JPS638652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、移動棚における案内軌条の案内溝排
障装置に関する。

床に敷設した案内軌条に、これら案内軌条上を
転動する走行車輪を底部に軸装された移動棚を配
列し、これら移動棚を適宜移動させて、その収納
面側に通路を形成するようにした移動棚装置は従
来より提供されている。

移動棚は、移動中に案内軌条から外れるのを防
ぐために走行車輪の外周踏面に全周にわたつて半
径方向外方に突出しているつばが設けられてお
り、このつばを案内軌条に形成され移動棚の移動
方向に延在する案内溝に係合させて、移動棚が移
動方向を横切る方向にずれないように規制してい
る。

このような構成にあつては、床の一部をなす案
内軌条に案内溝が形成されることになり、床面の
平滑性が損なわれ、物品出入れ作業上及び外観上
からも好ましくなかつた。そこで、案内軌条の案
内溝を極力狭くし、また浅くすることにより、床
面を良好な状態にすることが行われている。しか
し、このような構成にあつては、案内溝に埋積し
た塵等の障害物により走行車輪のつばと案内軌条
の案内溝との係合が不良となり移動時に移動棚が
脱輪したり、走行が円滑にいかないことがある。

よつて、本考案は案内溝に埋積した塵等の障害
物を排除する排障装置を提供することを目的とす
る。

本考案により、脱輪の恐れがなく良好な走行性
を有する移動棚が得られる。

以下本考案の一実施例を添付図面を参照して説
明する。

第１図において、１は移動棚にして、床２と走
行面が同一レベルになるように敷設された２本の
案内軌条３上に移動自在に配列されている。

第２図には、第１図に示された移動棚の中の１
個が示されており、その底部にはつば付の走行車
輪４が回転自在に軸装されている。

第３図に示されているように、走行車輪４は円
筒面をなす外周踏面５のほぼ中央に全周にわたつ
て延在する１つのつば６を有している。この走行
車輪４を案内する案内軌条３の走行面７のほぼ中
央には、移動棚の移動方向に延在する１本の案内
溝８が形成されており、移動時にはこの走行車輪
４のつば６が案内溝８と係合して転動し、軌条か
ら走行車輪が外れるのを防いでいる。尚、走行車
輪４は移動棚の台枠９に軸支（図示しない）され
ており、台枠９の上に棚板１０が設けられてい
る。

第４図及び第５図に示されるように、ベースプ
レート１１から案内溝８内にブラシ１２が延びて
おり、ベースプレート１１は台枠９にボルト１３
により固定されている。ブラシ１２の自由端は少
なくともつば６の外周縁よりは案内溝の底部に近
接して延びていれば、走行車輪のつば６の転動を
妨げる障害物を排除することができる。第２図に
示されるように、ブラシ１２は移動棚の両最端部
にそれぞれ設けられているが、移動棚装置のよう
に移動棚が複数個配列されている場合には、必要
に応じて１つの移動棚にブラシを１つだけ設ける
ようにすることもできる。

このように案内溝８内を移動して、案内溝８内
に埋積した塵等の障害物を走行車輪に先んじて溝
外に溢出せしめるブラシ１２により、案内軌条３
の案内溝８と走行車輪４のつば６との係合が確保
され、脱輪が防止されると共に、移動棚の円滑な
走行が得られる。尚、ブラシ１２は、第６図に示
されるように案内溝８の巾一杯に設けられると、
上述の作用はより一層顕著となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は移動棚装置を示す斜視図、第２図は、
第１図に示された移動棚の１個を示す側面図、第
３図は、第５図の−線から見た破断部分断面
図、第４図は、第５図の−線から見た破断部
分断面図、第５図は、第２図の移動棚の底部の破
断断面図、そして、第６図は、第４図の−線
から見た平面図である。 １……移動棚、３……案内軌条、４……走行車
輪、６……つば、８……案内溝、１２……ブラ
シ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 案内軌条上を転動する走行車輪が底部に軸装さ
   れておりかつ該走行車輪のうち少なくとも１つは
   その外周踏面のほぼ中央に該外周踏面の全周にわ
   たつて半径方向外方に突出している１つのつばを
   有している移動棚に設けられた案内溝排障装置で
   あつて、前記案内軌条の走行面のほぼ中央に前記
   移動棚の移動方向に延在しかつ前記つばと係合す
   る案内溝の内に一端部が延びているブラシ装置を
   有し、該ブラシ装置の前記一端部は少なくとも前
   記つばの外周縁より前記案内溝の底部に接近して
   該案内溝内に延びており、前記ブラシ装置の他端
   部は前記移動棚に固定されている案内軌条の案内
   溝排障装置。