を焼付け塗装
(200℃/20分)し、続いてベーキング処理(200
℃/4時間)した試料について、塩水噴霧試験
(JISZ2371適用)を行なつたところ、試験時間
432時間を経過した後でも、試料には少し白色腐
食の発生がみられる程度で、赤錆は全く認められ
なかつた。このことは、水素ぜい性を除去するベ
ーキング処理の加熱によつて耐蝕性が損なわれて
いないことを示すものである。
発明の効果
以上説明したように、本発明方法は、亜鉛めつ
きの仕上り後、先ずクロメート処理を行ない、そ
のクロメート被膜にアルミニウムを含む耐熱塗料
を塗布する耐熱塗膜処理を施し、この耐熱塗膜の
加熱乾燥と水素ぜい性を除去するベーキング処理
の加熱を兼ねるようにしたから、加工処理時間が
大巾に短縮できる。しかも、クロメート被膜は耐
熱塗膜によつて保護されているので、ベーキング
処理の加熱によつて耐蝕性を失うことがない。
きの仕上り後、先ずクロメート処理を行ない、そ
のクロメート被膜にアルミニウムを含む耐熱塗料
を塗布する耐熱塗膜処理を施し、この耐熱塗膜の
加熱乾燥と水素ぜい性を除去するベーキング処理
の加熱を兼ねるようにしたから、加工処理時間が
大巾に短縮できる。しかも、クロメート被膜は耐
熱塗膜によつて保護されているので、ベーキング
処理の加熱によつて耐蝕性を失うことがない。
更に、本発明によれば、遠心分離機による脱水
乾燥はクロメート処理の後に1回だけで良いか
ら、製品の打痕きずが少なく、また、クロメート
処理において水洗及び湯洗を必要としないので、
全体として多くの手間が省け、加工時間の短縮と
相俟つて、加工コストを大巾に低減できる効果が
ある。
乾燥はクロメート処理の後に1回だけで良いか
ら、製品の打痕きずが少なく、また、クロメート
処理において水洗及び湯洗を必要としないので、
全体として多くの手間が省け、加工時間の短縮と
相俟つて、加工コストを大巾に低減できる効果が
ある。
第1図は本発明に係る金属の表面処理方法の工
程図、第2図は従来方法の工程図である。
程図、第2図は従来方法の工程図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 締結部品の鉄素地に亜鉛めつきを施したの
ち、クロメート処理を行ない、そのクロメート被
膜にアルミニウムを含む耐熱塗料を塗布する耐熱
塗膜処理を行ない、乾燥と水素ぜい性の除去を兼
ねるベーキング処理を行なう締結部品の表面処理
方法。 2 前記耐熱塗料が重量比で30〜40%のアルミニ
ウムを含んでいることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の締結部品の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3257886A JPS62192585A (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 締結部品の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3257886A JPS62192585A (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 締結部品の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62192585A JPS62192585A (ja) | 1987-08-24 |
JPS6411117B2 true JPS6411117B2 (ja) | 1989-02-23 |
Family
ID=12362758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3257886A Granted JPS62192585A (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 締結部品の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62192585A (ja) |
-
1986
- 1986-02-17 JP JP3257886A patent/JPS62192585A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62192585A (ja) | 1987-08-24 |
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