JPS6391924A - 含浸形陰極 - Google Patents

含浸形陰極

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JPS6391924A
JPS6391924A JP61234569A JP23456986A JPS6391924A JP S6391924 A JPS6391924 A JP S6391924A JP 61234569 A JP61234569 A JP 61234569A JP 23456986 A JP23456986 A JP 23456986A JP S6391924 A JPS6391924 A JP S6391924A
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田口 貞憲
Yoshihiko Yamamoto
山本 恵彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表示管、ブラウン管、撮像管、進行波管等の
電子管に用いられる高電流密度陰極の含浸形陰極、特に
、電子放出特性を向上させた含浸形陰極に関する。
〔従来の技術〕
含浸形陰極は高電流密度陰極で、電子管の高性能化、特
に高精細度、高シジ度化を計るための陰極として有望視
されている。
従来からの含浸形陰極は、タングステン(W)等からな
る耐熱多孔質体に、バリウム(Ba)化合物からなる電
子放出物質を含浸した構造が基本である。含浸形陰極は
、高い電子放出能を有する反面、動作温度が高いという
欠点を有するその動作温度は1100〜1200’Cと
高く、一般的に使用されている塗布形酸化陰極に比べて
約400℃も高い。動作温度が高いために、管球に実装
する場合、電極を高融点金属材料に変更しなければなら
ない上に、陰極からBa、BaO(酸化バリウム)が多
量に蒸発し、電極に付着してグリッド・エミッションの
原因となり、管球特性に悪影響を及ぼす。また、含浸形
陰極の長時間加熱に耐え得る信頼性の高いヒータの設計
・製造が非常に困難である。したがって、含浸形陰極の
研究・開発に当って、動作温度を低くすることが最重要
課題である。動作温度を低くするには、陰極からの電子
放出能を高め、結果として、動作温度を下げることが出
来る。動作温度を低くする方法、即ち電子放出能を高く
する方法としては、特公昭47−21343号公報のよ
うに陰極表面に仕事関数の高いオスミウム(Os)−ル
テニウム(Ru)合金などの金属を被覆することによっ
て、陰極としての仕事関数を下げ、電子放出能を高める
方法が、−般的である。この方法によれば、含浸形陰極
の動作温度は100〜150℃程度、下げることが可能
である。しかし、塗布形酸化物陰模に比べて、まだ25
0℃以上も高く、実用化への障害になっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、従来の含浸形陰極よりも、さらに電子
放出能を高めることにより、含浸形陰極の動作温度を下
げ、実用化に耐え得るような、信頼性の高い含浸形陰極
を提供することにある9〔問題点を解決するための手段
〕 上記目的は、従来の含浸形l13極表面に、W及びWと
Scを含む酸化物(SczW3012. S csW○
12など)からなる薄膜層を設けた新構成の含浸形陰極
により達成される。
本発明の下地含浸形陰極は、従来の一般的な陰極、すな
わち、W、Mo(モリブデン)あるいはこれらを含む合
金粒子から作られた耐熱多孔質体内細孔部にBaを含む
電子放出物質が含浸されたものである。電子放出物質は
一般にBa3AQz○6化合物を基本として、Ca O
,S r O,M g O。
Z r O2t S c x○δ、Y2O3などの酸化
物が添加され、電子放出能向上、Ba蒸全発意抑制役立
つ構成となっている。陰極表面に被着する薄膜層は、ス
パッタ蒸着やCVD (化学蒸着)などにより形成でき
る。第1図は本発明の含浸形陰極8断面の模式図である
。1は耐熱多孔質体、2は電子放出物質、3は薄膜層、
4は障壁層、5はスリーブ、6は加熱用ヒータである。
先ず、スパッタ蒸着によって陰極表面に5C2011を
