JPS6366592B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は果実・そ菜等をバケツトコンベアのバ
ケツトに１個ずつ載せて搬送し、搬送途中におい
てバケツトが秤量装置上を滑走するようになして
バケツトと共にバケツト上の果実・そ菜等の重量
を秤量し、秤量結果に基づいて果実・そ菜等を階
級仕分けする重量選別方法とその装置に関するも
のである。

［従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点］ 従来、果実・そ菜等の重量選別機には、エンド
レスに走行回転するチエンに、ロバーバル機構を
有する受皿付き天秤ばかりを等間隔で多数取付け
て、バケツトコンベアとなし、該バケツトの走行
側方に選別階級毎に、例えば3L，2L，Ｌ，Ｍ，
Ｓ，2S，3Sの如く、夫々の排出位置に固定させ
る槓杆秤を設けて、該槓杆秤とバケツト即ち受皿
付き天秤ばかりとのバランスにより果実・そ菜を
選別する方式のものと、受皿の取付け枠自体にロ
バーバル機構を構成して、２条のチエン間に設け
た取付け金具に取付け、牽引式バケツトコンベア
となし、階級毎に夫々の排出位置に固定して設け
た槓杆秤の上方を走行させて、各槓杆秤に設定し
た重量とのバランスにより、バケツトを下方に沈
下、懸吊して果実・そ菜を選別する方式のものが
一般に用いられているが、これらの従来のもの
は、果実・そ菜を載せる受皿が、ロバーバル機構
により取付けられているため、多数のリンクと支
点を有し、それぞれの接触部の抵抗がバケツト１
個毎に異なるため、１台で数百個に及ぶ多数のバ
ケツトと選別階級毎に設けられた６〜８個の固定
秤を均一な感度に調整するのに多くの労力を必要
とする欠点があり、調整が充分に行われないまま
に使われ易いので、これが原因で選別不良を生ず
る欠点があつた。

また、上記従来のものは、走行中のチエンの振
動がバケツトに伝わり易いものであるので、秤量
時、バケツトに伝わる振動が固定した槓杆秤に影
響を与え、高精度で選別することができない欠点
があり、更に、バケツトの構造が複雑で故障し易
い欠点もあつた。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、これらの欠点を解消するためになさ
れたものであつて、近年、電子工学を応用した計
量装置（電子秤量装置）の発達に伴い、この種の
電子秤量装置が秤量受台の極めてわずかな変位で
広い範囲の秤量ができ且つ高速度で秤量ができる
ようになつたのを利用すると共に、搬送途中電子
秤量装置上を滑走させるバケツト機構を改良し
て、高速度、高精度で重量を秤量して選別でき、
而もバケツトの構造を簡単にすると共に重量調
整、取扱いが容易にできる果実・そ菜等の重量選
別方法とその選別機を提供するものである。

このため、本発明の果実・そ菜等の重量選別方
法は、果実・そ菜等をバケツトコンベアのバケツ
トに１個ずつ載せて搬送し、搬送途中においてバ
ケツトが電子秤量装置上を滑走するようになし、
該電子秤量装置上を滑走中のバケツトと共に該バ
ケツト上の果実・そ菜等の重量を秤量し、秤量結
果に基づいて果実・そ菜等を所定の排出部に仕分
け排出する重量選別方法であつて、コンベアチエ
ンに取付けた取付部材に対して遊嵌状に取付けた
各バケツト夫々を前記電子秤量装置上では該電子
秤量装置のみにより支持して該取付部材に対して
非接触状態となし、該コンベアチエンに取付けた
軸に回動自在に嵌装され該バケツトの垂直な当接
部に当接して該バケツトを進行方向（図中矢印で
示す方向）に押す回転体のみにより該電子秤量装
置上のバケツトを押して滑走させることによつて
秤量を行なう構成としたものである。

又、本発明の果実・そ菜等の重量選別機は、果
実・そ菜等をバケツトコンベアのバケツトに１個
ずつ載せて搬送し、搬送途中においてバケツトが
電子秤量装置上を滑走するようになし、該電子秤
量装置上を滑走中のバケツトと共に該バケツト上
の果実・そ菜等の重量を秤量し、秤量結果に基づ
いて果実・そ菜等を所定の排出部に仕分け排出す
る重量選別機であつて、コンベアチエンに取付け
た取付部材に対して各バケツト夫々を遊嵌状に取
付け、該各バケツト夫々の一部に垂直な当接部を
設け、該各当接部に夫々当接する回転体を該コン
ベアチエンに取付けた軸に回動自在に嵌装し、前
記電子秤量装置を、該バケツトが該電子秤量装置
上で前記取付部材に対して遊嵌状態になる高さに
設けて、該バケツトが該電子秤量装置上を滑走す
るとき、該バケツトが前記取付部材に対して非接
触状態となると同時に前記回転体のみが前記当接
部に当接して該バケツトを進行方向に押して前進
させる如く構成したものである。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を示す図について説明す
る。

