JPS63933Y2

JPS63933Y2 -

Info

Publication number: JPS63933Y2
Application number: JP1981051371U
Authority: JP
Priority date: 1981-04-08
Filing date: 1981-04-08
Publication date: 1988-01-11
Also published as: JPS57163946U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、既設建造物の外壁面覆被用新外壁材
に係り、既設建造物の外壁面を改装する際、該外
壁面に対し、手数簡素かつ正確に覆被配設し得る
新外壁材の提供を目的としたものに関する。

既設建造物の汚損化等に対処し、該建造物の外
壁面を改装する場合、従来、既設建造物より除去
することなく残存せしめた古い外壁材に支持金具
を固着し、該支持金具に新外壁材を固着配設する
手段が採られている。

然し乍ら、従来の新外壁材の古い外壁面への配
設は、高所作業であると共に、一般に新外壁材は
重量物であることから重筋労働を強制され、この
配設作業は手数煩雑なものであつた。しかも、複
数のユニツト外壁材で構成された新外壁材にあつ
ては、外壁面の歪等に基づき、ユニツト外壁材の
外壁面を夫々略同一垂直平面に位置せしめること
が容易ではなく、よつて新外壁材の正確な配設を
達成することは困難なものであつた。

本考案は、かかる従来の問題点に鑑み鋭意創成
されたものであり、従つてその特徴とするところ
は、既設建造物の外壁面を覆うべく配設される新
外壁材において、該新外壁材が外壁面に沿つて並
設される複数のユニツト外壁材で構成され、各ユ
ニツト外壁材の下部部材は外壁面に突設された支
持部材に竪向ボルトを介して上下調整自在に、か
つ、水平ボルトを介して前後位置調整自在に取着
され、かつ同下部部材には上方に開口した係合溝
が形成され、一方、各ユニツト外壁材の上部部材
には、夫々ユニツト外壁材の外側面が略同一垂直
平面となる位置で上記係合溝に係脱自在に係合す
る係合突起が設けられた点にある。

以下、本考案の実施例を図に従い説明すると、
第１図乃至第６図において、既設建造物躯体１の
タイル張設等なされた外壁面２には、該外壁面２
を覆うべく新外壁材３が配設されている。該新外
壁材３は上記外壁面２に沿つて並設される複数の
ユニツト外壁材４で構成され、これら各ユニツト
外壁材４は概ね矩形平板材とされている。

特に、第４，５図を参照すれば、各ユニツト外
壁材４の下端折曲部には、外壁面２に沿つて水平
方向に長尺、若しくは短尺の補強部材５が設けら
れ、該補強部材５に下部部材６が固着されてい
る。より具体的には、該下部部材６は外壁面２に
沿つて水平方向に長尺、若しくは短尺であり、外
壁面２から離反する方向に開口した断面チヤンネ
ル形状を有し、その上片６ａが補強部材５を介し
てユニツト外壁材４下端に固着されている。又、
下部部材６の下片６ｂが外壁面２にアンカーボル
ト７で固着突設された支持部材８に掛止自在に支
持されている。図例では該支持部材８は断面アン
グル形状をなし、その竪向片８ａが上記アンカー
ボルト７で外壁面２に固着され、他片水平片８ｂ
に軸心縦向に螺挿された竪向ボルト９上端が下片
６ｂ下面に当接し、該竪向ボルト９の螺進退で、
ユニツト外壁材４が上下位置調整自在とされる。
下部部材６のチヤンネル形状を形成する底片６ｃ
には、該底片６ｃの上下方向長手の長孔１０を貫
通し支持部材８の竪向片８ａに螺合する水平ボル
ト１１が設けられ、該水平ボルト１１の捻回で、
下部部材６が外壁面２への近接方向に押動され
る。又、同底片６ｃには、軸方向一端が竪向片８
ａに当接する第２水平ボルト１２が螺挿され、該
第２水平ボルト１２の捻回で、下部部材６は外壁
面２から離反する方向に押動される。

上記下片６ｂには、同ユニツト外壁材４の外壁
面よりも外壁面２寄りで上方に開口した係合溝１
３が形成されている。又、同下片６ｂの外壁面２
方向端下面には、竪向ボルト９の上部突出端に係
脱自在に係止するユニツト外壁材４の滑落防止用
係止突起１４が形成される。

一方、各ユニツト外壁材４の上端折曲部には、
外壁面２に沿つて水平方向に長尺、若しくは短尺
の上部部材たる上部補強部材１５が設けられ、該
上部補強部材１５には、夫々ユニツト外壁材４の
外壁面が略同一垂直平面となる位置で上記係合溝
１３に係脱自在に係合する係合突起１６が設けら
れる。図例では、上・下部部材６，１５の各補強
部材５，１５は断面が同形同大に形成されてい
る。

建造物躯体１の上端部を形成する頂壁部１７
は、笠木部材１８で相対位置調整自在に包被され
ている。該笠木部材１８は、断面チヤンネル形状
の笠木板１９と、該笠木板１９内面に固着された
短尺材である笠木受板２０と、外壁面２に略直交
する方向に長手として笠木受板２０に固着された
摺動杆２１と、該摺動杆２１に長手方向相対摺動
固定自在に外嵌しその一端が外壁面２にアンカー
ボルト２２で固着された固定部材２３と、で主構
成されている。より具体的には、上記固定部材２
３の摺動杆２１への外嵌部は、摺動杆２１を巾方
向に挾み込む固定部材２３の本体頂部２３ａと、
挾持片２４で構成され、同摺動杆２１を挾持すべ
く本体頂部２３ａと挾持片２４を締結する締結ボ
ルト２５が設けられている。又、固定部材２３は
上下方向に分割構成とされ、上下固定部材の連結
部に設けられた長孔２６と連結ボルト２７を介し
て、笠木部材１８は上下位置調整、かつ外壁面２
に沿つて水平方向位置調整自在とされている。そ
して、最上位置のユニツト外壁材４上端と、笠木
板１９の外壁面２外方端下端部とシール部材２８
で連結されている。