薄く被着し、fa:Y・放出能を測定した。その結果、
下地陰極よりも電子放出能が高いことが分った。次に、
WとScを含む酸化物、すなわち、5czW30工2と
S c 8 W○工2を合成し、陰極表面に被着した。
その結果、5c20♂を被着した場合よりも高い電子放
出能を示した。5czW30xzと5coW○12を比
べると前者が韮かった。さらに、5czOs粉とW粉で
スパッタ用ターゲットを種々組成で作;σし、陰極表面
に被着し、電子放出能を測定した結果、動作温度に換算
して約250℃程度低くできることが分った。したがっ
て、陰極表面にW及びScとWを含む酸化物からなる薄
膜層を設けることが陰極の電子放出能を高めるに有効な
手段であることが分った。また、Wと5C2W306の
多元ターゲットを用いて層状に被着した場合でも同様な
効果があることを確認した。さらに詳しく調査した結果
、0s−Ru合金など金属を被ソした含浸形陰損よりも
高い電子放出能を示した薄膜層の組成は、5czWz○
6あるいは5czW30tzが2〜50重量%で、残り
がWの場合であり、その膜厚は50〜11000nの範
囲で顕著な効果が見られた。
本発明の薄膜層は、Wと5czWsOxzもしくはS 
caW O12で構成されるが、この構成を基本として
、微量の第3元素の添加によって、更に、電子放出能が
向上することが考えられる。
さらに前記目的は、陰極表面に、W、WOx及びScz
○8からなる薄膜層を設けた新構成の含浸形陰極によっ
ても達成される。
下地の含浸形陰極の材料、電子放出物質、薄膜層の形成
方法、含浸形陰極構造の例などはこの構成の場合も前記
の場合と同様である。
さて、含浸形陰極の動作温度を低下させる目的で、先ず
スパッタ蒸着によって陰極表面に50208を薄く被着
し、電子放出特性を測定した。その結果、電子放出能を
高めることが分った。次に、Wと5azOsを被着し、
電子放出特性を測定した結果、電子放出能は大巾に向上
した。動作温度に換算して約200℃低下させることが
出来た。W。
5czC)+層にWO2を添加することによって、更に
電子放出能が高まることが分った。動作温度に換算する
と更に約50〜100℃低下出来ることが分り、W、W
O2及び5cro11からなる薄膜層が電子放出能を高
めるのに有効であることが分った。さらに詳しく実験を
行なった結果、0s−Ru合金などを被着させた含浸形
陰極よりも高い電子放出能を示した複合薄膜層の組成は
5Q203が2−30重量%でかつ、SC2,○a +
 WO2が50重景%以下であり、残りがWの場合であ
り、その膜厚は、50〜11000nの範囲で顕著な効
果が見られた。
本発明の複合薄膜層は、W、WO2,Sax○8から構
成されるが、Wの一部がW2Oであっても特性には何ら
影響を及ぼさなかった。さらにこの構成を基本として微
量の添加物を加えることによって、更に電子放出能が高
まることが予想される。
さらにまた前記の目的は、含浸形陰極表面に、WとSc
酸化物及びBaを含む酸化物(BaO。
B az S C205など)からなる薄膜層を設けた
新構成の含浸形陰極によっても達成される。
下地含浸形陰極の材料、電子放出物質、薄膜層の形成方
法、含浸形陰極構造の例などは、この構成の場合も前記
の場合と同様である。
さて、スパッタ蒸着によって、陰極表面にWと5c20
sを薄く被着し、電子放出能を測定した。
その結果、下地陰極よりも高い電子放出能が得られるこ
とが分った。しかし、高い電子放出能が得られる反面、
陰極間のばらつきが大きかった。そこで、BaOを含ん
だ薄膜層を同じく、スパッタ蒸着により形成し、電子放
出能及び陰極間のばらつきについて調べた。その結果、
電子放出能を損うことなく、しかも、陰極間のばらつき
も小さくなった。またBaOの代りにBa3AQzOs
+Ba5CaAQ20B、BazCaAo、20B、B
OsSchOn。
BazSczOs、BaxWO6,BaaYzOeを用
いても同様な効果が得られた。動作温度に換算すると約
250℃程度低く出来る見通しを得た。薄膜層のBa酸
化物は、上記に示した2種以上の組合せでも良いという
ことが想像される。また、Sc酸化物は必ずしも5cz
O8だけではなく、5c−W−0系(SczWa○工2
