JPS637729A

JPS637729A - 根菜類の栽培方法および装置

Info

Publication number: JPS637729A
Application number: JP61150935A
Authority: JP
Inventors: 佐藤　紀義; 持田　和男; 中村　利家
Original assignee: KINJIRUSHI WASABI KK
Current assignee: KINJIRUSHI WASABI KK
Priority date: 1986-06-27
Filing date: 1986-06-27
Publication date: 1988-01-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は根菜類の栽培方法および装置に係り、特に成長
の著しく緩慢なワサビ、チョウセンニンジン等の根菜類
を節易な手段により促成栽培し得る根菜類の栽培方法お
よび装置に関する。

〔従来の技術〕

根菜類、特に沢わさびはわが国特有の香辛料として古来
より用いられてきた山村の代表的な産物の一つであるが
、その栽培条件は非常に厳しく、清涼な水の豊富な山間
地の一部に産地が限定されており、しかも、砂や礫の敷
きつめられた栽ｌａ床を必要とするのみならず、この栽
培床の内部に酸素を十分に含んだ状態で養水を均一に流
し続けることが要求される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上述の公知技術では多大な労働力を必要とし、
しかも、栽培床内部の水の流れを完全に均一化すること
は極めて困難である。

本発明者等は、この問題点を解決するため鋭意検討を進
めた結果、栽培床内に注入された養水を定期的に排出せ
しめて、栽培床の間隙に空気を送り込むことにより、養
水の停滞、それにともなう溶存酸素の欠乏、および病原
苗の繁殖を解消し、定植された植物の成長を良好になら
しめるに至った。

本発明の目的は、根菜類の根部に栄養塩類と分子状酸素
を交互に接触させることによって、その発育の促進をは
かり、慣行の水耕方法ではその成長が極めて困難とされ
ている根菜類、特に成長が著しく緩慢なワサビやチョウ
センニンジン等の促成栽培を而易な手段により可能なら
しめ、前述の公知技術に存する欠点を排除した根菜類の
栽培方法および装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前述の目的を達成するため、本発明栽培方法によれば、
表層に根菜類の定植された多数のすき間を存する栽培床
にこのすき間を通して養水を導入して、前記根菜類の根
部をこの養水中に浸し、次いで前記栽培床から前記養水
を排出すると同時に該栽培床中にこのすき間を通して空
気を送り込んで前記根部を空気と接触させ、この操作を
繰り返すことにより前記根部に養水と空気を交互に接触
させるようにしたことを特徴とし、さらに本発明装置に
よれば、容器本体と、この容器本体内に配置され、表層
に根菜類の定植された多数のすき間を有する栽培床と、
この栽培床の下方に敷設された前記栽培床中にすき間を
通して養水を導入する導入管ならびにこの養水を栽培床
から排出する排出管と、この排出管と連結され、この排
出管内の養水を容器本体外に導く排出装置とを備えてな
ることを′Ｖｆ徴とする。

以下、本発明方法および装置を添付図面を用いて詳細に
説明する。

第１図は本発明にかかる栽培装置の一興体例を表わした
図面である。１は容器本体であって、この中に栽培床２
が配置される。この栽培床２は容器本体１内に砂礫等を
填充して形成され、これにより内部に多数のすき間３．
３・・３が形成される。このすき間３．３・・３の大き
さは後述の養水および空気が流通し、かつ根菜類が定植
し得る程度の大きさであることは云うまでもない。栽培
床２の表層４にはワサビ、チョウセンニンジン等の根菜
Ｒ５が定植される。

６は導入管、７は排出管であり、これらはいずれも壁面
に多数の小孔８．８・・８が穿孔されている。

これら管７．８は図示のように容器本体１の内底面９に
敷設されてもよく、また、図示しないが栽培床２の内部
に敷設されてもよく、要するに栽培床２の下方に敷設さ
れれば良い。導入管６は取水口１０から養水を導入し、
こ机を小孔８を通して矢印方向に噴出し、すき間３を通
して栽培床２中に導入する。このとき、根菜類５の根部
５ａは養水に浸される。また、排出管７は栽培床２中の
養水を矢印方向に吸引し、この中の養水は排水管７と連
結されたサイフオン、電磁弁等の排出装置１１の作動に
より排出口１２から容器本体１の外に排出される。この
とき、栽培床２の中にはすき間３．３・・３を通して空
気が送り込まれ、これにより根菜５ａは空気と接触する
。上述の操作を繰り返すことにより、根部５ａには養水
と空気が交互に接触することになる。

