JPS638057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は円筒密閉形電池の改良に関するもので
ある。

従来鉄等からなる電槽は電池の陰極端子を兼ね
ている。また電池缶と陰極の接続方法は、陰極の
集電端子としては極板にリード板をスポツト溶接
して捲回し、捲回後電池缶底にスポツト溶接する
か、極板群を電池内径一杯の寸法にして捲回極板
群外周の陰極板と電池缶内壁に密着させる方法を
採つていた。

しかし、前者においては捲回後電池缶底にスポ
ツト溶接する為、特に背の高い電池では長い電極
を使う為作業に手数を要し、また後者においては
極板群径を一定に仕上げないと電池缶に収納でき
なかつたり、極板群が電池缶内でガタついて接触
抵抗が大きくなる等の欠点があつた。

次に電池の高率放電特性を増す為には、陰極と
陽極の距離を近ずけて電池の内部抵抗を小さくす
る必要がある。従つて、従来の接続方法である
と、バラツキにより極板群の径が小さく仕上つた
場合、電池缶に収納した時には強固に捲回された
極板群でも馳緩を生じて極板間の距離が離れてし
まう。また、電池缶底にスポツト溶接する方法に
おいては、ポリプロピレン等の粘着テープを極板
群に巻き付けて電池缶に押入すれば内部抵抗の問
題は解決するが、極板群が電池缶内で動揺する
為、衝撃等によつて電池を破損してしまう。

本考案は上記の如き欠点を除去するもので、内
側と外側に働らく環状のスプリングを用い、該ス
プリングで渦巻状に捲回した極板群を抑え込むと
共に、スプリングにより電池内壁を抑えるように
した円筒密閉形電池である。

先ず渦巻状に捲回した捲回極板群１を内側およ
び外側に働らく円柱状のスプリング２に収挿す
る。スプリング２に収挿した捲回極板群１を電池
缶３に収納する。即ち、スプリング２の内側に働
らく爪で捲回極板群１を強固に抑えつけスプリン
グ２の外側に働らく爪で電池缶３の内壁を抑えつ
ける構造としている。

なお４は電池蓋である。

上述せる如く、本考案は捲回極板群を強固に抑
えつけると共に電池缶にも強く接触するし、即
ち、電池の内部抵抗を極力小さく抑えることが可
能となる等実用的価値甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案円筒密閉形蓄電池の断面図、第
２図は本考案に使用するスプリングの平面図、第
３図は本考案に使用するスプリングの正面図、第
４図は第２図におけるＡ−A′線に沿う断面図、
第５図は同Ｂ−B′線に沿う断面図である。 １は捲回極板群、２はスプリング、３は電池
缶。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内外方に作動する環状のスプリング２に収挿さ
   れた捲回極板群１を電池缶３に収納してなる円筒
   密閉形電池。