や5ceW○12)でも良いことが分った。上記簿膜層
は、W、Sc酸化物、Ba酸化物の多元ターゲットを用
いて層状に被着した場合でも同様な効果が得られること
を確認した。さらに詳しく調査した結果、0s−Ru合
金を被覆した含浸形陰極よりも高い電子放出能を示した
薄膜層の組成は、Sc酸化物、Ba酸化物は5czOa
+BaOに換算して1〜10 w t%、l−40wt
%で残りがWの場合であった。また、その膜厚は50〜
11000nの範囲で顕著な効果が見られた。
〔作用〕
本発明の構成の含浸形陰極8は、ヒータ6で加熱するこ
とによって、下地含浸形陰極内で耐熱多孔質体1と電子
放出物質2とが反応してBaが生成し、細孔内を通って
陰極表面に遠し、さらには薄膜層3からはScとQ(酸
素)が陰極表面に供給され、陰極表面がBaとSa、O
が結合し、単〜数分子層程度の非常に薄い(Ba、Sc
、○)複合化合物層7が形成される。この単〜数分子層
の(Ba、Sc、O)複合化合物がW上に形成されるこ
とによって、仕事関数が約2.OeV から約1.2e
V と低下した。したがって、従来の含浸形陰極表面に
薄膜層7を設けたことによって、低仕事関数の表面が形
成され、仕事関数の低下が電子放出能の向上に結びつき
、さらには動作温度を下げることができたと判断してい
る。星〜数分子層程度の非常に薄い(Ba、Sc、O)
複合化合物層7は、オージェ分析によって同定した。
本発明の第二の構成の含浸形FA極は、ヒータで加熱す
ることによって、下地陰極内で耐熱多孔質体と電子放出
物質とが反応し、Baが生成し細孔内を通って表面に達
し、さらに薄膜層からはScと○(M素)が陰極表面に
供給されて、陰極表面に単〜数分子層程度の(Ba、S
c、○)複合化合物層が形成される。この形成された単
〜数分子層の(Ba、Sc、O)複合化合物層(第1図
7)がW上に形成することによって仕事関数を約1.2
eV(下地陰極は〜2.0eV)と低下し、高い電子放
出能が得られたものと判断している。
(Ba、Sc、○)複合化合物層は、オージェ分析によ
って同定した。本発明の薄膜層にWO2を添加すること
によって、さらに効果が得られた理由は明確ではないが
、(Ba、Sc、O)複合化合物層へのO(酸素)の供
給を容易にし、(Ba。
Sc、O)複合化合物層が生成し易くなったものと考え
る。
本発明の第三の構成の含浸形陰極8は、ヒータ6で加熱
することによって、下地含浸形lI2極内で多孔質W基
体1と電子放出物質2とが反応してBaが生成され、B
aは細孔内を通ってDt+表面に達する。一方、薄膜層
3からはS Cg○(酸素)及びBXlが陰極表面に供
給さ九る。陰秤表面でBa、Sc、’Oが結合し、単〜
数分子房程度の非常に薄い(Ra HS c + O)
 T1合層7が形成される。この沖〜数分子層の(R8
,Sc、○)?1f合層がW」二に形成されたことによ
って、仕事関数が約2.OeV から約1. 、2 e
 V と低下し、電子放出能を高めた。したがって、陰
擾表面に薄膜層7をVけたことにより、低仕享閃薮表面
が得られた結果、電子放出能が高くなり動作温J1!を
下げることができたと判断している。さら1こは、薄膜
層3内のB a酸化物は、陰彬内からのB a供給を補
い、陰極表面に(Ba、Sc、O)複合層を形成し易く
した結果、陰極間の特性にばらつきのないものとしたと
考える。単〜数分子層の(Ba、Sc+○)複合層7は
オージェ分析により同定した。
〔実施例〕
以下1本発明を実施例により説明する。
実施例1 下地含浸形陰極は、粒径5μmのW粉を用いてプレス成
形、水素中板焼結、真空中焼結によって作製した空孔率
23%の多孔質W体1を作製した。
次いで、水素雰囲気中で、4Ba○・CaO・AQzO
sの組成比からなる電子放出物質2を加熱溶融して含浸
し、下地含浸形陰極を作製した。本発明の含浸形陰極の
薄膜層3は高周波スパッタ装置を用いて形成した。また
薄膜MIJ3の組成は、溶液発光分光分析(ICPS法
)と蛍光X線分析(FI、X法)によって求め、W及び
ScとWを含む酸化物(SC2W30121 S cs
W 012)はX線回折法によって確認した。スパッタ
用ターゲットは、W粉と予め合成したS C2W s○
