JPS6398198A - 電磁波遮蔽シ−ト及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 従来の技術 従来の大型小量生産の電子機器には金属性筐体が採用さ
れていたが、高性能電子機器の開発に伴い、小屋化大量
生産の必要性から要求される群低耐久性、デザインの自
由度、ラセンブリコストの低減等の観点から、プラスチ
ックの筐体が主流となっている。ところがプラスチック
は電磁波に対しては透明であり、また電子機器の普及の
ため、機器内で発生した電磁波が周辺機器に悪影響を与
えたり、また外部からの電磁波により機器自身の誤動作
を越こすといった電磁波障害が社会的に問題罠なってき
た。したがって個々の電子機器に電磁波遮蔽を行う必要
がある。

プラスチック筐体材料に電磁波遮蔽性を付与する方法に
は、電界成分の反射損を目的とした材料に導電性を付与
する方法がある。

現在この方法として筐体内面に金属箔の貼付け、亜鉛に
代表される低融点金属の溶射、導電性塗料の塗工、プラ
スチックメッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンブ
レーティング、導電性フィラー充填プラスチックなど数
多くの方法が検討されている。

しかしながら、導電性フィラー充填プラスチック以外は
いずれもプラスチック成形品の表面に導電性層を形成す
るもので、衝撃や温度変化でクラックが発生して導電性
層が剥離するおそれがある。

このため電磁波の漏洩と共に、この破片が機器作動中の
高電圧回路と接触短絡すると電子回路破壊、感電、火災
などの２次災害の危険性にもつながる。

以上のような手法に対して、導電性フィラー充填プラス
チックの成形品は導電性層の剥離の心配はない。しかし
ながら、電磁波遮蔽効果を上げるためには充填量を上げ
なければならず、充填量を上げることによって、プラス
チックの力学物性の低下、外観不良、特にフィラーの分
散性の問題、混線、成形時におけるフィラーの切断、粘
度上昇による成形性の低下等の欠点がある。

また上述の電磁波遮蔽方法では近接界における低周波磁
界については効果がなかった。

他の方法としてカーダン域７推の織布もしくは不織布に
樹脂を含浸させたカー＆　ｙ　繊維体とガラス繊維の織
布もしくは不織布にフェライト粉末含有の樹脂を含浸さ
せたガラス繊維体とを重ね合せて成形された筐体が提案
されている（特開昭５８−７１７００号）。しかしこの
ように２種類の繊維体を用意し、使用に際し、接着剤を
用い又は熱プレスにより重ね合せることは作業が繁雑で
あり又大きな面積のものができない。

発明が解決しようとする課題 本発明は上述のような現状に鑑み、巾広い周波数領域に
おいて高いシールド効果を有する電磁波遮蔽シートを提
供することにある。

従来のプラスチックに導電性を付与することによって得
ることのできる電磁波遮蔽では電磁波の極く一部は吸収
されるが大部分は反射されることによって電磁波遮蔽を
行うものであり、低周波磁界成分は反射されることなく
透過してしまう。この低周波磁界成分をも遮蔽するには
導電性体と共に透磁性体を併用すればよいが、これらを
別個に・準備し、利用に際しこれらを重ね合せることは
作業性が悪い。本発明は予め導電性層と透磁性層を積層
してなる電磁波遮蔽シートを提供することにより、利用
に便利でありかつ巾広い周波数領域で高いシールド効果
を得ることにある。

課題を解決するための手段 本発明は、主として電界成分の反射損失を利用すること
を目的とする導電性層と、主として磁界成分の吸収損失
を利用することを目的とする透磁性層を積層して構成さ
れるものであって、合成樹脂に導電性フィラー０．５〜
３０体積％を分散せしめてなる導電性層の少なくとも片
面に合成樹脂に透磁性フィラー１０〜７０体積％を分散
せしめてなる透磁性層を積層してなる電磁波遮蔽シート
である。

本発明において導電性層及び透磁性層のマトリックスと
して用いられる合成樹脂材料としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリ酢酸ヒニル、ポリメチルメタクリ
レート、エチレ７−酢酸ビニル共重合体、ＡＢＳ樹脂、
ポリアセタール、ＩリアミｒＳ　ポリカー２ネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリスエニレンオキサイド
、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチ
レンテレフタレート等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂
、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂、ＳＢＲ，ＮＢＲ，、Ｎ）−シリコーンゴム等の合
成ビムを例示することができる。

