JPS6392839A - 摩耗量自動補正装置付圧電型摩擦ブレ−キ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧電（電歪）セラミック素子等をアクチュエー
タとする圧電型摩擦ブレーキのプレーキシニー等が摩耗
した場合、この摩耗に伴うブレーキシュー等の摩擦部材
と回転胴等の被制動物体との機械的対向寸法を自動的に
元の対向寸法に補正できる摩耗量自動補正装置付圧電型
摩擦ブレーキに関する。

〔従来の技術〕

例えば被制動物体（各種モータやローラ等の回転体）に
制動をかける摩擦ブレーキは、通常シャフトに取付けら
れて連動しているブレーキディスク又はブレーキドラム
等の回転胴にブレーキシュー等のブレーキ材料（摩擦部
材）を押しつけて摩擦力（ブレーキ力）を発生させてい
る。

そして制動力はトーションバーやコイルバネ。

油圧、電磁力によってブレーキシューやディスクパッド
等の摩擦部材を上記回転胴に押圧して得ていた。

しかし、上記アクチュエータとして電磁力を使用したも
の（電磁ブレーキ）や油圧を使用したものでは、いずれ
も機構が複雑であり、ブレーキ部分を小さくまとめるこ
とができない。

そこで、本願出願人は先に全体を小さくまとめることが
できて、しかも消費電力が少なく、構造が簡単でかつ応
答が速いブレーキの提供を目的に積層型圧電セラミック
をアクチュエータとした圧電型摩擦ブレーキを提案して
いる。

〔解決しようとする問題点〕

ところで、圧電セラミックスとして用いられるものは、
チタン酸バリウム、ジルコチタン酸鉛系が一般的である
。しかし、発生応力は３５０ｋｇ／Ｃ１１！程度である
が、その変位量は極めて小さく、この変位量を拡大する
ための拡大機構が必要であった。

普通の摩擦ブレーキでは摩擦部材を回転胴に強く押圧す
る目的でテコを利用した直槓杆を設け、その自由端部に
押圧力を付すものである。しかし、圧電セラミック素子
による圧電型摩擦ブレーキでは叙述の如く押圧力は充分
であるにも拘わらず、その伸縮量（変位量）は極めて小
さいミクロン単位である。そのために、上記普通の摩擦
ブレーキでは押圧力を得るための直槓杆等のレバー部材
は本圧電型摩擦ブレーキにおいては逆に伸縮量を拡大す
るための拡大機構として作用するものである。

なお、素子の変位量については、例えば縦１０×横１０
×高さ１８　（単位：龍）の角柱を用いた場合の変位量
は１６μｍ／１００ＶＤＣで、圧縮応力は３５０ｋｇ／
ｃｉが得られるのである。

したがって、摩擦部材の摩耗はブレーキの正常な機能に
障害を及ぼし、ひいては摩擦部材の交換時期が早（て保
守性、ランニングコストの面で問題があるばかりでなく
、ブレーキの信頼性にも係わる。

第３図に圧電型摩擦ブレーキＡの概略の側面を例示して
説明すると、回転胴１の外周面に摩擦部材２を常時押圧
して回転胴１を制動しているバネ３があって、このバネ
３は枢軸４で回動自在に枢支したレバー部材５の先端に
一端を固定し、他端を枠部材６に止着してレバー部材５
を枠部材６側へ引張ることにより、レバー部材５と回転
胴１との間においてレバー部材５に装着した摩擦部材２
を回転胴１に押圧圧接させているものである。

圧電セラミック素子で構成したアクチュエータは枠部材
６とレバー部材５の基部との間に介設してあって、アク
チュエータフにはバネ３による制動を解除する際にのみ
電圧を印加して伸張させ、レバー部材５を上方へ押し上
げて回転胴１に対する摩擦部材２の押圧圧接を解除する
。

しかし、摩擦部材２が摩耗すると、アクチュエータ７へ
の印加電圧を遮断してもその高さはそれ以下にはならな
いため、レバー部材５は押圧方向への移動がアクチュエ
ータ７の頂部で制止され、摩擦部材２と回転胴Ｉとの接
触が緩くなってしまう欠点があった。