12もしくはS c B WCl2粉を種々の組成比で
混合・プレス成形したものを用いた。上記、下地含浸形
陰極とWとS c z W 30 s 2もしくは5c
eWOzzからなるターゲットをスパッタ装置内に装着
し、10−7Torr台まで装置内を排気したのち、A
rガスを導入し、10−”Torr台のArガス雰囲気
中で、下地含浸形陰極表面にWと5c2WsOxxもし
くは5csW○工2からなる薄膜層3を形成した。薄膜
M3は、種々組成のターゲットを用いて形成した。薄膜
層3の厚さは、スパッタ時間を調節することによって変
えた。以上の様に″4膜層3を形成した本発明の含浸層
陰極8の電子放出能は、10−’Torr台の真空容器
内でアノードとカソードからなる2極管形式で、アノー
ドに正のパルス電圧を印加して、電子放出特性を測定し
た。代表的結果を第2図に示す。第2図に示した陰極の
電子放出特性は、下地陰極として用いた従来型の含浸形
陰極特性9、○5−Ru合金を500nm被覆した金属
被覆型含浸形陰極特性10、及び薄膜層3を設けた本発
明の含浸形陰極特性11である。図に示した薄膜層3の
組成及び膜厚は、それぞれw −7W t%5c2Ws
O1zC組成は分析結果から計算して算出した)、21
0nmである。
本発明によって得られた含浸層陰極8の特性11から動
作温度の低下量を求めると、下地の従来型含浸形陰極(
特性9)に較べて250℃以上。
従来のOs −Ru被覆含浸形陰極(特性10)に較べ
て100℃以上低温動作出来ることになる。
また、バリウム及び酸化バリウムの蒸発量を質量分析計
で測定したところ、動作温度の低下量に比例して減少す
ることが分った。具体的には従来型の含浸層陰極に較べ
ると1〜2.5桁小さくなることが分った。動作温度が
100〜250℃以上も低下したことにより、管球の電
極材料を変更することもなく、また消費電力も低下し、
さらにはヒータの寿命が塗布形象化物陰極を加熱したと
同程度の敵方時間の寿命が得られ、信頼性の高い含浸層
陰極となった。
実施例2 下地の含浸層陰極は粒径5μmのW粉を用いて。
プレス成形、水素中板焼結、真空中焼結によって作製し
た空孔率23%の多孔質W体1に、水寿雰囲気中で4B
aO−An20sscaoの組成比からなる電子放出物
質2を溶融含浸した従来型の含浸層陰極を予め用意した
。本発明の含浸層陰極の薄膜層3はスパッタ装置を用い
て形成し、その組成は溶液発光分光分析(ICPS法)
、蛍光X線分析(F L X法)によって求めた。スパ
ッタ用ターゲットは、W、WO2及び、Sez○8粉を
種々の組成比で混合・プレス成形したものを用いた。上
記。
下地陰極とW、WO2及びSC2’sからなるターゲラ
1−をスパッタ装置内に装着し、10−7Torr台ま
で装置内を排気したのちに、Arを導入し、I Clz
Torr台のArガス雰囲気中で、下地含浸形陰極表面
にW、WO2及び、5azOsからなる薄n2P%1を
形成した。薄膜層は種々ターゲットを用いて種々組成の
薄膜を形成した。薄膜層の厚さは、スパック時間を調節
することによって変えた。以上のように薄膜層を形成し
た本発明の含浸層陰極8は、1O−9Torr台の真空
容器内にアノード・カソードの平行平板からなる2横形
式で電子放出能をパルス電圧を印加して測定した。その
結果を第3図に示す。第3図に示した陰極の放出電流特
性は、従来型の含浸形陰極特性9.○s −Ru合金を
500nm被覆した金属被覆型含浸形陰極特性10及び
薄膜層を被着させた本発明の陰極特性12を示す。図に
示した薄膜層の組成は、W−17wt%WO2−5wt
%5czOaである。
本発明によって得られた含浸層陰極8,12は従来型陰
極(特性9)に較べて約300℃、従来のOs −Ru
被覆陰極(特性10)に較べて約150℃低温で動作出
来る特性が得られた。また、バリウム及び酸化バリウム
の蒸発量を質量分析計で測定し、比較したところ1.5
〜3桁低下出来ることが分った。動作温度が150〜3
00℃低下したことにより、消費電力も低下し、さらに
ヒータの寿命が塗布型酸化物陰極を加熱したと同程度の
敵方時間の寿命が得られ、信頼性の高い含浸層陰極とな
った。
実施例3 下地含浸形陰極は、粒径5μmのW粉を用いて。