１は重量選別機であり、供給部２、秤量部３、
排出部としての配果部４等からなり、それぞれ所
要の長さを有する。

５は該選別機１のコンベアチエンであり、取付
部材としての取付金具６が所定間隔に多数取付け
られてエンドレスに走行回転する。

７はバケツトであり、上部を果実・そ菜等を載
せる受皿となし、下部を胴体８となし、該胴体８
の下面に滑走部９を形成している。又、第５図に
示す如く、バケツト７の胴体８にはその側部に左
右から中央方向に対称に下り傾斜したテーパー部
８ａが形成されており、該テーパー部８ａにより
バケツト７の中心寄せが行なわれる。

１０は、バケツト７の胴体８に設けられ、取付
金具６に対して上下、前後に３ミリ程度の隙間が
できるように遊嵌して組付けるための取付穴であ
る。

１１は、バケツト７の胴体８の一部に設けられ
た垂直な当接部１２に当接して、バケツト７を進
行方向（図中矢印で示す方向）に押していく回転
体であり、前記取付金具６に対し取付け穴１０内
における前後の隙間が略均等になる位置でバケツ
ト７の当接部１２に当接し、コンベアチエン５に
取付けた軸１１ａに回動自在に嵌装されている。
当接部１２は、図例においては、垂直な面として
形成しているが、垂直な陵線状として形成しても
良い。

回転体１１はベアリング、コロ、ボール、等回
転摩擦の少ないものが用いられ、当接する垂直な
当接部１２に対して上下方向の接触摩擦力を殆ど
与えないようになしている。又、該回転体１１は
第４図に示す如く、バケツト７を取付ける役目を
兼用させることもできる。

上記の如くなしてバケツトチエンコンベアを形
成し、秤量部３においてバケツト７の走行路下部
に電子秤量装置としての計量装置１３が設けられ
ている。

１４は計量装置１３の測定レールであり、バケ
ツト７の滑走部９がこの上面を滑走する際に該バ
ケツト７が計量装置１３のみにより支持されるよ
うに前記取付金具６に対し取付け穴１０（遊嵌
部）内における上下の隙間が略均等に（空バケツ
トの時、下側が少なく、果実が載つた時、上側が
少なく）なる高さに設定されている。

１５は案内レールであつて、測定レール１４の
前後においてバケツト７の滑走部９を受けて、測
定レール１４の上面に高さを合わせて案内し、該
バケツト７が測定レール１４へ乗り移るとき、及
び離脱するとき衝撃、振動がなくスムーズに走行
する如くなしている。

計量装置１３はフオースバランス式電子式計量
装置であり、測定レール１４に荷重がかかり、若
干沈下し槓杆１６が変位すると、作動トランス１
７がこれをキヤツチし、アンプ（図示せず）を通
じてフオースコイル１８にフイードバツクし、槓
杆１６及び測定レール１４を常に設定されたレベ
ルに保持するので、測定レール１４は極めてわず
かな上下動（変位）をするのみであり、該計量装
置１３の測定レール１４上のバケツト７と取付金
具６とは非接触状態が保たれるので、計量装置１
３は、測定レール１４上を滑走中のバケツト７と
共にこのバケツト７上の果実・そ菜等の重量を、
コンベアチエン５の振動の影響を受けずに、正確
に秤量することができるものである。この場合、
回転体１１はバケツト７の胴体８の一部に設けた
垂直な当接面１２に接しているが、バケツト７の
上下動（変位量）が極くわずかであるうえ、回転
体１１自体が回動するため、この接触部では上下
方向の接触摩擦力は殆どなく、この当接は計量に
影響がない。

計量装置１３はロードセルを用いた電子秤量装
置にしてもよいが、測定レール１４の上下動巾が
大きいと、取付金具６と取付け穴１０の遊嵌巾を
大としなければならないので、できるだけ少ない
変位量のものが好ましい。

バケツト７を遊嵌状に取付けた取付金具６は丸
棒の他に角形又はＬ形等いろいろな形状にするこ
ともできるが、これに遊嵌する取付け穴１０も取
付金具６の形状に合わせて、各種形状にすること
は自由である。

又、図例においては、取付金具６は２本のチエ
ン５を連結して設けたが、左右のチエン５から短
く突き出して、左右切り離して別個に設けること
もできる。

上記の如くなして計量装置１３によりバケツト
７と共にバケツト７上の果実・そ菜等の重量を秤
量し、予め設定された選別規格重量値に従つて階
級別に仕分けるための選別仕分け信号をバケツト
７の移動と同期してコンベアの先方配果部４に階
級毎に設けられた仕分装置（図示せず）のうちの
該当する階級の仕分装置に送り、該仕分装置を作
動させてバケツト７から果実・そ菜等を排出す
る。