前述の養水は栽培すべき根菜類に適した養水であればよ
く、例えば、溶液肥料等である。また、前述の砂礫は例
えば２〜５ｃＩ１１程度の大きさの砕石が用いられる。

〔作用〕

取水口１０から導入管６内に養水が導入され、この養水
は小孔８を通し、さらにすき間３を通して栽培床２内に
侵入され、定植された根菜類５の根部５ａを浸潤する。

この際、根部５ａは養水に含有される栄養塩類等の養分
を容易に吸収することができる。次いで、養水は排出管
７を通して排出装置１１の作動により容器本体１の外に
排出される。

このとき、栽培床２にはすき間３を通して新鮮な空気が
引き込まれ、この空気に根部５ａがさらされることにな
り、根部５ａは好気的な条件下での酸素呼吸が可能にな
る。なお、栽培床２内では充填された砂礫等の温度緩衝
作用により、根菜類の成長に影響を及ぼすような急激な
温度変化は生しない。また、前記養水の排出は養水の水
位が一定のところまで上がったときにサイフオン、電磁
弁等の排出装置が作動し、自動的に行うことができる。

このようにして、本発明では栽培床２内に注入された養
水を定期的に排出せしめ、かつ、この中に空気を送り込
むことにより根部５ａに栄養塩類と分子状酸素を交互に
接触させる。

〔実施例〕

大施炭−土図に示した栽培装置をプラスチック製の合板で作成し、
タンクを設は市販の水耕栽培用の液体肥料をポンプで循
環した。栽培試験には成長が緩慢で、しかも比較的、栽
培条件が蓮しいとされている代表的な作物であるワサビ
を用いた。ワサビの成育適温は水温で通常１２℃〜１５
℃とされ、それ以上になると成長が不良になり病気が生
しるが、本装置を用いて栽培を行ったところ水温が２０
℃を越えても発病が生じず順調に成長をつづけ、−午後
には通常の作法で二部間栽培を行ったものとほぼ同等の
ワサビを得た。

尖践桝−１上記と同様の装置で山間部の清涼水を養水として利用し
、同じくワサビを用いて試験栽培を行った。結果、年間
を通じて順調な成長をみせ、−年半後には通常の作法で
二部間栽培を行ったものとほぼ同等のワサビを得た。

（発明の効果〕以上のとおり、本発明は栽培床内に注入された養水を定
期的に排出せしめてこの中に空気を送り込むという簡易
な手段により根菜類の根部に栄養塩類と分子状酸素を交
互に接触せしめるようにしたから、養水の停滞、それに
ともなう溶存酸素の欠乏、さらには病原菌等の繁殖を解
消し、定植された根菜類の発育を促進する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる装置の一具体例の一部断面斜視
図である。ｌ・・・容器本体、　２・・・栽培床、　３・・・すき
間、４・・・表層、　　５・・・根菜類、　５ａ・・・
根部、６・・・導入管、　７・・・排出管、　９・・・
内底面、１１・・・排出装置

Claims

【特許請求の範囲】

（１）表層に根菜類の定植された多数のすき間を有する
栽培床にこのすき間を通して養水を導入して、前記根菜
類の根部をこの養水中に浸し、次いで前記栽培床から前
記養水を排出すると同時に該栽培床中にこのすき間を通
して空気を送り込んで前記根部を空気と接触させ、この
操作を操り返すことにより前記根部に養水と空気を交互
に接触させるようにしたことを特徴とする根菜類の栽培
方法。
（２）容器本体と、この容器本体内に配置され、表層に
根菜類の定植された多数のすき間を有する栽培床と、こ
の栽培床の下方に敷設された前記栽培床中にすき間を通
して養水を導入する導入管ならびにこの養水を栽培床か
ら排出する排出管と、この排出管と連結され、この排出
管内の養水を容器本体外に導く排出装置とを備えてなる
根菜類の栽培装置。