プレス成形、水素中板焼結、真空中焼結によって作製し
た空孔率23%の多孔質W基体1を作製した。次いで、
水素雰囲気中で、4Ba○・CaO・AQzOsの組成
比からなる電子放出物質2を加熱溶融して含浸し、下地
含浸形陰極を作製した6本発明の含浸形陰極の薄膜層3
は高周波スパッタ装置を用いて形成した。薄膜層3の組
成は、スパッタターゲット組成で調節し、詳しくは、溶
液発光分光分析(ICPS法)及び蛍光X線分析(FL
X法)によって求めた。また、Sc酸化物及びBa酸化
物はX線回折法によって確認した。
スパッタ用ターゲットとしては、Wと5c203及びB
 aaA Q 203、Wと5C2W3012及びBa
Oからなり1種々組成比で混合・プレス成形したものを
用いた。上記ターゲットと下地含浸形陰極をスパッタ装
置内に装着し、10−7Torr台まで装置内を排気し
たのちにArガスを導入し、1O−2Torr台のAr
ガス雰囲気中で、下地含浸形陰極表面にWとSc酸化物
、Ba酸化物からなる薄膜層3を形成した。薄膜層3は
、種々組成のターゲットを用いて形成した。薄膜層3の
厚さは、スパッタ時間を調節することによって変えた。
薄膜層3を形成した本発明の含浸形l′3極8の電子放
出莞は、10−8Torr台の真空容罰内でアノードと
カソードからなる2極管形式で、アノードに正のパルス
電圧を印加して電子放出特性を測定した。第4図は、○
5−Ru合金を被覆した場合よりも高い電子放出能を示
した複合薄膜層3の組成範囲13を示す。
図はSa2’s、BaOに換算して示した。すなわちW
  (1−10w t%)Sc20s−(1−40wt
%)’BaOが、良い特性を示す組成領域13であった
。第5図は、従来型の含浸形陰極特性9.0s−Ru合
金を500nm被でした金属被覆型含浸形陰極10、及
び複合′4膜層3を設けた本発明の含浸形陰極特性14
である。図に示した複合薄膜層3の組成及び膜厚はそれ
ぞれW−2wt%Scz○3−16 w t%BaAl
220o(組成は分析結果から算出した。)210nm
である。
本発明によって得られた含浸形陰極8の特性12から、
動作温度の低下量を求めると、下地の従来型含浸形陰極
(特性9)に比へて250°C以上、従来の○s −R
u被覆含浸形陰極(特性10)に比べて、100℃以上
低温動作出来ることになる。また、バリウム及び酸化バ
リウムの蒸発量を質量分析計で測定したところ、動作温
度の低下量に比例して減少することが分った。具体時に
は。
従来型の含浸形陰極に比べると1〜2.5桁小さくなる
ことが分った。動作温度が100〜250℃以上も低下
したことにより、管球の電極材料を変更することもなく
、また消費電力も低下し、さらにはヒータ寿命が塗布形
酸化物陰極を加熱したと同程度の致方時間の寿命が得ら
れ、信頼性の高い含浸形陰極となった。
〔発明の効果〕
従来型の含浸形陰極表面にWと5CZW3012もしく
は5ceW○1zからなる薄膜層3を被着させた本発明
の含浸形陰極によれば、加熱することによって陰極表面
に単〜数分子層程度の非常に薄い(Ba、Sc、○)複
合化合物層7を容易に形成し、仕事関数が〜2.Oe 
V から〜1.2eV に低下し、電子放出能が高めら
れた。動作温度に換算すると従来型に比べて100〜2
50℃以上低温動作化出来、それとともに、バリウム(
含酸化バリウム)の蒸発量も1〜2.5 桁も小さくな
った。さらに、動作温度の低下により、陰極加熱消費電
力も小さく出来、加熱用ヒータへの負担を軽くすること
が出来るなど、信頼性を高める効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の含浸形陰極断面模式図、第2図、第
3図、第5図は、各種含浸形陰極の放出電流特性を比較
した図、第4図は、薄膜層の組成範囲を示す図である。 1・・・耐熱多孔質体、2・・・電子放出物質、3・・
・W及び5czW3012もしくは5caWOsxから
なる薄膜層、4・・・Kt壁層、5・・・スリーブ、6
・・加熱ヒータ、7・・・単〜数分子層程度の(Ba、
Sc、O)複合化合物層、8・・・本発明の含浸形陰極
、9・・・従来型含浸形陰極の放出電流特性、10・・