本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は摩擦部材の摩耗によるプレー＝Ｉｚ力への影り
を排除し、信頼性に優れた長寿命の摩耗量自動補正装置
付圧電型摩擦ブレーキの提供にある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本発明の摩耗量自動補正装置
付圧電型摩擦ブレーキは、圧電素子、電歪素子等で構成
したアクチュエータの伸縮（変位）作用を摩擦部材の駆
動力に変換するレバー部材と、このレバー部材を常時ア
クチュエータの側へ付勢している力よりも弱くその反付
勢方向へ押圧駆動と７でいる補正用レバーと、この補正
用レバーに伸縮（変位）自在に取着した補正用の圧電（
電歪）素子と、補正用の圧電（電歪）素子が伸張変位し
た時に、その両端を圧接挟持するようにして配置した固
定部材とによって補正用レバーの動きを制動固定し、か
つ上記補正用レバーと上記レバー部材との間に上記アク
チュエータを介設してなるのである。

〔作用〕

本発明の摩擦ブレーキは、圧電素子等に電圧を印加する
と、印加電圧の大きさに従って圧電素子等の変位量（伸
縮量）が略々リニヤ−に変化する。

従って印加電圧はアクチュエータが伸縮する適宜な必要
変位量を選んで調整し、そのことによりレバー部材の駆
動力、移動量を選び得る。

補正用の圧電（電歪）セラミック素子及びアクチュエー
タが電圧入力を受けていない自由状態では、レバー部材
の付勢方向に従い、アクチュエータを介して補正用レバ
ーが移動する。すなわち、レバー部材の付勢力向へ補正
用レバーは付勢移動され、この状態が維持される。。次
に、補正用の圧電（電歪）セラミック素子に通電すると
、固定部材に圧接挟持される方向へ当該素子が伸張変位
し、丁度補正用のセラミック素子が固定素子に緊着した
状況となって補正用レバーの動きは封じられる。この状
態でアクチュエータに通電すると、アクチュエータは補
正用レバーに連なる端部を台座にして、その反対側端部
が相対的に変位する。

その結果、レバー部材が駆動される。

摩擦部材の摩耗量はアクチュエータと補正用のセラミッ
ク素子とが電圧入力を受けていない自由状態時に、レバ
ー部材と補正用レバーとの付勢力の均衡位置に於いて補
正が完了するのである。

すなわち、アクチュエータの設置固定点が摩擦部材の摩
耗量に従って変えられるのである。

〔実施例〕

次に、本発明の好適な実施例について図面第１図、第２
図を参照して説明する。

第１図は本発明に係る摩耗量自動補正装置付圧電型摩擦
ブレーキの構造説明図である。図において、第３図の従
来例と同じもの又は均等部分は前出第３図と同一符号に
して説明を省略した。

第３図と異なる点はアクチュエータフの設置固定点を変
え得るようにする目的で、枠部材６に設置していないこ
とである。

図中の符号Ｂは本発明の摩耗量自動補正装置付圧電型摩
擦ブレーキで、このブレーキＢはアクチュエータ７の支
承を補正用レバー８に委ねている。

補正用レバー８は、レバー部材５と同様に枢軸９で回動
自在に左端部を枢支した長方形体であって、その枢軸９
近くでアクチュエータ７を載置支承している。この状態
でアクチュエータ７の頂部はレバー部材５の基部裏面に
接しているのである。

上記補正用レバー８の先端部は基部を枠部材６に固定し
た門形の固定部材１０内を潜る。つまり、固定部材１０
が補正用レバー８の先端部を跨いでいる。その状態で補
正用レバー８の裏面と枠部材６との間に縮設したコイル
バネ１１があり、このコイルバネ１１は補正用レバー８
を常に上方へ付勢している。

バネ１１の付勢力はアクチュエータ７を介してレバー部
材５を押し上げる力であり、ハネ３の付勢力向に反する
ので、摩擦部材２をバネ３によって回転胴１へ押圧する
ことによるブレーキ力に反した力である。

したがって、ハネ３によるレバー部材５の下向きのモー
メントＭ３はバネ１１による補正用レバー部材８の上向
きのモーメントＭ　１１よりも十分に大きくする（Ｍ：
ｌ　＞　＞　Ｍｌｌ）必要がある。

そして更に、補正用レバー８が固定部材１０内に収受さ
れている位置において、補正用レバー８の左右方向へ水
平に嵌入固定され、かつ両端部が固定部材１０の両側内
壁面に近接配置されている補正用の圧電セラミック素子
１２が設けられている。

上記圧電セラミック素子１２に通電すると、その左右方
向の長さが伸張変位し、左右両端面は固定部材１０の両
側内壁面に圧接する。この時、枢軸９に対する反力とな
るモーメント力Ｍ　ｌ　２は略々次のようになる。