［発明の効果］ 本発明は、上記の如く、秤量装置として、変位
量の少ない電子式秤を用い、バケツトが電子秤量
装置上を滑走するとき、該バケツトがコンベアチ
エンに取付けた取付部材に対して非接触状態とな
ると同時に、該コンベアチエンに取付けた軸に回
動自在に嵌装した回転体のみが該バケツトの垂直
な当接部に当接して該バケツトを進行方向に押し
て前進させる如くなし、バケツトと共にバケツト
上の果実・そ菜等の重量を秤量して果実・そ菜等
を選別するものであるから、秤量時、走行するコ
ンベアチエンが振動しても、又バケツトが電子秤
量装置上でごくわずか上下動する際にも、バケツ
トが前記取付部材に対して非接触状態であるうえ
に、バケツトの垂直な当接部に当接してバケツト
を進行方向に押す回転体自体が回動して該当接部
と該回転体との接触部における上下方向の接触摩
擦力が殆どないので、コンベアチエンの振動やバ
ケツトの上下動の影響を受けることなく正確に且
つ高速に秤量し得て高精度、高速度で選別できる
効果を有するものである。

又、本発明は、バケツトには受皿上の偏荷重を
補正するためのロバーバル機構が不要であるか
ら、バケツトの構造が簡単であり、而も秤量装置
として電子式秤を用いるので、重量調整及び取扱
いが極めて容易にできるものである。

さらに又、本発明は、バケツトの通路の下部に
その巾内に電子秤量装置を設けたものであるか
ら、多数条に設けた場合、該バケツトコンベアの
条間隔が小さくできて機巾が小さくなし得るので
供給作業が容易にできて、作業性のよいものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明の実施例を示すものであ
る。第１図は重量選別機の全体平面図である。第
２図はその側面図である。第３図はバケツトと電
子秤量装置としての計量装置とを組合わせた要部
側面説明図である。第４図は第３図と同じくバケ
ツトと電子秤量装置としての計量装置とを組み合
わせた要部側面説明図であり、第２実施例を示す
図である。第５図はバケツトと電子秤量装置とし
ての計量装置の測定レールとの、組合わせ部の断
面説明図である。第６図はバケツトの要部平面
図、第７図は第６図の側面図である。 １…重量選別機、２…供給部、３…秤量部、４
…配果部、５…コンベアチエン、６…取付金具、
７…バケツト、８…胴体、９…滑走部、１０…取
付け穴、１１…回転体、１２…当接部、１３…計
量装置、１４…測定レール、１５…案内レール、
１６…槓杆、１７…作動トランス、１８…フオー
スコイル、８ａ…テーパー部、１１ａ…軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 果実・そ菜等をバケツトコンベアのバケツト
   に１個ずつ載せて搬送し、搬送途中においてバケ
   ツトが電子秤量装置上を滑走するようになし、該
   電子秤量装置上を滑走中のバケツトと共に該バケ
   ツト上の果実・そ菜等の重量を秤量し、秤量結果
   に基づいて果実・そ菜等を所定の排出部に仕分け
   排出する重量選別方法であつて、コンベアチエン
   に取付けた取付部材に対して遊嵌状に取付けた各
   バケツト夫々を前記電子秤量装置上では該電子秤
   量装置のみにより支持して該取付部材に対して非
   接触状態となし、該コンベアチエンに取付けた軸
   に回動自在に嵌装され該バケツトの垂直な当接部
   に当接して該バケツトを進行方向に押す回転体の
   みにより該電子秤量装置上のバケツトを押して滑
   走させることによつて秤量を行なうことを特徴と
   する果実・そ菜等の重量選別方法。 ２ 果実・そ菜等をバケツトコンベアのバケツト
   に１個ずつ載せて搬送し、搬送途中においてバケ
   ツトが電子秤量装置上を滑走するようになし、該
   電子秤量装置上を滑走中のバケツトと共に該バケ
   ツト上の果実・そ菜等の重量を秤量し、秤量結果
   に基づいて果実・そ菜等を所定の排出部に仕分け
   排出する重量選別機であつて、コンベアチエンに
   取付けた取付部材に対して各バケツト夫々を遊嵌
   状に取付け、該各バケツト夫々の一部に垂直な当
   接部を設け、該各当接部に夫々当接する回転体を
   該コンベアチエンに取付けた軸に回転自在に嵌装
   し、前記電子秤量装置を、該バケツトが該電子秤
   量装置上で前記取付部材に対して遊嵌状態になる
   高さに設けて、該バケツトが該電子秤量装置上を
   滑走するとき、該バケツトが前記取付部材に対し
   て非接触状態になると同時に前記回転体のみが前
   記当接部に当接して該バケツトを進行方向に押し
   て前進させる如く構成したことを特徴とする果
   実・そ菜等の重量選別機。 ３ 前記垂直な当接部は面状か稜線状かのいずれ
   かであることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載の果実・そ菜等の重量選別機。 ４ 前記回転体は球形状であることを特徴とする
   特許請求の範囲第２項に記載の果実・そ菜等の重
   量選別機。 ５ 前記バケツトはその胴体の一部に左右から中
   央方向に対称に下り傾斜したテーパー部を有する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項に記載の
   果実・そ菜等の重量選別機。