・Os −Ru合金被覆型含浸形陰極の放出電流特性、
11,12゜14・・・本発明の含浸形陰極の放出電流
特性。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、耐熱多孔質体とその細孔部にバリウムを含む電子放
    出物質を含浸した構造を採る含浸形陰極において、陰極
    表面に、タングステン及びタングステンとスカンジウム
    を含む酸化物からなる薄膜層を設けたことを特徴とする
    含浸形陰極。 2、上記タングステンとスカンジウムを含む酸化物は、
    Sc_2W_3O_1_2、Sc_6WO_1_2の少
    なくとも一種を含む酸化物であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の含浸形陰極。 3、上記薄膜層の厚さは50〜1000nmであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の含
    浸形陰極。 4、上記タングステンとスカンジウムを含む酸化物は、
    薄膜層重量の2%以上、50%以下であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項から第3項までのいずれかに
    記載の含浸形陰極。 5、耐熱多孔質体とその細孔部にバリウムを含む電子放
    出物質を含浸した構造を採る含浸形陰極において、陰極
    表面に、タングステン、二酸化タングステン及び酸化ス
    カンジウムとからなる薄膜層を設けたことを特徴とする
    含浸形陰極。 6、上記薄膜層の厚さは50〜1000nmであること
    を特徴とする特許請求の範囲第5項記載の含浸形陰極。 7、上記薄膜層の酸化スカンジウム量は、薄膜層重量の
    2〜30%であり、かつ二酸化タングステンとの合計が
    、薄膜層重量の50%以下としたことを特徴とする特許
    請求の範囲第5項又は第6項記載の含浸形陰極。 8、WもしくはWを主成分とする多孔質基体と該多孔質
    基体の細孔部に含浸された電子放出物質とからなる含浸
    形陰極表面に、WとSc酸化物を含み、かつ、少なくと
    もBaを含む酸化物を一種もしくは二種以上とからなる
    薄膜層を設けたことを特徴とする含浸形陰極。 9、上記薄膜層の厚さは50〜1000nmであること
    を特徴とする特許請求の範囲第8項記載の含浸形陰極。 10、上記Sc酸化物及びBa含む酸化物はSc_2O
    _3、BaOに換算してそれぞれ、薄膜層重量の1〜1
    0%、1〜40%であることを特徴とする特許請求の範
    囲第8項又は第9項記載の含浸形陰極。 11、上記Baを含む酸化物は、BaO、Ba_3Al
    _2O_8、Ba_5CaAl_2O_6、Ba_2C
    aAl_2O_6、Ba_3Sc_2O_6、Ba_2
    Sc_2O_5、Ba_3WO_6、Ba_3Y_2O
    _6から選ばれたことを特徴とする特許請求の範囲第8
    項から第10項までのいずれかに記載の含浸形陰極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03173036A (ja) * 1989-11-09 1991-07-26 Samsung Electron Devices Co Ltd ディスペンサー陰極
JP2014525991A (ja) * 2011-08-03 2014-10-02 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ バリウム−スカンジウム酸化物ディスペンサカソード用の標的

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JPS6191822A (ja) * 1984-10-05 1986-05-09 エヌ・ベー・フイリツプス・フルーイランペンフアブリケン スカンジウムを含むデイスペンサ陰極の製造方法及びそれで作られたスカンジウムを含むデイスペンサ陰極

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