これら合成樹脂中に分散させる導電性フィラーとしては
鉄、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等金属
又は合金、炭素を例示することをできる。導電性フィラ
ーの形状は愼維、鱗片、粉体のいずれでもよいが、低充
填量で低体積固有抵抗のものを得るためには、繊維状で
あることが好ましい。特にステンレス鋼繊維の場合、細
いものであっても切断されにくく、混線後のアスペクト
比も大きく残りやすく、低充填量でも低体積固有抵抗の
ものが得られしかも成形性もよい。又、導電性フィラー
の充填量は０．５〜３０体積％の範囲であるが、粉体の
場合は充填量は比較的多く、繊維状の場合は充填量は比
較的少なくてよい。導電性フィラーが０．５体８２％以
下では電磁波遮蔽効果が乏しくなり、３０％以上では成
形性が悪くなり成形物が物理的に取扱い困難となる。最
も好ましい導電性フィラーとしては極細の繊維状の形成
が可能であり靭性の大きいステンレス鋼の繊維であって
、その直径７〜１５μｍ長さ０−、２〜３朋のステンレ
ス鋼繊維である。繊維の径が太くなると同一充填量の場
合単位体積当りのフィラーの数が少くなり導電性が充分
でなくなるので、繊維の径は細い程好ましいが、ステン
レ鋼繊維の場合７〜１５μｍものが現実的に好ましい。

又、その長さは長げれば長い程導電性がよくなるが、混
線時、成形時にからみ合い均一に分散しない。逆に短か
いと充分な導電性を得るためには充填量が大きくなるか
ら、ステンレス鋼繊維の場合上述の範囲が好ましく選ば
れる。その充填量は０．５〜５体積％好ましくは０．５
〜２体積％である。

一方、透磁性層を形成するために用いる透磁性フィラー
としては、ノぞ一マロイ、ミューメタル、Ｍｏ　／ｅ−
マロイスーノぞ一マロイ、センダスト等の合金、Ｍｎ−
Ｚｎ　、　Ｎｉ−Ｚｎ系のフェライトの粉体をあげるこ
とができ、その充填量は１０〜７０体積％好ましくは２
０〜５０体積％である。

透磁性フィラーが１０体積％以下では電磁波遮蔽効果が
乏しくなり、 透磁性フィラーが７０体積％以上では透磁性フィラーを
含む合成樹脂層の強度が不足する。

透磁性層を構成する合成樹脂は導電性層を構成する樹脂
と同一であることが取扱い上好ましい力＼積層した場合
の接着性に問題がなければ両方の樹脂は異っていてもよ
い。

本発明の電磁波遮蔽シートは導電性フィラーを含む導電
性層と透磁性フィラーを含む透磁性層とを積層してなる
シートであって、導電性層、透磁性層の各一層からなる
積層シートのほか、導電性層の両側に透磁性層を有する
もの或はこれらを更に積層したものでもよく、更にはこ
れらの一方の表面に化粧層、他の表面に接着層を積層し
たものをも含む。

このような積層シートの各層の厚みは積層する層数にも
よるが、導電性層は０，０５〜２．０　ｚｘ好ましくは
０．０５〜１．０ｇ、透磁性層は０．０５〜５．０關、
好ましくは０．２〜１．０皿、化粧層及び接着層はＱ、
５〜５００　Ｊｉｍ、好ましくは３〜２００μｍである
。

本発明の電磁波遮蔽シートの製造は、予め合成樹脂に導
電性フィラーを混、練した導電柱層用ペレット、透磁性
フィラーを混練した透磁柱層用ペレット及び必要に応じ
顔料を混練した化粧層用ペレット及び接着層用ペレット
を準備する。尚導電柱層用ペレットの体積固有抵抗は１
０Ω−ｍ以下であることが好ましく、又透磁柱層用ペレ
ットは比透磁率は１０００以上であることが好ましい。

これらペレットを通常共押出シート製造法と云われる方
法であるＴダイ方式により積層シートとすムつまり上記
複数の樹脂を各々の押出機より、一つの共押出ダイスの
中に押し込み、該共押出ダイ中にて複合流動されて複合
シートな押出成形するマルチマニホールＰタイプ、又は
、ダイに入る前に複数の樹脂を合流し、層になった樹脂
を単層ダイに押し込み、積層シートな押出成形するフィ
ーＦブロックタイプのいずれでもよい。ただしなるべく
溶融粘度は同じぐらいのものが成形性はよい。

