JPS63845Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、流体圧駆動式のバツクホウ装置及び
流体圧シリンダにより昇降されるドーザ装置を備
えたドーザ付バツクホウ作業車に関する。

従来、この種のドーザ付バツクホウ作業車にお
いては、流体漏洩に起因する不測な不降を防止し
て、安全に走行できるように、バツクホウ装置及
びドーザ装置に各別に下降を阻止する固定手段を
設けるのが通例である。その一例として、実開昭
48−100511号公報には、バツクホウ装置のバケツ
トにフツクを固設し、このフツクを機体に取付け
たＵ字状の係止具に係脱自在に構成してあるバツ
クホウのブーム系固定装置が開示されている。す
なわち、バツクホウ装置及びドーザ装置に各別に
固定手段が設けてあるから、構成的に複雑となり
かつ操作取扱い上からも不便な作業車の地上走行
姿勢及び作業姿勢間の切換に時間及び工数を要
し、作業能率を悪化させる欠点があつた。

本考案が解決しようとする技術的課題は、ドー
ザ付バツクホウ作業車の路上走行時等の流体漏洩
に起因するバツクホウ装置及びドーザ装置の不測
な下降を両方共同時に阻止する極めて簡単な固定
手段を提供する点にある。

上記技術的課題を解決するために講じた技術的
手段は、流体圧駆動式のバツクホウ装置及び流体
圧シリンダにより昇降されるドーザ装置を、車体
フレームに対して昇降動自在に装備させたドーザ
付バツクホウ作業車において、前記ドーザ装置を
対地浮上させた状態で下降を阻止する機械式固定
具を、前記ドーザ装置とそのドーザ装置を装着し
た車体フレーム部分との間にわたつて作用解除操
作自在に設けて、この機械式固定具で下降阻止状
態に固定された前記ドーザ装置の彎曲排土面によ
り、前記バツクホウ装置のバケツトの彎曲背面を
前記彎曲排土面に当付けた状態で受止め可能に構
成することである。

上記技術的手段は、次のように作用する。

ドーザ装置を対地浮上させた状態で下降を阻止
する機械式固定具を作用操作した状態でドーザ装
置によりバツクホウ装置のバケツトを受止め可能
に構成してあるから、バツクホウ装置のバケツト
は機械式固定具で作用状態に姿勢されたドーザ装
置を介して、かつ、そのドーザ装置の彎曲排土面
にバツクホウ装置のバケツトの彎曲背面を当て付
けた状態で受止め固定される。

従つて、本考案は次の効果を奏する。

バツクホウ装置のバケツトは機械式固定具作用
状態のドーザ装置を介して受止め固定されるか
ら、極めて簡単な機械式固定具を設けるのみで路
上走行時等の流体漏洩に起因するドーザ装置の不
測な下降を阻止すると同時に、重量の大なるバツ
クホウ装置の流体漏洩に起因する不測な下降を阻
止できるに至つた。

また、バツクホウ装置のバケツトの下降を阻止
する固定手段を別に設ける必要なく構成的に複雑
化することなく、取扱いもドーザ装置の固定具の
取扱いのみで簡単となり、全体として安全面、製
作面、コスト面及び操作面において極めて有利な
ものとすることができるに至つた。

しかも、ドーザ装置やバツクホウ装置が必然的
に備えている彎曲排土面やバケツトの彎曲背面を
有効利用して受止め固定するので、その受止め固
定のための特別な加工や部材の付加が不要で、こ
の点でもより一層構造簡単なものである。

以下に、本考案の実施例を図面の記載に基いて
説明する。

第１図に示すように、タイヤ式走行車輪を備え
る車体フレーム１に旋回台２を縦軸芯周りで駆動
回転操作自在に取付け、原動部３、搭乗運転部
４、及び、流体圧シリンダ５ａないし５ｃにより
駆動されるバツクホウ装置６を旋回台２に付設
し、車体フレーム１に対して流体圧シリンダ７に
より昇降動自在に装着されるドーザ装置８を設
け、もつて、掘削作業、排土作業及び路上走行が
可能なドーザ付バツクホウ作業車を構成してあ
る。

第２図に示すように、流体圧シリンダ７により
ドーザ装置８を対地浮上させた状態で、そのシリ
ンダ７のボトム側及びロツド側支軸９ａ，９ｂに
わたつて機械式固定具１０としてのチエーンを前
記車体フレーム１とドーザ装置８の上部との間に
張設して、シリンダ７における流体漏洩に起因す
るドーザ装置８の下降をチエーン１０により阻止
すべく構成し、そして、チエーン１０をボトム側
支軸９ａから取外し、ロツド側支軸９ｂにチエー
ン１０両端を取付けると共に、チエーン１０の途
中部分をフツク１１に係止させて、チエーン１０
を収納できるように構成してある。

また、バツクホウ装置６のバケツト６ａを、そ
の彎曲背面６ｂがドーザ装置８の彎曲排土面８ａ
に当付けられた状態で、チエーン１０により固定
されたドーザ装置８に受止め可能に構成して、流
体漏洩に起因するバツクホウ装置６の下降をもチ
エーン１０により阻止すべく構成してある。

また、前記機械式固定具としては、前述したチ
エーン１０に代えて、ワイヤーやロツド等の各種
手段が利用でき、それらを機械式固定具１０と総
称する。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るドーザ付バツクホウ作業車
の実施例を示し、第１図は全体側面図、第２図は
要部の側面図である。 １……車体フレーム、６……バツクホウ装置、
７……流体圧シリンダ、１０……機械式固定具、
６ａ……バケツト、６ｂ……バケツトの彎曲背
面、８……ドーザ装置、８ａ……彎曲排土面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流体圧駆動式のバツクホウ装置６及び流体圧シ
   リンダ７により昇降されるドーザ装置８を、車体
   フレーム１に対して昇降動自在に装備させたドー
   ザ付バツクホウ作業車において、前記ドーザ装置
   ８を対地浮上させた状態で下降を阻止する機械式
   固定具１０を、前記ドーザ装置８とそのドーザ装
   置８を装着した車体フレーム１部分との間にわた
   つて作用解除操作自在に設けて、この機械式固定
   具１０で下降阻止状態に固定された前記ドーザ装
   置８の彎曲排土面８ａにより、前記バツクホウ装
   置６のバケツト６ａの彎曲背面６ｂを前記彎曲排
   土面８ａに当付けた状態で受止め可能に構成して
   あるドーザ付バツクホウ作業車。