Ｍ＋、＃μＦＩ２・β ここで記号μは圧電セラミック素子１２の左右両端面と
固定部材１０の両側内端面とが接する圧接面の摩擦係数
である。この記号μの係数は商い方が良好なので、素子
１２の左右両端面に摩擦係数の高い部材を固着してもよ
い。この事は素子１２の端部保護の見地からも有効であ
る。また、記号Ｆ１□は素子１２が発生する伸張変位応
力で３００ｋｇ／ａ（前後である。記号ｌは枢軸９の中
心から素子１２の中心位置迄の長さである。

上記モーメント力Ｍ＋、はバネ３による付勢力よりも充
分に大きく構成配置されている。

以上の構成によって、アクチェエータ７および補正用の
圧電セラミック素子１２に電圧入力が印加されないとき
、バネ３の弾発作用でレバー部材５は回転胴１側へ押圧
され、摩擦部材２が回転胴１の回転を制動する。その時
、レバー部材５の動きはアクチュエータ７全体を補正用
レバー８ごと下方へ移動させている。補正用レバー８の
先端部は固定部材１０内を下方へ移動する。この移動位
置は摩擦部材２が摩耗すれば、その摩耗厚の分に正比例
して下方へ変位する。この事は、アクチュエータフの支
持基礎を摩擦部材２の摩耗量に合わせて下方へ移動させ
、摩擦部材２の摩耗に伴うレバー部材５の位置をアクチ
ュエータフの頂部が阻止するという事象を排除して、摩
擦部材２が回転胴１に充分に押圧することを補償してい
るのである。

次に、ブレーキ力を解除するには、先に補正用の圧電セ
ラミック素子１２へ電圧入力を印加する。

素子１２は左右方向へ伸びて固定部材１０の両側内壁面
間に突張り、固定部材１０でこれを決着支持する状態と
なり、補正用レバー８は枢軸９と固定部材１０との間に
亘って不動状態を得る。

上記セラミック素子１２が電圧入力を受けて伸張変位し
た状態から更にアクチュエータフに電圧入力を印加する
と、補正用レバー８を支持基礎としてその頂部は上方へ
伸び、レバー部材５をバネ３の弾発付勢力に打ち勝って
上方へ押し上げ、摩擦部材２を回転胴１の外周面から引
き離す。再度ブレーキ状態へ戻すときには、アクチュエ
ータ７又は素子１２の何れからでも同時でも何れの順序
によっても双方の入力電圧を解除すればよい。

〔効果〕

以上詳しく述べたように、本発明の摩耗量自動補正装置
付圧電型摩擦ブレーキは、アクチュエータや補正用レバ
ーに圧電セラミック素子が発生する変位量と、その大き
な応力荷重とを利用しているので、構造全体を小さくす
ることができて、しかも消費電力も極めて微少、かつ発
熱も少ない。

また、応答速度も非常に速く、制動系の駆動が敏速であ
る。更にまた、アクチュエータを担持する基礎とも云う
べきアクチュエータの台座をアクチュエータの所望変位
方向へ移動自在に常時付勢しているので、摩擦部材の摩
耗量による影客はアクチュエータをその変位方向へ微少
ながら逐一移動させることによって補正解消している。

したがって、常に良好な摩擦部材の制御状態を確保する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す説明図、第２図はそのｎ
−ｎ矢視線で示す１ｒ−ｎ断面図、第３図は従来の圧電
型摩擦ブレーキを例示する説明図である。 ■・・・・・・回転胴、 ２・・・・・・摩擦部材、 ３・・・・・・レバー部材のバネ、 ４．９・・・・・・枢　軸、 ５・・・・・・レバー部材、 ７・・・・・・アクチュエータ、 ８・・・・・・補正用レバー、 １０・・・・・・固定部材、 １１・・・・・・補正レバーバネ、 １２・・・・・・補正用の圧電セラミック素子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、被制動物体の制動面に対向配置した摩擦部材と、該
   摩擦部材を駆動するために圧電（電歪）セラミック素子
   で構成したアクチュエータと、該アクチュエータの一端
   に当接して該アクチュエータの伸縮変位作用を上記摩擦
   部材に伝達するレバー部材と、当該アクチュエータの他
   端に接して当該レバー部材を該アクチュエータの方向へ
   常時付勢している力よりも弱くその反対方向へ付勢して
   いる補正用レバーと、該補正用レバーに伸縮自在に取着
   した補正用の圧電（電歪）セラミック素子と、該補正用
   の圧電（電歪）セラミック素子が伸張変位した時にその
   両端を圧接挟持するように該両端面に近接配置して補正
   用レバーの動きを制止する固定部材とからなり、該摩擦
   部材の摩耗量を補正する方向へアクチュエータの固定位
   置を移動させることを特徴とする摩耗量自動補正装置付
   圧電型摩擦ブレーキ。