第１図は実施例１によって製造した本発明の電磁波遮蔽
シートの断面図であり、１は導電性層、２は透磁性層、
３は絶縁性化粧層である。

実施例１ （Ａ）ポリプロピレン（ハイボールＬ８４０、三片石油
化学社製）に直径８μ、長さ６ｍ’ｆｌのステンレス鋼
繊維（ナスロン、日本精練社製）の１．０体ｆｆ１％を
コニーダー（Ｂｕ＋ｌｓ社、＞ＩＤＫ／Ｅ　４６−Ｂ　
）で溶融混練後ペレタイザーを用いて導電性層用ペレッ
トを準備した。

（Ｂ）　　また、同じポリプロピレンにＭｎ　−Ｚｎ　
フェライト（ＦＰ−００１，日本フェライト社製）の４
０体積％を同様に混練し透磁性層用ペレットを準備した
。

（Ｃ１更に、絶縁性化粧層用として同じポリプロピレン
に白色無機顔料としてＴｉｏ２　（タイピュアＲ−１０
１、デュポン社製）の０．４５体積％を混練後ベレット
とした上記３ｆｆｆｌＡ　、　Ｂ　、　Ｃノベレソトを
人はφ４０押出機で１９０℃、Ｂばφ５０押出機で２１
０℃、Ｃは２５φ押出機で１８０’Ｃで押出し、マルチ
マニホールド方式Ｔ型フラットダイで共押出しを行い、
巾５００顛で７０５μ厚の３層シートを得た。各層の厚
さは化粧層５μ、透磁性層５００μ、導電性層２００μ
であった。

実施例２ 実施例１と同じＡ　ｙ　Ｂｔ　Ｃのペレットを用い、同
じ押出し機を使い、巾５００皿で１．７０５ｍｍ厚の３
層シートを得た。各層の厚さは化粧層５μ、透磁性層１
．５ｆｌ、導電性層２００μであった。

比較例 実施例のＡと同じベレットを、φ５０押出機、単層ＴＷ
フラットダイで押出し、巾５００闘、厚さ２００μのシ
ートを得た。

上述の如くして得られた実施例１，２および比較例の３
１１のシートについて電磁波遮蔽効果をタケダ理研法に
より測定した。その測定結果を第１表に示す。また１　
００　ｙｒＨｚにおける反射電界成分も測定した結果を
第２表に示す。

第１表　電界及び磁界に対する遮蔽効果　（ａＢ）第２
表　１００凪における反射電界強度比（ｄＢ）発明の効
果 従来のように導電性層のみからなるシールド材では低周
波数領域において特に磁界成分についてシールド効果が
小さかったが、本発明の？！電磁波遮蔽シート導電性層
と透磁性層とを予め積層してなり、磁性体を含む透磁性
層は低周波数領域で透磁率が高い性質をもつため電磁波
の磁界成分の吸収におけるシールド効果が高くなる。こ
のため、・巾広い周波数領域において高いシールド効果
を得ることができる。また第２表でもわかるように反射
成分の抑制ができるため、乱反射による悪影響を少なく
できる。

又、本発明の電磁波遮蔽シートは共押出法により製造さ
れるため広巾のシートとして成形することができるとと
もに、絶縁性化粧層や接着層を同時に積層し得るため使
用に際し極めて好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例１で得た電磁波遮蔽シートの断
面図である。 １・・・導電性層、２・−・透磁性層、３・・・絶縁性
化粧層。 （ほか３名）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）合成樹脂に導電性フィラー０．５〜３０体積％を分
   散せしめてなる導電性層の少なくとも片面に、合成樹脂
   に高透磁性フィラー１０〜７０体積％を分散せしめてな
   る透磁性層を積層したことを特徴とする電磁波遮蔽シー
   ト。 ２）電磁波遮蔽シートの表面に絶縁性化粧層を積層した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のシート
   。 ３）導電性フィラーが鉄、アルミニウム、銅、ニッケル
   、ステンレス鋼である特許請求の範囲第１項又は第２項
   記載のシート。 ４）導電性フィラーが直径７〜１５μｍ、長さ０．２〜
   ３ｍｍのステンレス鋼繊維であり０．５〜５．０体積％
   含有する特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに
   記載されたシート。 ６）透磁性フィラーがパーマロイ、ミューメタル、Ｍｏ
   パーマロイ、センダスト等の合金、又は、Ｍｎ−Ｚｎ系
   、Ｎｉ−Ｚｎ系のフェライトである特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載のシート。 ７）熱可塑性樹脂に導電性フィラーを溶融混練した導電
   性層の少なくとも片面に、熱可塑性樹脂に高透磁性フィ
   ラーを溶融混練した透磁性層を共押出し法で積層するこ
   とを特徴とする電磁波遮蔽シートの製造方法。