水平方向に隣設されたユニツト外壁材４の連結
部材２９は、各ユニツト外壁材４の水平方向端折
曲部の竪向補強部材３０，３０に突設された連結
片３１，３１と、これら両連結片３１，３１を締
結するボルト３２とで構成され、上記竪向補強部
材３０は、外壁面２に突設された保持片３３に、
アングル部材３４と該アングル部材３４に形成さ
れた長孔３５，３５及びボルト３６，３６を介し
て、外壁面２に沿つた方向や同外壁面２の接離方
向に位置調整自在として固着される。そして、水
平方向に隣設されたユニツト外壁材４，４の間隙
にはシール材３７が充填される。

建造物躯体１に設けられた旧窓枠３８には新窓
枠３９が内挿され、該新窓枠３９の外額縁４０
は、新外壁材３に形成された窓開口部の縁部に連
結される。旧窓枠３８と、新外壁材３の窓開口部
縁に設けられた開口縁補強部材４１と、が固着部
材４２を介して相対位置調整自在に連結され、該
固着部材４２を外部から覆うべく上記外額縁４０
が固着され、新外壁材３と外額縁４０間、及び外
額縁４０と新窓枠３９間に夫々シール材４３，４
３が充填されている。

第７図は、係合溝１３と係合突起１６の係合域
における変形例を示すもので、略前記実施例と同
構成であるが、同実施例の水平ボルト１１が削除
され、下部部材６の外壁面２近接方向移動は手動
等でなされる。

第８図は、係合溝１３と係合突起１６の係合域
における更に他の変形例を示すもので、略前記実
施例と同構成であるが、各部部材が市販のアング
ル部材や平帯部材等で溶着手段等により形成され
ている。

第９，１０図は、連結部材２９の変形例を示す
もので、連結片３１がアングル形状とされ、その
一片が竪向補強部材３０に内挿されて、該補強部
材３０内面に当接され、補強部材３０の連結孔４
４を貫通して連結片３１の上記一片に螺合するボ
ルト４５で連結片３１と補強部材３０とが固着さ
れる。上記連結孔４４は矩形孔をなし、上記ボル
ト４５を遊嵌自在とし、連結片３１と竪向補強部
材３０との相対位置が調整自在とされる。上記の
場合、連結部材２９を外壁面２への固着部材とし
て利用してもよい。

第１１図は、連結部材２９の更に他の変形例を
示すもので、上記変形例と略同構成であるが、連
結片３１の一片の竪向補強部材３０に対する内挿
位置を変更したものである。

第１２図は、外額縁４０取付域の変形例を示
し、固着部材４２は、旧窓枠３８と新外壁材３と
を位置調整することなく固着するものである。

尚、以上は図示の例によるが、各実施例、変形
例の各部構成を種々組合せることは自由である。
又、新外壁材３の材質はアルミ材等の金属や樹脂
材であつてもよく、平板形状、格子形状等選択自
由である。

本考案によれば、各ユニツト外壁材４は、外壁
面２に突設された支持部材８に掛止自在とされる
ため、ユニツト外壁材４の外壁面２への取付け作
業に当り、一旦その重量を外壁面２に預けること
ができ、新外壁材３の配設作業における重筋労働
が回避されて有益である。又、各ユニツト外壁材
４間の連結は、係合溝１３と係合突起１６の係合
でなされるため、新外壁材３の配設作業は更に手
数簡素になされるのである。特に、本考案では、
下部部材６に、上方開口の係合溝１３が形成さ
れ、かつ該下部部材６が支持部材８に掛止される
ことから、ユニツト外壁材４を上方から下方へ順
次取着する場合において、手数簡素化上有益であ
る。更に、下部部材６は外壁面２に対し竪向ボル
トを介して上下位置調整自在でかつ水平ボルトを
介して前後位置調整自在であるから、各ユニツト
外壁材４の外側面を揃えること等の作業は容易に
なされ、外壁面２に対する新外壁材３の覆被配設
を正確になし得るのである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は新外壁材
で覆被された建造物の正面図、第２図は第１図の
−線矢視断面図、第３図は第２図の−線
矢視断面図、第４図は第１図の−線矢視断面
図、第５図は下部部材の部分側面図、第６図は第
１図の−線矢視断面図、第７図は係合溝と係
合突起の係合域を示す変形例図、第８図は第７図
の更に他の変形例図、第９図は連結部材の変形例
図、第１０図は第９図の−線矢視図、第１１
図は連結部材の更に他の変形例図、第１２図は外
額縁取付域の変形例図である。１……躯体、２……外壁面、３……新外壁材、
４……ユニツト外壁材、６……下部部材、８……
支持部材、１３……係合溝、１５……上部補強部
材（上部部材）、１６……係合突起。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

既設建造物の外壁面を覆うべく配設される新外
壁材において、該新外壁材が外壁面に沿つて並設
される複数のユニツト外壁材で構成され、各ユニ
ツト外壁材の下部部材は外壁面に突設された支持
部材に竪向ボルトを介して上下位置調整自在に、
かつ、水平ボルトを介して前後位置調整自在に取
着され、かつ同下部部材には上方に開口した係合
溝が形成され、一方、各ユニツト外壁材の上部部
材には、夫々ユニツト外壁材の外側面が略同一垂
直平面となる位置で上記係合溝に係脱自在に係合
する係合突起が設けられたことを特徴とする既設
建造物の外壁面覆被用新外壁材。